JP6036234B2 - ステアリングホイールの位置調節装置 - Google Patents

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Description

この発明は、運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの高さ位置や前後位置を調節する為の、ステアリングホイールの位置調節装置の改良に関する。具体的には、このステアリングホイールの高さ位置又は前後位置を調節すべく、調節レバーを回動させる際に、この調節レバーが勢い良く回動する事を防止して、この調節レバーを操作する運転者に不快感を与える事を防止するものである。尚、本発明の対象となるステアリングホイールの位置調節装置には、前記ステアリングホイールの高さ位置のみを調節可能とした、単なるチルト式ステアリング装置と、同じく前後位置のみを調節可能とした、単なるテレスコピック式ステアリング装置と、同じく高さ位置及び前後位置の両方を調節可能とした、チルト・テレスコピック式ステアリング装置とがある。
[公知従来技術の説明]
ステアリングホイールの位置調節装置が、広く知られている。先ず、自動車用ステアリング装置の従来構造の1例に就いて、特許文献1の記載に基づいて説明する。自動車用ステアリング装置は、図10に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。尚、図示の例では、電動式パワーステアリング装置を組み込んでいる。この為に、前記ステアリングコラム6の前端部に、補助力付与の為の動力源となる電動モータ10を、このステアリングコラム6の前端部に固定したハウジング11に支持する事により設けている。そして、この電動モータ10の出力トルク(補助力)を、前記ハウジング11内に設けたギヤユニット等を介して、前記ステアリングシャフト5に付与する様にしている。
上述の様な自動車用ステアリング装置に関し、運転者の体格や運転姿勢に応じて前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節する為の、チルト式ステアリング装置を組み込んでいる。この為に図10に示した従来構造の場合には、前記ハウジング11の上部前端部を車体12に対し、幅方向(本明細書及び特許請求の範囲で「幅方向」とは、ステアリング装置を設置する車体の幅方向を言う。又、同じく、前後は、車体の前後で言う。)に配置したチルト軸13により、揺動変位可能に支持している。又、前記ステアリングコラム6の中間部後端寄り部分に、車体12に対して支持された支持ブラケット14を設置している。この支持ブラケット14は、幅方向に離隔した左右1対の支持板部15を備え、これら両支持板部15により前記ステアリングコラム6の中間部(本明細書で「中間部」とは、両端を除く範囲で、端部に近い部分を含む)を幅方向両側から挟む状態で、前記車体12に対し支持されている。又、前記ステアリングコラム6の中間部下面で前記両支持板部15に挟持される部分に、特許請求の範囲に記載した被挟持部である、変位ブラケット16を設けている。
そして、これら両支持板部15に、特許請求の範囲に記載した固定側透孔であり、前記チルト軸13を中心とする円弧状、或いはこの円弧の接線方向の直線状で上下方向に長い、上下方向長孔17を形成している。又、前記変位ブラケット16の一部でこれら両長孔17の一部に整合する部分に、特許請求の範囲に記載した変位側透孔である、通孔18を形成している。尚、図10に示した構造は、前記ステアリングホイール1の高さ位置に加えて前後位置も調節できるチルト・テレスコピック機構を組み込んでいる為、前記通孔18を、前記ステアリングシャフト5及び前記ステアリングコラム6の軸方向に長い前後方向長孔としている。これに合わせて、これらステアリングシャフト5及びステアリングコラム6を伸縮可能な構造としている。又、前記両長孔17及び通孔18に調節ロッド(図10には省略)を、幅方向に挿通している。更に、この調節ロッドの一端部に調節レバーを、他端部にアンカ部を、それぞれ設けて、この調節レバーの揺動に基づいて前記両支持板部15の内側面同士の間隔を拡縮するロック機構を構成している。前記ステアリングホイール1の位置調節を行う際には、前記調節レバーを所定方向に揺動させる事により、前記両支持板部15の内側面同士の間隔を拡げる。この状態で、前記調節ロッドが前記両長孔17及び前記通孔18内で動ける範囲内で、前記ステアリングホイール1の高さ位置及び前後位置を調節できる。このステアリングホイール1を所望の位置に移動させた後、前記調節レバーを逆方向に揺動させて、前記両支持板部15の内側面同士の間隔を縮めれば、前記ステアリングホイール1を、調節後の位置に保持できる。
又、ステアリングホイールの位置調節装置のより具体的な構造として、前記特許文献1には、図11〜14に示す様な構造も記載されている。この従来構造の第2例も、ステアリングホイール1(図10参照)の高さ位置を調節する為のチルト機構に加えて、前後位置を調節する為のテレスコピック機構を備えている。この為に、ステアリングコラム6aは、後側のアウタコラム19の前端部と、前側のインナコラム20の後端部とを軸方向の変位を可能に嵌合させる事により、全長を伸縮可能に構成している。又、前記アウタコラム19の前端部は欠円筒状として、直径を弾性的に拡縮可能としている。又、この前端部を幅方向両側から挟持する力を加減する事で、前記アウタコラム19の前端部の内径を拡縮可能としている。この様なステアリングコラム6aの内径側には、ステアリングシャフト5aを、回転自在に支持している。このステアリングシャフト5aに関しても、アウタシャフト21とインナシャフト22との組み合わせにより、全長を伸縮可能に構成している。
前記ステアリングコラム6aの前端部には、電動モータ10a(図14参照、図11〜13には省略)や減速機等、電動式パワーステアリング装置の構成部材を設置する為のハウジング11aを結合固定している。このハウジング11aは、上部に幅方向に設けた支持管23を挿通した、チルト軸である図示しないボルトにより、車体の一部に、揺動変位を可能に支持する。前記ステアリングシャフト5aの後端部で前記ステアリングコラム6aよりも後方に突出した部分には、前記ステアリングホイール1を固定する。又、前記ステアリングシャフト5aの前端部で前記ステアリングコラム6aよりも前方に突出した部分は、自在継手7を介して中間シャフト8(図10参照)に連結する。
又、支持ブラケット14aは車体に固定した車体側ブラケット(図示省略)に対して、二次衝突に基づく衝撃荷重により前方への変位(離脱)を可能に結合支持する。前記支持ブラケット14aは、それぞれが鋼板等の、十分な強度及び剛性を有する金属板製である、取付板部24と左右1対の支持板部15a、15bとを、溶接等により結合固定して成る。このうちの取付板部24を車体に対し、二次衝突に伴って加わる衝撃荷重に基づき、前方への離脱を可能に支持する。
又、前記アウタコラム19を幅方向両側から挟む状態で設けた、前記両支持板部15a、15bの互いに整合する位置に、前記支持管23の中心軸をその中心とする部分円弧形の上下方向長孔17(図11にその一部を図示)を形成している。前記アウタコラム16は、これら両上下方向長孔17を挿通した調節ロッド25により、前記両支持板部15a、15b同士の間に支持している。この為に、前記アウタコラム19の前部上方に、幅方向に互いに離隔した1対の被支持壁部26、26から成る被挟持部27を設け、これら両被支持壁部26、26に、特許請求の範囲に記載した変位側透孔であり、前記アウタコラム19の軸方向に長い、前後方向長孔28(図12参照)を形成している。このアウタコラム19は前記支持ブラケット14aに対して、前記両上下方向長孔17及び前記両前後方向長孔28を挿通した、前記調節ロッド25により支承している。従って、前記アウタコラム19は、この調節ロッド25が前記両上下方向長孔17内で変位できる範囲で、前記支持管23を挿通したボルトを中心として、上下方向に揺動変位可能である。又、前記調節ロッド25が前記両前後方向長孔28内で変位できる範囲で、前後方向(軸方向)に変位可能である。
前記調節ロッド25は、基端部(図14の右端部)に、特許請求の範囲に記載したアンカ部である、外向フランジ状の鍔部29を固設すると共に、先端部に、駆動カム30と被駆動カム31とから成るカム装置32を設けている。そして、調節レバー33により、このうちの駆動カム30を回転駆動させて、前記被駆動カム31と前記鍔部29との距離を拡縮可能としている。即ち、前記駆動カム30と前記被駆動カム31との互いに対向する面には、例えば特許文献2に記載されている様に、それぞれが円周方向に関して凹部と凸部とを、傾斜面を介して交互に連続させたカム面を形成している。そして、このうちの凸部同士を突き合わせた状態で前記カム装置32の軸方向寸法を拡張し、それぞれの凸部を相手面の凹部に整合させた状態で、このカム装置32の軸方向寸法を縮められる様にしている。尚、前記両カム30、31のうちの駆動カム30は、前記調節レバー33の基端部に結合固定し、被駆動カム31は前記両支持板部15a、15bに形成した上下方向長孔17のうちの一方(図14の左側)の支持板部15aに形成した上下方向長孔17に、この上下方向長孔17に沿った変位のみを可能に(前記調節ロッド25を中心とする回動を阻止した状態で)係合させている。
前記ステアリングホイール1の位置を調節する際には、前記調節レバー33を下方に回動させて前記カム装置32の軸方向寸法を縮め、前記被駆動カム31と前記鍔部29との距離を拡げる。この結果、前記両支持板部15a、15bの内側面同士の距離が拡がり、これら両支持板部15a、15bの内側面と前記両被支持壁部26、26の外側面との当接部の面圧が低下乃至は喪失する。この状態で、前記支持ブラケット14aに対する、前記被挟持部27の支持力が、低下乃至は喪失するので、前記調節ロッド25が前記両上下方向長孔17及び前記両前後方向長孔28内で変位できる範囲で、前記アウタコラム19を変位させる。この変位により、このアウタコラム19内に回転自在に支持されたステアリングシャフト5aの後端部に支持固定された、前記ステアリングホイール1の位置(高さ位置と前後位置との一方又は双方)を調節する。
そして、前記ステアリングホイール1の位置を調節した後、前記調節レバー33を上方に回動させて前記カム装置32の軸方向寸法を拡げ、前記被駆動カム31と前記鍔部29との距離を縮める。この結果、前記両支持板部15a、15bの内側面と前記両被支持壁部26、26の外側面とが強く当接し、前記ステアリングホイール1の高さ位置が固定される。同時に、前記両被支持壁部26、26が設けられた、前記アウタコラム19の前端部の直径が縮まり、このアウタコラム19の前端部内周面と前記インナコラム20の後端部外周面とが強く当接し、前記ステアリングコラム6aが伸縮不能になる。この結果、前記ステアリングホイール1の前後位置が固定される。
上述の様な、締め付け機構としてカム装置32を組み込んだステアリングホイールの位置調節装置は、締め付け機構としてナットとボルト(スタッド)とを備えたねじ式のものを利用した構造に比べ、前記調節レバー33の回動量を少なく抑えて、大きな締め付け力を得られる。但し、前記カム装置32を使用する事に伴って、前記ステアリングホイール1の位置調節を行うべく、前記調節レバー33を所定方向(図11〜14の構造を含め、一般的には下方)に回動させる際に、この調節レバー33の回動が、過度に勢い良くなる可能性がある。この理由は、この調節レバー33を所定方向に回動させて、前記両カム30、31のカム面を構成する凸部同士を突き合わせた状態から、それぞれの凸部を相手面の凹部に向けて移動させる際に、各凸部が相手側カム面の傾斜面を滑り落ちる様に移動する為である。即ち、前記ステアリングホイール1の位置を固定した状態で、前記両カム30、31同士の間には、互いに引き離す方向に力が加わっている。この状態からこれら両カム30、31のカム面を構成する各凸部を、それぞれ相手側カム面の凹部に向けて移動させる際に、これら各凸部が、それぞれ各相手側カム面の傾斜面に沿ってこれら各凹部に向け、勢い良く移動する。言い換えれば、前記各凸部がこれら各凹部に向け、前記各傾斜面を滑り落ちる様に移動する。この結果、前記駆動カム30を基端部に固定した前記調節レバー33が、前記所定方向に勢い良く回動し、この調節レバー33を操作する運転者に違和感乃至不快感を与えたり、不快な衝突音が発生する。
[未公知先発明の説明]
上述の様な事情に鑑みて本発明者は先に、ステアリングホイールの位置調節を行うべく、調節レバーを回動させる際に、この調節レバーが勢い良く回動する事を防止して、この調節レバーを操作する運転者に不快感を与える事のないステアリングホイールの位置調節装置に関する発明を行った(特願2012−227130、同2012−242385)。本発明は、これら両先発明の改良であり、これら両先発明と共通する部分が多いので、先ず、これら両先発明の構造及び作用に就いて、図15〜31により説明する。
先ず、図13〜25は、特願2012−227130に開示された、第一の先発明の構造を示している。この第一の先発明のステアリングホイールの位置調節装置では、調節レバー33の基端部にボス部34を設け、このボス部34の外周面のうちでこの調節レバー33から円周方向に外れた部分に突片35を、このボス部34の外周面から径方向外方に突出する状態で形成している。従ってこの突片35は、前記調節レバー33と共に、調節ロッド25を中心として回動する。そして、この突片35の先端部と、支持ブラケット14bの支持板部15cの外側面との間に、伸縮式ダンパ36を掛け渡している。この為、図22に示す様に、前記突片35の先端部に、この伸縮式ダンパ36の一端部を結合する為の、円形の結合孔37を形成している。又、前記支持板部15cの下半部を後方に延長して延長部38とし、この延長部38の後端部に、前記伸縮式ダンパ36の他端部を結合する為の、円形の結合孔(図示省略)を形成している。
前記伸縮式ダンパ36は、シリンダ部39と、ダンパ用ロッド40と、グリース41とから構成したもので、伸縮可能であるが、伸縮させる方向の力に対して抵抗となる。この様な伸縮式ダンパ36を構成する、前記シリンダ部39は、アルミニウム等の金属により、或いは耐油性合成樹脂により、先端部が開口した円筒状に構成している。又、前記ダンパ用ロッド40は、前記シリンダ部39と同様の材料により円柱状に造られたもので、基端部乃至中間部をこのシリンダ部39内に、このシリンダ部39の先端開口から緩く挿入している。更に、前記グリース41を、このシリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との間に介在させている。言い換えれば、これら両周面同士の間の隙間42を、前記グリース41によりほぼ塞いでいる。このグリース41としては、基油の動粘度が500〜50000mm2/s(40℃)の範囲のもの、より好ましくは5000〜20000mm2/s(40℃)の範囲のものを使用する。
尚、前記シリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との形状は、図19の(A)に示す様な、単なる円筒面でも良いが、同図の(B)に示す様な、スプライン状の凹凸形状とする事もできる。前記伸縮式ダンパ36は、前記シリンダ部39と前記ダンパ用ロッド40とが軸方向に相対変位する際に、前記隙間42内に存在するグリース41に剪断力が作用する事で、この相対変位(前記伸縮式ダンパ36を伸縮させる事)に対する抵抗を生じる。そして、この抵抗力は、前記グリース41の粘度が高い程、前記隙間42の厚さが小さい程、前記両周面同士の対向面積が広い程(この隙間42の周長が長い程)、それぞれ大きくなる。又、前記抵抗力は、前記伸縮式ダンパ36が伸縮する勢いが強い(伸縮速度が速い)場合には大きくなり、伸縮する勢いが弱い(伸縮速度が遅い)場合には小さくなる。
そこで、前記グリース41の粘度、前記隙間42の厚さ、前記両周面同士の対向面積を適正に規制して、前記伸縮式ダンパ36の伸縮方向の力に対する抵抗(ダンパ性能)を所望の値にする。そして、前記ステアリングホイール1の位置調節を行うべく、前記調節レバー33を図23の(A)(B)−(b)に示した状態から同図の(A)(B)−(a)に示した状態に向け、下方に回動させる際に、この調節レバー33が勢い良く回動する事を効果的に防止できる様にする。この為に前記伸縮式ダンパ36の両端部は、前記突片35の先端部と前記延長部38の後端部とに、揺動及び調節ロッド25の軸方向の変位を可能に結合支持している。
前記ダンパ用ロッド40の先端部を前記突片35の先端部に結合する為、このダンパ用ロッド40の先端部に先端側フランジ43を形成している。そして、この先端側フランジ43に、図20の(A)に示す様な挿通孔44を形成するか、同図の(B)に示す様な、茸形の弾性脚片45を形成する。このうちの挿通孔44を設けた構造の場合には、この挿通孔44と前記結合孔37とに緩く挿通した、リベット、小ねじ及びナット等の結合杆部材により、揺動変位を可能に結合する。又、前記弾性脚片45を設けた構造の場合には、この弾性脚片45を、その最大径部の外径を弾性的に縮めつつ、前記結合孔37に挿入する。挿入した状態では、この結合孔37の内周面と前記弾性脚片45の外周面との間に存在する隙間、或いはこの弾性脚片45の弾性変形に基づき、前記先端側フランジ43に対する、前記ダンパ用ロッド40の各方向の揺動変位を可能にする。
前記シリンダ部39の基端部に関しては、基端側フランジ46を形成し、この基端側フランジ46に、図21の(A)に示す様な挿通孔44a又は同図の(B)に示す様な弾性脚片45aを形成している。そして、前記ダンパ用ロッド40の先端部と同様にして、前記延長部38の後端部に形成した結合孔に対し、各方向の揺動変位を可能に結合する。
ステアリングホイール1の位置調節を可能とする状態と、同じく調節後の位置に保持する状態とで前記突片35は、カム装置32の伸縮ストローク分(例えば1〜2.5mm程度)、前記調節ロッド25の軸方向に変位する。前記伸縮式ダンパ36の両端部を前記突片35或いは前記延長部38に、揺動変位を可能に結合すれば、前記伸縮ストロークに基づく、これら突片35と延長部38との相対変位を吸収できる。
上述の様に構成する先発明のステアリングホイールの位置調節装置によれば、前記ステアリングホイール1の位置調節を行うべく、前記調節レバー33を回動させる際に、この調節レバー33が勢い良く回動する事を防止できる。即ち、前述した様に、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する為の拡縮機構としてカム装置を使用すると、何らの対策も施さない場合には、前記調節レバー33を下方に回動させる際に、この調節レバー33が運転者の意に反して勢い良く回動する可能性がある。これに対して先発明のステアリングホイールの位置調節装置の構造では、前記調節レバー33を下方に回動させるのに伴って、前記伸縮式ダンパ36の全長が縮まる。この結果、この調節レバー33を下方に回動させる事に対する抵抗が働き、この調節レバー33が下方に回動しようとする勢いが弱められる。この結果、この調節レバー33を操作する運転者に不快感を与える事を防止できる。
尚、前記伸縮式ダンパ36を構成するシリンダ部39とダンパ用ロッド40との材質は特に問わない。但し、このシリンダ部39を構成する外径側材料の線膨張係数よりも、前記ダンパ用ロッド40を構成する内径側材料の線膨張係数を大きくすれば、温度変化に拘らず、前記伸縮式ダンパ36のダンパ性能の変化を少なく抑える(最も理想的には一定に保つ)事ができる。この理由は、前記両材料の線膨張係数の大小関係を上述の様に規制する事により、温度変化に伴う前記グリース41の粘性変化が前記ダンパ性能を変化させる方向と、同じく前記シリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との間の隙間42の厚さ変化が前記ダンパ性能を変化させる方向とが、互いに逆になる為である。
具体的には、前記グリース41の粘度ηが低くなる高温時に、前記シリンダ部39の熱膨張量に比べて前記ダンパ用ロッド40の熱膨張量が多くなり、前記隙間42の厚さhが小さくなる。逆に、前記グリースの粘度ηが高くなる低温時には、前記シリンダ部39の熱収縮量に比べて前記ダンパ用ロッド40の熱収縮量が多くなり、前記隙間hの厚さが大きくなる。前記シリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との間に作用する粘性摩擦力F(∝ダンパ性能)は、これら両周面同士の対向面積をAとし、これら両周面と前記グリース41との間の摩擦係数をkとすれば、次式で表される。
=(η・A・k)/h
この式から明らかな通り、前記粘度ηが高くなる程、前記厚さhが小さくなる程、前記両周面同士の間に作用する粘性摩擦力、即ち、前記伸縮式ダンパ36のダンパ性能は大きくなる。逆に、前記粘度ηが低くなる程、前記厚さhが大きくなる程、このダンパ性能は小さくなる。前記外径側、内径側両材料の線膨張係数の大小関係を上述の様に規制する事により、前記粘性ηと厚さhとが、温度変化に対応して前記ダンパ性能を、互いに逆方向に変化させる。即ち、前記両材料の線膨張係数の大小関係を上述の様に規制する事により、上記式中の「η/h」の値の変化を小さく抑えられる。残りの「A・k」は温度により殆ど変化しないので、温度変化に伴う前記ダンパ性能の変化を少なく抑えて、温度変化に拘らず、前記調節レバー33を操作する為に要する力の変動を少なく抑えられる。この結果、この調節レバー33を操作する運転者に与える違和感を、より一層低減できる。
上述の様に構成する第一の先発明のステアリングホイールの位置調節装置は、前記カム装置32を設けた構造で、前記ステアリングホイール1の位置調節を行うべく、前記調節レバー33を回動させる際に、この調節レバー33が勢い良く回動する事を防止できて、この調節レバー33を操作する運転者に違和感を与える事を防止できる。但し、前記ステアリングホイール1の高さ位置変化や前記調節レバー33の姿勢変化に拘らず、前記伸縮式ダンパ36の性能を一定に、且つ、十分に保つ面から、改良の余地がある。即ち、この伸縮式ダンパ36の傾斜角度は、図23の(A)と(B)とを比較すれば明らかな通り、前記ステアリングホイール1の高さ位置(ステアリングコラム6aの傾斜角度)により変化する。又、図23の(a)と(b)とを比較すれば明らかな通り、前記調節レバー33の姿勢によっても変化する。
そして、前記伸縮式ダンパ36の傾斜角度変化に拘らず、前記シリンダ部39の開口部を上に向けたままの状態に保ち難い為、このシリンダ部39内に保持しておくグリースの量を多くし難い。この事は、前記伸縮式ダンパ36の小型化とダンパ性能確保との両立の面から不利である。又、図23の(a)の(A)⇔(B)同士の間で、前記伸縮式ダンパ36が伸縮する。この事は、ステアリングコラム6aを揺動変位させる際にこの伸縮式ダンパ36が抵抗になる事に繋がる。前記第一の先発明の構造の場合には、次述する様に、この伸縮式ダンパ36の組み付け位置を工夫する事により、前記ステアリングコラム6aを揺動変位に伴うこの伸縮式ダンパ36の伸縮量を少なく抑える事を考慮している。
図24は、図23の(a)に示す様に、前記調節レバー33を下方に回動させて、前記ステアリングホイール1の上下位置調節を可能にした状態を示している。前記抵抗を低く抑えるべく、前記両端の連結部の位置を規制する為に、図24に鎖線で示す様に、前記調節ロッド25を上下方向長孔17の上端部まで移動させ、前記ステアリングホイール1を調節可能な上端位置とした状態での、前記ダンパ用ロッド40の先端側の連結部(挿通孔44若しくは弾性脚片45)の中心位置を、上端側中心位置Oとする。又、前記調節ロッド25を上下方向長孔17の下端部まで移動させ、前記ステアリングホイール1を調節可能な下端位置とした状態での、前記ダンパ用ロッド40の先端側の連結部の中心位置を、下端側中心位置Oとする。又、これら両中心位置O、O同士を結ぶ線分xを想定し、更にこの線分xの垂直二等分線yを想定する。そして、前記シリンダ部39の基端部と前記支持板部15cの延長部38との連結部(挿通孔44a若しくは弾性脚片45a)の中心位置Oを、前記垂直二等分線y上に存在させる。
前記伸縮式ダンパ36の両端部の連結部の位置を上述の様に規制すれば、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節すべく、前記調節ロッド25を前記上下方向長孔17に沿って移動させる際に、この調節ロッド25が、前記基端側の中心位置Oを中心とする円弧γの、ほぼ接線方向に移動する。この為、この基端側の中心位置Oと、先端側中心位置である前記ダンパ用ロッド40の先端側の連結部の中心位置との距離の変化量を僅少に抑えられる。この結果、前記伸縮式ダンパ36の伸縮量も僅少に抑えられる。先に述べた通り、前記シリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との間に存在するグリース41の剪断抵抗は、これら両周面同士の相対変位速度が速い程大きくなる。逆に言えば、この相対変位速度が遅い場合には、前記グリースの剪断抵抗を低く抑えられて、前記伸縮式ダンパ36の抵抗を小さく抑えられる。従って、上述の様に、前記シリンダ部39の基端部と前記支持板部15cの延長部38との連結部の中心位置Oを、前記垂直二等分線y上に存在させれば、前記ステアリングホイール1の高さ調節時に、前記伸縮式ダンパ36が抵抗になる事を抑えて、この高さ調節作業を軽い力で行える。尚、この様な効果は、前記中心位置Oを前記垂直二等分線yの近傍{前記線分xの中点を通り、且つ、この垂直二等分線yに対して絶対値で10度以内(好ましくは5度以内)の角度だけ傾斜した直線上}に存在させる事によっても、同様の理由によって得られる。
上述の様に、前記伸縮式ダンパ36の配置状態を規制する事により、この伸縮式ダンパ36がステアリングコラム6aを揺動変位させる事に対する抵抗となる程度を低く抑えられるが、全く抵抗にならない様にする事はできない。
又、前記伸縮式ダンパ36の伸縮に伴って、前記隙間42内のグリース41が押し出されたりして流失するのを防止する為に、前記伸縮式ダンパ36の構造及び設置状態を、図23、25の様に規制している。この様な規制が必要になる理由は、次の通りである。
即ち、前記伸縮式ダンパ36により、前記調節レバー33が勢い良く下方に回動するのを防止する為には、前記隙間42内に十分量のグリース41が存在している事が必要である。一方、前記シリンダ部39を奥端が完全に塞がれた構造とし、このシリンダ部39内で前記ダンパ用ロッド40が軸方向移動する構造とした場合、このシリンダ部39に対するこのダンパ用ロッド40挿入量が増大する際に、このシリンダ部39の奥部空間の圧力が上昇する。この結果、前記隙間42内のグリース41が、このシリンダ部39の開口側から押し出されて周囲に流失する。一方、このシリンダ部39を単なる円管状とした(両端を開口させた)場合には、前記伸縮式ダンパ36の姿勢変化に伴って前記隙間42から前記シリンダ部39の基端側に入り込んだグリース41が、そのまま基端側開口から周囲に流失する。何れにしても、前記ステアリングホイール1の高さ位置調節の繰り返しに伴って、前記隙間42内のグリース41が不足し、前記伸縮式ダンパ36のダンパ性能が劣化する。
この様にして生じる、前記伸縮式ダンパ36のダンパ性能の劣化を防止する為に第一の先発明の構造の場合には、図25に示す様に、前記シリンダ部39の基端部を、このシリンダ部39の内部空間に空気を吸排する空気流路47a、47bを除いて塞いでいる。このうち、図25の(A)に示した構造は、前記シリンダ部39の基端開口全体を蓋体48aにより塞ぐと共に、このシリンダ部39の基端部に、このシリンダ部39を径方向に貫通する空気流路47aを形成している。又、図25の(B)(C)に示した構造は、前記シリンダ部39の基端開口を、一部が欠けた、略円形の蓋体48bにより塞ぎ、この欠けた部分とこのシリンダ部39の基端部内周面との間部分を、前記空気流路47bとしている。何れの構造の場合でも、前記伸縮式ダンパ36を前記突片35と前記延長部38との間に掛け渡した状態で、前記空気流路47a、47bを上方に配置する。
又、前記シリンダ部39と前記ダンパ用ロッド40とは、使用に伴って前記伸縮式ダンパ36の全長が最も縮まった状態でも、このダンパ用ロッド40の基端面が前記シリンダ部39の奥端面に突き当たらず、これら基端面と奥端面との間に、グリース溜りとして機能する空間49が残る程度の長さに規制している。そして、この空間49内に、前記シリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との間の隙間42からはみ出したグリースを貯溜しておける様にしている。
更に、前記空気流路47a、47bを、前記ステアリングホイール1の調節位置及び前記調節レバー33の回動位置の如何に拘らず、前記空間49内のグリースが、重力に基づき、前記空気流路47a、47bを通じて漏出しない位置に配置している。
即ち、前記伸縮式バンパ36の姿勢は、図23の(A)に示した、前記ステアリングホイール1を上端位置とする場合と、同じく(B)に示した下端位置にする場合とで変化する。又、(a)に示した前記調節レバー33を下方に回動させた場合と、同じく(b)に示した上方に回動させた場合とでも変化する。そして、図23の(A)−(a)に示した、前記ステアリングホイール1を上端位置とし、前記調節レバー33を下方に回動させた状態で、前記伸縮式ダンパ36の基端側が低くなる方向に最も大きく傾斜する。前記空間49の容積と前記空気流路47a、47bの設置位置は、この様な図23の(A)−(a)に示した状態でも、前記空間49内に存在するグリース41が外部に漏出しない様に、前記伸縮式ダンパ36内に充填するグリース41の量との関係で規制している。そして、前記シリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との間の隙間42内に保持されるグリースの量を確保して、前記伸縮式ダンパ36の性能を維持できる様にしている。
上述の様な考慮により、前記隙間42内に保持するグリースの量を或る程度確保はできるが、より十分な量を確保する面からは改良の余地がある。即ち、前記図23の(A)に示した状態では前記シリンダ部39の基端側が先端開口に比べて明らかに下側に位置するのに対して、同じく(B)に示した状態では前記シリンダ部39の先端開口の高さ位置が基端側に比べてあまり高くない状態となる。この為、何れの状態でも前記隙間42及び空間49内に留まるグリースの量を十分に確保する事は難しい。
前記特願2012−242385で開示した、第二の先発明の構造は、上述の様な事情に鑑みて発明したものである。次に、この第二の先発明の構造に就いて、図26〜31により説明する。この第二の先発明の構造の場合には、調節ロッド25aを、基端部(図30の左端部)に六角形等の非円形の頭部50を、先端部(図30の右端部)に雄ねじ部51を、それぞれ設けたボルトにより構成している。又、調節レバー33aの基端部に設けるボス部34aと、カム装置32aを構成する駆動カム30aとを一体としている。又、このボス部34aの外側面に、前記頭部50を嵌合させる係合凹部52を形成している。前記調節ロッド25aは、前記雄ねじ部51の側から前記ボス部34aの中心孔53aに挿通し、更に、前記駆動カム30aと共に前記カム装置32aを構成する被駆動カム31aの中心孔53b、一方の支持板部15aに形成した上下方向長孔17、被挟持部27に形成した前後方向長孔28、他方の支持板部15b(図16参照)に形成した上下方向長孔を挿通して、前記雄ねじ部51をこの他方の支持板部15bの外側面から突出させる。この状態で、前記頭部50と前記係合凹部52とを係合させて、前記調節ロッド25aと前記調節レバー33aとを、同期して(一体的に)回転する様に組み合わせる。又、前記雄ねじ部51にナット(図示省略)を螺着して、特許請求の範囲に記載したアンカ部とする。これら雄ねじ部51とナットとの間には、止めピン、かしめ等の緩み止め手段を設ける。又、このナットの内側面と前記他方の支持板部15bの外側面との間には、滑りワッシャ等のスラスト軸受を設けて、これらナットと支持板部15bとの相対回転に要する力の低減を図る。
前記被駆動カム31aは、前記一方の支持板部15aに形成した上下方向長孔17に、この上下方向長孔17に沿った変位のみを可能に係合させている。この為に、前記被駆動側カム31aの内側面に、上下方向に長い係合凸部54を形成し、この係合凸部54を前記上下方向長孔17に係合させている。又、この状態で、前記駆動カム30aの内側面に設けた駆動側カム面55と、前記被駆動カム31aの外側面に設けた被駆動側カム面56とを係合させている。これら両カム面55、56は何れも、円周方向に交互に配置した凸部と凹部とを、傾斜面により連続させて成る。そして、前記調節レバー33aの回転に伴って、特許請求の範囲に記載した押圧部である前記被駆動カム31aと、同じくアンカ部である前記ナットとの間隔を拡縮できる様にしている。
そして、第二の先発明に係る構造の場合には、前記駆動カム30aと前記被駆動カム31aとの間に、全長を伸縮させる方向に対する抵抗となる伸縮式ダンパ36aを掛け渡している。この伸縮式ダンパ36aの基本的構成は、前述した第一の先発明に係る構造に組み込む伸縮式ダンパ36(図15〜18参照)と同じで、シリンダ部39と、ダンパ用ロッド40と、グリース41とから成る。
前記伸縮式ダンパ36aを前記駆動カム30aと前記被駆動カム31aとの間に掛け渡す為に、このうちの駆動カム30aの外周面に突片35aを一体に設け、この突片35aの先端部に結合孔37aを設けている。又、前記被駆動側カム31aと一体に支持腕部57を設け、この支持腕部57の先端部に第二結合孔58を設けている。尚、この支持腕部57の先半部は基半部に対し、前記駆動カム30a側にオフセットさせて、前記調節ロッド25aの軸方向(図28の左右方向)に関する、前記伸縮式ダンパ36aの両端支持部の位置関係を適正にしている。
前記伸縮式ダンパ36aは、前記ダンパ用ロッド40の先端部に設けた先端側フランジ43aを前記突片35aの先端の結合孔37aに、前記シリンダ部39の基端部に設けた基端側フランジ46aを前記支持腕部57の先端の第二結合孔58に、それぞれ結合ねじ59a、59bにより、揺動変位を可能に結合している。そして、前記両フランジ43a、46aを前記両結合孔37a、58に、これら両結合孔37a、58を中心とする揺動変位と、前記調節ロッド25aの軸方向に関する若干の(前記カム装置32aの軸方向寸法の変化を吸収できるだけの)揺動変位とを可能に結合する。この様にして、前記伸縮式ダンパ36aを前記突片35aの先端と前記支持腕部57の先端との間に掛け渡した状態で、この伸縮式ダンパ36aを構成する前記シリンダ部39を、開口部を上方に向け、前記ダンパ用ロッド40の下側に配置する。
上述の様に構成する第二の先発明に係るステアリングホイールの位置調節装置の場合には、前記伸縮式ダンパ36aが伸縮するのは、図31の(a)⇔(b)で示す、前記調節レバー33aを回動させる場合のみである。これに対し、同じく図31の(A)⇔(B)で示す、前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節すべく、前記ステアリングコラム6aを揺動変位させる際には、前記伸縮式ダンパ36aが伸縮する事はない。従って、この伸縮式ダンパ36aが前記ステアリングホイール1の高さ位置調節に対する抵抗にはならず、この高さ位置調節を、より円滑に行える。
又、前記第二の先発明に係る構造の場合には、図31から明らかな通り、前記伸縮式ダンパ36aを構成するシリンダ部39とダンパ用ロッド40とのうち、先端部が開口した筒状のシリンダ部39を下側に配置し、且つ、前記ステアリングコラム6aや前記調節レバー33aの姿勢に拘らず、前記シリンダ部39が上下方向に大きく傾斜したままになる様にできる。従って、このシリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との間に介在させたグリース41が外部に漏れ出し難くできる。この為、これら両周面同士の間に、長期間に亙り十分量のグリース41を保持できて、前記調節レバー33aを操作する運転者に前記不快感を与える事の防止効果を、より長期間に亙り維持できる。
以上に述べた様な前記両先発明に係るステアリングホイールの位置調節装置は、前記伸縮式ダンパ36、36aのダンパ性能を、繰り返しの使用に拘らず、安定して維持する面からは、改良の余地がある。即ち、前述の図13〜25に示した第一の先発明の構造にしても、図26〜31に示した第二の先発明の構造にしても、前記シリンダ部39内で前記ダンパ用ロッド40を、グリース41の膜を介して軸方向に相対変位させる事により、前記調節レバー33、33aの回転に対する抵抗力を発生させている。ところで、前記伸縮式ダンパ36、36aの軸方向寸法を変化させる方向に加わる力は、この伸縮式ダンパ36、36aの軸方向寸法を縮める場合と伸張させる場合とで異なる。具体的には、前述の図15、23、26、27、31で前記調節レバー33、33aを下方に回動させるのに伴って前記伸縮式ダンパ36、36aの全長を縮める際の勢いが、同じく上方に回動させるのに伴って全長を延ばす際の勢いよりも強くなる。
前記伸縮式ダンパ36、36aの伸縮に伴って、前記シリンダ部39内に存在するグリース41は、このシリンダ部39の内周面と前記ダンパ用ロッド40の外周面との間の微小隙間内を、これら両周面の軸方向に移動する。そして、これら両周面の軸方向に関する相対変位の単位長さ当たりの、前記微小隙間内を移動するグリースの量は、この相対変位の速度が速い程少なく、逆に遅い程多くなる。この結果、前記伸縮式ダンパ36、36aの伸縮を繰り返すと、前記シリンダ部39内のグリース41が、次第にこのシリンダ部39の奥部に集まり、このシリンダ部41の中間部で、このシリンダ部39の内周面と前記前記ダンパ用ロッド39の外周面との間に存在するグリース41の量が少なくなり、前記伸縮式ダンパ36、36aのダンパ性能が低下する可能性がある。
特許文献3には、ロータリ式のダンパで筒状軸受の内周面と回転軸の外周面との間に存在するグリースの偏りを解消する構造が記載されている。但し、この様な特許文献3に記載された発明の構造は、ステアリングホイールの位置調節装置を対象としたものではなく、伸縮式ダンパに適用できるものでもない。
特開2011−121443号公報 特開2002−59851号公報 特開平10−054171号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、先発明の効果を維持し、しかも、その効果が繰り返しの使用によっても低減し難い構造を実現すべく発明したものである。
本発明のステアリングホイールの位置調節装置は、ステアリングコラムと、被挟持部と、変位側透孔と、ステアリングシャフトと、支持ブラケットと、1対の固定側透孔と、調節ロッドと、アンカ部と、押圧部と、拡縮機構と、調節レバーとを備える。
このうちのステアリングコラムは、筒状である。
又、前記被挟持部は、このステアリングコラムの一部に固設されている。
又、前記変位側透孔は、前記被挟持部に設けられている。
又、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されて、後端部でこのステアリングコラムの後端開口から後方に突出した部分にステアリングホイールを固定する。
又、前記支持ブラケットは、前記被挟持部を幅方向両側から挟む1対の支持板部を有し、車体に固定の部分に支持される。
又、前記両固定側透孔は、前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられている。
又、前記調節ロッドは、前記両固定側透孔及び前記変位側透孔に、幅方向に挿通されている。
又、前記アンカ部は、前記調節ロッドの基端部で前記両支持板部のうちの一方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。
又、前記押圧部は、前記調節ロッドの先端部で、前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。
又、前記拡縮機構は、前記押圧部と前記アンカ部との間隔を拡縮するものである。
更に、前記調節レバーは、前記調節ロッドを中心とする回動に基づいて、前記押圧部と前記アンカ部との間隔を拡縮させるものである。
そして、前記両固定側透孔と前記変位側透孔とのうちの少なくとも一方の透孔を、前記ステアリングホイールの調節方向に長い長孔としている。
特に、本発明のステアリングホイールの位置調節装置に於いては、前記調節レバーと共に前記調節ロッドを中心に回転する回転部分と、この調節レバーの回転に拘らず回転しない非回転部分との間に伸縮式ダンパを掛け渡している。この伸縮式ダンパは、先端部が開口した筒状のシリンダ部と、基端部乃至中間部をこのシリンダ部内に、このシリンダ部の先端開口から緩く挿入されたダンパ用ロッドと、これらシリンダ部の内周面とダンパ用ロッドの外周面との間に介在させたグリースとから成り、全長を伸縮させる方向に対する抵抗となる。そして、少なくとも前記調節レバーを前記ステアリングホイールの位置調節を可能とする方向に回動させる事に対する抵抗を付与する。
又、前記ダンパ用ロッドの中間部基端寄り部分に形成された中間大径部と、このダンパ用ロッドの基端部でこの中間大径部と軸方向に離隔した部分に形成された基端寄り大径部と、このダンパ用ロッドの中間部で前記シリンダ部内に挿入される部分に形成された中央寄り大径部とを備える。そして、前記中間大径部とこのシリンダ部の内周面との間に存在する隙間の前記グリースの流通に対する抵抗を、前記基端寄り、中央寄り両大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面との間に存在する隙間の前記グリースの流通に対する抵抗よりも大きくしている。
上述の様な本発明を実施する場合に、具体的には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記中間大径部の外周面を、周方向に関して凹凸の無い円筒面として、この中間大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面とを全周に亙って近接対向させる。又、前記基端寄り、中央寄り両大径部の外周面に、これら両大径部を前記ダンパ用ロッドの軸方向に横切る凹溝部を形成して、これら両大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面との間の隙間を、円周方向の一部(前記凹溝部を形成した部分)で広くする。
又、この様な請求項2に記載した発明を実施する場合に、より具体的には、請求項3に記載した発明の様に、前記基端寄り、中央寄り両大径部の外周面の円周方向複数箇所に、これら両大径部を前記ダンパ用ロッドの軸方向に横切る軸方向凹溝部を形成する。
更に、好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、前記中間大径部の軸方向中間部外周面に周方向凹溝部を、この中間大径部の全周に亙って形成する。そして、この中間部大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面との間の隙間をラビリンスシールとする。
又、本発明を実施する場合に、伸縮式ダンパの両端部を結合する回転部分及び非回転部分としては、請求項5又は請求項6に記載した発明の構造を採用できる。
このうちの請求項5に記載した発明の場合には、前述の図13〜25に示した第一の先発明の構造の如く、前記回転部分を、前記調節レバーの基端部に設けられてこの調節レバーと共に回転する突片とする。又、前記非回転部分を、前記他方の支持板部とする。
これに対して、請求項6に記載した発明は、前述の図26〜31に示した第二の先発明の構造の如く、チルト式ステアリング装置を対象とする。この為に、前記両固定側透孔を、前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられた、それぞれが上下方向に長い1対のチルト用長孔とし、前記拡縮機構を、被駆動カムと駆動カムとを備えたカム装置により構成する。このうちの被駆動カムは、外側面を凸部と凹部とを傾斜面により連続させた被駆動側カム面とし、中心孔に前記調節ロッドを回転可能に挿通した状態で、前記他方の支持板部に設けた前記チルト用長孔に、このチルト用長孔に沿った変位のみを可能に係合する。又、前記駆動カムは、前記被駆動側カム面と対向する内側面を、凸部と凹部とを傾斜面により連続させた駆動側カム面とし、前記調節レバーにより前記調節ロッドの中心軸回りに回転可能とする。前記カム装置は、前記被駆動側カム面と前記駆動側カム面との係合に基づいて軸方向寸法を拡縮する。そして、前記回転部分を、前記調節レバーの基端部に設けられてこの調節レバーと共に回転する突片とし、前記非回転部分を、前記被駆動側カムに固定されてこの被駆動側カムと共に前記チルト用長孔に沿って変位する支持腕とする。
又、本発明のステアリングホイールの位置調節装置は、チルト式ステアリング装置に限らず、テレスコピック式ステアリング装置でも実施できる。この場合には、請求項12に記載した発明の様に、前記ステアリングコラムを、アウタコラムとインナコラムとを伸縮可能に組み合わせたテレスコピックステアリングコラムとする。又、前記ステアリングシャフトを、アウタシャフトとインナシャフトとを、トルク伝達可能に、且つ、伸縮可能に組み合わせたテレスコピックステアリングシャフトとする。又、前記被挟持部を、前記アウタコラムに設けて、前記通孔を、このアウタコラムの軸方向に長い前後方向長孔とする。そして、前記調節ロッドをこの前後方向長孔内で変位可能な範囲内で、前記ステアリングホイールの前後位置の調節を可能とする。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項7に記載した発明の様に、前記シリンダ部の内周面及び前記ダンパ用ロッドの外周面を、周方向に関して凹部と凸部とを交互に連続させた凹凸面として、これら両周面同士の対向面積を確保する。
或いは、請求項8に記載した発明の様に、グリースの基油の動粘度を、40℃で500〜50000mm2/sとする。
或いは、請求項9に記載した発明の様に、前記シリンダ部を構成する外径側材料の線膨張係数よりも、前記ダンパ用ロッドを構成する内径側材料の線膨張係数を大きくする。
この様な請求項9に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項10に記載した発明の様に、前記外径側材料を鉄系合金とし、前記内径側材料を軽合金又は合成樹脂とする。
或いは、請求項11に記載した発明の様に、前記外径側材料を金属とし、前記内径側材料を合成樹脂とする。
上述の様に構成する本発明のステアリングホイールの位置調節装置によれば、前述した先発明のステアリングホイールの位置調節装置と同様に、例えば請求項6に記載した発明の如く、カム装置により構成された拡縮機構を設けた構造で、ステアリングホイールの位置調節を行うべく、調節レバーを回動させる際に、この調節レバーが勢い良く回動する事を防止できる。即ち、この調節レバーと共に回転する回転部分と非回転部分との間に設けた伸縮式ダンパが、前記調節レバーをステアリングホイールの位置調節を可能とする方向に回動させる事に対する抵抗となる。この為、前記拡縮機構を構成する、駆動側、被駆動側両カム面を構成する各凸部の先端部が相手カム面に強く押し付けられ、前記拡縮機構の軸方向寸法が勢い良く縮まる傾向になっても、この勢いが弱められる。この結果、前記駆動側カム面を設けた駆動側カムを回動させる調節レバーを操作する運転者に不快感を与える事を防止できる。又、前記伸縮式ダンパは、小型で十分な減衰効果を得る事ができる為、設置スペースが限られる場合でも、前記不快感の防止を十分に図れる。
更に、本発明のステアリングホイールの位置調節装置の場合には、繰り返しの使用によっても、上述した効果が低減し難い。即ち、本発明のステアリングホイールの位置調節装置を構成する伸縮式ダンパが伸縮する際に、シリンダ部の内周面とダンパ用ロッドの外周面との間に存在するグリースは、このダンパ用ロッドの外周面に形成した、基端寄り、中央寄り両大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面との間に存在する隙間を軸方向に流れる。中間大径部とこのシリンダ部の内周面との間に存在する隙間を通じてグリースが軸方向に流通する事は殆どない。従って、前記伸縮式ダンパが繰り返し伸縮した後に於いても、前記中間大径部の軸方向両側には、初めの状態とほぼ同じ量のグリースが存在する状態となり、前記効果を引き続き得る事ができる。
又、請求項6に記載した発明の場合には、前記伸縮式ダンパが伸縮するのは、前記調節レバーを回動させる場合のみである。即ち、この調節レバーをステアリングホイールの高さ位置を調節可能な状態に回動させた状態では、前記ステアリングホイールの高さ位置を調節すべく、ステアリングコラムを揺動変位させても、前記レバー側係止部分とカム側係止部分との距離が変化する事はない。従って、前記ステアリングコラムの揺動変位に伴って前記伸縮式ダンパが伸縮する事もない為、この伸縮式ダンパが前記ステアリングホイールの高さ位置調節に対する抵抗にはならず、この高さ位置調節を、より円滑に行える。
又、請求項7に記載した発明の様に、前記シリンダ部の内周面と前記ダンパ用ロッドの外周面との対向面積を確保すれば、小型の伸縮式ダンパにより、十分にダンパ効果を得られる。
又、請求項8に記載した発明の様に、前記両周面同士の間に介在させるグリースの粘度を、500〜50000mm2/s(40℃)の範囲に規制すれば、前記不快感の防止を有効に図れる。特に、前記粘度を5000〜20000mm2/s(40℃)の範囲に規制すれば、前記両周面の形状を単なる円筒面としても、前記不快感の防止を十分に図れる。
更に、請求項9〜11に記載した発明の様に、前記シリンダ部を構成する外径側材料の線膨張係数よりも、前記ダンパ用ロッドを構成する内径側材料の線膨張係数を大きくすれば、温度変化に伴うダンパ性能の変化を少なく抑える事ができる。即ち、前述した先発明の構造の場合と同様にして、このダンパ性能の変化を少なく抑え、温度変化に拘らず、前記調節レバーを操作する為に要する力の変動を少なく抑えられる。この結果、この調節レバーを操作する運転者に与える違和感を、より一層低減できる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、伸縮式ダンパを組み立て前の状態で示す斜視図。 同じく、ダンパ用ロッドのみを取り出して図1と逆方向から見た斜視図。 図2のa−a断面図。 伸縮式ダンパを組み立てた状態で、図1と同方向から見た斜視図。 図4のb−b断面図。 図5のc−c断面図。 同d−d断面図。 伸縮式ダンパの端部を相手部材に結合する状態を工程順に示す断面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、ダンパ用ロッドの基端部の側面図。 従来構造の第1例を示す、自動車用のステアリング装置の略側面図。 同第2例を、前上方から見た状態で示す斜視図。 同じく後下方から見た状態で示す斜視図。 同じく側面図。 同じく図13の右方から見た図。 第一の先発明に係るステアリングホイールの位置調節装置の1例を示す側面図。 図15の拡大e−e断面図。 伸縮式ダンパの設置部分を取り出して示す、図15の中央部に相当する部分側面図。 伸縮式ダンパを取り出して示す側面図。 伸縮式ダンパの構造の2例を示す、図18の拡大f−f断面図(A)と伸縮ロッドを省略して示す(A)と同様の断面図(B)。 相手部材に結合する為のロッドの先端部の形状の2例を示す、図18の拡大g−g断面図。 相手部材に結合する為のシリンダ筒の基端部の形状の2例を示す、図18の拡大h−h断面図。 調節レバーの基端部を取り出して示す、図15の中央部に相当する側面図(A)と(A)のi−i断面図(B)。 ステアリングホイールの高さ位置調節に伴う伸縮式ダンパの姿勢変化の4例を示す側面図。 伸縮式ダンパの好ましい設置位置を説明する為の、図17と同様の図。 空気流路の形状の第1例を示すシリンダ筒基端部の断面図(A)と、第2例を示す同様の断面図(B)と、(B)の右方から見た図(C)。 第二の先発明に係るステアリングホイールの位置調節装置の1例を示す側面図。 図26の中央部拡大図。 一部を省略して示す、図27のj−j断面図。 要部を取り出して図27と同方向から見た部分側面図。 図29に示した部分の分解斜視図。 ステアリングホイールの高さ位置調節に伴う伸縮式ダンパの姿勢変化の4例を示す側面図。
[実施の形態の第1例]
図1〜8は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含めて本発明の特徴は、伸縮式ダンパの内部構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図15〜25に示した第一の先発明の構造、或いは図26〜31に示した第二の先発明の構造と同様である。又、特許請求の範囲中、請求項5〜12に記載した発明は、前記第一の先発明或いは第二の先発明に関する説明で述べた通りであるから、重複する図示並びに説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合には、調節レバー33、33aと共に調節ロッド25、25aを中心に回転する回転部分である突片35、35a(例えば、図15〜17、26〜30参照)と、前記調節レバー33、33aの回転に拘らず回転しない非回転部分である延長部38(例えば図15〜16参照)又は支持腕部57(例えば図26〜30参照)との間に掛け渡す伸縮式ダンパ36bを、シリンダ部39aと、ダンパ用ロッド40aと、グリース41(例えば図19参照、図1〜8には省略)とから構成している。このうちのシリンダ部39aは、底部が塞がれると共に先端部が開口した円筒状である。このシリンダ部39aの構造に関しては、基本的には、前述の図26〜31に記載した第二の先発明の構造に組み込む伸縮式ダンパ36aを構成するシリンダ部39と同様であり、内周面を、軸方向に関して内径が変化しない円筒面としている。
本例の第一の特徴は、前記ダンパ用ロッド40aの構造にある。即ち、このダンパ用ロッド40aの基端寄り部分で、前記シリンダ部39a内に挿入された状態のままこのシリンダ部39a内で軸方向に往復移動する部分である、挿入部60の形状を工夫している。そして、前記ダンパ用ロッド40aの往復移動に基づく前記グリース41の偏りを、緩和する様に構成している。具体的には、前記挿入部60に、中間大径部61と、基端寄り大径部62と、中央寄り大径部63とを、軸方向に関して互いに間隔を開けた状態で形成している。
前記各大径部61〜63の外径は、前記シリンダ部39aの内径よりも僅かに小さくして、これら各大径部61〜63をこのシリンダ部39a内に、軸方向の変位を可能に挿入できる様にしている。このうちの中間大径部61の外周面は、単なる円筒面としている。従って、この中間大径部61の外周面は前記シリンダ部39aの内周面に、全周に亙り微小隙間を介して近接対向する。この微小隙間の厚さは、前記グリース41の流通に対して大きな抵抗となり、このグリース41が、前記中間大径部61の軸方向両側同士の間で実質的に移動しない様にしている。
これに対して、前記中間大径部61を軸方向両側から挟む位置に形成した、前記基端寄り大径部62及び前記中央寄り大径部63は、外周面の周方向等間隔となる複数箇所(図示の例では8箇所)ずつに、それぞれがこれら基端寄り、中央寄り両大径部62、63を軸方向に横切る凹溝部64、64を形成している。そして、これら基端寄り、中央寄り両大径部62、63の外周面と前記シリンダ部39aの内周面との間の隙間を、円周方向の一部で広くしている。即ち、このシリンダ部39aの内周面と前記各凹溝部64、64とにより囲まれた部分を、図7に示す様な、断面積が小さな絞り流路65、65としている。これに対して、前記基端寄り、中央寄り両大径部62、63の外周面と前記シリンダ部39aの内周面との間の隙間で、前記各絞り流路65、65から外れた部分の径方向幅は、このシリンダ部39aの内周面と前記中間大径部61の外周面との間の隙間と同様に、極狭くしている。この様な構成を採用する事により、これら各大径部61〜63の外周面を、何れも、少なくとも円周方向の一部で前記シリンダ部39aの内周面に、微小隙間を介して対向させる事により、前記伸縮式ダンパ36bの曲げ剛性を確保している。
前記各大径部61〜63の外周面形状を、それぞれ上述の様に異ならせている為、前記挿入部60の外周面と前記シリンダ部39aの内周面との間に存在する円筒状空間66部分の、前記グリース41の流通に対する抵抗が、軸方向で互いに異なる。
具体的には、前記中間大径部61と前記シリンダ部39aの内周面との間に存在する微小隙間の抵抗が大きくなる。この為、前記円筒状空間66部分内に存在するグリースが、この微小隙間を通じて(前記中間大径部61を超えて)軸方向に流通する事は殆どない。
これに対して、前記基端寄り、中央寄り両大径部62、63の外周面と前記シリンダ部39aの内周面との間には、前記各絞り流路65、65が存在する。従って、前記シリンダ部39aと前記ダンパ用ロッド40aとが軸方向に相対変位する際には、前記グリース41が、前記各絞り流路65、65を通じて、前記基端寄り、中央寄り両大径部62、63の軸方向両側に存在する空間同士の間で流通する。この場合に、前記グリース41が、限られた前記各絞り流路65、65を通過する事に伴って、前記伸縮式ダンパ36bが伸縮する事に対する抵抗を生じる。この為、調節レバー33、33a(例えば図15、16、26〜28参照)を回動させる事に対する抵抗を付与できる。尚、前記各絞り流路65、65を形成する為の凹溝部は、前記基端寄り、中央寄り両大径部62、63の外周面を軸方向に横切るものであれば、軸方向に対し傾斜していても良い。例えば、ローレット溝の如き交差溝、ヘリカルスプライン溝の如き傾斜溝等、前記伸縮式ダンパ36bの曲げ剛性を確保し、且つ、前記基端寄り、中央寄り両大径部62、63の軸方向両側同士の間で前記グリース41を少しずつ流通させられるものであれば、各種形状を採用できる。
上述の様な伸縮式ダンパ36bを使用する、本例のステアリングホイールの位置調節装置の場合には、繰り返しの使用によっても、前記調節レバー33、33aが勢い良く回動するのを防止する効果が低減し難い。即ち、前記伸縮式ダンパ36bが伸縮する際に、前記シリンダ部39aの内周面と前記ダンパ用ロッド40aの外周面との間に存在するグリース41は、前記基端寄り、中央寄り両大径部62、63の軸方向両側同士の間を、前記各絞り流路65、65を通じて流通する事はあっても、前記中間大径部61の軸方向両側同士の間で流通する事は殆どない。従って、前記伸縮式ダンパ36bを繰り返し伸縮した後に於いても、前記中間大径部61の軸方向両側には、初めの状態とほぼ同じ量のグリース41が存在する状態となり、前記効果を引き続き得る事ができる。
尚、本例の場合には、前記ダンパ用ロッド40aを、このダンパ用ロッド40aの基端面にのみ開口する中心孔を有する中空管状としている。そして、このダンパ用ロッド40aの基端部と前記シリンダ部39aの奥部との間の空間内に封入できるグリース41の量を確保すると共に、このシリンダ部39aの奥部の圧力変動を抑えて、前記伸縮式ダンパ36bのダンパ性能を、より長期間に亙り維持できる様にしている。
更に本例の場合には、第二の特徴として、前記伸縮式ダンパ36bの両端部である、前記シリンダ部39aの基端部と前記ダンパ用ロッド40aの先端部とを、それぞれが相手部材である、前記突片35、35a、前記延長部38、前記支持腕部57等に、往復回転及び揺動変位を可能に結合する部分の構造を工夫している。
具体的には、前記シリンダ部39aの基端部と前記ダンパ用ロッド40aの先端部とに、それぞれ結合用杆状部67a、67bを設けている。これら両結合用杆状部67a、67bは、それぞれ、1本の大径部68a(68b)と、周方向に関して互いに分割された、複数本(図示の例では4本)ずつの弾性脚片69a、69a(69b、69b)とから成る。これら各弾性脚片69a、69a(69b、69b)は、それぞれ前記大径部68a(68b)の先端面70a(70b)から突出しており、それぞれの先端部に向かう程互いの間隔が広くなる方向に傾斜している。更に、前記各弾性脚片69a、69a(69b、69b)の先端部に、径方向外方に突出した鉤形の係止部71a、71a(71b、71b)を形成している。又、これら各係止部71a、71a(71b、71b)の先半部外周面は、ガイド傾斜面72a、72a(72b、72b)としている。更に、前記大径部68a(68b)の先端面70a(70b)の外周縁部に、先端縁に向かう程直径が大きくなる、部分円すい筒状の弾性薄肉部73a(73b)の基端部を連続させている。
前記突片35、35a、前記延長部38、前記支持腕部57の何れかである結合板部74の結合孔75に、前述の様な結合用杆状部67a、67bを結合するには、図8の(A)に示す様に、これら結合孔75と結合用杆状部67a、67bとをほぼ同軸線上に配置した状態から、前記各係止部71a、71a(71b、71b)を前記結合孔75内に押し込む。この結果、これら各係止部71a、71a(71b、71b)が、前記各弾性脚片69a、69a(69b、69b)を互いに近付ける方向に弾性変形させつつ、前記結合孔68を通過する。そして、通過後は、前記各弾性脚片69a、69a(69b、69b)の弾性的復元に伴って、図8の(B)に示す様に、前記各係止部71a、71a(71b、71b)の基端面と、前記結合板部74の片面(図8の上面)のうちで前記結合孔75の周縁部とが係合する。又、この状態では、前記大径部68a(68b)の先端面70a(70b)と前記結合板部74の他面(図8の下面)との間に隙間が介在する。更に、前記弾性薄肉部73a(73b)は、その先端縁部が前記結合板部74の他面に押し付けられて、軸方向寸法が弾性的に縮んだ状態となる。この為、前記簡単な組立作業で、前記伸縮式ダンパ36bの両端部を、前記調節レバー33、33aの突片35、35aと、前記延長部38又は支持腕部57との間に、所定方向の変位を可能に、且つ、走行時の振動に基づいてがたつかない様にして掛け渡せる。
[実施の形態の第2例]
図9は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、ダンパ用ロッド40bの外周面基端寄り部分に形成した中間大径部61aの軸方向中間部外周面のうちで、軸方向に離隔した2箇所位置に周方向凹溝部76、76を、それぞれ前記中間大径部61aの全周に亙って形成している。そして、前記ダンパ用ロッド40bをシリンダ部39a(例えば図5参照)に挿入した状態で、前記中間部大径部61aの外周面とこのシリンダ部39aの内周面との間の隙間をラビリンスシールとする。
この様な本例の構造によれば、前記中間部大径部61aの軸方向両側を流通するグリースの量を、より少なく抑えられる。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
本発明を実施する場合に、図示の様なステアリングホイールの高さ位置及び前後位置を調節する為のチルト・テレスコピック式ステアリング装置としても実施できる事は勿論、ステアリングホイールの高さ位置のみを調節可能としたチルト式ステアリング装置としても、更には、前後位置のみを調節可能としたテレスコピック式ステアリング装置としても実施できる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
73a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10、10a 電動モータ
11、11a ハウジング
12 車体
13 チルト軸
14、14a、14b 支持ブラケット
15、15a、15b、15c 支持板部
16 変位ブラケット
17 上下方向長孔
18 通孔
19 アウタコラム
20 インナコラム
21 アウタシャフト
22 インナシャフト
23 支持管
24 取付板部
25、25a 調節ロッド
26 被支持壁部
27 被挟持部
28 前後方向長孔
29 鍔部
30、30a 駆動カム
31、31a 被駆動カム
32、32a カム装置
33、33a 調節レバー
34、34a ボス部
35、35a 突片
36、36a、36b 伸縮式ダンパ
37、37a 結合孔
38 延長部
39、39a シリンダ部
40、40a、40b ダンパ用ロッド
41 グリース
42 隙間
43、43a 先端側フランジ
44、44a 挿通孔
45、45a 弾性脚片
46、46a 基端側フランジ
47a、47b 空気流路
48a、48b 蓋体
49 空間
50 頭部
51 雄ねじ部
52 係合凹部
53a、53b 中心孔
54 係合凸部
55 駆動側カム面
56 被駆動側カム面
57 支持腕部
58 第二結合孔
59a、59b 結合ねじ
60 挿入部
61、61a 中間大径部
62 基端寄り大径部
63 中央寄り大径部
64 凹溝部
65 絞り流路
66 円筒状空間
67a、67b 結合用杆状部
68a、68b 大径部
69a、69b 弾性脚片
70a、70b 先端面
71a、71b 係止部
72a、72b ガイド傾斜面
73a、73b 弾性薄肉部
74 結合板部
75 結合孔
76 周方向凹溝部

Claims (12)

  1. 筒状のステアリングコラムと、このステアリングコラムの一部に固設された被挟持部と、この被挟持部に設けられた変位側透孔と、このステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されて、後端部でこのステアリングコラムの後端開口から後方に突出した部分にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、前記被挟持部を幅方向両側から挟む1対の支持板部を有し、車体に固定の部分に支持される支持ブラケットと、これら両支持板部の互いに整合する部分に設けられた1対の固定側透孔と、これら両固定側透孔及び前記変位側透孔に、幅方向に挿通された調節ロッドと、この調節ロッドの基端部で前記両支持板部のうちの一方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられたアンカ部と、前記調節ロッドの先端部で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられた押圧部と、この押圧部と前記アンカ部との間隔を拡縮する拡縮機構と、前記調節ロッドを中心とする回動に基づいてこの間隔を拡縮させる調節レバーとを備え、前記両固定側透孔と前記変位側透孔とのうちの少なくとも一方の透孔を、前記ステアリングホイールの調節方向に長い長孔としたステアリングホイールの位置調節装置に於いて、前記調節レバーと共に前記調節ロッドを中心に回転する回転部分と、この調節レバーの回転に拘らず回転しない非回転部分との間に、先端部が開口した筒状のシリンダ部と、基端部乃至中間部をこのシリンダ部内に、このシリンダ部の先端開口から緩く挿入されたダンパ用ロッドと、これらシリンダ部の内周面とダンパ用ロッドの外周面との間に介在させたグリースとから成り、全長を伸縮させる方向に対する抵抗となる伸縮式ダンパを掛け渡して、少なくとも前記調節レバーを前記ステアリングホイールの位置調節を可能とする方向に回動させる事に対する抵抗を付与しており、前記ダンパ用ロッドの中間部基端寄り部分に形成された中間大径部と、このダンパ用ロッドの基端部でこの中間大径部と軸方向に離隔した部分に形成された基端寄り大径部と、このダンパ用ロッドの中間部で前記シリンダ部内に挿入される部分に形成された中央寄り大径部とを備え、前記中間大径部とこのシリンダ部の内周面との間に存在する隙間の前記グリースの流通に対する抵抗を、前記基端寄り、中央寄り両大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面との間に存在する隙間の前記グリースの流通に対する抵抗よりも大きくした事を特徴とするステアリングホイールの位置調節装置。
  2. 前記中間大径部の外周面を、周方向に関して凹凸の無い円筒面として、この中間大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面とを全周に亙って近接対向させ、前記基端寄り、中央寄り両大径部の外周面に、これら両大径部を前記ダンパ用ロッドの軸方向に横切る凹溝部を形成して、これら両大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面との間の隙間を、円周方向の一部で広くした、請求項1に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  3. 前記基端寄り、中央寄り両大径部の外周面の円周方向複数箇所に、これら両大径部を前記ダンパ用ロッドの軸方向に横切る軸方向凹溝部を形成した、請求項2に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  4. 前記中間大径部の軸方向中間部外周面に周方向凹溝部を、この中間大径部の全周に亙って形成し、この中間部大径部の外周面と前記シリンダ部の内周面との間の隙間をラビリンスシールとした、請求項2〜3のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  5. 前記回転部分が、前記調節レバーの基端部に設けられてこの調節レバーと共に回転する突片であり、前記非回転部分が前記他方の支持板部である、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  6. 前記両固定側透孔が、前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられた、それぞれが上下方向に長い1対のチルト用長孔であり、前記拡縮機構は、被駆動カムと駆動カムとを備えたカム装置により構成されるもので、このうちの被駆動カムは、外側面を凸部と凹部とを傾斜面により連続させた被駆動側カム面とし、中心孔に前記調節ロッドを回転可能に挿通した状態で、前記他方の支持板部に設けた前記チルト用長孔に、このチルト用長孔に沿った変位のみを可能に係合しており、前記駆動カムは、前記被駆動側カム面と対向する内側面を、凸部と凹部とを傾斜面により連続させた駆動側カム面とし、前記調節レバーにより前記調節ロッドの中心軸回りに回転させられるもので、前記被駆動側カム面と前記駆動側カム面との係合に基づいて軸方向寸法を拡縮するものであり、前記回転部分が、前記調節レバーの基端部に設けられてこの調節レバーと共に回転する突片であり、前記非回転部分が、前記被駆動側カムに固定されてこの被駆動側カムと共に前記チルト用長孔に沿って変位する支持腕である、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  7. 前記シリンダ部の内周面及び前記ダンパ用ロッドの外周面を、周方向に関して凹部と凸部とを交互に連続させた凹凸面として、これら両周面同士の対向面積を確保している、請求項1に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  8. グリースの基油の動粘度が、40℃で500〜50000mm2/sである、請求項1〜7のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  9. 前記シリンダ部を構成する外径側材料の線膨張係数よりも、前記ダンパ用ロッドを構成する内径側材料の線膨張係数が大きい、請求項1〜8のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  10. 前記外径側材料が鉄系合金であり、前記内径側材料が軽合金又は合成樹脂である、請求項9に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  11. 前記外径側材料が金属であり、前記内径側材料が合成樹脂である、請求項9に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  12. 前記ステアリングコラムが、アウタコラムとインナコラムとを伸縮可能に組み合わせたテレスコピックステアリングコラムであり、前記ステアリングシャフトが、アウタシャフトとインナシャフトとを、トルク伝達可能に、且つ、伸縮可能に組み合わせたテレスコピックステアリングシャフトであり、前記被挟持部は、前記アウタコラムに設けられていて、前記通孔がこのアウタコラムの軸方向に長い前後方向長孔であり、前記調節ロッドがこの前後方向長孔内で変位可能な範囲内で、前記ステアリングホイールの前後位置の調節を可能としている、請求項1〜11のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
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