JP2013234286A - 熱硬化性フラン樹脂組成物、フラン樹脂硬化物及びそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的強度が高い硬化物を得ることができる熱硬化性フラン樹脂組成物および機械的強度が高いフラン樹脂硬化物を提供する。
【解決手段】硬化性フラン樹脂(A)と、硬化剤(B)と、消泡剤(C)とを主として含有する、熱硬化性フラン樹脂組成物を提供する。消泡剤(C)は、エマルジョン型シリコーン消泡剤又は破泡性ポリマー型消泡剤であることが好ましい。熱硬化性フラン樹脂組成物は、さらに、フィラー(D)を含有していてもよい。
【選択図】なし
【解決手段】硬化性フラン樹脂(A)と、硬化剤(B)と、消泡剤(C)とを主として含有する、熱硬化性フラン樹脂組成物を提供する。消泡剤(C)は、エマルジョン型シリコーン消泡剤又は破泡性ポリマー型消泡剤であることが好ましい。熱硬化性フラン樹脂組成物は、さらに、フィラー(D)を含有していてもよい。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱硬化性フラン樹脂組成物、フラン樹脂硬化物及びそれらの製造方法に関する。
フラン樹脂と硬化剤からなる熱硬化性フラン樹脂組成物を加熱硬化させることにより得られる、フラン樹脂の硬化物の機械的強度を向上させるために、フィラーを添加するという手法が用いられる。
一方で、既設管更生用ライニング材及びそれを用いた既設管更生工法においては、上記熱硬化性フラン樹脂組成物の未硬化物を、外表面が樹脂フィルムで被覆された管状樹脂吸収基材に含浸させた管状ライニング材が用いられる。
一方で、既設管更生用ライニング材及びそれを用いた既設管更生工法においては、上記熱硬化性フラン樹脂組成物の未硬化物を、外表面が樹脂フィルムで被覆された管状樹脂吸収基材に含浸させた管状ライニング材が用いられる。
本発明の課題は、フラン樹脂硬化物の機械的強度を向上させることにある。
本発明者らは、この課題を解決する方法として、例えば熱硬化性フラン樹脂に消泡剤を添加する、あるいは熱硬化性フラン樹脂にフィラーを添加する、またあるいは、熱硬化性フラン樹脂に消泡剤とフィラーの両方を添加するという方法が効果的であることを見出し、本発明を完成した。特に、消泡剤を添加することによりフラン樹脂内に残留する泡がなくなり、これを硬化した場合に、フラン樹脂硬化物の機械的強度をより向上させることができる。
すなわち、本発明は、硬化性フラン樹脂(A)と、硬化剤(B)と、消泡剤(C)とを主として含有する、熱硬化性フラン樹脂組成物を提供する。
上記消泡剤(C)は、エマルジョン型シリコーン消泡剤又は破泡性ポリマー型消泡剤であることが好ましい。
また、上記消泡剤(C)の含有量は、上記硬化性フラン樹脂(A)100重量部に対し、0.0001〜1重量部であることが好ましい。
上記熱硬化性フラン樹脂組成物は、さらに、フィラー(D)を含有することが好ましい。
上記消泡剤(C)は、エマルジョン型シリコーン消泡剤又は破泡性ポリマー型消泡剤であることが好ましい。
また、上記消泡剤(C)の含有量は、上記硬化性フラン樹脂(A)100重量部に対し、0.0001〜1重量部であることが好ましい。
上記熱硬化性フラン樹脂組成物は、さらに、フィラー(D)を含有することが好ましい。
また、本発明は、上記熱硬化性フラン樹脂組成物を加熱硬化して得られたフラン樹脂硬化物を提供する。
本発明によれば、十分な機械的強度を有する、熱硬化性フラン樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、上記熱硬化性フラン樹脂組成物を用いた、フラン樹脂硬化物およびその製造方法が提供される。
[熱硬化性フラン樹脂組成物]
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、硬化性フラン樹脂(A)と、硬化剤(B)と、消泡剤(C)とを主として含有する。本明細書において、「主として含有する」とは、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは60〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%含有することを意味する。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、硬化性フラン樹脂(A)と、硬化剤(B)と、消泡剤(C)とを主として含有する。本明細書において、「主として含有する」とは、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは60〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%含有することを意味する。
<硬化性フラン樹脂(A)>
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物に含まれる硬化性フラン樹脂(A)は、フランもしくはフラン誘導体とアルデヒド類を酸性触媒の存在下で重合させて得られる。硬化性フラン樹脂(A)は、フランもしくはフラン誘導体とアルデヒド類を所定時間加熱攪拌した後冷却することにより得られる。重合が促進しないようにアルカリを加え中和することで反応を停止させることができる。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物に含まれる硬化性フラン樹脂(A)は、フランもしくはフラン誘導体とアルデヒド類を酸性触媒の存在下で重合させて得られる。硬化性フラン樹脂(A)は、フランもしくはフラン誘導体とアルデヒド類を所定時間加熱攪拌した後冷却することにより得られる。重合が促進しないようにアルカリを加え中和することで反応を停止させることができる。
フラン誘導体としては、フルフラール、フルフリルアルコール等が好ましく、中でもフルフリルアルコールがより好ましい。使用されるフルフリルアルコールとしては特に限定されないが、好ましくは純度90%以上、中でも95%以上であるのがよい。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒドが好ましく、特にパラホルムアルデヒドがよい。アルデヒドとしては、反応条件下にホルムアルデヒドを離脱できるものであれば特に限定されない。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物における硬化性フラン樹脂(A)の含有量は、好ましくは50〜98重量%であり、より好ましくは60〜98重量%である。
硬化性フラン樹脂(A)としては、低粘度熱硬化性フラン樹脂が好ましい。なお、本明細書において、低粘度熱硬化性フラン樹脂とは、25℃における粘度が500〜2000mPa・sである熱硬化性フラン樹脂を指す。低粘度熱硬化性フラン樹脂としては、例えばTrans Furans Chemical bvba製 Furolite 080108 TexNoTu form5−1201 (1170mPa・s at 25℃)が挙げられる。
<硬化剤(B)>
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物に含まれる硬化剤(B)は、硬化性フラン樹脂(A)を硬化しうるものであれば、特に限定されず、例えば硫酸、リン酸、塩酸等の無機酸、あるいは有機スルホン酸、有機カルボン酸等の有機酸などが挙げられる。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物に含まれる硬化剤(B)は、硬化性フラン樹脂(A)を硬化しうるものであれば、特に限定されず、例えば硫酸、リン酸、塩酸等の無機酸、あるいは有機スルホン酸、有機カルボン酸等の有機酸などが挙げられる。
有機スルホン酸としては、例えばパラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸、メタンスルホン酸等が挙げられる。有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、シュウ酸、酢酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、安息香酸、クエン酸等が挙げられる。上記例示の硬化剤は、単独で用いても良いし、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
<消泡剤(C)>
消泡剤(C)の種類としては、オイル型シリコーン消泡剤、エマルジョン型シリコーン消泡剤、非イオン系ポリエーテルなどの破泡性ポリマー型消泡剤、特殊非イオン界面活性剤、ポリエーテル変成メチルアルキルポリシロキサン共重合体、ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、植物油系消泡剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その添加量は、硬化性フラン樹脂(A)100重量部に対し、0.0001重量部〜1重量部が望ましい。ここで、消泡剤(C)の添加量は、消泡剤中の不揮発分としての添加量である。消泡剤(C)としては、エマルジョン型シリコーン消泡剤、破泡性ポリマー型消泡剤が好ましい。
消泡剤(C)の種類としては、オイル型シリコーン消泡剤、エマルジョン型シリコーン消泡剤、非イオン系ポリエーテルなどの破泡性ポリマー型消泡剤、特殊非イオン界面活性剤、ポリエーテル変成メチルアルキルポリシロキサン共重合体、ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、植物油系消泡剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その添加量は、硬化性フラン樹脂(A)100重量部に対し、0.0001重量部〜1重量部が望ましい。ここで、消泡剤(C)の添加量は、消泡剤中の不揮発分としての添加量である。消泡剤(C)としては、エマルジョン型シリコーン消泡剤、破泡性ポリマー型消泡剤が好ましい。
<フィラー(D)>
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物はフィラー(D)を含んでいても良い。フィラー(D)としては、例えば無機フィラー、炭素粉末、木粉、樹脂粉末有機フィラーなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その添加量は、硬化性フラン樹脂(A)100重量部に対し、例えば5重量部〜100重量部であり、10重量部〜100重量部が望ましい。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物はフィラー(D)を含んでいても良い。フィラー(D)としては、例えば無機フィラー、炭素粉末、木粉、樹脂粉末有機フィラーなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その添加量は、硬化性フラン樹脂(A)100重量部に対し、例えば5重量部〜100重量部であり、10重量部〜100重量部が望ましい。
<反応性希釈剤>
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、粘度調整や反応性調整の点から、反応性希釈剤を含んでいてもよい。その際、反応性希釈剤としては、粘度が低く、フラン樹脂と相溶性があり、熱硬化性フラン樹脂組成物が硬化する際に反応・固化するものであれば特に限定されないが、例えば、フルフリルアルコール単独、フルフラール単独、あるいはフルフリルアルコールとフルフラールの混合物が好ましい。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、粘度調整や反応性調整の点から、反応性希釈剤を含んでいてもよい。その際、反応性希釈剤としては、粘度が低く、フラン樹脂と相溶性があり、熱硬化性フラン樹脂組成物が硬化する際に反応・固化するものであれば特に限定されないが、例えば、フルフリルアルコール単独、フルフラール単独、あるいはフルフリルアルコールとフルフラールの混合物が好ましい。
反応性希釈剤の含有量は、反応性希釈剤の種類、フラン樹脂の粘度により異なるが、少なすぎると基材への含浸性が低下するおそれがあり、一方、多すぎると基材に含浸後、タレが発生するおそれがあることから、硬化性フラン樹脂(A)100重量部に対して、10〜130重量部であることが好ましく、40〜110重量部がより好ましい。
<その他の成分>
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ、可塑剤、整泡剤などの任意成分を含有していてもよい。
可塑剤としては、例えばフタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、エポキシ系可塑剤などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
整泡剤としては、例えばひまし油、ひまし油誘導体、ポリシロキサン系化合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ、可塑剤、整泡剤などの任意成分を含有していてもよい。
可塑剤としては、例えばフタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、エポキシ系可塑剤などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
整泡剤としては、例えばひまし油、ひまし油誘導体、ポリシロキサン系化合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、硬化性フラン樹脂(A)と硬化剤(B)と消泡剤(C)と、さらに適宜、上記任意成分を混合することにより製造できる。
[フラン樹脂硬化物]
本発明のフラン樹脂硬化物は、上記の熱硬化性フラン樹脂組成物を加熱硬化することにより得られる。
本発明のフラン樹脂硬化物は、上記の熱硬化性フラン樹脂組成物を加熱硬化することにより得られる。
熱硬化性フラン樹脂組成物の加熱硬化は、熱硬化性フラン樹脂組成物もしくは熱硬化性フラン樹脂組成物を、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維あるいは紙、綿、麻などの有機繊維からなる織物もしくは不織布等の基材に含浸させたものを所定の形状の容器もしくは金型に納め、60℃〜100℃に調整された恒温槽、恒温水槽内で熱硬化性フラン樹脂組成物を硬化させて行うことができる。もしくは、容器あるいは金型内に60℃〜100℃に調整された熱風もしくは熱水を循環させ、熱硬化性フラン樹脂組成物を硬化させて行うことができる。
本発明のフラン樹脂硬化物では、上記の消泡剤(C)を含有するため、密度が高く、機械的強度が高い。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によりなんら限定されるものではない。
<実施例1>
低粘度熱硬化性フラン樹脂(Trans Furans Chemical bvba製 Furolite 080108 TexNoTu form5−1201)100重量部に対し、硬化剤(パラトルエンスルホン酸 65重量%水溶液)5重量部、塩化リチウム40%濃度水溶液5重量部、消泡剤(信越シリコーン社 KS7708;オイル型シリコーン消泡剤、不揮発分100重量%)0.5重量部、フィラー(BASF社 トランスリンク445)10重量部を添加した後、ホモディスパーを用い、1000rpmで10分間攪拌し、熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。
これをガラス製瓶(アズワン ラボサンプル管瓶No.5)に20mmの高さまで注入した後、ドライオーブン内温度40℃で1時間加熱後、オーブン内温度を50℃に昇温した後さらに1時間加熱した。さらにオーブン内温度を70℃に昇温した後1時間加熱した後、またさらに90℃に昇温し3時間加熱硬化させ加熱を終了した。その後、オーブン内で室温まで冷却し、フラン樹脂硬化物を得た。
低粘度熱硬化性フラン樹脂(Trans Furans Chemical bvba製 Furolite 080108 TexNoTu form5−1201)100重量部に対し、硬化剤(パラトルエンスルホン酸 65重量%水溶液)5重量部、塩化リチウム40%濃度水溶液5重量部、消泡剤(信越シリコーン社 KS7708;オイル型シリコーン消泡剤、不揮発分100重量%)0.5重量部、フィラー(BASF社 トランスリンク445)10重量部を添加した後、ホモディスパーを用い、1000rpmで10分間攪拌し、熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。
これをガラス製瓶(アズワン ラボサンプル管瓶No.5)に20mmの高さまで注入した後、ドライオーブン内温度40℃で1時間加熱後、オーブン内温度を50℃に昇温した後さらに1時間加熱した。さらにオーブン内温度を70℃に昇温した後1時間加熱した後、またさらに90℃に昇温し3時間加熱硬化させ加熱を終了した。その後、オーブン内で室温まで冷却し、フラン樹脂硬化物を得た。
<実施例2>
消泡剤として、FC2913(旭化成ワッカーケミー社;エマルジョン型シリコーン消泡剤、不揮発分33重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
消泡剤として、FC2913(旭化成ワッカーケミー社;エマルジョン型シリコーン消泡剤、不揮発分33重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
<実施例3>
消泡剤として、1230V(サンノプコ社;植物油系消泡剤、不揮発分100重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
消泡剤として、1230V(サンノプコ社;植物油系消泡剤、不揮発分100重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
<実施例4>
消泡剤として、BYK−A515(ビックケミー社;破泡性ポリマー型消泡剤、不揮発分20重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
消泡剤として、BYK−A515(ビックケミー社;破泡性ポリマー型消泡剤、不揮発分20重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
<実施例5>
消泡剤として、BYK−A525(ビックケミー社;ポリエーテル変性メチルアルキルポリシロキサン共重合体、不揮発分52重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
消泡剤として、BYK−A525(ビックケミー社;ポリエーテル変性メチルアルキルポリシロキサン共重合体、不揮発分52重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
<実施例6>
消泡剤として、BYK−A535(ビックケミー社;破泡性ポリマー型消泡剤、不揮発分99重量%超)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
消泡剤として、BYK−A535(ビックケミー社;破泡性ポリマー型消泡剤、不揮発分99重量%超)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
<実施例7>
消泡剤として、BYK−A560(ビックケミー社;破泡性ポリマー型消泡剤、不揮発分12重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
消泡剤として、BYK−A560(ビックケミー社;破泡性ポリマー型消泡剤、不揮発分12重量%)0.5重量部を用い、他は実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
<比較例1>
低粘度熱硬化性フラン樹脂(Trans Furans Chemical bvba製 Furolite 080108 TexNoTu form5−1201)100重量部に対し、硬化剤(パラトルエンスルホン酸 65重量%水溶液)5重量部、塩化リチウム40%濃度水溶液5重量部を添加した後、ホモディスパーを用い、1000rpmで10分間攪拌し、熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。この組成物を用いて、実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
低粘度熱硬化性フラン樹脂(Trans Furans Chemical bvba製 Furolite 080108 TexNoTu form5−1201)100重量部に対し、硬化剤(パラトルエンスルホン酸 65重量%水溶液)5重量部、塩化リチウム40%濃度水溶液5重量部を添加した後、ホモディスパーを用い、1000rpmで10分間攪拌し、熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。この組成物を用いて、実施例1と同様にしてフラン樹脂硬化物を得た。
<比較例2>
低粘度熱硬化性フラン樹脂100重量部に対し、硬化剤5重量部、塩化リチウム40%濃度水溶液5重量部、フィラー(BASF社 トランスリンク445)10重量部を用い、他は比較例1と同様の方法で熱硬化フラン樹脂硬化物を得た。
低粘度熱硬化性フラン樹脂100重量部に対し、硬化剤5重量部、塩化リチウム40%濃度水溶液5重量部、フィラー(BASF社 トランスリンク445)10重量部を用い、他は比較例1と同様の方法で熱硬化フラン樹脂硬化物を得た。
<密度>
実施例1から実施例7および比較例2で得られた熱硬化性フラン樹脂硬化物を、ガラス瓶を割ることにより取り出した後、水中置換法により密度を測定した。
実施例1から実施例7および比較例2で得られた熱硬化性フラン樹脂硬化物を、ガラス瓶を割ることにより取り出した後、水中置換法により密度を測定した。
<泡の状況>
実施例1から実施例7および比較例2で得られたフラン樹脂硬化物の表面を目視で観察し、泡の発生状況を確認した。泡の無い状態を0、泡の最も多い状態を4とし、0から4の5段階の評価を行った[図1〜図3参照;図1は、気泡なしの状態(評価0)、図2は、気泡が中程度の状態(評価2)、図3は、気泡が多い状態(評価4)を示す]。
実施例1から実施例7および比較例2で得られたフラン樹脂硬化物の表面を目視で観察し、泡の発生状況を確認した。泡の無い状態を0、泡の最も多い状態を4とし、0から4の5段階の評価を行った[図1〜図3参照;図1は、気泡なしの状態(評価0)、図2は、気泡が中程度の状態(評価2)、図3は、気泡が多い状態(評価4)を示す]。
表1に示すように、実施例1から実施例7において、消泡剤を添加しない場合より、樹脂密度が大きなフラン樹脂硬化物を得ることができた。
<曲げ強さ>
次に、比較例1、2と実施例2および実施例7の配合および製造方法にて、熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。
この熱硬化性フラン樹脂組成物を長さ230mm×幅230mm×厚さ5mmの不織布に含浸させた後、長さ240mm×幅240mm×厚さ5mmの金型に入れ、オーブン内温度70℃で1時間加熱した。その後、オーブン内温度を90℃に昇温し3時間加熱硬化させた後、オーブン内で室温まで冷却し、熱硬化フラン樹脂硬化物の板を得た。
上記熱硬化フラン樹脂硬化物の板より100mm×幅15mmの試験片を切り出し、3点曲げ試験(DIN EN ISO178 (JIS K 7171))により曲げ強さを測定した。
次に、比較例1、2と実施例2および実施例7の配合および製造方法にて、熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。
この熱硬化性フラン樹脂組成物を長さ230mm×幅230mm×厚さ5mmの不織布に含浸させた後、長さ240mm×幅240mm×厚さ5mmの金型に入れ、オーブン内温度70℃で1時間加熱した。その後、オーブン内温度を90℃に昇温し3時間加熱硬化させた後、オーブン内で室温まで冷却し、熱硬化フラン樹脂硬化物の板を得た。
上記熱硬化フラン樹脂硬化物の板より100mm×幅15mmの試験片を切り出し、3点曲げ試験(DIN EN ISO178 (JIS K 7171))により曲げ強さを測定した。
表2に示すように、低粘度熱硬化性フラン樹脂組成物にフィラーとともに消泡剤を添加することにより、低粘度熱硬化性フラン樹脂組成物の機械的強度を向上させることができた。消泡剤無添加の比較例2では、フィラーを10重量部添加しても、低粘度熱硬化性フラン樹脂硬化物の機械的強度(曲げ弾性率)の向上がほとんど認められなかった。
Claims (5)
- 硬化性フラン樹脂(A)と、
硬化剤(B)と、
消泡剤(C)と
を主として含有する、熱硬化性フラン樹脂組成物。 - 前記消泡剤(C)がエマルジョン型シリコーン消泡剤又は破泡性ポリマー型消泡剤である、請求項1記載の熱硬化性フラン樹脂組成物。
- 前記消泡剤(C)の含有量が、前記硬化性フラン樹脂(A)100重量部に対し、0.0001〜1重量部である、請求項1又は2記載の熱硬化性フラン樹脂組成物。
- さらに、フィラー(D)を含有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の熱硬化性フラン樹脂組成物。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の熱硬化性フラン樹脂組成物を加熱硬化して得られたフラン樹脂硬化物。
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