JP6142663B2 - コンピュータ装置、プログラム、及び情報処理方法 - Google Patents

コンピュータ装置、プログラム、及び情報処理方法 Download PDF

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本発明は、電子ペンで用紙に記入された内容に関する情報を処理する技術分野に関する。
従来から、記入した情報を電子化する電子ペン(デジタルペン)が開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。例えば、特許文献1には、アノトペンが、用紙に印刷された所定のドットパターンを読み取って記入情報を生成し、当該記入情報を端末装置に送信することが記載されている。また、特許文献2には、ドットパターンに対向する電子ペンの角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能が記載されている。
また、近年、地震や台風やテロ等による大規模災害時の対応システムに、トリアージタグと呼ばれる治療優先度を示す標識タグが用いられている。このようなトリアージタグにドットパターンを形成し、電子ペンを利用して、トリアージタグに記入された内容を電子データ化する技術が提案されている(例えば特許文献3及び4参照)。
特許第3872498号公報 特表2003−529853号公報 特開2009−217449号公報 特開2009−187170号公報
ところで、トリアージタグが利用される現場では、トリアージタグが破れたり、汚れたり、濡れたりする場合がある。そのような場合、破れたり、汚れたり、濡れたりしたトリアージタグに記入された内容に関する情報を、別の新しいトリアージタグについての情報として引き継ぐことができれば便宜である。
そこで、本発明は、一の用紙に記入された内容に関する情報を、別の用紙についての情報として適切に引き継ぐことが可能なコンピュータ装置などを提供することを主な目的とする。
本発明の1つの観点では、コンピュータ装置は、電子ペンが用紙に形成されたコード化パターンを読み取って生成した記入情報に基づいて、前記用紙に前記電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報を生成する情報生成手段と、前記情報生成手段によって生成された記入内容情報を、前記用紙に対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、前記記入情報から、前記電子ペンにより同一の2枚の用紙のそれぞれにおける同一の所定領域に跨る手書きストロークが記入されたと判定される場合に、前記2枚の用紙の一方の用紙に対応付けて記憶された記入内容情報を、前記2枚の用紙の他方の用紙の記入内容情報として引き継がせる。
上記のコンピュータ装置によれば、一方の用紙についての記入内容情報を、他方の用紙の記入内容情報として適切に引き継がせることができる。例えば、破れたり、汚れたり、濡れたりした用紙の記入内容情報を、新たな用紙の記入内容情報として適切に引き継がせることができる。そのため、破れたり、汚れたり、濡れたりした用紙に既に記入した内容を新たな用紙に記入し直すことなく、用紙の引き継ぎ後の内容のみを新たな用紙に記入することで、全ての記入内容情報を適切に管理することができる。
上記のコンピュータ装置の一態様では、前記記憶制御手段は、前記記入情報から、前記電子ペンで前記2枚の用紙に跨る手書きストロークが記入されたと判定される場合に、前記記入内容情報を引き継がせても良い。これにより、用紙の利用者が誤って電子ペンで2枚の用紙に記入した場合に、記入内容情報が引き継がれてしまうことを適切に抑制することができる。
上記のコンピュータ装置において好適には、前記記憶制御手段は、前記電子ペンで前記2枚の用紙のそれぞれの所定領域に跨る手書きストロークが記入されたと判定される場合に、前記記入内容情報を引き継がせると良い。
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記記憶制御手段は、前記記入内容情報を引き継がせた後に、当該記入内容情報に対して、前記他方の用紙に前記電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報を追加的に記憶させても良い。これにより、引き継がせた記入内容情報と、新たな用紙に電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報とを、1つの情報のまとまりとして適切に扱うことができる。
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、記記憶制御手段は、前記記入内容情報を引き継がせた後も、前記一方の用紙についての記入内容情報を前記記憶手段に記憶させ続けても良い。つまり、一方の用紙についての記入内容情報を削除せずに残しておくと良い。
上記のコンピュータ装置の好適な例では、前記用紙は、トリアージタグであり、前記情報生成手段は、前記トリアージタグに前記電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報を生成しても良い。
本発明の他の観点では、プログラムは、上記コンピュータ装置としてコンピュータを機能させる。当該プログラムを実行することにより、上記のコンピュータ装置を実現することができる。
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置によって実行される情報処理方法は、電子ペンが用紙に形成されたコード化パターンを読み取って生成した記入情報に基づいて、前記用紙に前記電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報を生成する情報生成工程と、前記情報生成工程によって生成された記入内容情報を、前記用紙に対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御工程と、を備え、前記記憶制御工程は、前記記入情報から、前記電子ペンにより同一の2枚の用紙のそれぞれにおける同一の所定領域に跨る手書きストロークが記入されたと判定される場合に、前記2枚の用紙の一方の用紙に対応付けて記憶された記入内容情報を、前記2枚の用紙の他方の用紙の記入内容情報として引き継がせる。
本発明によれば、一方の用紙についての記入内容情報を、他方の用紙の記入内容情報として適切に引き継がせることができる。
本実施形態に係る救急医療支援システムのシステム構成図である。 本実施形態に係るトリアージタグを示す。 ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。 (a)はドットパターンを模式的に示し、(b)はそれに対応する情報の例を示す図である。 電子ペンの構造を示す概略図である。 サーバ装置の機能ブロック図である。 本実施形態において記憶制御手段が行う記憶制御方法を具体的に説明するための図である。 本実施形態に係る処理フローを示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
[救急医療支援システムの構成]
図1は、本実施形態に係る救急医療支援システム10のシステム構成図である。図1に示すように、救急医療支援システム10は、電子ペン1a、1b、1c(1)と、トリアージタグ2と、携帯端末3a、3b、3c(3)と、サーバ装置4と、コンピュータ装置5、6とを有する。
電子ペン1a及び携帯端末3aは災害や事故などの現場で使用され、電子ペン1b及び携帯端末3bは搬送機関(救急車など)で使用され、電子ペン1c及び携帯端末3cは医療機関で使用される。図1では、電子ペン1a〜1cを1本のみ示しているが、実際には電子ペン1a〜1cはそれぞれ複数本用意される。コンピュータ装置5は、消防関連機関(消防本部や消防署など)で使用され、コンピュータ装置6は、医療機関で使用される。コンピュータ装置5、6は、ネットワーク(例えばインターネット)を介してサーバ装置4に接続される。
トリアージタグ2は、傷病者の緊急度や重傷度に応じて適切な処置や搬送を行うべく、傷病者の治療優先度を決定するために利用され、電子ペン1により読み取り可能なドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。電子ペン1は、トリアージタグ2への記入に対応する記入情報を、Bluetooth(登録商標)等の無線通信方式で携帯端末3に送信する。なお、電子ペン1a、1b、1cは、互いに異なるペンID(ペン識別情報)を有している。
携帯端末3は、電子ペン1から受信した記入情報を、携帯電話通信網(例えばIPパケット通信)やインターネット通信網などのネットワークを介してサーバ装置4に送信する。例えば、携帯端末3は、スマートフォンである。サーバ装置4は、携帯端末3から受信した記入情報に応じた情報を生成し、生成した情報をコンピュータ装置5、6に送信する。例えば、サーバ装置4は、消防関連機関ないし医療機関、あるいは双方に設けられる。
ここで、トリアージタグ2は、傷病者に取り付けられることで、傷病者と共に現場から搬送機関を介して医療機関に移動され、このような過程において電子ペン1による記入がなされる。基本的には、まず最初に現場にて電子ペン1aによってトリアージタグ2への記入がなされ、その後に搬送機関による搬送中に電子ペン1bによってトリアージタグ2への記入がなされ、最後に医療機関にて電子ペン1cによってトリアージタグ2への記入がなされる。
サーバ装置4は、現場から医療機関に収容される過程において電子ペン1によって生成された記入情報を適宜受信して、トリアージタグ2に電子ペン1で記入された内容に関する情報を生成して管理する。また、サーバ装置4は、そのような情報をコンピュータ装置5、6に送信する。
[トリアージタグ]
図2を参照して、本実施形態に係るトリアージタグ2について説明する。なお、トリアージタグ2は、本発明における「用紙」の一例に相当する。また、「トリアージ」とは、大事故や災害時のように多数の傷病者が同時に発生した場合、限られた救急医療条件で最大限の救命を行えるように、傷病者の緊急度や重傷度に応じて適切な処置や搬送を行うため、傷病者の治療優先度(トリアージ区分)を設定することを意味する。
図2に示すように、トリアージタグ2には、トリアージタグ2ごとに異なる識別番号が印刷された識別番号エリア2aと、傷病者の氏名を記入するための氏名記入欄2bと、傷病者の性別を選択するための性別選択欄2cと、傷病者の電話番号を記入するための電話番号記入欄2dと、傷病者の年齢を記入するための年齢記入欄2eと、傷病者の住所を記入するための住所記入欄2fと、傷病者に対するトリアージを実施した月日(日付)及び時刻を記入するためのトリアージ実施月日・時刻記入欄2gと、トリアージの実施者を記入するための実施者記入欄2hと、搬送機関の名称を記入するための搬送機関名記入欄2iと、傷病者を収容する医療機関の名称を記入するための収容医療機関名記入欄2jと、メモなどを記入するための備考欄2kと、トリアージ区分を選択するためのトリアージ区分選択欄2mと、電子ペン1によって生成された記入情報を送信するための送信ボックス2nと、標識部2pとが設けられている。
トリアージタグ2には、略全面に、位置座標を示すアノト方式のドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷され、文字や枠線などは、赤外域に吸収性を持たないインキにより印刷される。なお、トリアージタグ2を区別するために、トリアージタグ2ごとに異なる座標範囲のドットパターンが印刷されている。
トリアージ区分選択欄2m及び標識部2pにおいて、「0」のトリアージ区分は死亡群を示しており、「I」のトリアージ区分は重症群を示しており、「II」のトリアージ区分は中等症群を示しており、「III」のトリアージ区分は軽症群を示している。
また、標識部2pは、一瞥して傷病の状態を認識できるようにトリアージ区分により色分けされている。標識部2pは、黒色ラベルに「0」と印字された死亡群、赤色ラベルに「I」と印字された重症群、黄色ラベルに「II」と印字された中等症群、及び緑色ラベルに「III」と印字された軽症群の4つから構成されており、各ラベルの境界に形成された破線(ミシン目)で切り離しできるように加工されている。トリアージタグ2の利用者は、傷病者のトリアージ区分に該当するラベルを残して、標識部2pを切り離すことで、傷病者の症状を示す識別票として使用する。例えば、傷病者の症状が「I」の重症群であると判断される場合は、標識部2pの「II」及び「III」の部分を切り離すこととなる。
送信ボックス2nは、トリアージタグ2に電子ペン1により記入された内容に対応する記入情報を、電子ペン1から携帯端末3を経由してサーバ装置4へ送信する処理を実行させるための指示が定義されたエリアである。例えば、送信ボックス2nは、トリアージが実施された後に電子ペン1によってタップされる。
なお、トリアージタグ2が異なっても、送信ボックス2nのドットパターンはトリアージタグ2に共通して同じであっても良い。
[ドットパターン]
次に、図3及び図4を参照しながら、トリアージタグ2に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図3は、トリアージタグ2に印刷されたドットパターンのドットと、そのドットが変換される値との関係を説明する図である。図3に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組み合わせにより、トリアージタグ2上の位置座標が決定されるように構成されている。
図4(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図4(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、トリアージタグ2上のどの部分から6×6ドットを取っても、ユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンがトリアージタグ2上のどの位置にあるのか)を保持している。図4(b)は、図4(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図3に示す規則性に基づいて、対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
[電子ペン]
次に、電子ペン1について図5を用いて説明する。図5は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図5に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端はペン先部103となっており、利用者は、電子ペン1のペン先部103をトリアージタグ2に当接させて、トリアージタグ2にストローク(手書きストローク)を記入したり、電子ペン1のペン先部103をトリアージタグ2に当接させて、タップ(ペン先部103によるトリアージタグ2への軽叩)したりする。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料(例えばカーボン)を含まないようにする。ここで、電子ペン1のペン先部103がトリアージタグ2に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料を含まないので、プロセッサ103によるドットパターンの読取りを阻害しない。
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、利用者が電子ペン1によりトリアージタグ2に手書きストロークを記入したりタップしたりする際にペン先部103からインクカートリッジ104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切替える。即ち、利用者が電子ペン1によりトリアージタグ2に手書きストロークを記入したりタップしたりすると、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、利用者が記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンダウン情報PDと、後述するペンIDとを関連付けて、記入情報としてメモリ109に記憶する。また、利用者が1つのストロークを記入中は、後述のように、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付けて、メモリ109に記憶する。利用者が1つのストロークを記入し終えて電子ペン1をトリアージタグ2から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、プロセッサ108は、圧力センサ107により検出されたペンアップ情報とペンIDとを関連付けて、記入情報としてメモリ109に記憶する。そして、プロセッサ108は、電子ペン1によってトリアージタグ2の送信ボックス2nがタップされた際に、その送信ボックス2nのドットパターンから送信指示を認識して、メモリ109に記憶した記入情報を、通信ユニット111によって携帯端末3へ送信させる。プロセッサ108は、携帯端末3へ送信させた記入情報を適時に消去する。
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、トリアージタグ2上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103がトリアージタグ2に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106は、赤外線を透過し赤外線以外を遮断する赤外線透過フィルタが設けられており、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、トリアージタグ2に文字や枠線などが印刷されていた場合でも、印刷したインクは赤外域に吸収性を持たないため、プロセッサ108は、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図4(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
プロセッサ108は、利用者による記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、利用者が記入するストローク(筆跡)のトリアージタグ2上におけるX、Y座標(以後、単に「位置座標」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図4(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図4(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1の角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能を備えており、座標演算の際、その機能を発揮させる。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。また、プロセッサ108は、演算した位置座標がトリアージタグ2の送信ボックス2nのドットパターンを示す場合、送信指示と認識して、通信ユニット111に記入情報を携帯端末3へ送信させる。なお、トリアージタグ2における6×6のドットパターンは、トリアージタグ2内で重複することはないため、利用者が電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置がトリアージタグ2のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
メモリ109には、各電子ペン1A〜1Eを識別するためのそれぞれのペンID「pen01」〜「pen05」、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報として、携帯端末3を介してサーバ装置4へ送信する。通信ユニット111による携帯端末3への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。ここで、電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に生成されて送信された1個又は複数個の座標属性情報は、携帯端末3及びサーバ装置4によりストローク情報として記憶される。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX、Y座標(座標点)からなり、携帯端末3及びサーバ装置4は、ペンダウン情報及びペンアップ情報によって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。
[サーバ装置]
次に、サーバ装置4について説明する。サーバ装置4は、ハードウェアとして、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ等で構成される。図6は、サーバ装置4の機能ブロック図である。サーバ装置4は、機能的には、処理手段44、記憶手段45、通信手段47及び通信インターフェース48を備える。なお、サーバ装置4は、本発明における「コンピュータ装置」の一例に相当する。
通信手段47は、携帯電話網(例えばIPパケット通信)やインターネットなどのネットワークを介して携帯端末3と通信を行う。通信手段47は、電子ペン1によって生成された記入情報を携帯端末3から受信する。
通信インターフェース48は、ネットワーク(インターネットなど)を介して、消防関連機関で使用されるコンピュータ装置5及び医療機関で使用されるコンピュータ装置6に接続する。そして、通信インターフェース48は、後述する処理手段44によって生成された情報をコンピュータ装置5、6に送信する。
記憶手段45は、ROM、RAMといったメモリによって構成され、処理手段44の指示により、プログラムの実行により生成される各種情報を記憶する。記憶手段45は、トリアージタグ2に印刷されたドットパターンの座標範囲に関する座標定義情報を記憶している。具体的には、記憶手段45は、複数のトリアージタグ2に割り当てられたドットパターンの座標範囲を、各トリアージタグ2に対応付けて記憶する。例えば、トリアージタグ2の識別番号(識別番号エリア2aに印刷された、トリアージタグ2ごとに異なる番号)に対応付けて、各トリアージタグ2に割り当てられたドットパターンの座標範囲を記憶する。また、記憶手段45は、トリアージタグ2に設けられた各エリア(具体的には、識別番号エリア2a、氏名記入欄2b、性別選択欄2c、電話番号記入欄2d、年齢記入欄2e、住所記入欄2f、トリアージ実施月日・時刻記入欄2g、実施者記入欄2h、搬送機関名記入欄2i、収容医療機関名記入欄2j、備考欄2k、トリアージ区分選択欄2m、送信ボックス2n、標識部2pの全て又は一部)に対応付けて、各エリアに割り当てられたドットパターンの座標範囲を記憶する。
また、記憶手段45は、処理手段44の処理命令により、携帯端末3を介して電子ペン1から受信した記入情報をペンID毎に記憶し、さらに、処理手段44の指示により、記憶領域を確保して、ペンダウンからペンアップまでの記入情報に含まれる座標属性情報をストローク情報としてペンID毎に記憶する。上記以外にも、記憶手段45は、処理手段44の指示により、プログラムの実行により生成される各種情報を記憶する。
処理手段44は、CPU等のプロセッサによって構成され、サーバ装置4の全体の制御を行う。処理手段44は、機能的には、情報生成手段441及び記憶制御手段442を有する。
情報生成手段441は、通信手段47によって受信された記入情報に基づいて、電子ペン1でトリアージタグ2に記入された内容に関する情報(以下では「トリアージ記入情報」と呼ぶ。)を生成する。トリアージ記入情報は、本発明における「記入内容情報」の一例に相当する。具体的には、トリアージ記入情報は、傷病者の氏名や、年齢や、性別や、トリアージ実施月日・時刻や、トリアージ区分や、搬送機関名や、収容医療機関名などを含む情報である。
上記のようなトリアージ記入情報を生成する場合、情報生成手段441は以下のような処理を行う。情報生成手段441は、トリアージタグ2の氏名記入欄2b及び年齢記入欄2eに電子ペン1で記入された手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで、傷病者の氏名及び年齢についての情報を生成する。また、情報生成手段441は、トリアージタグ2の性別選択欄2cにて電子ペン1により選択された性別を特定することで、傷病者の性別についての情報を生成する。また、情報生成手段441は、例えばトリアージタグ2のトリアージ区分選択欄2mへの記入に対応する記入情報に含まれる時刻情報に基づいて、トリアージ実施月日・時刻についての情報を生成する。また、情報生成手段441は、トリアージタグ2のトリアージ区分選択欄2m又は標識部2pへの電子ペン1による記入(タップ)に対応する記入情報に基づいて、トリアージ区分についての情報(つまり傷病者の症状の程度が「I」「II」、「III」のいずれの区分に該当するかを示す情報)を生成する。この場合、情報生成手段441は、電子ペン1によってトリアージ区分選択欄2m又は標識部2pに記入(タップ)されるごとに、トリアージ区分についての情報を更新する。また、情報生成手段441は、例えばトリアージタグ2の搬送機関名記入欄2i及び収容医療機関名記入欄2jに電子ペン1で記入された手書きストロークに対して文字認識処理を行うことで、搬送機関名及び収容医療機関名についての情報を生成する。
なお、トリアージ記入情報に、傷病者を医療機関に収容するまでのステータス(搬送状況)の情報を含めても良い。その場合、情報生成手段441は、通信手段47によって受信された記入情報に含まれるペンIDに基づいて、ステータスを設定する。具体的には、情報生成手段441は、記入情報が現場で使用される電子ペン1aによって生成された情報である場合、つまり記入情報に含まれるペンIDが電子ペン1aに対応するものである場合には、傷病者に対してトリアージが実施されたことを示す「トリアージ完了」といったステータスを設定する。また、情報生成手段441は、記入情報が搬送機関で使用される電子ペン1bによって生成された情報である場合、つまり記入情報に含まれるペンIDが電子ペン1bに対応するものである場合には、搬送機関により傷病者が搬送中であることを示す「搬送中」といったステータスを設定する。また、情報生成手段441は、記入情報が医療機関で使用される電子ペン1cによって生成された情報である場合、つまり記入情報に含まれるペンIDが電子ペン1cに対応するものである場合には、医療機関への傷病者の収容が完了したことを示す「収容完了」といったステータスを設定する。なお、上記のようなステータスを設定するに当たって、電子ペン1a、1b、1cのそれぞれのペンIDと、ステータス(トリアージ完了、搬送中、収容完了)とを対応付けた情報を、予め記憶手段45に記憶させておくと良い。
以上のように情報生成手段441によって生成されたトリアージ記入情報は、コンピュータ装置5、6の要求に応じて、通信インターフェース48を介してコンピュータ装置5、6に送信される。
次に、記憶制御手段442は、情報生成手段441によって生成されたトリアージ記入情報を、記憶手段45に記憶させる制御を行う。この場合、記憶制御手段442は、トリアージタグ2に対応付けて、例えばトリアージタグ2の識別番号に対応付けて、トリアージ記入情報を記憶させる。また、記憶制御手段442は、通信手段47によって受信された記入情報、及び記憶手段45に記憶された座標定義情報に基づいて、電子ペン1で2枚のトリアージタグ2に跨る手書きストローク(1つの手書きストローク(ひとつながりの手書きストローク)を意味する。以下同様とする。)が記入されたか否かを判定する。例えば、記憶制御手段442は、電子ペン1で2枚のトリアージタグ2のそれぞれの所定領域(1つの例では識別番号エリア2a)に跨る手書きストロークが記入されたか否かを判定する。そして、記憶制御手段442は、電子ペン1で2枚のトリアージタグ2に跨る手書きストロークが記入されたと判定した場合に、2枚のうちの一方のトリアージタグ2に対応付けて記憶手段45に記憶されたトリアージ記入情報を、2枚のうちの他方のトリアージタグ2についてのトリアージ記入情報として引き継がせる。具体的には、記憶制御手段442は、一方のトリアージタグ2についてのトリアージ記入情報を複製し、複製したトリアージ記入情報を他方のトリアージタグ2に対応付けて記憶手段45に新たに記憶させる。
なお、電子ペン1でそれぞれに跨る手書きストロークが記入される2枚のトリアージタグ2においては、原則、一方のトリアージタグ2については、既に電子ペン1で記入がなされており、その記入に対応するトリアージ記入情報が生成されて記憶手段45に記憶されており、一方で、他方のトリアージタグ2については、未だ電子ペン1で記入がなされておらず、トリアージ記入情報は生成されていないと共に記憶手段45に記憶されていないものとする。以下では、説明の便宜上、このような2枚のトリアージタグ2において、既に電子ペン1で記入がなされたトリアージタグ2、つまり引き継がせようとするトリアージ記入情報が対応付けて記憶されたトリアージタグ2を、適宜「第1トリアージタグ21」と表記する。また、未だ電子ペン1で記入がなされていないトリアージタグ2、つまりトリアージ記入情報を引き継ぐ先のトリアージタグ2を、適宜「第2トリアージタグ22」と表記する。
また、記憶制御手段442は、上記のようにして第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報を第2トリアージタグ22のトリアージ記入情報として引き継がせた後、その第2トリアージタグ22のトリアージ記入情報に対して、電子ペン1で第2トリアージタグ22に記入された内容に関するトリアージ記入情報(情報生成手段441によって生成される情報)を追加的に記憶させていく。
なお、記憶制御手段442は、第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報を第2トリアージタグ22のトリアージ記入情報として引き継がせた後も、第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報を削除せずに残しておくと良い。また、記憶制御手段442は、第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報に、第2トリアージタグ22にトリアージ記入情報を引き継がせたことを示す情報(例えば第2トリアージタグ22の識別番号を含む情報)を更に記憶させても良いし、第2トリアージタグ22のトリアージ記入情報に、第1トリアージタグ21からトリアージ記入情報を引き継いだことを示す情報(例えば第1トリアージタグ21の識別番号を含む情報)を更に記憶させても良い。
[記憶制御方法]
次に、図7を参照して、本実施形態において記憶制御手段442が行う記憶制御方法(詳しくはトリアージ記入情報を引き継がせる方法)について、具体例を挙げて詳細に説明する。
ここでは、第1トリアージタグ21(識別番号1670)のトリアージ記入情報を、第2トリアージタグ22(識別番号1671)のトリアージ記入情報として引き継がせる場合を例に挙げる。その場合、トリアージの実施者は、図7に示すように、第1トリアージタグ21と第2トリアージタグ22とをずらして重ねて、第1トリアージタグ21の識別番号エリア21a及び第2トリアージタグ22の識別番号エリア22aの両方に跨るような手書きストロークStを電子ペン1で記入する。手書きストロークStは、第1トリアージタグ21の識別番号エリア21aから第2トリアージタグ22の識別番号エリア22aへ向かう方向に記入しても良いし、第2トリアージタグ22の識別番号エリア22aから第1トリアージタグ21の識別番号エリア21aへ向かう方向に記入しても良い。なお、第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報を第2トリアージタグ22のトリアージ記入情報として引き継がせるべき状況としては、例えば、第1トリアージタグ21が破れたり、汚れたり、濡れたりした場合が挙げられる。
上記のような手書きストロークStが電子ペン1で記入された場合、サーバ装置4の記憶制御手段442は、通信手段47によって受信された記入情報、及び記憶手段45に記憶された座標定義情報に基づいて、当該手書きストロークStが、第1トリアージタグ21及び第2トリアージタグ22の識別番号エリア21a、22aの両方に跨るものであるか否かを判定する。具体的には、記憶制御手段442は、記憶手段45に記憶された、識別番号エリア21a、22aのそれぞれに割り当てられたドットパターンの座標範囲に基づいて、手書きストロークStに対応する記入情報が、識別番号エリア21aに割り当てられたドットパターンの座標範囲内の座標点及び識別番号エリア22aに割り当てられたドットパターンの座標範囲内の座標点を含むものであるか否かを判定する。
上記のような判定により、記憶制御手段442は、図7に示すような手書きストロークStが、第1トリアージタグ21及び第2トリアージタグ22の識別番号エリア21a、22aの両方に跨るものであると判断する。そして、記憶制御手段442は、第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報を、第2トリアージタグ22のトリアージ記入情報として引き継がせる。具体的には、記憶制御手段442は、第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報を複製し、複製したトリアージ記入情報を第2トリアージタグ22に対応付けて記憶手段45に新たに記憶させる。例えば、記憶制御手段442は、識別番号1670に対応付けて記憶手段45に記憶されたトリアージ記入情報を複製し、複製したトリアージ記入情報を識別番号1671に対応付けて記憶手段45に新たに記憶させる。なおこのようにトリアージ記入情報を引き継がせた後、電子ペン1で第2トリアージタグ22に記入がなされた場合、記憶制御手段442は、第2トリアージタグ22に引き継がせたトリアージ記入情報に対して、電子ペン1で第2トリアージタグ22に記入された内容に関するトリアージ記入情報を追加的に記憶させていく。
[処理フロー]
次に、図8を参照して、本実施形態に係る処理フローについて説明する。この処理フローは、サーバ装置4によって所定の周期で繰り返し実行される。
まず、サーバ装置4の通信手段47が、携帯端末3を介して、電子ペン1によって生成された記入情報を受信する(ステップS1)。この後、サーバ装置4の記憶制御手段442が、ステップS1で受信した記入情報、及び記憶手段45に記憶された座標定義情報に基づいて、電子ペン1で2つのトリアージタグ2(第1トリアージタグ21及び第2トリアージタグ22)に跨る手書きストロークが記入されたか否かを判定する(ステップS2)。具体的には、記憶制御手段442は、第1トリアージタグ21及び第2トリアージタグ22の識別番号エリア21a、22aの両方に跨る手書きストロークが電子ペン1で記入されたか否かを判定する。この場合、記憶制御手段442は、記憶手段45に記憶された、識別番号エリア21a、22aのそれぞれに割り当てられたドットパターンの座標範囲に基づいて、ステップS1で受信した記入情報が、識別番号エリア21aに割り当てられたドットパターンの座標範囲内の座標点及び識別番号エリア22aに割り当てられたドットパターンの座標範囲内の座標点を含むものであるか否かを判定する。
電子ペン1で第1トリアージタグ21及び第2トリアージタグ22に跨る手書きストロークが記入されたと判定した場合(ステップS2:Yes)、記憶制御手段442は、第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報を、第2トリアージタグ22のトリアージ記入情報として引き継がせる(ステップS3)。具体的には、記憶制御手段442は、第1トリアージタグ21のトリアージ記入情報を複製し、複製したトリアージ記入情報を第2トリアージタグ22に対応付けて記憶手段45に新たに記憶させる。他方で、電子ペン1で第1トリアージタグ21及び第2トリアージタグ22に跨る手書きストロークが記入されていないと判定した場合(ステップS2:No)、処理は終了する。
[本実施形態の作用・効果]
以上説明した本実施形態によれば、破れたり、汚れたり、濡れたりしたトリアージタグ2のトリアージ記入情報を、新たなトリアージタグ2のトリアージ記入情報として適切に引き継がせることができる。そのため、破れたり、汚れたり、濡れたりしたトリアージタグ2に既に記入した内容を新たなトリアージタグ2に記入し直すことなく、トリアージタグ2の引き継ぎ後の内容のみを新たなトリアージタグ2に記入することで、一人の傷病者に関する全てのトリアージ記入情報を適切に管理することができる。
また、本実施形態によれば、2枚のトリアージタグ2のそれぞれの所定領域(具体的には識別番号エリア2a)に跨る手書きストロークが記入された場合にのみ、トリアージ記入情報を引き継ぐ。これにより、トリアージタグ2の利用者が誤って電子ペン1で2枚のトリアージタグ2に記入した場合に、トリアージ記入情報が引き継がれてしまうことを適切に抑制することができる。
また、本実施形態によれば、元のトリアージタグ2のトリアージ記入情報を新たなトリアージタグ2のトリアージ記入情報として引き継がせた後も、元のトリアージタグ2のトリアージ記入情報を削除せずに残しておく。こうすることで、トリアージタグ2への記入に対応する記入情報が途中でサーバ装置4に適切に送信されなくなった場合にも(例えば電子ペン1が故障したり、バッテリー112の残量が0になったりした場合)、引き継ぐ元となったトリアージタグ2や引き継ぎ先のトリアージタグ2などを辿ることで、トリアージタグ2に記入された内容を再度確認することができる。
[変形例]
以下では、上記した実施形態の変形例について説明する。なお、下記の変形例は、任意に組み合わせて実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記した実施形態では、2枚のトリアージタグ2のそれぞれの所定領域(識別番号エリア2a)に跨る手書きストロークが電子ペン1で記入された場合にトリアージ記入情報を引き継がせていたが、この代わりに、2枚のトリアージタグ2のそれぞれで異なる所定領域に跨る手書きストロークが電子ペン1で記入された場合に、トリアージ記入情報を引き継がせても良い。更に他の例では、2枚のトリアージタグ2の任意の領域に跨る手書きストロークが電子ペン1で記入された場合に、トリアージ記入情報を引き継がせても良い。この例では、電子ペン1で2枚のトリアージタグ2に跨る手書きストロークが記入された場合には、その手書きストロークがトリアージタグ2のどの領域に記入されたものであっても、トリアージ記入情報を引き継がせる。
(変形例2)
上記した実施形態では、2枚のトリアージタグ2に跨る手書きストロークが電子ペン1で記入された場合にトリアージ記入情報を引き継がせていたが、この代わりに、電子ペン1で2枚のトリアージタグ2にタップされた場合に、トリアージ記入情報を引き継がせても良い。例えば、所定時間以内に電子ペン1で2枚のトリアージタグ2にタップされた場合に、トリアージ記入情報を引き継がせると良い。
(変形例3)
上記した実施形態では、一方のトリアージタグ2のトリアージ記入情報を複製して、当該トリアージ記入情報を他方のトリアージタグ2のトリアージ記入情報として新たに記憶させていたが、この代わりに、一方のトリアージタグ2のトリアージ記入情報を他方のトリアージタグ2のトリアージ記入情報として移行させても良い。つまり、一方のトリアージタグ2のトリアージ記入情報を切り取って、当該トリアージ記入情報を他方のトリアージタグ2のトリアージ記入情報として新たに記憶させても良い。
このようなことから、本発明における「トリアージ記入情報の引き継ぎ」には、トリアージ記入情報の複製だけでなく、トリアージ記入情報の移行(切り取り)も含むものとする。
(変形例4)
上記した実施形態では、本発明をトリアージタグ2に適用していたが、本発明の適用はトリアージタグ2に限定はされない。本発明は、トリアージタグ2以外にも、ドットパターン(コード化パターン)が形成された種々の用紙に適用することができる。好適には、本発明は、破れたり、汚れたり、濡れたりするような環境で使用される用紙に適用すると良い。例えば、屋外で使用する用紙(1つの例では、屋外に設置された機器の管理に用いられるチェック表など)に適用すると良い。
(変形例5)
上記した実施形態では、本発明をサーバ装置4に適用していたが、本発明の適用はサーバ装置4に限定はされない。本発明は、一般的なコンピュータ装置にも適用することができる。例えば、本発明は、電子ペン1が生成した記入情報を携帯端末3などを介さずに受信して処理する、端末装置としてのコンピュータ装置にも適用可能である。
(変形例6)
上記では、電子ペン1、ドットパターン(コード化パターン)、記入情報に、アノト方式を用いていたが、アノト方式を用いることに限定はされない。
1(1a、1b、1c)…電子ペン
2…トリアージタグ
3(3a、3b、3c)…携帯端末
4…サーバ装置
5、6…コンピュータ装置
10…救急医療支援システム
44…処理手段
45…記憶手段
47…通信手段
48…通信インターフェース

Claims (8)

  1. 電子ペンが用紙に形成されたコード化パターンを読み取って生成した記入情報に基づいて、前記用紙に前記電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報を生成する情報生成手段と、
    前記情報生成手段によって生成された記入内容情報を、前記用紙に対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、を備え、
    前記記憶制御手段は、前記記入情報から、前記電子ペンにより同一の2枚の用紙のそれぞれにおける同一の所定領域に跨る手書きストロークが記入されたと判定される場合に、前記2枚の用紙の一方の用紙に対応付けて記憶された記入内容情報を、前記2枚の用紙の他方の用紙の記入内容情報として引き継がせることを特徴とするコンピュータ装置。
  2. 前記2枚の用紙には、同じ複数の記入領域が設けられており、
    前記記憶制御手段は、前記2枚の用紙の複数の記入領域のうちの同一の記入領域に連続的に跨る手書きストロークが記入されたと判定される場合に、前記記入内容情報を引き継がせることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ装置。
  3. 前記所定領域は、前記用紙の識別番号が印刷された領域であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンピュータ装置。
  4. 前記記憶制御手段は、前記記入内容情報を引き継がせた後に、当該記入内容情報に対して、前記他方の用紙に前記電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報を追加的に記憶させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
  5. 前記記憶制御手段は、前記記入内容情報を引き継がせた後も、前記一方の用紙についての記入内容情報を前記記憶手段に記憶させ続けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
  6. 前記用紙は、トリアージタグであり、
    前記情報生成手段は、前記トリアージタグに前記電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報を生成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンピュータ装置としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  8. コンピュータ装置によって実行される情報処理方法であって、
    電子ペンが用紙に形成されたコード化パターンを読み取って生成した記入情報に基づいて、前記用紙に前記電子ペンで記入された内容に関する記入内容情報を生成する情報生成工程と、
    前記情報生成工程によって生成された記入内容情報を、前記用紙に対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御工程と、を備え、
    前記記憶制御工程は、前記記入情報から、前記電子ペンにより同一の2枚の用紙のそれぞれにおける同一の所定領域に跨る手書きストロークが記入されたと判定される場合に、前記2枚の用紙の一方の用紙に対応付けて記憶された記入内容情報を、前記2枚の用紙の他方の用紙の記入内容情報として引き継がせることを特徴とする情報処理方法。
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