JP2010241326A - パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を抑制することができるコラムアシストタイプのパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイールが固定されるステアリングシャフト2と、ステアリングシャフト2を内部で回転可能に支持するアウタジャケット3と、車体側に固定されるとともに、アウタジャケット3が軸方向に相対移動可能に嵌合されたインナジャケット4と、インナジャケット4の端部に設けられ、ステアリングシャフト2に操舵補助力を与える操舵補助機構5とを備えている。さらに、アウタジャケット3のインナジャケット4に対する軸方向への相対移動を許容しつつアウタジャケット3を軸方向に支持するための支持レール14及び保持部15を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイールが固定されるステアリングシャフト2と、ステアリングシャフト2を内部で回転可能に支持するアウタジャケット3と、車体側に固定されるとともに、アウタジャケット3が軸方向に相対移動可能に嵌合されたインナジャケット4と、インナジャケット4の端部に設けられ、ステアリングシャフト2に操舵補助力を与える操舵補助機構5とを備えている。さらに、アウタジャケット3のインナジャケット4に対する軸方向への相対移動を許容しつつアウタジャケット3を軸方向に支持するための支持レール14及び保持部15を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車等に用いられるコラムアシストタイプのパワーステアリング装置に関する。
従来から、自動車等に用いられるパワーステアリング装置には、操舵補助機構をステアリングコラムに設けた、コラムアシストタイプのパワーステアリング装置がある。前記補助機構は、操舵補助力を発生させるための電動モータや、この電動モータの駆動力をステアリングシャフトに伝達するための減速機構、電動モータを制御するためのトルクセンサ等を備えており、これらはステアリングコラムに一体に設けられている。
一方、ステアリングコラムは、ステアリングホイールを支持する機能を有するとともに、自動車の衝突事故の際に、その衝突の反動で運転者がステアリングホイールに衝突するいわゆる二次衝突が生じた場合に、軸方向へ収縮することで、衝突による衝撃を吸収し運転者を保護する衝撃吸収構造を備えている。前記衝撃吸収構造は、具体的には、軸方向に伸縮可能とされたステアリンシャフトを内部で回転自在に支持する筒状の可動側コラムジャケットと、車体側に固定され前記可動側コラムジャケットが軸方向に相対移動可能に嵌合された筒状の固定側コラムジャケットと、可動側コラムジャケットに衝撃荷重が作用したときその衝撃荷重を吸収するための衝撃吸収部材とを備えており、可動側コラムジャケットが固定側コラムジャケットに対して相対移動する間に衝撃吸収部材によって、運転者に対する衝撃荷重を吸収するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、ステアリングコラムは、ステアリングホイールを支持する機能を有するとともに、自動車の衝突事故の際に、その衝突の反動で運転者がステアリングホイールに衝突するいわゆる二次衝突が生じた場合に、軸方向へ収縮することで、衝突による衝撃を吸収し運転者を保護する衝撃吸収構造を備えている。前記衝撃吸収構造は、具体的には、軸方向に伸縮可能とされたステアリンシャフトを内部で回転自在に支持する筒状の可動側コラムジャケットと、車体側に固定され前記可動側コラムジャケットが軸方向に相対移動可能に嵌合された筒状の固定側コラムジャケットと、可動側コラムジャケットに衝撃荷重が作用したときその衝撃荷重を吸収するための衝撃吸収部材とを備えており、可動側コラムジャケットが固定側コラムジャケットに対して相対移動する間に衝撃吸収部材によって、運転者に対する衝撃荷重を吸収するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
上記のように、衝撃吸収機構を備えたステアリングコラムに、操舵補助機構を設けてパワーステアリング装置を構成する場合、以下のような問題を有していた。
すなわち、操舵補助機構が有する減速機やトルクセンサは、ステアリングシャフトに直接取り付ける必要があるので、これらを取り付けるスペースを確保するために上記可動側コラムジャケット及び固定側コラムジャケットの軸方向の寸法を短くする必要がある。可動側コラムジャケット及び固定側コラムジャケットの軸方向寸法を短くすると、衝撃荷重を吸収するための互いに相対移動可能なストロークを確保するために互いの嵌合長を短くせざるを得ない。前記嵌合長が十分に確保できないと、可動側コラムジャケットを軸方向に対して支持可能な嵌合力が得られず、ステアリングホイールを支持するためのステアリングコラムとしての剛性の低下や、NV性能(騒音、振動性能)が低下するおそれがあるという問題を有していた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、可動側コラムジャケットと固定側コラムジャケットとの間の嵌合長が十分に確保できずとも、ステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を抑制することができるコラムアシストタイプのパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
すなわち、操舵補助機構が有する減速機やトルクセンサは、ステアリングシャフトに直接取り付ける必要があるので、これらを取り付けるスペースを確保するために上記可動側コラムジャケット及び固定側コラムジャケットの軸方向の寸法を短くする必要がある。可動側コラムジャケット及び固定側コラムジャケットの軸方向寸法を短くすると、衝撃荷重を吸収するための互いに相対移動可能なストロークを確保するために互いの嵌合長を短くせざるを得ない。前記嵌合長が十分に確保できないと、可動側コラムジャケットを軸方向に対して支持可能な嵌合力が得られず、ステアリングホイールを支持するためのステアリングコラムとしての剛性の低下や、NV性能(騒音、振動性能)が低下するおそれがあるという問題を有していた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、可動側コラムジャケットと固定側コラムジャケットとの間の嵌合長が十分に確保できずとも、ステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を抑制することができるコラムアシストタイプのパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のパワーステアリング装置は、ステアリングホイールが固定されるステアリングシャフトと、前記ステアリングシャフトを内部で回転可能に支持する筒状の可動側コラムジャケットと、車体側に固定されるとともに、前記可動側コラムジャケットが軸方向に相対移動可能に嵌合された筒状の固定側コラムジャケットと、前記固定側コラムジャケットに設けられ、前記ステアリングシャフトに操舵補助力を与える操舵補助機構と、前記可動側コラムジャケットの前記固定側コラムジャケットに対する軸方向への相対移動を許容しつつ前記可動側コラムジャケットを軸方向に支持する支持機構と、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成されたパワーステアリング装置によれば、可動側コラムジャケットの固定側コラムジャケットに対する軸方向への相対移動を許容しつつ可動側コラムジャケットを軸方向に支持する支持機構を備えているので、可動側コラムジャケットと固定側コラムジャケットとの間の嵌合長が短く、可動側コラムジャケットを軸方向に対して十分に支持可能な嵌合力が得られなくても、前記支持機構によって可動側コラムジャケットを軸方向に支持することができ、この結果、ステアリングホイールを支持するためのステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を抑制することができる。
具体的に前記支持機構は、前記可動側コラムジャケット側又は前記固定側コラムジャケット側のいずれか一方に固定され、前記可動側コラムジャケット及び前記固定側コラムジャケットの軸方向に平行に延びる支持レールと、前記可動側コラムジャケット側又は前記固定側コラムジャケット側のいずれか他方に固定され、前記支持レールに沿って軸方向に移動可能に前記支持レールを保持する保持部と、を備えていることが好ましい。
この場合、支持機構は、支持レール及び支持レールに沿って軸方向に移動可能に当該支持レールを保持する保持部によって、固定側コラムジャケットに対する相対移動を許容しつつ、可動側コラムジャケットを固定側コラムジャケット側に繋ぐことができ、この両者間を繋ぐ支持レールによって、固定側コラムジャケット側に対して可動側コラムジャケットを軸方向に支持することができる。
この場合、支持機構は、支持レール及び支持レールに沿って軸方向に移動可能に当該支持レールを保持する保持部によって、固定側コラムジャケットに対する相対移動を許容しつつ、可動側コラムジャケットを固定側コラムジャケット側に繋ぐことができ、この両者間を繋ぐ支持レールによって、固定側コラムジャケット側に対して可動側コラムジャケットを軸方向に支持することができる。
上記パワーステアリング装置において、運転者は、通常、ステアリングホイールに正対しているので、当該運転者がステアリングホイールを操作する際に可動側コラムジャケットに作用する前記操作に伴う荷重は、当該可動側コラムジャケットを上下方向に屈曲させる方向に比較的強く作用する。このため、前記支持レール及び前記保持部が、前記可動側コラムジャケット及び前記固定側コラムジャケットの上方又は下方に設けられていることが好ましい。
このようにすることで、可動側コラムジャケットを上下方向に屈曲させる方向に作用する、操作に伴う荷重を好適に支持することができ、ステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を効果的に抑制することができる。
このようにすることで、可動側コラムジャケットを上下方向に屈曲させる方向に作用する、操作に伴う荷重を好適に支持することができ、ステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を効果的に抑制することができる。
また、前記支持レールは、前記可動側コラムジャケットに固定されていてもよく、この場合、可動側コラムジャケットと固定側コラムジャケットとが相対移動したとしても、支持レールは可動側コラムジャケットと共に相対移動するので、支持レールが運転者の方向に向けて移動することを防止することができる。
本発明のパワーステアリング装置によれば、可動側コラムジャケットと固定側コラムジャケットとの間の嵌合長が十分に確保できずとも、ステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を抑制することができる。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す外観図である。
図1中、電動パワーステアリング装置1は、操舵補助機構をステアリングコラムに設けた、いわゆるコラムアシストタイプのパワーステアリング装置であり、ステアリングホイール(図示せず)が取り付けられるステアリングシャフト2と、ステアリングシャフト2を内部で回転可能に支持するアウタジャケット3と、アウタジャケット3が嵌合されたインナジャケット4と、ステアリングシャフト2に操舵補助力を与えるための操舵補助機構5とを備えている。
図1中、電動パワーステアリング装置1は、操舵補助機構をステアリングコラムに設けた、いわゆるコラムアシストタイプのパワーステアリング装置であり、ステアリングホイール(図示せず)が取り付けられるステアリングシャフト2と、ステアリングシャフト2を内部で回転可能に支持するアウタジャケット3と、アウタジャケット3が嵌合されたインナジャケット4と、ステアリングシャフト2に操舵補助力を与えるための操舵補助機構5とを備えている。
ステアリングシャフト2は、アウタジャケット3、インナジャケット4、及び操舵補助機構5の内部側に配置されており、一端部2aがアウタジャケット3の一端部から突出し、他端部2bが操舵補助機構5のハウジングから突出している。
ステアリングシャフト2の一端部2aには、上述のように前記ステアリングホイールが取り付けられる。また、他端部2bには、操舵輪を操舵するための操舵装置(図示せず)から延びる操舵軸(図示せず)が一体回転可能に連結される。これによって、前記ステアリングホイールを回転させることで、ステアリングシャフト2を介して前記操舵軸を回転させ、前記操舵輪の操舵が行われる。
また、ステアリングシャフト2は、後述するように軸方向に伸縮可能に構成されている。
ステアリングシャフト2の一端部2aには、上述のように前記ステアリングホイールが取り付けられる。また、他端部2bには、操舵輪を操舵するための操舵装置(図示せず)から延びる操舵軸(図示せず)が一体回転可能に連結される。これによって、前記ステアリングホイールを回転させることで、ステアリングシャフト2を介して前記操舵軸を回転させ、前記操舵輪の操舵が行われる。
また、ステアリングシャフト2は、後述するように軸方向に伸縮可能に構成されている。
アウタジャケット3は、ステアリングシャフト2の外周側を覆う筒状の部材であり、上述のようにその内部でステアリングシャフト2の一端部2a側を回転自在に支持している。
インナジャケット4も、アウタジャケット3と同様、ステアリングシャフト2の外周側を覆う筒状の部材であり、その内部でステアリングシャフト2の他端部2b側を回転自在に支持している。
また、アウタジャケット3とインナジャケット4とは、互いに軸方向に相対移動可能に嵌合されており、アウタジャケット3及びインナジャケット4によって、ステアリングシャフト2を回転自在に支持している。
インナジャケット4も、アウタジャケット3と同様、ステアリングシャフト2の外周側を覆う筒状の部材であり、その内部でステアリングシャフト2の他端部2b側を回転自在に支持している。
また、アウタジャケット3とインナジャケット4とは、互いに軸方向に相対移動可能に嵌合されており、アウタジャケット3及びインナジャケット4によって、ステアリングシャフト2を回転自在に支持している。
図2は、インナジャケットとアウタジャケットとの嵌合部分を示す部分断面図である。
図に示すように、アウタジャケット3の他端部3aは、インナジャケット4の一端部4aの外周面に対して、互いに軸方向に相対移動可能に嵌合されている。
また、アウタジャケット3及びインナジャケット4の内部に配置されているステアリングシャフト2は、図に示すように、一端部2a側のアッパシャフト6と、このアッパシャフト6に軸方向に連結された他端部2b側のロアシャフト7とによって構成されている。アッパシャフト6は、中空のパイプ材等により形成されており、その端部内周側には、ロアシャフト7が挿入されている。アッパシャフト6の内周面及びロアシャフト7の外周面には、それぞれ互いに嵌合するスプライン溝6a,7aが形成されており、両シャフト6,7は、スプライン嵌合によって、一体回転可能かつ互いに軸方向に相対移動可能に連結されている。従って、ステアリングシャフト2は、軸方向に伸縮可能である。
図に示すように、アウタジャケット3の他端部3aは、インナジャケット4の一端部4aの外周面に対して、互いに軸方向に相対移動可能に嵌合されている。
また、アウタジャケット3及びインナジャケット4の内部に配置されているステアリングシャフト2は、図に示すように、一端部2a側のアッパシャフト6と、このアッパシャフト6に軸方向に連結された他端部2b側のロアシャフト7とによって構成されている。アッパシャフト6は、中空のパイプ材等により形成されており、その端部内周側には、ロアシャフト7が挿入されている。アッパシャフト6の内周面及びロアシャフト7の外周面には、それぞれ互いに嵌合するスプライン溝6a,7aが形成されており、両シャフト6,7は、スプライン嵌合によって、一体回転可能かつ互いに軸方向に相対移動可能に連結されている。従って、ステアリングシャフト2は、軸方向に伸縮可能である。
また、ステアリングシャフト2の一端部2a側であるアッパシャフト6を支持しているアウタジャケット3と、他端部2b側であるロアシャフト7を支持しているインナジャケット4とは、互いに軸方向に相対移動可能に嵌合されているので、ステアリングシャフト2の軸方向の伸縮に伴って、これらも軸方向に相対移動する。つまり、アッパシャフト6とアウタジャケット3とは、ロアシャフト7及びインナジャケット4に対して、一体に軸方向に移動可能である。
図1に戻って、操舵補助機構5は、インナジャケット4の他端部4b側に配置固定されており、モータ部8と、減速機部9と、センサ部10とを備えている。モータ部8は、モータハウジング8aの内部に操舵補助力を発生するための電動モータを備えている。減速機部9は、ギヤハウジング9aの内部に前記電動モータの出力軸に固定されているウォームギヤと、ステアリングシャフト2に一体回転可能に固定されているウォームホイールとを備えており、前記電動モータの駆動力を操舵補助力としてステアリングシャフト2に伝達する。センサ部10は、センサハウジング10aの内部に前記電動モータの制御に必要な、ステアリングシャフト2に作用するねじりトルクを検出するためのトルクセンサを備えている。また、それぞれのハウジング8a〜10aは、一体に固定されており、操舵補助機構5は、上記各部8〜10を一体に有するユニットを構成している。
ステアリングシャフト2の他端面2bが突出しているギヤハウジング9aの端面には、操舵補助機構5及びインナジャケット4を車体側に固定するための一対のロアブラケット9bが突設されており、操舵補助機構5及びインナジャケット4は車体側に固定される。従って、インナジャケット4は、車体側に固定される固定側コラムジャケットを構成している。
一方、アウタジャケット3は、その外周面に固定されたアッパブラケット11によって車体側に固定される。アッパブラケット11は、金属板を細長く形成した衝撃吸収部材12が取り付けられた一対のカプセル13を介して車体側に固定される。
ステアリングシャフト2のアッパシャフト6は、前記ステアリングホイールに衝撃荷重が作用すると操舵補助機構5側(車体前方側)に移動し、ステアリングシャフト2全体が収縮する。これに伴って、当該アッパシャフト6を支持しているアウタジャケット3は、インナジャケット4の外周面に沿って軸方向車体前方側に移動する。また、アウタジャケット3を固定するためのアッパブラケット11も、ステアリングシャフト2車体前方側に移動する。このように、アウタジャケット3は、車体側に固定されたインナジャケット4に軸方向に相対移動可能に嵌合された可動側コラムジャケットを構成している。
ステアリングシャフト2のアッパシャフト6は、前記ステアリングホイールに衝撃荷重が作用すると操舵補助機構5側(車体前方側)に移動し、ステアリングシャフト2全体が収縮する。これに伴って、当該アッパシャフト6を支持しているアウタジャケット3は、インナジャケット4の外周面に沿って軸方向車体前方側に移動する。また、アウタジャケット3を固定するためのアッパブラケット11も、ステアリングシャフト2車体前方側に移動する。このように、アウタジャケット3は、車体側に固定されたインナジャケット4に軸方向に相対移動可能に嵌合された可動側コラムジャケットを構成している。
アッパブラケット11を車体側に固定しているカプセル13は、前記ステアリングホイールに作用する衝撃荷重がアッパシャフト6及びアウタジャケット3を介してアッパブラケット11に伝わると、当該アッパブラケット11を車体側から離脱させる。これによって、アッパブラケット11及びアウタジャケット3は、車体前方側への移動が許容され、ステアリングシャフト2が収縮する。また、このとき、衝撃吸収部材12は、アッパブラケット11の車体前方側への移動に伴って塑性変形する。衝撃吸収部材12は、この塑性変形時の抵抗によって前記ステアリングホイールに作用する衝撃荷重を吸収するように構成されている。
以上のように、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、運転者が前記ステアリングホイールに衝突したときの衝撃荷重を吸収し、運転者を保護する衝撃吸収機能を備えている。
また、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、インナジャケット4が固定されたインナジャケット4側としてのギヤハウジング9aの外面に固定され、アウタジャケット3側に向けて両ジャケット3,4の軸方向に平行に延びる支持レール14と、アウタジャケット3の外周面に固定され、支持レール14に沿って軸方向に移動可能に支持レール14を保持する保持部15とを備えている。
図1及び図2を参照して、支持レール14は、断面ほぼ矩形の長尺の部材であり、インナジャケット4及びアウタジャケット3の下方に位置するようにセンサハウジング10aに固定されている。
支持レール14の先端側を保持している保持部15は、アウタジャケット3の外周面における下方側に固定されており、支持レール14が挿入され当該支持レール14を案内する案内孔15aを有している。案内孔15aの孔中心を通過する中心線は、両ジャケット3,4の軸方向に平行となるように形成されている。
支持レール14の先端側を保持している保持部15は、アウタジャケット3の外周面における下方側に固定されており、支持レール14が挿入され当該支持レール14を案内する案内孔15aを有している。案内孔15aの孔中心を通過する中心線は、両ジャケット3,4の軸方向に平行となるように形成されている。
図3は、図2中、III−III線矢視断面図であり、保持部材の構成を示している。
案内孔15aの両内側面15a1には、支持レール14の両側面に形成された軌道14aを転動する玉15bが軸方向に沿って複数の配置されている。これら玉15bは、支持レール14との間の軸方向への相対移動を滑らかにしつつ、案内孔15aの前記中心線に対して、支持レール14の軸線が左右方向に軸ずれしないように保持している。
また、案内孔15aの内側上面15a2及び内側下面15a3と、支持レール14の上面14b及び下面14cとの間には、それぞれ、案内孔15aの前記中心線に対して、支持レール14の軸線が上下方向に軸ずれしないように保持し、かつ軸方向に相対移動を可能とすることができる程度の僅かなクリアランスが設けられている。
案内孔15aの両内側面15a1には、支持レール14の両側面に形成された軌道14aを転動する玉15bが軸方向に沿って複数の配置されている。これら玉15bは、支持レール14との間の軸方向への相対移動を滑らかにしつつ、案内孔15aの前記中心線に対して、支持レール14の軸線が左右方向に軸ずれしないように保持している。
また、案内孔15aの内側上面15a2及び内側下面15a3と、支持レール14の上面14b及び下面14cとの間には、それぞれ、案内孔15aの前記中心線に対して、支持レール14の軸線が上下方向に軸ずれしないように保持し、かつ軸方向に相対移動を可能とすることができる程度の僅かなクリアランスが設けられている。
上記のように保持部15は、ガイドレール14の軸線が案内孔15aの前記中心線に対して軸ずれしないようにかつ軸方向に移動可能にガイドレール14を保持している。
従って、保持部15が固定されているアウタジャケット3は、その軸方向がガイドレール14及びこれに固定されたインナジャケット4の軸方向に対して軸ずれしないよう保持され、軸方向に支持される。
従って、保持部15が固定されているアウタジャケット3は、その軸方向がガイドレール14及びこれに固定されたインナジャケット4の軸方向に対して軸ずれしないよう保持され、軸方向に支持される。
すなわち、インナジャケット4側に設けられたガイドレール14、及びアウタジャケット3側に設けられた保持部15は、アウタジャケット3のインナジャケット4に対する軸方向への相対移動を許容しつつアウタジャケット3を軸方向に支持する支持機構を構成しており、この支持機構は、支持レール14及び支持レール14に沿って軸方向に移動可能に当該支持レール14を保持する保持部15によって、インナジャケット4に対する相対移動を許容しつつ、アウタジャケット3をインナジャケット4側に繋ぐことができ、この両者間を繋ぐ支持レール14によって、インナジャケット4側に対してアウタジャケット3を軸方向に支持することができる。
上記のように構成された電動パワーステアリング装置1によれば、衝撃を吸収する際のアウタジャケット3のインナジャケット4に対する軸方向への相対移動を許容しつつ、アウタジャケット3を軸方向に支持する保持部15及びガイドレール14を備えているので、アウタジャケット3とインナジャケット4との間の嵌合長が短く、アウタジャケット3を軸方向に対して十分に支持可能な嵌合力が得られなくても、アウタジャケット3を軸方向に支持することができ、この結果、前記ステアリングホイールを支持するためのステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を抑制することができる。
また、本実施形態において、支持レール14は、インナジャケット4及びアウタジャケット3の下方に位置するようにセンサハウジング10aに固定され、保持部15もこれに応じてアウタジャケット3の外周面における下方側に固定されており、アウタジャケット3を上下方向に屈曲させる方向に作用する荷重を好適に支持することができる。
一般に、運転者は、通常ステアリングホイールに正対しているので、当該運転者がステアリングホイールを操作する際にアウタジャケット3に作用するステアリングホイールの操作に伴う荷重は、当該アウタジャケット3を上下方向に屈曲させる方向に比較的強く作用する。この点、本実施形態によれば、ステアリングホイールの操作に伴い比較的強く作用するアウタジャケット3を上下方向に屈曲させる方向の荷重を好適に支持することができ、ステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を効果的に抑制することができる。
なお、上記理由から、支持レール14及び保持部15を、インナジャケット4及びアウタジャケット3の上方に位置するように固定してもよい。
一般に、運転者は、通常ステアリングホイールに正対しているので、当該運転者がステアリングホイールを操作する際にアウタジャケット3に作用するステアリングホイールの操作に伴う荷重は、当該アウタジャケット3を上下方向に屈曲させる方向に比較的強く作用する。この点、本実施形態によれば、ステアリングホイールの操作に伴い比較的強く作用するアウタジャケット3を上下方向に屈曲させる方向の荷重を好適に支持することができ、ステアリングコラムとしての剛性や、NV性能の低下を効果的に抑制することができる。
なお、上記理由から、支持レール14及び保持部15を、インナジャケット4及びアウタジャケット3の上方に位置するように固定してもよい。
図4は、本発明の第二の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す外観図である。本実施形態と、上記第一の実施形態との相違点は、支持レール14がアウタジャケット3に固定され、保持部15がギヤハウジング9aに固定されている点である。その他の点については、第一の実施形態と同様である。
本実施形態では、可動側であるアウタジャケット3に支持レール14が固定されているので、ステアリングホイールに作用する衝撃荷重を吸収すべく、ステアリングシャフト2が収縮し、アウタジャケット3が車体前方側に移動すると、アウタジャケット3とともに、支持レール14も車体前方側(図中矢印の方向)に向けて移動する。つまり、支持レール14は、ギヤハウジング9aに固定されることで車体側に固定され支持レール14を保持する保持部15に対して、相対移動する。
このように、本実施形態では、アウタジャケット3とインナジャケット4とが相対移動したとしても、支持レール14はアウタジャケット3と共に相対移動するので、支持レール14が運転者の方向に向けて移動することを防止することができる。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態では、支持レール14及び保持部15をインナジャケット4側に固定する態様として、センサハウジング10a及びギヤハウジング9aに固定した場合を例示したが、他の構成部材の機能を妨げずかつ取付スペース等に問題が無ければ、インナジャケット4の外周面等といった車体側に固定される他の部分に固定することができる。
1 電動パワーステアリング装置 2 ステアリングシャフト
3 アウタジャケット(可動側コラムジャケット)
4 インナジャケット(固定側コラムジャケット) 5 操舵補助機構
14 支持レール(支持機構) 15 保持部(支持機構)
3 アウタジャケット(可動側コラムジャケット)
4 インナジャケット(固定側コラムジャケット) 5 操舵補助機構
14 支持レール(支持機構) 15 保持部(支持機構)
Claims (4)
- ステアリングホイールが固定されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトを内部で回転可能に支持する筒状の可動側コラムジャケットと、
車体側に固定されるとともに、前記可動側コラムジャケットが軸方向に相対移動可能に嵌合された筒状の固定側コラムジャケットと、
前記固定側コラムジャケットに設けられ、前記ステアリングシャフトに操舵補助力を与える操舵補助機構と、
前記可動側コラムジャケットの前記固定側コラムジャケットに対する軸方向への相対移動を許容しつつ前記可動側コラムジャケットを軸方向に支持する支持機構と、を備えていることを特徴とするパワーステアリング装置。 - 前記支持機構は、前記可動側コラムジャケット側又は前記固定側コラムジャケット側のいずれか一方に固定され、前記可動側コラムジャケット及び前記固定側コラムジャケットの軸方向に平行に延びる支持レールと、
前記可動側コラムジャケット側又は前記固定側コラムジャケット側のいずれか他方に固定され、前記支持レールに沿って軸方向に移動可能に前記支持レールを保持する保持部と、を備えている請求項1に記載のパワーステアリング装置。 - 前記支持レール及び前記保持部が、前記可動側コラムジャケット及び前記固定側コラムジャケットの上方又は下方に設けられている請求項2に記載のパワーステアリング装置。
- 前記支持レールは、前記可動側コラムジャケットに固定されている請求項2又は3に記載のパワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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Publications (1)
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