JP2018008595A - ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018008595A
JP2018008595A JP2016138322A JP2016138322A JP2018008595A JP 2018008595 A JP2018008595 A JP 2018008595A JP 2016138322 A JP2016138322 A JP 2016138322A JP 2016138322 A JP2016138322 A JP 2016138322A JP 2018008595 A JP2018008595 A JP 2018008595A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pair
width direction
portions
plate portions
support bracket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016138322A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6759786B2 (ja
JP2018008595A5 (ja
Inventor
傑 杉下
Suguru Sugishita
傑 杉下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2016138322A priority Critical patent/JP6759786B2/ja
Publication of JP2018008595A publication Critical patent/JP2018008595A/ja
Publication of JP2018008595A5 publication Critical patent/JP2018008595A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6759786B2 publication Critical patent/JP6759786B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Abstract

【課題】車体の取付面の精度が悪い場合でも、この精度の影響が、1対の支持板部に及びにくい構造を実現する。【解決手段】取付板部54aを構成するブリッジ板部55aの幅方向両端縁と、1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端縁との連続部のうちの後端寄り部分に、後側リブ60の幅方向両端部を配置すると共に、この連続部のうちの前端寄り部分に、1対のサイドリブ62、62を設ける。又、1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部で、前後方向に関して、後側リブ60の幅方向両端部と1対のサイドリブ62、62との間部分に、1対の取付側スリット63、63を形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、ステアリングコラムを車体に支持する為のステアリング装置用支持ブラケット、及び、このステアリング装置用支持ブラケットを備えたステアリング装置に関する。
操舵輪に舵角を付与する為のステアリング装置は、図34に示す様に、ステアリングホイール1の動きをステアリングシャフト2を介してステアリングギヤユニットに伝達し、左右の操舵輪3に舵角を付与する様にしている。この様なステアリング装置として、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイール1の位置を調節可能とするステアリング装置に就いても、従来から知られており、且つ、広く実施されている。
図35、36は、特許文献1に記載された、従来構造のステアリング装置を示している。このステアリング装置は、運転者の体格や運転姿勢に合わせて、ステアリングホイール1の上下位置及び前後位置を調節できるチルト・テレスコピック機構を備え、更に、電動式パワーステアリング装置付きのものである。前記ステアリング装置は、後端部(図35の右端部。前後方向に関しては、車両の前後方向で表す。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)にステアリングホイール1を固定したステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2をその内側に回転自在に支持したステアリングコラム4と、このステアリングシャフト2に補助トルクを付与する為の操舵力補助装置(アシスト装置)5と、前記ステアリングシャフト2の回転に基づきタイロッド6、6を変位させる(押し引きする)為のステアリングギヤユニット7とを備える。
このうちのステアリングシャフト2は、前方に配置されたインナシャフト8と、後方に配置されたアウタシャフト9とを、回転力の伝達可能に、且つ、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成る。これらインナシャフト8とアウタシャフト9とは、軸方向に相対変位する事で前記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には前記ステアリングシャフト2の全長を縮める。
前記ステアリングコラム4は、前方に配置されたインナコラム10の後端側部分に、後方に配置されたアウタコラム11の前端側部分を、軸方向に関する相対変位を可能に外嵌して成り、前記ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能にする他、衝突事故の際には、前記ステアリングシャフト2と共に全長を縮める。前記インナコラム10の前端部(図35の左端部)は、前記操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12の後端面に結合固定している。又、前記インナシャフト8は、このギヤハウジング12内に挿入し、このインナシャフト8の前端部を、前記操舵力補助装置5を構成する入力軸に結合している。又、この入力軸にトーションバーを介して連結された、同じく前記操舵力補助装置5を構成する出力軸13の前端部を、前記ギヤハウジング12の前端面から突出させている。
又、前記ステアリングコラム4を構成するインナ、アウタ両コラム10、11のうち、前方側に配置されたインナコラム10は、ロアブラケット14により、前記ギヤハウジング12を介して、車体15の一部に支持されている。又、このロアブラケット14は、幅方向(本明細書及び特許請求の範囲で「幅方向」とは、ステアリング装置を設置する車体の幅方向)に配置したチルト軸16を中心として、前記ギヤハウジング12を揺動自在に支持している。
一方、前記ステアリングコラム4を構成するインナ、アウタ両コラム10、11のうち、後方側に配置されたアウタコラム11は、その前端寄り部分を、本発明の対象となる支持ブラケット17により、車体15の一部に支持されている。この様な支持ブラケット17は、取付板部54と、1対の支持板部22、22とから成り、前方に向いた強い衝撃が加わった場合に、前方に離脱(脱落)できる様に、係止カプセル18、18を介して、前記車体15に支持されている。
又、前記ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節可能とすべく、前記アウタコラム11を、前記支持ブラケット17に対して、前後方向及び上下方向に移動可能に支持している。この為に、前記アウタコラム11の前端部下面に、このアウタコラム11の軸方向に伸長するスリット19を形成すると共に、このスリット19を幅方向両側から挟む状態で、1対のクランプ部20、20を、前記アウタコラム11と一体に形成している。この様な1対のクランプ部20、20は、前記1対の支持板部22、22により、幅方向両側から挟まれた状態で配置されている。又、前記1対のクランプ部20、20の互いに整合する位置に、それぞれ前後方向に長いテレスコ調節用長孔21、21を形成している。そして、前記1対の支持板部22、22の一部で互いに整合し、且つ、前記1対のテレスコ調節用長孔21、21の前後方向の一部と整合する部分に、上下方向(本明細書及び特許請求の範囲で「上下方向」とは、ステアリング装置を設置する車体の上下方向)に長いチルト調節用長孔23、23を形成している。
又、前記1対のクランプ部20、20を、前記支持ブラケット17を構成する前記1対の支持板部22、22により挟持した状態で、調節ロッド24を、前記1対のテレスコ調節用長孔21、21及び前記1対のチルト調節用長孔23、23に、幅方向に挿通している。又、前記調節ロッド24の先端部で、前記1対の支持板部22、22のうちの一方(図36の右方)の支持板部22の外側面から突出した部分に、ナット25を固定し、これら一方の支持板部22の外側面とナット25との間に、スラスト軸受86と押圧プレート87とを設けている。このうちの押圧プレート87の内側面に係合駒88を設け、この係合駒88を前記一方の支持板部22に形成したチルト調節用長孔23に、このチルト調節用長孔23に沿った変位のみを可能に(回転を阻止した状態で)係合させている。
又、前記調節ロッド24の基端部で、前記1対の支持板部22、22のうちの他方(図36の左方)の支持板部22の外側面から突出した部分に調節レバー26の基端部を結合固定し、これら他方の支持板部22の外側面と調節レバー26との間に、カム装置78を設けている。このカム装置78は、駆動側カム89と被駆動側カム90との相対変位に基づいて軸方向寸法を拡縮するもので、このうちの被駆動側カム90を、前記他方の支持板部22に形成したチルト調節用長孔23に、このチルト調節用長孔23に沿った変位のみを可能に(回転を阻止した状態で)係合させている。一方、前記駆動側カム89は、前記調節レバー26により、前記調節ロッド24と共に回動可能としている。
又、前記操舵力補助装置5を構成する出力軸13の前端部は、自在継手28を介して、中間シャフト29の後端部に連結している。又、この中間シャフト29の前端部に、別の自在継手30を介して、前記ステアリングギヤユニット7の入力軸31を連結している。又、このステアリングギヤユニット7は、図示しないラック及びピニオンを備え、このうちのピニオンに前記入力軸31を結合している。又、このピニオンと噛合する前記ラックは、両端部に前記両タイロッド6、6を連結しており、このラックの軸方向変位に基づいてこれら両タイロッド6、6を押し引きする事で、操舵輪3(図34参照)に所望の舵角を付与する。又、前記操舵力補助装置5は、電動モータ32によりウォーム減速機を介して、前記出力軸13に、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを付与する。
前記ステアリングホイール1の位置調節を行う際には、前記調節レバー26を所定方向(一般的には下方)に回動させる事により前記駆動側カム89を回転駆動し、前記カム装置78の軸方向寸法を縮める。そして、1対の押圧部である、前記被駆動側カム90と前記押圧プレート87との、互いに対向する内側面同士の間隔を拡げ、前記1対の支持板部22、22が前記1対のクランプ部20、20を抑え付けている力を解放する。同時に、前記アウタコラム11の前部で前記インナコラム10の後部を内嵌した嵌合保持部分の内径を弾性的に拡げ、これらアウタコラム11の前部内周面とインナコラム10の後部外周面との当接部に作用している面圧を低下させる。この状態で、前記調節ロッド24が前記テレスコ調節用長孔21及び前記チルト調節用長孔23の内側で変位できる範囲で、前記ステアリングホイール1の上下位置及び前後位置を調節できる。
このステアリングホイール1を所望位置に移動させた後、前記調節レバー26を前記所定方向とは逆方向(一般的には上方)に回動させる事により、前記カム装置78の軸方向寸法を拡げる。これにより、前記被駆動側カム90と前記押圧プレート87との、互いに対向する内側面同士の間隔を縮め、前記1対の支持板部22、22により前記1対のクランプ部20、20を強く抑え付ける。同時に、前記アウタコラム11の前部で前記インナコラム10の後部を内嵌した嵌合保持部分の内径を弾性的に縮め、これらアウタコラム11の前部内周面とインナコラム10の後部外周面との当接部に作用している面圧を高くする。この状態で、前記ステアリングホイール1の上下位置及び前後位置が調節後の位置に保持される。
ところで、上述した様な従来構造のステアリング装置の場合、前記支持ブラケット17を構成する取付板部54を、幅方向中央に設けられたブリッジ板部55と、このブリッジ板部55の幅方向両側に設けられた1対のサイド板部56、56とにより構成している。この様な支持ブラケット17の場合、前記車体15の設けられた取付面(図示省略)の精度が悪い場合に、この精度の影響が、前記1対の支持板部22、22に及んでしまう可能性がある。
以下、この理由に就いて詳しく説明する。
例えば、前記車体15の取付面が、図36に二点鎖線αで示す様に幅方向(図36の左右方向)に対して傾斜している(ハの字状になっている)場合には、組み付け状態では、前記取付板部54を構成する1対のサイド板部56、56も、図36に二点鎖線αで示す様に、前記車体15の取付面に倣って幅方向に対して傾斜する。この様に1対のサイド板部56、56が傾斜し、この傾斜の影響が前記1対の支持板部22、22に及ぶと、これら1対の支持板部22、22は、図36に二点鎖線βで示す様に、下端部同士が近づく方向に傾斜(変形)する。この結果、これら1対の支持板部22、22が、前記アウタコラム11に、本来当接すべき部分とは異なる部分で当接したり、前記1対のクランプ部20、20の保持力が変化したりして、前記ステアリングホイール1の位置を調節する際の操作性が低下してしまう可能性がある。
特開2015−214291号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、車体の取付面の精度が十分でない場合でも、支持ブラケットの剛性を確保しつつ、この精度の影響が、1対の支持板部のうちの少なくとも一方の支持板部に及びにくい構造を実現すべく発明したものである。
本発明のステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置のうち、請求項1に記載したステアリング装置用支持ブラケットは、取付板部と、1対の支持板部と、固定側通孔とを備えている。
このうちの取付板部は、使用状態(車体に組み付けられた状態)で車体に支持(固定)される。別の言い方をすれば、この取付板部は、使用状態で車体に支持(固定)する為の支持部(固定部)を有している。尚、前記取付板部は、前記車体に対して直接又は他の部材を介して支持する事ができる。
前記1対の支持板部は、前記取付板部の下面のうちの幅方向に離隔した2箇所位置から下方に垂下した状態で設けられている。この様な1対の支持板部は、使用状態でステアリングコラムを幅方向から挟む様に配置される。
前記固定側通孔は、前記1対の支持板部のそれぞれに形成されている。この様な固定側通孔としては、例えば、ステアリングホイールの高さ位置を調節可能とするチルト機構を備えたステアリング装置に組み込む場合には、上下方向に長いチルト調節用長孔とする。
一方、前記チルト機構を備えていないステアリング装置に組み込む場合には、前記固定側通孔を円孔とする。
特に本発明のステアリング装置用支持ブラケットは、前記取付板部が、幅方向中間部に設けられたブリッジ部と、このブリッジ部の幅方向両端縁から幅方向外側に延出する状態で設けられた1対のサイド板部とから成る。この様な1対のサイド板部は、使用状態で前記車体に支持(固定)する為の部分である。
そして、前記1対のサイド板部のうちの少なくとも一方のサイド板部の幅方向内端部の前後方向中間部に、該一方のサイド板部を厚さ方向に貫通した前後方向に長い第一のスリット又は前後方向に長い凹部が形成されている。尚、前後方向に長い第一のスリット(前後方向に長い凹部)とは、例えば、1個の前後方向に長いスリット(凹部)により構成する事もできるし、前後方向に離隔した状態で形成された複数個のスリット(凹部)により構成する事もできる。この様に複数個のスリット(凹部)により、前後方向に長い第一のスリット(前後方向に長い凹部)を構成する場合には、個々のスリット(凹部)は、前後方向に長い形状である必要はない。
本発明のステアリング装置用支持ブラケットを実施する場合には、追加的に、前記一方のサイド板部の幅方向内端縁と、前記ブリッジ部の該一方のサイド板部側の幅方向外端縁との連続部に、前後方向に離隔した状態で1対の補強部を形成する。
この様な構成を採用した場合には、好ましくは、前記一方のサイド板部の幅方向内端部のうち、前後方向に関して前記1対の補強部同士の間部分に、前記前後方向に長い第一のスリット又は前後方向に長い凹部を形成する。
上述の様な本発明のステアリング装置用支持ブラケットを実施する場合には、具体的に、請求項2に記載した発明の様に、前記ブリッジ部を、幅方向外側に向かうほど幅方向に関する距離が大きくなる方向に傾斜した(略ハ字形に配置された)1対の傾斜板部と、これら1対の傾斜板部の幅方向内端縁同士を幅方向に連続する連続板部とにより構成する事ができる。
本発明のステアリング装置用支持ブラケットを実施する場合には、具体的に、請求項3に記載した発明の様に、前記1対の支持板部を、前記取付板部(のうち、例えば、前記ブリッジ部)に溶接する構成を採用できる。別の言い方をすれば、前記1対の支持板部を、前記取付板部に対して、溶接部を介して固定する構成を採用できる。
又、本発明のうち、請求項4に記載したステアリング装置は、支持ブラケットと、この支持ブラケットを構成する1対の支持板部に挟まれた状態で設けられ、内部にステアリングシャフトを回転可能な状態で支持する為のものであるステアリングコラムとを備えている。
そして、前記支持ブラケットが、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したステアリング装置用支持ブラケットである。
本発明のステアリング装置の構造として、より具体的には、例えば、ステアリングコラムと、変位ブラケットと、支持ブラケットと、調節ロッドと、1対の押圧部と、拡縮装置とを備えたものとする。
このうちのステアリングコラムは、使用状態で、内部にステアリングシャフトを回転可能な状態で支持する為のものである。
前記変位ブラケットは、例えば、ステアリングコラムの一部に固設され、幅方向に貫通する状態で変位側通孔が形成されている。この様な変位側通孔は、例えば、ステアリングホイールの前後位置を調節可能とするテレスコピック機構を備えたステアリング装置の場合には、前後方向に長いテレスコ調節用長孔とし、前記テレスコピック機構を備えていないステアリング装置の場合には、円孔とする。
前記支持ブラケットは、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したステアリング装置用支持ブラケットである。
前記調節ロッドは、前記変位側通孔及び前記固定側通孔を幅方向に挿通した状態で設けられている。
前記1対の押圧部は、前記調節ロッドの両端部で前記支持ブラケットを構成する1対の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。
前記拡縮装置は、前記1対の押圧部同士の間隔を拡縮する為のものである。
そして、前記拡縮機構の拡縮に基づいて、ステアリングホイールの前後位置(テレスコピック機構を備えている場合)又は上下位置(チルト機構を備えている場合)を調節可能なアンロック状態と、このステアリングホイールを調節後の位置に保持可能なロック状態とを切り替え可能である。
上述の様に構成する本発明によれば、車体の取付面の精度が十分でない場合でも、支持ブラケットの剛性を確保しつつ、この精度の影響が、1対の支持板部のうちの少なくとも一方の支持板部に及びにくくする事ができる。
このうちの支持ブラケットの剛性を確保できる理由は、少なくとも一方のサイド板部の幅方向内端縁と、ブリッジ部の幅方向両端縁のうちのこの一方のサイド板部側の端縁との連続部に、前後方向に離隔した状態で1対の補強部を形成しているからである。
又、前記精度の影響が、1対の支持板部のうちの少なくとも一方の支持板部に及びにくくできる理由は、前記1対のサイド板部のうちの少なくとも一方のサイド板部の幅方向内端部に第一のスリットを設けているからである。即ち、本発明の場合、この様な第一のスリットを設ける事により、この一方のサイド板部のうち、幅方向に関してこの第一のスリットと整合する部分の剛性を低くして、この一方のサイド板部を、この第一のスリットが形成された部分を支点として変形し易くできる。この為、前記車体の取付面の精度が十分でなく、組み付け状態に於いて、前記一方のサイド板部が変形した場合でも、この変形の影響が前記1対の支持板部のうちの少なくとも一方の支持板部に及びにくくできる。この結果、これら1対の支持板部によるステアリングコラムの保持状態を良好にできる。
本発明の実施の形態の1例を示す図であって、ステアリング装置を側面から見た状態で模式的に示す図。 同じく一部を省略して示す図1のA−O−O−A拡大断面図。 同じくアウタコラム及び支持ブラケットを取り出し、幅方向片側から見た状態を示す側面図。 同じくアウタコラム及び支持ブラケットを取り出し、後方且つ下方側から見た状態を示す斜視図。 同じくアウタコラム及び支持ブラケットを取り出し、後方且つ上方側から見た状態を示す斜視図。 同じくアウタコラムを取り出し、後方且つ上方側から見た状態を示す斜視図。 同じくアウタコラムを取り出し、幅方向片側から見た状態を示す側面図。 同じくアウタコラムを取り出し、幅方向他側から見た状態を示す側面図。 同じく図7の下方から見た状態を示す底面図。 同じく図8のB−B断面図。 同じく図8のC−C断面図。 同じく図8のD−D断面図。 同じく支持ブラケットを取り出し、後方から見た状態を示す図。 同じく図13のE−E断面図。 同じく支持ブラケットを取り出し、後方且つ上方側から見た状態を示す斜視図。 同じく支持ブラケットを取り出し、前方且つ上方側から見た状態を示す斜視図。 同じく支持ブラケットを取り出し、後方且つ下方側から見た状態を示す斜視図。 同じく支持ブラケットを取り出し、前方且つ下方側から見た状態を示す斜視図。 同じく実施の形態の1例の補強部の模式図(a)と、補強部の別例を示す模式図(b)乃至(f) 同じく取付板部の幅方向一方側半部を、上方から見た状態で示す部分平面図であって、スリットの形状の一例を示す図(A)と、スリットの形状の別例を示す図(B)。 本発明に関連する参考例の第1例を示す、支持ブラケットの部分斜視図。 同じく、支持ブラケットを上方から見た状態で示す、平面図。 同じく、図13と同様の図。 同じく、図15と同様の図。 本発明に関連する参考例の第2例を示す、図21と同様の図。 同じく、図22と同様の図。 同じく、図24と同様の図。 本発明に関連する参考例の第3例を示す、図21と同様の図。 同じく、図22と同様の図。 同じく、図24と同様の図。 本発明に関連する参考例の第4例を示す、図21と同様の図。 同じく、図22と同様の図。 同じく、図24と同様の図。 車両に搭載したステアリング装置の1例を示す略斜視図。 従来構造のステアリング装置の1例を示す略側面図。 図35のF−F断面図。
[実施の形態の1例]
本発明の実施の形態の1例に就いて、図1〜20を参照しつつ説明する。本例の支持ブラケット17aを組込んだステアリング装置は、車体15aに支持された円筒状のステアリングコラム4aの内径側にステアリングシャフト2aを、図示しない複数の転がり軸受を介して、回転自在に支持している。そして、前記ステアリングコラム4aの後端開口よりも後方に突出した、前記ステアリングシャフト2aの後端部分に、ステアリングホイール1(図34〜36参照)を固定する。
又、前記ステアリングコラム4aの前端部に、補助力付与の為の動力源となる電動モータ32aを、このステアリングコラム4aの前端部に固定したギヤハウジング12aに支持する事により設けている。そして、前記電動モータ32aの出力トルク(補助力)を、前記ギヤハウジング12a内に設けた減速機を介して、前記ステアリングシャフト2aに付与する。又、前記ギヤハウジング12aは、ロアブラケット14aを介して、前記車体15aに支持固定されている。
本例のステアリング装置の場合には、運転者の体格や運転姿勢に応じて、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構、及び、前後位置を調節する為のテレスコピック機構を、それぞれ備えている。
テレスコピック機構を構成する為に、前記ステアリングコラム4aを、前方に配置したインナコラム10aの後端部に、後方に配置したアウタコラム11aの前端部を、軸方向に関する相対変位を可能に緩く嵌合して、全長を伸縮可能にしている。又、このうちのアウタコラム11aを、本例の支持ブラケット17aに対し、前後方向に移動可能に支持している。又、前記ステアリングコラム4aの内側に回転自在に支持した前記ステアリングシャフト2aを、インナシャフト8(図35参照)とアウタシャフト9aとをスプライン係合等により、トルク伝達可能に、且つ、伸縮可能に組み合わせた構造としている。
又、チルト機構を構成する為に、前記ステアリングコラム4aを車体15aに対して、幅方向に設置したチルト軸16aを中心とする揺動変位を可能に支持すると共に、前記アウタコラム11aを、前記支持ブラケット17aに対し、上下方向に移動可能に支持している。
又、図示の構造の場合には、前記アウタコラム11aを、アルミニウム系合金、マグネシウム系合金等の軽合金製とし、前半部に配置された被挟持部本体34と後半部に配置された円筒状部35とを軸方向に一体的に構成している。そして、このうちの被挟持部本体34を、前記支持ブラケット17aに対して、前後方向及び上下方向に移動可能に支持している。この為に、前記被挟持部本体34の下面に、軸方向に伸長した軸方向スリット36を、その前端部をこの被挟持部本体34の前端面に開口させる状態で形成している。又、この被挟持部本体34の下半部のうち、前端寄り部分及び後端寄り部分に、それぞれ周方向に伸長した周方向スリット37a、37bを形成している。このうちの前方側の周方向スリット37aは、前記軸方向スリット36の前端寄り部分を周方向に交差する状態で形成されているのに対し、後方側の周方向スリット37bは、前記軸方向スリット36の後端部を周方向に交差する状態で形成されている。そして、本例の場合には、前記軸方向スリット36と前記各周方向スリット37a、37bとにより三方を囲まれた、前記被挟持部本体34の幅方向両側部分に、1対のクランプ部38、38を形成している。
前記1対のクランプ部38、38は、前記軸方向スリット36及び前記各周方向スリット37a、37bにより三方を囲まれている為、他の部分に比べて、幅方向に関する剛性が低くなっており、幅方向に弾性変形可能(内径を弾性的に拡縮可能)である。又、前記1対のクランプ部38、38は、内周面が部分円筒面状で、前記軸方向スリット36の円周方向両側に隣接した部分に設けられており、軸方向に伸長した形状を有している。又、前記1対のクランプ部38、38の幅方向外側面のうちの下端部には、幅方向外側に突出する状態で、平板状の張出板部39、39が設けられている。そして、これら各張出板部39、39の幅方向外側面を平坦面状の押圧面40、40としている。又、これら各張出板部39、39の上面と、前記1対のクランプ部38、38の幅方向外側面のうち、円筒面状の上端部乃至中間部との間に、幅方向に伸長した平板状の補強リブ51、51を、前後方向に離隔した状態で複数(図示の例では5つ)設けている。
又、前記被挟持部本体34の下方部分に、前記1対のクランプ部38、38を下方から覆う状態で、補強ブリッジ部41を、前記アウタコラム11aと一体的に設けている。この補強ブリッジ部41は、補強板部42と、1対の連結部43a、43bとから構成されており、幅方向から見た形状が略U字形(コ字形)に構成されている。このうちの補強板部42は、前記1対のクランプ部38、38の下方に配置されており、幅方向及び前後方向に伸長する状態で設けられている。又、前記補強板部42は、前記アウタコラム11aの中心軸に平行に配置された平板部44と、この平板部44の幅方向両端部下面から下方に伸長する状態で設けられた1対の下方延出部45、45とを備えており、断面略コ字形に構成されている。又、前記補強板部42(平板部44)の前端部の幅方向中間部には、上下方向に貫通する切り欠き46が形成されている。又、前記平板部44の幅方向中間部下面と前記1対の下方延出部45、45の幅方向内側面との間に、幅方向に伸長した平板状の補強用連結板52、52を、前後方向に離隔した状態で複数(図示の例では3つ)設けている。
又、前記1対の連結部43a、43bのうち、前方に配置された連結部43aは、前記補強板部42の前端部の幅方向両側部分(切り欠き46の両側部分)から上方に伸長する状態で設けられており、前記被挟持部本体34の前端部下面のうち、前記周方向スリット37a、37bの前側に隣接した部分で、且つ、前記軸方向スリット36を挟んだ周方向両側部分に連結している。一方、後方側に配置された連結部43bは、前記補強板部42の後端部から上方に伸長する状態で設けられており、前記被挟持部本体34の後端部下面のうち、前記軸方向スリット36の後端部の後側に隣接した部分に連結している。
図示の例の場合、上述の様な補強ブリッジ部41を設ける事で、前記アウタコラム11aの捩り剛性を向上させると共に、この補強ブリッジ部41と前記1対のクランプ部38、38との間に、幅方向から見た形状が略U字形(コ字形)の隙間47、47をそれぞれ形成している。そして、これら各隙間47、47のうちで、前記1対のクランプ部38、38の先端部(下端部)と、前記補強板部42(平板部44)の上面との間に存在する、それぞれが前記アウタコラム11aの軸方向に伸長した空間を、調節ロッド24を幅方向に挿通する為のテレスコ調節用長孔21a、21aとしている。
又、前記アウタコラム11aの幅方向両側面のうちで、前記1対のクランプ部38、38を挟んで上下方向に離隔した部分に、前記アウタコラム11aに作用するトルク(捩り方向の力)を、前記支持ブラケット17aを構成する1対の支持板部22a、22aの内側面に伝達する為の、1対のトルク伝達面49a、49bをそれぞれ設けている。
前記1対のトルク伝達面49a、49bのうち、上方側のトルク伝達面49a、49aを形成する為に、前記アウタコラム11a(被挟持部本体34)の幅方向両側面のうち、上下方向に関してこのアウタコラム11aの中心軸と重なる部分に、幅方向外側に突出すると共にこのアウタコラム11aの軸方向に長い直線状の突条部50a、50aを設けている。そして、これら各突条部50a、50aの幅方向外側面を平坦面として、前記上方側のトルク伝達面49a、49aとしている。これに対し、下方側のトルク伝達面49b、49bを形成する為に、前記各下方延出部45、45の幅方向外側面のうちの下端部に、幅方向外側に突出すると共に前記アウタコラム11aの軸方向に長い直線状の突条部50b、50bを設けている。そして、これら各突条部50b、50bの幅方向外側面を平坦面として、前記下方側のトルク伝達面49b、49bとしている。この為、前記1対のトルク伝達面49a、49aは何れも、前記アウタコラム11aの軸方向に伸長した形状を有しており、前記1対のクランプ部38、38に比べて、幅方向に関する剛性が十分に高くなっている。又、前記各下方延出部45、45の幅方向外側面のうちの上下方向中間部(前記各突条部50b、50bの上方)には、幅方向内方に向けて凹んだ凹部53、53が、前後方向に離隔した状態で複数(図示の例では6つ)設けられている。
又、図10に示す様に、前記アウタコラム11aに外力を加えていない状態で、前記上方側のトルク伝達面49a、49a同士の幅寸法Haと、前記下方側のトルク伝達面49b、49b同士の幅寸法Hbと、前記1対のクランプ部38、38の押圧面40、40同士の幅寸法Hcとを互いに同じとしている(Ha=Hb=Hc)。この為、幅方向片側の1対のトルク伝達面49a、49bと、これら1対のトルク伝達面49a、49b同士の間に位置する押圧面40とを、同一仮想平面上に位置させていると共に、幅方向他側の1対のトルク伝達面49a、49bと、これら1対のトルク伝達面49a、49b同士の間に位置する押圧面40とを、同一仮想平面上に位置させている。尚、前記1対のクランプ部38、38によるクランプ力を上昇させる必要がある場合には、前記幅寸法Hcを、前記幅寸法Ha及びHbよりも大きくする事もできる(Hc>Ha=Hb)。
又、図7に示す様に、前記1対のトルク伝達面49a、49bの前後方向寸法(X、Z)を、前記押圧面40の前後方向寸法(Y)よりも大きくしている(X>Y、Z>Y)。又、前記1対のトルク伝達面49a、49b同士の前後方向寸法(X、Z)を、ほぼ同じとしている(X≒Z)。これにより、前記1対のテレスコ調節用長孔21a、21aの前後方向中央部から、前記1対のトルク伝達面49a、49b及び前記押圧面40の前端縁部までの距離と後端縁部までの距離とを、それぞれほぼ同じになる様にしている。
但し、本例を実施する場合には、前記押圧面40を軸方向にオフセットさせる事で、ステアリングホイール1(図34〜36参照)の前後位置を変化させた場合にも、調節レバー26の操作力を変化しにくくする事ができる。具体的には、前記ステアリングホイール1を後方側に最大限変位させた場合、前記インナコラム10aの後端部と前記アウタコラム11aの前端部との嵌合代は短くなる。この為、前記押圧面40は、前記インナコラム10aの後端側部分を締め付ける事になるが、このインナコラム10aの後端側部分は中間部に比べて剛性が低い為、締付反力が低くなり、前記調節レバー26の操作力が低くなる。そこで、前記押圧面40を前方にオフセットさせる事で、前記インナコラム10aのうちで、後端側部分よりも剛性の高い中間部を押圧する事が可能になり、締付反力を高くできる。又、前記ステアリングホイール1を前方に移動させ、前記インナコラム10aと前記アウタコラム11aとの嵌合代を大きくした場合にも、このインナコラム10aの剛性変化が少なく、締付反力が変化しにくくなる。これにより、前記ステアリングホイール1の前後位置を変化させた場合にも、前記調節レバー26の操作力の変化を抑える事ができる。
又、図示の例では、前記補強ブリッジ部41を構成する前記1対の連結部43a、43bの上端部を、前記各突条部50a、50aの前後方向両端部にそれぞれ連続させている。但し、本例の場合には、前記1対の連結部43a、43bの幅方向外側面を、前記1対のトルク伝達面49a、49b及び前記各押圧面40、40よりも幅方向内側に位置(オフセット)させている。これにより、後述する支持ブラケット17aを構成する1対の支持板部22a、22aの内側面が、前記1対の連結部43a、43bの幅方向外側面に当接しない様にしている。
尚、本例のアウタコラム11aは、上述した様な構成を有しているが、このアウタコラム11aに就いては、形状が複雑である為、基本構成に就いて、別の観点から見た場合の簡単な説明を加えておく。本例のアウタコラム11aには、軸方向スリット36を幅方向両側から挟む状態で、1対の被挟持板部がこのアウタコラム11aと一体的に設けられており、これら両被挟持板部の先端部(下端部)同士を(補強板部42相当部分により)幅方向に連結している。又、これら両被挟持板部の幅方向外側面を、それぞれ略平坦面状の締付面としている。そして、これら各締付面のほぼ中央位置に、前記アウタコラム11aの内周面にまで連通する、略U字形の隙間(スリット)47、47を形成し、これら各隙間47、47により囲まれた部分を、前記1対のクランプ部38、38としている。又、前記各締結面の上辺及び下辺を、それぞれ前記各トルク伝達面49a、49aとしている。
これに対し、前記支持ブラケット17aは、図1〜3、13〜18に示す様に、鋼やアルミニウム系合金から成る金属板製で、取付板部54aと、1対の支持板部22a、22aとにより構成されている。尚、前記支持ブラケット17aが鋼製の場合には、厚さ寸法を、1.3〜2.6mm(例えば、2.6mm)とする事ができる。
このうちの取付板部54aは、1枚の板状部材にプレス加工を施す事により造ったもので、幅方向中央部に設けられたブリッジ板部55aと、幅方向両端部に設けられた1対のサイド板部56a、56aとから成る。
このうちのブリッジ板部55aは、下方及び前後方向両側が開口した略コ字形である。具体的には、このブリッジ板部55aは、幅方向に平行な状態で設けられた中央板部57と、この中央板部57の幅方向両端縁から幅方向外側に向かうほど幅方向に関する距離が大きくなる(下側に向かう)方向に傾斜した状態で設けられた1対の側方傾斜板部58、58とから成る。又、これら1対の側方傾斜板部58、58は、幅方向外側に向かうほど前後方向の長さ寸法が大きくなっている。そして、この様な1対の側方傾斜板部58、58の前端部は、前記中央板部57の前端部よりも前側に位置しており、当該部分に前方張り出し部97、97を設けている。一方、前後方向に関して、前記中央板部57の後端縁と、前記1対の側方傾斜板部58、58の後端縁とは、同一平面上に存在している。従って、前記1対の側方傾斜板部58、58の前後方向寸法は、前記中央板部57の前後方向寸法よりも大きい。尚、本例の場合、前記中央板部57が、特許請求の範囲に記載した連続板部に、前記1対の側方傾斜板部58、58が、特許請求の範囲に記載した1対の傾斜板部に、それぞれ相当する。
前記1対のサイド板部56a、56aは、車体の取付面に対して固定される固定部(支持部)であり、略矩形板状で、前記ブリッジ板部55aの幅方向両端縁(前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端縁)から幅方向外方に延出した状態で設けられている。この為、前記1対のサイド板部56a、56aの前後方向に関する長さ寸法は、前記中央板部57の同方向に関する寸法よりも大きい。この様な1対のサイド板部56a、56aには、後端縁に開口する状態で、係止切り欠き59、59が形成されている。この様な各係止切り欠き59、59には、組み付け状態で、それぞれボルト又はスタッド等の固定部材により前記車体15aに固定された係止カプセル18aが係止される。この様にして、前記支持ブラケット17aを、通常時には前記車体15aに対し支持しているが、衝突事故の際には、二次衝突の衝撃に基づいて前方に離脱し、前記アウタコラム11aの前方への変位を許容する様にしている。
以上の様な構成を有する前記取付板部54aは、前記ブリッジ板部55aの剛性を、前記1対のサイド板部56a、56aの剛性よりも高くしている。この為に、本例の場合、前記ブリッジ板部55aの後端寄り部分及び前後方向中間部に、幅方向に長く、上側が凸状で下側が凹状の断面半円弧状の後側リブ60と前側リブ61とを前後方向に離隔した状態で形成している。
具体的には、前記後側リブ60を、幅方向両端縁が、前記ブリッジ板部55aの幅方向両端縁(前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端縁)よりも幅方向外側に位置した状態で形成している。即ち、前記後側リブ60の幅方向両端部を、前記1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部に位置させている。つまり、前記後側リブ60を、前記プリッジ板部55aと前記1対のサイド板部56a、56aとを跨ぐ状態で形成している。尚、本例の場合、前記後側リブ60のうち、前記ブリッジ板部55aの幅方向端縁と前記1対のサイド板部56a、56aのうちの一方(図15の右側、図16の左側)のサイド板部56aとの連続部(折れ曲がり部)に位置する部分、又は、前記後側リブ60のうち、前記ブリッジ板部55aの幅方向端縁と前記1対のサイド板部56a、56aのうちの他方(図15の左側、図16の右側)のサイド板部56aとの連続部に位置する部分が、特許請求の範囲に記載した1対の補強部のうちの一方の補強部に相当する。
一方、前記前側リブ61は、前記後側リブ60よりも幅方向に関する長さ寸法が短くなっており、幅方向両端縁が、前記取付板部54aの幅方向両端縁(前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端縁)よりも幅方向内側に位置した状態で形成されている。即ち、前記前側リブ61を、前記ブリッジ板部55aにのみ形成している。
以上の様な構成によりこのブリッジ板部55aの剛性を、前記1対のサイド板部56a、56aの剛性よりも高くしている。具体的には、本例の場合、前記後側リブ60と前記前側リブ61とを、幅方向に長い状態で形成している為、前記ブリッジ板部55aの幅方向に関する剛性(前記1対の側方傾斜板部58、58同士を互いに近付ける様な曲げ剛性)を高くできる。又、本例の場合、前記後側リブ60と前記前側リブ61とを、前後方向に離隔した状態で設けている為、前記ブリッジ板部55aの前端部(後端部)を、同じく後端部(前端部)に対して上下方向に変位させる様な力に対する剛性を高める事もできる。
又、前記ブリッジ板部55aを構成する1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端部の前端部(前記前側リブ61よりも前側部分である前方張出部97、97)と、前記1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部の前端部との連続部(折れ曲がり部)に、前記1対の側方傾斜板部58、58と前記1対のサイド板部56a、56aとを掛け渡す(跨ぐ)状態で、下側が凹状で上側が凸状の1対のサイドリブ62、62を形成している。これら1対のサイド板部56a、56aの幅方向寸法は、前記後側リブ60及び前記前側リブ61の同方向に関する寸法よりも十分に小さく、これら1対のサイドリブ62、62は、前記連続部の近傍のみに設けられている。本例の場合、これら1対のサイドリブ62、62が、特許請求の範囲に記載した1対の補強部のうちの他方の補強部に相当する。尚、前記ブリッジ板部55aの構造次第で、前記他方の補強部とこの他方の第二の補強部とを、前述した後側リブ60の様に、幅方向に連続した状態で形成する事もできる。
以上の様な構成を有する1対のサイドリブ62、62と、前記後側リブ60の幅方向両端部とにより、前記ブリッジ板部55aの幅方向両端部(前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端部)と前記1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部との連続部の剛性(例えば、前記ブリッジ板部55aの前端部又は後端部が、上方又は下方に変位する様に、前記1対のサイド板部56a、56aに対して捩れる事に対する剛性))を高くしている。尚、前記1対のサイドリブ62、62のうちの一方のサイドリブ62のみを設けて、他方のサイドリブ62を省略する事もできる。
又、前記1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部で、前後方向に関して前記前側リブ61と整合する部分に、前後方向に長く、前記1対のサイド板部56a、56aを上下方向に貫通した、角丸矩形状の1対の取付側スリット63、63を形成している。別の言い方をすれば、前記1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部で、前後方向に関して、前記後側リブ60の幅方向両端部と前記1対のサイドリブ62、62との間部分に、前記1対のサイド板部56a、56aを上下方向に貫通した前記1対の取付側スリット63、63を形成している。本例の場合、これら1対の取付側スリット63、63が、特許請求の範囲に記載した第一のスリットに相当する。
又、図20(A)に示す様に、前記1対の取付側スリット63、63の幅方向外端縁の位置を、前記後側リブ60の幅方向外端縁及び前記1対のサイドリブ62、62の幅方向外端縁よりも幅方向外側に位置させている。一方、幅方向に関して、前記1対の取付側スリット63、63の幅方向内端縁を、前記後側リブ60の幅方向外端縁及び前記1対のサイドリブ62、62の幅方向外端縁よりも幅方向内側に位置させている。尚、図20(B)に示す様に、幅方向に関して、前記1対の取付側スリット63、63の幅方向外端縁を、前記後側リブ60の幅方向外端縁及び前記1対のサイドリブ62、62の幅方向外端縁と一致させる事もできる。又、前記1対の取付側スリット63、63の前後方向寸法、幅方向寸法及び形状は、前記1対のサイド板部56a、56aの剛性との関係で設定する。又、前記1対の取付側スリット63、63の前後方向位置に関しては、前記後側リブ60の幅方向両端部と前記1対のサイドリブ62、62との間部分の範囲で変更する事ができる。又、前記1対の取付側スリット63、63のうちの一方の取付側スリット63のみを設けて、他方の取付側スリット63を省略する事もできる。又、前記1対の取付側スリット63、63の代わりに、前後方向に長い凹部を形成する事もできる。更に、前記1対の取付側スリット63、63、又は、前後方向に長い凹部の代わりに、前後方向に離隔した状態で形成された貫通孔又は凹部により、特許請求の範囲に記載した前後方向に長い第一のスリット又は凹部を構成する事もできる。
前記1対の支持板部22a、22aは、前記取付板部54aから垂下し、前記アウタコラム11aの前端部(被挟持部本体34及び補強ブリッジ部41)を幅方向両側から挟む状態で設けられている。
具体的には、本例の場合、前記1対の支持板部22a、22aは、上下方向に長い1枚の板状部材であり、支持板本体64、64と、補強部65、65と、溶接用耳部66、66とから成る。
このうちの各支持板本体64、64は、上下方向に平行な板状部材であり、幅方向に関して対向する位置(互いに整合する位置)で、且つ、前記1対のテレスコ調節用長孔21a、21aの前後方向の一部と整合する部分に、それぞれ上下方向に長い1対のチルト調節用長孔23a、23aが形成されている。
前記各補強部65、65は、幅方向外側が凸状で幅方向内側が凹状の上下方向に長い突状により構成されている。この様な各補強部65、65は、例えば、プレス加工により形成する。又、これら各補強部65、65の後端縁は、前記各支持板本体64、64の前端縁に連続している。一方、これら各補強部65、65の前端縁85{図19(a)参照}は、他の部材に結合しない自由端であって、幅方向内側を向いている。この状態で、前記各補強部65、65は、幅方向外側面が、前記各支持板本体64、64の幅方向外側面よりも幅方向外側に位置すると共に、幅方向内側面(前記支持板本体64、64との連続部の幅方向内側面を除く)が、これら各支持板本体64、64の幅方向内側面よりも幅方向外側に位置している。又、これら各補強部65、65の前端縁85は、前記各支持板本体64、64の幅方向内側面よりも幅方向外側に位置している。この様にして、前記ステアリングホイール1の位置を調節可能な状態(アンロック状態)及びこのステアリングホイール1を調節後の位置に保持可能な状態(ロック状態)に於いて、前記各補強部65、65の前端縁85が、前記アウタコラム11aの押圧面40、40及び1対のトルク伝達面49a、49bに当接しない様にしている。
又、前記各補強部65、65の上端縁は、後述する前後方向スリット72の分だけ前記各支持板本体64、64の上端縁よりも下方に位置している。
上述の様な各補強部65、65を設ける事により、これら各補強部65、65が設けられた部分が、前記各支持板本体64、64と同様の平板状に形成されている場合と比べて、当該部分の幅方向に関する断面係数が高くなっている。これにより、前記各支持板部22a、22aの曲げ剛性(捩じり強度)を、前記補強部65、65を設けない場合と比べて高めている。
尚、本例の場合、前記補強部を支持ブラケットの前端部に設けているが、後端部に設ける事もできる。又、補強部は、支持ブラケットの前端部又は後端部だけでなく、前後方向中間部に設ける事もできる。
尚、補強部は、前述の形状{図19(a)参照}に限定されない。例えば、図19に模式的に示す様な形状の補強部を採用する事もできる。具体的には、図19(b)の補強部65aは、組み付け状態で前記アウタコラム11aの中心軸を通り、且つ、前記各支持板本体64、64に直交する仮想平面(図19の紙面)に関する断面形状が、幅方向外側が凸状で幅方向内側が凹状の略く字形状である。具体的には、前記補強部65aを、前側(図19の下側)に向かうほど幅方向外側(図19の左側)に向かう方向に傾斜した第一補強素子67と、この第一補強素子67の前端縁から幅方向内側に延出した(折れ曲がった)状態で形成された第二補強素子68とにより構成している。この様な補強部65aは、前記第一補強素子67の後端縁が、前記各支持板本体64、64の前端縁に連続している。そして、図19(b)に示す構造の場合、この第二補強素子68の幅方向内端縁(図19の右端縁)を、前記各支持板本体64、64の幅方向内側面よりも幅方向外側に位置させている。
又、図19(c)の補強部65bは、前記仮想平面に関する断面形状が、幅方向外側が凸状で幅方向内側が凹状の略コ字形状である。具体的には、前記補強部65bを、前記各支持板本体64、64の前端縁から、幅方向外側に延出した(折れ曲がった)状態で形成された第一補強素子69と、この第一補強素子69から前方に直角に延出した(折れ曲がった)状態で形成された第二補強素子70と、この第二補強素子70の前端縁から幅方向内側に直角に延出した(折れ曲がった)状態で形成された第三補強素子71とにより構成している。そして、図19(c)に示す構造の場合、この第三補強素子71の幅方向内端縁(図19の右端縁)を、前記各支持板本体64、64の幅方向内側面よりも幅方向外側に位置させている。
又、図19(d)の補強部65cは、前記仮想平面に関する断面形状が、略L字形状である。具体的には、前記補強部65cを、前記各支持板本体64、64の前端縁から、幅方向外側に延出した(折れ曲がった)状態で形成された第一補強素子69と、この第一補強素子69から前方に直角に延出した(折れ曲がった)状態で形成された第二補強素子70とにより構成している。
又、図19(e)及び(f)に示す様に、前記各支持板本体64、64よりも幅方向寸法が厚い板状部分により補強部65d、65eを構成する事もできる。このうちの図19(e)に示す補強部65dは、上下方向及び前後方向に関して厚さ寸法が変化しない。又、前記各支持板本体64、64の幅方向内側面と前記補強部65dの幅方向内側面とを同一面上に存在させている。
一方、図19(f)に示す補強部65eは、上下方向の全長に亙り前方に向かうほど厚さ寸法が大きくなる。この場合には、前記各支持板本体64、64の幅方向内側面と前記補強部65eの幅方向内側面とを同一面上に存在させると共に、この補強部65eの幅方向外側面を、前側に向かうほど幅方向外側に向かう方向に傾斜させている。尚、図示の例では、前記補強部65d、65eは、前記各支持板本体64、64と一体に設けているが、例えば、別体に設けた前記仮想平面に関する断面が略矩形状の棒状(又は板状)部材、或いは、略三角形状の棒状(又は板状)部材を、前記各支持板本体64、64の幅方向外側面の前端部{図19(e)及び(f)に二点鎖線で示す部分}に溶接により結合した構造とする事もできる。更に、各支持板部本体64、64の前端部を後方に180度折り返して、この折り返した部分を補強部とする事もできる。
以上の様に、補強部の構造としては、補強部が設けられていない場合(前記各支持板本体64、64の前端部)と比べて、幅方向に関する断面係数を高くできる各種構造のものを採用できる。
前記各溶接用耳部66、66は、前記各支持板部22a、22a(前記各支持板本体64、64及び前記各補強部65、65)の上側に、上方に向かうほど幅方向内側に向かう方向に傾斜した状態で設けられている。この様な各溶接用耳部66、66は、下端縁のうちの前後方向に関して前記各支持板本体64、64と整合する部分を、これら各支持板本体64、64の上端縁に連続している。一方、前記各溶接用耳部66、66の下端縁のうち前後方向に関して前記各補強部65、65と整合する部分と、これら各補強部65、65の上端縁との間に、幅方向両端及び前側が開口した前後方向スリット72、72を設けている。従って、前記各溶接用耳部66、66の下端縁と前記各補強部65、65の上端縁とは連続していない(離隔している)。
又、前記1対の支持板部22a、22aのうち、前後方向に関して前記各チルト調節用長孔23a、23aと前記各補強部65、65との間部分で、且つ、これら各補強部65、65に隣接した部分(前記各支持板本体64、64と前記各補強部65、65との境界位置)に、上下方向に長く幅方向に貫通した上下方向スリット73、73を形成している。
具体的には、これら各上下方向スリット73、73を、前記各補強部65、65の上端寄り部分から下端寄り部分に掛けて形成している。別の言い方をすれば、前記各上下方向スリット73、73を、前記各支持板本体64、64と前記各補強部65、65との境界位置のうち、上下方向に関して、前記1対のチルト調節用長孔23a、23aよりも上方に位置する部分から、下方に位置する部分に掛けて形成している。但し、本例の場合には、前記各上下方向スリット73、73の上端部及び下端部が、前記各支持板本体64、64の上端部及び下端部までは達しない様に、前記上下方向スリット73、73の上端部及び下端部の上下位置を規制している。好ましくは、各図に示す構造とは異なる構造ではあるが、組み付け状態に於いて、前記各上下方向スリット73、73の上端部及び下端部が、上下方向に関して前記1対のトルク伝達面49a、49b同士の間部分に位置する様に規制する。
この様な各上下方向スリット73、73は、幅方向から見た形状が略円形状の上側スリット74と、幅方向から見た形状が前後方向に長い長円形状の下側スリット75と、幅方向から見た形状が直線状であり、前記上側スリット74とこの下側スリット75とを上下方向に連続する中間スリット76とにより構成されている。
この様な各上下方向スリット73、73は、前記1対のチルト調節用長孔23a、23aの周囲の剛性を適度に低くする為のものである。又、前記上側スリット74及び下側スリット75は、これら各スリット74、75の周囲に応力が集中する事を防止できる。
尚、前記各上下方向スリット73、73の前後方向に関する位置は、本例の場合に限定されない。例えば、前記各補強部65、65と前記1対のチルト調節用長孔23a、23aとの前後方向の距離が大きい場合には、前記各上下方向スリット73、73を、前記1対のチルト調節用長孔23a、23a寄りに形成する事もできる。この場合には、好ましくは、上下方向スリットを、1対の支持板部のうち、1対の押圧部{例えば、被駆動側カム90(図36参照)、押圧プレート87}と幅方向に重畳しない位置に形成する。
以上の様な構成を有する前記1対の支持板部22a、22aの上端縁は、前記取付板部54aを構成する前記ブリッジ板部55aの下側面の幅方向外端部に固定されている。即ち、前記1対の支持板部22a、22aの上端縁は、前記取付板部54aを構成するブリッジ板部55aと前記1対のサイド板部56a、56aとのうち、比較的剛性が高いこのブリッジ板部55a(を構成する前記1対の側方傾斜板部58、58)に結合固定されている。尚、前記1対の支持板部22a、22aの上端縁を前記1対のサイド板部56a、56aに固定(例えば、溶接固定)する事もできる。この場合には、前記1対の支持板部22a、22aの上端縁を、前記1対のサイド板部56a、56aのうち、前記1対の取付側スリット63、63よりも幅方向内側部分に固定する様にする。
具体的には、本例の場合、前記1対の支持板部22a、22aは、前記各溶接用耳部66、66の幅方向外側面を、前記ブリッジ板部55aを構成する1対の側方傾斜板部58、58の幅方向内側面の下端部に当接させた状態で、前記各溶接用耳部66、66の幅方向外側面の下端部を、前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端縁に溶接固定されている。別の言い方をすれば、前記各溶接用耳部66、66の幅方向外側面の下端部と、前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端縁(下端縁)とを、溶接部77、77を介して結合している。尚、前記各溶接用耳部66、66の上端縁を、前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向内側面に、溶接により(溶接部を介して)結合する事もできる。
尚、本例の様に、前記1対の支持板部22a、22aを前記取付板部54a(前記ブリッジ板部55a又は前記1対のサイド板部56a、56a)に溶接により固定する構成だけでなく、前記1対の支持板部22a、22aと前記取付板部54aとを一体に設ける構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、好ましくは、前記1対の支持板部22a、22aの上端縁を、前記取付板部54a(前記ブリッジ板部55a又は前記1対のサイド板部56a、56a)の一部に連続させる様にする。
又、本例の場合には、前記1対のテレスコ調節用長孔21a、21aと前記1対のチルト調節用長孔23a、23aとに、前記調節ロッド24を幅方向に挿通している。
この調節ロッド24は、幅方向(軸方向)一端部に形成された雄ねじ部91(図36参照)と、軸方向他端部に設けられた頭部92と、幅方向中間部に設けられた軸部93とを備えている。そして、この様な構成を有する前記調節ロッド24を、前記1対のテレスコ調節用長孔21a、21a及び前記1対のチルト調節用長孔23a、23aに挿通している。そして、前記調節ロッド24の軸部93のうち、前記1対の支持板部22a、22aのうちの一方(図2の右側)の支持板部22aよりも幅方向外側部分に外嵌された押圧プレート87(図36参照)の係合駒88を、前記一方の支持板部22aに形成されたチルト調節用長孔23aに、相対回転不能に係合させる。又、前記調節ロッド24(軸部)の軸部93のうち、他方(図2の左側)の支持板部22aの外側面から幅方向に突出した部分の周囲に、駆動側カム89(図36参照)と被駆動側カム90とから成るカム装置78及び調節レバー26を設ける。これにより、この調節レバー26の揺動操作に基づいて、前記カム装置78を構成する駆動側カム89を被駆動側カム90に対して相対回転させる事で、このカム装置78の幅寸法(軸方向寸法)を拡縮させる。
又、図示のステアリング装置は、車両用盗難防止装置の一種である、ステアリングロック装置を組み込んで使用する。この為に、前記アウタコラム11aの後半部を構成する円筒状部35に、径方向に貫通するロック用透孔33を形成している。又、この円筒状部35の外周面のうち、このロック用透孔33から円周方向に外れた部分に、図示しないロックユニットを支持固定する為の固定部80を設けている。そして、この固定部80を構成する1対の取付フランジ81、81を利用して、前記ロックユニットを、前記ロック用透孔33の周囲に支持固定すると共に、前記ステアリングシャフト2aの一部で、前記ロックユニットと軸方向に関する位相が一致する部分に、図示しないキーロックカラーを外嵌固定(圧入)している。そして、イグニッションキーをOFFにした際に、前記ロックユニットを構成するロックピンの先端部を、前記アウタコラム11aの内径側に向けて変位させ、前記キーロックカラーの外周面に形成したキーロック凹部に係合させる。これにより、前記ステアリングシャフト2aの回転を実質的に不能にする。尚、実質的に不能にするとは、キーロック時に、キーロック凹部とロックピンの先端部とを係合させた状態で、ステアリングホイール1(図34、36参照)を所定以上の(キーロックレギュレーションにより規定された値を超える)力で回転させた場合には、前記ステアリングシャフト2aがキーロックカラー、延いてはステアリングコラム4aに対して回転するのを許容する事を意味する。但し、操舵輪に、所望の舵角を付与する為に、前記ステアリングホイール1を、通常の運転姿勢のまま操作する程度の力では、前記ステアリングシャフト2aが回転する事はない。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記ステアリングホイール1を所望位置に保持するには(アンロック状態からロック状態に切り替える際)、このステアリングホイール1を所望位置に移動させた後、前記調節レバー26を、前記調節ロッド24を中心として所定方向(一般的には上方)に回動させる。そして、前記カム装置78の幅寸法を拡げる事により、前記1対の支持板部22a、22aの内側面同士の間隔を縮める。この際、本例の場合には、これら1対の支持板部22a、22aの内側面により、前記1対のトルク伝達面49a、49b、及び、前記1対のクランプ部38、38の下端部(先端部)に形成した押圧面40、40を押圧する。そして、前記1対の支持板部22a、22aの上下方向中間部、及び、前記1対のクランプ部38、38を幅方向内方に撓ませて(弾性変形させて)、前記インナコラム10aの外周面を弾性的に挟持(保持)する。この結果、前記ステアリングホイール1を、調節後の位置に保持できる。この際、このステアリングホイール1の前後方向位置に拘わらず、前記各支持板部22a、22aに設けた補強部65、65の前端縁85は、前記1対のトルク伝達面49a、49b、及び、前記各押圧面40、40に当接していない。
これに対し、前記ステアリングホイール1の位置調節を行う際(ロック状態からアンロック状態に切り替える際)には、前記調節レバー26を、前記所定方向とは逆方向(一般的には下方)に揺動させる。そして、前記カム装置78の幅寸法を縮める事により、前記1対の支持板部22a、22aの内側面同士の間隔を拡げる。この結果、これら1対の支持板部22a、22aによる押圧力が低下する為、前記1対のクランプ部38、38の幅寸法が弾性的に広がり、前記インナコラム10aの外周面を保持する力が低下する。この状態で、前記調節ロッド24が、前記1対のテレスコ調節用長孔21a、21a及び前記1対のチルト調節用長孔23a、23a内で動ける範囲で、前記ステアリングホイール1の前後位置及び上下位置を調節できる。
特に本例のステアリング装置によれば、前記1対のサイド板部56a、56a或いは車体側の取付面(図示省略)の精度が十分でない場合でも、この精度の影響が、前記1対の支持板部22a、22aに及ぶ事を防止できる。
以下、この理由に就いて詳しく説明する。
前述した様に、例えば、前記車体側の取付面が、図2に二点鎖線で示す様に幅方向(図2の左右方向)に対して傾斜している(ハの字状になっている)場合には、組み付け状態では、前記1対のサイド板部56a、56aも、図2に二点鎖線で示す様に、前記車体の取付面に倣って幅方向に対して傾斜する。この様な1対のサイド板部56a、56aの傾斜の影響が、前記1対の支持板部22a、22aに及ぶと、これら1対の支持板部22a、22aは、下端部同士が近づく方向に傾斜(変形)する。この結果、これら1対の支持板部22a、22aが、前記アウタコラム11aに、本来当接すべき部分とは異なる部分で当接したり、前記1対のクランプ部38、38の保持力が変化したりして、前記ステアリングホイール1の位置を調節する際の操作性が低下してしまう可能性がある。
そこで、本例の場合、先ず、前記取付板部54aを構成するブリッジ板部55aの剛性を、同じく1対のサイド板部56a、56aの剛性よりも高くすると共に、これら1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部(前記ブリッジ板部55aとの連続部の近傍)に前記各取付側スリット63、63を形成している。この為、これら1対のサイド板部56a、56aが、これら各取付側スリット63、63が形成された部分を支点として傾斜(変形)する様になり、この傾斜(幅方向外端側部分が上下方向に変位する様に変形)の影響が、前記ブリッジ板部55aに及びにくくなる。
又、本例の場合、前記1対の支持板部22a、22aを、前記各溶接用耳部66、66を介して前記ブリッジ板部55aに溶接により結合している。即ち、前記1対の支持板部22a、22aは、前記1対のサイド板部56a、56aではなく、剛性が高くこれら1対のサイド板部56a、56aの傾斜(変形)の影響を受けにくい前記ブリッジ板部55aに直接結合固定されている。この様な構成により、前記1対のサイド板部56a、56aの傾斜(変形)の影響が、前記1対の支持板部22a、22aに及ばない(及びにくい)様にしている。
又、本例の場合、前記1対の支持板部22a、22aのうち剛性の高い前記各補強部65、65の上端縁を前記取付板部54a(前記ブリッジ板部55a)に結合していない為、前記1対の支持板部22a、22aが、この取付板部54a(前記ブリッジ板部55a)に対して撓み易くなる。この為、前記1対のサイド板部56a、56aの傾斜(変形)に基づいて、前記ブリッジ板部55aが変形してしまった場合でも、このブリッジ板部55aの変形の影響を、前記1対の支持板部22a、22aが受けにくくできる。
又、本例によれば、前記アウタコラム11aの強度確保と、前記インナコラム10aの保持力確保とを両立できる。
即ち、本例の場合には、前記アウタコラム11aの幅方向両側にそれぞれ、前記インナコラム10aの外周面を弾性的に挟持する為の前記1対のクランプ部38、38と、例えばステアリングロック装置を作動させた状態のまま前記ステアリングホイール1を大きな力で操作した場合等に前記アウタコラム11aに作用するトルクを、前記支持ブラケット17aを構成する1対の支持板部22a、22aの内側面に伝達する為の前記各トルク伝達面49a、49bとを、別々に独立して設けている。この為、前記1対のクランプ部38、38は、前記インナコラム10aを挟持する機能のみを発揮できれば足り、必要以上に強度を確保しなくて済む為、幅方向に大きく撓ませる事が可能になる。これに対し、前記各トルク伝達面49a、49bは、トルクを伝達する機能のみを発揮できれば足り、幅方向に大きく撓ませる必要がない。この結果、本例のステアリング装置によれば、前記アウタコラム11aの強度確保と、前記インナコラム10aの保持力確保とを両立できる。
又、本例の場合には、前記ステアリングホイール1を所望位置に保持する為に、前記1対の支持板部22a、22aの内側面により、前記1対のクランプ部38、38を撓ませた状態で、これら1対の支持板部22a、22aの内側面を、これら1対のクランプ部38、38に比べて幅方向に関する剛性が高い部分に形成された、前記1対のトルク伝達面49a、49bに当接(押圧)させている。この為、前記アウタコラム11aの支持剛性を高める事もできる。又、このアウタコラム11aに作用するトルクを伝達(支承)する前記1対のトルク伝達面49a、49bを、このアウタコラム11aの中心軸からの距離が大きい部分に設けている。この為、前記1対のトルク伝達面49a、49bに作用する力を低く抑える事が可能になり、これら1対のトルク伝達面49a、49bに十分な強度を確保できる。
本例の場合、前記1対の支持板部22a、22aに、前記各補強部65、65を設けている。この為、これら1対の支持板部22a、22aの、前記アウタコラム11a(前記1対のトルク伝達面49a、49b)から作用するトルクに対する曲げ剛性を高くできる。この結果、前記トルクに基づいて、前記1対の支持板部22a、22aが塑性変形する(前記1対のトルク伝達面49a、49bを支点として、く字形に大きく折れ曲がる)事を防止できると共に、前記アウタコラム11aを保持する際の振動剛性が高くなり、このアウタコラム11aを安定して保持できる。特に、前記支持ブラケット17aの厚さ寸法を薄くした場合でも、前記各補強部65、65を設けて前記1対の支持板部22a、22aの剛性を確保する事ができる為、軽量化と高剛性(耐久性の向上)との両立を図れる。
又、前述した様に、前記1対の支持板部22a、22aのうち、上下方向に関して前記各上下方向スリット73、73から上方及び下方に外れた剛性の高い部分を、前記1対のトルク伝達面49a、49bに当接させる様にすれば、前記アウタコラム11aの支持剛性を、前記各上下方向スリット73、73の存在に拘わらず高くできる。
又、本例の場合、前記1対の支持板部22a、22aを構成する前記各支持板本体64、64と前記各補強部65、65との連続部に前記各上下方向スリット73、73を形成している。この為、前記1対の支持板部22a、22aのうち、前記各上下方向スリット73、73と前記1対のチルト調節用長孔23a、23aとの間に存在する部分(これら1対のチルト調節用長孔23a、23aの周囲)の剛性を適度に小さくできる。即ち、前記各上下方向スリット73、73が形成されていない場合、前記各補強部65、65の存在により前記1対の支持板部22a、22aのうち、これら各補強部65、65と前記1対のチルト調節用長孔23a、23aとの間に存在する部分の剛性が高くなり、アンロック状態からロック状態に切り替える際、前記1対の支持板部22a、22aのうちの前記1対のチルト調節用長孔23a、23aの周囲に存在する部分が弾性変形しにくくなり、これら1対の支持板部22a、22aにより、前記各押圧面40、40を押圧する力(押圧力)が低下してしまう可能性がある。そこで、本例の場合、前記各上下方向スリット73、73を設ける事により、前記1対のチルト調節用長孔23a、23aの周囲に存在する部分の剛性を適度に小さくして、上述の様な押圧力の低下を防止している。
又、本例の場合、前記1対の側方傾斜板部58、58の前後方向寸法を、前記中央板部57の前後方向寸法よりも大きくすると共に、前記1対の側方傾斜板部58、58の前端縁を、前記中央板部57の前端縁よりも前方に位置させ、当該部分に前記各前方張り出し部97、97を設けている。この為、これら各前方張り出し部97、97が、フランジとして機能して、前記1対のサイド板部56a、56aの前端部が、同じく後端部に対して上下方向に変位する事を防止できる。
更に、本例の場合、前記ブリッジ板部55aの幅方向端縁と前記1対のサイド板部56a、56aとの連続部の前後方向後端部に前記後側リブ60の幅方向両端部を位置させると共に、この連続部の前後方向前端部に前記1対のサイドリブ62、62を設けている。これによっても、前記1対のサイド板部56a、56aの前端部が、同じく後端部に対して上下方向に変位する事を防止できる。
以上の各構成を採用する事により、前記1対の取付側スリット63、63を形成した場合でも、前記1対のサイド板部56a、56aの前端部が、同じく後端部に対して上下方向に変位する(跳ね上がる)方向の剛性を確保する事ができる。この為、二次衝突の際、前記各係止カプセル18a、18aが、前記係止切り欠き59、59から安定して離脱できる。この結果、二次衝突時の、前記支持ブラケット17aが前方に離脱する際の離脱荷重、及び、前記アウタコラム11aの姿勢を安定させる事ができる。
[本発明に関連する参考例の第1例]
本発明に関連する参考例の第1例に就いて、図21〜24を参照しつつ説明する。
本参考例の支持ブラケット17bは、前述した実施の形態の1例と同様に、鋼やアルミニウム系合金から成る金属板製で、取付板部54bと、1対の支持板部22a、22aとにより構成されている。尚、これら1対の支持板部22a、22aの構造は、前述した実施の形態の1例の構造を適用する事ができる。
又、前記取付板部54bが、ブリッジ板部55bと、このブリッジ部55bの幅方向両端部に溶接により固定された1対のサイド板部56b、56bとにより構成されている。
このうちのブリッジ板部55bは、下方及び前後方向両端が開口した略ハット型である。具体的には、このブリッジ板部55bは、幅方向に平行な状態で設けられた中央板部57aと、この中央板部57aの幅方向両端縁から幅方向外側に向かうほど下側に向かう方向に傾斜した状態で設けられた1対の側方傾斜板部58a、58aと、これら1対の側方傾斜板部58a、58aの幅方向外端縁から幅方向外側に、幅方向に平行な状態で延出した1対の接合板部94、94とから成る。本参考例の場合、これら1対の接合板部94、94の幅方向外端面を、平坦面としている。この様なブリッジ板部55bが鋼製の場合には、このブリッジ板部55bの厚さ寸法を、1.3〜2.6mm(例えば、2.6mm)とする事ができる。
尚、本参考例の場合、前記ブリッジ板部55bに、前述した実施の形態の1例の構造が備える後側リブ60、前側リブ61、及びサイドリブ62に相当するリブを設けていない。
又、前記1対のサイド板部56b、56bは、前記ブリッジ板部55bとは別体で、このブリッジ板部55bよりも厚さ寸法が小さい板状部材により構成されている。本参考例の場合、前記1対のサイド板部56b、56bの幅方向内端面を、平坦面としている。その他の1対のサイド板部56b、56bの構造は、基本的には、前述した実施の形態の1例の構造と同様である。そして、前記1対のサイド板部56b、56bの幅方向内端縁を、前記ブリッジ板部55bの幅方向両端縁(前記1対の接合板部94、94の幅方向外端縁)に溶接により(溶接部を介して)固定(接合)している。本参考例の場合、前記1対のサイド板部56b、56bの幅方向内端縁と、前記ブリッジ板部55bの幅方向両端縁(前記1対の接合板部94、94の幅方向外端縁)とは、前後方向の全長に亙り、溶接により(溶接部を介して)固定(接合)されている。
以上の様な構成を有する本参考例の場合、前記1対のサイド板部56b、56bの厚さ寸法を、前記ブリッジ板部55bの厚さ寸法よりも小さくしている。この為、前記1対のサイド板部56b、56bの剛性を、前記ブリッジ板部55bよりも小さくできる。この結果、前述した実施の形態の1例と同様に、前記1対のサイド板部56b、56bが傾斜(変形)した場合でも、この傾斜(変形)の影響を、前記ブリッジ板部55bが受けない(受けにくい)様にできる。その他の部分の構造は、前述した実施の形態の1例と同様である。
[本発明に関連する参考例の第2例]
本発明に関連する参考例の第2例に就いて、図25〜27を参照しつつ説明する。
本例の支持ブラケット17cの場合、取付板部54cを構成するブリッジ板部55bと1対のサイド板部56c、56cとの接合部の前後方向中間部に、当該部分を厚さ方向に貫通した前後方向に長い取付側スリット63a、63aを形成している。
具体的には、本例の場合、前記ブリッジ板部55bの幅方向両端面を、それぞれ平坦面としている。一方、前記1対のサイド板部56c、56cの幅方向内端面の前後方向中間部に、幅方向外側に凹んだサイド板側凹部95、95を形成している。そして、前記ブリッジ板部55bの幅方向両端面と、前記1対のサイド板部56c、56cの幅方向内端面のうちの前記サイド板側凹部95、95以外の部分とを、溶接により(溶接部を介して)固定(接合)している。この様に固定した状態で、前記各サイド板側凹部95、95の底面と、前記ブリッジ板部55bの幅方向両端面のうちのこれら各サイド板側凹部95、95と幅方向に対向した部分とにより、前記各取付側スリット63a、63aを画成している。
以上の様な構成を有する本例の場合、前記取付板部54cを構成するブリッジ板部55bの剛性を、同じく1対のサイド板部56c、56cの剛性よりも高くすると共に、これら1対のサイド板部56c、56cに前記各取付側スリット63a、63aを形成している。この為、これら1対のサイド板部56c、56cが、これら各取付側スリット63a、63aが形成された部分を支点として傾斜(変形)し易くなり、この傾斜(変形)の影響が、前記ブリッジ板部55bに及びにくい。この結果、本例の場合も、前述した実施の形態の1例と同様に、前記1対のサイド板部56c、56cの傾斜(変形)の影響が、1対の支持板部22a、22aに及ぶ事を防止できる。その他の構造、及び作用・効果は、前述した参考例の第1例と同様である。
[本発明に関連する参考例の第3例]
本発明に関連する参考例の第3例に就いて、図28〜30を参照しつつ説明する。
本例の支持ブラケット17dの場合も、取付板部54dを構成するブリッジ板部55cと1対のサイド板部56c、56cとの接合部の前後方向中間部に、当該部分を厚さ方向に貫通した前後方向に長い取付側スリット63b、63bを形成している。尚、前記1対のサイド板部56c、56cの構造は、前述した参考例の第2例の構造と同様である。
具体的には、本例の場合、前記ブリッジ板部55cの幅方向両端面の前後方向中間部に、幅方向内側に凹んだ1対のブリッジ側凹部96、96を形成している。そして、前記ブリッジ板部55bの幅方向両端面のうちのこれら各ブリッジ側凹部96、96以外の部分と、前記1対のサイド板部56c、56cの幅方向内端面のうちの各サイド板側凹部95、95以外の部分とを、溶接により(溶接部を介して)固定(接合)している。この様に固定した状態で、前記各ブリッジ側凹部96、96の底面と前記各サイド板側凹部95、95の底面とにより、前記各取付側スリット63b、63bを画成している。その他の構造、及び作用・効果は、前述した参考例の第1、2例と同様である。
[本発明に関連する参考例の第4例]
本発明に関連する参考例の第4例に就いて、図31〜33を参照しつつ説明する。
本例の支持ブラケット17eの場合も、取付板部54eを構成するブリッジ板部55cと1対のサイド板部56b、56bとの接合部の前後方向中間部に、当該部分を厚さ方向に貫通した前後方向に長い取付側スリット63c、63cを形成している。尚、前記ブリッジ板部55cの構造は、前述した本発明に関連する参考例の第3例の構造と、前記1対のサイド板部56b、56bの構造は、前述した参考例の第1例の構造と、それぞれ同様である。
以上の様な構成を有する本例の場合、前記ブリッジ板部55bの幅方向両端面のうちの各ブリッジ側凹部96、96以外の部分と、前記1対のサイド板部56b、56bの幅方向内端面とを溶接により(溶接部を介して)固定(接合)している。この様に固定した状態で、前記各ブリッジ側凹部96、96の底面と、前記1対のサイド板部56b、56bの幅方向内端面のうちのこれら各ブリッジ側凹部96、96と幅方向に対向した部分とにより、前記各取付側スリット63c、63cを画成している。その他の構造、及び作用・効果は、前述した参考例の第1〜3例と同様である。
本発明を実施する場合には、前述した実施の形態の1例及び各参考例は、適宜組み合わせて実施する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、チルト機構とテレスコピック機構との両方の機構を備えた構造だけでなく、何れか一方の機構のみを備えた構造、或いは、何れの機構も備えていない構造に適用する事ができる。
又、支持ブラケットに設けた補強部、スリット、及び取付側スリットの構造及び形状は、前述した実施の形態の1例の構造に限定されるものではない。
又、前述した実施の形態の1例では、カム装置等との干渉防止の面から支持ブラケットの前端部にのみ補強部を設けているが、補強部をこの支持ブラケットの後端部にのみ設ける事もできる。或いは、補強部をこの支持ブラケットの前端部及び後端部に設ける事もできる。又、前記補強部は、支持ブラケットの前端部又は後端部に形成されていなくても良い(前後方向中間部に設けられていても良い)。
又、支持板部の外側面だけでなく、内側面側に設ける(内側面側に突出させる)事もできる。
又、前述した実施の形態の1例では、取付板部を構成する1対のサイド板部の両方に取付側スリットを形成しているが、何れか一方のサイド板部にのみ取付側スリットを形成する構成を採用する事もできる。
更に、前後方向に長い第一のスリット又は凹部は、前述した実施の形態の1例の1対の取付側スリット63、63の様に前後方向に連続した形状のものに限らず、例えば、前後方向に離隔した状態で形成された複数個の貫通孔又は凹部により構成する事もできる。この様な構成を採用した場合には、これら各貫通孔又は各凹部の形状は、前後方向に長い形状だけでなく、例えば、上下方向から見た形状が円形のものを採用する事もできる。又、前記各貫通孔(各凹部)の形状は、総てが同じである必要はない。更に、前記各凹部を設ける構成を採用した場合には、サイド板部のうちのこれら各凹部が形成された部分の板厚を、このサイド板部のうちのこれら各凹部の少なくとも周囲に存在する部分(前後方向及び幅方向に隣接する部分)の板厚よりも小さく(薄く)する。具体的には、前記サイド板部のうちの前記各凹部に相当する部分の下面を、このサイド板部のうちのこれら各凹部の周囲に存在する部分の下面と同一面上に位置させる。
1 ステアリングホイール
2、2a ステアリングシャフト
3 操舵輪
4、4a ステアリングコラム
5 操舵力補助装置
6 タイロッド
7 ステアリングギヤユニット
8、8a インナシャフト
9、9a アウタシャフト
10、10a インナコラム
11、11a アウタコラム
12、12a ギヤハウジング
13 出力軸
14、14a ロアブラケット
15、15a 車体
16、16a チルト軸
17、17a、17b、17c、17d、17e 支持ブラケット
18、18a 係止カプセル
19 スリット
20 クランプ部
21、21a テレスコ調節用長孔
22、22a 支持板部
23、23a チルト調節用長孔
24 調節ロッド
25 ナット
26 調節レバー
28 自在継手
29 中間シャフト
30 自在継手
31 入力軸
32、32a 電動モータ
33 ロック用透孔
34 被挟持部本体
35 円筒状部
36 軸方向スリット
37a、37b 周方向スリット
38 クランプ部
39 張出板部
40 押圧面
41 補強ブリッジ部
42 補強板部
43a、43b 連結部
44 平板部
45 下方延出部
46 切り欠き
47 隙間
49a、49b トルク伝達面
50a、50b 突条部
51 補強リブ
52 補強用連結板
53 凹部
54、54a、54b、54c、54d、54e 取付板部
55、55a、55b、55c ブリッジ板部
56、56a、56b、56c サイド板部
57、57a 中央板部
58、58a 側方傾斜板部
59 係止切り欠き
60 後側リブ
61 前側リブ
62 サイドリブ
63、63a、63b、63c 取付側スリット
64 支持板本体
65、65a、65b、65c、65d、65e 補強部
66 溶接用耳部
67 第一補強素子
68 第二補強素子
69 第一補強素子
70 第二補強素子
71 第三補強素子
72 前後方向スリット
73 上下方向スリット
74 上側スリット
75 下側スリット
76 中間スリット
77 溶接部
78 カム装置
80 固定部
81 取付フランジ
85 前端縁
86 スラスト軸受
87 押圧プレート
88 係合駒
89 駆動側カム
90 被駆動側カム
91 雄ねじ部
92 頭部
93 軸部
94 接合板部
95 サイド板側凹部
96 ブリッジ側凹部
97 前方張り出し部

Claims (4)

  1. 取付板部と、該取付板部の下面のうちの幅方向に離隔した2箇所位置から下方に垂下した状態で設けられた1対の支持板部と、該1対の支持板部のそれぞれに形成された固定側通孔とを備えたステアリング装置用支持ブラケットであって、
    前記取付板部が、幅方向中間部に設けられたブリッジ部と、車体に支持する為の部分であって、該ブリッジ部の幅方向両端縁から幅方向外側に延出する状態で設けられた1対のサイド板部とから成り、
    前記1対のサイド板部のうちの少なくとも一方のサイド板部の幅方向内端部の前後方向中間部に、該一方のサイド板部を厚さ方向に貫通した前後方向に長い第一のスリット又は前後方向に長い凹部が形成されており、
    前記一方のサイド板部の幅方向内端縁と、前記ブリッジ部の幅方向両端縁のうちの該一方のサイド板部側の端縁との連続部に、前後方向に離隔した状態で1対の補強部が形成されている事を特徴とするステアリング装置用支持ブラケット。
  2. 前記ブリッジ部が、幅方向外側に向かうほど幅方向に関する距離が大きくなる方向に傾斜した1対の傾斜板部と、これら1対の傾斜板部の幅方向内端縁同士を幅方向に連続する連続板部とにより構成されている、請求項1に記載したステアリング装置用支持ブラケット。
  3. 前記1対の支持板部が、前記取付板部に溶接されている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したステアリング装置用支持ブラケット。
  4. 支持ブラケットと、
    この支持ブラケットを構成する1対の支持板部に挟まれた状態で設けられ、内部にステアリングシャフトを回転可能な状態で支持する為のものであるステアリングコラムと、
    を備えたステアリング装置であって、
    前記支持ブラケットが、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したステアリング装置用支持ブラケットである、
    ステアリング装置。
JP2016138322A 2016-07-13 2016-07-13 ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置 Active JP6759786B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016138322A JP6759786B2 (ja) 2016-07-13 2016-07-13 ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016138322A JP6759786B2 (ja) 2016-07-13 2016-07-13 ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018008595A true JP2018008595A (ja) 2018-01-18
JP2018008595A5 JP2018008595A5 (ja) 2019-07-11
JP6759786B2 JP6759786B2 (ja) 2020-09-23

Family

ID=60993609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016138322A Active JP6759786B2 (ja) 2016-07-13 2016-07-13 ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6759786B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021200599A1 (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 日本精工株式会社 ステアリング装置
WO2021200598A1 (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 日本精工株式会社 ステアリング装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0663473U (ja) * 1993-02-19 1994-09-09 日本精工株式会社 チルト式ステアリング装置
US5417452A (en) * 1993-11-01 1995-05-23 Chrysler Corporation Steering column energy absorbing assembly
US20050121895A1 (en) * 2003-12-05 2005-06-09 Manwaring Marvin V. Steering column assembly having clamping mechanism
JP2013136385A (ja) * 2013-04-12 2013-07-11 Nsk Ltd ステアリングコラム及びこれを使用した電動パワーステアリング装置
JP2013241172A (ja) * 2012-04-26 2013-12-05 Nsk Ltd ステアリングホイールの位置調節装置
JP2015160535A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 カヤバ工業株式会社 ステアリング装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0663473U (ja) * 1993-02-19 1994-09-09 日本精工株式会社 チルト式ステアリング装置
US5417452A (en) * 1993-11-01 1995-05-23 Chrysler Corporation Steering column energy absorbing assembly
US20050121895A1 (en) * 2003-12-05 2005-06-09 Manwaring Marvin V. Steering column assembly having clamping mechanism
JP2013241172A (ja) * 2012-04-26 2013-12-05 Nsk Ltd ステアリングホイールの位置調節装置
JP2013136385A (ja) * 2013-04-12 2013-07-11 Nsk Ltd ステアリングコラム及びこれを使用した電動パワーステアリング装置
JP2015160535A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 カヤバ工業株式会社 ステアリング装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021200599A1 (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 日本精工株式会社 ステアリング装置
WO2021200598A1 (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 日本精工株式会社 ステアリング装置
US11912333B2 (en) 2020-03-30 2024-02-27 Nsk Ltd. Steering device
JP7484323B2 (ja) 2020-03-30 2024-05-16 日本精工株式会社 ステアリング装置
JP7484324B2 (ja) 2020-03-30 2024-05-16 日本精工株式会社 ステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6759786B2 (ja) 2020-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7160159B2 (ja) ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置
JP6142968B1 (ja) テレスコピックステアリングコラム及びステアリング装置
JP6065940B2 (ja) アウタコラムおよびステアリングコラム装置
JP6142969B2 (ja) ステアリング装置
JP6142967B2 (ja) テレスコピック式ステアリング装置
JP6142970B2 (ja) ステアリング装置
JP5962777B2 (ja) チルト式ステアリング装置
US11970205B2 (en) Steering column device
JP2014166850A (ja) ステアリングコラム
JP7409317B2 (ja) アウタコラムおよびステアリング装置
JP2018008595A (ja) ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置
JP5146474B2 (ja) ステアリングコラム装置とその組立方法
JP7331865B2 (ja) ステアリング装置
JP2017154558A (ja) ステアリング装置
JP2009262596A (ja) ステアリング装置とその製造方法
JP6384225B2 (ja) ステアリングコラム用支持装置
JP6668619B2 (ja) テレスコピック式ステアリングコラム装置
JP2016222056A (ja) チルト式ステアリングコラム装置
JP2023032830A (ja) ステアリング装置用支持ブラケットおよびステアリング装置
JP2023169007A (ja) ステアリング装置
JP2023131680A (ja) ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置
JP2014104784A (ja) ステアリングコラム用支持装置
JP2015067104A (ja) チルト式ステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190604

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190604

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200817

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6759786

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150