JP2013222328A - サーバ装置、救急医療支援システム、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サーバ装置は、災害又は事故の現場で使用される第1電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報と、搬送機関で使用される第2電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報とを受信する受信手段と、受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が第1電子ペン及び第2電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を生成する情報生成手段と、を備える。
【選択図】図7
Description
図1は、本実施形態に係る救急医療支援システム10のシステム構成図である。図1に示すように、救急医療支援システム10は、電子ペン1a、1b、1c(1)と、トリアージタグ2と、携帯端末3a、3b、3c(3)と、サーバ装置4と、コンピュータ装置5、6とを有する。
図2を参照して、本実施形態に係るトリアージタグ2について説明する。図2(a)は、トリアージタグ2の表側を示しており、図2(b)は、トリアージタグ2の裏側を示している。なお、「トリアージ」とは、大事故や災害時のように多数の傷病者が同時に発生した場合、限られた救急医療条件で最大限の救命を行えるように、傷病者の緊急度や重傷度に応じて適切な処置や搬送を行うため、傷病者の治療優先度(トリアージ区分)を設定することを意味する。
次に、図3及び図4を参照しながら、トリアージタグ2に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図3は、トリアージタグ2に印刷されたドットパターンのドットと、そのドットが変換される値との関係を説明する図である。図3に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組み合わせにより、トリアージタグ2上の位置座標が決定されるように構成されている。
次に、電子ペン1について図5を用いて説明する。図5は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図5に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端はペン先部103となっており、利用者は、電子ペン1のペン先部103をトリアージタグ2に当接させて、トリアージタグ2にストローク(手書きストローク)を記入したり、電子ペン1のペン先部103をトリアージタグ2に当接させて、タップ(ペン先部103によるトリアージタグ2への軽叩)したりする。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料(例えばカーボン)を含まないようにする。ここで、電子ペン1のペン先部103がトリアージタグ2に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料を含まないので、プロセッサ103によるドットパターンの読取りを阻害しない。
次に、サーバ装置4について説明する。サーバ装置4は、ハードウェアとして、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ等で構成される。図6は、サーバ装置4の機能ブロック図である。サーバ装置4は、機能的には、処理手段44、記憶手段45、通信手段47及び通信インターフェース48を備える。
次に、図7を参照して、傷病者搬送情報画面の具体例について説明する。前述したように、傷病者搬送情報画面は、情報生成手段441によって生成された傷病者搬送情報に基づいて表示制御手段442によって生成されるものであり、消防関連機関で使用されるコンピュータ装置5や医療機関で使用されるコンピュータ装置6の表示手段に表示される。
以上説明した本実施形態によれば、電子ペン1のペンIDに基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を適切に生成することができる。そして、このような傷病者搬送情報を表示させることで、傷病者の搬送状況を容易に把握させることが可能となる。
以下では、上記した実施形態の変形例について説明する。なお、下記の変形例は、任意に組み合わせて実施形態に適用することができる。
図7に示したような情報を傷病者搬送情報として用いることに限定はされない。他の例では、傷病者を搬送した時刻(例えば搬送を開始した時刻)を、傷病者搬送情報に含めることができる。この場合、情報生成手段441は、搬送機関で使用される電子ペン1bによるトリアージタグ2への記入に対応する記入情報において、最初の記入情報(最初の記入情報に限定されず、電子ペン1bによるトリアージタグ2への記入開始付近の記入情報でも良い)に含まれる時刻情報に基づいて、傷病者を搬送した時刻の情報を生成することができる。若しくは、トリアージタグ2に傷病者を搬送した時刻を記入するための記入欄(以下では「搬送時刻記入欄」と呼ぶ。)を設けておけば、情報生成手段441は、搬送時刻記入欄への電子ペン1bによる記入に対応する記入情報に基づいて、傷病者を搬送した時刻の情報を生成することができる。この場合、搬送時刻記入欄に電子ペン1bで記入された手書きストロークをそのまま表示させても良いし、当該手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字を表示させても良い。
上記では、現場で使用される電子ペン1a、搬送機関で使用される電子ペン1b、及び医療機関で使用される電子ペン1cから成るシステムに本発明を適用した実施形態を示した。本発明は、このようなシステムへの適用に限定はされず、医療機関で使用される電子ペン1cを有しない、現場で使用される電子ペン1a及び搬送機関で使用される電子ペン1bから成るシステムに対しても適用することができる。この場合にも、情報生成手段441は、電子ペン1a、1bのペンIDに基づいて、上記したような傷病者搬送情報を生成することができる。具体的には、情報生成手段441は、トリアージ区分71や、傷病者の氏名72や、傷病者の年齢73や、傷病者の性別74や、トリアージ実施月日・時刻75や、搬送機関名76や、医療機関名77や、ステータス78といった傷病者搬送情報を生成することができる。但し、この場合には、医療機関名77は、トリアージタグ2の収容医療機関名記入欄2iに記入された情報となり、ステータス78は、「収容完了」を除いた、「一次トリアージ完了」、「二次トリアージ完了」及び「搬送中」のみとなる。
上記では、現場で使用される電子ペン1aと搬送機関で使用される電子ペン1bとを区別していたが、これらを区別しなくても良い。つまり、現場と搬送機関とで電子ペン1のペンIDを区別しなくても良い。これは、搬送機関の救急隊員が、現場でトリアージタグ2に電子ペン1で記入する場合があるからである。この場合にも、情報生成手段441は、電子ペン1を用いた救急隊員による現場での記入に対応する記入情報に基づいて、上記したような傷病者搬送情報を生成することができる。具体的には、情報生成手段441は、トリアージ区分71や、傷病者の氏名72や、傷病者の年齢73や、傷病者の性別74や、トリアージ実施月日・時刻75や、搬送機関名76や、医療機関名77や、ステータス78といった傷病者搬送情報を生成することができる。ステータス78については、現場及び搬送中における救急隊員による電子ペン1での記入に対応する記入情報に基づいて、「一次トリアージ完了」、「二次トリアージ完了」及び「搬送中」といったステータスを生成することができ、医療機関による電子ペン1での記入に対応する記入情報に基づいて、「収容完了」といったステータスを生成することができる。
上記では、電子ペン、ドットパターン(コード化パターン)、記入情報に、アノト方式を用いていたが、アノト方式を用いることに限定はされない。
2…トリアージタグ
3(3a、3b、3c)…携帯端末
4…サーバ装置
5、6…コンピュータ装置
10…救急医療支援システム
Claims (17)
- 災害又は事故の現場で使用される第1電子ペンによって生成された、トリアージタグに形成されたコード化パターンに関する記入情報と、搬送機関で使用される第2電子ペンによって生成された、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が前記第1電子ペン及び前記第2電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて、傷病者を現場から医療機関に収容するまでの状況に応じた傷病者搬送情報を生成する情報生成手段と、を備えることを特徴とするサーバ装置。 - 前記情報生成手段は、記入情報が前記第1電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記傷病者に対してトリアージが実施されたことを示すステータスに設定した傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
- 前記トリアージタグは、一次トリアージを実施するための一次トリアージ実施エリアと、二次トリアージを実施するための二次トリアージ実施エリアとが設けられており、
前記情報生成手段は、
記入情報が前記一次トリアージ実施エリアへの記入に対応する情報である場合には、前記傷病者に対して一次トリアージが実施されたことを示すステータスに前記搬送状況を設定し、
記入情報が前記二次トリアージ実施エリアへの記入に対応する情報である場合には、前記傷病者に対して二次トリアージが実施されたことを示すステータスに前記搬送状況を設定することを特徴とする請求項2に記載のサーバ装置。 - 前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記搬送機関により前記傷病者が搬送中であることを示すステータスに設定した傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
- 前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる前記ペンIDに応じた搬送機関名を含む傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサーバ装置。
- 前記情報生成手段は、記入情報が前記第1電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者に対するトリアージが実施された日付及び時刻を含む傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
- 前記情報生成手段は、記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者を搬送した時刻を含む傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のサーバ装置。
- 前記受信手段は、医療機関で使用される第3電子ペンによって読み取られた、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を更に受信し、
前記情報生成手段は、前記受信手段によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、当該記入情報が前記第1電子ペン、前記第2電子ペン及び前記第3電子ペンのいずれによって生成された情報であるかを判定して、その判定結果に基づいて前記傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のサーバ装置。 - 前記情報生成手段は、記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、前記傷病者の搬送状況を、前記医療機関への前記傷病者の収容が完了したことを示すステータスに設定した前記傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項8に記載のサーバ装置。
- 前記トリアージタグは、前記傷病者を収容する医療機関の名称である医療機関名を記入するための医療機関名記入欄が設けられており、
前記情報生成手段は、
記入情報が前記第2電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に基づいて、前記第2電子ペンによって前記医療機関名記入欄に記入された前記医療機関名を含む傷病者搬送情報を生成し、
記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる前記ペンIDに応じた医療機関名によって、前記医療機関名記入欄に記入された前記医療機関名を変更した傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項8又は9に記載のサーバ装置。 - 前記情報生成手段は、記入情報が前記第3電子ペンによって生成された情報であると判定した際に、当該記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、前記傷病者の収容が完了した時刻を含む前記傷病者搬送情報を生成することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載のサーバ装置。
- 前記情報生成手段によって生成された前記傷病者搬送情報を表示させる表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のサーバ装置。
- 前記表示制御手段は、複数の傷病者の前記傷病者搬送情報を一覧表示させることを特徴とする請求項12に記載のサーバ装置。
- 前記表示制御手段は、記入情報に含まれるペンIDに応じた表示態様にて、前記傷病者搬送情報を表示させることを特徴とする請求項12又は13に記載のサーバ装置。
- 前記表示制御手段は、選択された傷病者について、前記トリアージタグに記入された手書きストロークを更に表示させることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか一項に記載のサーバ装置。
- 請求項1乃至15のいずれか一項に記載のサーバ装置として機能させることを特徴とするプログラム。
- 請求項1乃至15のいずれか一項に記載のサーバ装置と、
コード化パターンが形成されたトリアージタグと、
災害又は事故の現場で使用され、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を生成する第1電子ペンと、
搬送機関で使用され、前記トリアージタグに形成された前記コード化パターンに関する記入情報を生成する第2電子ペンと、
消防関連機関及び/又は医療機関で使用され、前記サーバ装置によって生成された前記傷病者搬送情報を受信し、当該傷病者搬送情報を表示させるコンピュータ装置と、を備えることを救急医療支援システム。
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