JP2013240303A - 成形焼き菓子の製造方法およびその製造方法によって製造された成形焼き菓子 - Google Patents

成形焼き菓子の製造方法およびその製造方法によって製造された成形焼き菓子 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性を悪化させることなく添加材の色や風味を良好に発現させることのできる成形焼き菓子の製造方法を提供すること。
【解決手段】成型焼き菓子の製造方法は、ヒータを内蔵した嵌合可能な一対の雄型と雌型からなる成形用の金型を用い、少なくとも小麦粉、砂糖および水に所望の添加材が加えられてなる原料を介在させて雄型と雌型を嵌合させ、前記ヒータにより金型を砂糖の主成分としての蔗糖のキャラメル化温度以下に加熱しつつ、雄型と雌型を介して負荷としての原料に高周波の交流電流を印加して誘電加熱し、所定の水分値以下になるまで焼成する工程を備える。
【選択図】図4

Description

この発明は、成形焼き菓子の製造方法およびその製造方法によって製造された成形焼き菓子に関し、詳しくは金型内で原料を加熱して焼成する成形焼き菓子の製造方法とその方法で製造された成形焼き菓子に関する。
この発明に関連する先行技術としては、給電極と接地電極をなす一対の金型内に小麦粉、砂糖、水、着色料および香料等からなるスラリー状の原料を供給し、外部加熱と誘電加熱とを併用して金型内で原料を加熱し焼成することよりなる成形焼き菓子の製造方法において、外部加熱と誘電加熱の比率を変化させることにより着色料や香料の発現性を調整することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−38106号公報
アイスクリームやソフトクリームを盛り付ける各種コーンカップやモナカ、ワッフルボウル等の成形焼き菓子の分野において、見栄えや風味を向上させるため、例えば抹茶、コーヒー、ココア、緑色野菜等の様々な添加材を原料に添加し成形焼き菓子に添加材特有の色や風味を付与することが試みられている。
しかしながら、単に添加材入りの原料を金型に供給して焼成しただけでは、成形焼き菓子に特有の焼成色とロースト臭が添加材の色や風味の発現を阻害してしまうという問題があった。
成形焼き菓子の焼成色とロースト臭を抑えるには、金型の温度を下げることが解決策の1つとして考えられるが、金型の温度を下げると焼成に要する時間が顕著に長くなり、生産性が悪化する。
また、単に金型の温度を下げただけでは、焼成時間が長くなることから成形焼き菓子の表面が金型と長時間接触することとなり、焼成色とロースト臭を十分に抑えることができない。
この発明は以上のような事情を考慮してなされたもので、生産性を悪化させることなく添加材の色や風味を良好に発現させることのできる成形焼き菓子の製造方法を提供するものである。
この発明は、ヒータを内蔵した嵌合可能な一対の雄型と雌型からなる成形用の金型を用い、少なくとも小麦粉、砂糖および水に所望の添加材が加えられてなる原料を介在させて雄型と雌型を嵌合させ、前記ヒータにより金型を砂糖の主成分としての蔗糖のキャラメル化温度以下に加熱しつつ、雄型と雌型を介して負荷としての原料に高周波の交流電流を印加して誘電加熱し、所定の水分値以下になるまで焼成する工程を備える成形焼き菓子の製造方法を提供するものである。
この発明によれば、金型内で原料を加熱して焼成する工程において、金型の温度が砂糖の主成分である蔗糖のキャラメル化温度以下とされ、さらには金型からの加熱に加えて高周波の交流電流を印加する誘電加熱が併用されるので、金型と接触する成形焼き菓子の表面がキャラメル化反応により褐変化することを防止しつつ短時間で焼成でき、焼成色とロースト臭の発現を抑えて添加材に特有の色や風味を成形焼き菓子に良好に発現させることができる。
また、誘電加熱が併用されるので蔗糖のキャラメル化温度以下という比較的低い金型温度であっても比較的短い時間で焼成でき、生産性を悪化させることもない。
本発明の実施形態に係る成形焼き菓子の製造方法で製造された成形焼き菓子の正面図である。 図1に示される成形焼き菓子の平面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 本発明の実施形態に係る成形焼き菓子の製造方法で用いられる高周波誘電加熱装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る成形焼き菓子の製造方法を説明する工程図である。 本発明の実施形態に係る成形焼き菓子の製造方法を説明する工程図である。
この発明による成形焼き菓子の製造方法は、ヒータを内蔵した嵌合可能な一対の雄型と雌型からなる成形用の金型を用い、少なくとも小麦粉、砂糖および水に所望の添加材が加えられてなる原料を介在させて雄型と雌型を嵌合させ、前記ヒータにより金型を砂糖の主成分としての蔗糖のキャラメル化温度以下に加熱しつつ、雄型と雌型を介して負荷としての原料に高周波の交流電流を印加して誘電加熱し、所定の水分値以下になるまで焼成する工程を備える成形焼き菓子の製造方法を提供するものである。
この発明による成形焼き菓子の製造方法において、ヒータを内蔵した嵌合可能な一対の雄型と雌型からなる成形用の金型とは、雄型と雌型が嵌合した際に成形すべき焼き菓子の形状に対応したキャビティを形成し、かつ高周波の交流電流を印加した際に雄型と雌型が給電極および接地電極としてそれぞれ機能するように構成された金型を意味する。金型は所望の温度を維持することができるように雄型と雌型にそれぞれヒータを内蔵していることが好ましい。また、金型は加熱により原料が水蒸気発泡した際に、原料から生じるガスや水蒸気を適宜外部へ放出させることができるように蒸気抜き用の孔が形成されていてもよい。
原料とは、成形焼き菓子の原料であって上記の金型で加熱して焼成できるように少なくとも小麦粉、砂糖および水と添加材とを含んで調製されたものを意味する。
ここで上記の添加材は、成形焼き菓子に所望の色や風味を付与できるものであることが好ましく、例えば、抹茶、紫芋、コーヒー、ココア、緑色野菜、小豆、海藻、赤唐辛子、青唐辛子等の様々なものを挙げることができる。これらの添加材は、原料に加えられる段階において粉末状、ペースト状、ピューレ状、ゼリー状などの他の材料と混合し易い状態に加工されていることが好ましい。また、ここで風味とは、嗅覚と味覚による感覚を総称するものであり、香り(フレーバー)と食味との両方を含むものである。
また、特に限定されるものではないが、原料に占める小麦粉の比率は20〜50重量%程度、砂糖の比率は1〜3重量%程度とすることができる。原料には上記材料の他に、必要に応じて例えば、澱粉や若干量の膨化剤、油脂、着色料、香料等が含まれていてもよい。原料に占める水の比率は他の材料の配合量によって適宜調整されればよい。
蔗糖のキャラメル化温度とは、糖類の一種であり砂糖の主成分である蔗糖が加熱によりアミノ化合物と反応することなく褐色に変化するキャラメル化反応を生じる温度を意味し、一般には160℃程度である。
この発明による成形焼き菓子の製造方法において、ヒータにより金型を蔗糖のキャラメル化温度以下に加熱する前記工程は、金型を約140〜160℃の範囲内で加熱する工程であってもよい。
このような構成によれば、焼成された成形焼き菓子の表面がキャラメル化反応により褐変化することを防止しつつ良好な成形性を確保できる。
すなわち、金型の温度が約140℃よりも低くなると、加熱不足により原料が十分に水蒸気発泡せず、所定の形状に成形することが困難となる。また、比較的低温であることから生焼けが発生し易くなり、工業上利用可能な時間内で所定の水分値以下となるまで焼成することが困難となる。
一方、金型の温度が約160℃よりも高くなると蔗糖のキャラメル化温度を超えることから金型と接触する成形焼き菓子の表面が糖類のキャラメル化反応により褐変化して焼成色がつき易くなり、さらにはロースト臭も強く発現するようになる。
このため、添加材の色や風味の発現が焼成色やロースト臭により阻害され、成形焼き菓子に添加材の色や風味を良好に発現させることが難しくなる。
よって、本発明においてヒータにより金型を加熱する温度は約140〜160℃の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは約150℃である。金型の温度が約150℃であれば、原料を十分に水蒸気発泡させることができるため成形性も良好となり、また金型に接触する成形焼き菓子の表面がキャラメル化反応により褐変化することを確実に防止できる。
この発明による成形焼き菓子の製造方法において、原料を所定の水分値以下になるまで焼成する前記工程は、原料の水分値が約2.0%以下になるまで焼成する工程であってもよい。
このような構成によれば、食感と保存性に優れた成形焼き菓子を提供することができる。なお、上記構成が採用された場合、原料の水分値が約2.0%以下になったことをもって適切に焼成された判断することができる。
この発明による成形焼き菓子の製造方法において、添加材は着色又は風味づけを目的として添加される食品素材であってもよい。
ここで着色又は風味づけを目的として添加される食品素材とは、発色性、香り、味などの強い素材であって食品に添加できるものを広く含む。
また、添加材が着色又は風味づけを目的として添加される食品素材である上記構成において、食品素材は抹茶粉末であってもよい。このような構成によれば、鮮やかな緑色系の抹茶色と清々しい香り、さらには抹茶の適度な渋味を成形焼き菓子に付与することができ、添加材の色や風味を良好に発現させるというこの発明の利点を最大限に発揮できる。
なお、添加される食品素材に抹茶粉末が用いられる場合、特に限定されるものではないが、原料に占める抹茶粉末の比率は1〜5重量%程度とすることができる。この場合、抹茶粉末と共に若干量の抹茶香料や着色料が併用されてもよい。
また、着色又は風味づけを目的として添加される食品素材が抹茶粉末である上記構成において、抹茶粉末以外の天然着色料または合成着色料は使用されなくてもよい。
このような構成によれば、抹茶粉末以外の着色料が使用されないため、消費者の自然・天然志向に応えることが可能になる。
また、添加材が着色又は風味づけを目的として添加される食品素材である上記構成において、食品素材は紫芋粉末であってもよい。このような構成によれば、鮮やかな紫色系の紫芋色と紫芋の甘い香り、さらには焼き芋のような適度な甘味を成形焼き菓子に付与することができ、添加材の色や風味を良好に発現させるというこの発明の利点を最大限に発揮できる。
なお、添加される食品素材に紫芋粉末が用いられる場合、特に限定されるものではないが、原料に占める紫芋粉末の比率は1〜5重量%程度とすることができる。この場合、紫芋粉末と共に若干量のヤキイモ香料や着色料が併用されてもよい。
また、着色又は風味づけを目的として添加される食品素材が紫芋粉末である上記構成において、紫芋粉末以外の天然着色料または合成着色料は使用されなくてもよい。
このような構成によれば、紫芋粉末以外の着色料が使用されないため、消費者の自然・天然志向に応えることが可能になる。
この発明は別の観点からみると、この発明による上記の成形焼き菓子の製造方法によって製造された成形焼き菓子を提供するものでもある。
また、この発明は更に別の観点からみると、小麦粉、砂糖および水に着色又は風味づけを目的として添加される食品素材を添加してなる原料を成形用の金型で焼成して得られた成形焼き菓子であって、着色又は風味づけを目的として添加される前記食品素材が抹茶粉末であることを特徴とする成形焼き菓子を提供するものでもある。
この発明による上記の成形焼き菓子によれば、鮮やかな緑色系の抹茶色と清々しい香り、さらには抹茶の適度な渋味を併せ持った風味豊かな成形焼き菓子を提供できる。
なお、着色又は風味づけを目的として添加される食品素材としては、抹茶粉末の他に若干量の抹茶香料や着色料が加えられてもよい。
着色又は風味づけを目的として添加される食品素材として抹茶粉末が添加されたこの発明による上記の成形焼き菓子は、色彩色差計により測定したL***表色系における明度L*が63〜67、色度a*が−6〜−10および色度b*が24〜30の条件を満たすことが好ましい。
このような構成によれば、鮮やかな緑色系の抹茶色が発色した見栄えのよい成形焼き菓子を提供できる。
また、この発明は更に別の観点からみると、小麦粉、砂糖および水に着色または風味づけを目的として添加される食品素材を添加してなる原料を成形用の金型で焼成して得られた成形焼き菓子であって、着色又は風味づけを目的として添加される前記食品素材が紫芋粉末であることを特徴とする成形焼き菓子を提供するものでもある。
この発明による上記の成形焼き菓子によれば、鮮やかな紫色系の紫芋色と紫芋の香りと味を併せ持った風味豊かな成形焼き菓子を提供できる。
なお、着色または風味づけを目的として添加される食品素材としては、紫芋粉末の他に若干量のヤキイモ香料や着色料が加えられてもよい。
着色又は風味づけを目的として添加される食品素材として紫芋粉末が添加されたこの発明による上記の成形焼き菓子は、色彩色差計により測定したL***表色系における明度L*が57〜66、色度a*が16〜23および色度b*が−1〜−4の条件を満たすことが好ましい。
このような構成によれば、鮮やかな紫色系の紫芋色が発色した見栄えのよい成形焼き菓子を提供できる。
この発明による上記の成形焼き菓子において、L***表色系とは、CIE(国際照明委員会)によって1976年に規定されたCIE1976(L*,a*,b*)色空間を用いた表色系であり、日本工業規格(JIS)のJISZ8729に採用されているものである。
***表色系において、L*は明度を、a*は赤から緑方向の色度(+は赤方向、−は緑方向)を、b*は黄から青方向の色度(+は黄方向、−は青方向)をそれぞれ示している。
以下、図面に基づいてこの発明の実施形態に係る成形焼き菓子の製造方法について説明する。
本発明の実施形態に係る成形焼き菓子の製造方法について図1〜6に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る製造方法で製造された成形焼き菓子の正面図、図2は図1に示される成形焼き菓子の平面図、図3は図1のA−A矢視断面図である。
図1〜3に示されるように、本発明の実施形態に係る製造方法によって製造された成形焼き菓子(コーンカップ)1は、後述する原料6を水蒸気発泡させて焼成することにより得られた発泡層2によって形成されている。成形焼き菓子1は円形の開口部1aと平坦な底部1bを有するカップ状で、胴部1cは開口部1aから底部1bへ向かって徐々に直径が小さくなるようにテーパーがつけられている。また、胴部1cの周囲には縦方向に延びる複数のリブ1dが形成され、これにより厚みの薄い部分と厚い部分が交互に形成されている。
成形焼き菓子1は、図1に示される高さH1が約83mm、図2に示される開口部1aの直径D1が約76mmである。
図3に示される発泡層2は、最も薄い部分の厚みT1が約2.0mm、最も厚い部分の厚みT2が約3.0mmである。成形焼き菓子1には、後述する添加材により所望の色と風味が付与されている。
図4は本実施形態に係る成形焼き菓子の製造方法に用いられる高周波誘電加熱装置の構成を示す説明図である。
図4に示されるように、本実施形態で用いられる高周波誘電加熱装置20は、交流電源21の電圧を任意の交流電圧Viに調整可能なサイリスタ式の電圧調整器22と、電圧調整器22の出力電圧Viを50倍に昇圧する昇圧トランス23と、昇圧トランス23の出力電圧を直流電圧Vpに変換する整流器24と、整流器24の出力電圧Vpと出力電流Ipからなる直流電力Piをうけて高周波電力Poを出力する高周波発振回路25と、出力電流Ipの大きさを検出する電流検出器32と、高周波発振回路25の高周波出力Poを雄型3と雌型4を介して原料6に供給するインピーダンス整合回路26とを備えている。
インピーダンス整合回路26は、高周波発振回路25と負荷(原料6)とのインピーダンスを整合させるための回路である。
インピーダンス整合回路26は、可変インダクタLsと固定コンデンサCsとの直列回路と、高周波発振回路25の出力に並列接続される可変コンデンサCpと、可変インダクタLsのインダクタンスLを変化させるモータ27と、可変コンデンサCpのキャパシタンスCを変化させるモータ28とを備えている。
高周波誘電加熱装置20は、雄型3と雌型4とを介して原料6を加圧するプレス装置(図示せず)を備え、プレス装置は雄型4と雌型5が嵌合したときに制御部30へ信号を出力するプレスセンサ29を備える。
制御部30は、CPU、ROM、RAMからなるマイクロコンピュータを備え、種々の加熱条件を入力設定する入力部31とプレスセンサ29と電流検出器32からの出力を受けて、電圧調整器22およびインピーダンス整合回路26のモータ27,28などを制御するようになっている。
図5および図6は本実施形態に係る成形焼き菓子の製造方法を説明する工程図である。
まず、図5(a)に示されるように、所定量の原料6を金型5に供給する。
原料6は主に小麦粉、澱粉、砂糖および水と、成形焼き菓子に所望の色と風味を付与する添加材とからなり、若干量の膨化剤、油脂、香料等のその他材料を含む。
金型5は一対の雄型3と雌型4とから構成されており、図示しない電熱ヒータをそれぞれ内蔵している。雄型3と雌型4は電熱ヒータにより製造工程を通じて所望の設定温度に維持される。
また、雄型3と雌型4は高周波の交流電流が印加される後述の誘電加熱工程において給電極および接地電極としてそれぞれ機能するように互いに電気的に絶縁されている。
次に、図5(b)に示されるように、雄型3と雌型4を嵌合させる。雄型3と雌型4を嵌合させると成形焼き菓子1(図1参照)の形状に対応したキャビティ7が金型5に形成され、原料6がキャビティ7を満たすように流動する。
この際、雄型3と雌型4が嵌合したことを示す信号がプレスセンサ29(図4参照)から制御部30へ出力される。
その後、図6(c)に示されるように、上述の高周波誘電加熱装置20(図4参照)を用い、交流電源21に接続された高周波発振回路25からインピーダンス整合回路26と、雄型3および雌型4とを介してキャビティ7内の原料6に高周波の印加を開始する。
高周波の印加が開始されると、キャビティ7内の原料6が誘電加熱され、原料6は速やかに水蒸気発泡してキャビティ7内に満注し焼成が進行する。この際、原料6の水分値の変化に伴って高周波発振回路25と原料6とのインピーダンスが大きく変動するが、上述のように高周波誘電加熱装置20の制御部30が電流検出器32からの出力を受けて電圧調整器22とインピーダンス整合回路26を制御することにより、予め設定された所定の出力電流Ip(陽極電流値)が維持されるように高周波発振回路25の出力が調整される。また、原料6から発生した水蒸気は雄型3と雌型4との当接部分に形成された図示しない蒸気抜き孔を介して外部へ放散される。
高周波の印加開始から所定時間が経過すると高周波の印加を止め、図6(d)に示されるように雄型3と雌型4の嵌合を解いて金型5を開放すると図1〜3に示される成形焼き菓子1が得られる。
実施例1
実施例1では、小麦粉が39.0重量%、澱粉が11.4重量%、離型油が1.6重量%、抹茶粉末が1.5重量%、砂糖が1.4重量%、抹茶香料が0.3重量%、グリーン着色料(天然着色料)が0.3重量%、水が43.6重量%、その他が0.9重量%となる配合比率の原料6を用い、本発明の実施形態に係る上述の製造方法により成形焼き菓子1(図1〜3参照)を製造した。
本実施例では成形焼き菓子1に色と風味を付与するための添加材として抹茶粉末、抹茶香料およびグリーン着色料が用いられた。
金型5の温度は砂糖の主成分である蔗糖のキャラメル化温度が160℃であることを考慮して150±2℃とし、高周波による誘電加熱時間は45秒に設定した。また、金型5に供給する原材料の供給量は22.0グラムとした。金型の嵌合と同時に誘電加熱を開始し、誘電加熱終了後、直ちに金型5の嵌合を解く設定としたので原料6の焼成に要した時間は実質45秒である。
実施例1によって製造された成形焼き菓子1は重量が6.83グラム、水分値が1.81%であり、成形状態および焼成状態は共に良好であった。
比較例1
比較例1では上述の実施例1と同様の配合比率からなる原料6を用い、誘電加熱を併用せずに原料6を焼成した。金型5の温度は実施例1と同様に150±2℃としたが、誘電加熱を併用せずに金型5からの加熱のみで焼成したため、水分値が2.0%以下となるまで焼成するには360秒を要した。また、誘電加熱を併用しないため、金型5内で原料6が水蒸気発泡しにくく、所定通りの形状に成形するには実施例1よりもやや多い24.0グラムの原料6を供給しなければならなかった。
比較例1で製造された成形焼き菓子は重量が7.72グラム、水分値が1.65%であり、成形状態および焼成状態は共に許容範囲であった。
実施例1と比較例1の比較
実施例1と比較例1により製造された成形焼き菓子において、添加材である抹茶粉末およびグリーン着色料の発現性を比較するため、成形焼き菓子1の胴部1cの外側表面、底部1bの外側表面、開口部1aの内側表面の発色状態を色彩色差計(ミノルタ株式会社製色彩色差計「CR−200」)で測定した。測定はL***表色系に則り、各部のL*、a*およびb*の値を測定した。なお、L*は明度を、a*は赤から緑方向の色度(+は赤方向、−は緑方向)を、b*は黄から青方向の色度(+は黄方向、−は青方向)をそれぞれ示している。
結果は次の表1に示される通りである。なお、以下の表1では、測定対象とした胴部1cの外側側面を「外側面」、底部1bの外側表面を「外底」、開口部1aの内側表面を「内リップ」とそれぞれ表記している。また、色差の欄には実施例1と比較例1により製造された成形焼き菓子において、比較部分とした各部の色差ΔE*abを表記している。
なお、ここで色差ΔE*abは次の式(1)によって求められる。
ここでΔL*、Δa*およびΔb*は比較対象となる各部のL*、a*およびb*の値の差である。
また、実施例1と比較例1により製造された成形焼き菓子の色と風味を官能的に評価するため、試験の意図を知らない5名で官能評価試験を行った。試験はQDA法に則り、50mmのスケール上に評価者が思ったところにマークし、0mm側の端からマークまでの距離を測定することにより、連続的尺度での評価とした。評価用語は「抹茶色の発色」、「抹茶香」、「抹茶味」とし、0mm側の端を「感じない」、50mm側の端を「強く感じる」とした。結果は次の表2に示される通りである。
上記の表1から明らかなように、実施例1によって製造された成形焼き菓子1は、全ての比較部分において比較例1によって製造された成形焼き菓子よりもL*の値とa*のマイナスの値が大きく、緑方向に寄った鮮やかな抹茶色が成形焼き菓子1全体に発現していることが数値上で確認された。
特に、実施例1の成形焼き菓子1は全体において明度を示すL*が63.60〜64.34の範囲となり、赤から緑方向の色度を示すa*が−8.80〜−10.00の範囲となっていることから、鮮やかな緑色系の抹茶色が発色していることが分かる。
また、色差ΔE*abにおいても、実施例1と比較例1のものでは、胴部1cの外側表面で「4.0」、底部1bの外側表面で「5.3」、開口部1aの内側表面で「5.1」となり、各部で顕著な差が認められた。
また、上記の表2から明らかなように、官能評価試験においても実施例1によって製造された成形焼き菓子1は比較例1によって製造された成形焼き菓子よりも抹茶色の発色を強く感じると評価者全員が評価しており、比較例1のものよりも抹茶色が良好に発色していることが裏付けられた。
さらに、実施例1によって製造された成形焼き菓子1は、比較例1による成形焼き菓子よりも抹茶香と抹茶味を強く感じると評価者全員が評価しており、比較例1のものよりも抹茶の風味が良好に残っていることが確認された。
実施例2
実施例2では、小麦粉が38.8%、澱粉が11.4%、離型油が1.6%、抹茶粉末が2.0重量%、砂糖が1.4重量%、抹茶香料が0.3重量%、水が43.6重量%、その他が0.9重量%となる配合比率の原料6を用い、本発明の実施形態に係る上述の製造方法により成形焼き菓子1(図1〜3参照)を製造した。
本実施例では、実施例1で原料6に加えていたグリーン着色料の使用を止め、その代わりに抹茶粉末の配合比率を増量した。また、抹茶粉末の増量に伴い小麦粉の配合比率は僅かに減らされている。つまり、本実施例では成形焼き菓子1に色と風味を付与するための添加材として抹茶粉末と抹茶香料が用いられたこととなる。その他の条件は、製造方法を含め上述の実施例1と同様である。
実施例2によって製造された成形焼き菓子1は重量が6.92グラム、水分値が1.28%であり、成形状態および焼成状態は共に良好であった。
比較例2
比較例2では上述の実施例2と同様の配合比率からなる原料6を用い、誘電加熱を併用せずに原料6を焼成した。その他の条件は、製造方法を含め上述の比較例1と同様である。
比較例2で製造された成形焼き菓子は重量が7.83グラム、水分値が1.70%であり、成形状態および焼成状態は共に許容範囲であった。
実施例2と比較例2の比較
実施例2と比較例2により製造された成形焼き菓子において、添加材である抹茶粉末の発現性を比較するため、成形焼き菓子1の胴部1cの外側表面、底部1bの外側表面、開口部1aの内側表面の発色状態を色彩色差計(ミノルタ株式会社製色彩色差計「CR−200」)で上述の実施例1および比較例1と同様に測定した。結果は次の表3に示される通りである。
また、実施例2と比較例2により製造された成形焼き菓子の色と風味を官能的に評価するため、上述の実施例1および比較例1と同様に試験の意図を知らない5名で官能評価試験を行った。結果は次の表4に示される通りである。
上記の表3から明らかなように、実施例2によって製造された成形焼き菓子1は、全ての比較部分において比較例2によって製造された成形焼き菓子よりもL*の値とa*のマイナスの値が大きく、緑方向に寄った鮮やかな抹茶色が成形焼き菓子1全体にむらなく発現していることが数値上で確認された。
特に、実施例2の成形焼き菓子1は全体において明度を示すL*が65.77〜66.59の範囲となり、赤から緑方向の色度を示すa*が−6.99〜−8.26の範囲となっていることから、鮮やかな緑色系の抹茶色が発色していることが分かる。
また、色差ΔE*abにおいても、実施例1と比較例1のものでは、胴部1cの外側表面で「6.0」、底部1bの外側表面で「7.5」、開口部1aの表面で「8.4」となり、各部で顕著な差が認められた。なお、上述の実施例1と比較例1で比較した場合よりも各部の色差の値が大きくなっているのは、グリーン着色料による色のくすみを隠す効果が無くなり、金型と長時間接触した比較例2のものでは色のくすみが明確に表れているためと考えられる。
また、上記の表4から明らかなように、官能評価試験においても実施例2によって製造された成形焼き菓子1は比較例2によって製造された成形焼き菓子よりも抹茶色の発色を強く感じると評価者全員が評価しており、比較例2のものよりも抹茶色が良好に発色していることが裏付けられた。
さらに、実施例2によって製造された成形焼き菓子1は、比較例2による成形焼き菓子よりも抹茶香と抹茶味を強く感じると評価者全員が評価しており、比較例2のものよりも抹茶の風味が良好に残っていることが確認された。
実施例3
実施例3では、小麦粉が35.5%、澱粉が14.4%、離型油が1.6%、紫芋粉末が2.0重量%、砂糖が1.4重量%、ヤキイモ香料が0.5重量%、紫芋着色料が0.3重量%、水が43.4重量%、その他が0.9重量%となる配合比率の原料6を用い、本発明の実施形態に係る上述の製造方法により成形焼き菓子1(図1〜3参照)を製造した。
本実施例では、成形焼き菓子1に色と風味を付与するための添加材として紫芋粉末、ヤキイモ香料および紫芋着色料が用いられた。その他の条件は、製造方法を含め上述の実施例1と同様である。
実施例3によって製造された成形焼き菓子1は重量が6.43グラム、水分値が1.88%であり、成形状態および焼成状態は共に良好であった。
比較例3
比較例3では上述の実施例3と同様の配合比率からなる原料6を用い、誘電加熱を併用せずに原料6を焼成した。その他の条件は、製造方法を含め上述の比較例1と同様である。
比較例3で製造された成形焼き菓子は重量が7.34グラム、水分値が1.92%であり、成形状態および焼成状態は共に許容範囲であった。
比較例4
比較例4では上述の実施例3とほぼ同様の配合比率からなる原料6を用い、誘電加熱を併用せずに原料6を焼成した。金型5の温度は通常の外部加熱によるコーンカップ製造と同様の195±2℃とした。これは砂糖の主成分である蔗糖のキャラメル化温度160℃を大きく上回る温度である。金型5の温度が高められたことに伴い、小麦粉と澱粉の配合比率が32.8重量%と12.9重量%にそれぞれ下げられると共に、水の配合比率が47.6%に高められたがその他の材料の配合比率は実施例3と同様である。金型5に供給する原材料の供給量は20.0グラムとした。
比較例4では金型5の温度が高められたものの誘電加熱を併用せずに金型5からの加熱のみで焼成したため、水分値が2.0%以下となるまで焼成するには96秒を要した。比較例4で製造された成形焼き菓子は重量が7.15グラム、水分値が1.82%であり、成形状態および焼成状態は共に許容範囲であった。
実施例3と比較例3、比較例4の比較
実施例3と比較例3、比較例4により製造された成形焼き菓子において、添加材である紫芋粉末および紫芋着色料の発現性を比較するため、成形焼き菓子1の胴部1cの外側表面、底部1bの外側表面、開口部1aの内側表面の発色状態を色彩色差計(ミノルタ株式会社製色彩色差計「CR−400」)で上述の実施例1および比較例1と同様に測定した。結果は次の表5および表6に示される通りである。
また、実施例3と比較例3、比較例4により製造された成形焼き菓子の色と風味を官能的に評価するため、試験の意図を知らない5名で官能評価試験を行った。試験はQDA法に則り、50mmのスケール上に評価者が思ったところにマークし、0mm側の端からマークまでの距離を測定することにより、連続的尺度での評価とした。評価用語は「紫芋色の発色」、「紫芋香」、「紫芋味」とし、0mm側の端を「感じない」、50mm側の端を「強く感じる」とした。結果は次の表7に示される通りである。
上記の表5および表6から明らかなように、実施例3によって製造された成形焼き菓子1は、全ての比較部分において比較例3、比較例4によって製造された成形焼き菓子よりもL*の値、a*のプラスの値およびb*のマイナスの値がいずれも大きく、鮮やかな紫芋色が成形焼き菓子1全体に発現していることが数値上で確認された。
特に、実施例3の成形焼き菓子1は全体において明度を示すL*が57.65〜61.82、赤から緑方向の色度を示すa*が17.75〜22.56、黄から青方向の色度を示すb*が−2.56〜−3.29の範囲となっていることから、赤と青の混色である鮮やかな紫系の紫芋色が発色していることが分かる。
また、色差ΔE*abにおいても、実施例3と比較例3のものでは、胴部1cの外側表面で「8.5」、底部1bの外側表面で「11.1」、開口部1aの内側表面で「7.9」となり、各部で顕著な差が認められた。
さらに、実施例3と比較例4との比較では、色差ΔE*abが、胴部1cの外側表面で「19.0」、底部1bの外側表面で「23.9」、開口部1aの内側表面で「11.4」となり、実施例3と比較例3で比較した場合よりもさらに顕著な差が認められた。
また、上記の表7から明らかなように、官能評価試験においても実施例3によって製造された成形焼き菓子1は比較例3、比較例4によって製造された成形焼き菓子よりも紫芋色の発色を強く感じると評価者全員が評価しており、比較例3のものよりも紫芋色が良好に発色していることが裏付けられた。
さらに、実施例3によって製造された成形焼き菓子1は、比較例3との比較では評価者の全員が、比較例4との比較では評価者の大半が紫芋香と紫芋味を強く感じると評価しており、平均値では実施例3が比較例3および比較例4を明らかに上回る結果となった。これにより、実施例3による成形焼き菓子1は比較例3および比較例4のものよりも紫芋の風味が良好に残っていることが確認された。
実施例4
実施例4では、小麦粉が35.5%、澱粉が14.4%、離型油が1.6%、紫芋粉末が2.0重量%、砂糖が1.4重量%、ヤキイモ香料が0.5重量%、水が43.7重量%、その他が0.9重量%となる配合比率の原料6を用い、本発明の実施形態に係る上述の製造方法により成形焼き菓子1(図1〜3参照)を製造した。
本実施例では、実施例3で原料6に加えていた紫芋着色料の使用を止め、その代わりに水の配合比率を増量した。つまり、本実施例では成形焼き菓子1に色と風味を付与するための添加材として紫芋粉末とヤキイモ香料が用いられたこととなる。その他の条件は、製造方法を含め上述の実施例1と同様である。
実施例4によって製造された成形焼き菓子1は重量が6.34グラム、水分値が1.79%であり、成形状態および焼成状態は共に良好であった。
比較例5
比較例5では上述の実施例4と同様の配合比率からなる原料6を用い、誘電加熱を併用せずに原料6を焼成した。その他の条件は、製造方法を含め上述の比較例1と同様である。
比較例3で製造された成形焼き菓子は重量が7.31グラム、水分値が1.86%であり、成形状態および焼成状態は共に許容範囲であった。
実施例4と比較例5の比較
実施例4と比較例5により製造された成形焼き菓子において、添加材である紫芋粉末および紫芋着色料の発現性を比較するため、成形焼き菓子1の胴部1cの外側表面、底部1bの外側表面、開口部1aの内側表面の発色状態を色彩色差計(ミノルタ株式会社製色彩色差計「CR−400」)で上述の実施例1および比較例1と同様に測定した。結果は次の表8に示される通りである。
また、実施例4と比較例5により製造された成形焼き菓子の色と風味を官能的に評価するため、上述の実施例3および比較例3と同様に試験の意図を知らない5名で官能評価試験を行った。結果は次の表9に示される通りである。
上記の表8から明らかなように、実施例4によって製造された成形焼き菓子1は、全ての比較部分において比較例5によって製造された成形焼き菓子よりもL*の値、a*のプラスの値およびb*のマイナスの値がいずれも大きく、鮮やかな紫芋色が成形焼き菓子1全体に発現していることが数値上で確認された。
特に、実施例4の成形焼き菓子1は全体において明度を示すL*が62.14〜65.34、赤から緑方向の色度を示すa*が16.51〜16.97、黄から青方向の色度を示すb*が−1.20〜−3.18の範囲となっていることから、赤と青の混色である鮮やかな紫系の紫芋色が発色していることが分かる。
また、色差ΔE*abにおいても、実施例4と比較例5のものでは、胴部1cの外側表面で「11.4」、底部1bの外側表面で「12.0」、開口部1aの内側表面で「10.5」となり、各部で顕著な差が認められた。なお、上述の実施例3と比較例3で比較した場合よりも各部の色差の値が大きくなっているのは、紫芋着色料による色のくすみを隠す効果が無くなり、金型と長時間接触した比較例5のものでは色のくすみが明確に表れているためと考えられる。
また、上記の表9から明らかなように、官能評価試験においても実施例4によって製造された成形焼き菓子1は比較例5によって製造された成形焼き菓子よりも紫芋色の発色を強く感じると評価者全員が評価しており、比較例4のものよりも紫芋色が良好に発色していることが裏付けられた。
さらに、実施例4によって製造された成形焼き菓子1は、比較例5による成形焼き菓子よりも紫芋香と紫芋味を強く感じると評価者全員が評価しており、比較例5のものよりも紫芋の風味が良好に残っていることが確認された。
以上、詳細に説明したように、本発明による成形焼き菓子の製造方法は、金型の温度を砂糖の主成分である蔗糖のキャラメル化温度以下とし、さらに高周波の印加による誘電加熱を併用することにより、金型の温度を低温に抑えつつ短時間での焼成を可能としており、これにより着色料の有無に関わらず食品素材である添加材の色や風味を成形焼き菓子に良好に発現させることを可能としている。
また、焼成に要する時間が短時間であることから生産性の悪化を招くこともなく、工業上利用可能な時間内で添加材の色や風味が良好に発現した成形焼き菓子を製造することを可能としている。
1 成形焼き菓子
1a 開口部
1b 胴部
1c 底部
1d リブ
2 発泡層
3 雄型
4 雌型
5 金型
6 原料
7 キャビティ
20 高周波誘電加熱装置
21 交流電源
22 電圧調整器
23 昇圧トランス
24 整流器
25 高周波発振回路
26 インピーダンス整合回路
27,28 モータ
29 プレスセンサ
30 制御部
31 入力部
32 電流検出器
Cp 可変コンデンサ
Cs 固定コンデンサ
Ls 可変インダクタ

Claims (13)

  1. ヒータを内蔵した嵌合可能な一対の雄型と雌型からなる成形用の金型を用い、少なくとも小麦粉、砂糖および水に所望の添加材が加えられてなる原料を介在させて雄型と雌型を嵌合させ、前記ヒータにより金型を砂糖の主成分としての蔗糖のキャラメル化温度以下に加熱しつつ、雄型と雌型を介して負荷としての原料に高周波の交流電流を印加して誘電加熱し、所定の水分値以下になるまで焼成する工程を備える成形焼き菓子の製造方法。
  2. ヒータにより金型を蔗糖のキャラメル化温度以下に加熱する前記工程は、金型を140〜160℃の範囲内で加熱する工程である請求項1に記載の成形焼き菓子の製造方法。
  3. 原料を所定の水分値以下になるまで焼成する前記工程は、原料の水分値が2.0%以下になるまで焼成する工程である請求項1又は2に記載の成形焼き菓子の製造方法。
  4. 添加材は着色又は風味づけを目的として添加される食品素材である請求項1〜3のいずれか1つに記載の成形焼き菓子の製造方法。
  5. 着色又は風味づけを目的として添加される食品素材が抹茶粉末である請求項4に記載の成形焼き菓子の製造方法。
  6. 抹茶粉末以外の天然着色料または合成着色料が使用されない請求項5に記載の成形焼き菓子の製造方法。
  7. 着色又は風味づけを目的として添加される食品素材が紫芋粉末である請求項4に記載の成形焼き菓子の製造方法。
  8. 紫芋粉末以外の天然着色料または合成着色料が使用されない請求項7に記載の成形焼き菓子の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の製造方法によって製造された成形焼き菓子。
  10. 小麦粉、砂糖および水に着色又は風味づけを目的として添加される食品素材を添加してなる原料を成形用の金型で焼成して得られた成形焼き菓子であって、着色又は風味づけを目的として添加される前記食品素材が抹茶粉末であることを特徴とする成形焼き菓子。
  11. 色彩色差計により測定したL***表色系における明度L*が63〜67、色度a*が−6〜−10および色度b*が24〜30の条件を満たす請求項10に記載の成形焼き菓子。
  12. 小麦粉、砂糖および水に着色または風味づけを目的として添加される食品素材を添加してなる原料を成形用の金型で焼成して得られた成形焼き菓子であって、着色又は風味づけを目的として添加される前記食品素材が紫芋粉末であることを特徴とする成形焼き菓子。
  13. 色彩色差計により測定したL***表色系における明度L*が57〜66、色度a*が16〜23および色度b*が−1〜−4の条件を満たす請求項12に記載の成形焼き菓子。
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