JP2010215094A - ラックアンドピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

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【課題】ラック軸の移動を制限してラック軸の速度を低減し、ロータ等から受ける回転トルクが低減されたラックアンドピニオン式ステアリング装置を提供する。
【解決手段】ラックハウジング14内に収容されるラック軸16の外周面には、ラック軸側摩擦材26が設けられており、ラック軸側摩擦材26に対向する位置にはラックハウジング側摩擦材30が設けられている。通常の車両走行時は、ラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30は離間した状態とされるが、タイヤが縁石等より大きな外力を受けた場合は、ラック軸14が車両後方に移動あるいは変形し、ラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30が当接する。これにより、ラック軸16が軸方向に移動する際の摩擦力が大きくなり、ラック軸16の移動が制限されると共に、ラック軸16の移動速度が小さくなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置に関するものであり、特に、タイヤに外力が及ぼされた場合のラック軸の移動を制限するものに関するものである。
ラックアンドピニオン式ステアリング装置を搭載した車両において、車両走行中、車両のタイヤには様々な外力が及ぼされる。タイヤに及ぼされる外力は、ラック軸、ピニオンシャフト等を介してステアリングホイールに伝達されるが、特に、悪路走行時等のように、比較的強い外力がタイヤに及ぼされる場合は、タイヤに及ぼされた外力を極力ステアリングホイールに伝達しないことが望ましい。下記特許文献1乃至4は、ラック軸の軸方向への移動を規制すること等により、タイヤに及ぼされた外力のステアリングホイールへの伝達を抑制するものである。
特開平10−194149号公報 特開2005−104416号公報 特開平10−95353号公報 実開平5−80957号公報
ところで、近年、電動パワーステアリング装置を搭載した車両が数多く実用化されているが、このような車両においても、タイヤが縁石に当たること等によって、タイヤに比較的大きな外力が及ぼされることがある。このような場合、タイヤは縁石からの力を受けて回動(操舵)させられ、これに伴い、ラック軸はストロークエンドまで移動する。この時、ラック軸の移動によって回転していたステアリングシャフトは、ラック軸の移動停止とともに回転を停止するが、ステアリングシャフトとともに回転していた電動パワーステアリング装置のロータ(回転子)やステアリングホイールは慣性によって回り続けようとする。このため、ロータやステアリングホイールからの回転トルクを受けるべく、ステアリングシャフトやギア部の強度を高くする等ステアリング系の強度を確保する必要があり、コストアップの原因となっていた。
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、ラック軸の移動を制限してラック軸の速度を低減し、ロータ等から受ける回転トルクが低減されたラックアンドピニオン式ステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1に係る発明は、ラック軸を軸方向に移動可能に収容するラックハウジングを備えるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、前記ラック軸の外面と前記ラックハウジングの内面の両方に設けられ、前記ラック軸が前記軸方向に垂直な方向に移動した場合に、互いに当接することで、前記ラックハウジングに対して前記ラック軸が前記軸方向へ移動する際の摩擦力を増加させる摩擦力増加部材を、さらに備えることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置によって構成される。
この構成によれば、タイヤに外力が及ぼされた場合、タイヤに及ぼされた力はラック軸に伝達される。車両前進時には前方からタイヤに外力が及ぼされるため、外力によってラック軸は軸方向に移動させられるとともに、ラック軸の軸方向と垂直な方向(車両後方)に移動させられる。この際、ラック軸の外面とラックハウジングの内面に、互いに当接することで、ラック軸が軸方向へ移動する際の摩擦力を増加させる摩擦力増加部材が設けられているため、ラック軸の軸方向への移動は抑制される。したがって、ラック軸がストロークエンドに到達するときのラック軸の速度を低くすることができ、ラック軸とともに回転する部材の回転速度も低くなるため、ステアリング系の強度を高くする必要が無く、コストアップを回避することが可能となる。なお、上記構成の摩擦力増加部材は、ラック軸が軸方向と垂直な方向へ移動する際に互いに当接するものであるが、ラック軸が軸方向と垂直な方向へ移動しない場合は互いに当接しないため、ラック軸の軸方向への移動について摩擦力が増加することは無い。
また、請求項2に係る発明は、前記ラックハウジングに対して前記ラック軸を保持するラックブッシュと、前記ラック軸が前記軸方向に垂直な方向に移動する場合に、前記ラック軸の移動に対抗する力を前記ラックブッシュに付与する抗力付与部材を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置によって構成される。
この構成によれば、外力によってラック軸が軸方向と垂直な方向に移動する場合に、ラック軸の移動に対抗する力を付与する抗力付与部材が設けられているため、抗力付与部材の抗力の大きさを調整することにより、ラック軸の軸方向と垂直な方向への移動量を調整することができる。これにより、外力が比較的小さい場合はラック軸の軸方向への移動を許容し、外力が比較的大きい場合はラック軸の軸方向への移動を摩擦力増加部材によって抑制することができる。ラックブッシュはラック軸を保持するものであるため、ラックブッシュ自体がラック軸の軸方向に垂直な方向の移動に対して十分な抗力を付与することは困難であるが、抗力付与部材がラックブッシュに力を付与することにより、ラック軸の軸方向と垂直な方向への移動量を調整することができるのである。
上記の構成によれば、ラック軸がストロークエンドに到達するときのラック軸の速度を小さくすることができ、ステアリング系の強度を高くする必要が無くなるため、コストアップを回避することが可能となる。また、外力によってラック軸が軸方向と垂直な方向に移動する場合に、ラックブッシュにラック軸の移動に対抗する力を付与する構成のため、ラック軸の軸方向と垂直な方向への移動量を調整することができる。
本発明の第1の実施形態のラックアンドピニオン式ステアリング装置2の全体構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態のラックハウジング14内の構成を示す模式図であり、(a)はラックハウジング14の一部を、水平面に平行な面で切って真上から見た断面図であり、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。 本発明の第2の実施形態のラックハウジング14内の構成を示す模式図であり、ラックハウジング14の一部を、水平面に平行な面で切って真上から見た断面図である。 本発明の第3の実施形態のラックハウジング14内の構成を示す模式図であり、ラックハウジング14の一部を、水平面に平行な面で切って真上から見た断面図である。
本発明を実施するための実施の形態について以下に詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態のラックアンドピニオン式ステアリング装置2の全体構成を示す概略図である。ラックアンドピニオン式ステアリング装置2は、ステアリングホイール4と、ステアリングホイール4の回転に伴い回転するステアリングシャフト6と、ステアリングシャフト6とユニバーサルジョイントを介して連結されるインターミディエイトシャフト8と、インターミディエイトシャフト8とユニバーサルジョイントを介して連結されるピニオンシャフトと10と、ピニオンシャフト10とギア係合させられるステアリングギア部12より構成されている。
ステアリングギア部12は、車両側にブッシュを介してあるいは直接保持されるラックハウジング14と、ラックハウジング14内に収容されて、軸方向(車両車幅方向)に移動可能とされるラック軸16(後述)と、ピニオンシャフト10の下端部に一体的に形成され、ラック軸16に形成されたラックギアと噛合するピニオンギアより構成されている。また、ラック軸16の両端部(車両車幅方向端部)には、タイロッド18がボールジョイントを介して連結されており、タイロッド18は、図示しないナックルアームおよびナックルを介して車両のタイヤ20に連結されている。なお、ラック軸16は、ラック軸16が軸方向に移動できる最大量であるストロークエンドまで移動することができ、ラック軸16はストロークエンドまで移動して停止させられる。また、本実施形態は右ハンドル車について説明するが、右ハンドル車の場合、ラック軸16とピニオンギアは車両車幅方向右側で噛合する。
ステアリングシャフト6の近傍には、電動パワーステアリング機構22が配置されている。電動パワーステアリング機構22は、ハウジング内壁に固定されるステータと、ステータの内側に配置されるロータ(回転子)によりモータ部が構成され、ロータの回転は、モータシャフトによりモータ部から出力され、ウォームギアを回転させる。ウォームギアは、ステアリングシャフト6と共に回転するホイールギアと噛合し、モータ部の回転がアシスト力としてステアリングシャフト6に伝達される。つまり、ウォームギアとホイールギアは減速機を構成している。
次に、ラックハウジング14の内部の構造について図2を用いて説明する。図2(a)は、ラックハウジング14の一部を、水平面に平行な面で切って真上から見た断面図であり、細部を簡略化して示した模式図である。また、図2(b)は図2(a)のb−b線断面図、図2(c)は図2(a)のc−c線断面図である。なお、図2(a)は、タイヤ20(左前輪)のタイロッド18との連結部付近のラック軸16の要部拡大図であり、図2(a)中下側が車両の前方側であり、図2(b)および(c)中の右側が車両の前方である。
図2(a)において、ラックハウジング14の内部には、ラック軸16が図中左右方向(車両車幅方向)に移動可能な状態で収容されている。また、ラックハウジング14の内周面には、ラック軸16を保持するラックブッシュ24が設けられている。ラックブッシュ24は、ゴム等の弾性体より構成され、図示しないラックハウジング14の内周面の凹部に、図示しないラックブッシュ24の外周面の凸部が係合することにより、ラック軸16の左右方向への移動を許容しつつ、ラックハウジング14に固定されている。
また、ラック軸16の外周面には、ラック軸側摩擦材26が設けられている。ラック軸側摩擦材26は、ラック軸16の外周面に沿って固定されており、ラック軸16の車両外側端部(図2(a)の右端部)からラック軸16の軸方向に所定の長さにわたって延び、図2(b)に示すように、ラック軸16の外周面の車両後方側の面に設けられている。また、ラックブッシュ24のラック軸側摩擦材26に対向する部分には、ラックブッシュ凹部28が設けられており、ラック軸側摩擦材26がラックブッシュ凹部28に配置されることにより、ラック軸側摩擦材26とラックブッシュ24が当接することが回避されている。
また、ラックハウジング14の内周面には、ラックハウジング側摩擦材30が設けられている。ラックハウジング側摩擦材30は、ラックハウジング14の内周面に沿って固定されており、ラックハウジング14の車両外側端部からラックハウジング14の軸方向(図2(a)の左右方向)に所定の長さにわたって延び、図2(a)および(c)に示すように、ラック軸側摩擦材26と対向する位置に配置されている。なお、ラックハウジング側摩擦材30は、図2(a)に示すように、ラックブッシュ24よりも車両外側(図2(a)の右側)に配置されており、ラック軸方向(図2(a)の左右方向)に所定の長さにわたって設けられる。一方、ラック軸側摩擦材26は、ラック軸16の外周面に、ラック軸16の軸方向に所定の長さにわたって設けられるものであるが、タイヤ20の回動可能範囲(いわゆる、ステアリングホイール4のロックトゥロックの範囲)において、ラック側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30の少なくとも一部が対向するように、ラック軸16の外周面に設けられるものである。なお、タイヤ20に外力が及ぼされていない場合およびタイヤ20に外力が及ぼされているが、当該外力が小さい場合は、図2に示すように、ラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30は、所定量離間した状態とされている。なお、ラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30は、上述したように、左前輪のタイヤ20のタイロッド18との連結部付近のラック軸16およびラックハウジング14に配置されるが、右前輪のタイヤ20のタイロッド18との連結部付近のラック軸16およびラックハウジング14にも、同様にラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30が配置されている。
次に、本発明の第1の実施形態の作用について説明する。第1の実施形態のラックアンドピニオン式ステアリング装置2は、タイヤ20に及ぼされる外力が小さい通常走行時は、ラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30が当接することが無いため、ラック軸16はラックハウジング14に対して図2(a)の左右方向に移動することが許容され、通常のステアリング操作が可能とされている。
一方、タイヤ20に及ぼされる外力が大きい場合、例えば典型的な例として、タイヤ20が縁石に当たった場合、タイヤ20は縁石からの反作用力を受け、これによりラック軸16が図2(a)の左右方向に移動しようとするが、縁石からの反作用力によってラック軸16は車両後方(図2(a)の上方向)への力も受けるため、ラック軸16は車両後方に移動するか、あるいはラック軸16は車両後方へ変形する。ラック軸16の車両後方への移動あるいは変形によって、ラック軸側摩擦材26はラックハウジング側摩擦材30に当接し、ラック軸16がラックハウジング14に対して軸方向に移動する際の摩擦力が増加する。これにより、ラック軸16が大きな外力を受けて軸方向に移動する場合の移動が抑制され、ラック軸16の移動速度を低くすることができるため、ラック軸16がストロークエンドまで到達した時の速度を低くすることができる。
したがって、ラック軸16の移動によって回転させられる電動パワーステアリング機構のロータやステアリングホイール4の回転速度も同様に低くすることができるため、ラック軸16がストロークエンドに到達した時のステアリングシャフト6に及ぼされる回転トルクを小さくすることができる。すなわち、ロータやステアリングホイール4の慣性力が小さくなるため、ステアリングシャフト6に及ぼされる回転トルクが小さくなるのである。これにより、ステアリングシャフト6を必要以上に高強度にすることを回避できるため、ラックアンドピニオン式ステアリング装置2を構成する場合のコストを低減することができる。また、本実施形態のラック側摩擦材26は、ラック軸16の車両後方側の面にのみ設けられるため、ラック側摩擦材26をラック軸16の車両後方側以外の面にも設ける場合と比較して、安価にラック側摩擦材26を設けることができるとともに、ラック軸16をラックブッシュ24によって適切に保持することが可能となる。また、本実施形態のラック側摩擦材26は、ステアリングホイール4のロックトゥロックの範囲において、ラックハウジング側摩擦材30と対向するようにラック軸16の外周面に設けられるため、ステアリングホイール4が操舵された状態でタイヤ20が縁石から力を及ぼされた場合でも、確実にラック側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30を当接させることができ、確実にラック軸16の移動を抑制することができる。
なお、本実施形態では、ラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30を、ラック軸16の車両車幅方向の左側端部および右側端部付近に設けたものについて説明したが、本発明はこの構成に限られることは無い。例えば、右ハンドル車の場合、ラック軸16の右側端部付近にはラックガイドが設けられており、ラック軸側摩擦材26およびラックハウジング側摩擦材30とラックガイドの位置が干渉する場合は、ラック軸16の右側端部付近にラック軸側摩擦材26およびラックハウジング側摩擦材30を設けない構成とすることも可能である。また、ラック軸側摩擦材26およびラックハウジング側摩擦材30とラックガイドとの干渉を考慮して、ラック軸側摩擦材26およびラックハウジング側摩擦材30を、ラックガイドよりも端部側に配置させる構成とすることも可能である。また、本実施形態では、ラック軸側摩擦材26の軸方向長さを、ラックハウジング側摩擦材30の軸方向長さよりも長くしたが、この構成に限られず、ラックハウジング側摩擦材30の軸方向長さを、ラック軸側摩擦材26の軸方向長さよりも長くしても良い。これにより、ラックブッシュ24にラックブッシュ凹部28を設ける手間を省略することができる。なお、本実施形態のラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30が、特許請求の範囲の摩擦力増加部材に相当する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3は、ラックハウジング14の一部を、水平面に平行な面で切って真上から見た断面図である。なお、図3は、タイヤ20(左前輪)のタイロッド18との連結部付近のラック軸16の要部拡大図であり、図3中の下側が車両の前方側である。また、第2の実施形態は、第1の実施形態と同じ構成の部分については同じ図番を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図3において、ラック軸16を保持するラックブッシュ24は、コイルばね32によって車両前方(図3の下方)に力を付勢されている。コイルばね32は、ラックハウジング14に形成されたラックハウジング凹部34に収容されており、コイルばね32の一端はラックハウジング凹部34の壁面に当接し、他端はラックブッシュ24に当接している。コイルばね32の付勢力によって、タイヤ20に外力が及ぼされていない場合およびタイヤ20に外力が及ぼされているが当該外力が小さい場合は、図3に示すように、ラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30は、所定量離間した状態とされている。
次に、本発明の第2の実施形態の作用について説明する。第2の実施形態のラックアンドピニオン式ステアリング装置2は、タイヤ20に及ぼされる外力が小さい通常走行時は、コイルばね32の付勢力により、ラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30が当接することは無い。一方、タイヤ20に及ぼされる外力が大きい場合は、ラック軸16の車両後方への移動あるいは変形によって、ラック軸側摩擦材26はラックハウジング側摩擦材30に当接し、ラック軸16がラックハウジング14に対して軸方向に移動する際の摩擦力が増加する。したがって、第1の実施形態と同様に、ラック軸16のストロークエンドに到達する時の速度を低減することができるため、ステアリングシャフト6を必要以上に高強度にすることを回避でき、ラックアンドピニオン式ステアリング装置2を構成する場合のコストを低減することができる。
さらに、本実施形態では、ラックブッシュ24をコイルばね32で車両後方から車両前方に向かって付勢する構成であるため、どの大きさの外力がタイヤ20に及ぼされた場合にラック軸側摩擦材26とラックハウジング側摩擦材30を当接させるかを調節することが可能となる。なお、本実施形態のコイルばね32が、特許請求の範囲の抗力付与部材に相当する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図4は、ラックハウジング14の一部を、水平面に平行な平面で切って真上から見た断面図である。なお、図4は、タイヤ20(左前輪)のタイロッド18との連結部付近のラック軸16の要部拡大図であり、図4中の下側が車両の前方側である。また、第3の実施形態は、第2の実施形態と同じ構成の部分については同じ図番を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図4において、ラック軸16の外周面には、ラック軸側凹凸部36が形成されている。ラック軸側凹凸部36は、ラック軸16の車両外側端部(図4の右端部)からラック軸16の軸方向に所定の長さにわたって延びており、図4に示すように、山と谷が連続して続く断面形状をしている。また、ラックハウジング14の内周面には、ラックハウジング側凹凸部38が設けられている。ラックハウジング側凹凸部38は、ラックハウジング14の車両外側端部からラックハウジング14の軸方向(図4の左右方向)に所定の長さにわたって延び、ラック軸側凹凸部36と同様に、山と谷が連続して続く断面形状をしている。また、図4に示すように、ラックハウジング側凹凸部38は、ラック軸側凹凸部36と対向する位置に設けられている。
次に、本発明の第3の実施形態の作用について説明する。第3の実施形態のラックアンドピニオン式ステアリング装置2は、タイヤ20に及ぼされる外力が小さい通常走行時は、ラック軸凹凸部36とラックハウジング側凹凸部38が当接することは無い。一方、タイヤ20に及ぼされる外力が大きい場合は、ラック軸16の車両後方への移動あるいは変形によって、ラック軸側凹凸部36はラックハウジング側凹凸部38に係合し、ラック軸16がラックハウジング14に対して軸方向に移動する際の摩擦力が増加する。したがって、第1の実施形態と同様に、ラック軸16のストロークエンドに到達する時の速度を低減することができるため、ステアリングシャフト6を必要以上に高強度にすることを回避でき、ラックアンドピニオン式ステアリング装置2を構成する場合のコストを低減することができる。
さらに、本実施形態では、ラック軸16およびラックハウジング14に一体的に凹凸部を形成しているため、摩擦材を別に形成して固定する場合に比べて組付け作業を簡略化することが可能となる。なお、本実施形態のラック軸側凹凸部36およびラックハウジング側凹凸部38が、特許請求の範囲の摩擦力増加部材に相当する。
また、第3の実施形態では、凹凸形状を形成することにより、ラック軸側凹凸部36およびラックハウジング側凹凸部38を形成したが、この構成に限られるものではなく、凹凸部の代わりにローレット加工を施すことも可能である。またローレット加工の他にも、摩擦力を増加させる構成であれば様々な構成を採用することができる。
2 ラックアンドピニオン式ステアリング装置
6 ステアリングシャフト
14 ラックハウジング
16 ラック軸
24 ラックブッシュ
26 ラック軸側摩擦材
30 ラックハウジング側摩擦材
32 コイルばね
36 ラック軸側凹凸部
38 ラックハウジング側凹凸部

Claims (2)

  1. ラック軸を軸方向に移動可能に収容するラックハウジングを備えるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
    前記ラック軸の外面と前記ラックハウジングの内面の両方に設けられ、前記ラック軸が前記軸方向に垂直な方向に移動した場合に、互いに当接することで、前記ラックハウジングに対して前記ラック軸が前記軸方向へ移動する際の摩擦力を増加させる摩擦力増加部材を、
    さらに備えることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。
  2. 前記ラックハウジングに対して前記ラック軸を保持するラックブッシュと、
    前記ラック軸が前記軸方向に垂直な方向に移動する場合に、前記ラック軸の移動に対抗する力を前記ラックブッシュに付与する抗力付与部材を、
    さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置。
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