JP2013227645A - めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板およびその製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】めっき密着性のよいNiフリー化Snめっきステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】カソード電解処理され、必要に応じてその後に溶存酸素量4mg/L以下の水への浸漬を経ることにより、カソード電解処理後に液で濡れた状態を維持して乾燥状態での大気接触を受けていないステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板。このSnめっきステンレス鋼板は、ステンレス鋼板に硫酸濃度1〜30質量%の硫酸水溶液中で通電量50C/dm2以上のカソード電解処理を施す工程、前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程、を有する製造法によって製造できる。
【選択図】図1
【解決手段】カソード電解処理され、必要に応じてその後に溶存酸素量4mg/L以下の水への浸漬を経ることにより、カソード電解処理後に液で濡れた状態を維持して乾燥状態での大気接触を受けていないステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板。このSnめっきステンレス鋼板は、ステンレス鋼板に硫酸濃度1〜30質量%の硫酸水溶液中で通電量50C/dm2以上のカソード電解処理を施す工程、前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程、を有する製造法によって製造できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、Niめっき等の下地めっき(プレめっき)を施すことなく、ステンレス鋼板の表面上に直接Snめっきを施しためっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板、およびその製造法に関する。
電気・電子機器に使用するコネクタその他の通電部品には従来から銅合金が多用されているが、耐食性、強度、ばね性などが重視される場合にはステンレス鋼も使用される。これらの通電部品のなかでもはんだ付けに供される部品には、はんだ濡れ性を確保するためにSnめっきを施したものが採用されることが多い。
Snめっきは一般に電気めっき法により行われるが、ステンレス鋼を基材とする場合にはSnめっきの密着性を確保するためにNiストライクめっき等の下地めっき(プレめっき)を施して、その上にSnめっきを施すことが一般的である。
Niは人体に対しアレルギーを引き起こす要因となりやすい金属であることから、特に携帯端末をはじめ身の回りで使用される機器においては、部品のNiフリー化を図ることが望ましい。しかし、ステンレス鋼を基材としてSnめっきを施す際にはめっき密着性を確保するうえで下地のNiめっきが重要な役割を有しており、Niフリー化したSnめっきステンレス鋼部品は普及するに至っていない。
本発明は、めっき密着性のよいNiフリー化Snめっきステンレス鋼板を提供することを目的とする。
上記目的は、カソード電解処理され、必要に応じて溶存酸素量4mg/L以下の水へ浸漬され、カソード電解処理後に液で濡れた状態を維持して乾燥状態での大気接触を受けていないステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板によって達成される。
ここで、「乾燥状態での大気接触」とは、鋼板表面が液で濡れておらず、鋼板表面が直接大気に触れる状態である。本発明に従うSnめっきステンレス鋼板は「乾燥状態での大気接触を受けていないステンレス鋼板」にSnめっきを施したものが対象となる。
また本発明では、
カソード電解処理されたのち、表面がその電解処理の液で濡れた状態を維持して下記(A)に示す表面性状を有する液で濡れている状態のステンレス鋼板の表面上、あるいはカソード電解処理および水洗を経て、表面が液(水洗の水)で濡れた状態を維持して下記(A)に示す表面性状を有するステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板が提供される。
(A)当該液で濡れた表面を空気乾燥させたのちX線光電子分光法(XPS)により最表面の分析を行った場合、Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和が28.0%以上となる表面性状
カソード電解処理されたのち、表面がその電解処理の液で濡れた状態を維持して下記(A)に示す表面性状を有する液で濡れている状態のステンレス鋼板の表面上、あるいはカソード電解処理および水洗を経て、表面が液(水洗の水)で濡れた状態を維持して下記(A)に示す表面性状を有するステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板が提供される。
(A)当該液で濡れた表面を空気乾燥させたのちX線光電子分光法(XPS)により最表面の分析を行った場合、Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和が28.0%以上となる表面性状
「ステンレス鋼」とは、JIS G0203:2009の番号3801に示されているように、Cr含有量10.5質量%以上、C含有量1.2質量%以下として耐食性を向上させた合金鋼である。本発明では用途に応じて種々のステンレス鋼種が対象となり、ステンレス鋼の成分組成には特にこだわる必要はない。規格鋼種としては、JIS G4305:2005に規定されるオーステナイト系、オーステナイト・フェライト系、フェライト系、マルテンサイト系、析出硬化系の各鋼種、およびJIS G4312:1991に規定されるオーステナイト系、フェライト系の各鋼種が挙げられる。具体的に成分範囲を例示すれば、オーステナイト系およびフェライト系それぞれ以下のようなものを挙げることができる。
オーステナイト系ステンレス鋼種;
質量%で、C:0.0001〜0.15%、Si:0.001〜4.0%、Mn:0.001〜2.5%、P:0.001〜0.045%、S:0.0005〜0.03%、Ni:6.0〜28.0%、Cr:15.0〜26.0%、Mo:0〜7.0%、Cu:0〜3.5%、Nb:0〜1.0%、Ti:0〜1.0%、Al:0〜0.1%、N:0〜0.3%、B:0〜0.01%、V:0〜0.5%、W:0〜0.3%、Ca、Mg、Y、REM(希土類元素)の合計:0〜0.1%、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有するもの。
質量%で、C:0.0001〜0.15%、Si:0.001〜4.0%、Mn:0.001〜2.5%、P:0.001〜0.045%、S:0.0005〜0.03%、Ni:6.0〜28.0%、Cr:15.0〜26.0%、Mo:0〜7.0%、Cu:0〜3.5%、Nb:0〜1.0%、Ti:0〜1.0%、Al:0〜0.1%、N:0〜0.3%、B:0〜0.01%、V:0〜0.5%、W:0〜0.3%、Ca、Mg、Y、REM(希土類元素)の合計:0〜0.1%、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有するもの。
フェライト系ステンレス鋼種;
質量%で、C:0.0001〜0.15%、Si:0.001〜1.2%、Mn:0.001〜1.2%、P:0.001〜0.04%、S:0.0005〜0.03%、Ni:0〜0.6%、Cr:10.5〜32.0%、Mo:0〜2.5%、Cu:0〜1.0%、Nb:0〜1.0%、Ti:0〜1.0%、Al:0〜5.0%、N:0〜0.025%、B:0〜0.01%、V:0〜0.5%、W:0〜0.3%、Ca、Mg、Y、REM(希土類元素)の合計:0〜0.1%、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有するもの。
質量%で、C:0.0001〜0.15%、Si:0.001〜1.2%、Mn:0.001〜1.2%、P:0.001〜0.04%、S:0.0005〜0.03%、Ni:0〜0.6%、Cr:10.5〜32.0%、Mo:0〜2.5%、Cu:0〜1.0%、Nb:0〜1.0%、Ti:0〜1.0%、Al:0〜5.0%、N:0〜0.025%、B:0〜0.01%、V:0〜0.5%、W:0〜0.3%、Ca、Mg、Y、REM(希土類元素)の合計:0〜0.1%、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有するもの。
また、上記のめっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板の製造法として、
ステンレス鋼板に硫酸濃度1〜30質量%の硫酸水溶液中で通電量50C/dm2のカソード電解処理を施す工程(カソード電解処理工程)、
前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程(Snめっき工程)、
さらに必要に応じて、めっき後のステンレス鋼板を250〜350℃に加熱したのち冷却してSnめっき層を溶融・凝固させる処理(リフロー処理)を施す工程、
を有する製造法が提供される。
ステンレス鋼板に硫酸濃度1〜30質量%の硫酸水溶液中で通電量50C/dm2のカソード電解処理を施す工程(カソード電解処理工程)、
前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程(Snめっき工程)、
さらに必要に応じて、めっき後のステンレス鋼板を250〜350℃に加熱したのち冷却してSnめっき層を溶融・凝固させる処理(リフロー処理)を施す工程、
を有する製造法が提供される。
前記カソード電解処理工程の後に下記の水洗工程を挿入し、Snめっき工程を下記のようにして行ってもよい。
前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を溶存酸素量4mg/L以下の水に浸漬して水洗する工程(水洗工程)、
前記水洗後のステンレス鋼板表面が前記水洗の水で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程(Snめっき工程)。
前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を溶存酸素量4mg/L以下の水に浸漬して水洗する工程(水洗工程)、
前記水洗後のステンレス鋼板表面が前記水洗の水で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程(Snめっき工程)。
本発明によれば、Ni下地めっき層を有しないSnめっきステンレス鋼板であって、めっき密着性の良好なものが実現された。これを使用した部品の表層部には金属Ni層がないので、人体に対してNiアレルギーを引き起こす要因が回避される。また、従来、Niストライクめっき層の上にSnめっき層を形成したSnめっきステンレス鋼板では、エージングによりSnめっき層中のSnが下地のNiと反応して金属間化合物(Ni3Sn、Ni3Sn2)の生成に消費されるため、Snめっき層が薄いと最表面まで金属間化合物の層に変化してしまうことがある。そうなると十分なはんだ濡れ性が確保できなくなるので、Snめっき層は通常1μm以上は確保する必要があった。これに対し本発明のSnめっきステンレス鋼板ではNiとの反応が生じないからSnめっきの付着量を必要最小限(例えば厚さ0.1〜1.0μm未満、あるいは0.1〜0.7μm程度)に抑えることができ、Snの節約にも繋がる。さらに本発明のSnめっきステンレス鋼板の製造に際しては、電解酸洗により活性化された表面は液に濡れた状態を維持したままSnめっき浴に導入されるので、連続ラインにおいて電解酸洗後の各工程間は大気雰囲気とすれば良く、非酸化性ガス雰囲気とするための覆いを設けるといった特殊なライン構成を必要としない。
発明者らは、Niストライクめっきを施すことなく、ステンレス鋼板の表面に密着性の良いSnめっき層を形成させる手法について種々研究を重ねてきた。その1つの案として、ステンレス鋼板の表面を予め電解酸洗して十分に活性化したのち水洗し、その後、電気Snめっきを施す工程が有効ではないかと考えられた。ステンレス鋼のめっき密着性を劣化させる要因として不動態皮膜の存在が挙げられ、当初存在している強固な不動態皮膜をカソード還元による電解処理によって除去しておけば、その後のめっき工程で密着性の良いめっきが実現できる可能性が高い。しかしながら、上記工程では密着性の良いSnめっき層を安定して形成させることは困難であった。
検討の結果、カソード電解による活性化を行った後、Snめっきを施すまでの間にステンレス鋼表面には迅速に新たな酸化皮膜が形成され、それがめっき密着性を阻害する要因となるものと推察された。一般的に電気めっきに供する基材の表面は活性化処理後に十分に水洗し、異物の付着がないように管理することが重要であるとされている。すなわち、カソード電解処理後の鋼板は水洗工程を経たのちめっき工程に供されるのが通常である。
そこで発明者らは、カソード電解処理後、電気Snめっきに供するまでの間にステンレス鋼板表面が曝される環境と、Snめっき密着性の関係について詳細に検討した。その結果、水洗工程を経ることによってカソード電解処理により活性化された表面に再び薄い酸化皮膜が形成され、それがめっき密着性を阻害するのではないかと考えられた。したがって、カソード電解によって形成された活性な表面をSnめっき液に導入される時点まで維持するための工夫が必要となる。発明者らは詳細な検討により以下の手法がSnめっき性の向上に極めて有効であることを見出した。
(1)カソード電解処理の後、水洗を省略して、前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記電解液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬してしまう。
なお、水洗を省略しても表面が濡れている状態でSnめっき液に入れてしまえば、異物付着に起因するめっき欠陥の問題も回避できることが確認された。
(2)カソード電解処理の後に水洗を行う場合は、溶存酸素量が4mg/L以下に調整された水に浸漬する。その際、ステンレス鋼板表面がカソード電解処理液で濡れている状態でそのステンレス鋼板を水洗水に浸漬することが好ましい。水洗後はステンレス鋼板表面が水洗水で濡れている状態でそのステンレス鋼板をSnめっき浴に浸漬する。
通常の水洗水は溶存酸素量が7mg/L以上であり、そのような水で水洗するとSnめっき性を阻害する薄い酸化皮膜が形成されるものと考えられる。
(3)ステンレス鋼板表面が液で濡れている状態を維持するためには、カソード電解処理後のステンレス鋼板の場合、その浴から引き上げられて気相空間(常温大気)に出たときのステンレス鋼板の表面温度に応じて次工程の水洗水または電気Snめっき液に浸漬されるまでの気相空間滞在時間をコントロールすることが有効である。具体的には、カソード電解処理後に気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度(℃)を横軸、次工程の水洗水または電気Snめっき液に浸漬するまでの気相空間滞在時間(sec)を縦軸とする図1の直交座標系において、A−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(直線FA上を除き境界を含む)に属する条件を採用することにより、カソード電解処理後に「乾燥状態での大気接触を受けていない」状態を維持して次工程の液に浸漬することができる。水洗後に電気Snめっき液に浸漬されるまでの気相空間滞在時間についても、同様に図1のA−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(直線FA上を除き境界を含む)に属する条件を採用することにより、水洗後に「乾燥状態での大気接触を受けていない」状態を維持して次工程の電気Snめっき液に浸漬することができる。ここで、当該直交座標系における各点の座標はA(10,0)、B(10,60)、C(20,60)、D(30,35)、E(60,5)、F(60,0)である。
なお、水洗を省略しても表面が濡れている状態でSnめっき液に入れてしまえば、異物付着に起因するめっき欠陥の問題も回避できることが確認された。
(2)カソード電解処理の後に水洗を行う場合は、溶存酸素量が4mg/L以下に調整された水に浸漬する。その際、ステンレス鋼板表面がカソード電解処理液で濡れている状態でそのステンレス鋼板を水洗水に浸漬することが好ましい。水洗後はステンレス鋼板表面が水洗水で濡れている状態でそのステンレス鋼板をSnめっき浴に浸漬する。
通常の水洗水は溶存酸素量が7mg/L以上であり、そのような水で水洗するとSnめっき性を阻害する薄い酸化皮膜が形成されるものと考えられる。
(3)ステンレス鋼板表面が液で濡れている状態を維持するためには、カソード電解処理後のステンレス鋼板の場合、その浴から引き上げられて気相空間(常温大気)に出たときのステンレス鋼板の表面温度に応じて次工程の水洗水または電気Snめっき液に浸漬されるまでの気相空間滞在時間をコントロールすることが有効である。具体的には、カソード電解処理後に気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度(℃)を横軸、次工程の水洗水または電気Snめっき液に浸漬するまでの気相空間滞在時間(sec)を縦軸とする図1の直交座標系において、A−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(直線FA上を除き境界を含む)に属する条件を採用することにより、カソード電解処理後に「乾燥状態での大気接触を受けていない」状態を維持して次工程の液に浸漬することができる。水洗後に電気Snめっき液に浸漬されるまでの気相空間滞在時間についても、同様に図1のA−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(直線FA上を除き境界を含む)に属する条件を採用することにより、水洗後に「乾燥状態での大気接触を受けていない」状態を維持して次工程の電気Snめっき液に浸漬することができる。ここで、当該直交座標系における各点の座標はA(10,0)、B(10,60)、C(20,60)、D(30,35)、E(60,5)、F(60,0)である。
特にカソード電解液を硫酸水溶液とすることが好ましい。ステンレス鋼板表面を硫酸水溶液で覆うことによって酸化皮膜の新たな形成を抑止する効果が発揮され、Snめっき密着性をより安定して良好に保つうえで効果的である。
カソード電解処理に使用する硫酸水溶液の硫酸濃度は1〜30質量%の範囲でコントロールすればよい。1〜10質量%の範囲に管理してもよい。カソード電解時の液温は20〜60℃の範囲とすることが好ましい。温度が低過ぎると活性化された表面が得られにくく、温度が高過ぎると液の蒸発量が多くなり不経済となる。ステンレス鋼板表面の不動態皮膜を除去して活性化された表面を得るためには、カソード電解の通電量を50C/dm2以上とすることが極めて有効である。通電量が50C/dm2未満(例えば5〜50C/dm2未満)でも、良好なSnめっき密着性を得るための電解条件(硫酸濃度、液温、カソード電流密度)を見つけることは多くの場合可能であるが、通電量を50C/dm2以上とすることで種々のステンレス鋼種において良好なSnめっき密着性を容易に実現することができる。過剰な通電は不経済となるので、500C/dm2以下の範囲とすることが望ましく、450C/dm2以下に管理してもよい。カソード電流密度は1〜25A/dm2の範囲で調整することができ、5〜15A/dm2の範囲とすることがより好ましい。
カソード電解処理後には、前述のように、ステンレス鋼板の表面が乾燥状態での大気接触を受けていない状態を維持したまま当該ステンレス鋼板をSnめっき液中に浸漬してしまう必要がある。大量生産現場ではめっき原板(基材鋼板)として「鋼帯」を使用することが一般的である。その場合、電解酸洗設備と電気Snめっき設備を連続して配置した連続ラインに鋼帯を通板させることで、カソード電解処理工程からSnめっき工程までの間、乾燥状態での大気接触を受けていない表面状態を維持することが可能となる。水洗を行う場合は、電解酸洗設備と電気Snめっき設備の間に例えば水洗水中の溶存酸素を減少させるための窒素封入装置を備える水洗設備を挿入すればよい。
発明者らの研究によれば、液で濡れている状態を維持して良好なSnめっき密着性が得られるステンレス鋼板の表面性状は下記(A)で示すように特定することができる。
(A)当該液で濡れた表面を空気乾燥させたのちX線光電子分光法(XPS)により最表面の分析を行った場合、Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和が28.0%以上となる表面性状
(A)当該液で濡れた表面を空気乾燥させたのちX線光電子分光法(XPS)により最表面の分析を行った場合、Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和が28.0%以上となる表面性状
XPSによる分析ではステンレス鋼板の最表面から深さ5nm程度の表層部における情報が得られる。その情報に基づけばステンレス鋼板表面に形成されている酸化皮膜の状態を知ることができる。Snめっき浴に浸漬される直前の液で濡れている状態にあるステンレス鋼板の表面性状は、実際にはラボによりその製造ラインと同一の条件で電解処理あるいはさらに水洗を施したステンレス鋼板サンプルについて、そのサンプルの表面の液を空気(例えばドライヤーの温風)で乾燥させたのち、すぐにXPSにて最表面を分析することによって、当該液で濡れている状態にあった表面の性状を特定することができる。サンプルを空気乾燥させてからXPS分析に供するまでの常温大気中での保管時間が30min以内であれば、その保管時間中における表面性状の変化はほぼ無視することができる。
ステンレス鋼板最表層のFeおよびCrの存在形態は金属成分、酸化物成分および水酸化物成分が主体であるが、XPS分析によれば、FeおよびCrについてそれぞれ金属Feとして存在するFeの原子%および金属Crとして存在するCrの原子%を把握することができる。詳細な検討の結果、液で濡れている状態のステンレス鋼板を空気乾燥させたサンプルのX線光電子分光法(XPS)による最表面の分析において、Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和が28.0%以上であれば、その液で濡れている状態のステンレス鋼板を電気Snめっき浴に導入してSnめっきを施したとき、良好なめっき密着性を実現することができる。その理由については現時点で未解明であるが、金属Feとして存在するFeと金属Crとして存在するCrの割合が多い表面酸化皮膜は、Fe、Crの酸化物や水酸化物の割合が少なく、かつ薄い皮膜であると考えられ、液で濡れている状態では活性な表面状態が維持されているものと推察される。
Snめっきは、Niストライクめっきを施したステンレス鋼板に対して行われている従来の電気Snめっき法によって実施できる。例えば、めっき液としては、メタスルホンサン第一錫、アスコルビン酸(酸化防止剤)を主成分とし、2−プロパノール等の添加剤を加えた水溶液が挙げられる。めっき原板の表面を濡らし続けた液がめっき原板とともにめっき液中に導入されても、めっき液の量に対して非常に少量であるため特に問題はない。
従来、Niストライクめっきを施したステンレス鋼板表面にSnめっきを施す場合は、前述のようにエージングによってSnめっき層がNiとの金属間化合物の生成に消費される量を見込んで、片面当たりのSnめっき層の厚さを1μm以上とすることが多い。これに対し本発明に従えばNiフリーであるためにNiとの金属間化合物の生成を考慮する必要がないため、従来よりSnめっき層の厚さを薄くすることができる。種々検討の結果、片面当たりのSnめっき層の平均厚さを0.1μm以上とすれば、良好なはんだ濡れ性を得ることができる。0.3μm以上とすることがより好ましい。ただし、過剰なSnめっき層の形成は不経済となり、また、めっき密着性を低下させる要因ともなるので、片面当たりのSnめっき層の平均厚さは1.5μm以下とすることが望ましい。1.0μm未満、あるいは0.7μmに管理してもよい。
電気Snめっき法によって形成したSnめっき層には電着応力が残存しているため、めっき後に常温で放置するとその電着応力に起因してめっき層表面からウイスカ(針状に突起した結晶)が生成することがあり、しばしば問題となる。ウイスカの生成を抑制するためにはSnめっき層の厚さを0.3μm以下に薄くすることが有効である。ただし、Snめっき層の厚さに影響されずにウイスカの生成を安定的に防止するためには、いわゆるリフロー処理に供することが望ましい。具体的にはSnめっき後の鋼板を250〜350℃に加熱してSnめっき層を一旦溶融させたのち冷却して凝固させる。
《実施例1》
表1に示すステンレス鋼板を素材に用いて、硫酸水溶液中でのカソード電解処理、電気Snめっき、リフロー処理を順次行う工程にてSnめっきステンレス鋼板を作製した。A鋼はオーステナイト系ステンレス鋼、B鋼およびC鋼はフェライト系ステンレス鋼である。カソード電解処理の後、一部の例を除き、カソード電解処理液である硫酸水溶液で鋼板表面が濡れた状態を維持したまま、その鋼板をSnめっき液に浸漬する工程、あるいはカソード電解処理後に鋼板表面が電解液で濡れたまま鋼板を水洗浴に浸漬する方法で水洗を行い、表面が水洗水で濡れた状態を維持したまま水洗後の鋼板をSnめっき液に浸漬する工程を実施した。カソード電解処理浴あるいは水洗浴から引き上げられる気相空間の雰囲気は常温大気である。水洗水中の溶存酸素濃度は水中に窒素を吹き込むことにより2〜9mg/Lの範囲で調整した。溶存酸素量は溶存酸素計で測定した。一部の例ではカソード電解処理後あるいは水洗後に鋼板表面に空気を吹き付けて鋼板表面を乾燥させ、常温大気中に24時間放置したのち、次工程を実施した。また、一部の例ではリフロー処理を省略した。さらに、比較のために下地めっきとして膜厚0.5μmのNiストライクめっきを施した鋼板に電気Snめっきを施す従来の手法にてSnめっきステンレス鋼板を作製した。カソード電解条件、水洗の有無、乾燥の有無、水洗水中の溶存酸素量、片面当たりのSnめっき層の平均厚さ、リフロー処理の有無については、表2〜表4中に示してある。
表1に示すステンレス鋼板を素材に用いて、硫酸水溶液中でのカソード電解処理、電気Snめっき、リフロー処理を順次行う工程にてSnめっきステンレス鋼板を作製した。A鋼はオーステナイト系ステンレス鋼、B鋼およびC鋼はフェライト系ステンレス鋼である。カソード電解処理の後、一部の例を除き、カソード電解処理液である硫酸水溶液で鋼板表面が濡れた状態を維持したまま、その鋼板をSnめっき液に浸漬する工程、あるいはカソード電解処理後に鋼板表面が電解液で濡れたまま鋼板を水洗浴に浸漬する方法で水洗を行い、表面が水洗水で濡れた状態を維持したまま水洗後の鋼板をSnめっき液に浸漬する工程を実施した。カソード電解処理浴あるいは水洗浴から引き上げられる気相空間の雰囲気は常温大気である。水洗水中の溶存酸素濃度は水中に窒素を吹き込むことにより2〜9mg/Lの範囲で調整した。溶存酸素量は溶存酸素計で測定した。一部の例ではカソード電解処理後あるいは水洗後に鋼板表面に空気を吹き付けて鋼板表面を乾燥させ、常温大気中に24時間放置したのち、次工程を実施した。また、一部の例ではリフロー処理を省略した。さらに、比較のために下地めっきとして膜厚0.5μmのNiストライクめっきを施した鋼板に電気Snめっきを施す従来の手法にてSnめっきステンレス鋼板を作製した。カソード電解条件、水洗の有無、乾燥の有無、水洗水中の溶存酸素量、片面当たりのSnめっき層の平均厚さ、リフロー処理の有無については、表2〜表4中に示してある。
Snめっきは以下に示す従来一般的な条件で行った。
・Snめっき液
主成分:メタスルホン酸第一錫、アスコルビン酸(酸化防止剤)
添加剤:2−プロパノール、他
・Snめっき条件
陽極:Sn板
液温:35℃
電流密度:5〜20A/dm2
・Snめっき液
主成分:メタスルホン酸第一錫、アスコルビン酸(酸化防止剤)
添加剤:2−プロパノール、他
・Snめっき条件
陽極:Sn板
液温:35℃
電流密度:5〜20A/dm2
〔XPS分析〕
一方、上記の各Snめっきステンレス鋼板の製造工程において、Snめっき浴に浸漬する前までの工程をラボ的に再現し、Snめっき浴に浸漬する直前の状態に相当する試料(後述のめっき密着性を調べた試料と同一条件で作製したもの)について、表面が液で濡れている状態にあるもの(表2〜表4において「乾燥なし」と表示されるもの)は表面をドライヤーの温風(80℃以下)で乾燥させたのち、ただちにXPSにて最表面の分析を行った。分析はKRATOS製AXIS−NOVAを用い、X線源は単色化AlのKα線、分析面積は0.3mm×0.7mm、光電子の取り出し角90°、パスエネルギーは20eVで行った。Fe2p軌道とCr2p軌道の光電子スペクトルから、それぞれ金属成分、酸化物成分、水酸化物成分のピーク分離を行い、それらの面積から、「Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和」(以下「FeとCrの金属成分の和」という)を求めた。
一方、上記の各Snめっきステンレス鋼板の製造工程において、Snめっき浴に浸漬する前までの工程をラボ的に再現し、Snめっき浴に浸漬する直前の状態に相当する試料(後述のめっき密着性を調べた試料と同一条件で作製したもの)について、表面が液で濡れている状態にあるもの(表2〜表4において「乾燥なし」と表示されるもの)は表面をドライヤーの温風(80℃以下)で乾燥させたのち、ただちにXPSにて最表面の分析を行った。分析はKRATOS製AXIS−NOVAを用い、X線源は単色化AlのKα線、分析面積は0.3mm×0.7mm、光電子の取り出し角90°、パスエネルギーは20eVで行った。Fe2p軌道とCr2p軌道の光電子スペクトルから、それぞれ金属成分、酸化物成分、水酸化物成分のピーク分離を行い、それらの面積から、「Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和」(以下「FeとCrの金属成分の和」という)を求めた。
上記の各Snめっきステンレス鋼板について、以下の方法でSnめっき密着性およびはんだ濡れ性を評価した。
〔めっき密着性〕
Snめっきステンレス鋼板に180°密着曲げを施し、曲げ部の外側表面にJIS Z1522に規定されるセロハン粘着テープを貼付したのち、そのセロハン粘着テープを剥がす方法により、Snめっき密着性を調べた。試験数n=10で試験を行い、目視によりめっき金属がセロハン粘着テープに付着したサンプルが1つもないものを◎(めっき密着性;優秀)、それ以外を×(めっき密着性;不良)と判定した。
〔めっき密着性〕
Snめっきステンレス鋼板に180°密着曲げを施し、曲げ部の外側表面にJIS Z1522に規定されるセロハン粘着テープを貼付したのち、そのセロハン粘着テープを剥がす方法により、Snめっき密着性を調べた。試験数n=10で試験を行い、目視によりめっき金属がセロハン粘着テープに付着したサンプルが1つもないものを◎(めっき密着性;優秀)、それ以外を×(めっき密着性;不良)と判定した。
〔はんだ濡れ性〕
はんだ濡れ性を評価する試料として、上記の手法で作製したSnめっきステンレス鋼板(初期試料)、およびそれらの試料に下記の条件で加速エージング処理を施した試料を用意した。
・加速エージング処理条件
温度:105℃
湿度:100%R.H.
気圧:1216hPa(1.2atm)
保持時間:1h
はんだ濡れ性を評価する試料として、上記の手法で作製したSnめっきステンレス鋼板(初期試料)、およびそれらの試料に下記の条件で加速エージング処理を施した試料を用意した。
・加速エージング処理条件
温度:105℃
湿度:100%R.H.
気圧:1216hPa(1.2atm)
保持時間:1h
はんだとして、Sn−3%Ag−0.5%CuのPbレスはんだを用意し、はんだ濡れ性試験機を用いてJIS C60068−2−54に規定されるはんだ槽平衡法によりゼロクロスタイムを測定した。はんだ浴温は255℃とし、フラックスとして一般電子部品用の塩素なしフラックスを使用した。ゼロクロスタイムが初期試料において2.0sec以下であり、上記加速エージング後の試料において4.0sec以下であるものは、種々の電子部品用途において実用的な良好なはんだ濡れ性を有すると評価される。また、ゼロクロスタイムが初期試料において1.0sec以下であり、上記加速エージング後の試料において3.0sec以下であるものは、特に優秀なはんだ濡れ性を有すると評価される。そこで試験数n=5で試験を行い、5個の試料のうち最も大きい値となったゼロクロスタイム値をその試料の成績値として採用し、以下の基準ではんだ濡れ性を判定し、○評価以上を合格とした。
・初期試料
◎:ゼロクロスタイム成績値が1.0sec以下
○:ゼロクロスタイム成績値が1.0secを超え〜2.0sec以下
×:ゼロクロスタイム成績値が2.0secを超える
・加速エージング後の試料
◎:ゼロクロスタイム成績値が3.0sec以下
○:ゼロクロスタイム成績値が3.0secを超え〜4.0sec以下
×:ゼロクロスタイム成績値が4.0secを超える
これらの結果を表2(A鋼)、表3(B鋼)、表4(C鋼)に示す。
・初期試料
◎:ゼロクロスタイム成績値が1.0sec以下
○:ゼロクロスタイム成績値が1.0secを超え〜2.0sec以下
×:ゼロクロスタイム成績値が2.0secを超える
・加速エージング後の試料
◎:ゼロクロスタイム成績値が3.0sec以下
○:ゼロクロスタイム成績値が3.0secを超え〜4.0sec以下
×:ゼロクロスタイム成績値が4.0secを超える
これらの結果を表2(A鋼)、表3(B鋼)、表4(C鋼)に示す。
表2〜表4に示されるように、カソード電解処理後に水洗を行わないか溶存酸素量が4mg/L以下である水洗水で水洗し、その後、鋼板表面が液で濡れたままその鋼板をSnめっき液に浸漬しSnめっきを施した本発明例のものは、Snめっき浴に導入する直前において上述のXPS分析によって求まるFeとCrの金属成分の和が28.0原子%以上となる表面性状を有しており、めっき密着性およびはんだ濡れ性がともに合格評価であった。なお、No.19、49、79はリフロー処理を省略したものであるが、Snめっき層の平均厚さを0.3μm以下に薄くしたことにより、ウイスカの生成が顕著に抑制されることが別途確認された。
これに対し、比較例No.1、31、61はカソード電解を行わなかったことにより良好な密着性が得られなかった。No.2、3、32、33、62、63はカソード電解処理後、Snめっき液浸漬前の段階で鋼板表面が乾燥したことによりFeとCrの金属成分の和が28.0原子%以上となる表面性状が得られず、めっき密着性に劣った。No.16〜18、46〜48、76〜78はカソード電解処理後に溶存酸素の多い水洗水との接触を受けたことによりFeとCrの金属成分の和が28.0原子%以上となる表面性状が得られず、めっき密着性に劣った。Niストライクめっきを施したNo.28、58、88はSnめっき層厚さが0.1μmと薄かったことから加速エージングによってSnめっき層のほとんど全部がNiとの金属間化合物に変化してしまい、はんだが濡れなかった。なお、No.29、59、89はめっき密着性およびはんだ濡れ性に優れる従来一般的なSnめっきステンレス鋼板であるが、Niアレルギーを引き起こす要因を有している。
《実施例2》
表1に示した鋼A、B、C(板厚は表1中に記載)のステンレス鋼板を用いて、下記の2通りの工程パターンにてSnめっき鋼板を作製した。
パターン1:カソード電解処理→(気相空間)→電気Snめっき
パターン2:カソード電解処理→(気相空間)→水洗→(気相空間)→電気Snめっき
表1に示した鋼A、B、C(板厚は表1中に記載)のステンレス鋼板を用いて、下記の2通りの工程パターンにてSnめっき鋼板を作製した。
パターン1:カソード電解処理→(気相空間)→電気Snめっき
パターン2:カソード電解処理→(気相空間)→水洗→(気相空間)→電気Snめっき
カソード電解処理は、5質量%濃度の硫酸水溶液からなる電解処理液にステンレス鋼板を浸漬し、電流密度10A/dm2、通電時間5秒(通電量50C/dm2)の条件で行った。電解処理液の温度は種々変動させた。カソード電解処理後に気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度を正確に設定するために、電解処理液にステンレス鋼板を10分間浸漬し、その後カソード電解を施した。10分間の浸漬により気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度は電解処理液の温度と等しくなることを別途実験により確認してある。なお、通電時間が5秒と短いため、通電による板温の上昇は無視できる。
パターン2における水洗は、水中に窒素を吹き込むことにより溶存酸素濃度を2〜3mg/Lとした水洗水にステンレス鋼板を浸漬する方法にて行った。水洗水の温度は種々変動させた。ここでは水洗後に気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度を正確に設定するために、水洗水にステンレス鋼板を10分間浸漬した。10分間の浸漬により気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度は水洗水の温度と等しくなることを別途実験により確認してある。
電気Snめっき条件は、電流密度を10A/dm2と一定にしたことを除き、実施例1と同様とした。片面当たりのSnめっき厚さは0.5μmである。Snめっき後にはリフロー処理を施していない。
グローブボックス内にカソード電解処理槽、水洗槽、電気Snめっき槽を配置し、気相空間の雰囲気は常温大気または常温窒素とした。上記パターン1、2において各気相空間滞在時間を変化させ、表面が液で濡れたままの状態を維持しているか乾燥している部分があるかを観察した。そして、得られたSnめっき鋼板について、実施例1と同様の手法でめっき密着性を評価した。結果を表5、表6に示す。表5、表6中の水洗に関するハイフン表示は水洗を行わなかったこと(パターン1)を意味する。
グローブボックス内にカソード電解処理槽、水洗槽、電気Snめっき槽を配置し、気相空間の雰囲気は常温大気または常温窒素とした。上記パターン1、2において各気相空間滞在時間を変化させ、表面が液で濡れたままの状態を維持しているか乾燥している部分があるかを観察した。そして、得られたSnめっき鋼板について、実施例1と同様の手法でめっき密着性を評価した。結果を表5、表6に示す。表5、表6中の水洗に関するハイフン表示は水洗を行わなかったこと(パターン1)を意味する。
表5のNo.101〜114は水洗なしの工程(パターン1)において気相空間を大気としたものである。図1に、液中から気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度(℃)を横軸、次工程の液中に浸漬するまでの気相空間滞在時間(sec)を縦軸とする直交座標系のグラフを示す。図1中にはNo.101〜114の条件に相当するプロットを○印または●印で例示してある。この場合、横軸はカソード電解処理後にステンレス鋼板が気相空間に出たときの当該ステンレス鋼板表面温度(℃)に相当し、縦軸はカソード電解処理後電気Snめっき液に浸漬するまでの気相空間滞在時間(sec)に相当する。○印は、当該気相空間滞在中に鋼板表面が濡れた状態を維持し、めっき密着性が良好であった本発明例(No.101〜108)である。●印は、当該気相空間滞在中に鋼板表面が濡れた状態を維持できず乾燥した部分があり、めっき密着性が不良であった比較例(No.109〜114)である。図1のA−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(境界を含む)に属する条件を採用することにより、濡れた状態が維持され、良好なめっき密着性が得られた。
表5のNo.115〜134は水洗ありの工程(パターン2)において気相空間を大気としたものである。このうちNo.115〜122の本発明例は、カソード電解処理後水洗前の気相空間、および水洗後電気Snめっき前の気相空間において、いずれも「液中から出たときの表面温度と気相空間滞在時間の関係」が図1のA−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(境界を含む)に属する条件を採用したものであり、良好なめっき密着性が得られた。一方、No.123〜128の比較例はカソード電解処理後水洗前の気相空間における条件が、またNo.129〜134の比較例は水洗後電気Snめっき前の気相空間における条件がそれぞれ図1のA−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域から外れため、工程の途中で表面が濡れた状態を維持できない事態が生じた。その結果、めっき密着性に劣った。
表6のNo.201〜209は水洗なしの工程(パターン1)において気相空間を窒素としたもの、No.210〜222は水洗ありの工程(パターン2)において気相空間を窒素としたものである。図1のA−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域から外れる条件で気相空間に滞在させた比較例のものは、表面が濡れた状態を維持しきれなかったことにより、気相空間を窒素としたにもかかわらず、良好なSnめっき密着性が得られなかった。
Claims (9)
- カソード電解処理され、その後に前記電解処理の液で濡れた状態を維持して乾燥状態での大気接触を受けていないステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板。
- カソード電解処理および溶存酸素量4mg/L以下の水への浸漬を経ることにより、カソード電解処理後に液で濡れた状態を維持して乾燥状態での大気接触を受けていないステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板。
- カソード電解処理されたのち、表面がその電解処理の液で濡れた状態を維持して下記(A)に示す表面性状を有するステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板。
(A)当該液で濡れた表面を空気乾燥させたのちX線光電子分光法(XPS)により最表面の分析を行った場合、Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和が28.0%以上となる表面性状 - カソード電解処理および水洗を経て、表面が水洗の液で濡れた状態を維持して下記(A)に示す表面性状を有するステンレス鋼板の表面上に、下地めっき層を介することなく厚さ0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成してなる、めっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板。
(A)当該液で濡れた表面を空気乾燥させたのちX線光電子分光法(XPS)により最表面の分析を行った場合、Fe原子数とCr原子数の合計に占める金属Feとして存在するFe原子数と金属Crとして存在するCr原子数の和が28.0%以上となる表面性状 - ステンレス鋼板に硫酸濃度1〜30質量%の硫酸水溶液中で通電量50C/dm2以上のカソード電解処理を施す工程、
前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程、
を有するめっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板の製造法。 - ステンレス鋼板に硫酸濃度1〜30質量%の硫酸水溶液中で通電量50C/dm2以上のカソード電解処理を施す工程、
前記カソード電解処理後に、下記(a)の条件を満たすように気相空間滞在時間をコントロールすることにより、ステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程、
を有するめっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板の製造法。
(a)カソード電解処理後に気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度(℃)を横軸、カソード電解処理後電気Snめっき液に浸漬するまでの気相空間滞在時間(sec)を縦軸とする図1の直交座標系において、A−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(直線FA上を除き境界を含む)に属する条件。 - ステンレス鋼板に硫酸濃度1〜30質量%の硫酸水溶液中で通電量50C/dm2以上のカソード電解処理を施す工程、
前記カソード電解処理後にステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を溶存酸素量4mg/L以下の水に浸漬して水洗する工程、
前記水洗後のステンレス鋼板表面が前記水洗の水で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程、
を有するめっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板の製造法。 - ステンレス鋼板に硫酸濃度1〜30質量%の硫酸水溶液中で通電量50C/dm2以上のカソード電解処理を施す工程、
前記カソード電解処理後に、下記(b)の条件を満たすように気相空間滞在時間をコントロールすることにより、ステンレス鋼板表面が前記硫酸水溶液で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を溶存酸素量4mg/L以下の水に浸漬して水洗する工程、
前記水洗後に、下記(c)の条件を満たすように気相空間滞在時間をコントロールすることにより、ステンレス鋼板表面が前記水洗の水で濡れている状態で当該ステンレス鋼板を電気Snめっき液に浸漬し、片面当たりの平均膜厚が0.1〜1.5μmのSnめっき層を形成する工程、
を有するめっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板の製造法。
(b)カソード電解処理後に気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度(℃)を横軸、カソード電解処理後水洗水に浸漬するまでの気相空間滞在時間(sec)を縦軸とする図1の直交座標系において、A−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(直線FA上を除き境界を含む)に属する条件。
(c)水洗後に気相空間に出たときのステンレス鋼板表面温度(℃)を横軸、水洗後電気Snめっき液に浸漬するまでの気相空間滞在時間(sec)を縦軸とする図1の直交座標系において、A−B−C−D−E−F−Aを結ぶ直線に囲まれた領域(直線FA上を除き境界を含む)に属する条件。 - さらに、前記Snめっき層を形成する工程の後に、
めっき後のステンレス鋼板を250〜350℃に加熱したのち冷却してSnめっき層を溶融・凝固させる処理(リフロー処理)を施す工程、
を有する請求項5〜8のいずれかに記載のめっき密着性の良好なSnめっきステンレス鋼板の製造法。
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