JP2013222328A - サーバ装置、救急医療支援システム、及びプログラム - Google Patents

サーバ装置、救急医療支援システム、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】トリアージタグと電子ペンとを用いたシステムに関して、電子ペンのペンIDに基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた情報を適切に生成する。
【解決手段】サーバ装置は、災害又は事故の現場で使用される第1電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報と、搬送機関で使用される第2電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報とを受信する受信手段と、受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が第1電子ペン及び第2電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を生成する情報生成手段と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、救急医療を支援するための技術分野に関する。
従来から、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。例えば、特許文献1には、アノトペンが、用紙に印刷された所定のドットパターンを読み取って記入情報を生成し、当該記入情報を端末装置に送信することが記載されている。また、特許文献2には、ドットパターンに対向する電子ペンの角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能が記載されている。
また、近年、地震や台風やテロ等による大規模災害時の対応システムに、トリアージタグと呼ばれる治療優先度を示す標識タグが用いられている。このようなトリアージタグにドットパターンを形成し、電子ペンを利用して、トリアージタグに記入された内容を電子データ化する技術が提案されている(例えば特許文献3乃至6参照)。
その他にも、本発明に関連する技術が特許文献7乃至11に記載されている。特許文献7には、119番通報者の携帯電話機から、救急車の出動状況確認などの問合せがあった場合に、適切な転送先に自動で転送する技術が記載されている。また、特許文献8乃至11には、救急患者を受入れ可能な医療機関の決定を支援する技術が記載されている。
特許第3872498号公報 特表2003−529853号公報 特開2008−305301号公報 特開2009−187170号公報 特開2009−217449号公報 特許第4736784号公報 特開2009−071669号公報 特開2010−086357号公報 特開2010−277383号公報 特開2011−048775号公報 特開2012−008778号公報
ところで、上記のようなドットパターンが形成されたトリアージタグと電子ペンとを用いたシステムでは、災害や事故などの現場や搬送機関や医療機関において、異なる利用者により、異なる電子ペンを用いてトリアージタグへの記入がなされることが考えられる。したがって、電子ペンからの記入情報に含まれるペンID(ペン識別情報)に基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた情報を生成することができれば便宜である。そこで、本発明は、トリアージタグと電子ペンとを用いたシステムに関して、電子ペンのペンIDに基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた情報を適切に生成することが可能なサーバ装置、救急医療支援システム、及びプログラムを提供することを主な目的とする。
本発明の1つの観点では、サーバ装置は、災害又は事故の現場で使用される第1電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報と、搬送機関で使用される第2電子ペンによって生成された、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報とを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が前記第1電子ペン及び前記第2電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を生成する情報生成手段と、を備える。
上記のサーバ装置では、受信手段は、災害や事故などの現場で使用される第1電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報と、搬送機関で使用される第2電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報とを受信する。第1電子ペンと第2電子ペンとは異なるペンID(ペン識別情報)を有するものとする。情報生成手段は、受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が第1電子ペン及び第2電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を生成する。このようにペンIDに基づいて傷病者搬送情報を生成しているのは、トリアージタグへの記入に用いられた電子ペンのペンIDからは、現場から医療機関までの過程において電子ペンがどのような段階で使用されたかが分かるからである。つまり、傷病者の搬送状況がどのような段階であるかが分かるからである。上記のサーバ装置によれば、電子ペンのペンIDに基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を適切に生成することができる。
上記のサーバ装置の一態様では、前記情報生成手段は、記入情報が前記第1電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記傷病者に対してトリアージが実施されたことを示すステータスに設定した傷病者搬送情報を生成する。この態様では、第1電子ペンのペンIDを含む記入情報が受信された際に、トリアージが実施されたことを示すステータスに適切に設定することができる。
上記のサーバ装置において好適には、前記トリアージタグは、一次トリアージを実施するための一次トリアージ実施エリアと、二次トリアージを実施するための二次トリアージ実施エリアとが設けられており、前記情報生成手段は、記入情報が前記一次トリアージ実施エリアへの記入に対応する情報である場合には、前記傷病者に対して一次トリアージが実施されたことを示すステータスに前記搬送状況を設定し、記入情報が前記二次トリアージ実施エリアへの記入に対応する情報である場合には、前記傷病者に対して二次トリアージが実施されたことを示すステータスに前記搬送状況を設定する。これにより、一次トリアージが実施されたステータスと、二次トリアージが実施されたステータスとを適切に区別することができる。
上記のサーバ装置の他の一態様では、前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記搬送機関により前記傷病者が搬送中であることを示すステータスに設定した傷病者搬送情報を生成する。この態様では、第2電子ペンのペンIDを含む記入情報が受信された際に、傷病者が搬送中であることを示すステータスに適切に設定することができる。
上記のサーバ装置の他の一態様では、前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる前記ペンIDに応じた搬送機関名を含む傷病者搬送情報を生成する。このように生成された搬送機関名によっても、傷病者が搬送中であるといったステータスを指し示すことが可能となる。
上記のサーバ装置において好適には、前記情報生成手段は、記入情報が前記第1電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者に対するトリアージが実施された日付及び時刻を含む傷病者搬送情報を生成することができる。
また好適には、前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者を搬送した時刻を含む傷病者搬送情報を生成することができる。
上記のサーバ装置の他の一態様では、前記受信手段は、前記医療機関で使用される第3電子ペンによって読み取られた、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を更に受信し、前記情報生成手段は、前記受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が前記第1電子ペン、前記第2電子ペン及び前記第3電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて傷病者搬送情報を生成する。第1電子ペン、第2電子ペン及び第3電子ペンは、互いに異なるペンIDを有しているものとする。
上記のサーバ装置の他の一態様では、前記情報生成手段は、記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記医療機関への前記傷病者の収容が完了したことを示すステータスに設定した傷病者搬送情報を生成する。この態様では、第3電子ペンのペンIDを含む記入情報が受信された際に、傷病者の収容が完了したことを示すステータスに適切に設定することができる。
上記のサーバ装置の他の一態様では、前記トリアージタグは、前記傷病者を収容する医療機関の名称である医療機関名を記入するための医療機関名記入欄が設けられており、前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に基づいて、前記第2電子ペンによって前記医療機関名記入欄に記入された前記医療機関名を含む傷病者搬送情報を生成し、記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる前記ペンIDに応じた医療機関名によって、前記医療機関名記入欄に記入された前記医療機関名を変更した傷病者搬送情報を生成する。これにより、第2電子ペンによる記入後に傷病者を収容する医療機関が変更された場合に対して、適切に対応することが可能となる。
上記のサーバ装置において好適には、前記情報生成手段は、記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者の収容が完了した時刻を含む傷病者搬送情報を生成する。
また好適には、前記情報生成手段によって生成された前記傷病者搬送情報を表示させる表示制御手段を更に備える。好ましくは、前記表示制御手段は、複数の傷病者の前記傷病者搬送情報を一覧表示させる。これにより、複数の傷病者の傷病者搬送情報を容易に把握させることができる。
また好ましくは、前記表示制御手段は、記入情報に含まれるペンIDに応じた表示態様にて、前記傷病者搬送情報を表示させることができる。これにより、傷病者のステータス(搬送状況)を容易に把握させることが可能となる。
また好ましくは、前記表示制御手段は、選択された傷病者について、前記トリアージタグに記入された手書きストロークを更に表示させることができる。
本発明の他の観点では、プログラムは、上記サーバ装置として機能させる。当該プログラムを実行することにより、上記のサーバ装置を実現することができる。
本発明の更に他の観点では、救急医療支援システムは、上記サーバ装置と、コード化パターンが形成されたトリアージタグと、災害又は事故の現場で使用され、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を生成する第1電子ペンと、搬送機関で使用され、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を生成する第2電子ペンと、消防関連機関及び/又は医療機関で使用され、前記サーバ装置によって生成された前記傷病者搬送情報を受信し、当該傷病者搬送情報を表示させるコンピュータ装置と、を備える。
本発明によれば、電子ペンのペンIDに基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を適切に生成することができる。
本実施形態に係る救急医療支援システムのシステム構成図である。 本実施形態に係るトリアージタグを示す。 ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。 (a)はドットパターンを模式的に示し、(b)はそれに対応する情報の例を示す図である。 電子ペンの構造を示す概略図である。 サーバ装置の機能ブロック図である。 傷病者搬送情報画面の具体例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
[救急医療支援システムの構成]
図1は、本実施形態に係る救急医療支援システム10のシステム構成図である。図1に示すように、救急医療支援システム10は、電子ペン1a、1b、1c(1)と、トリアージタグ2と、携帯端末3a、3b、3c(3)と、サーバ装置4と、コンピュータ装置5、6とを有する。
電子ペン1a(第1電子ペンに相当する)及び携帯端末3aは災害や事故などの現場で使用され、電子ペン1b(第2電子ペンに相当する)及び携帯端末3bは搬送機関(救急車など)で使用され、電子ペン1c(第3電子ペンに相当する)及び携帯端末3cは医療機関で使用される。図1では、電子ペン1a〜1cを1本のみ示しているが、実際には電子ペン1a〜1cはそれぞれ複数本用意される。コンピュータ装置5は、消防関連機関(消防本部や消防署など)で使用され、コンピュータ装置6は、医療機関で使用される。コンピュータ装置5、6は、ネットワーク(例えばインターネット)を介してサーバ装置4に接続される。
トリアージタグ2は、傷病者の緊急度や重傷度に応じて適切な処置や搬送を行うべく、傷病者の治療優先度を決定するために利用され、電子ペン1により読み取り可能なドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。電子ペン1は、トリアージタグ2への記入に対応する記入情報を、Bluetooth(登録商標)等の無線通信方式で携帯端末3に送信する。なお、電子ペン1a、1b、1cは、互いに異なるペンID(ペン識別情報)を有している。
携帯端末3は、電子ペン1から受信した記入情報を、携帯電話通信網(例えばIPパケット通信)やインターネット通信網などのネットワークを介してサーバ装置4に送信する。例えば、携帯端末3は、スマートフォンである。サーバ装置4は、携帯端末3から受信した記入情報に応じた情報を生成し、生成した情報をコンピュータ装置5、6に送信する。例えば、サーバ装置4は、消防関連機関ないし医療機関、あるいは双方に設けられる。
ここで、トリアージタグ2は、傷病者に取り付けられることで、傷病者と共に現場から搬送機関を介して医療機関に移動され、このような過程において電子ペン1による記入がなされる。基本的には、まず最初に現場にて電子ペン1aによってトリアージタグ2への記入がなされ、その後に搬送機関による搬送中に電子ペン1bによってトリアージタグ2への記入がなされ、最後に医療機関にて電子ペン1cによってトリアージタグ2への記入がなされる。
サーバ装置4は、このような電子ペン1による記入に対応する記入情報を受信して、記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が電子ペン1a〜1cのいずれによって生成された情報であるかを判定する。そして、サーバ装置4は、その判定結果に基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を生成し、生成した傷病者搬送情報をコンピュータ装置5、6に送信する。
[トリアージタグ]
図2を参照して、本実施形態に係るトリアージタグ2について説明する。図2(a)は、トリアージタグ2の表側を示しており、図2(b)は、トリアージタグ2の裏側を示している。なお、「トリアージ」とは、大事故や災害時のように多数の傷病者が同時に発生した場合、限られた救急医療条件で最大限の救命を行えるように、傷病者の緊急度や重傷度に応じて適切な処置や搬送を行うため、傷病者の治療優先度(トリアージ区分)を設定することを意味する。
図2(a)に示すように、トリアージタグ2の表側には、傷病者の氏名を記入するための氏名記入欄2aと、傷病者の性別を選択するための性別選択欄2bと、傷病者の電話番号を記入するための電話番号記入欄2cと、傷病者の年齢を記入するための年齢記入欄2dと、傷病者の住所を記入するための住所記入欄2eと、傷病者に対するトリアージを実施した月日(日付)及び時刻を記入するためのトリアージ実施月日・時刻記入欄2fと、トリアージの実施者を記入するための実施者記入欄2gと、搬送機関の名称を記入するための搬送機関名記入欄2hと、傷病者を収容する医療機関の名称を記入するための収容医療機関名記入欄2iと、一次トリアージを実施するための一次トリアージ実施エリア2jと、電子ペン1によって生成された記入情報を送信するための送信ボックス2kと、標識部2mとが設けられている。なお、トリアージタグ2の表側にメモなどを記入するための備考欄を更に設けても良い。
トリアージタグ2には、略全面に、位置座標を示すアノト方式のドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷され、文字や枠線などは、赤外域に吸収性を持たないインキにより印刷される。なお、トリアージタグ2を区別するために、トリアージタグ2ごとに異なる座標範囲のドットパターンが印刷されている。
一次トリアージ実施エリア2jには、傷病者の症状を判定するための判定項目が複数記載されており、そのような判定項目を用いた判定によってトリアージ区分を選択するためのトリアージ区分選択欄2j1が設けられている。「0」のトリアージ区分は死亡群を示しており、「I」のトリアージ区分は重症群を示しており、「II」のトリアージ区分は中等症群を示しており、「III」のトリアージ区分は軽症群を示している。
標識部2mは、一瞥して傷病の状態を認識できるようにトリアージ区分により色分けされている。標識部2mは、黒色ラベルに「0」と印字された死亡群、赤色ラベルに「I」と印字された重症群、黄色ラベルに「II」と印字された中等症群、及び緑色ラベルに「III」と印字された軽症群の4つから構成されており、各ラベルの境界に形成された破線(ミシン目)で切り離しできるように加工されている。トリアージタグ2の利用者は、傷病者のトリアージ区分に該当するラベルを残して、標識部2mを切り離すことで、傷病者の症状を示す識別票として使用する。例えば、傷病者の症状が「I」の重症群であると判断される場合は、標識部2mの「II」及び「III」の部分を切り離すこととなる。
送信ボックス2kは、トリアージタグ2に電子ペン1により記入された内容に対応する記入情報を、電子ペン1から携帯端末3を経由してサーバ装置4へ送信する処理を実行させるための指示が定義されたエリアである。基本的には、送信ボックス2kは、一次トリアージが実施された後に電子ペン1によってタップされる。
次に、図2(b)に示すように、トリアージタグ2の裏側には、特記事項を記入するための特記事項記入欄2nと、二次トリアージを実施するための二次トリアージ実施エリア2pと、電子ペン1によって生成された記入情報を送信するための送信ボックス2qとが設けられている。なお、標識部2mは表側と同様のものである。
二次トリアージ実施エリア2pは、傷病者の症状が「I」のトリアージ区分(重症群)に該当するか否かを詳細に判定するための判定項目(生理学的・解剖学的な判定項目)が複数記載されている。ここで、一次トリアージ(所謂ふるい分けトリアージ)では、迅速処理の観点から、優先的に搬送すべき傷病者(「I」や「II」のトリアージ区分に該当する傷病者)を特定するために実施される。通常、一次トリアージは、災害等の現場で実施される。これに対して、二次トリアージ(所謂並べ替えトリアージ)では、詳細に傷病者を評価して、より精度の高いカテゴリに分類しながら、同一カテゴリの中でも治療や搬送を優先させるべき傷病者を選別するために実施される。通常、二次トリアージは、一次トリアージの実施後において複数回実施される。二次トリアージは、現場だけでなく、搬送機関や医療機関でも実施され得る。
送信ボックス2qは、トリアージタグ2に電子ペン1により記入された内容に対応する記入情報を、電子ペン1から携帯端末3を経由してサーバ装置4へ送信する処理を実行させるための指示が定義されたエリアである。基本的には、送信ボックス2qは、二次トリアージが実施された後に電子ペン1によってタップされる。
ここで、トリアージタグ2が異なっても、送信ボックス2kのドットパターンは同じであってよく、送信ボックス2qのドットパターンもトリアージタグ2に共通して同じであってよい。送信ボックス2kのドットパターンと送信ボックス2qのドットパターンは異なるものであってもよく、同じであってもよい。
[ドットパターン]
次に、図3及び図4を参照しながら、トリアージタグ2に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図3は、トリアージタグ2に印刷されたドットパターンのドットと、そのドットが変換される値との関係を説明する図である。図3に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組み合わせにより、トリアージタグ2上の位置座標が決定されるように構成されている。
図4(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図4(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、トリアージタグ2上のどの部分から6×6ドットを取っても、ユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンがトリアージタグ2上のどの位置にあるのか)を保持している。図4(b)は、図4(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図3に示す規則性に基づいて、対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
[電子ペン]
次に、電子ペン1について図5を用いて説明する。図5は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図5に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端はペン先部103となっており、利用者は、電子ペン1のペン先部103をトリアージタグ2に当接させて、トリアージタグ2にストローク(手書きストローク)を記入したり、電子ペン1のペン先部103をトリアージタグ2に当接させて、タップ(ペン先部103によるトリアージタグ2への軽叩)したりする。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料(例えばカーボン)を含まないようにする。ここで、電子ペン1のペン先部103がトリアージタグ2に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料を含まないので、プロセッサ103によるドットパターンの読取りを阻害しない。
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、利用者が電子ペン1によりトリアージタグ2に手書きストロークを記入したりタップしたりする際にペン先部103からインクカートリッジ104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切替える。即ち、利用者が電子ペン1によりトリアージタグ2に手書きストロークを記入したりタップしたりすると、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、利用者が記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンダウン情報PDと、後述するペンIDとを関連付けて、記入情報としてメモリ109に記憶する。また、利用者が1つのストロークを記入中は、後述のように、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付けて、メモリ109に記憶する。利用者が1つのストロークを記入し終えて電子ペン1をトリアージタグ2から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、プロセッサ108は、圧力センサ107により検出されたペンアップ情報とペンIDとを関連付けて、記入情報としてメモリ109に記憶する。そして、プロセッサ108は、電子ペン1によってトリアージタグ2の送信ボックス2f、2qがタップされた際に、その送信ボックス2f、2qのドットパターンから送信指示を認識して、メモリ109に記憶した記入情報を、通信ユニット111に携帯端末3へ送信させる。プロセッサ108は、携帯端末3へ送信させた記入情報を適時に消去する。
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、トリアージタグ2上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103がトリアージタグ2に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106は、赤外線を透過し赤外線以外を遮断する赤外線透過フィルタが設けられており、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、トリアージタグ2に文字や枠線などが印刷されていた場合でも、印刷したインクは赤外域に吸収性を持たないため、プロセッサ108は、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図4(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
プロセッサ108は、利用者による記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、利用者が記入するストローク(筆跡)のトリアージタグ2上におけるX、Y座標(以後、単に「位置座標」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図4(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図4(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1の角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能を備えており、座標演算の際、その機能を発揮させる。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。また、プロセッサ108は、演算した位置座標がトリアージタグ2の送信ボックス2f、2qのドットパターンを示す場合、送信指示と認識して、通信ユニット111に記入情報を携帯端末3へ送信させる。なお、トリアージタグ2における6×6のドットパターンは、トリアージタグ2内で重複することはないため、利用者が電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置がトリアージタグ2のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
メモリ109には、各電子ペン1A〜1Eを識別するためのそれぞれのペンID「pen01」〜「pen05」、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報として、携帯端末3を介してサーバ装置4へ送信する。通信ユニット111による携帯端末3への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。ここで、電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に生成されて送信された1個又は複数個の座標属性情報は、携帯端末3及びサーバ装置4によりストローク情報として記憶される。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX、Y座標(座標点)からなり、携帯端末3及びサーバ装置4は、ペンダウン情報及びペンアップ情報によって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。
[サーバ装置]
次に、サーバ装置4について説明する。サーバ装置4は、ハードウェアとして、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ等で構成される。図6は、サーバ装置4の機能ブロック図である。サーバ装置4は、機能的には、処理手段44、記憶手段45、通信手段47及び通信インターフェース48を備える。
通信手段47は、携帯電話網(例えばIPパケット通信)やインターネットなどのネットワークを介して携帯端末3と通信を行う。通信手段47は、電子ペン1によって生成された記入情報を携帯端末3から受信する。なお、通信手段47は、本発明における「受信手段」の一例である。
通信インターフェース48は、ネットワーク(インターネットなど)を介して、消防関連機関で使用されるコンピュータ装置5及び医療機関で使用されるコンピュータ装置6に接続する。通信インターフェース48は、後述する処理手段44によって生成された表示画面の情報をコンピュータ装置5、6に送信する。
記憶手段45は、ROM、RAMといったメモリによって構成され、処理手段44の指示により、プログラムの実行により生成される各種情報を記憶する。記憶手段45は、トリアージタグ2に印刷されたドットパターンの座標範囲に関する座標定義情報を記憶している。また、記憶手段45は、電子ペン1a、1b、1cのそれぞれのペンIDと、電子ペン1が使用される状況(具体的には現場、搬送機関及び医療機関)、言い換えると傷病者の搬送状況を示すステータスとを対応付けた情報(以下では「ステータス情報」と呼ぶ。)を記憶している。ステータス情報では、電子ペン1aのペンIDと「一次トリアージ完了」及び「二次トリアージ完了」といったステータスとが対応付けられ、電子ペン1bのペンIDと「搬送中」といったステータスとが対応付けられ、電子ペン1cのペンIDと「収容完了」といったステータスとが対応付けられている。
なお、前述したように電子ペン1a〜1cは複数本存在するため、1つの例では、使用される複数の電子ペン1a〜1cの各々についてステータスが対応付けられたステータス情報を用いて、傷病者の搬送状況を示すステータスが特定される。他の例では、複数の電子ペン1が電子ペン1a〜1cのいずれに該当するかを判別するための情報を更に記憶しておき、そのような情報を用いて電子ペン1が電子ペン1a〜1cのいずれに該当するかを判別し、その判別結果とステータス情報とに基づいて、傷病者の搬送状況を示すステータスが特定される。
また、記憶手段45は、搬送機関で使用される電子ペン1bのペンIDと、電子ペン1bの利用者の所属先である搬送機関名(例えば消防署の名称)とを対応付けた情報(以下では「搬送機関名情報」と呼ぶ。)を記憶している。各搬送機関が電子ペン1bを使用する場合は、電子ペンごとにペンIDが異なるため、記憶手段45は、電子ペンのペンIDと搬送機関名とを対応付けて記憶している。加えて、記憶手段45は、医療機関で使用される電子ペン1cのペンIDと、電子ペン1cの利用者の所属先である医療機関名(例えば病院の名称)とを対応付けた情報(以下では「医療機関名情報」と呼ぶ。)を記憶している。各医療機関が電子ペン1cを使用する場合も、電子ペンごとにペンIDが異なるため、記憶手段45は、電子ペンのペンIDと医療機関名とを対応付けて記憶している。
更に、記憶手段45は、処理手段44の処理命令により、携帯端末3を介して電子ペン1から受信した記入情報をペンID毎に記憶し、さらに、処理手段44の指示により、記憶領域を確保して、ペンダウンからペンアップまでの記入情報に含まれる座標属性情報をストローク情報としてペンID毎に記憶する。
処理手段44は、CPU等のプロセッサによって構成され、サーバ装置4の全体の制御を行う。処理手段44は、機能的には、情報生成手段441及び表示制御手段442を有する。情報生成手段441は、通信手段47によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が電子ペン1a〜1cのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて、傷病者を医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を生成する。
情報生成手段441は、記憶手段45に記憶されたステータス情報を参照することで、通信手段47によって受信された記入情報に含まれるペンIDに応じたステータス(搬送状況)に設定した傷病者搬送情報を生成する。具体的には、情報生成手段441は、記入情報が現場で使用される電子ペン1aによって生成された情報である場合、つまり記入情報に含まれるペンIDが電子ペン1aに対応するものである場合には、傷病者に対してトリアージが実施されたことを示す「一次トリアージ完了」又は「二次トリアージ完了」にステータスを設定した傷病者搬送情報を生成する。この場合、情報生成手段441は、記入情報がトリアージタグ2の一次トリアージ実施エリア2jへの記入に対応する情報である場合、一次トリアージが実施されたことを示す「一次トリアージ完了」にステータスを設定する。情報生成手段441は、電子ペン1aによって送信ボックス2kがタップされた場合に、一次トリアージが実施されたことを示す「一次トリアージ完了」にステータスを設定するようにしてもよい。これに対して、情報生成手段441は、記入情報がトリアージタグ2の二次トリアージ実施エリア2pへの記入に対応する情報である場合、二次トリアージが実施されたことを示す「二次トリアージ完了」にステータスを設定する。情報生成手段441は、電子ペン1aによって送信ボックス2qがタップされた場合に、二次トリアージが実施されたことを示す「二次トリアージ完了」にステータスを設定するようにしてもよい。基本的には、二次トリアージは一次トリアージの後に実施されるため、情報生成手段441は、「一次トリアージ完了」から「二次トリアージ完了」にステータスを変更することとなる。なお、二次トリアージは実施されない場合もあり、その場合には「二次トリアージ完了」といったステータスには設定されない。
また、情報生成手段441は、記入情報が搬送機関で使用される電子ペン1bによって生成された情報である場合、つまり記入情報に含まれるペンIDが電子ペン1bに対応するものである場合には、搬送機関により傷病者が搬送中であることを示す「搬送中」にステータスを設定した傷病者搬送情報を生成する。この場合、情報生成手段441は、「一次トリアージ完了」又は「二次トリアージ完了」から「搬送中」にステータスを変更する。更に、情報生成手段441は、記入情報が医療機関で使用される電子ペン1cによって生成された情報である場合、つまり記入情報に含まれるペンIDが電子ペン1cに対応するものである場合には、医療機関への傷病者の収容が完了したことを示す「収容完了」にステータスを設定した傷病者搬送情報を生成する。この場合、情報生成手段441は、「搬送中」から「収容完了」にステータスを変更する。なお、「搬送中」及び「収容完了」のステータスを設定している際に二次トリアージが実施される場合があるが、その場合には、情報生成手段441は、「搬送中」及び「収容完了」のステータスを維持し、「二次トリアージ完了」へステータスを変更しない。
情報生成手段441は、以上に述べたステータス以外にも、種々の傷病者搬送情報を生成するが、それらについて詳細は後述する。
表示制御手段442は、上記のように情報生成手段441によって生成された傷病者搬送情報をコンピュータ装置5、6に表示させるための処理を行う。具体的には、表示制御手段442は、傷病者搬送情報を表示させるための表示画面(以下では適宜「傷病者搬送情報画面」と呼ぶ。)を生成する。また、表示制御手段442は、傷病者搬送情報画面にて利用者によって傷病者が選択された際に、選択された傷病者について、トリアージタグ2に記入された手書きストロークを表示させるための表示画面を生成する。通信インターフェース48は、このようにして表示制御手段442によって生成された表示画面の情報をコンピュータ装置5、6に送信する。
[表示画面例]
次に、図7を参照して、傷病者搬送情報画面の具体例について説明する。前述したように、傷病者搬送情報画面は、情報生成手段441によって生成された傷病者搬送情報に基づいて表示制御手段442によって生成されるものであり、消防関連機関で使用されるコンピュータ装置5や医療機関で使用されるコンピュータ装置6の表示手段に表示される。
図7に示すように、傷病者搬送情報画面では、複数の傷病者についての傷病者搬送情報が一覧にて表示される。具体的には、傷病者搬送情報画面では、傷病者搬送情報として、トリアージ区分71と、傷病者の氏名72と、傷病者の年齢73と、傷病者の性別74と、トリアージ実施月日・時刻75と、搬送機関名76と、医療機関名77と、ステータス78とが表示される。
トリアージ区分71については、情報生成手段441は、トリアージタグ2のトリアージ区分選択欄2j1への電子ペン1による記入(タップ)に対応する記入情報に基づいて、このようなトリアージ区分71についての情報を生成する。この場合、情報生成手段441は、電子ペン1によってトリアージ区分選択欄2j1に記入(タップ)されるごとに、トリアージ区分71についての情報を更新する。表示制御手段442は、トリアージ区分を示す「I」「II」、「III」のうち、情報生成手段441により更新される最新のトリアージ区分を表示させる共に、トリアージ区分に応じた色(赤色、緑色、黄色)を付して表示させる。
傷病者の氏名72及び年齢73については、情報生成手段441は、トリアージタグ2の氏名記入欄2a及び年齢記入欄2dに電子ペン1で記入された手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで、これらの情報を生成する。そして、表示制御手段442は、情報生成手段441による文字認識処理によって得られた文字を、傷病者の氏名72及び年齢73として表示させる。なお、傷病者の氏名72及び年齢73として、文字認識処理によって得られた文字を表示させる代わりに、氏名記入欄2a及び年齢記入欄2dに電子ペン1で記入された手書きストロークをそのまま表示させても良い。
傷病者の性別74については、情報生成手段441は、トリアージタグ2の性別選択欄2bにて電子ペン1により選択された性別を特定することで、性別74の情報を生成する。そして、表示制御手段442は、情報生成手段441によって特定された性別を、性別74として表示させる。
トリアージ実施月日・時刻75については、情報生成手段441は、トリアージタグ2の一次トリアージ実施エリア2j、二次トリアージ実施エリア2pないしはトリアージ区分選択欄2j1への記入に対応する記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、その情報を生成する。例えば、情報生成手段441は、電子ペン1aによるトリアージタグ2の一次トリアージ実施エリア2j、二次トリアージ実施エリア2pないしはトリアージ区分選択欄2j1への記入に対応する記入情報において、最初の記入情報(最初の記入情報に限定されず、電子ペン1aによるトリアージタグ2への記入開始付近の記入情報でも良い)に含まれる時刻情報に応じた月日及び時刻を用いて、トリアージ実施月日・時刻75についての情報を生成する。そして、表示制御手段442は、こうして情報生成手段441によって生成された月日及び時刻を、トリアージ実施月日・時刻75として表示させる。
なお、記入情報に含まれる時刻情報に基づいてトリアージ実施月日・時刻75の情報を生成する代わりに、トリアージタグ2のトリアージ実施月日・時刻記入欄2fへの電子ペン1aによる記入に対応する記入情報に基づいて、トリアージ実施月日・時刻75の情報を生成しても良い。この場合、トリアージ実施月日・時刻記入欄2fに電子ペン1aで記入された手書きストロークをそのままトリアージ実施月日・時刻75として表示させても良いし、当該手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字をトリアージ実施月日・時刻75として表示させても良い。
搬送機関名76については、情報生成手段441は、記憶手段45に記憶された搬送機関名情報を参照して、搬送機関で使用される電子ペン1bによって生成された記入情報に含まれるペンIDに対応する搬送機関名を特定することで、搬送機関名76の情報を生成する。そして、表示制御手段442は、情報生成手段441によって特定された搬送機関名を、搬送機関名76として表示させる。なお、電子ペン1bのペンIDに基づいて搬送機関名76の情報を生成する代わりに、トリアージタグ2の搬送機関名記入欄2hへの電子ペン1による記入に対応する記入情報に基づいて、搬送機関名76の情報を生成しても良い。この場合、搬送機関名記入欄2hに電子ペン1で記入された手書きストロークをそのまま搬送機関名76として表示させても良いし、当該手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字を搬送機関名76として表示させても良い。
医療機関名77については、情報生成手段441は、搬送機関で使用される電子ペン1bによる記入情報が通信手段47により受信された際に、その記入情報に基づいて医療機関名77の情報を生成する。具体的には、情報生成手段441は、トリアージタグ2の収容医療機関名記入欄2iに電子ペン1bで記入された手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで、これらの情報を生成する。そして、表示制御手段442は、情報生成手段441による文字認識処理によって得られた文字を、医療機関名77として表示させる。なお、収容医療機関名記入欄2iに記入された手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字の代わりに、当該手書きストロークをそのまま医療機関名77として表示させても良い。
上記したように生成された医療機関名77が表示された後、情報生成手段441は、医療機関で使用される電子ペン1cによる記入情報が通信手段47により受信された際に、その記入情報に基づいて医療機関名77の情報を生成する。つまり、電子ペン1bによる記入情報に基づいて生成した医療機関名77の情報を、電子ペン1cによる記入情報に基づいて生成した医療機関名77の情報によって更新する。具体的には、情報生成手段441は、記憶手段45に記憶された医療機関名情報を参照して、電子ペン1cによって生成された記入情報に含まれるペンIDに対応する医療機関名を特定することで、医療機関名77の情報を生成する。そして、表示制御手段442は、こうして情報生成手段441によって特定された医療機関名を、医療機関名77として表示させる。このようにしているのは、基本的には、搬送機関の救急隊員から医療機関への連絡で収容する医療機関が決定し、この際に救急隊員が電子ペン1bで収容医療機関名記入欄2iに記入を行うが、当該記入後において、収容する医療機関が変更される場合もあるからである。
ステータス78については、情報生成手段441は、記憶手段45に記憶されたステータス情報を参照して、通信手段47によって受信された記入情報に含まれるペンIDに応じたステータス78の情報を生成する。具体的には、情報生成手段441は、現場で使用される電子ペン1aに対応するペンIDを含む記入情報が通信手段47により受信された際に、「一次トリアージ完了」又は「二次トリアージ完了」にステータス78を設定する。この場合、情報生成手段441は、記入情報がトリアージタグ2の一次トリアージ実施エリア2jへの記入に対応する情報である場合、ないしは電子ペン1aによって送信ボックス2kがタップされた場合には、「一次トリアージ完了」にステータス78を設定する。これに対して、情報生成手段441は、記入情報がトリアージタグ2の二次トリアージ実施エリア2pへの記入に対応する情報である場合、ないしは電子ペン1aによって送信ボックス2qがタップされた場合には、「二次トリアージ完了」にステータス78を設定する。
また、情報生成手段441は、搬送機関で使用される電子ペン1bに対応するペンIDを含む記入情報が通信手段47により受信された際に、「搬送中」にステータス78を設定する。更に、情報生成手段441は、医療機関で使用される電子ペン1cに対応するペンIDを含む記入情報が通信手段47により受信された際に、「収容完了」にステータス78を設定する。そして、表示制御手段442は、このようにして情報生成手段441によって設定されたステータス78を表示させる。
なお、記入情報に含まれるペンIDに応じた表示態様にて、上記したような傷病者搬送情報を表示させても良い。例えば、表示制御手段442は、電子ペン1a〜1cに対応するペンIDのそれぞれで異なる色を設定し、電子ペン1によって記入された手書きストロークを、そのペンIDに応じた色で描画させることができる。これにより、傷病者のステータス(搬送状況)を容易に把握させることが可能となる。ここで、異なる搬送機関が使用する電子ペン1bでは、電子ペンによってペンIDは異なるが、表示制御手段442は、搬送機関が使用する電子ペン1bによる手書きストロークであれば、同じ色を設定してもよいし、ペンIDによって異なる色を設定してもよい。同様に、異なる医療機関が使用する電子ペン1cでは、電子ペンによってペンIDは異なるが、表示制御手段442は、医療機関が使用する電子ペン1cによる手書きストロークであれば、同じ色を設定してもよいし、ペンIDによって異なる色を設定してもよい。
なお、傷病者搬送情報画面に表示された複数の傷病者の中から、利用者によって一の傷病者が選択された場合に、その傷病者についてトリアージタグ2に記入された手書きストロークを表示させても良い。具体的には、表示制御手段442は、トリアージタグ2に対応する画像(表側及び裏側の両方又は一方を示す画像)上に手書きストロークを描画した画面を表示させることができる。例えば、表示制御手段442は、電子ペン1a〜1cに対応するペンIDのそれぞれで異なる色を設定し、電子ペン1によって記入された手書きストロークを、そのペンIDに応じた色で描画させることができる。この場合も、異なる搬送機関が使用する電子ペン1bでは、電子ペンによってペンIDは異なるが、表示制御手段442は、搬送機関が使用する電子ペン1bによる手書きストロークであれば、同じ色を設定してもよいし、ペンIDによって異なる色を設定してもよい。同様に、異なる医療機関が使用する電子ペン1cでは、電子ペンによってペンIDは異なるが、表示制御手段442は、医療機関が使用する電子ペン1cによる手書きストロークであれば、同じ色を設定してもよいし、ペンIDによって異なる色を設定してもよい。
なお、図7に示したようなステータス78を生成せず、表示しなくても良い。これは、傷病者搬送情報からステータス78を除いた情報によっても、傷病者の搬送状況が分かるからである。具体的には、トリアージ区分71や、傷病者の氏名72や、傷病者の年齢73や、傷病者の性別74や、トリアージ実施月日・時刻75が表示されていれば、少なくともトリアージが実施されたことが分かる。また、搬送機関名76が表示され、医療機関名77が表示されていなければ、傷病者が搬送中であることが分かる。また、医療機関名77が表示されていれば、医療機関への傷病者の収容が完了したことがわかる。
[本実施形態による作用効果]
以上説明した本実施形態によれば、電子ペン1のペンIDに基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を適切に生成することができる。そして、このような傷病者搬送情報を表示させることで、傷病者の搬送状況を容易に把握させることが可能となる。
[変形例]
以下では、上記した実施形態の変形例について説明する。なお、下記の変形例は、任意に組み合わせて実施形態に適用することができる。
(変形例1)
図7に示したような情報を傷病者搬送情報として用いることに限定はされない。他の例では、傷病者を搬送した時刻(例えば搬送を開始した時刻)を、傷病者搬送情報に含めることができる。この場合、情報生成手段441は、搬送機関で使用される電子ペン1bによるトリアージタグ2への記入に対応する記入情報において、最初の記入情報(最初の記入情報に限定されず、電子ペン1bによるトリアージタグ2への記入開始付近の記入情報でも良い)に含まれる時刻情報に基づいて、傷病者を搬送した時刻の情報を生成することができる。若しくは、トリアージタグ2に傷病者を搬送した時刻を記入するための記入欄(以下では「搬送時刻記入欄」と呼ぶ。)を設けておけば、情報生成手段441は、搬送時刻記入欄への電子ペン1bによる記入に対応する記入情報に基づいて、傷病者を搬送した時刻の情報を生成することができる。この場合、搬送時刻記入欄に電子ペン1bで記入された手書きストロークをそのまま表示させても良いし、当該手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字を表示させても良い。
更に他の例では、傷病者の収容が完了した時刻を、傷病者搬送情報に含めることができる。この場合、情報生成手段441は、医療機関で使用される電子ペン1cによるトリアージタグ2への記入に対応する記入情報において、最初の記入情報(最初の記入情報に限定されず、電子ペン1cによるトリアージタグ2への記入開始付近の記入情報でも良い)に含まれる時刻情報に基づいて、収容が完了した時刻の情報を生成することができる。若しくは、トリアージタグ2に傷病者の収容が完了した時刻を記入するための記入欄(以下では「収容時刻記入欄」と呼ぶ。)を設けておけば、情報生成手段441は、収容時刻記入欄への電子ペン1cによる記入に対応する記入情報に基づいて、収容が完了した時刻の情報を生成することができる。この場合、収容時刻記入欄に電子ペン1cで記入された手書きストロークをそのまま表示させても良いし、当該手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字を表示させても良い。
(変形例2)
上記では、現場で使用される電子ペン1a、搬送機関で使用される電子ペン1b、及び医療機関で使用される電子ペン1cから成るシステムに本発明を適用した実施形態を示した。本発明は、このようなシステムへの適用に限定はされず、医療機関で使用される電子ペン1cを有しない、現場で使用される電子ペン1a及び搬送機関で使用される電子ペン1bから成るシステムに対しても適用することができる。この場合にも、情報生成手段441は、電子ペン1a、1bのペンIDに基づいて、上記したような傷病者搬送情報を生成することができる。具体的には、情報生成手段441は、トリアージ区分71や、傷病者の氏名72や、傷病者の年齢73や、傷病者の性別74や、トリアージ実施月日・時刻75や、搬送機関名76や、医療機関名77や、ステータス78といった傷病者搬送情報を生成することができる。但し、この場合には、医療機関名77は、トリアージタグ2の収容医療機関名記入欄2iに記入された情報となり、ステータス78は、「収容完了」を除いた、「一次トリアージ完了」、「二次トリアージ完了」及び「搬送中」のみとなる。
(変形例3)
上記では、現場で使用される電子ペン1aと搬送機関で使用される電子ペン1bとを区別していたが、これらを区別しなくても良い。つまり、現場と搬送機関とで電子ペン1のペンIDを区別しなくても良い。これは、搬送機関の救急隊員が、現場でトリアージタグ2に電子ペン1で記入する場合があるからである。この場合にも、情報生成手段441は、電子ペン1を用いた救急隊員による現場での記入に対応する記入情報に基づいて、上記したような傷病者搬送情報を生成することができる。具体的には、情報生成手段441は、トリアージ区分71や、傷病者の氏名72や、傷病者の年齢73や、傷病者の性別74や、トリアージ実施月日・時刻75や、搬送機関名76や、医療機関名77や、ステータス78といった傷病者搬送情報を生成することができる。ステータス78については、現場及び搬送中における救急隊員による電子ペン1での記入に対応する記入情報に基づいて、「一次トリアージ完了」、「二次トリアージ完了」及び「搬送中」といったステータスを生成することができ、医療機関による電子ペン1での記入に対応する記入情報に基づいて、「収容完了」といったステータスを生成することができる。
(変形例4)
上記では、電子ペン、ドットパターン(コード化パターン)、記入情報に、アノト方式を用いていたが、アノト方式を用いることに限定はされない。
1(1a、1b、1c)…電子ペン
2…トリアージタグ
3(3a、3b、3c)…携帯端末
4…サーバ装置
5、6…コンピュータ装置
10…救急医療支援システム

Claims (17)

  1. 災害又は事故の現場で使用される第1電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報と、搬送機関で使用される第2電子ペンによって生成された、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報とを受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が前記第1電子ペン及び前記第2電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を生成する情報生成手段と、を備えることを特徴とするサーバ装置。
  2. 前記情報生成手段は、記入情報が前記第1電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記傷病者に対してトリアージが実施されたことを示すステータスに設定した傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
  3. 前記トリアージタグは、一次トリアージを実施するための一次トリアージ実施エリアと、二次トリアージを実施するための二次トリアージ実施エリアとが設けられており、
    前記情報生成手段は、
    記入情報が前記一次トリアージ実施エリアへの記入に対応する情報である場合には、前記傷病者に対して一次トリアージが実施されたことを示すステータスに前記搬送状況を設定し、
    記入情報が前記二次トリアージ実施エリアへの記入に対応する情報である場合には、前記傷病者に対して二次トリアージが実施されたことを示すステータスに前記搬送状況を設定することを特徴とする請求項2に記載のサーバ装置。
  4. 前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記搬送機関により前記傷病者が搬送中であることを示すステータスに設定した傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  5. 前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる前記ペンIDに応じた搬送機関名を含む傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  6. 前記情報生成手段は、記入情報が前記第1電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者に対するトリアージが実施された日付及び時刻を含む傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  7. 前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者を搬送した時刻を含む傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  8. 前記受信手段は、医療機関で使用される第3電子ペンによって読み取られた、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を更に受信し、
    前記情報生成手段は、前記受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が前記第1電子ペン、前記第2電子ペン及び前記第3電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて前記傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  9. 前記情報生成手段は、記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記医療機関への前記傷病者の収容が完了したことを示すステータスに設定した前記傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項8に記載のサーバ装置。
  10. 前記トリアージタグは、前記傷病者を収容する医療機関の名称である医療機関名を記入するための医療機関名記入欄が設けられており、
    前記情報生成手段は、
    記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に基づいて、前記第2電子ペンによって前記医療機関名記入欄に記入された前記医療機関名を含む傷病者搬送情報を生成し、
    記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる前記ペンIDに応じた医療機関名によって、前記医療機関名記入欄に記入された前記医療機関名を変更した傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項8又は9に記載のサーバ装置。
  11. 前記情報生成手段は、記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者の収容が完了した時刻を含む前記傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  12. 前記情報生成手段によって生成された前記傷病者搬送情報を表示させる表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  13. 前記表示制御手段は、複数の傷病者の前記傷病者搬送情報を一覧表示させることを特徴とする請求項12に記載のサーバ装置。
  14. 前記表示制御手段は、記入情報に含まれるペンIDに応じた表示態様にて、前記傷病者搬送情報を表示させることを特徴とする請求項12又は13に記載のサーバ装置。
  15. 前記表示制御手段は、選択された傷病者について、前記トリアージタグに記入された手書きストロークを更に表示させることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか一項に記載のサーバ装置として機能させることを特徴とするプログラム。
  17. 請求項1乃至15のいずれか一項に記載のサーバ装置と、
    コード化パターンが形成されたトリアージタグと、
    災害又は事故の現場で使用され、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を生成する第1電子ペンと、
    搬送機関で使用され、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を生成する第2電子ペンと、
    消防関連機関及び/又は医療機関で使用され、前記サーバ装置によって生成された前記傷病者搬送情報を受信し、当該傷病者搬送情報を表示させるコンピュータ装置と、を備えることを救急医療支援システム。
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