JP2018008595A - ステアリング装置用支持ブラケット及びステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、この理由に就いて詳しく説明する。
例えば、前記車体15の取付面が、図36に二点鎖線αで示す様に幅方向(図36の左右方向)に対して傾斜している(ハの字状になっている)場合には、組み付け状態では、前記取付板部54を構成する1対のサイド板部56、56も、図36に二点鎖線αで示す様に、前記車体15の取付面に倣って幅方向に対して傾斜する。この様に1対のサイド板部56、56が傾斜し、この傾斜の影響が前記1対の支持板部22、22に及ぶと、これら1対の支持板部22、22は、図36に二点鎖線βで示す様に、下端部同士が近づく方向に傾斜(変形)する。この結果、これら1対の支持板部22、22が、前記アウタコラム11に、本来当接すべき部分とは異なる部分で当接したり、前記1対のクランプ部20、20の保持力が変化したりして、前記ステアリングホイール1の位置を調節する際の操作性が低下してしまう可能性がある。
このうちの取付板部は、使用状態(車体に組み付けられた状態)で車体に支持(固定)される。別の言い方をすれば、この取付板部は、使用状態で車体に支持(固定)する為の支持部(固定部)を有している。尚、前記取付板部は、前記車体に対して直接又は他の部材を介して支持する事ができる。
前記1対の支持板部は、前記取付板部の下面のうちの幅方向に離隔した2箇所位置から下方に垂下した状態で設けられている。この様な1対の支持板部は、使用状態でステアリングコラムを幅方向から挟む様に配置される。
前記固定側通孔は、前記1対の支持板部のそれぞれに形成されている。この様な固定側通孔としては、例えば、ステアリングホイールの高さ位置を調節可能とするチルト機構を備えたステアリング装置に組み込む場合には、上下方向に長いチルト調節用長孔とする。
一方、前記チルト機構を備えていないステアリング装置に組み込む場合には、前記固定側通孔を円孔とする。
そして、前記1対のサイド板部のうちの少なくとも一方のサイド板部の幅方向内端部の前後方向中間部に、該一方のサイド板部を厚さ方向に貫通した前後方向に長い第一のスリット又は前後方向に長い凹部が形成されている。尚、前後方向に長い第一のスリット(前後方向に長い凹部)とは、例えば、1個の前後方向に長いスリット(凹部)により構成する事もできるし、前後方向に離隔した状態で形成された複数個のスリット(凹部)により構成する事もできる。この様に複数個のスリット(凹部)により、前後方向に長い第一のスリット(前後方向に長い凹部)を構成する場合には、個々のスリット(凹部)は、前後方向に長い形状である必要はない。
この様な構成を採用した場合には、好ましくは、前記一方のサイド板部の幅方向内端部のうち、前後方向に関して前記1対の補強部同士の間部分に、前記前後方向に長い第一のスリット又は前後方向に長い凹部を形成する。
本発明のステアリング装置用支持ブラケットを実施する場合には、具体的に、請求項3に記載した発明の様に、前記1対の支持板部を、前記取付板部(のうち、例えば、前記ブリッジ部)に溶接する構成を採用できる。別の言い方をすれば、前記1対の支持板部を、前記取付板部に対して、溶接部を介して固定する構成を採用できる。
そして、前記支持ブラケットが、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したステアリング装置用支持ブラケットである。
このうちのステアリングコラムは、使用状態で、内部にステアリングシャフトを回転可能な状態で支持する為のものである。
前記変位ブラケットは、例えば、ステアリングコラムの一部に固設され、幅方向に貫通する状態で変位側通孔が形成されている。この様な変位側通孔は、例えば、ステアリングホイールの前後位置を調節可能とするテレスコピック機構を備えたステアリング装置の場合には、前後方向に長いテレスコ調節用長孔とし、前記テレスコピック機構を備えていないステアリング装置の場合には、円孔とする。
前記支持ブラケットは、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したステアリング装置用支持ブラケットである。
前記調節ロッドは、前記変位側通孔及び前記固定側通孔を幅方向に挿通した状態で設けられている。
前記1対の押圧部は、前記調節ロッドの両端部で前記支持ブラケットを構成する1対の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。
前記拡縮装置は、前記1対の押圧部同士の間隔を拡縮する為のものである。
そして、前記拡縮機構の拡縮に基づいて、ステアリングホイールの前後位置(テレスコピック機構を備えている場合)又は上下位置(チルト機構を備えている場合)を調節可能なアンロック状態と、このステアリングホイールを調節後の位置に保持可能なロック状態とを切り替え可能である。
このうちの支持ブラケットの剛性を確保できる理由は、少なくとも一方のサイド板部の幅方向内端縁と、ブリッジ部の幅方向両端縁のうちのこの一方のサイド板部側の端縁との連続部に、前後方向に離隔した状態で1対の補強部を形成しているからである。
又、前記精度の影響が、1対の支持板部のうちの少なくとも一方の支持板部に及びにくくできる理由は、前記1対のサイド板部のうちの少なくとも一方のサイド板部の幅方向内端部に第一のスリットを設けているからである。即ち、本発明の場合、この様な第一のスリットを設ける事により、この一方のサイド板部のうち、幅方向に関してこの第一のスリットと整合する部分の剛性を低くして、この一方のサイド板部を、この第一のスリットが形成された部分を支点として変形し易くできる。この為、前記車体の取付面の精度が十分でなく、組み付け状態に於いて、前記一方のサイド板部が変形した場合でも、この変形の影響が前記1対の支持板部のうちの少なくとも一方の支持板部に及びにくくできる。この結果、これら1対の支持板部によるステアリングコラムの保持状態を良好にできる。
本発明の実施の形態の1例に就いて、図1〜20を参照しつつ説明する。本例の支持ブラケット17aを組込んだステアリング装置は、車体15aに支持された円筒状のステアリングコラム4aの内径側にステアリングシャフト2aを、図示しない複数の転がり軸受を介して、回転自在に支持している。そして、前記ステアリングコラム4aの後端開口よりも後方に突出した、前記ステアリングシャフト2aの後端部分に、ステアリングホイール1(図34〜36参照)を固定する。
このうちの取付板部54aは、1枚の板状部材にプレス加工を施す事により造ったもので、幅方向中央部に設けられたブリッジ板部55aと、幅方向両端部に設けられた1対のサイド板部56a、56aとから成る。
このうちのブリッジ板部55aは、下方及び前後方向両側が開口した略コ字形である。具体的には、このブリッジ板部55aは、幅方向に平行な状態で設けられた中央板部57と、この中央板部57の幅方向両端縁から幅方向外側に向かうほど幅方向に関する距離が大きくなる(下側に向かう)方向に傾斜した状態で設けられた1対の側方傾斜板部58、58とから成る。又、これら1対の側方傾斜板部58、58は、幅方向外側に向かうほど前後方向の長さ寸法が大きくなっている。そして、この様な1対の側方傾斜板部58、58の前端部は、前記中央板部57の前端部よりも前側に位置しており、当該部分に前方張り出し部97、97を設けている。一方、前後方向に関して、前記中央板部57の後端縁と、前記1対の側方傾斜板部58、58の後端縁とは、同一平面上に存在している。従って、前記1対の側方傾斜板部58、58の前後方向寸法は、前記中央板部57の前後方向寸法よりも大きい。尚、本例の場合、前記中央板部57が、特許請求の範囲に記載した連続板部に、前記1対の側方傾斜板部58、58が、特許請求の範囲に記載した1対の傾斜板部に、それぞれ相当する。
具体的には、前記後側リブ60を、幅方向両端縁が、前記ブリッジ板部55aの幅方向両端縁(前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端縁)よりも幅方向外側に位置した状態で形成している。即ち、前記後側リブ60の幅方向両端部を、前記1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部に位置させている。つまり、前記後側リブ60を、前記プリッジ板部55aと前記1対のサイド板部56a、56aとを跨ぐ状態で形成している。尚、本例の場合、前記後側リブ60のうち、前記ブリッジ板部55aの幅方向端縁と前記1対のサイド板部56a、56aのうちの一方(図15の右側、図16の左側)のサイド板部56aとの連続部(折れ曲がり部)に位置する部分、又は、前記後側リブ60のうち、前記ブリッジ板部55aの幅方向端縁と前記1対のサイド板部56a、56aのうちの他方(図15の左側、図16の右側)のサイド板部56aとの連続部に位置する部分が、特許請求の範囲に記載した1対の補強部のうちの一方の補強部に相当する。
以上の様な構成によりこのブリッジ板部55aの剛性を、前記1対のサイド板部56a、56aの剛性よりも高くしている。具体的には、本例の場合、前記後側リブ60と前記前側リブ61とを、幅方向に長い状態で形成している為、前記ブリッジ板部55aの幅方向に関する剛性(前記1対の側方傾斜板部58、58同士を互いに近付ける様な曲げ剛性)を高くできる。又、本例の場合、前記後側リブ60と前記前側リブ61とを、前後方向に離隔した状態で設けている為、前記ブリッジ板部55aの前端部(後端部)を、同じく後端部(前端部)に対して上下方向に変位させる様な力に対する剛性を高める事もできる。
以上の様な構成を有する1対のサイドリブ62、62と、前記後側リブ60の幅方向両端部とにより、前記ブリッジ板部55aの幅方向両端部(前記1対の側方傾斜板部58、58の幅方向外端部)と前記1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部との連続部の剛性(例えば、前記ブリッジ板部55aの前端部又は後端部が、上方又は下方に変位する様に、前記1対のサイド板部56a、56aに対して捩れる事に対する剛性))を高くしている。尚、前記1対のサイドリブ62、62のうちの一方のサイドリブ62のみを設けて、他方のサイドリブ62を省略する事もできる。
具体的には、本例の場合、前記1対の支持板部22a、22aは、上下方向に長い1枚の板状部材であり、支持板本体64、64と、補強部65、65と、溶接用耳部66、66とから成る。
このうちの各支持板本体64、64は、上下方向に平行な板状部材であり、幅方向に関して対向する位置(互いに整合する位置)で、且つ、前記1対のテレスコ調節用長孔21a、21aの前後方向の一部と整合する部分に、それぞれ上下方向に長い1対のチルト調節用長孔23a、23aが形成されている。
又、前記各補強部65、65の上端縁は、後述する前後方向スリット72の分だけ前記各支持板本体64、64の上端縁よりも下方に位置している。
上述の様な各補強部65、65を設ける事により、これら各補強部65、65が設けられた部分が、前記各支持板本体64、64と同様の平板状に形成されている場合と比べて、当該部分の幅方向に関する断面係数が高くなっている。これにより、前記各支持板部22a、22aの曲げ剛性(捩じり強度)を、前記補強部65、65を設けない場合と比べて高めている。
尚、本例の場合、前記補強部を支持ブラケットの前端部に設けているが、後端部に設ける事もできる。又、補強部は、支持ブラケットの前端部又は後端部だけでなく、前後方向中間部に設ける事もできる。
一方、図19(f)に示す補強部65eは、上下方向の全長に亙り前方に向かうほど厚さ寸法が大きくなる。この場合には、前記各支持板本体64、64の幅方向内側面と前記補強部65eの幅方向内側面とを同一面上に存在させると共に、この補強部65eの幅方向外側面を、前側に向かうほど幅方向外側に向かう方向に傾斜させている。尚、図示の例では、前記補強部65d、65eは、前記各支持板本体64、64と一体に設けているが、例えば、別体に設けた前記仮想平面に関する断面が略矩形状の棒状(又は板状)部材、或いは、略三角形状の棒状(又は板状)部材を、前記各支持板本体64、64の幅方向外側面の前端部{図19(e)及び(f)に二点鎖線で示す部分}に溶接により結合した構造とする事もできる。更に、各支持板部本体64、64の前端部を後方に180度折り返して、この折り返した部分を補強部とする事もできる。
以上の様に、補強部の構造としては、補強部が設けられていない場合(前記各支持板本体64、64の前端部)と比べて、幅方向に関する断面係数を高くできる各種構造のものを採用できる。
この様な各上下方向スリット73、73は、前記1対のチルト調節用長孔23a、23aの周囲の剛性を適度に低くする為のものである。又、前記上側スリット74及び下側スリット75は、これら各スリット74、75の周囲に応力が集中する事を防止できる。
尚、前記各上下方向スリット73、73の前後方向に関する位置は、本例の場合に限定されない。例えば、前記各補強部65、65と前記1対のチルト調節用長孔23a、23aとの前後方向の距離が大きい場合には、前記各上下方向スリット73、73を、前記1対のチルト調節用長孔23a、23a寄りに形成する事もできる。この場合には、好ましくは、上下方向スリットを、1対の支持板部のうち、1対の押圧部{例えば、被駆動側カム90(図36参照)、押圧プレート87}と幅方向に重畳しない位置に形成する。
尚、本例の様に、前記1対の支持板部22a、22aを前記取付板部54a(前記ブリッジ板部55a又は前記1対のサイド板部56a、56a)に溶接により固定する構成だけでなく、前記1対の支持板部22a、22aと前記取付板部54aとを一体に設ける構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、好ましくは、前記1対の支持板部22a、22aの上端縁を、前記取付板部54a(前記ブリッジ板部55a又は前記1対のサイド板部56a、56a)の一部に連続させる様にする。
この調節ロッド24は、幅方向(軸方向)一端部に形成された雄ねじ部91(図36参照)と、軸方向他端部に設けられた頭部92と、幅方向中間部に設けられた軸部93とを備えている。そして、この様な構成を有する前記調節ロッド24を、前記1対のテレスコ調節用長孔21a、21a及び前記1対のチルト調節用長孔23a、23aに挿通している。そして、前記調節ロッド24の軸部93のうち、前記1対の支持板部22a、22aのうちの一方(図2の右側)の支持板部22aよりも幅方向外側部分に外嵌された押圧プレート87(図36参照)の係合駒88を、前記一方の支持板部22aに形成されたチルト調節用長孔23aに、相対回転不能に係合させる。又、前記調節ロッド24(軸部)の軸部93のうち、他方(図2の左側)の支持板部22aの外側面から幅方向に突出した部分の周囲に、駆動側カム89(図36参照)と被駆動側カム90とから成るカム装置78及び調節レバー26を設ける。これにより、この調節レバー26の揺動操作に基づいて、前記カム装置78を構成する駆動側カム89を被駆動側カム90に対して相対回転させる事で、このカム装置78の幅寸法(軸方向寸法)を拡縮させる。
以下、この理由に就いて詳しく説明する。
前述した様に、例えば、前記車体側の取付面が、図2に二点鎖線で示す様に幅方向(図2の左右方向)に対して傾斜している(ハの字状になっている)場合には、組み付け状態では、前記1対のサイド板部56a、56aも、図2に二点鎖線で示す様に、前記車体の取付面に倣って幅方向に対して傾斜する。この様な1対のサイド板部56a、56aの傾斜の影響が、前記1対の支持板部22a、22aに及ぶと、これら1対の支持板部22a、22aは、下端部同士が近づく方向に傾斜(変形)する。この結果、これら1対の支持板部22a、22aが、前記アウタコラム11aに、本来当接すべき部分とは異なる部分で当接したり、前記1対のクランプ部38、38の保持力が変化したりして、前記ステアリングホイール1の位置を調節する際の操作性が低下してしまう可能性がある。
そこで、本例の場合、先ず、前記取付板部54aを構成するブリッジ板部55aの剛性を、同じく1対のサイド板部56a、56aの剛性よりも高くすると共に、これら1対のサイド板部56a、56aの幅方向内端部(前記ブリッジ板部55aとの連続部の近傍)に前記各取付側スリット63、63を形成している。この為、これら1対のサイド板部56a、56aが、これら各取付側スリット63、63が形成された部分を支点として傾斜(変形)する様になり、この傾斜(幅方向外端側部分が上下方向に変位する様に変形)の影響が、前記ブリッジ板部55aに及びにくくなる。
又、本例の場合、前記1対の支持板部22a、22aを、前記各溶接用耳部66、66を介して前記ブリッジ板部55aに溶接により結合している。即ち、前記1対の支持板部22a、22aは、前記1対のサイド板部56a、56aではなく、剛性が高くこれら1対のサイド板部56a、56aの傾斜(変形)の影響を受けにくい前記ブリッジ板部55aに直接結合固定されている。この様な構成により、前記1対のサイド板部56a、56aの傾斜(変形)の影響が、前記1対の支持板部22a、22aに及ばない(及びにくい)様にしている。
即ち、本例の場合には、前記アウタコラム11aの幅方向両側にそれぞれ、前記インナコラム10aの外周面を弾性的に挟持する為の前記1対のクランプ部38、38と、例えばステアリングロック装置を作動させた状態のまま前記ステアリングホイール1を大きな力で操作した場合等に前記アウタコラム11aに作用するトルクを、前記支持ブラケット17aを構成する1対の支持板部22a、22aの内側面に伝達する為の前記各トルク伝達面49a、49bとを、別々に独立して設けている。この為、前記1対のクランプ部38、38は、前記インナコラム10aを挟持する機能のみを発揮できれば足り、必要以上に強度を確保しなくて済む為、幅方向に大きく撓ませる事が可能になる。これに対し、前記各トルク伝達面49a、49bは、トルクを伝達する機能のみを発揮できれば足り、幅方向に大きく撓ませる必要がない。この結果、本例のステアリング装置によれば、前記アウタコラム11aの強度確保と、前記インナコラム10aの保持力確保とを両立できる。
又、前述した様に、前記1対の支持板部22a、22aのうち、上下方向に関して前記各上下方向スリット73、73から上方及び下方に外れた剛性の高い部分を、前記1対のトルク伝達面49a、49bに当接させる様にすれば、前記アウタコラム11aの支持剛性を、前記各上下方向スリット73、73の存在に拘わらず高くできる。
更に、本例の場合、前記ブリッジ板部55aの幅方向端縁と前記1対のサイド板部56a、56aとの連続部の前後方向後端部に前記後側リブ60の幅方向両端部を位置させると共に、この連続部の前後方向前端部に前記1対のサイドリブ62、62を設けている。これによっても、前記1対のサイド板部56a、56aの前端部が、同じく後端部に対して上下方向に変位する事を防止できる。
以上の各構成を採用する事により、前記1対の取付側スリット63、63を形成した場合でも、前記1対のサイド板部56a、56aの前端部が、同じく後端部に対して上下方向に変位する(跳ね上がる)方向の剛性を確保する事ができる。この為、二次衝突の際、前記各係止カプセル18a、18aが、前記係止切り欠き59、59から安定して離脱できる。この結果、二次衝突時の、前記支持ブラケット17aが前方に離脱する際の離脱荷重、及び、前記アウタコラム11aの姿勢を安定させる事ができる。
本発明に関連する参考例の第1例に就いて、図21〜24を参照しつつ説明する。
本参考例の支持ブラケット17bは、前述した実施の形態の1例と同様に、鋼やアルミニウム系合金から成る金属板製で、取付板部54bと、1対の支持板部22a、22aとにより構成されている。尚、これら1対の支持板部22a、22aの構造は、前述した実施の形態の1例の構造を適用する事ができる。
このうちのブリッジ板部55bは、下方及び前後方向両端が開口した略ハット型である。具体的には、このブリッジ板部55bは、幅方向に平行な状態で設けられた中央板部57aと、この中央板部57aの幅方向両端縁から幅方向外側に向かうほど下側に向かう方向に傾斜した状態で設けられた1対の側方傾斜板部58a、58aと、これら1対の側方傾斜板部58a、58aの幅方向外端縁から幅方向外側に、幅方向に平行な状態で延出した1対の接合板部94、94とから成る。本参考例の場合、これら1対の接合板部94、94の幅方向外端面を、平坦面としている。この様なブリッジ板部55bが鋼製の場合には、このブリッジ板部55bの厚さ寸法を、1.3〜2.6mm(例えば、2.6mm)とする事ができる。
尚、本参考例の場合、前記ブリッジ板部55bに、前述した実施の形態の1例の構造が備える後側リブ60、前側リブ61、及びサイドリブ62に相当するリブを設けていない。
本発明に関連する参考例の第2例に就いて、図25〜27を参照しつつ説明する。
本例の支持ブラケット17cの場合、取付板部54cを構成するブリッジ板部55bと1対のサイド板部56c、56cとの接合部の前後方向中間部に、当該部分を厚さ方向に貫通した前後方向に長い取付側スリット63a、63aを形成している。
本発明に関連する参考例の第3例に就いて、図28〜30を参照しつつ説明する。
本例の支持ブラケット17dの場合も、取付板部54dを構成するブリッジ板部55cと1対のサイド板部56c、56cとの接合部の前後方向中間部に、当該部分を厚さ方向に貫通した前後方向に長い取付側スリット63b、63bを形成している。尚、前記1対のサイド板部56c、56cの構造は、前述した参考例の第2例の構造と同様である。
本発明に関連する参考例の第4例に就いて、図31〜33を参照しつつ説明する。
本例の支持ブラケット17eの場合も、取付板部54eを構成するブリッジ板部55cと1対のサイド板部56b、56bとの接合部の前後方向中間部に、当該部分を厚さ方向に貫通した前後方向に長い取付側スリット63c、63cを形成している。尚、前記ブリッジ板部55cの構造は、前述した本発明に関連する参考例の第3例の構造と、前記1対のサイド板部56b、56bの構造は、前述した参考例の第1例の構造と、それぞれ同様である。
又、本発明を実施する場合には、チルト機構とテレスコピック機構との両方の機構を備えた構造だけでなく、何れか一方の機構のみを備えた構造、或いは、何れの機構も備えていない構造に適用する事ができる。
又、支持ブラケットに設けた補強部、スリット、及び取付側スリットの構造及び形状は、前述した実施の形態の1例の構造に限定されるものではない。
又、支持板部の外側面だけでなく、内側面側に設ける(内側面側に突出させる)事もできる。
又、前述した実施の形態の1例では、取付板部を構成する1対のサイド板部の両方に取付側スリットを形成しているが、何れか一方のサイド板部にのみ取付側スリットを形成する構成を採用する事もできる。
2、2a ステアリングシャフト
3 操舵輪
4、4a ステアリングコラム
5 操舵力補助装置
6 タイロッド
7 ステアリングギヤユニット
8、8a インナシャフト
9、9a アウタシャフト
10、10a インナコラム
11、11a アウタコラム
12、12a ギヤハウジング
13 出力軸
14、14a ロアブラケット
15、15a 車体
16、16a チルト軸
17、17a、17b、17c、17d、17e 支持ブラケット
18、18a 係止カプセル
19 スリット
20 クランプ部
21、21a テレスコ調節用長孔
22、22a 支持板部
23、23a チルト調節用長孔
24 調節ロッド
25 ナット
26 調節レバー
28 自在継手
29 中間シャフト
30 自在継手
31 入力軸
32、32a 電動モータ
33 ロック用透孔
34 被挟持部本体
35 円筒状部
36 軸方向スリット
37a、37b 周方向スリット
38 クランプ部
39 張出板部
40 押圧面
41 補強ブリッジ部
42 補強板部
43a、43b 連結部
44 平板部
45 下方延出部
46 切り欠き
47 隙間
49a、49b トルク伝達面
50a、50b 突条部
51 補強リブ
52 補強用連結板
53 凹部
54、54a、54b、54c、54d、54e 取付板部
55、55a、55b、55c ブリッジ板部
56、56a、56b、56c サイド板部
57、57a 中央板部
58、58a 側方傾斜板部
59 係止切り欠き
60 後側リブ
61 前側リブ
62 サイドリブ
63、63a、63b、63c 取付側スリット
64 支持板本体
65、65a、65b、65c、65d、65e 補強部
66 溶接用耳部
67 第一補強素子
68 第二補強素子
69 第一補強素子
70 第二補強素子
71 第三補強素子
72 前後方向スリット
73 上下方向スリット
74 上側スリット
75 下側スリット
76 中間スリット
77 溶接部
78 カム装置
80 固定部
81 取付フランジ
85 前端縁
86 スラスト軸受
87 押圧プレート
88 係合駒
89 駆動側カム
90 被駆動側カム
91 雄ねじ部
92 頭部
93 軸部
94 接合板部
95 サイド板側凹部
96 ブリッジ側凹部
97 前方張り出し部
Claims (4)
- 取付板部と、該取付板部の下面のうちの幅方向に離隔した2箇所位置から下方に垂下した状態で設けられた1対の支持板部と、該1対の支持板部のそれぞれに形成された固定側通孔とを備えたステアリング装置用支持ブラケットであって、
前記取付板部が、幅方向中間部に設けられたブリッジ部と、車体に支持する為の部分であって、該ブリッジ部の幅方向両端縁から幅方向外側に延出する状態で設けられた1対のサイド板部とから成り、
前記1対のサイド板部のうちの少なくとも一方のサイド板部の幅方向内端部の前後方向中間部に、該一方のサイド板部を厚さ方向に貫通した前後方向に長い第一のスリット又は前後方向に長い凹部が形成されており、
前記一方のサイド板部の幅方向内端縁と、前記ブリッジ部の幅方向両端縁のうちの該一方のサイド板部側の端縁との連続部に、前後方向に離隔した状態で1対の補強部が形成されている事を特徴とするステアリング装置用支持ブラケット。 - 前記ブリッジ部が、幅方向外側に向かうほど幅方向に関する距離が大きくなる方向に傾斜した1対の傾斜板部と、これら1対の傾斜板部の幅方向内端縁同士を幅方向に連続する連続板部とにより構成されている、請求項1に記載したステアリング装置用支持ブラケット。
- 前記1対の支持板部が、前記取付板部に溶接されている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したステアリング装置用支持ブラケット。
- 支持ブラケットと、
この支持ブラケットを構成する1対の支持板部に挟まれた状態で設けられ、内部にステアリングシャフトを回転可能な状態で支持する為のものであるステアリングコラムと、
を備えたステアリング装置であって、
前記支持ブラケットが、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したステアリング装置用支持ブラケットである、
ステアリング装置。
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