JP4941243B2 - 伸縮自在シャフト - Google Patents

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Description

本発明は、軸方向に伸縮可能な伸縮自在シャフトに関し、特に、ステアリング装置のステアリングメインシャフトとして用いられる伸縮自在シャフトに係るものである。
操舵ハンドルの操舵操作に応じて車輪を転舵させるステアリング装置は、操舵ハンドルに連結されたステアリングメインシャフトを備える。このステアリングメインシャフトは、操舵ハンドルの車両前後方向位置を調整するためのテレスコピック作動に対応するためアッパシャフトおよびロアシャフトと呼ばれる二本のシャフトに分割されて形成され、これらのシャフトがスプライン嵌合により連結している。そして、アッパシャフトとロアシャフトとが軸方向に相対移動することによりテレスコピック作動に対応するとともに、一体回転することにより回転トルク伝達可能とされる。
アッパシャフトとロアシャフトとが軸方向に相対移動するときの移動抵抗を低減させるために、両シャフトの嵌合領域においては径方向に所定のクリアランスを設けるのが常である。しかし、このクリアランスはガタとしても働き、操舵ハンドルの回動操作時における応答遅れの発生といった不具合を招く。
特許文献1には、雌スプラインが形成された筒体と、雄スプラインが形成されて筒体に嵌挿される軸体とを有する伸縮自在シャフトにおいて、筒体と軸体との間に軸体を半径方向に付勢する付勢手段を設けた伸縮自在シャフトが記載されている。特許文献1に記載の伸縮自在シャフトによれば、付勢手段が軸体を筒体の半径方向の特定箇所に押し付けるために、軸体と筒体との間のガタが小さくされる。また、特許文献2には、雌スプラインが形成された筒体と、雄スプラインが形成されて筒体に内包される軸体とを有する回転軸において、軸体を軸方向に対して傾斜した面で分割し、分割した先端部分(押圧体)を所定の押圧力にて傾斜面側に押し付けてなる回転軸が記載されている。特許文献2に記載の回転軸によれば、上記押圧力により分割した先端部分が半径方向に偏倚し、一方軸体の残りの部分は先端部分が偏倚した側とは反対側に偏倚する。これにより筒体と軸体との間のガタが小さくされる。
特開2005−240886号公報 特開2006−300244号公報
特許文献1に記載の伸縮自在シャフトは、筒体と軸体との間に介在した付勢手段により弾性的に軸体を筒体の内壁のある一部に押し付けるものであるから、軸体が筒体に押し付けられた部分を中心として図17に示すように軸体Jが筒体T内を図の矢印で示す方向(周方向)に揺動するおそれがある。このためシャフト全体としての剛性を確保することができない。また、軸体と筒体との間に発生する押し付け力が周方向に偏るために、軸体と筒体との相対的な軸方向移動の際に摺動抵抗として作用する摩擦力も偏り、低荷重でスムーズに軸方向移動させることが困難になる。
特許文献2に記載の回転軸は、傾斜面でのガタ等があるとガタ取りが不十分となる。また、軸体の先端部とそれに続く後部とを偏倚させるために多大な力を要し、さらにこの力が筒体と軸体との間の摺動抵抗に悪影響を及ぼすという問題がある。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、2つのシャフト間のガタの存在による応答遅れなどの不具合や、ガタを詰めるためにシャフトを偏倚させることにより生じる揺動などの不具合の発生を防止し得るとともに、低荷重でスムーズに2つのシャフトが軸方向相対移動可能となる伸縮自在シャフトを提供することを目的とする。
本発明の伸縮自在シャフトは、内周に雌スプライン歯が形成された筒状の雌スプライン部を有する第1シャフトと、外周に雄スプライン歯が形成された筒状の雄スプライン部を有する第2シャフトとを備え、雌スプライン歯が雄スプライン歯に嵌合することにより第1シャフトと第2シャフトとが軸方向に相対移動可能であって且つ軸回りに一体回転可能となるように同軸的に連結されてなる。また、本発明の伸縮自在シャフトは、回転力付与手段を備える。この回転力付与手段は、第1シャフトと第2シャフトとの少なくとも一方のシャフトに対し、その軸方向に直交する軸回りの回転力を付与する。第1シャフトおよび第2シャフトは、この回転力付与手段から付与される回転力により、雌スプライン歯と雄スプライン歯との嵌合領域内における軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置にて互いに押圧している。すなわち、第1シャフトおよび第2シャフトは、回転力付与手段から付与される回転力により、互いに相手側のシャフトに曲げモーメントを作用している。
本発明によれば、回転力付与手段から回転力を付与されたシャフトは、その軸に直交する軸回りに回転する。この回転により、一方のシャフトが他方のシャフトに対して折れ曲がるように(こじるように)傾斜する。これにより雌スプライン歯と雄スプライン歯との嵌合領域内にて一方のシャフトの軸芯が他方のシャフトの軸芯に対して傾斜する。第1シャフトと第2シャフトはこのような傾斜状態において、上記回転力により互いに相手側のシャフトに曲げモーメントを作用し、これにより第1シャフトと第2シャフトは嵌合領域内の軸方向の異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置にて互いに押圧する。したがって、第1シャフトと第2シャフトは、上記嵌合領域内の上記二位置にて強く噛み合う。この噛み合いにより、ガタにより生じる応答遅れなどの不具合の発生を防止することができる。
また、これらの噛み合い位置は、上記のように嵌合領域の径方向に互いに反対向きとなる位置、すなわち互いに周方向に180°ずれた位置である。ここで、上記二位置のそれぞれの位置を単独で見ると、上記噛み合いによって第2シャフトは第1シャフトに対して噛み合っている側に偏倚していることになる。したがって、噛み合っていない側には微小なクリアランスが生じるので、第2シャフトが噛み合い位置を中心として第1シャフト内で揺動するおそれがある。しかし、上記二位置における噛み合い位置は周方向に180°ずれているので、一方の位置におけるシャフトの偏倚により生じる揺動などの不具合は、他方の位置における噛み合いにより抑制される。これによりシャフトの偏倚により生じる揺動などの不具合の発生をも防止することができ、伸縮自在シャフトの剛性(捩り剛性)を高めることができる。
また、上記二位置におけるシャフト間に働く押圧力は、両シャフトを相対的に軸方向移動させるときの摺動抵抗として作用する。したがって、回転力付与手段により付与される回転力を適度に調整することにより、摺動抵抗を適正荷重に調整することができ、ひいては低荷重でスムーズに両シャフトを軸方向相対移動させることができる
上記回転力付与手段は、嵌合領域における軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置にて第1シャフトと第2シャフトが互いに押圧しさえすれば、第1シャフトと第2シャフトのうちの少なくとも一方のシャフトのみに回転力を作用させるものでもよいし、あるいは両方のシャフトに回転力を作用させるものでもよい。一方のシャフトのみに回転力を作用させるものである場合には、一方のシャフトが回転(傾斜)して他方のシャフトに接触することにより他方のシャフトも回転(傾斜)するものであるとよい。両方のシャフトに回転力を作用させるものである場合には、それぞれのシャフトの回転軸が平行であって回転方向が逆となるように、両シャフトに回転力を作用させるのがよい。この回転力は、シャフトに偶力を作用させることにより与えるものでもよい。また、シャフトに径方向(軸直角方向)から力を作用させて、シャフトの支持点を中心としてシャフトを回転させるようにしてもよい。
また、本発明の伸縮自在シャフトは、第1シャフトまたは第2シャフトのいずれか一方が車両の操舵ハンドルに一体回転可能に連結されており、いずれか他方が車両の車輪側に連結されており、これらの第1シャフトと第2シャフトとにより車両のステアリングメインシャフトを構成している。本発明の伸縮自在シャフトをステアリングメインシャフトに適用することにより、操舵ハンドルの操舵操作時における応答遅れなどの不具合の発生を効果的に防止することができるとともに、ステアリングメインシャフトの剛性(捩り剛性)を高めることができる。さらに、テレスコピック作動時に低い摺動抵抗で第1シャフトと第2シャフトを軸方向相対移動させることができ、スムーズに操舵ハンドルの前後位置を調整することができる。
また、上記第2シャフトは、雄スプライン部の軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置に内周側から外周側に貫通した2つの凹部を有する。さらに、上記回転力付与手段は、上記2つの凹部のそれぞれから第2シャフトの径方向外方に突出するとともに第1シャフトの凹部に対面する箇所(凹部対面箇所)に接触する2つの接触手段と、この接触手段が凹部対面箇所を押圧するように接触手段に押圧力を付与する押圧手段とを有する。これによれば、2つの接触手段は、押圧手段からの押圧力が作用して上記凹部対面箇所において第1シャフトの内壁部分を押圧する。この押圧位置(凹部対面箇所)は、雌スプライン部と雄スプライン部との嵌合領域の軸方向の異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置である。また、2つの接触手段による上記押圧位置での押圧方向は、互いに径方向に反対向きとなる。したがって、この2つの反対向きの押圧力により偶力が生じ、この偶力によって第1シャフトがその軸方向に直交する軸回りの回転力を受ける。この回転力により第1シャフトが第2シャフトに対して傾斜し、この傾斜により第1シャフトの雌スプライン歯と第2シャフトの雄スプライン歯との嵌合領域における軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置にて第1シャフトと第2シャフトとが互いに押圧した状態を形成する。このためシャフト間のガタの存在による不具合およびシャフトの偏倚により生じる揺動などの不具合の発生を防止し得る。
この場合、第2シャフトの雄スプライン部は筒状に形成され、上記凹部は雄スプライン部の内周側から外周側に貫通した窓状に形成され、上記接触手段は、それぞれの凹部から第2シャフトの径方向外方にそれぞれ突出可能に雄スプライン部の内周側に配置した2つの球体であるのがよい。さらに、上記押圧手段は、雄スプライン部の内周側に配置された弾性部材と、雄スプライン部の内周側に弾性部材を挟んで配置され、弾性部材から第2シャフトの軸方向へ向かう弾性力を受けた状態でこの弾性部材に連結され、雄スプライン部の内壁に沿って第2シャフトの軸方向に摺動可能な2つのスライド部材を備えるものであるのがよい。そして、上記2つのスライド部材は、それぞれ上記球体に接触する球体接触面を有し、この球体接触面は、弾性部材の弾性力によりその球体接触面に接している球体が第2シャフトの径方向外方に向かう力を受けるように、第2シャフトの軸方向に対して傾斜しているものであるのがよい。
これによれば、弾性部材の弾性力はスライド部材に作用し、さらにスライド部材の球体接触面に接触している球体にも作用する。このとき球体接触面は第2シャフトの軸方向に対して傾斜した面であるため、上記弾性力は第2シャフトの軸方向成分の力と軸直角方向(径方向)成分の力とに分解される。これらの力のうち、軸直角方向成分の力は球体に第2シャフトの径方向外方に向かう力として作用する。さらにこの力は球体を介して第1シャフトの凹部対面箇所に伝達される。2つの球体が第1シャフトの凹部対面箇所に与える軸直角方向成分の力は、それぞれ向きが反対であるので、これらの力により偶力が第1シャフトに作用することになり、この偶力により第1シャフトが回転し、第1シャフトは第2シャフトに対して傾斜する。このように傾斜することにより、第1シャフトの雌スプライン歯と第2シャフトの雄スプライン歯との嵌合領域における軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置にて、第1シャフトと第2シャフトとが互いに押圧した状態を形成することができる。
上記球体接触面は、第2シャフトの軸方向に対して傾斜している。すなわち、球体接触面の法線方向が第2シャフトの軸線方向に対して平行または垂直とはならないように、球体接触面が傾斜している。ここで、球体接触面は、スライド部材に作用する弾性力の作用方向に向けてスライド部材がテーパ状(先細り状)となるように傾斜しているとよい。例えば、弾性部材が伸張するように弾性力を発揮している場合には、スライド部材が互いに離間する方向に向けてテーパ状(先細り状)となるように球体接触面が傾斜しているとよい。また、弾性部材が収縮するように弾性力を発揮している場合には、スライド部材が互いに近接する方向に向けてテーパ状(先細り状)となるように球体接触面が傾斜しているとよい。
また、上記スライド部材は、球体接触面に接触した球体を通じて弾性力の軸直角方向成分の力が第1シャフトに確実に伝達されるように、球体が接触した状態において第2シャフトの径方向に移動しないような外形形状とされているのがよい。好ましくはスライド部材は、第2シャフトの雄スプライン部の内周に摺接する周面を持つ円柱形状であり、その周面の一部が切り欠かれて球体接触面とされているような形状であるとよい。
また、上記球体接触面は平面でも良いが、球体との接触面積を増加するために適当な曲面形状とされていてもよい。この場合、第2シャフトの軸方向に直交する面によりスライド部材を切断した場合における球体接触面の切断線の曲率が、その球体接触面に接触する球体の曲率と等しくなるような曲面とされているのでよい。球体接触面がこのような曲面で形成されていることにより、球体を安定的に保持することができる。
(第1実施形態例)
以下、本発明の第1実施形態例について図面を用いて説明する。本例は、本発明に係る伸縮自在シャフトを車両用ステアリングコラム装置のステアリングメインシャフトに適用したものである。図1は、本例に係る車両用ステアリングコラム装置1を側面から見た概略図である。この車両用ステアリングコラム装置(以下、単にステアリングコラム装置と呼ぶ)1は、インストルメントパネルリインフォースメントIRに設けられるステアリングサポート部材SSに支持される。また、ステアリングコラム装置1は、その車両後方側に操舵ハンドルHが取り付けられており、操舵ハンドルHを操舵可能に保持している。図からわかるように、ステアリングコラム装置1は、車両の進行方向(車両後方側から車両前方側に向かう方向)に対して操舵ハンドルH側が上方向となるように傾斜して配置される。ステアリングコラム装置1の前端部は、ユニバーサルジョイントUJを介してインターミディエイトシャフトIMに連結されている。このインターミディエイトシャフトIMは、伝達軸を介して転舵軸に接続されている。
図2は、本例に係るステアリングコラム装置1の側面部分断面図である。図2に示すように、ステアリングコラム装置1は、ステアリングメインシャフト10と、このステアリングメインシャフト10を収容して車体に固定するコラムチューブ20とを備えている。ステアリングメインシャフト10は、アッパシャフト11およびロアシャフト12といった二本のシャフトに分割されている。アッパシャフト11は筒状に形成されており、その図示右端の外周にはセレーションが形成されている。このセレーション形成部位に操舵ハンドルHが連結し、操舵ハンドルHと一体回転するようになっている。ロアシャフト12も筒状に形成されており、その図示左端はユニバーサルジョイントUJやインターミディエイトシャフトIMを介して車両の車輪(転舵輪)に連結される。
アッパシャフト11の図2において左側の部分は雌スプライン部11aとされており、この雌スプライン部11aの内周面には雌スプライン歯11bが軸方向に沿って形成されている。また、ロアシャフト12の図2において右側の部分は雄スプライン部12aとされており、この雄スプライン部12aの外周面には雄スプライン歯12bが軸方向に沿って形成されている。雄スプライン部12aは雌スプライン部11aの内周側に嵌入可能な径とされている。したがって、雄スプライン部12aを雌スプライン部11aの内周側に嵌入することにより、雄スプライン歯12bと雌スプライン歯11bとが嵌合する。このスプライン嵌合により、アッパシャフト11とロアシャフト12とは軸方向に相対移動可能であり、且つ一体回転するように同軸的に連結される。このため操舵ハンドルHの回転トルクは、アッパシャフト11からロアシャフト12に伝達され、さらにロアシャフト12からユニバーサルジョイントUJを介してインターミディエイトシャフトIM、伝達軸に伝達される。伝達軸の回転トルクはラックアンドピニオン機構などによって直線的な駆動力に変換され、この直線的な駆動力が軸方向移動力として転舵軸に伝達される。転舵軸はこの軸方向移動力により軸方向に移動し、この移動によって転舵軸の左右に連結される転舵輪が転舵されるのである。
図2に示すように、コラムチューブ20はアッパチューブ21およびロアチューブ22に分割されている。アッパチューブ21は筒状に形成されており、内周側にアッパシャフト11を収容している。アッパシャフト11はアッパチューブ21にアッパベアリング31を介して回転可能且つ軸方向移動不能に支持されている。また、ロアチューブ22も筒状に形成されており、内周側にロアシャフト12を収容している。ロアシャフト12はロアチューブ22にロアベアリング32を介して回転可能且つ軸方向移動不能に支持されている。ロアチューブ22の図において右側はアッパチューブ21の左側の内周に摺動可能に挿入されている。
図1に示すように、ステアリングコラム装置1は、アッパブラケット41およびロアブラケット42を介してステアリングサポート部材SSに取付けられている。ロアブラケット42は、ロアチューブ22の車両前方端に形成された前方取付部22aに連結しており、ステアリングコラム装置1を上下方向に傾動可能に支持する。アッパブラケット41はステアリングコラム装置1をテレスコピック作動およびチルト作動可能に支持するものであり、ロアブラケット42よりも車両後方側に位置し、アッパチューブ21の車両前方側を覆うように配置している。アッパチューブ21にはその車両前方側に可動ブラケット43が固定されている。この可動ブラケット43はアッパチューブ21とアッパブラケット41との間に嵌り込んでいる。そして、レバー44の操作によりアッパブラケット41と可動ブラケット43との間の挟着力が変化するようになっている。したがって、運転者がレバー44を操作してアッパブラケット41と可動ブラケット43との挟着力を弱めることによりアッパチューブ21はアッパブラケット41に対して移動可能な状態とされる。この状態のときに運転者が操舵ハンドルHを車両前後方向に移動させてテレスコピック作動を行ったり、また操舵ハンドルHを上下方向に傾動させてチルト作動を行ったりすることができる。運転者が操舵ハンドルHを適正位置に移動させた後は、レバー44を操作してアッパブラケット41と可動ブラケット43との挟着力を強めることにより操舵ハンドルHの動きが規制される。
図2に示すように、筒状に形成されたロアシャフト12の雄スプライン部12aの内周側には、回転力付与手段50が取付けられている。この回転力付与手段50は、アッパシャフト11またはロアシャフト12に、その軸方向に直交する軸回りの回転力を付与するものである。本例において、回転力付与手段50は、第1スライドピース511および第2スライドピース512(これらを総称するときはスライドピース51と称する。)、第1鋼球521および第2鋼球522(これらを総称するときは鋼球52と称する。)並びにばね53を備えて構成されている。
図3は、スライドピース51を示す図であり、(a)がスライドピース51の斜視図、(b)が側面図、(c)が図3(b)のA−A断面図である。このスライドピース51は、雄スプライン部12aの内周側に配置され、雄スプライン部12a内を摺動(スライド)可能となるようにされた部材(スライド部材)であり、本例では樹脂製であるが金属製でもよい。また、図に示すようにスライドピース51の外形形状は基本的には一端面および他端面を有する円柱形をなしているが、その周面の一部は軸方向にテーパ状(先細り状)に切り欠かれた傾斜面51aとされている。この傾斜面51aは本発明の球体接触面に相当する面である。傾斜面51aは、スライドピース51をその軸方向(またはスライドピース51がロアシャフト12内に配置された状態におけるロアシャフト12の軸方向)に直交する任意の面で切断したときの断面により表される切断線がほぼ同一の曲率(この曲率は後述する鋼球52の曲率とほぼ同じであるのが好ましい)の円弧状となる曲面状に形成されている。上記断面の全体の外形形状は、具体的には図3(c)に示すように、傾斜面51a以外の部分の周面の切断線がスライドピース51の円柱軸を中心とする円弧状とされ、傾斜面51aの切断線が上記円柱軸とは異なった軸を中心とする円弧状とされている。したがって、スライドピース51の断面形状は、中心が異なり且つ重複する部分を持つ2つの円のうち一方の円から重複部分を除去したような形状となっている。
また、傾斜面51aは、スライドピース51の円柱軸に対して傾斜している。すなわち、傾斜面51aの法線方向は、スライドピースの円柱軸方向、または、スライドピースが図2に示すように雄スプライン部12aの内周に配置された場合におけるロアシャフト12の軸線方向に対して平行または直角とならないようにされている。したがって、スライドピース51の側面図は図3(b)に示すように台形状とされる。また、スライドピース51の周面が傾斜面51aによって切り欠かれる領域の大きさは、スライドピース51の軸方向によって異なる。具体的には、スライドピース51の一方の端面である第1端面51bにおいてはその周縁は傾斜面51aによって大きく切り欠かれ、第1端面51bの反対側の端面である第2端面51cにおいてはその周縁は傾斜面51aによってわずかに切り欠かれているに留まる。なお、第2端面51cは、傾斜面51aによって切り欠かれていなくてもよい。
図4は、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W付近の拡大断面図である。図からわかるように、スライドピース51(第1スライドピース511、第2スライドピース512)はロアシャフト12の雄スプライン部12aの内周側に設けられている。2つのスライドピース511および512はその軸芯がロアシャフト12の軸芯と同軸的になるような姿勢で雄スプライン部12aの内周側にそれぞれ配置しており、その周面が雄スプライン部12aの内壁に摺接している。第1スライドピース511は雄スプライン部12aの先端側に、第2スライドピース512は雄スプライン部12aの基端側に位置しており、両者はロアシャフト12の軸方向の異なる位置に配設されている。また、第1スライドピース511と第2スライドピース512は、それぞれの傾斜面511aおよび傾斜面512aが互いにロアシャフト12の径方向の反対側(つまりロアシャフト12の周方向に互いに180°ずれた位置)となるように配置し、且つそれぞれの第2端面511c,512cが対面するように配置している。つまり、2つのスライドピース511,512は、図4の点Oを中心として点対称となるように配置している。なお、本例においては第2端面511c、512cが向き合うように2つのスライドピース511,512が配置しているが、後述するばね53が発生する力の方向によっては(具体的にはばね53が収縮力を発生している場合は)、第1端面511b,512b同士を向き合わせた状態で両スライドピース511,512を配置しておいてもよい。
また、雄スプライン部12aの内周側にはばね53が配置している。このばね53は、2つのスライドピース511,512の間に取付けられている。ばね53はコイルばねであり、その一端が第1スライドピース511の第2端面511cに形成された溝内に取付けられ、その他端が第2スライドピース512の第2端面512cに形成された溝内に取付けられている。また、ばね53は図4に示す状態において常に弾性力としてロアシャフト12の軸方向に伸張力を発揮している。このため、2つのスライドピース511,512は、雄スプライン部12aの内周側にばね53を挟んで配置され、ばね53からロアシャフト12の軸方向へ向かう弾性力を受けた状態でこのばね53に連結していることになる。
また、図4に示すように、雄スプライン部12aには、2つの窓部(第1窓部121、第2窓部122)が形成されている。これらの窓部121,122は雄スプライン部12aの内周側から外周側にかけて貫通している。第1窓部121は雄スプライン部12aの先端側に、第2窓部122は基端側にそれぞれ形成されている。すなわち、これら2つの窓部121,122はロアシャフト12の軸方向に異なる二箇所の位置に設けられている。また、第1窓部121が形成されている周方向位置は、第2窓部122が形成されている周方向位置から180°ずれている。つまり、これらの窓部は互いに第2シャフトの径方向に反対向きとなる位置に(互いに背面関係となるように)形成されている。
第1スライドピース511の傾斜面511aには第1鋼球521が当接している。また、第2スライドピース512の傾斜面512aには第2鋼球522が当接している。これらの2つの鋼球52は、それぞれ第1窓部121および第2窓部122内に配置している。なお、窓部121,122の軸方向長さおよび周方向長さは鋼球521,522の直径よりも大きくされている。また、図に示すように鋼球52の外側にはアッパシャフト11の雌スプライン部11aが配置している。したがって、第1鋼球521は第1スライドピース511の傾斜面511aと雌スプライン部11aの内壁(雌スプライン歯11b)に挟まれ、第2鋼球522は第2スライドピース512の傾斜面512aと雌スプライン部11aの内壁(雌スプライン歯11b)によって挟まれる。この状態においては、第1スライドピース511はその傾斜面511aが第1窓部121に面し、第2スライドピース512はその傾斜面512aが第2窓部122に面する状態とされる。
上述したようにばね53は図4に示す状態において伸張力を発揮している。この伸張力の方向はロアシャフト12の軸方向と同じ方向である。この伸張力により第1スライドピース511は図4の右方側に移動する方向への付勢力を受ける。この付勢力は第1スライドピース511の傾斜面511aからそれに当接した第1鋼球521に伝わり、第1鋼球521は傾斜面511aからその傾斜面511aに垂直な方向の力を受ける。ここで、傾斜面511aはロアシャフト12の軸方向に対して傾斜しているので、傾斜面511aから第1鋼球521に伝わる力はロアシャフト12の軸方向成分の力と軸直角方向成分の力とに分解できる。軸方向成分の力により第1鋼球521はロアシャフト12の軸方向へ移動しようとするが、この移動は第1窓部121を形成する辺により規制される。また、軸直角方向成分の力により第1鋼球521はロアシャフト12の径方向外方(図4において下方)に移動しようとする。この力は第1鋼球521からそれに接触しているアッパシャフト11に伝達される。したがって、アッパシャフト11は、第1窓部121に対面している部分(凹部対面箇所)であって且つ第1鋼球521が接触する箇所において、図の矢印A方向で示すアッパシャフト11の径方向外方に向かう力を受ける。
一方、ばね53の伸張力により第2スライドピース512は図4の左方側に移動する方向への付勢力を受ける。この付勢力は第2スライドピース512の傾斜面512aに当接した第2鋼球522に伝わり、第2鋼球522は傾斜面512aからその傾斜面512aに垂直な方向の力を受ける。傾斜面512aもロアシャフト12の軸方向に対して傾斜しているため、傾斜面512aから第2鋼球522に伝わる力もロアシャフト12の軸方向成分の力と軸直角方向成分の力とに分解できる。軸方向成分の力により第2鋼球522はロアシャフト12の軸方向へ移動しようとするが、この移動は第2窓部122を形成する辺により規制される。また、軸直角方向成分の力により第2鋼球522はロアシャフト12の径方向外方(図4において上方)に移動しようとする。この力は第2鋼球522からそれに接触しているアッパシャフト11に伝達される。したがって、アッパシャフト11は、第2窓部122に対面している部分(凹部対面箇所)であって且つ第2鋼球522が接触する箇所において、図の矢印B方向で示すアッパシャフト11の径方向外方に向かう力を受ける。
図の矢印A方向に向かう力と矢印B方向に向かう力は、大きさが等しく向きが逆である。よって、これらの力によってアッパシャフト11には偶力が作用する。この偶力によって、アッパシャフト11には、これらの力の作用点間の中心Oを中心として、図の矢印C方向(時計回り方向)への回転力が作用する。この回転力によりアッパシャフト11は、点Oを通り、アッパシャフト11の軸方向に直交する軸回りに回転する。
一方、ロアシャフト12は、図の矢印A方向に向かう力の反力として、第1鋼球521を介して第1スライドピース511から図の矢印D方向に向かう力を受ける。また、ロアシャフト12は、図の矢印B方向に向かう力の反力として、第2鋼球522を介して第2スライドピース512から図の矢印E方向に向かう力を受ける。これらの力の大きさは等しく向きが反対である。したがって、これらの力によりロアシャフト12も偶力を受け、この偶力により、ロアシャフトは点Oを中心として図の矢印F方向(反時計回り方向)への回転力が作用する。この回転力によりロアシャフト12は、点Oを通り、ロアシャフトの軸方向に直交する軸回りに回転する。このようにして、アッパシャフト11およびロアシャフト12は、回転力付与手段50から付与される回転力により、点Oを通り軸方向に直交する軸回りであって互いに反対の方向へ回転する。
アッパシャフト11の回転方向とロアシャフト12の回転方向は逆方向であるため、これらが回転することにより、アッパシャフト11がロアシャフト12に対して、またロアシャフト12がアッパシャフト11に対して折れ曲がるように傾斜する(この傾斜は実際には非常に微小な傾斜である)。つまり、アッパシャフト11とロアシャフト12は、回転力付与手段50から付与される回転力により相対的に反対方向に傾斜して、嵌合領域Wにおいて互いに相手側のシャフトに(アッパシャフト11はロアシャフト12に、ロアシャフト12はアッパシャフト11に)曲げモーメントを作用させる。この曲げモーメントの作用により、雄スプライン歯12bの先端部の図示上側の部位と雌スプライン歯11bの基端側の図示上側部位が当たり、この部分(図示部分G)にてアッパシャフト11とロアシャフト12が互いに押圧する。また、雌スプライン歯11bの先端部の図示下側の部位と雄スプライン歯12bの基端側の図示下側の部位も当たり、この部分(図示部分H)にてアッパシャフト11とロアシャフト12が互いに押圧する。部分Gと部分Hとは、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域Wにおける軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置(周方向に180°ずれた位置)である。このためアッパシャフト11とロアシャフト12は、嵌合領域Wにおける軸方向に異なる二箇所(本例ではこの二箇所は、嵌合領域Wにおける一端および他端)であって互いに径方向に反対向きとなる位置(部分Gの位置および部分Hの位置)にて互いに押圧することになる。
これにより、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとは、上記二位置(図示部分Gおよび部分H)において互いに周方向に180°ずれた部位にて強く噛み合っていることになる。したがって、これらの二箇所の噛み合いにより、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの間のガタを詰めることができ、ガタにより生じる応答遅れなどの不具合の発生を防止することができる。
雄スプライン歯12bが図の部分Gにて雌スプライン歯11bに強く噛み合うと、その径方向に反対側の位置(図の部分I)においては雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの間にクリアランスが生じる。このためロアシャフト12は部分Gを中心としてアッパシャフト11内で周方向に揺動しそうである。しかし、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bは部分Hにおいても強く噛み合っており、この噛み合い位置は部分Gにおける噛み合い位置とは180°周方向にずれている。よって、部分Gを中心としたロアシャフト12の揺動は、部分Hにおける噛み合いにより規制される。また、雄スプライン歯12bが図の部分Hにて雌スプライン歯11bに強く噛み合うと、その径方向に反対側の位置(図の部分J)においては雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの間にクリアランスが生じる。このためロアシャフト12は部分Hを中心としてアッパシャフト11内で周方向に揺動しそうである。しかし、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bは部分Gにおいても強く噛み合っており、この部分Gにおける噛み合いによりアッパシャフト11の揺動は規制される。このためロアシャフト12がアッパシャフト11内で揺動することがなく、ステアリングメインシャフト10の剛性(捩り剛性)を高めることができる。
以上のように、本例のステアリングメインシャフト10は、アッパシャフト11とロアシャフト12の少なくとも一方のシャフトに、その軸方向に直交する軸回りの回転力を付与する回転力付与手段50を備えており、この回転力付与手段50から付与される回転力により、嵌合領域Wにおいて互いに相手側のシャフトに曲げモーメントを作用させている。これにより、アッパシャフト11とロアシャフト12は雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W内における軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置(図4の部分Gおよび部分H)にて互いに押圧する。よって、上記二位置における両スプライン歯の噛み合いにより、ガタにより生じる応答遅れなどの不具合の発生を防止することができるとともに、アッパシャフト11に対するロアシャフト12の偏倚により生じる揺動などの不具合の発生をも防止でき、剛性を高めることができる。
また、上記二位置(図4の部分Gおよび部分H)における両シャフト11,12間に働く押圧力は、テレスコピック作動時などに両シャフト11,12を相対的に軸方向移動させるときの摺動抵抗として作用する。したがって、回転力付与手段50により付与される回転力、具体的にはばね53のばね定数を適度に調整することにより、摺動抵抗を適正荷重に調整することができ、ひいては低荷重でスムーズに両シャフト11,12を軸方向相対移動させることができる。
また、ロアシャフト12の雄スプライン部12aは筒状に形成され、この雄スプライン部12aには軸方向の異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置に第1窓部121および第2窓部122が形成されている。また、回転力付与手段50は、第1窓部121内および第2窓部122内にそれぞれ配置した2つの鋼球52(第1鋼球521,第2鋼球522)と、雄スプライン部12aの内周側に配置されて伸張力(弾性力)を発生しているばね53と、雄スプライン部12aの内周側にばね53を挟んで配置され、ばね53からの伸張力を受けた状態でばね53の両端にそれぞれ連結されるとともに、雄スプライン部12aの内壁に沿ってロアシャフト12の軸方向に摺動可能な2つのスライドピース51(第1スライドピース511および第2スライドピース512)と、を備えて構成されている。さらに、スライドピース511,512はそれぞれ傾斜面511a,512aを有し、この傾斜面511a,512aには鋼球521,522が接触している。そして、この傾斜面511a,512aは、ばね53の伸張力により鋼球521,522がロアシャフト12の径方向外方に向かう力を受けるように、ロアシャフト12の軸方向に対して傾斜している。本例のステアリングメインシャフト10はこのような構成であるため、アッパシャフト11は、ロアシャフト12の第1窓部121および第2窓部122に対面する箇所(凹部対面箇所)においてそれぞれ回転力付与手段50から軸直角方向(径方向外方)の力を受け、この力が偶力としてアッパシャフト11に作用してアッパシャフト11がその軸に直交する軸回りに回転する。また、ロアシャフト12もアッパシャフト11に作用する力の反力を偶力として受けて、その軸に直交する軸回りに回転する。これらの回転により、両シャフト11,12が互いに相手側シャフトに対して曲げモーメントを作用させて、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W内における軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置(図4の部分Gおよび部分H)にて互いに押圧する状態が実現される。
また、ロアシャフト12の軸線に対する傾斜面511a,512aの傾斜角は、図4に示すように比較的なだらかにされている。このため、アッパシャフト11およびロアシャフト12に外部荷重が両シャフト11,12の傾斜を戻す方向に作用したとしても、その外部荷重によってスライドピース51が軸方向(ばね53の収縮方向)にずれて、鋼球521,522が傾斜面511a,512aから離脱してしまうことを防止することができる。よって、回転力付与手段50の回転力により得られるアッパシャフト11およびロアシャフト12の傾斜状態を維持することができ、外部から振動などの衝撃が加えられても回転力付与手段50によるアッパシャフト11およびロアシャフト12への回転力の付与が解消することはない。また、傾斜面511a,512aから鋼球521,522が離脱しないようにばね53の弾性力を強く設定する必要がない。よって、ばね53の弾性力を弱く設定することができ、これによりアッパシャフト11とロアシャフト12とが相対的に軸方向移動する際における摺動抵抗をより小さく設定することが可能となる。
また、第1窓部121および第2窓部122の寸法は、そこから鋼球52が突出可能となりさえすればよく、鋼球52と窓部121,122との間のクリアランスはシャフト11,12のガタに影響しない。したがって、第1窓部121および第2窓部122は、鋼球52が突出可能となる程度の大きさとなるように適当にその寸法を設定することができるため、設計が簡便となる。
(第2実施形態例)
次に、本発明の第2実施形態例について説明するが、本例は、回転力付与手段の構造が上記第1実施形態例と異なり、その他の部分は基本的には上記第1実施形態例と同一である。したがって、上記第1実施形態と同一部分については同一符合で示してその具体的説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図5は、本例のステアリングコラム装置2の側面部分断面図、図6は雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W付近の構造を示す拡大断面図である。これらの図に示すように、本例の回転力付与手段は、一枚の板ばね54からなる。この板ばね54はロアシャフト12の雄スプライン部12aの内周側に配置している。また、板ばね54は、図の紙面方向から見て右端側が下に凸となり、左端側が上に凸となるように形成された部分を持ち、下に凸となった部分と上に凸となった部分とが水平な部分で連結されたような断面形状を有している。
具体的には、板ばね54は、第1接触部541と、第2接触部542と、第3接触部543と、第4接触部544と、連結部545を有する。第1接触部541は板ばね54の図において右端に形成される部分であり、雄スプライン部12aの先端側の内壁の図示上方側の部位に接触した部分を有する。第2接触部542は第1接触部541の図示左側に連続し、断面が略V字状となるように下方に凸状(つまり凹状)に形成された部分である。この第2接触部542の頂部542aはロアシャフト12に形成された第1窓部121から径方向外方(図示下方)に突出してアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁(雌スプライン歯11b)に接触している。
第3接触部543は板ばね54の図において左端に形成される部分であり、雄スプライン部12aの基端側の内壁の図示下方側の部位に接触した部分を有する。第4接触部544は第3接触部543に連続し、断面が逆のV字状となるように上方に凸状に形成された部分である。この第4接触部544の頂部544aは第2窓部122から径方向外方(図示上方)に突出してアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁(雌スプライン歯11b)に接触している。また、第2接触部542の左方端と第4接触部544の右方端は直線状の連結部545により連結されている。
上記形状の板ばね54は、連結部545の軸線がロアシャフト12の軸線とほぼ平行となるようにされ、且つ、第2接触部542の頂部542aおよび第4接触部544の頂部544aが第1シャフト11をそれぞれ径方向外方に押圧する状態で、ロアシャフト12の内周側に配置している。このため雌スプライン部11aは、雄スプライン部12aの第1窓部121に対面する部分(凹部対面箇所)であって第2接触部542の頂部542aと接触している箇所にて、板ばね54から図の矢印A方向で示す径方向外方への押圧力を受けると同時に、第2窓部122に対面する部分(凹部対面箇所)であって第4接触部544の頂部544aと接触している箇所にて、板ばね54から図の矢印B方向で示す径方向外方への押圧力を受ける。
図の矢印A方向に向かう力と矢印B方向に向かう力は、互いに向きが逆である。よって、これらの力によってアッパシャフト11には偶力が作用する。この偶力によって、アッパシャフト11には、これらの力の作用点間の中心Oを中心として、図の矢印C方向(時計回り方向)への回転力が作用する。この回転力によりアッパシャフト11はその軸方向に直交する軸回りに回転する。
また、板ばね54は、第2接触部542の頂部542aおよび第4接触部544の頂部544aにて雌スプライン部11aを押圧することによる反力を受ける。第2接触部542の頂部542aから受ける反力によって第2接触部542は圧縮されて、自然の状態よりもそのV字状の断面が若干開いた状態となる。このため第2接触部542は開いたV字状の断面を閉じようとする方向への力を発揮している。この力によって、板ばね54は、第2接触部542に連続して形成されている第1接触部541にて、図の矢印Dで示す方向(第2接触部542のV字状の断面が閉じる方向)の力をロアシャフト12の雄スプライン部12aに与える。また同様に、第4接触部544は、その頂部544aから受ける反力によって圧縮されて、自然の状態よりもそのV字状の断面が若干開いた状態となる。このため第4接触部544は開いたV字状の断面を閉じる方向への力を発揮している。この力によって、板ばね54は、第4接触部544に連続して形成されている第3接触部543にて、図の矢印E方向で示す方向(第4接触部544のV字状断面が閉じる方向)の力をロアシャフト12の雄スプライン部12aに与える。
図の矢印D方向で示す方向に働く力のうちのロアシャフト12の軸直角方向成分の力と、矢印E方向で示す方向に働く力のうちロアシャフト12の軸直角方向成分の力は互いに向きが逆である。よって、これらの力によってロアシャフト12にも偶力が作用する。この偶力によって、ロアシャフト12は点Oを中心として図の矢印F方向(反時計回り方向)への回転力が作用する。この回転力の付与によりロアシャフト12はその軸方向に直交する軸回りに回転する。
アッパシャフト11の回転中心とロアシャフト12の回転中心は同じであり、回転方向は逆である。このため両シャフトの回転により、アッパシャフト11がロアシャフト12に対して、またロアシャフト12がアッパシャフト11に対して折れ曲がるように傾斜する。つまり、アッパシャフト11とロアシャフト12は、回転力付与手段から付与される回転力により相対的に反対方向に傾斜して、嵌合領域Wにおいて互いに相手側のシャフトに曲げモーメントを作用させる。この曲げモーメントによって、ロアシャフト12の雄スプライン部12aの先端の図示上部分とアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁の基端側の図示上側部位が当たり、この部分(図示部分G)にてアッパシャフト11とロアシャフト12が互いに押圧し、また、ロアシャフト12の雄スプライン部12aの基端側の図示下部分とアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁の先端側の図示下側部位が当たり、この部分(図示部分H)にてアッパシャフト11とロアシャフト12が互いに押圧する。このためアッパシャフト11およびロアシャフト12は、雌スプライン部11aと雄スプライン部12aとの嵌合領域W内における軸方向の異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置(部分Gの位置および部分Hの位置)にて互いに押圧する。よって、上記第1実施形態例と同様に、ガタにより生じる応答遅れや揺動などの不具合の発生を防止することができる。
(第3実施形態例)
次に、本発明の第3実施形態例について説明する。本例は、ロアシャフト12が中実状の部材である点、および回転力付与手段の構成を除き、基本的には上記第1実施形態例にて示したステアリングコラム装置の構成と同一である。したがって、同一部分については同一符合で示してその具体的説明を省略し、以下は相違点を中心に説明する。
図7は、本例に係るステアリングコラム装置3の側面部分断面図、図8は雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W付近の拡大断面図である。図に示すように、本例においてロアシャフト12は筒状ではなく中実状の部材とされている。このロアシャフト12の雄スプライン部12aには軸方向の異なった位置に2つの凹部(第1凹部123、第2凹部124)が形成されている。第1凹部123は雄スプライン部12aの先端側に、第2凹部124は雄スプライン部12aの基端側に形成されている。これらの凹部123,124は、雄スプライン部12aの表面からロアシャフト12の径方向内方に向けて形成された有底凹部とされており、それぞれの開口位置が、ロアシャフト12の周方向に180°ずれた位置とされている。つまり、両凹部123,124は、ロアシャフト12の軸方向の異なる位置に形成され、且つ互いにロアシャフト12の径方向に反対向きのとなる位置に開口している。
また、本例における回転力付与手段は、第1接触体551、第1ばね552、第2接触体553、第2ばね554からなる。第1接触体551および第2ばね552は第1凹部123内に配置している。第1ばね552は、その一端が第1凹部123の底面に接触し、その他端が第1接触体551に連結した状態で第1凹部123内に配置している。また、第1ばね552は、ロアシャフト12の径方向へ伸張力を発揮した状態で第1凹部123内に配置している。したがって、第1接触体551は第1ばね552の伸張力を受けて第1凹部123の開口部分からロアシャフト12の径方向外方に突出し、図に示すようにアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁に接触している。
第2接触体553および第2ばね554は第2凹部124内に配置している。第2ばね554は、その一端が第2凹部124の底面に接触し、その他端が第2接触体553に連結した状態で第2凹部124内に配置している。また、第2ばね554は、ロアシャフト12の径方向へ伸張力を発揮した状態で第2凹部124内に配置している。したがって、第2接触体553は第2ばね554の伸張力を受けて第2凹部124の開口部分からロアシャフト12の径方向外方に突出し、図に示すようにアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁に接触している。なお、第1ばね552による第1接触体551の付勢方向と第2ばね554による第2接触体553の付勢方向は、互いにロアシャフト12の径方向に反対向きである。
第1ばね552の伸張力は、第1接触体551を介してアッパシャフト11の雌スプライン部11aに伝達される。これにより雌スプライン部11aは、雄スプライン部12aの第1凹部123の開口部に対面する部分(凹部対面箇所)であって第1接触体551と接触している箇所にて、図の矢印A方向で示すロアシャフト12の径方向外方への押圧力を受ける。また、第2ばね554の伸張力は、第2接触体553を介してアッパシャフト11の雌スプライン部11aに伝達される。これにより雌スプライン部11aは、雄スプライン部12aの第2凹部124の開口部に対面する部分(凹部対面箇所)であって第2接触体553と接触している箇所にて、図の矢印B方向で示すロアシャフト12の径方向外方への押圧力を受ける。
図の矢印A方向に向かう力と矢印B方向に向かう力は、互いに向きが逆である。よって、これらの力によってアッパシャフト11には偶力が作用する。この偶力によって、アッパシャフト11には、これらの力の作用点間の中心Oを中心として、図の矢印C方向(時計回り方向)への回転力が作用する。この回転力の付与によりアッパシャフト11はその軸方向に直交する軸回りに回転する。
また、第1ばね552および第2ばね554の伸張力はロアシャフト12にも作用する。したがって、ロアシャフト12は、第1ばね552から図の矢印D方向に向かうロアシャフト12の径方向への力を受け、第2ばね554から図の矢印E方向に向かうロアシャフト12の径方向への力を受ける。これらの力はロアシャフト12の軸直角方向の力であり、且つ互いに向きが逆である。このためロアシャフト12はこれらの力により偶力を受ける。この偶力によって、ロアシャフト12は点Oを中心として図の矢印F方向(反時計回り方向)への回転力が作用する。この回転力の付与によりロアシャフト12はその軸方向に直交する軸回りに回転する。
アッパシャフト11の回転方向とロアシャフト12の回転方向は逆方向であるため、これらが回転することにより、アッパシャフト11がロアシャフト12に対して、またロアシャフト12がアッパシャフト11に対して折れ曲がるように傾斜する。つまり、アッパシャフト11とロアシャフト12は、回転力付与手段から付与される回転力により相対的に反対方向に傾斜して、嵌合領域Wにおいて互いに相手側のシャフトに曲げモーメントを作用させる。この曲げモーメントの作用によって、ロアシャフト12の雄スプライン部12aの先端の図示上部分とアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁の基端側の図示上側部位が当たり、この部分(図示部分G)にてアッパシャフト11とロアシャフト12が互いに押圧し、またロアシャフト12の雄スプライン部12aの基端側の図示下部分とアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁の先端側の図示下側部位が当たり、この部分(図示部分H)にてアッパシャフト11とロアシャフト12が互いに押圧する。このためアッパシャフト11およびロアシャフト12は、雌スプライン部11aと雄スプライン部12aとの嵌合領域W内における軸方向の異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置(部分Gの位置および部分Hの位置)にて互いに押圧することになる。よって、上記第1実施形態例と同様に、ガタにより生じる応答遅れや揺動などの不具合の発生を防止することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本例は、回転力付与手段の構造およびその取付位置が上記実施の形態と異なる。その他の点についてはほぼ上記第1実施形態にて示したステアリングコラム装置の構成と同一であるので、同一部分は同一符合で示してその具体的説明を省略し、以下は相違点を中心に説明する。
図9は、本例に係るステアリングコラム装置4の側面部分断面図である。本例において、アッパシャフト11は筒状であるが、ロアシャフト12は中実状とされている。また、本例における回転力付与手段は、2つのリング状の部材が連結されたばね部材56(ばね部材56a,56b)により構成される。図10は、回転力付与手段としてのばね部材56を表す斜視図である。図10に示すように、ばね部材56は、リング状に形成された第1リング部561と第2リング部562とを有する。また、第1リング部561と第2リング部562は、連結部563によって1箇所で連結されている。また、ばね部材56は自然状態において、第1リング部561と第2リング部562が上記連結部563以外の部分において離間しており、あたかも二枚貝が口を開いたような状態とされている。このような形状を有するばね部材56は、アッパシャフト11を回転可能に支持するアッパベアリング31の軸方向前後の位置にてアッパシャフト11に取付けられている。
図11は、ばね部材56の取付部位および雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W付近を示す拡大部分断面図である。図に示すように、アッパシャフト11には、雌スプライン部11aの他に、第1拡径部11c、第1取付部11d、ベアリング支持部11e、第2取付部11f、および第2拡径部11gが同軸的に形成されている。第1拡径部11cは雌スプライン部11aの右側に形成される部分であって、雌スプライン部11aの右端から拡径してフランジ状に形成されている。第1取付部11dは第1拡径部11cの右側に形成される部分であり、第1拡径部11cの外径よりも小さい外径とされている。したがって、第1拡径部11cと第1取付部11dとの境界において段差11iが形成される。ベアリング支持部11eは第1取付部11dの右側に続く部分であり、第1取付部11dよりも小さい外径とされている。したがって、第1取付部11dとベアリング支持部11eとの境界にも段差11jが形成される。アッパベアリング31はベアリング支持部11eに取付けられるとともに上記段差11jに当接することにより位置決めされる。第2取付部11fはベアリング支持部11eの右側に続く部分であり、ベアリング支持部11eの外径よりも小さい外径とされている。さらに第2取付部11fの右側に隣接して第2拡径部11gが形成されている。この第2拡径部11gは第2取付部11fよりも大きい外径とされている部分である。したがって、第2取付部11fと第2拡径部11gとの境界部分にも、段差11kが形成される。
第1取付部11dには、ばね部材56aが図に示すように下方に連結部563aが位置するように取付けられる。また、第1取付部11dの軸方向長さは、ばね部材56aが自然の状態である場合における第1リング部561aと第2リング部562aとの間の最大距離よりも短くなるように設定されている。したがって、ばね部材56aは、第1リング部561aがアッパベアリング31の図示左端面に係合し、第2リング部562aが段差11iに係合し、アッパシャフト11の軸方向に圧縮された状態で第1取付部11dに保持されている。このためばね部材56aは圧縮に対する復元力を発生している。
第2取付部11fにもばね部材56bが取付けられている。このばね部材56bは図に示すように上方に連結部563bが位置するように取付けられる。また、第2取付部11fの軸方向長さ(または段差11kからアッパベアリング31の図示右端までの軸方向長さ)は、ばね部材56bが自然の状態である場合における第1リング部561bと第2リング部562bとの間の最大距離よりも短くなるように設定されている。したがって、ばね部材56bは、第1リング部561bがアッパベアリング31の図示右端面に係止し、第2リング部562bが段差11kに係止し、アッパシャフト11の軸方向に圧縮された状態で第2取付部11fに保持されている。このためばね部材56bは圧縮に対する復元力を発生している。
第1取付部11dに取付けられたばね部材56aが発する復元力により、アッパシャフト11は、図の矢印A方向に力を受ける。また、上記復元力により、アッパベアリング31は図の矢印D方向に力を受ける。さらに、第2取付部11fに取付けられたばね部材56bが発する復元力により、アッパシャフト11は図の矢印B方向に力を受け、アッパベアリング31は図の矢印E方向に力を受ける。
図の矢印D方向に作用する力と矢印E方向に作用する力は互いに反対向きの力である。したがって、これらの力によりアッパベアリング31は偶力を受けて回転しようとする。しかし、アッパベアリング31はスナップリング31aによりアッパチューブ21に固定されているために、アッパベアリング31は回転することはない。また、図の矢印A方向に作用する力と矢印B方向に作用する力も互いに反対向きの力である。したがって、これらの力によりアッパシャフト11は偶力を受ける。アッパシャフト11はこの偶力により、アッパベアリング31による支持点の中心Oを中心とした、図の矢印C方向(反時計回り方向)への回転力が作用する。この回転力の付与によりアッパシャフト11は、アッパベアリング31との間の微小なクリアランスの範囲内で、その軸方向に直交する軸回りに回転する。
アッパシャフト11の上記方向への回転により、アッパシャフト11がロアシャフト12に対して折れ曲がるように(こじるように)傾斜する。この傾斜によって、アッパシャフト11およびロアシャフト12は、相手側のシャフトに対して互いに曲げモーメントを作用させ、これにより雌スプライン部11aと雄スプライン部12aとの嵌合領域W内における軸方向の異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置にて互いに押圧する。このため上記第1実施形態例と同様に、ガタにより生じる応答遅れや揺動などの不具合の発生を防止することができる。
上記第1〜第3実施形態例は、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W内の点を中心にアッパシャフト11またはロアシャフト12が回転する例であるが、本例は、アッパシャフト11がアッパベアリング31による支持点を中心に回転するものである。このように、本例によれば、アッパシャフト11またはロアシャフト12が嵌合領域W内の点を中心として回転するものでなくても本発明の作用効果を奏し得ることがわかる。
(第5実施形態例)
次に、本発明の第5実施形態例について説明する。上記第4実施形態例は、アッパシャフト11に直接その軸に直交する軸回りの回転力を付与し、アッパシャフト11をアッパベアリング31との間のクリアランスの範囲内で傾斜させた例であるが、本例は、アッパベアリング31自体を回転させることによりアッパシャフト11を傾斜させるものである。その他の構成については上記第4実施形態例と同一である。よって、上記第1実施形態例および第4実施形態例と同一部分については同一符合で示してその具体的説明を省略し、以下は、相違点を中心に説明する。
図12は、本例に係るステアリングコラム装置5の側面部分断面図、図13はアッパシャフト11を支持するアッパベアリング31付近の拡大部分断面図である。本例にて用いるアッパベアリング31は、自動調芯機能付きのベアリングである。このベアリング31は、ベアリング本体311と、内側保持部材312と、外側保持部材313とを備える。ベアリング本体311は、内輪311a、外輪311b、ボール311c、保持器(図示省略)を有し、スナップリングによって軸方向移動不能にアッパシャフト11に係止されている。内側保持部材312は円筒形状を呈しており、その内周には座面312aが形成されている。この座面312aに外輪311bが載置することによりベアリング本体311が内側保持部材312に保持される。また、内側保持部材312の外周面312bは凸の球面形状とされている。外側保持部材313も円筒形状を呈しており、その内周には凹の球面形状とされた球座面313aが形成されている。この球座面313aに内側保持部材312の外周面312bが球面接触した状態で、内側保持部材312が外側保持部材313に保持される。このため内側保持部材312は、外側保持部材313に保持されたまま、球座面313a内で摺動することにより首振り動作可能とされる。また、外側保持部材313はアッパチューブ21の内壁面に当接し、スナップリングにより軸方向移動不能にアッパチューブ21に係止されている。
また、本例において回転力付与手段は、2枚のゴム製の第1スペーサ571および第2スペーサ572により構成される。これらのゴム製スペーサ571,572はアッパベアリング31の内側保持部材312と外側保持部材313との間に介挿されている。具体的には、内側保持部材312には、その座面312aを挟んだ両端面に径方向内方に突出した縁部312c、312dが形成されており、外側保持部材313の両端面にも径方向内方に突出した縁部313c、313dが形成されている。縁部312cと縁部313cとの間には微小な隙間が形成され、この隙間内に第1スペーサ571が取付けられている。また、縁部312dと縁部313d間にも微小な隙間が設けられており、この隙間内に第2スペーサ572が取付けられている。
すなわち、第1スペーサ571は内側保持部材312の一方端面(図示右側端面)側に形成される隙間内に取付けられ、第2スペーサ572は内側保持部材312の他方端面(図示左側端面)側に形成される隙間内に取付けられる。また、第1スペーサ571および第2スペーサ572は、内側保持部材312と外側保持部材313との間の隙間の全周に亘って介挿されるものではなく、180°以下の所定の角度範囲に亘り、周方向に対称に取付けられる。例えば、第1スペーサ571は、内側保持部材312の図示右側に形成される隙間の下側部分に取付けられ、第2スペーサ572は、内側保持部材312の図示左側に形成される隙間の上側部分に取付けられる。
第1スペーサ571および第2スペーサ572は、内側保持部材312と外側保持部材313との間の隙間に圧縮された状態で取付けられている。したがって、これらのスペーサは圧縮に対する復元力を発生している。第1スペーサ571が発する復元力により、内側保持部材312は図の矢印A方向で示す方向に力を受ける。第2スペーサ572が発する復元力により、内側保持部材312は図の矢印B方向で示す方向に力を受ける。矢印A方向と矢印B方向は、互いに逆向きである。このため内側保持部材312は、両スペーサ571,572から受ける力により偶力が作用する。この偶力は、内側保持部材312からベアリング本体311、さらにはベアリング本体311に支持されたアッパシャフト11にも作用する。こうしてアッパシャフト11は偶力を受け、復元力の作用点間の中心Oを中心として図示矢印C方向(時計回り方向)への回転力が作用する。これによりアッパシャフト11は、その軸方向に直交する軸回りに回転する。この回転による作用効果は上記第1〜第4実施形態例と同様であるので具体的説明を省略する。このように、本例によれば、アッパベアリング31を回転させることによってもアッパシャフト11をその軸に直交する軸回りに回転させることができる。
(第6実施形態例)
次に、本発明の第6実施形態例について説明する。本例は、アッパベアリング31とロアベアリング32との間にセンタベアリング33を設けるとともに、アッパシャフト11およびロアシャフト12をセンタベアリング33ごと付勢することにより、両シャフト11,12にその軸に直交する軸回りの回転力を付与するものである。その他の点については上記第1実施形態例と同様であるので、同一部分については同一符合で示してその具体的説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図14は、本例に係るステアリングコラム装置6の側面部分断面図、図15は雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W付近の拡大部分断面図である。図に示すように、本例のステアリングコラム装置6においては、アッパチューブ21の先端側がロアチューブ22内に挿入されている。なお、このような構造であっても、可動ブラケット43とコラムチューブ20との連結構造を工夫することにより、テレスコピック作動やチルト作動を行うことが可能である。
本例においては、アッパシャフト11は2つのベアリングを介してアッパチューブ21に支持されている。具体的には、アッパシャフト11は、雌スプライン部11aの基端付近においてアッパベアリング31を介してアッパチューブ21に支持され、また、雌スプライン部11aの先端付近においてセンタベアリング33を介してアッパチューブ21に支持されている。
図16は、図15のA−A断面図であり、センタベアリング33が取付けられている部分の断面を示す図である。図15および図16からわかるように、センタベアリング33は、外輪331と、内輪332と、ボール333と、保持器(図示省略)を備えている。外輪331の外周はアッパチューブ21の内壁に対面して接触している。内輪332の内周はアッパシャフト11の外壁に対面して接触している。ボール333は外輪331と内輪332の間に設けられている。
また、外輪331には凹部331aが形成されている。この凹部331aは、外輪331の径方向内方に沿って円柱状に形成されており、外輪331の外周面の図において下方に開口している。凹部331a内には、回転力付与手段としてのばね58が配置している。このばね58は、その一端側がアッパチューブ21の内壁に連結され、他端側が凹部331aの底面に連結されており、図に示す取付状態においては常に伸張力を発揮している。なお、センタベアリング33は固定されておらず、アッパチューブ21の径方向に移動可能とされている。
ばね58の伸張力は、センタベアリング33を介してアッパシャフト11に伝達される。したがって、アッパシャフト11はばね58の伸張力により図の矢印B方向(上方向)へ付勢される。ここで、アッパシャフト11はアッパベアリング31によっても支持されている。よって、上記伸張力によってアッパシャフト11には、アッパベアリング31による支持位置を中心として図の矢印C方向で示す時計回り方向への回転力が作用する。この回転力により、アッパシャフト11は、その軸方向に直交する軸回りに回転する。
また、ばね58の伸張力は、アッパシャフト11を介してロアシャフト12にも伝達され、ロアシャフト12も図の矢印B方向(上方向)に付勢される。ここで、ロアシャフト12はロアベアリング32により支持されている。よって、上記伸張力によってロアシャフト12には、ロアベアリング32による支持位置を中心として図の矢印D方向で示す反時計回り方向への回転力が作用する。この回転力により、ロアシャフト12は、その軸方向に直交する軸回りに回転する。
アッパシャフト11とロアシャフト12はば58の伸張力により、その軸に直交する方向であって互いに反対方向に回転する。これによりアッパシャフト11がロアシャフト12に対して折れ曲がるように傾斜する。つまり、アッパシャフト11とロアシャフト12は、回転力付与手段から付与される回転力により相対的に傾斜し、嵌合領域Wにおいて互いに相手側のシャフトに曲げモーメントを作用させる。この曲げモーメントの作用によって、ロアシャフト12の雄スプライン部12aの先端の図示上部分とアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁の基端側の図示上側部位が当たり、この部分(図示部分G)にてアッパシャフト11とロアシャフト12が互いに押圧し、また、ロアシャフト12の雄スプライン部12aの基端側の図示下部分とアッパシャフト11の雌スプライン部11aの内壁の先端側の図示下側部位が当たり、この部分(図示部分H)にてアッパシャフト11とロアシャフト12が互いに押圧する。これによりアッパシャフト11とロアシャフト12は、雌スプライン歯11bと雄スプライン歯12bとの嵌合領域W内における軸方向の異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置(部分Gの位置および部分Hの位置)にて互いに押圧することになる。このため上記第1実施形態例と同様に、ガタにより生じる応答遅れや揺動などの不具合の発生を防止することができる。
上記第1〜第5実施形態例においては、アッパシャフト11またはロアシャフト12に偶力を作用させることによりこれらのシャフトを回転させる例を示したが、本例は、偶力により直接シャフトを回転させるのではなく、シャフトの軸直角方向(径方向)からシャフトに力を作用させることにより、シャフトの支持点を中心にシャフトを回転させるものである。このような力をシャフトに付与した場合においても、本発明の作用効果を奏し得る。
以上、本発明の様々な実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるべきものではない。例えば、上記第4実施形態例や第5実施形態例では、2つのばね部材あるいは2つのゴム製スペーサを用いてアッパシャフト11を回転させる例を示したが、単一のばね部材あるいは単一のゴム製スペーサのみによってもアッパシャフト11を回転させることができる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形が可能である。
第1実施形態例に係るステアリングコラム装置の側面概略図である。 第1実施形態例に係るステアリングコラム装置の側面部分断面図である。 第1実施形態例に係るスライドピースを示す図であり、(a)が斜視図、(b)が側面図、(c)が図3(b)におけるA−A断面図である。 第1実施形態例に係るステアリングコラム装置における、雌スプライン歯と雄スプライン歯との嵌合領域付近の拡大断面図である。 第2実施形態例に係るステアリングコラム装置の側面部分断面図である。 第2実施形態例に係るステアリングコラム装置における、雌スプライン歯と雄スプライン歯との嵌合領域付近の拡大断面図である。 第3実施形態例に係るステアリングコラム装置の側面部分断面図である。 第3実施形態例に係るステアリングコラム装置における、雌スプライン歯と雄スプライン歯との嵌合領域付近の拡大断面図である。 第4実施形態例に係るステアリングコラム装置の側面部分断面図である。 第4実施形態例に係る回転力付与手段としのばね部材の斜視図である。 第4実施形態例に係る、ばね部材の取付位置および雌スプライン歯と雄スプライン歯との嵌合領域付近の構成を示す拡大部分断面図である。 第5実施形態例に係るステアリングコラム装置の側面部分断面図である。 第5実施形態例に係るアッパベアリング付近の拡大部分断面図である。 第6実施形態例に係るステアリングコラム装置の側面部分断面図である。 第6実施形態例に係るステアリングコラム装置における、雌スプライン歯と雄スプライン歯との嵌合領域付近の拡大部分断面図である。 図15におけるA−A断面図である。 従来技術における筒体と軸体との嵌合状態を示す断面図である。
符号の説明
1,2,3,4,5,6…ステアリングコラム装置、10…ステアリングメインシャフト、11…アッパシャフト(第1シャフト)、11a…雌スプライン部、11b…雌スプライン歯、12…ロアシャフト(第2シャフト)、12a…雄スプライン部、12b…雄スプライン歯、121…第1窓部(凹部)、122…第2窓部(凹部)、123…第1凹部、124…第2凹部、20…コラムチューブ、21…アッパチューブ、22…ロアチューブ、31…アッパベアリング、311…ベアリング本体、312…内側保持部材、312a…座面、312b…外周面、313…外側保持部材、313a…球座面、32…ロアベアリング、33…センタベアリング、331…外輪、331a…凹部、332…内輪、50…回転力付与手段、51…スライドピース(スライド部材)、51a…傾斜面(球体接触面)、51b…第1端面、51c…第2端面、511…第1スライドピース(スライド部材)、511a…傾斜面(球体接触面)、512…第2スライドピース(スライド部材)、512a…傾斜面(球体接触面)、52…鋼球(球体)、521…第1鋼球(球体)、522…第2鋼球(球体)、53…ばね(弾性部材)、54…板ばね、541…第1接触部、542…第2接触部、542a…頂部、543…第3接触部、544…第4接触部、544a…頂部、545…連結部、551…接触体、552…第1ばね、553…接触体、554…第2ばね、56,56a,56b…ばね部材、561,561a,561b…第1リング部、562,562a,562b…第2リング部、563,563a,563b…連結部、571…第1スペーサ、572…第2スペーサ、W…嵌合領域

Claims (3)

  1. 内周に雌スプライン歯が形成された筒状の雌スプライン部を有する第1シャフトと、外周に雄スプライン歯が形成された筒状の雄スプライン部を有する第2シャフトとを備え、前記雌スプライン歯が前記雄スプライン歯に嵌合することにより前記第1シャフトと前記第2シャフトとが軸方向に相対移動可能であって且つ軸回りに一体回転可能となるように同軸的に連結されてなる伸縮自在シャフトにおいて、
    前記第1シャフトと前記第2シャフトとの少なくとも一方のシャフトに、その軸方向に直交する軸回りの回転力を付与する回転力付与手段を備え、
    前記第1シャフトまたは前記第2シャフトのいずれか一方は車両の操舵ハンドルに一体回転可能に連結され、いずれか他方は車両の車輪側に連結され、前記第1シャフトと前記第2シャフトとにより車両のステアリングメインシャフトを構成し、
    前記第2シャフトは、前記雄スプライン部の軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置に内周側から外周側に貫通した2つの凹部を有し、
    前記回転力付与手段は、前記2つの凹部のそれぞれから前記第2シャフトの径方向外方に突出するとともに前記第1シャフトの前記凹部に対面する箇所に接触する2つの接触手段と、前記接触手段が前記凹部に対面する箇所を押圧するように前記接触手段に押圧力を付与する押圧手段とを有し、
    前記各接触手段は、前記第2シャフトの内部で連結され、
    前記第1シャフトおよび前記第2シャフトは、前記回転力付与手段から付与される回転力により、前記雌スプライン歯と前記雄スプライン歯との嵌合領域における軸方向に異なる二箇所であって互いに径方向に反対向きとなる位置にて互いに押圧していることを特徴とする、伸縮自在シャフト。
  2. 請求項に記載の伸縮自在シャフトにおいて、
    記接触手段は、それぞれの前記凹部から前記第2シャフトの径方向外方にそれぞれ突出可能に前記雄スプライン部の内周側に配置した2つの球体であり、
    前記押圧手段は、前記雄スプライン部の内周側に配置された弾性部材と、前記雄スプライン部の内周側に前記弾性部材を挟んで配置され、前記弾性部材から前記第2シャフトの軸方向へ向かう弾性力を受けた状態で前記弾性部材に連結されるとともに、前記雄スプライン部の内壁に沿って前記第2シャフトの軸方向に摺動可能な2つのスライド部材と、を備え、
    前記2つのスライド部材は、それぞれ前記球体に接触する球体接触面を有し、この球体接触面は、前記弾性力によりその球体接触面に接している前記球体が前記第2シャフトの径方向外方に向かう力を受けるように、前記第2シャフトの軸方向に対して傾斜していることを特徴とする、伸縮自在シャフト。
  3. 請求項1に記載の伸縮自在シャフトにおいて、
    前記2つの接触手段および前記押圧手段は、前記第2シャフトの内部に設けられた板ばねから構成され、
    前記板ばねは、第1接触部と、第2接触部と、第3接触部と、第4接触部と、連結部とを有し、
    前記第2接触部は、前記2つの凹部のうち一方の凹部から突出して前記第1シャフトの内壁に接触するとともに接触箇所にて前記第1シャフトを押圧し、
    前記第4接触部は、前記2つの凹部のうち他方の凹部から突出して前記第1シャフトの内壁に接触するとともに接触箇所にて前記第1シャフトを押圧し、
    前記第2接触部と前記第4接触部が前記連結部により前記第2シャフトの内部で連結され、
    前記第1接触部は前記第2接触部に連続して形成されるとともに前記第2接触部が前記第1シャフトを押圧することにより受ける反力を前記第2シャフトに伝えるように前記第2シャフトの内壁に接触し、
    前記第3接触部は前記第4接触部に連続して形成されるとともに前記第4接触部が前記第1シャフトを押圧することにより受ける反力を前記第2シャフトに伝えるように前記第2シャフトの内壁に接触していることを特徴とする、伸縮自在シャフト。
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