JP2004070515A - 手書き情報読取システム、筆記用具、手書き用紙、機能用紙、手書き情報読取方法、手書き情報読取プログラム - Google Patents
手書き情報読取システム、筆記用具、手書き用紙、機能用紙、手書き情報読取方法、手書き情報読取プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】コンピュータにて読取可能な手書き情報を記載する手書き領域を広く設けた手書き用紙を提供する。
【解決手段】手書き情報を読み取るシステムSにおいて、手書き情報の記載領域を有する手書き用紙Tと、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有する機能用紙Kとを別体に設け、この手書き情報の記載領域に記載された手書き情報及び機能情報の記載領域に記載された機能情報とを自動的に読み取る読取手段11と、この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段12と、前記機能情報の示唆する機能を判断する機能判断手段13とを備えた。
【選択図】図1
【解決手段】手書き情報を読み取るシステムSにおいて、手書き情報の記載領域を有する手書き用紙Tと、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有する機能用紙Kとを別体に設け、この手書き情報の記載領域に記載された手書き情報及び機能情報の記載領域に記載された機能情報とを自動的に読み取る読取手段11と、この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段12と、前記機能情報の示唆する機能を判断する機能判断手段13とを備えた。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータにて読み取り可能な手書き情報を記載する際に好適に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子メールの普及は目覚しいものがあるが、まだパーソナルコンピュータや携帯電話などの操作になれないものも多いのが実情である。このような人にも手軽に電子メールなどのメッセージ伝達方法を利用してもらうため、手書き用紙に書いた手書き情報を自動的に電子データ化できる電子ペンを介して、携帯電話やパーソナルコンピュータ等に表示可能なテキストデータとして送信するシステムが開発されている。
【0003】
このような手書き用紙は、同一の用紙上に文章等の手書き情報を記載する記載領域と、この手書き情報に対する機能を示唆する機能情報を記載するための領域、例えば、前記手書き情報を情報処理装置へと送信することを示唆する送信情報を記載するための送信欄を設けている。そして、この送信欄にチェックマークが入ったことを認識することにより、手書き情報を情報処理装置へと送信するように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の通り同一の用紙上に手書き情報の記載領域および機能情報の記載領域を設けていると、例えば送信欄など、機能情報を記載する領域分どうしても手書き情報を記載する領域を狭くせざるを得ない。
【0005】
更に、このような手書き用紙は、個々の用紙上に予め設けられた機能しか利用することができず、使用用途が著しく限られてしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、手書き情報を読み取るシステムにおいて、手書き情報の記載領域を有する手書き用紙と、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有する機能用紙とを別体に設け、この手書き情報の記載領域に記載された手書き情報及び機能情報の記載領域に記載された機能情報とを自動的に読み取る読取手段と、この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段と、前記機能情報の示す機能を判断する機能判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
これにより、手書き用紙と別体に設けた機能用紙に必要とされる機能情報を記載することができるため、手書き用紙上に機能情報を記載する領域を設ける必要性を無くし、手書き情報の記載領域を最大限に広く設けることができる。また、手書き用紙には、手書き情報を読み取り可能な記載領域のみを確保すれば足りるため、手書き用紙の製造を簡素化することが可能となる。
【0008】
更に、機能情報を記載するために使用される筆記用具の着色が付着しない加工を施こすことにより、同一の機能用紙を何度でも使用することが可能となる。
【0009】
具体的な実施の対応としては、機能用紙を裏面に粘着層を有するシール部材として構成したり、手書き用紙に対して着脱可能に構成することも考えられる。
【0010】
また、手書き情報に対して示唆する機能が、手書き用紙に記載された手書き情報の表示プログラムを示唆する機能であることにより、使用者の様々な用途に応じた表示を可能とする。
【0011】
加えて、手書き用紙の用途を拡張するために、手書き情報に対して行う各種処理機能を複数種類有していることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図1から図10を参照して説明する。
【0013】
1.機器構成
図1は、この実施の形態における全体システムを示した構成図である。この手書き情報読取システムSは、手書きされた文章等を情報端末装置P2へと送信して表示させるためのものであり、文章等の手書き情報を記載する手書き用紙Tと、この手書き情報に対する機能を示唆している機能情報を記載する機能用紙Kとを別体に設け、この機能用紙Kに記載された機能情報を基に手書き情報に様々な機能を付加させるものである。
【0014】
P1は、後述する手書き用紙Tや機能用紙Kに記入するために使用する情報処理機能を有する筆記用具たる電子ペンP1であり、P2は、使用者の家庭内等に設置された情報処理装置P2である。
【0015】
この電子ペンP1と情報処理装置P2とは、ブルートゥース等の無線LANによって通信可能に接続されている。
【0016】
電子ペンP1は、使用者が手書き用紙Tに文章等を記載したり、送信欄であるSend欄W6や、手書き情報の表示プログラムを示すための表示プログラム指示欄であるWord欄W1等、機能情報を記載する機能用紙Kに設けられた欄にチェックマークを記入したりする際に利用するものである。また、図2に示すように、ペン先部101を有し、筆記可能に構成されたものであり、さらに内部に、CPU102、内部メモリ103、ワイヤレストランシーバ等の通信インターフェース104、CMOSカメラ105、筆圧センサー106、図示しないバッテリ等を備えている。なお、CMOSカメラ105は、図示しない赤外線照射部を備えており、この赤外線照射部で照射してペン先部101の近傍である手書き用紙Tや機能用紙Kの所定範囲を撮影可能に設定されている。また、筆圧センサー106は、ペン先部101に接続して筆記時にこのペン先部101の先端部にかかる一定以上の筆圧を検知してその検知信号を発生するように設定されている。
【0017】
また、本実施形態において使用する手書き用紙Tは、図1に示すように、複数の手書き用紙Tを上部のリングにて綴ったメモ帳形式に綴じているもので、各手書き用紙Tの全面を記載領域とし、使用者が文章や図柄等の手書き情報を記載するための用紙である。
【0018】
詳述すると、この手書き用紙Tは、当該手書き用紙T上における位置情報を与え得る位置情報提供手段たるドットパターンDPを備えたものである。ドットパターンDPは、手書き用紙Tの前面の略全体に印刷されているものであり、図3にその一部拡大図を示すように、一定の法則により配置された微少な円形状の無数のドットdからなり、これらドットdの所定範囲内(例えば2ミリ四方)における配置パターンによって、記載領域に記載されたものを平面的な絶対位置を判別可能にしたもので、例えば、図示例のように、印刷されていない縦横に等間隔に走る罫線(図中想像線で示している)の交点を基準点として設定しておき、この基準点からのドットdの相対的な位置関係を利用してパターンとしたものなどである。なお、本実施形態において、このドットパターンDPは、カーボンインクによって印刷されたものであるが、例えば、透明であり且つ後述する読取手段11として機能するCMOSカメラ105の赤外線照射部よって、所定波長の光を照射されて当該CMOSカメラ105に読み取り可能な光を発光するインクたる発光インクによって印刷するようにして、ドットパターンDPが、手書き用紙Tから目立たないようにしたようなものであってもよい。尚、メモ帳として綴られている各手書き用紙Tは、すべて同じドットパターンDPを有する用紙となっている。
【0019】
また、前記手書き情報に対する機能を示唆する機能情報を記入する機能用紙Kは、図1に示すように、前記メモ帳形式に綴られた手書き用紙Tと別体に設けられているものであり、着脱部を有して前記手書き用紙Tに対して着脱可能に構成されている。具体的には、可撓性を有するプレートから構成されており、図1、図4に示すように、上方に前記リングに対して挿脱可能とするために一端に開口部を有するリング孔を複数設けている。
【0020】
この機能用紙Kには、機能情報である表示プログラム指示情報を記載する欄、つまり手書き用紙Tに記載された手書き情報を表示する際の表示プログラムであるWord、PowerPoint(R)、Outlook(R)、Note、Excelの中からいづれの表示プログラムにて表示するかを示すためのWord欄W1、PowerPoint(R)欄W2、Outlook(R)欄W3、Note欄W4、Excel欄W5が設けられている。更に、前記手書き用紙Tに必要な情報を記入した後、情報処理装置P2に送信をすることを許可する場合にチェックマークを記入する送信欄であるSend欄W6も設けている。
【0021】
また、この機能用紙Kは、表面に透明のラミネート処理が施されており、電子ペンP1の着色料であるインクが付かないように構成している。
【0022】
詳述すると、この機能用紙Kは、前記手書き用紙Tと同様に、当該機能用紙K上における位置情報を与え得る位置情報提供手段たるドットパターンDPを備えたものである。ドットパターンDPは、各欄の前面の略全体に印刷されているものであり、一定の法則により配置された微少な円形状の無数のドットdからなり、これらドットdの所定範囲内(例えば2ミリ四方)における配置パターンによって、各欄に記載されたものを平面的な絶対位置を判別可能にしたもので、例えば、図示例のように、印刷されていない縦横に等間隔に走る罫線(図中想像線で示している)の交点を基準点として設定しておき、この基準点からのドットdの相対的な位置関係を利用してパターンとしたものなどである。なお、本実施形態において、このドットパターンDPは、カーボンインクによって印刷されたものであるが、例えば、透明であり且つ後述する読取手段11として機能するCMOSカメラ105の赤外線照射部よって、所定波長の光を照射されて当該CMOSカメラ105に読み取り可能な光を発光するインクたる発光インクによって印刷するようにして、ドットパターンDPが、機能用紙Kから目立たないようにしたようなものであってもよい。
【0023】
情報処理装置P2は、家庭内等に設置される画面表示機能、通信機能等を有した汎用のパーソナルコンピュータであって、前記電子ペンP1と、ブルートゥース等の無線LANによって通信可能に接続されているものである。詳述すると、図5に示すように、CPU201、内部メモリ202、HDD等の外部記憶装置203、ディスプレイ204、モデムや無線通信の通信部を含む通信インターフェース205、マウス、キーボードなどの入力装置206等を有する。
【0024】
2.概略機能
次に各情報処理装置の有する機能について図6を用いて詳述する。
【0025】
電子ペンP1は、そのメモリ等に記憶させたプログラムにしたがってCPU101や、その他の機器が作動し、読取手段11、変換手段12、機能判断手段13、記憶手段14、送信手段15としての機能を少なくとも発揮するものである。
【0026】
読取手段11は、手書き用紙Tや機能用紙Kの各記載領域に記載が開始されると同時に、その情報を自動的に読み取るものである。具体的には、読取手段11は、筆圧センサー106に一定以上の筆圧が検知されたことを開始信号として、この手書き用紙T等に記載する過程でペン先部101の動きに合わせて、ペン先部101付近に設けられたCMOSカメラ105によって記載されていく情報近傍の所定範囲を次々と撮影し、その撮影された範囲のドットパターンDPを手書き用紙T上または機能用紙K上での位置情報として読み取っている。
【0027】
変換手段12は、読取手段11によって読み取られた手書き情報や機能情報等を電子データ化するものである。すなわち、その記載された情報が手書き用紙Tや機能用紙Kのどの位置に書かれているかという情報を示すものである。
【0028】
機能判断手段13は、後述する送信手段15を用いて軌跡データの送信許可を意味するチェックマークの記入が、機能用紙KのSend欄W6の中になされているかどうかを確認するもので、具体的には、Send欄W6へのチェックマーク記入が、読取手段11によって、読み取られたかどうかを確認するものである。
【0029】
記憶手段14は、前記変換手段12によって、電子データ化された各種情報を少なくとも一時的に記憶するものである。この記憶手段14は、内部メモリ103が担っている。当該記憶手段14で記憶されている情報は、電子ペンP1のペン先の軌跡に相当するものであり、すなわち図7に示すようにそのメッセージ等の記入に伴って順次CMOSカメラ105に撮像されたドットパターンDPの組み合わせに相当する。なお、この図7において、便宜上それぞれのドットパターンDPを5桁の数字に対応させて模式的に示している。
【0030】
送信手段15は、前記機能判断手段13により送信許可を意味するチェックマークを確認された場合に、記憶手段14に記憶された手書き情報及び各機能用紙Kに記載された機能情報を送信するものである。この送信は、本実施形態では、ブルートゥースによって行われるもので、通信インタフェース104を利用している。
【0031】
情報処理装置P2は、その内部メモリ202やHDDなどの外部記憶装置等203に記憶させたプログラムにしたがってCPU201や、その他周辺機器が作動し、受信手段21と、変換手段22と、機能判断手段23と、記憶手段24と、表示手段25としての機能を少なくとも発揮するものである。
【0032】
受信手段21は、電子ペンP1の送信手段15から送信された各種情報を受信するものである。
【0033】
変換手段22は、軌跡データを読み取り、手書き情報を画像データ等に変換するものである。
【0034】
また、受信手段21を用いて受信した機能情報の位置情報を基に、選択された機能を判断し表示プログラム識別子へと変換する。具体的には、図8に示すように、後述する記憶手段24に蓄積された情報、つまり、予め機能情報毎に設定されている表示プログラム識別子を、その機能を指定するためにマークを記入する所定領域である各機能欄の位置情報に関連付けて記憶している情報を基に電子ペンP1から送信されてきた表示プログラム指示情報を判断し、表示プログラム識別子へと変換する。なお、図8においても、図7に示したものと同様に、機能欄の位置情報として、機能欄が設定されている機能用紙K上の位置に存在するドットパターンDPを数字に対応させて模式的に示している。
【0035】
機能判断手段23は、手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報がいかなる機能を指示しているかを判断する機能を有しており、例えば本実施の形態においては、前記手書き情報をいかなる表示プログラムにて後述する表示手段25を用いて表示するかを判断する。具体的には、前記変換手段22によって変換された表示プログラム識別子に基づいて、いかなる表示プログラム指示欄へのチェックマーク記入が、読取手段11によって位置情報と筆圧情報として、読み取られたかどうかを判断するものである。そして、その判断した表示プログラムを立ち上げると共に、前記手書き情報をその表示プログラムにて表示する旨の表示制御信号を出す。
【0036】
記憶手段24は、HDDなどの外部記憶装置203の所定の記憶領域に、電子ペンP1から送信されてきた情報等を記憶する機能を有するものである。
【0037】
詳述すると、前記変換手段22によって変換された画像データ形式の手書き情報及び機能判断手段23を用いて判断された機能情報とを関連付けて記憶するものである。また、前述の通り、まず所定の領域に予め表示プログラム毎に設定されている表示プログラム識別子をその機能つまり、本実施形態においては表示プログラムを示すためにマークを記入する所定領域である各機能欄の位置情報に関連付けて記憶しているものである。
【0038】
表示手段25は、図1に示すように、表示制御信号に基づいて、前記記憶手段23で記憶された手書き情報を前記機能判断手段23を用いて判断した表示プログラムを用いて情報処理装置P2のディスプレイ204に表示するものである。尚、本実施形態においては、Wordにして表示している。
【0039】
3.動作例
次に本実施形態のシステムの動作例を説明する。
【0040】
まず送り手は、電子ペンP1を用いて手書き用紙Tに文章等を記載する。そしてその後、機能用紙Kに設けた表示プログラム指示欄W1乃至W5の中から手書き用紙Tに記載した記載事項の表示プログラムを選択し、その該当する欄にチェックマークを記入する。そして、すべての記載が終わった段階で送信欄であるSend欄W6にチェックマークを記入する。
【0041】
この場合の電子ペンP1の動作を図9に示すフローチャートに従って以下に述べる。
【0042】
まず、記入の動作と同時に、電子ペンP1内に設けられた筆圧センサー105が筆圧を検知して(S1)、読取手段11を構成するCMOSカメラ104によってペン先部11の動きに合わせドットパターンDPの撮像を開始する。(S2)。
【0043】
次に、これら撮像されたドットパターンDPに基づく軌跡データ形式の情報を生成し(S3)、内部メモリ103に記憶する(S4)。
【0044】
そして、機能判断手段13により機能情報の示す機能を判断する(S5)。具体的には、送信手段15を用いて軌跡データの送信許可を意味するチェックマークの記入が、機能用紙KのSend欄W6の中になされているかどうかを確認する。そして、Send欄W6へ記入されたチェックマークの読取が確認された場合には、これを送信信号として送信プログラムが起動する(S6:Y)。
【0045】
そして、内部メモリ103に記憶された手書き情報および機能情報を、ブルートゥースを介して情報処理装置P2に送信する(S7)。
【0046】
次に情報処理装置P2の動作を図10に示すフローチャートに従って以下に説明する。
【0047】
まず、電子ペンP1から送信された前記手書き情報及び機能情報を受信する。(S101)。
【0048】
次に、受信した軌跡データを、画像データ形式の情報へと変換すると共に、各種情報を前記記憶手段22に記憶する(S102)。次に、受信した機能情報、本実施の形態においては表示プログラム指示情報を基に、機能判断手段23を用いて表示プログラム指示欄へのチェックマークの位置情報から選択された表示プログラムを判断する(S103)。そして、この機能判断ステップにて判断した表示プログラムを自動的に起動させ(S104)、受信した手書き情報を表示する(S105)。
【0049】
以上のように構成した実施形態によれば、手書き用紙Tと別体に設けた機能用紙Kに必要とされる機能情報を記載することができるため、手書き用紙T上に機能情報を記載する領域を設ける必要性を無くし、手書き情報の記載領域を最大限に広く設けることができる。また、手書き用紙Tには、手書き情報を読み取り可能な記載領域のみを確保すれば足りるため、手書き用紙Tの製造を簡素化することが可能となる。
【0050】
更に、機能情報を記載するために使用される筆記用具の着色料が付着しない加工を施こすことにより、同一の機能用紙Kを何度でも使用することが可能となる。
【0051】
機能用紙Kを裏面に粘着層を有するシール部材として構成したり、手書き用紙Tに対して着脱可能に構成することにより、必要な機能を必要に応じて使用することができる。
【0052】
また、手書き用紙Tに記載された手書き情報の表示プログラムを示す機能を有することにより、使用者の様々な用途に応じた表示を可能とする。
【0053】
加えて、手書き情報を送信する等の機能を複数有していることで、手書き用紙Tの用途を拡張することができる。
【0054】
なお、本発明は上記実施形態の態様に限られるものではない。
【0055】
本実施の形態においては、複数の手書き用紙Tを同じドットパターンDPを有するものとしていたが、例えば図11に示すノートなどのように各ページの一枚づつを異なるドットパターンDPを有する手書き用紙Tとすることも考えられる。その際には、個々の手書き用紙Tを認識するために、一枚の手書き用紙Tに一のSend欄W6を設けておいて、表示プログラム指示情報など送信以外の機能を有する機能情報を記載する機能用紙を別体に設けても良い。更には、本実施の形態においては罫線を有しないメモ帳形式の手書き用紙Tについて説明したが、図12に示すように、縦横に罫線を有するセクションパッドのようなものにて手書き用紙Tを構成しても良い。
【0056】
また、本実施の形態においては、各種欄にチェックマークを入れることにより機能情報を記載していたが、直接各種機能を表す文字を機能用紙Kに記載してもよい。
【0057】
更に、情報処理装置P2が、送信手段を備えたものとしても良い。例えば、インターネットNETなどの通信ネットワークを介して、メール形式で表示したものをそのまま送信できるようにすることが考えられる。
【0058】
また、本実施の形態においては、一枚の機能用紙K上に複数の機能情報を記載する欄を設けているが、図13や図14のように、個々の機能情報を記載する機能用紙Kを裏面に粘着層を有するシール部材にて構成し、使用する手書き用紙Tに必要な機能用紙Kを選択して貼り付けて使用しても良い。
【0059】
更には、読取手段11については、電子ペンP1に手書き書込時に超音波を発する機能を設ける一方、その超音波を感知してペン先部101の位置を認識する機能を設ける構成としたり、電子ペンP1の動きを磁気的、感圧的又は静電気的に検知して入力軌跡を判別し得るようにするなど、適宜の方式を採用することができる。さらに、例えばペン先部101等でなぞった手書き用紙T表面の情報を光学的に読み取り解析するとともに、ペン先の動きを解析することによって入力軌跡をデータ化し、Bluetooth等により送信するような態様のものも適用することができる。
【0060】
加えて、電子ペンP1の変換手段12を、画像データたる軌跡データをさらにテキストデータ化するようなものとし、送信手段15が変換手段12によって変換されたテキストデータ形式の情報を送信するように構成してもよい。
【0061】
加えて、本実施形態における電子ペンP1の送信手段16は、ブルートゥースなどの無線を介して送信可能なものであったが、この送信手段16をインターネットNETなどの通信ネットワークを介して送信可能なものに構成してもよい。
【0062】
また、電子ペンをインク等を備えないペン先部を有するものに構成するとともに、手書き用紙Tを上述したようなドットパターンDP等の位置情報提供手段を備えた透明のカバーと手書き用紙T本体とを備えて構成し、このカバーの上から前記ペン先部でなぞるようにしてマークを記入するようにしたものであってもよい。
【0063】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、手書き情報を読み取るシステムにおいて、手書き情報の記載領域を有する手書き用紙と、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有する機能用紙とを別体に設け、この手書き情報の記載領域に記載された手書き情報及び機能情報の記載領域に記載された機能情報とを自動的に読み取る読取手段と、この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段と、前記機能情報の示唆する機能を判断する機能判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0065】
これにより、手書き用紙と別体に設けた機能用紙に必要とされる機能情報を記載することができるため、手書き用紙上に機能情報を記載する領域を設ける必要性を無くし、手書き情報の記載領域を最大限に広く設けることができる。また、手書き用紙には、手書き情報を読み取り可能な記載領域のみを確保すれば足りるため、手書き用紙の製造を簡素化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における全体機器構成図。
【図2】同実施の形態における電子ペンの構成図。
【図3】同実施形態における手書き用紙のドットパターンを示す拡大説明図。
【図4】同実施形態における手書き用紙に機能用紙を取り付けた図。
【図5】同実施の形態における情報処理装置の内部構成図。
【図6】同実施の形態における機能構成図。
【図7】同実施形態における各種情報の位置情報を示す模式図。
【図8】同実施形態における機能情報の相関模式図。
【図9】同実施の形態における電子ペンの動作を示すフローチャート。
【図10】同実施の形態における情報処理装置の動作を示すフローチャート。
【図11】他の実施の形態における手書き用紙。
【図12】他の実施の形態における手書き用紙。
【図13】他の実施の形態における機能用紙。
【図14】他の実施の形態における機能用紙。
【符号の説明】
S・・・手書き読取システム
T・・・手書き用紙
K・・・機能用紙
11・・・読取手段
12・・・変換手段
13・・・機能判断手段
23・・・機能判断手段
P1・・・筆記用具(電子ペン)
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータにて読み取り可能な手書き情報を記載する際に好適に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子メールの普及は目覚しいものがあるが、まだパーソナルコンピュータや携帯電話などの操作になれないものも多いのが実情である。このような人にも手軽に電子メールなどのメッセージ伝達方法を利用してもらうため、手書き用紙に書いた手書き情報を自動的に電子データ化できる電子ペンを介して、携帯電話やパーソナルコンピュータ等に表示可能なテキストデータとして送信するシステムが開発されている。
【0003】
このような手書き用紙は、同一の用紙上に文章等の手書き情報を記載する記載領域と、この手書き情報に対する機能を示唆する機能情報を記載するための領域、例えば、前記手書き情報を情報処理装置へと送信することを示唆する送信情報を記載するための送信欄を設けている。そして、この送信欄にチェックマークが入ったことを認識することにより、手書き情報を情報処理装置へと送信するように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の通り同一の用紙上に手書き情報の記載領域および機能情報の記載領域を設けていると、例えば送信欄など、機能情報を記載する領域分どうしても手書き情報を記載する領域を狭くせざるを得ない。
【0005】
更に、このような手書き用紙は、個々の用紙上に予め設けられた機能しか利用することができず、使用用途が著しく限られてしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、手書き情報を読み取るシステムにおいて、手書き情報の記載領域を有する手書き用紙と、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有する機能用紙とを別体に設け、この手書き情報の記載領域に記載された手書き情報及び機能情報の記載領域に記載された機能情報とを自動的に読み取る読取手段と、この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段と、前記機能情報の示す機能を判断する機能判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
これにより、手書き用紙と別体に設けた機能用紙に必要とされる機能情報を記載することができるため、手書き用紙上に機能情報を記載する領域を設ける必要性を無くし、手書き情報の記載領域を最大限に広く設けることができる。また、手書き用紙には、手書き情報を読み取り可能な記載領域のみを確保すれば足りるため、手書き用紙の製造を簡素化することが可能となる。
【0008】
更に、機能情報を記載するために使用される筆記用具の着色が付着しない加工を施こすことにより、同一の機能用紙を何度でも使用することが可能となる。
【0009】
具体的な実施の対応としては、機能用紙を裏面に粘着層を有するシール部材として構成したり、手書き用紙に対して着脱可能に構成することも考えられる。
【0010】
また、手書き情報に対して示唆する機能が、手書き用紙に記載された手書き情報の表示プログラムを示唆する機能であることにより、使用者の様々な用途に応じた表示を可能とする。
【0011】
加えて、手書き用紙の用途を拡張するために、手書き情報に対して行う各種処理機能を複数種類有していることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図1から図10を参照して説明する。
【0013】
1.機器構成
図1は、この実施の形態における全体システムを示した構成図である。この手書き情報読取システムSは、手書きされた文章等を情報端末装置P2へと送信して表示させるためのものであり、文章等の手書き情報を記載する手書き用紙Tと、この手書き情報に対する機能を示唆している機能情報を記載する機能用紙Kとを別体に設け、この機能用紙Kに記載された機能情報を基に手書き情報に様々な機能を付加させるものである。
【0014】
P1は、後述する手書き用紙Tや機能用紙Kに記入するために使用する情報処理機能を有する筆記用具たる電子ペンP1であり、P2は、使用者の家庭内等に設置された情報処理装置P2である。
【0015】
この電子ペンP1と情報処理装置P2とは、ブルートゥース等の無線LANによって通信可能に接続されている。
【0016】
電子ペンP1は、使用者が手書き用紙Tに文章等を記載したり、送信欄であるSend欄W6や、手書き情報の表示プログラムを示すための表示プログラム指示欄であるWord欄W1等、機能情報を記載する機能用紙Kに設けられた欄にチェックマークを記入したりする際に利用するものである。また、図2に示すように、ペン先部101を有し、筆記可能に構成されたものであり、さらに内部に、CPU102、内部メモリ103、ワイヤレストランシーバ等の通信インターフェース104、CMOSカメラ105、筆圧センサー106、図示しないバッテリ等を備えている。なお、CMOSカメラ105は、図示しない赤外線照射部を備えており、この赤外線照射部で照射してペン先部101の近傍である手書き用紙Tや機能用紙Kの所定範囲を撮影可能に設定されている。また、筆圧センサー106は、ペン先部101に接続して筆記時にこのペン先部101の先端部にかかる一定以上の筆圧を検知してその検知信号を発生するように設定されている。
【0017】
また、本実施形態において使用する手書き用紙Tは、図1に示すように、複数の手書き用紙Tを上部のリングにて綴ったメモ帳形式に綴じているもので、各手書き用紙Tの全面を記載領域とし、使用者が文章や図柄等の手書き情報を記載するための用紙である。
【0018】
詳述すると、この手書き用紙Tは、当該手書き用紙T上における位置情報を与え得る位置情報提供手段たるドットパターンDPを備えたものである。ドットパターンDPは、手書き用紙Tの前面の略全体に印刷されているものであり、図3にその一部拡大図を示すように、一定の法則により配置された微少な円形状の無数のドットdからなり、これらドットdの所定範囲内(例えば2ミリ四方)における配置パターンによって、記載領域に記載されたものを平面的な絶対位置を判別可能にしたもので、例えば、図示例のように、印刷されていない縦横に等間隔に走る罫線(図中想像線で示している)の交点を基準点として設定しておき、この基準点からのドットdの相対的な位置関係を利用してパターンとしたものなどである。なお、本実施形態において、このドットパターンDPは、カーボンインクによって印刷されたものであるが、例えば、透明であり且つ後述する読取手段11として機能するCMOSカメラ105の赤外線照射部よって、所定波長の光を照射されて当該CMOSカメラ105に読み取り可能な光を発光するインクたる発光インクによって印刷するようにして、ドットパターンDPが、手書き用紙Tから目立たないようにしたようなものであってもよい。尚、メモ帳として綴られている各手書き用紙Tは、すべて同じドットパターンDPを有する用紙となっている。
【0019】
また、前記手書き情報に対する機能を示唆する機能情報を記入する機能用紙Kは、図1に示すように、前記メモ帳形式に綴られた手書き用紙Tと別体に設けられているものであり、着脱部を有して前記手書き用紙Tに対して着脱可能に構成されている。具体的には、可撓性を有するプレートから構成されており、図1、図4に示すように、上方に前記リングに対して挿脱可能とするために一端に開口部を有するリング孔を複数設けている。
【0020】
この機能用紙Kには、機能情報である表示プログラム指示情報を記載する欄、つまり手書き用紙Tに記載された手書き情報を表示する際の表示プログラムであるWord、PowerPoint(R)、Outlook(R)、Note、Excelの中からいづれの表示プログラムにて表示するかを示すためのWord欄W1、PowerPoint(R)欄W2、Outlook(R)欄W3、Note欄W4、Excel欄W5が設けられている。更に、前記手書き用紙Tに必要な情報を記入した後、情報処理装置P2に送信をすることを許可する場合にチェックマークを記入する送信欄であるSend欄W6も設けている。
【0021】
また、この機能用紙Kは、表面に透明のラミネート処理が施されており、電子ペンP1の着色料であるインクが付かないように構成している。
【0022】
詳述すると、この機能用紙Kは、前記手書き用紙Tと同様に、当該機能用紙K上における位置情報を与え得る位置情報提供手段たるドットパターンDPを備えたものである。ドットパターンDPは、各欄の前面の略全体に印刷されているものであり、一定の法則により配置された微少な円形状の無数のドットdからなり、これらドットdの所定範囲内(例えば2ミリ四方)における配置パターンによって、各欄に記載されたものを平面的な絶対位置を判別可能にしたもので、例えば、図示例のように、印刷されていない縦横に等間隔に走る罫線(図中想像線で示している)の交点を基準点として設定しておき、この基準点からのドットdの相対的な位置関係を利用してパターンとしたものなどである。なお、本実施形態において、このドットパターンDPは、カーボンインクによって印刷されたものであるが、例えば、透明であり且つ後述する読取手段11として機能するCMOSカメラ105の赤外線照射部よって、所定波長の光を照射されて当該CMOSカメラ105に読み取り可能な光を発光するインクたる発光インクによって印刷するようにして、ドットパターンDPが、機能用紙Kから目立たないようにしたようなものであってもよい。
【0023】
情報処理装置P2は、家庭内等に設置される画面表示機能、通信機能等を有した汎用のパーソナルコンピュータであって、前記電子ペンP1と、ブルートゥース等の無線LANによって通信可能に接続されているものである。詳述すると、図5に示すように、CPU201、内部メモリ202、HDD等の外部記憶装置203、ディスプレイ204、モデムや無線通信の通信部を含む通信インターフェース205、マウス、キーボードなどの入力装置206等を有する。
【0024】
2.概略機能
次に各情報処理装置の有する機能について図6を用いて詳述する。
【0025】
電子ペンP1は、そのメモリ等に記憶させたプログラムにしたがってCPU101や、その他の機器が作動し、読取手段11、変換手段12、機能判断手段13、記憶手段14、送信手段15としての機能を少なくとも発揮するものである。
【0026】
読取手段11は、手書き用紙Tや機能用紙Kの各記載領域に記載が開始されると同時に、その情報を自動的に読み取るものである。具体的には、読取手段11は、筆圧センサー106に一定以上の筆圧が検知されたことを開始信号として、この手書き用紙T等に記載する過程でペン先部101の動きに合わせて、ペン先部101付近に設けられたCMOSカメラ105によって記載されていく情報近傍の所定範囲を次々と撮影し、その撮影された範囲のドットパターンDPを手書き用紙T上または機能用紙K上での位置情報として読み取っている。
【0027】
変換手段12は、読取手段11によって読み取られた手書き情報や機能情報等を電子データ化するものである。すなわち、その記載された情報が手書き用紙Tや機能用紙Kのどの位置に書かれているかという情報を示すものである。
【0028】
機能判断手段13は、後述する送信手段15を用いて軌跡データの送信許可を意味するチェックマークの記入が、機能用紙KのSend欄W6の中になされているかどうかを確認するもので、具体的には、Send欄W6へのチェックマーク記入が、読取手段11によって、読み取られたかどうかを確認するものである。
【0029】
記憶手段14は、前記変換手段12によって、電子データ化された各種情報を少なくとも一時的に記憶するものである。この記憶手段14は、内部メモリ103が担っている。当該記憶手段14で記憶されている情報は、電子ペンP1のペン先の軌跡に相当するものであり、すなわち図7に示すようにそのメッセージ等の記入に伴って順次CMOSカメラ105に撮像されたドットパターンDPの組み合わせに相当する。なお、この図7において、便宜上それぞれのドットパターンDPを5桁の数字に対応させて模式的に示している。
【0030】
送信手段15は、前記機能判断手段13により送信許可を意味するチェックマークを確認された場合に、記憶手段14に記憶された手書き情報及び各機能用紙Kに記載された機能情報を送信するものである。この送信は、本実施形態では、ブルートゥースによって行われるもので、通信インタフェース104を利用している。
【0031】
情報処理装置P2は、その内部メモリ202やHDDなどの外部記憶装置等203に記憶させたプログラムにしたがってCPU201や、その他周辺機器が作動し、受信手段21と、変換手段22と、機能判断手段23と、記憶手段24と、表示手段25としての機能を少なくとも発揮するものである。
【0032】
受信手段21は、電子ペンP1の送信手段15から送信された各種情報を受信するものである。
【0033】
変換手段22は、軌跡データを読み取り、手書き情報を画像データ等に変換するものである。
【0034】
また、受信手段21を用いて受信した機能情報の位置情報を基に、選択された機能を判断し表示プログラム識別子へと変換する。具体的には、図8に示すように、後述する記憶手段24に蓄積された情報、つまり、予め機能情報毎に設定されている表示プログラム識別子を、その機能を指定するためにマークを記入する所定領域である各機能欄の位置情報に関連付けて記憶している情報を基に電子ペンP1から送信されてきた表示プログラム指示情報を判断し、表示プログラム識別子へと変換する。なお、図8においても、図7に示したものと同様に、機能欄の位置情報として、機能欄が設定されている機能用紙K上の位置に存在するドットパターンDPを数字に対応させて模式的に示している。
【0035】
機能判断手段23は、手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報がいかなる機能を指示しているかを判断する機能を有しており、例えば本実施の形態においては、前記手書き情報をいかなる表示プログラムにて後述する表示手段25を用いて表示するかを判断する。具体的には、前記変換手段22によって変換された表示プログラム識別子に基づいて、いかなる表示プログラム指示欄へのチェックマーク記入が、読取手段11によって位置情報と筆圧情報として、読み取られたかどうかを判断するものである。そして、その判断した表示プログラムを立ち上げると共に、前記手書き情報をその表示プログラムにて表示する旨の表示制御信号を出す。
【0036】
記憶手段24は、HDDなどの外部記憶装置203の所定の記憶領域に、電子ペンP1から送信されてきた情報等を記憶する機能を有するものである。
【0037】
詳述すると、前記変換手段22によって変換された画像データ形式の手書き情報及び機能判断手段23を用いて判断された機能情報とを関連付けて記憶するものである。また、前述の通り、まず所定の領域に予め表示プログラム毎に設定されている表示プログラム識別子をその機能つまり、本実施形態においては表示プログラムを示すためにマークを記入する所定領域である各機能欄の位置情報に関連付けて記憶しているものである。
【0038】
表示手段25は、図1に示すように、表示制御信号に基づいて、前記記憶手段23で記憶された手書き情報を前記機能判断手段23を用いて判断した表示プログラムを用いて情報処理装置P2のディスプレイ204に表示するものである。尚、本実施形態においては、Wordにして表示している。
【0039】
3.動作例
次に本実施形態のシステムの動作例を説明する。
【0040】
まず送り手は、電子ペンP1を用いて手書き用紙Tに文章等を記載する。そしてその後、機能用紙Kに設けた表示プログラム指示欄W1乃至W5の中から手書き用紙Tに記載した記載事項の表示プログラムを選択し、その該当する欄にチェックマークを記入する。そして、すべての記載が終わった段階で送信欄であるSend欄W6にチェックマークを記入する。
【0041】
この場合の電子ペンP1の動作を図9に示すフローチャートに従って以下に述べる。
【0042】
まず、記入の動作と同時に、電子ペンP1内に設けられた筆圧センサー105が筆圧を検知して(S1)、読取手段11を構成するCMOSカメラ104によってペン先部11の動きに合わせドットパターンDPの撮像を開始する。(S2)。
【0043】
次に、これら撮像されたドットパターンDPに基づく軌跡データ形式の情報を生成し(S3)、内部メモリ103に記憶する(S4)。
【0044】
そして、機能判断手段13により機能情報の示す機能を判断する(S5)。具体的には、送信手段15を用いて軌跡データの送信許可を意味するチェックマークの記入が、機能用紙KのSend欄W6の中になされているかどうかを確認する。そして、Send欄W6へ記入されたチェックマークの読取が確認された場合には、これを送信信号として送信プログラムが起動する(S6:Y)。
【0045】
そして、内部メモリ103に記憶された手書き情報および機能情報を、ブルートゥースを介して情報処理装置P2に送信する(S7)。
【0046】
次に情報処理装置P2の動作を図10に示すフローチャートに従って以下に説明する。
【0047】
まず、電子ペンP1から送信された前記手書き情報及び機能情報を受信する。(S101)。
【0048】
次に、受信した軌跡データを、画像データ形式の情報へと変換すると共に、各種情報を前記記憶手段22に記憶する(S102)。次に、受信した機能情報、本実施の形態においては表示プログラム指示情報を基に、機能判断手段23を用いて表示プログラム指示欄へのチェックマークの位置情報から選択された表示プログラムを判断する(S103)。そして、この機能判断ステップにて判断した表示プログラムを自動的に起動させ(S104)、受信した手書き情報を表示する(S105)。
【0049】
以上のように構成した実施形態によれば、手書き用紙Tと別体に設けた機能用紙Kに必要とされる機能情報を記載することができるため、手書き用紙T上に機能情報を記載する領域を設ける必要性を無くし、手書き情報の記載領域を最大限に広く設けることができる。また、手書き用紙Tには、手書き情報を読み取り可能な記載領域のみを確保すれば足りるため、手書き用紙Tの製造を簡素化することが可能となる。
【0050】
更に、機能情報を記載するために使用される筆記用具の着色料が付着しない加工を施こすことにより、同一の機能用紙Kを何度でも使用することが可能となる。
【0051】
機能用紙Kを裏面に粘着層を有するシール部材として構成したり、手書き用紙Tに対して着脱可能に構成することにより、必要な機能を必要に応じて使用することができる。
【0052】
また、手書き用紙Tに記載された手書き情報の表示プログラムを示す機能を有することにより、使用者の様々な用途に応じた表示を可能とする。
【0053】
加えて、手書き情報を送信する等の機能を複数有していることで、手書き用紙Tの用途を拡張することができる。
【0054】
なお、本発明は上記実施形態の態様に限られるものではない。
【0055】
本実施の形態においては、複数の手書き用紙Tを同じドットパターンDPを有するものとしていたが、例えば図11に示すノートなどのように各ページの一枚づつを異なるドットパターンDPを有する手書き用紙Tとすることも考えられる。その際には、個々の手書き用紙Tを認識するために、一枚の手書き用紙Tに一のSend欄W6を設けておいて、表示プログラム指示情報など送信以外の機能を有する機能情報を記載する機能用紙を別体に設けても良い。更には、本実施の形態においては罫線を有しないメモ帳形式の手書き用紙Tについて説明したが、図12に示すように、縦横に罫線を有するセクションパッドのようなものにて手書き用紙Tを構成しても良い。
【0056】
また、本実施の形態においては、各種欄にチェックマークを入れることにより機能情報を記載していたが、直接各種機能を表す文字を機能用紙Kに記載してもよい。
【0057】
更に、情報処理装置P2が、送信手段を備えたものとしても良い。例えば、インターネットNETなどの通信ネットワークを介して、メール形式で表示したものをそのまま送信できるようにすることが考えられる。
【0058】
また、本実施の形態においては、一枚の機能用紙K上に複数の機能情報を記載する欄を設けているが、図13や図14のように、個々の機能情報を記載する機能用紙Kを裏面に粘着層を有するシール部材にて構成し、使用する手書き用紙Tに必要な機能用紙Kを選択して貼り付けて使用しても良い。
【0059】
更には、読取手段11については、電子ペンP1に手書き書込時に超音波を発する機能を設ける一方、その超音波を感知してペン先部101の位置を認識する機能を設ける構成としたり、電子ペンP1の動きを磁気的、感圧的又は静電気的に検知して入力軌跡を判別し得るようにするなど、適宜の方式を採用することができる。さらに、例えばペン先部101等でなぞった手書き用紙T表面の情報を光学的に読み取り解析するとともに、ペン先の動きを解析することによって入力軌跡をデータ化し、Bluetooth等により送信するような態様のものも適用することができる。
【0060】
加えて、電子ペンP1の変換手段12を、画像データたる軌跡データをさらにテキストデータ化するようなものとし、送信手段15が変換手段12によって変換されたテキストデータ形式の情報を送信するように構成してもよい。
【0061】
加えて、本実施形態における電子ペンP1の送信手段16は、ブルートゥースなどの無線を介して送信可能なものであったが、この送信手段16をインターネットNETなどの通信ネットワークを介して送信可能なものに構成してもよい。
【0062】
また、電子ペンをインク等を備えないペン先部を有するものに構成するとともに、手書き用紙Tを上述したようなドットパターンDP等の位置情報提供手段を備えた透明のカバーと手書き用紙T本体とを備えて構成し、このカバーの上から前記ペン先部でなぞるようにしてマークを記入するようにしたものであってもよい。
【0063】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、手書き情報を読み取るシステムにおいて、手書き情報の記載領域を有する手書き用紙と、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有する機能用紙とを別体に設け、この手書き情報の記載領域に記載された手書き情報及び機能情報の記載領域に記載された機能情報とを自動的に読み取る読取手段と、この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段と、前記機能情報の示唆する機能を判断する機能判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0065】
これにより、手書き用紙と別体に設けた機能用紙に必要とされる機能情報を記載することができるため、手書き用紙上に機能情報を記載する領域を設ける必要性を無くし、手書き情報の記載領域を最大限に広く設けることができる。また、手書き用紙には、手書き情報を読み取り可能な記載領域のみを確保すれば足りるため、手書き用紙の製造を簡素化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における全体機器構成図。
【図2】同実施の形態における電子ペンの構成図。
【図3】同実施形態における手書き用紙のドットパターンを示す拡大説明図。
【図4】同実施形態における手書き用紙に機能用紙を取り付けた図。
【図5】同実施の形態における情報処理装置の内部構成図。
【図6】同実施の形態における機能構成図。
【図7】同実施形態における各種情報の位置情報を示す模式図。
【図8】同実施形態における機能情報の相関模式図。
【図9】同実施の形態における電子ペンの動作を示すフローチャート。
【図10】同実施の形態における情報処理装置の動作を示すフローチャート。
【図11】他の実施の形態における手書き用紙。
【図12】他の実施の形態における手書き用紙。
【図13】他の実施の形態における機能用紙。
【図14】他の実施の形態における機能用紙。
【符号の説明】
S・・・手書き読取システム
T・・・手書き用紙
K・・・機能用紙
11・・・読取手段
12・・・変換手段
13・・・機能判断手段
23・・・機能判断手段
P1・・・筆記用具(電子ペン)
Claims (11)
- 手書き情報の記載領域を有する手書き用紙と、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有する機能用紙とを別体に設け、この手書き情報の記載領域に記載された手書き情報及び機能情報の記載領域に記載された機能情報とを自動的に読み取る読取手段と、
この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段と、
前記機能情報の示す機能を判断する機能判断手段とを備えたことを特徴とする手書き情報読取システム。 - 手書き用紙に記載された手書き情報と、前記手書き用紙と別体の機能用紙に記載された情報であって、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報とを自動的に読み取る読取手段と、
この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段と、
前記機能情報の示す機能を判断する機能判断手段とを備えたことを特徴とする筆記用具。 - 手書き情報の記載領域を有する手書き用紙であって、
前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有する機能用紙と別体に設けたものであると共に、請求項2記載の筆記用具により読み取り可能なものであることを特徴とする手書き用紙。 - 手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報の記載領域を有するものであって、
前記手書き情報の記載領域を有する手書き用紙と別体に設けたものであると共に、請求項2記載の筆記用具により読み取り可能なものであることを特徴とする機能用紙。 - 機能情報を記載するために使用される筆記用具の着色料が付着しない加工を施していることを特徴とする請求項4記載の機能用紙。
- 裏面に粘着層を有するシール部材により構成されていることを特徴とする請求項4または5記載の機能用紙。
- 手書き用紙に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項4ないし6記載の機能用紙。
- 機能情報が、手書き用紙に記載された手書き情報を表示するプログラムを示す表示プログラム指示情報を含むことを特徴とする請求項4乃至7記載の機能用紙。
- 手書き情報に対して行う各種処理機能を複数種類有していることを特徴とする請求項4乃至8記載の機能用紙。
- 手書き用紙に記載された手書き情報と、前記手書き用紙と別体の機能用紙に記載された情報であって、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報とを自動的に読み取る読取ステップと、
この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換ステップと、
前記機能情報の示す機能を判断する機能判断ステップとを備えたことを特徴とする手書き情報読取方法。 - コンピュータを、手書き用紙に記載された手書き情報と、前記手書き用紙と別体の機能用紙に記載された情報であって、前記手書き情報に対して行う各種処理機能を示す機能情報とを自動的に読み取る読取手段と、
この読取手段によって読み取られた手書き情報を電子データ化する変換手段と、
前記機能情報の示す機能を判断する機能判断手段として機能させるための手書き情報読取プログラム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-08-02 JP JP2002226524A patent/JP2004070515A/ja active Pending
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