JP5962479B2 - 電動式パワーステアリング装置用コラムユニット - Google Patents

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Description

この発明は、内側にステアリングシャフトを回転自在に支持する為のステアリングコラムと、内部に電動式パワーステアリング装置の構成部品を収納するハウジングとを組み合わせて成る、電動式パワーステアリング装置用コラムユニットの改良に関する。
[公知従来技術の説明]
自動車用ステアリング装置は、図8に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。このステアリングコラム6の前端部は、電動式パワーステアリング装置の構成部品である、ウォーム減速機7やトルク測定器8(後述する図9、10及び本発明の実施の形態を示す図1、4、7参照)等を収納したハウジング9の後端部に連結固定している。又、このハウジング9には、前記電動式パワーステアリング装置の動力源である電動モータ10を支持固定している。
前記ステアリングホイール1により前記ステアリングシャフト5を回転させると、このステアリングシャフト5に付与されたトルクの方向及び大きさが前記トルク測定器8により測定される。このトルク測定器8は、前記ハウジング9内に回転自在に支持されて、トーションバー11により互いに結合された入力軸12及び出力軸13と、これら両軸12、13同士の回転方向に関する相対変位量を測定する為の変位測定器14(図1、4、9、10参照)とから成る。この様なトルク測定器8の構造及び作用は、従来から周知であるから、詳しい説明は省略する。このトルク測定器8の測定結果に基づき、前記電動モータ10が前記出力軸13に対し、前記ステアリングホイール1の操作方向と同じ方向の補助トルクを付与し、この出力軸13を、前記ステアリングシャフト5から前記入力軸12に入力されたトルクよりも大きなトルクで回転させる。
前記出力軸13の先端部は、自在継手15aを介して中間シャフト16の後端部に接続し、この中間シャフト16の前端部を、別の自在継手15bを介して、前記入力軸3に接続している。尚、図8に示した構造は、ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構と、前後位置を調節する為のテレスコピック機構とを組み込んでいる。この為に、前記ステアリングコラム6の中間部を、車体17に支持した支持ブラケット18に対し、上下位置及び前後位置の調節を可能に支持している。又、前記チルト機構を構成する為に、前記ハウジング9の前上端部に設けた支持筒19を車体17に対し、横軸を中心とする揺動変位を可能に支持している。又、前記テレスコピック機構を構成する為に、前記ステアリングシャフト5を、インナシャフトとアウタシャフトとを、トルク伝達可能に、且つ、伸縮可能に組み合わせたものとし、前記ステアリングコラム6を、アウタコラムとインナコラムとを伸縮可能に組み合わせたものとしている。
上述の様な、ステアリングコラム6とハウジング9とを組み合わせて成る電動式パワーステアリング装置用コラムユニットで、このハウジング9の軽量化並びにコスト低減を図る為に、このハウジング9を合成樹脂製とする事が、特許文献1に記載されている。図9は、この特許文献1に記載された、電動式パワーステアリング装置用コラムユニットの従来構造の1例を示している。この従来構造の場合、それぞれがポリアミド樹脂等の合成樹脂製のセンサハウジング20とギヤハウジング21とを溶着して、中空のハウジング9aとしている。この様に、ハウジング9aを合成樹脂製とした場合でもステアリングコラム6aは、強度及び剛性を確保すべく、炭素鋼の如き鉄系合金等の金属製とする必要がある。この為に、図9に示した従来構造の場合には、金属製で円筒状のステアリングコラム6aの前端部を、前記ハウジング9aの後端部に形成した円筒部22に外嵌する事で、このハウジング9aの後端部と前記ステアリングコラム6aの前端部とを結合している。
但し、上述の様な従来構造の場合、これらハウジング9aの後端部とステアリングコラム6aの前端部との結合強度を高くする事が難しい。即ち、これらハウジング9aの後端部とステアリングコラム6aの前端部とを締り嵌めで嵌合固定した場合でも、このハウジング9aを構成する合成樹脂と、前記ステアリングコラム6aを構成する金属との線膨張率の差に基づいて、前記両端部同士の結合固定部の嵌合強度が次第に低下する可能性がある。特に、温度上昇に伴う前記円筒部22の外径の拡大分が、前記ステアリングコラム6aの前端部の内径の拡大分よりも大きくなると、前記円筒部22の外周面を抑え付ける力(面圧)が過大になり、この円筒部22が、外径が小さくなる方向に塑性変形する。この結果、前記結合固定部の嵌合強度の低下が著しくなる。
又、金属と合成樹脂との締り嵌めに基づく、前記両端部同士の結合部の強度及び剛性は、初期段階から必ずしも大きくはない。従って、ステアリングホイール1の高さ調節時等に前記結合部に曲げ方向の力が加わった場合にも、前記円筒部22の外周面が塑性変形し、前記結合固定部の嵌合強度が低下する可能性がある。何れにしても、この嵌合強度が低下すると、前記ステアリングコラム6aと前記ハウジング9aとの結合部ががたつく等の問題が発生する可能性がある。尚、この様な問題は、ステアリングコラムを鉄系合金の如き、必要とする強度及び剛性を得易い金属により造り、ハウジングをアルミニウム系合金の如き、軽量ではあるが前記ステアリングコラムを構成する金属に比べて軟質の金属により造る場合にも生じ得る。
[未公知先発明構造の説明]
この様な事情に鑑みて本発明者は先に、図10〜11に示す様な構造を有する電動式パワーステアリング装置用コラムユニットを発明した(特願2011−123504)。本発明は、この先発明の構造を改良したものであるから、先ず、この先発明の構造に就いて説明する。この先発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットは、ステアリングコラム6bの前端部と、ハウジング9bを構成する主部23の後端部とを、この主部23を合成樹脂により射出成形する際に、一体的に結合固定している。
前記ハウジング9bは、それぞれが同種の合成樹脂を射出成形して成る、前記主部23と蓋部24とを、ねじ止め、溶着等の適宜の方法により結合固定して、中空状に構成している。そして、入力軸12の前端部(図10の左端部)、出力軸13の後端部(図10の右端部)乃至中間部、トーションバー11、トルク測定器8等を、収納している。又、前記出力軸13の中間部で軸方向に離隔した2箇所位置を前記ハウジング9bの内側に、1対の転がり軸受25a、25bにより、回転自在に支持している。そして、これら両転がり軸受25a、25bの間部分で前記出力軸13に、ウォームホイール26を、セレーション係合等により外嵌固定している。そして、このウォームホイール26と、電動モータ10(図8参照)により回転駆動されるウォーム27とを噛合させて、前記出力軸13に補助トルクを付加する様にしている。
一方、前記ステアリングコラム6bは、炭素鋼等の鉄系合金、或いはアルミニウム合金製の金属管(引き抜き管乃至は電縫管)で、全体を円管状とすると共に、前端部を略ラッパ状に拡径している。即ち、前記ステアリングコラム6bの前端部に、曲げ起こし部28と、大径円筒部29と、複数の透孔30a、30bとを形成している。このうちの曲げ起こし部28は、前方に向かうに従って直径が大きくなる方向に傾斜した、部分円すい筒状である。又、前記大径円筒部29は、前記ステアリングコラム6bの本体部分(前記曲げ起こし部28よりも後寄り部分)と同心の円筒状である。更に、前記各透孔30a、30bは、前記曲げ起こし部28と前記大径円筒部29とに、それぞれ複数ずつ形成している。
前端部に、上述の様な曲げ起こし部28と、大径円筒部29と、複数の透孔30a、30bとを形成した、前記ステアリングコラム6bと、前記ハウジング9bの主部23とは、このハウジング9bを熱可塑性の合成樹脂により射出成形する際に結合固定する。即ち、この主部23を射出成形する為の金型のキャビティ内の所定位置に前記ステアリングコラム6bの前端部を位置させた状態で、このキャビティ内に前記合成樹脂を、加熱溶融させた状態で送り込む。このキャビティ内に送り込まれた溶融樹脂は、前記ステアリングコラム6bの前端部を包埋しつつ、このキャビティ内で冷却固化して前記主部23を構成する。この際、前記溶融樹脂の一部は、前記各透孔30a、30b内に入り込んで、これら各透孔30a、30b内で固化する。この結果、前記主部23を構成する合成樹脂のうち、前記ステアリングコラム6bの前端部よりも外径側に存在する部分と内径側に存在する部分とが一体に結合される。同時に、前記主部23と前記ステアリングコラム6bとが、強固に結合される。尚、前記合成樹脂の種類は、必要とする強度、剛性、耐久性を確保できるものであれば、特に問わない。例えば、ガラス繊維や炭素繊維等の補強材を混入した、ポリアミド樹脂(PA)やポリエチレンテレフタレート(PET)等が、好ましく使用できる。
先発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットは、上述の様に、複数の透孔30a、30bを形成した、鉄系合金製のステアリングコラム6bの前端部を、合成樹脂製のハウジング9bの主部23の後端部に包埋固定しているので、これらステアリングコラム6bと主部23との結合部の強度及び剛性を十分に高くできる。この為、温度変化を伴う、長期間に亙る使用によっても、前記ステアリングコラム6bと前記ハウジング9bとの結合部ががたつく等の問題が発生する事はない。即ち、前記ハウジング9bの後端部と前記ステアリングコラム6bの前端部との結合部の強度及び剛性を確保できる。
但し、上述の様な先発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットは、衝突事故の際に運転者の保護を充実させる面から、改良の余地がある。以下、この点に就いて説明する。
衝突事故の際には、車両が他の車両等に衝突する一次衝突に続いて、運転者の身体がステアリングホイール1(図8参照)にぶつかる二次衝突が発生する。この二次衝突の際に、運転者の身体に加わる衝撃を緩和すべく、前記ステアリングホイール1を前方に変位させる様にしている。この為、一般的には、前記ステアリングコラム6bを、少なくとも二次衝突時の衝撃荷重に基づいて全長を収縮可能な構造とする。具体的には、図8に示す様に、前側のインナコラム31の後部に後側のアウタコラム32の前部を外嵌し、前記ステアリングコラム6(6b)の全長を伸縮可能にする。そして、二次衝突時には、このうちのアウタコラム32を前記ステアリングホイール1と共に前方に変位させ、前記ステアリングコラム6(6b)の全長を縮める。
この様にして行う、二次衝突時のステアリングホイール1の前方への変位は、前記アウタコラム32の前端縁が、前記ハウジング9(9b)等の他の部分に衝突するまで可能である。図10に示した先発明の構造の場合には、このハウジング9bの後端部で前記曲げ起こし部28を包埋した部分に前記アウタコラム32の前端縁が衝突するまで、前記ステアリングホイール1を前方に変位させる事が可能になる。即ち、通常状態での前記ステアリングコラム32の前端縁から前記ハウジング9bの後端部までの距離Lが、運転者保護の為に前記ステアリングホイール1を前方に変位させる事ができる距離である、コラプスストロークとなる。図10に示した先発明の構造は、前記ハウジング9bの後端部の外径が、前記曲げ起こし部28を包埋した分だけ大きくなっており、前記コラプスストロークを確保して運転者の保護充実を図る面からは不利になる。
特開2009−298246号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、ハウジングの後端部とステアリングコラムの前端部との結合部の強度及び剛性を確保でき、しかもコラプスストロークを確保し易い構造を実現すべく発明したものである。
本発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットは、ハウジングの後端部にステアリングコラムの前端部を包埋する事により、これらハウジングとステアリングコラムとを結合した構造で、このステアリングコラムの前端部に小径部を形成し、前記ハウジングの後端部でこのステアリングコラムの前端部と結合する部分の外径を小さく抑える事により、二次衝突時に於けるコラプスストロークを確保するものである。
この様な本発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットは、ステアリングコラムとハウジングとを備える。
このうちのステアリングコラムは、内部にステアリングシャフトを挿通するもので、金属製で円筒状である。
又、前記ハウジングは、前記ステアリングコラムの前端部に結合固定され、内部に電動式パワーステアリング装置の構成部品の少なくとも一部を収納するもので、例えば前記ステアリングコラムを構成する金属よりも軟質である、金属の鋳造品、若しくは合成樹脂の射出成形品である。
更に、本発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットでは、前記ステアリングコラムの前端部に小径部を設けると共に、この小径部に内外両周面同士を連通させる透孔を形成する。そして、前記ハウジングを、この小径部のうちでこの透孔を形成した部分を内部に包埋する状態で、鋳造若しくは射出成形する。
上述の様な本発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットを実施するのに、具体的には、請求項2に記載した発明の様に、前記ステアリングコラムを、前側に配置されたインナコラムの後部を、後側に配置されたアウタコラムの前部に内嵌し、少なくとも二次衝突時にこのアウタコラムを前方に変位させる事により全長を縮める、テレスコピックステアリングコラムとする。そして、前記小径部を、前記インナコラムの前端部に設ける。
より具体的には、請求項3に記載した発明の様に、前記ハウジングの一部で前記小径部を包埋した円筒部のうち、少なくとも後半部の外径を、少なくとも二次衝突に伴って前記アウタコラムが前方に変位する際に、このアウタコラムの前端部が前記円筒部の周囲にまで進入可能な大きさとする。
この場合に、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記円筒部の外径を、前記アウタコラムの内径以下とする。
この様な請求項3〜4に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項5に記載した発明の様に、前記円筒部の外周面に、前方に向かう程径方向に関する高さ寸法が大きくなる方向に傾斜した、衝撃吸収部を設ける。
又、本発明を実施する場合に、例えば請求項6に記載した発明の様に、前記ステアリングコラムを構成するコラム本体の前端部に円筒状のスリーブを、このスリーブの一部がこのコラム本体の前端縁よりも前方に突出する状態で内嵌固定する。そして、このスリーブのうちでこのコラム本体の前端縁よりも前方に突出した部分を、前記小径部とする。
或いは、請求項7に記載した発明の様に、前記小径部を、前記ステアリングコラムの前端部に絞り加工を施す事により、このステアリングコラムと一体に形成する。
上述の様に構成する本発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットによれば、前述した先発明の場合と同様に、ハウジングの後端部とステアリングコラムの前端部との結合部の強度及び剛性を確保できる。
更に、本発明の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットによれば、コラプスストロークを確保して、衝突事故の際の運転者の保護充実を図り易い。即ち、前記ハウジングの後端部と前記ステアリングコラムの前端部とを結合する為、このステアリングコラムの前端部に小径部を設け、この小径部を前記ハウジングの後端部に包埋しているので、前記ハウジングの後端部の外径を、請求項2に記載した発明の様なテレスコピックステアリングコラムを構成するアウタコラムの前方への変位を許容できる程度に小さくできる。この為、二次衝突に伴って前記ステアリングコラムを構成するアウタコラムが前方に変位可能な長さである、コラプスストロークを確保し易い。
本発明の実施の形態の第1例を示す要部断面図。 一部を省略して示す、図1のA部拡大図。 インナコラムの前端部に結合固定するスリーブの斜視図。 本発明の実施の形態の第2例を示す要部断面図。 一部を省略して示す、図4のB部拡大図。 インナコラムの前端部の斜視図。 本発明の実施の形態の第3例を示す要部断面図。 電動式パワーステアリング装置の1例を示す、部分切断側面図。 従来構造の1例を示す要部断面図。 先発明の構造を示す要部断面図。 インナコラムの前端部の斜視図。
[実施の形態の第1例]
図1〜3は、請求項1〜4、6に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含めて本発明の特徴は、ステアリングコラムの前端部と、電動式パワーステアリング装置用のハウジングの後端部との結合固定部の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図9に示した構造を含めて、従来から知られている電動式パワーステアリング装置用コラムユニットと同様である。又、ステアリングコラムの前端部に透孔を形成すると共に、この前端部をハウジングの後端部に包埋して、これらステアリングコラムの前端部とハウジングの後端部とを結合する点に関しては、前述の図10〜11に記載した先発明の構造と同様である。そこで、従来から知られている構造部分、並びに、前述した先発明と同様の構造部分に関しては、説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
アウタコラム32(図8参照)と組み合わせてテレスコピック式のステアリングコラム6cを構成するインナコラム31aは、インナコラム本体33とスリーブ34とを結合固定して成る。これらインナコラム本体33及びスリーブ34は、互いに同種の金属製である。具体的には、これら両部材33、34は、何れも、炭素鋼等の鉄系合金、或いはアルミニウム系合金製の金属管である。そして、このうちのスリーブ34の後半部を同じくインナコラム本体33の前端部に、隙間なく(例えば締り嵌めで)内嵌して、これらスリーブ34とインナコラム本体33とを、互いに同心に結合固定している。尚、必要に応じて、これらスリーブ34とインナコラム本体33とを、スポット溶接或いはシーム溶接、ろう付け、接着等により強固に接合する。何れにしても、前記インナコラム31aの前端部は前記スリーブ34の前半部により構成され、このインナコラム31aの前端部の外径(直径)は、前記コラム本体33の厚さの2倍分、このインナコラム31aの中間部乃至後端部に比べて小さくなっている。
又、前記スリーブ34の前半部には、このスリーブ34の内外両周面同士を連通する複数の透孔30c、30cを、同一円周上に、等間隔で形成している。そして、ハウジング9cを構成する主部23aの後端部に前記スリーブ34の前半部を包埋して、この主部23aの後端部と前記インナコラム31aの前端部とを結合固定している。この主部23aの後端部で前記スリーブ34の前半部を包埋した部分は円筒部35とし、この円筒部35の外径D35と前記インナコラム本体33の外径D33とをほぼ一致(D35≒D33)させている。尚、この場合に於けるほぼ一致とは、前記円筒部35の外径D35が前記インナコラム本体33の外径D33以下(D35≦D33)であるか、この円筒部35の外径D35が前記インナコラム本体33の外径D33よりも大きい(D35>D33)場合でも、その差が僅かであって、二次衝突に伴う衝撃荷重により、前記アウタコラム32の前端部が前記円筒部35の周囲にまで達するのを許容する状態を言う。
上述の様に本例の電動式パワーステアリング装置用コラムユニットによれば、前記ハウジング9cの後端部で、前記インナコラム31aの前端部を結合固定すべく前記スリーブ34aの前半部を包埋支持した円筒部35の外径D35と、前記インナコラム本体33の外径D33とを、ほぼ一致させられる。従って、二次衝突時には、前記アウタコラム32の前端部を、前記円筒部35の周囲部分にまで進入させる事ができる。この為、運転者保護の為にステアリングホイール1(図8参照)を前方に変位させる事ができる距離である、コラプスストロークは、通常状態での前記ステアリングコラム32の前端縁から前記ハウジング9cのうち、前記円筒部35の基端部までの距離Lになる。本例の構造でのコラプスストロークLは、ほぼこの円筒部35の軸方向長さ分だけ、前述の図10に示した先発明構造で得られるコラプスストロークLよりも大きく(L>L)できる。
この様に本例の構造は、コラプスストロークLを大きくできる分、前記ステアリングホイール1に衝突した運転者の身体に加わる衝撃を緩和し易くなり、運転者保護の面から有利になる。
[実施の形態の第2例]
図4〜6は、請求項1〜4、7に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の構造の場合には、テレスコピック式のステアリングコラム6dを構成するインナコラム31bの前端部に絞り加工を施す事により小径部36を形成し、この小径部36に複数の透孔30c、30cを形成している。そして、この小径部36を、ハウジング9cを構成する主部23aの後端部に設けた円筒部35内に包埋している。
前記小径部36を前記インナコラム31bと一体に形成した点以外の構造及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図7は、請求項1〜5、7に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の構造の場合には、ハウジング9dを構成する主部23bの後端部に設けた円筒部35の外周面の形状を工夫する事により、二次衝突に伴ってアウタコラム32(図8参照)の前端部が前記円筒部35の周囲にまで進入した状態で、衝撃エネルギを吸収しつつ、前記アウタコラム32の前方への変位を許容する様にしている。
具体的には、前記主部23bを合成樹脂により射出成形(或いはアルミニウム系合金によりダイキャスト成形)すると同時に、前記円筒部35の外周面の円周方向複数箇所に、前方に向かう程径方向に関する高さ寸法が大きくなる方向に傾斜した衝撃吸収部37、37を、前記円筒部35と一体に設けている。これら衝撃吸収部37、37の数は、必要とする衝撃吸収能力に応じて設計的に規制するもので、特に問わないが、3箇所以上である事が好ましい。又、周方向の間隔は、等間隔であっても、不等間隔であっても良い。更に、傾斜角度に就いても、必要とする衝撃吸収能力に応じて設計的に規制する。
上述の様な衝撃吸収部37、37を設けた構造の場合、二次衝突時には、前記アウタコラム32の前端縁部がこれら各衝撃吸収部37、37に乗り上げて、内径を拡げる方向に塑性変形しつつ、前記円筒部35の周囲に進入する。或いは、前記アウタコラム32の前端縁部が前記各衝撃吸収部37、37を削り取りつつ、前記円筒部35の周囲に進入する。何れの場合でも、前記アウタコラム32を前方に変位させる為にエネルギが消費され、その分、ステアリングホイール1(図8参照)に衝突した運転者の身体に加わる衝撃を緩和できる。尚、前記円筒部35の外周面全体を、前方に向かうに従って外径が大きくなる方向に傾斜した、部分円すい凸面状の傾斜面とする事もできる。
前記各衝撃吸収部37、37を設けた点以外の構造及び作用は、上述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する説明は省略する。
本発明は、ハウジングを合成樹脂製とする構造に限らず、アルミニウム合金製とする構造でも実施可能である。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5 ステアリングシャフト
6、6a、6b、6c、6d ステアリングコラム
7 ウォーム減速機
8 トルク測定器
9、9a、9b、9c、9d ハウジング
10 電動モータ
11 トーションバー
12 入力軸
13 出力軸
14 変位測定器
15a、15b 自在継手
16 中間シャフト
17 車体
18 支持ブラケット
19 支持筒
20 センサハウジング
21 ギヤハウジング
22 円筒部
23、23a、23b 主部
24 蓋部
25a、25b 転がり軸受
26 ウォームホイール
27 ウォーム
28 曲げ起こし部
29 大径円筒部
30a、30b、30c 透孔
31a、31b インナコラム
32 アウタコラム
33 インナコラム本体
34 スリーブ
35 円筒部
36 小径部
37 衝撃吸収部

Claims (7)

  1. 内部にステアリングシャフトを挿通する円筒状のステアリングコラムと、このステアリングコラムの前端部に結合固定され、内部に電動式パワーステアリング装置の構成部品の少なくとも一部を収納するハウジングとを備え、前記ステアリングコラムは金属製であり、このハウジングは、金属の鋳造品若しくは合成樹脂の射出成形品である電動式パワーステアリング装置用コラムユニットであって、前記ステアリングコラムの前端部に設けた、外径が小さくなった小径部に、内外両周面同士を連通させる透孔を形成しており、前記ハウジングは、この小径部のうちでこの透孔を形成した部分を内部に包埋する状態で鋳造若しくは射出成形されている、電動式パワーステアリング装置用コラムユニット。
  2. 前記ステアリングコラムが、前側に配置されたインナコラムの後部を、後側に配置されたアウタコラムの前部に内嵌し、少なくとも二次衝突時にこのアウタコラムを前方に変位させる事により全長を縮めるテレスコピックステアリングコラムであり、前記小径部を、前記インナコラムの前端部に設けている、請求項1に記載した電動式パワーステアリング装置用コラムユニット。
  3. 前記ハウジングの一部で前記小径部を包埋した円筒部のうち、少なくとも後半部の外径が、少なくとも二次衝突に伴って前記アウタコラムが前方に変位する際に、このアウタコラムの前端部が前記円筒部の周囲にまで進入可能な大きさである、請求項2に記載した電動式パワーステアリング装置用コラムユニット。
  4. 前記円筒部の外径が前記アウタコラムの内径以下である、請求項3に記載した電動式パワーステアリング装置用コラムユニット。
  5. 前記円筒部の外周面に、前方に向かう程径方向に関する高さ寸法が大きくなる方向に傾斜した衝撃吸収部を設けている、請求項3〜4のうちの何れか1項に記載した電動式パワーステアリング装置用コラムユニット。
  6. 前記ステアリングコラムを構成するコラム本体の前端部に円筒状のスリーブを、このスリーブの一部がこのコラム本体の前端縁よりも前方に突出する状態で内嵌固定し、このスリーブのうちでこのコラム本体の前端縁よりも前方に突出した部分を前記小径部としている、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載した電動式パワーステアリング装置用コラムユニット。
  7. 前記小径部が、前記ステアリングコラムの前端部に絞り加工を施す事により、このステアリングコラムと一体に形成されている、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載した電動式パワーステアリング装置用コラムユニット。
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