JP2005240886A - 伸縮自在シャフト - Google Patents

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Tae Kamikawa
多恵 上川
Kazuyuki Kuwabara
和幸 桑原
Tomoji Sumiya
智司 角谷
Yasuhiro Tanioka
康弘 谷岡
Akiko Ueno
晶子 上野
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Abstract

【課題】 内外に嵌め合わされた内軸と外軸との間のがたつきを簡素な構成にて確実に防止することができると共に、得られたがた止め効果が伸縮の繰り返しにより低下することがない簡素な構成の伸縮自在シャフトを提供する。
【解決手段】 円形断面を有する内軸5aと外軸5bとを適長に亘って内外に嵌め合わせ、嵌合周上に設けたスプライン51,52を噛合させて伸縮自在シャフトとして構成された中間軸5において、内軸5aの嵌合周上に設けた保持孔54に保持された押圧子6をコイルばね7により外向きに付勢して、この押圧子6の先端に周方向に対して傾斜するように設けた弾接面60を、外軸5bの嵌合周面に設けた係合溝55の底面に弾接させた構成とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、軸長方向への伸縮自在に構成され、例えば、車両のステアリング装置において、操舵部材と舵取機構とを連絡する中間軸又はステアリング軸として用いられる伸縮自在シャフトに関する。
車両のステアリング装置は、車室の内部に配されたステアリングホイール(操舵部材)を車室の外部に配された舵取機構に連絡してなり、運転者によるステアリングホイールの回転操作を舵取機構に伝え、該舵取機構の動作により、操舵用の車輪(一般的には前輪)を操舵せしめる構成となっている。
このようなステアリング装置において、ステアリングホイールと舵取機構との連絡は、車室の内部に回転自在に支持されたステアリング軸の上端にステアリングホイールを固定し、該ステアリング軸の下端と舵取機構の入力軸とを、両端に自在継手を備える中間軸により連結してなされている。
このように用いられる中間軸は、車両の走行中に操舵用の車輪を介して舵取機構に加わる振動を吸収し、この振動がステアリング軸を介してステアリングホイールへ伝播することを防止することを目的とし、また各別に位置決めされたステアリング軸と舵取機構との間への組み付けを容易化することを目的として、回転伝達を可能としながら軸長方向への伸縮を自在とした伸縮自在シャフトとして構成されることがある。
またステアリング軸は、中間軸におけると同様に、舵取機構からステアリングホイールへの振動伝播の防止を目的とし、また、ステアリングホイールの位置を運転者の運転姿勢及び好みに合わせて調節可能としたテレスコピックステアリング装置への適用を目的とし、更には、車両の衝突時にステアリングホイールに加わる二次衝突の衝撃エネルギを吸収可能とした衝撃吸収式ステアリング装置への適用を目的として、中間軸と同様の伸縮自在シャフトとして構成されることがある。
以上の如く用いられる伸縮自在シャフトは、一般的に、円筒形をなす外軸に内軸を適長に亘って嵌め合わせ、両者の嵌合周上に並設された軸長方向に延びる凹凸条(スプライン又はセレーション)を相互に噛合させて構成されているが、この構成においては、小なる抵抗下にて滑らかな伸縮を可能とするために、嵌合周上にて噛合する夫々の凹凸条間に適宜の噛合隙間を確保する必要がある一方、この噛合隙間の存在により、内軸から外軸、又は外軸から内軸への回転伝達に際し、両軸が周方向及び軸方向にがたつくこととなる。
このように構成された伸縮自在シャフトが、前述したステアリング装置における中間軸又はステアリング軸として使用された場合、例えば、周方向のがたの影響により、操舵方向の転換時にステアリングホイールから舵取機構への伝動に遅れが生じ、また軸方向のがたの影響により、内軸と外軸との間に「こじり」が生じた状態で回転伝達がなされ、ステアリングホイールを操作する運転者に引っ掛かり感が体感される等、操舵感の悪化を招来する多くの問題が発生する。
このような問題を解消するため、ステアリング装置に使用される伸縮自在シャフトにおいては、従来から、周方向及び軸方向のがたつきを防止すべく構成された種々のがた止め構造が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2000−749081号公報 特開2001−182736号公報
特許文献1に開示されたがた止め構造は、内軸及び外軸の嵌合周面にて噛合する凹凸条の間に樹脂材料製のスリーブを介装し、この樹脂スリーブにより噛合隙間を埋める構成としたものである。
ところがこの構成においては、樹脂スリーブの寸法精度の向上に限界があり、内軸及び外軸と樹脂スリーブとの嵌合部での摺動抵抗に個体差が発生するという不具合があって、伸縮自在シャフトの組立てに際し、内軸及び外軸と、これらの間に介装される樹脂スリーブとをマッチングさせる必要があり、組立て工数が増大するという問題がある。また、前述の如く、車両走行中の振動を吸収するために常時伸縮する中間軸として使用された場合、頻繁な摺動の繰り返しにより樹脂スリーブが摩耗し、がた止め効果の経時的な低下が避けられない。
特許文献2に開示されたがた止め構造は、内軸の嵌合周面の凹凸条の一部を切欠いて平坦部を設け、この平坦部に弾性体(板ばね、波形ばね等)を取付けて、外軸の嵌合周面に形成された凹凸条に弾接させたものであり、特許文献1に開示された構成と比較して、組立てが容易であり、またがた止め効果の経時的な低下を、弾性体の弾性復帰により軽微に抑えることができるという利点がある。
ところがこの構成においては、外軸の凹凸条に弾接する弾性体が、内軸及び外軸を径方向又は周方向に押圧するように介装されており、径方向に押圧するように介装された弾性体は、介装部位と径方向に対向する位置にある噛合部において、凹条の底部に凸条の頂部を押し付けるように作用するに過ぎず、この噛合部の周方向両側に生じている噛合隙間を解消する作用はなし得ず、満足すべきがた止め効果は得られない。
また周方向に押圧するように介装された弾性体は、嵌合周上にて噛合する複数の凹凸条を、夫々を周方向の一側に押し付ける作用をなすに過ぎず、押し付けの方向の回転伝達に際しては有効ながた止め作用をなし得るが、逆の方向の回転伝達に際しては内軸と外軸とが弾性体の押し付けに抗して相対変位することが可能であり、満足すべきがた止め効果は得られない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、内外に嵌め合わされた内軸と外軸との間のがたつきを簡素な構成にて確実に防止することができると共に、得られたがた止め効果が伸縮の繰り返しにより低下することがなく、がたつきに起因する種々の不具合の発生を長期に亘って有効に防止し得る伸縮自在シャフトを提供することを目的とする。
本発明の第1発明に係る伸縮自在シャフトは、円形断面を有する内軸と外軸とを適長に亘って内外に嵌め合わせ、これらの嵌合周上に並び軸長方向に延びる凹凸条を相互に噛合させてなり、両軸の一方から他方への回転伝達を、前記凹凸条の噛合部での摺動による前記両軸の軸長方向の伸縮を許容して行わせる構成とした伸縮自在シャフトにおいて、前記内軸及び外軸の嵌合周上に保持され、前記外軸又は内軸の嵌合周面に周方向に対して傾斜する弾接面を介して弾接する押圧子を備えることを特徴とする。
本発明においては、内軸又は外軸に保持させた押圧子を、周方向に対して傾斜する方向から外軸又は内軸の嵌合周面に弾接させ、押圧子の弾接面に加わる反力の周方向及び径方向分力の作用により生じる内軸及び外軸の相対移動により、両軸の嵌合周上に並ぶ凹凸条を押圧子の弾接部を含めて3点接触させて、凹凸条の噛合隙間に起因する内軸と外軸とのがたつきを防止する。内軸及び外軸の伸縮は、3点接触部における摩擦下にて滑らかに、安定して生じ、また押圧子の弾接により3点接触状態が維持されるため、経時的ながた止め効果の低下を抑え、がたつきに起因する不具合の発生を長期に亘って有効に防止することができる。
また本発明の第2発明に係る伸縮自在シャフトは、第1発明における押圧子が、前記内軸及び外軸の軸長方向に離隔して複数配してあることを特徴とする。
この発明においては、複数の押圧子の作用により、凹凸条の噛合隙間を軸長方向の複数箇所にて解消し、内軸及び外軸の軸心のずれ及び傾きをも有効に防止して軸長方向の伸縮を伴う回転伝達を滑らかに行わせる。
本発明に係る伸縮自在シャフトにおいては、内外に嵌め合わされた内軸と外軸とのがたつきのない連結を、周方向に対して傾斜した弾接面を介して外軸又は内軸に弾接する押圧子を備える簡素な構成により実現することができ、また、得られたがた止め効果を長期に亘って良好に維持することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る伸縮自在シャフトを備えるステアリング装置の構成を示す模式図である。
図中1は、ステアリングコラムであり、該ステアリングコラム1は、筒形をなすコラムハウジング11と、該コラムハウジング11の内部に回転自在に支持されたステアリング軸10とを備えている。このステアリングコラム1は、コラムハウジング11の中途部をアッパブラケット2により、同じく一側端部をロアブラケット3により夫々支え、ロアブラケット3による支持側を前下方(図における左下方)に向けた傾斜姿勢にて車室の内部に取付けられている。
コラムハウジング11の上部に突出するステアリング軸10の上端部には、操舵部材としてのステアリングホイール12が、車室内部の運転者に対面するように嵌着固定されている。またコラムハウジング11の下部に突出するステアリング軸10の下端部は、車室の外部に配された舵取機構4の入力軸40に、軸心を交叉及び偏心させて対向しており、これらは、両端に自在継手50,50を備える中間軸5を介して連結されている。
以上の構成により運転者により操舵のためにステアリングホイール12に加えられる操舵トルクは、ステアリング軸10及び中間軸5を介して舵取機構4の入力軸40に伝達され、該舵取機構4の動作により操舵が実行される。
なお図1に示すステアリング装置は、コラムハウジング11の下端部近傍に操舵補助用のモータ13を備え、また該モータ13よりも上位置のコラムハウジング11の内部にトルクセンサ14を備えており、ステアリングホイール12に加えられる操舵トルクをトルクセンサ14により検出し、この検出トルクに基づいて駆動されるモータ13の回転力をコラムハウジング11内部のステアリング軸10に伝え、前述の如く行われる操舵を補助する電動パワーステアリング装置として構成されているが、以下に示す本発明の特徴的な構成は、運転者によりステアリングホイール12に加えられる操舵トルクのみによって操舵を行わせるマニュアル式のステアリング装置にも適用可能であり、また舵取機構4に付設された油圧シリンダの発生力により操舵を補助する油圧パワーステアリング装置にも適用可能である。
以上の如く構成されたステアリング装置のステアリング軸10は、図1中に一部を破断して示すコラムハウジング11の中途部内側において、適長に亘って内外に嵌め合わされた内軸 10a及び外軸 10bを備えており、これらの嵌め合い長さの増減により伸縮自在とされた伸縮自在シャフトとして構成されている。この伸縮は、ステアリング軸10の上端に嵌着固定されたステアリングホイール12の位置を運転者の運転姿勢及び好みに合わせて変更すべく行われるテレスコ調節のために利用されている。
コラムハウジング11の上部を支持するアッパブラケット2には、コラムハウジング11の長手方向に延びるテレスコ孔20が形成されており、コラムハウジング11は、このテレスコ孔20に挿通された支持ボルト21を固定レバー22の操作により締め付けて固定されている。ステアリング軸10の内軸 10a及び外軸 10bの前述した伸縮によるテレスコ調節は、固定レバー22の操作により支持ボルト21を緩めてコラムハウジング11の固定を解除し、該支持ボルト21をテレスコ孔20の長さ範囲内にて滑らせて行われる。
ステアリング軸10の下端を舵取機構4の入力軸40に連結する中間軸5も同様に、適長に亘って内外に嵌め合わされた内軸5a及び外軸5bを備えており、これらの嵌め合い長さの増減により伸縮自在な伸縮自在シャフトとして構成されている。この伸縮は、車両の走行中においては、舵取機構4から加わる振動を吸収してステアリング軸10及びステアリングホイール12へ伝播することを防止するために利用され、また、各別に位置決めされたステアリング軸10と舵取機構4の入力軸40との間への中間軸5の組み付けを容易に行わせるべく利用されている。
図2は、中間軸5を構成する内軸5a及び外軸5bの嵌合部の分解斜視図である。図示の如く内軸5aは、円形断面を有する中実軸(又は中空軸)、外軸5bは、内軸5aの嵌め込みが可能な内径を有する円形断面の中空軸である。内軸5aの外周面及び外軸5bの内周面には、夫々への嵌め込み側端部から適長に亘ってスプライン(凹凸条)51,52が形成されており、内軸5a及び外軸5bは、これらのスプライン51,52を噛合させて一体回転可能に連結されている。
内軸5aの外周面には、スプライン51を構成する一又は複数の凸条を欠落させてなる適幅の平坦部53が周方向の1箇所に設けられており、この平坦部53の幅方向中央部には、軸長方向に適長離隔する2箇所に、軸長方向に一辺を沿わせて矩形に開口する保持孔54,54が形成されている。
これらの保持孔54,54の夫々には、押圧子6,6と、付勢部材としてのコイルばね7,7とが、図中に矢符により示す如く、コイルばね7,7を先として嵌め込み保持させてある。押圧子6,6は、保持孔54,54と略同形の矩形ブロックであり、夫々の保持孔54,54への嵌め込みにより内軸5aの径方向への移動のみが可能であり、コイルばね7,7の付勢により保持孔54,54の外側に突出する押圧子6,6の先端部には、内軸5aの周方向に対して所定角度傾斜する弾接面60,60が設けられている。
外軸5bの内周面には、同様に、スプライン52を構成する一又は複数の凹条を欠落させてなる平坦部が周方向の一箇所に設けられている。この平坦部の幅方向中央部には、前記押圧子6,6よりもやや広幅とされた係合溝55が、スプライン52の形成域の略全長に亘って設けられており、この係合溝55の底面は、外軸5bの周方向に対して押圧子6,6先端の弾接面60,60と等しい角度傾斜するテーパ面としてある。
図3は、内軸5a及び外軸5bの嵌合部の横断面図である。内軸5aと外軸5bとの嵌め合わせは、図2に示す如く、内軸5aの保持孔54,54にコイルばね7,7及び押圧子6,6を保持させ、これらと、外軸5bの内周に設けた係合溝55とを周方向に整合させてなされている。これにより内軸5aと外軸5bとは、図3に示す如く、嵌合周上の略全域にてスプライン51,52が噛合し、周方向の1箇所において押圧子6,6が係合溝55に係合した状態で一体化される。
ここで押圧子6は、保持孔54の底面との間に介装されたコイルばね7により外向きに付勢されており、この付勢により突出する押圧子6の先端の弾接面60は、周方向に対して所定角度傾斜して設けられた係合溝55の底面に弾接せしめられている。従って、押圧子6には、弾接面60と垂直な方向の押し付け力F(図4参照)が加わり、押圧子6を保持する内軸5aは、この押し付け力Fの分力F1 及びF2 (図4参照)の作用により径方向及び周方向に同時に押圧されることとなり、スプライン51,52の噛合隙間の範囲内にて周方向及び径方向に変位する。この変位により、内軸5a外周のスプライン51と外軸5b内周のスプライン52とは、弾接面60に沿う方向及び弾接面60と直交する方向に位置し、図3中にA,Bとして示す2点において周方向の異なる側から圧接せしめられ、これらと押圧子6の弾接部との3点接触により、内軸5aと外軸5bとはがたつきなく組み立てられる。
図4は、回転伝達時における押圧子6の動作説明図であり、押圧子6の配設位置の近傍を拡大し、直線展開して示してある。図4(a)には、回転力の作用前の状態が示されており、押圧子6の両側のスプライン51,52は、夫々の間に隙間を有して噛合している。
このような状態にある外軸5bに対し、図3及び図4(b)中に矢符により示す如く半時計回りの回転力が加えられた場合、まず、この回転力の方向に圧接するA点の作用により内軸5aへの回転伝達が遅れなく生じる。このとき押圧子6は、弾接面60に加わる前記回転力の作用により、図4(b)中に白抜矢符にて示す如く押圧され、コイルばね7のばね力に抗して保持孔54内に退入し、スプライン51,52間の噛合隙間は、押圧子6の退入に応じて回転方向の下流側に順次解消されて、最終的にスプライン51,52は、図4(b)に示す押圧子6の両側を含めて全周に亘って密に噛合するようになり、外軸5bから内軸5aへの回転伝達が確実になされる。
外軸5bに時計回りの回転力が加えられた場合には、逆に、B点の作用により回転伝達が開始され、このB点を起点として回転方向の下流側に向けて噛合隙間が解消され、全周に亘っ噛合するスプライン51,52の作用により外軸5bから内軸5aへの回転伝達がなされる。このような動作は、内軸5aから外軸5bへの回転伝達に際しても全く同様に行われれ、中間軸5を構成する内軸5aと外軸5bとの間での回転伝達は、がたつきを伴うことなく滑らかに実現される。
また押圧子6は、軸長方向に適長離隔する2箇所に配設されており、夫々の位置にてがたつきの防止作用がなされるから、スプライン51,52の噛合隙間の範囲内にて内軸5aと外軸5bとの間に生じる軸心のずれ及び傾きも防止され、内軸5aと外軸5bとの間に「こじり」が生じた状態で回転伝達がなされる虞れも解消される。
一方、以上の如く構成された中間軸5に軸長方向の作用力が加えられた場合、内軸5aと外軸5bとは、両者の嵌合周上にて噛合するスプライン51,52の摺動を伴って軸長方向に相対変位し、中間軸5の全長が伸縮して軸長方向の作用力が吸収される。これにより、舵取機構4から加わる振動を吸収してステアリング軸10及びステアリングホイール12へ伝播することを防止することができる。
以上の如き伸縮時におけるスプライン51,52の摺動は、コイルばね7のばね力により外軸5b内周の係合溝55に弾接する押圧子6と、この押圧子6の両側の2箇所の圧接点A,Bとによる前述した3点支持下にてがたつきを伴うことなく行われ、また、前記3点において加わる小なる摩擦抵抗下にて滑らかに行われる。
また、この摺動の繰り返しによりスプライン51,52が経時的に摩耗し、両者の噛合隙間が増大した場合においても、コイルばね7のばね力による押圧子6の押し付けが維持されるため、前述した3点支持状態が損なわれる虞れはなく、回転伝達及び軸長方向の伸縮に伴うがたつきの発生を長期に亘って確実に防止することができ、ステアリングホイール12を操作する運転者に良好な操舵感を体感させることができる。
図5及び図6は、本発明に係る伸縮自在シャフトの他の実施の形態を示す図である。これらの図は、図3と同様は、中間軸5を構成する内軸5a及び外軸5bの嵌合部の横断面図であり、図5に示す実施の形態においては、内軸5a及び外軸5bの嵌合周上の2か所に押圧子6,6が備えられており、これらの夫々を周方向に対して傾斜する弾接面60,60を介して外軸5bに設けた係合溝55,55の底面に弾接せしめた構成となっている。
この構成においても、内軸5aに保持された2つの押圧子6,6の外軸5bへの弾接面60,60が、周方向に対して傾斜させてあることから、内軸5aと外軸5bとの間での回転伝達及び軸長方向の伸縮時におけるがたつきの発生を確実に防止することができる。
また図6に示す実施の形態においては、内軸5aの平坦部53に周方向に対して傾斜した軸心を有する保持孔54を設け、また外軸5bの対応部位にも周方向に対して傾斜する係合溝55を設けて、保持孔54内に保持された押圧子6を底面との間に介装されたコイルばね7により付勢し、押圧子6先端の弾接面60を係合溝55の底面に弾接せしめた構成となっている。
この構成において、押圧子6先端の弾接面60は、押圧子6の軸心に対して直交する面としてあるが、該押圧子6を保持する保持孔54が内軸5a及び外軸5bの周方向に対して傾斜していることから、前記弾接面60は、周方向に対して傾斜する方向から外軸5bに弾接することとなり、内軸5aと外軸5bとの間での回転伝達及び軸長方向の伸縮時におけるがたつきの発生を確実に防止することが可能となる。
なお以上の実施の形態においては、内軸5aに保持された押圧子6を外軸5bに弾接させる構成としてあるが、これとは逆に、外軸5bに保持された押圧子6を内軸5aに弾接させる構成としてもよい。
また以上の実施の形態においては、押圧子6をコイルばね7により付勢して外軸5bに弾接させる構成としてあるが、押圧子6の付勢手段として、板ばね等のコイルばね以外のばね、またゴム等の弾性体を用いてもよく、更には、板ばね等のばね体を押圧子としてもよい。
更に以上の実施の形態は、車両のステアリング装置においてステアリング軸10と舵取機構4とを連結すべく使用される中間軸5への適用例について述べたが、図1に示す如く、内軸 10aと外軸 10bとを適長に亘って内外に嵌め合わせ、伸縮自在に構成されたステアリング軸10についても全く同様に適用可能であり、がたつきによる不具合を解消し、良好な回転伝達を行わせることが可能となり、更には、ステアリング装置に限らず、軸長方向の伸縮を許容しながら回転を伝達すべく用いられるシャフト全般に適用可能であることは言うまでもない。
本発明に係る伸縮自在シャフトを備えるステアリング装置の構成を示す模式図である。 中間軸を構成する内軸及び外軸の嵌合部の分解斜視図である。 内軸及び外軸の嵌合部の横断面図である。 回転伝達時における押圧子の動作説明図である。 本発明に係る伸縮自在シャフトの他の実施の形態を示す図である。 本発明に係る伸縮自在シャフトの更に他の実施の形態を示す図である。
符号の説明
5 中間軸(伸縮自在シャフト)
5a 内軸
5b 外軸
10 ステアリング軸(伸縮自在シャフト)
10a 内軸
10b 外軸
6 押圧子
51,52 スプライン(凹凸条)
60 弾接面

Claims (2)

  1. 円形断面を有する内軸と外軸とを適長に亘って内外に嵌め合わせ、これらの嵌合周上に並び軸長方向に延びる凹凸条を相互に噛合させてなり、両軸の一方から他方への回転伝達を、前記凹凸条の噛合部での摺動による前記両軸の軸長方向の伸縮を許容して行わせる構成とした伸縮自在シャフトにおいて、
    前記内軸及び外軸の嵌合周上に保持され、前記外軸又は内軸の嵌合周面に周方向に対して傾斜する弾接面を介して弾接する押圧子
    を備えることを特徴とする伸縮自在シャフト。
  2. 前記押圧子は、前記内軸及び外軸の軸長方向に離隔して複数配してある請求項1記載の伸縮自在シャフト。
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