JP2013218967A - 非水電解質および非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質および非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスの発生および負極での金属リチウムの析出が抑制され、サイクル劣化や高温環境下での電池の異常発熱を抑制できる非水電解質および非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】非水電解質は、非水溶媒と、これに溶解し、LiPF6を含む溶質と、を含み、非水溶媒は、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)および添加剤を含み、非水溶媒において、ECの含有量が5〜35質量%、PCの含有量が1〜60質量%、DECの含有量が10〜60質量%、添加剤の含有量が0.001〜15質量%であり、添加剤は、少なくともVCを含み、かつLiBF4および/またはフルオロエチレンカーボネート(FEC)を含み、添加剤において、VCの含有量mVCと、LiBF4の含有量mBFと、FECの含有量mFECとが、0.0005≦(mBF+mFEC)/mVC≦30を満たす。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質および非水電解質二次電池に関し、特に、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)およびジエチルカーボネート(DEC)を含む非水電解質の改良に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池では、非水電解質として、リチウム塩の非水溶媒溶液を用いる。非水溶媒としては、EC、PCなどの環状カーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)、DECなどの鎖状カーボネートなどが挙げられる。一般には、複数のカーボネートを併用する場合が多い。また、電池特性を向上させるために、非水電解質に添加剤を添加することも知られている。
例えば、特許文献1では、初期発電効率や充放電サイクル特性を向上する観点から、PC10〜60体積%、EC1〜20体積%およびDECなどの鎖状カーボネート30〜85体積%を含み、1,3−プロパンスルトン(PS)およびビニレンカーボネート(VC)を特定の割合で添加した非水電解質が使用されている。
特開2004−355974号公報
DECなどの鎖状カーボネートは、酸化分解および還元分解によりガスを発生し易い。特許文献1では、DECなどの鎖状カーボネートの使用量が多いため、ガスの発生量が多くなる。特に、高温環境下で保存したり、充放電を繰り返したりすると、多量のガスが発生し、電池の充放電容量が低下する場合がある。
また、特許文献1では、PSとVCとを特定の割合で使用しているが、負極表面に緻密な被膜が形成されるため、負極のインピーダンス(電荷移動抵抗)が高くなる。そのため、常温下または低温下でのリチウムイオンの受入性が低下し、負極表面に金属リチウムが析出し易くなる。
負極表面に金属リチウムが析出すると、充放電の繰り返しに伴い、容量維持率が低下するサイクル劣化が起こり易い。析出した金属リチウムは、非常に不安定で、DECなどの非水溶媒に対する反応性が高く、さらなるガス発生を促進する場合がある。また、金属リチウムが負極表面に析出した状態で、電池を高温環境下で保存すると、発火や発熱の原因となり易く、電池の異常発熱を招き、安全性を損なう場合がある。
本発明の目的は、ガスの発生および負極での金属リチウムの析出が抑制され、サイクル劣化や高温環境下での電池の異常発熱を抑制できる非水電解質および非水電解質二次電池を提供することである。
本発明の一局面は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した溶質と、を含み、非水溶媒は、EC、PC、DECおよび添加剤を含み、溶質は、LiPF6を含み、非水溶媒において、ECの含有量MECが、5〜35質量%であり、PCの含有量MPCが、1〜60質量%であり、DECの含有量MDECが、10〜60質量%であり、添加剤の含有量MADDが、0.001〜15質量%であり、添加剤は、少なくともVCを含み、かつLiBF4およびフルオロエチレンカーボネート(FEC)よりなる群から選択される少なくとも1種を含み、添加剤において、VCの含有量mVCと、LiBF4の含有量mBFと、FECの含有量mFECとが、0.0005≦(mBF+mFEC)/mVC≦30を満たす、非水電解質に関する。
本発明の他の一局面は、正極集電体および正極集電体の表面に形成された正極活物質層を有する正極と、負極集電体および負極集電体の表面に形成された負極活物質層を有する負極と、正極と負極との間に配されるセパレータと、上記の非水電解質と、を備えた非水電解質二次電池に関する。
本発明によれば、高温環境下で保存した場合や充放電を繰り返した場合であっても、電池におけるガスの発生を抑制できる。また、負極でのリチウムイオンの受入性を向上できるため、負極表面に金属リチウムが析出するのを抑制でき、サイクル劣化や高温環境下での電池の異常発熱を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る角形非水電解質二次電池の一部を切り欠いた斜視図である。
[非水電解質]
本発明の非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した溶質と、を含み、非水溶媒は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネートおよび添加剤を含み、溶質は、LiPF6を含む。非水溶媒において、ECの含有量MECは、5〜35質量%であり、PCの含有量MPCは、1〜60質量%であり、DECの含有量MDECは、10〜60質量%であり、添加剤の含有量MADDは、0.001〜15質量%である。
各溶媒の含有量をこのような範囲に調整するため、耐酸化還元性が高いPCの含有量を相対的に多くして、DECの含有量を相対的に低減でき、これにより、ガスの発生を抑制できる。
添加剤は、少なくともVCを含み、かつLiBF4およびFECよりなる群から選択される少なくとも1種を含む。添加剤において、VCの含有量mVCと、LiBF4の含有量mBFと、FECの含有量mFECとは、0.0005≦(mBF+mFEC)/mVC≦30を満たす。
LiBF4およびFECは、VCよりも高い還元電位で負極表面に被膜を形成する。そのため、充放電時において、VCに由来する被膜が負極表面に形成される前に、LiBF4やFECに由来する被膜が優先的に形成される。一方、負極表面に形成されるVCに由来する被膜は、ビニレン基の重合が関与した重合体で形成されるので、緻密な膜となり易い。負極表面に緻密な被膜が形成されると、特に低温下において負極のインピーダンスが非常に高くなり、リチウムイオンの挿入・脱離反応を阻害するために、充電時に金属リチウムが析出し易くなる。
これに対し、LiBF4やFECに由来する被膜は、VCに由来する被膜に比べて、緻密性が低く、粗である。そのため、このような被膜が、負極表面に優先的に形成されることにより、低温環境下でも、負極のインピーダンスが高くなるのを抑制できる。従って、被膜のリチウムイオンの受入性を高めることができるので、被膜表面における金属リチウムの析出を抑制できる。よって、金属リチウムとDECなどの非水溶媒との反応によりさらに多量のガスが発生するのを抑制できるとともに、サイクル劣化や高温環境下での電池の異常発熱を抑制できる。
また、負極表面に形成される被膜の緻密性が低すぎると、高温環境下で電池を保存した場合や充放電を繰り返した場合に、被膜が剥離して、負極活物質と非水溶媒との副反応を抑制できなくなり、ガスの発生を抑制できなくなる場合がある。しかし、本発明の非水電解質は、上記のように、LiBF4および/またはFECの含有量に対して特定の含有量の比で、VCを含むため、充放電時に、VCに由来する成分を含む適度な緻密度の被膜が形成される。よって、高温環境下で電池を保存した場合や充放電を繰り返した場合であっても、金属リチウムの析出を抑制できる。
なお、LiBF4は、リチウムイオン伝導性を付与するための溶質として非水電解質に含まれる場合がある。しかし、本発明では、上記のように、LiBF4の含有量を調整することにより、負極表面に被膜を形成するための添加剤として、LiBF4を非水電解質に含有させる。LiBF4の含有量が一定量を超えて多くなると、これに由来するガス発生を無視できなくなるとともに、被膜形成のためのVC由来成分が足りなくなる。
本発明では、LiBF4を添加剤として用い、リチウムイオン伝導性を付与するための溶質としては、LiPF6を用いる。これにより、リチウムイオン伝導性を高めることができるとともに、LiBF4の含有量を調整することにより、LiBF4に由来するガスの発生を抑制できる。
非水電解質の各成分について、以下に詳細に説明する。
(EC)
非水溶媒におけるECの含有量MECは、5質量%以上、好ましくは7質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である。また、MECは、35質量%以下、好ましくは32質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。これらの下限値と上限値とは適宜選択して組み合わせることができ、MECは、例えば、5〜32質量%または10〜30質量%であってもよい。
ECが35質量%を超えると、正極でECが酸化分解され、ガスが発生し易くなったり、負極の表面に必要以上に厚い被膜が形成され、抵抗が増加して、金属リチウムが析出し易くなったりする。また、非水電解質の粘度が高くなり、低温でのリチウムイオン伝導性が低下する。MECが5質量%未満では、非水電解質のイオン伝導性が低下し、レート特性が低下する。
(PC)
非水溶媒におけるPCの含有量MPCは、1質量%以上、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上である。また、MPCは、60質量%以下、好ましくは50質量%以下である。これらの下限値と上限値とは適宜選択して組み合わせることができ、MPCは、例えば、1〜50質量%または20〜60質量%であってもよい。
PCが60質量%を超えると、非水電解質の粘度が高くなり、リチウムイオン伝導性が低下する。MPCが1質量%未満では、DEC、ECなどの他の成分の含有量が相対的に多くなり、非水溶媒の酸化分解や還元分解を抑制し難く、ガスの発生を抑制できなくなる。また、MPCが1質量%未満の場合、量産ライン等では、注液に使用するノズルが目詰まりし易くなり、電池における注液量がバラつき易くなる。非水電解質が所定量に満たない電池では、充放電を繰り返すと、電池特性が低下し易くなる。
なお、非水電解質を用いる二次電池において、正極活物質の種類に応じて、PCの含有量MPCを調節してもよい。例えば、正極活物質として、後述のリチウムニッケル酸化物を用いる場合、非水溶媒におけるPCの含有量MPCは、例えば、30〜60質量%、好ましくは40〜60質量%であってもよい。また、正極活物質として、後述のリチウムコバルト酸化物を用いる場合、非水溶媒におけるPCの含有量MPCは、例えば、1〜40質量%、好ましくは1〜30質量%であってもよい。
(DEC)
非水溶媒におけるDECの含有量MDECは、10質量%以上、好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上である。また、MDECは、60質量%以下、好ましくは55質量%以下である。これらの下限値と上限値とは適宜選択して組み合わせることができ、MDECは、例えば、20〜60質量%または20〜55質量%であってもよい。
DECが60質量%を超えると、DECの酸化分解や還元分解が顕著になり、多量のガスが発生する。多量のガスが発生すると、正極と負極との間にガスが入り込み、部分的に極板間が広がる。極板間が広がった部分では、充放電がしにくくなるため、充放電容量が低下する。また、充放電可能な電極表面の面積が減少することにより、インピーダンスが上昇して、レート特性が低下する。なお、ガスの発生は、高温保存時や充放電を繰り返すほど顕著になる。MDECが10質量%未満では、ECやPCの含有量が相対的に多くなり、非水電解質の粘度が高くなり、リチウムイオン伝導性が低下する。
(添加剤)
添加剤の含有量MADDは、0.001質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上である。また、添加剤の含有量MADDは、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下である。これらの下限値と上限値とは、適宜選択して組み合わせることができ、MADDは、例えば、0.1〜7質量%または1〜10質量%であってもよい。
ADDが、0.001質量%未満では、負極表面での非水電解質の分解を十分に抑制できないため、ガスの発生を十分に抑制できない。また、MADDが15質量%を超えると、添加剤自体の分解が生じて、ガスの発生が多くなる。また、添加剤の含有量が多くなりすぎると、負極のインピーダンスが高くなるので、負極表面に金属リチウムが析出し易くなる場合がある。これにより、DECの還元分解が進行しやすくなるため、ガスの発生量が多くなり、結果としてサイクル特性が低下することもある。
添加剤において、LiBF4の含有量mBFおよびFECの含有量mFECの合計と、VCの含有量mVCとの比(mBF+mFEC)/mVCは、0.0005以上、好ましくは0.001以上、さらに好ましくは0.01以上である。また、比(mBF+mFEC)/mVCは、30以下、好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。これらの下限値と上限値とは適宜選択して組み合わせることができ、比(mBF+mFEC)/mVCは、例えば、0.0005〜20または0.01〜15であってもよい。
比(mBF+mFEC)/mVCが30を超えると、被膜形成のためのVC由来成分が足りなくなり、高温環境下で電池を保存した場合や電池の充放電を繰り返した場合に、非水溶媒の分解に伴うガスの発生を抑制できなくなる。比(mBF+mFEC)/mVCが0.0005未満では、VC由来成分が多くなり過ぎて、負極表面に形成される被膜が緻密になり過ぎ、リチウムイオンの受入性が低下し、特に低温下で充電した場合に、負極表面での金属リチウムの析出を十分に抑制できなくなる。その結果、さらにガスが発生したり、電池の安全性を損なったりする場合がある。
添加剤が、少なくともLiBF4を含むとき、LiBF4の含有量とVCの含有量との比mBF/mVCは、例えば、0.0005〜1、好ましくは0.001〜0.5、さらに好ましくは0.01〜0.2である。比mBF/mVCが、このような範囲である場合、負極表面に適度な緻密性の被膜を形成し易くなり、被膜の強度を確保しながらも、高いリチウムイオンの受入性が得られやすいため、有利である。
添加剤が、少なくともLiBF4を含むとき、非水電解質におけるLiPF6のモル濃度に対する、LiBF4のモル濃度の比は、例えば、0.1以下、好ましくは0.05以下、さらに好ましくは0.02以下である。上記モル濃度の比が、このような範囲である場合、リチウムイオン伝導性をより効果的に高めることができるとともに、LiBF4の分解に伴うガスの発生を抑制し易い。また、LiBF4由来の被膜が優先的に負極表面に形成されるのをより効果的に抑制できるため、非水電解質中にVCが多く残存するのをより有効に抑制できる。そのため、VCの酸化分解に伴うガスの発生も抑制し易い。
また、添加剤が、少なくともフルオロエチレンカーボネートを含むとき、FECの含有量とVCの含有量との比mFEC/mVCは、例えば、0.01〜30、 好ましくは0.1〜20、さらに好ましくは0.5〜5である。比mFEC/mVCが、このような範囲である場合、負極表面に適度な緻密性の被膜を形成し易くなり、被膜の強度を確保しながらも、高いリチウムイオンの受入性が得られやすいため、有利である。また、添加剤自体の分解をより有効に抑制でき、ガスの発生をより効果的に抑制できる。
(フルオロアレーン)
非水溶媒は、さらに、フルオロアレーンを含んでもよい。
本発明では、上記の添加剤を含むことにより、過充電時や低温充電時における金属リチウムの析出が顕著に低減されており、金属リチウムが析出したとしても、析出量はわずかである。そのため、過充電時や低温充電時に、金属リチウムが析出しても、フルオロアレーンと速やかに反応して安定化し、金属リチウムと、DECなどの非水溶媒との反応が抑制され、ガス発生をより有効に抑制できる。また、金属リチウムに起因する発熱を抑制でき、電池の安全性を向上する上で、より有利である。
このように、非水溶媒が、さらにフルオロアレーンを含む場合には、上記添加剤を含まず、フルオロアレーンを含む場合に比べて、耐過充電特性や低温充電後の耐熱性を顕著に向上できる。つまり、上記添加剤とフルオロアレーンとの組み合わせにより、耐過充電特性や低温充電後の耐熱性を相乗的に向上できる。
非水溶媒に含まれるフルオロアレーンとしては、モノフルオロベンゼン(FB)、ジフルオロベンゼン、トリフルオロベンゼン、テトラフルオロベンゼン、ペンタフルオロベンゼンからなる群より選択されるフルオロベンゼン化合物;モノフルオロトルエン、ジフルオロトルエンなどのフルオロトルエン類、モノフルオロキシレンなどのベンゼン環にフッ素原子を有するアルキルベンゼン化合物;モノフルオロナフタレンなどのフルオロナフタレン化合物などが例示できる。これらは、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。フルオロアレーンとしては、フルオロベンゼン化合物を用いるのが好ましい。
フルオロアレーンにおいて、フッ素原子の個数は、アレーン環の炭素数や、アレーン環が有する置換基としてのアルキル基の個数などに応じて、適宜選択できる。フルオロベンゼン化合物では、フッ素原子の個数は、1〜6個、好ましくは1〜4個、さらに好ましくは1〜3個である。アルキルベンゼン化合物では、フッ素原子の個数は、1〜5個、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1または2個である。
非水溶媒におけるフルオロアレーンの含有量MFA(例えば、フルオロベンゼン化合物の含有量MFB)は、例えば、2〜25質量%、好ましくは5〜20質量%、さらに好ましくは7〜15質量%である。フルオロアレーンの含有量が、このような範囲である場合、上記添加剤とフルオロアレーンとを組み合わせることによる相乗効果が得られやすく、過充電時の電池の安全性を維持する上で有利であるとともに、リチウムイオン伝導性をより有効に高めることができる。
(他の溶媒)
非水溶媒は、必要により、EC、PCおよびDEC以外の他の溶媒を含有してもよい。このような他の溶媒としては、例えば、EC、PC以外の環状カルボン酸エステル(ブチレンカーボネートなど);DEC以外の鎖状炭酸エステル(エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)など);γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)などの環状カルボン酸エステルなどが挙げられる。これらの他の溶媒は、一種を単独でまたは二種以上組み合わせて用いてもよい。他の溶媒の含有量は、非水溶媒全体に対して、例えば、10質量%以下、好ましくは5重量%以下である。
(他の添加剤)
非水電解質は、必要により、上記添加剤以外の公知の添加剤、例えば、ビニルエチレンカーボネートなどの重合性不飽和脂肪族基を有する環状カーボネート;PSなどのサルトン化合物;メチルベンゼンスルホネートなどのスルホネート化合物;シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテルなどの芳香族化合物(フッ素原子を有さない芳香族化合物など)などが例示できる。これらの添加剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、重合性不飽和脂肪族基を有する環状カーボネートやサルトン化合物は、正極や負極での被膜形成能を有する。しかし、本発明では、上記の特定の添加剤を含むため、非水電解質に、重合性不飽和脂肪族基を有する環状カーボネートやサルトン化合物を特に添加しなくても、負極における、負極活物質や金属リチウムと、非水溶媒との副反応を有効に抑制できる。
これらの公知の添加剤の含有量は、非水電解質全体に対して、例えば、10質量%以下である。
(リチウム塩)
本発明では、溶質として、リチウム塩LiPF6を用い、添加剤として、リチウム塩LiBF4を用いるが、これら以外に他のリチウム塩、例えば、非水電解質二次電池の溶質として公知のリチウム塩をさらに用いてもよい。このような他のリチウム塩としては、例えば、フルオロアルカンスルホン酸のリチウム塩(LiCF3SO3など)、フッ素含有酸イミドのリチウム塩(LiN(CF3SO22など)などが使用できる。リチウム塩は、一種を単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
非水電解質におけるLiPF6のモル濃度に対する、他のリチウム塩のモル濃度の比は、例えば、0.1以下、好ましくは0.05以下、さらに好ましくは0.01モル以下である。
非水電解質におけるLiPF6と他のリチウム塩の合計濃度は、例えば、0.5〜2mol/Lである。
本発明の非水電解質は、非水電解質中に含まれる非水溶媒と正極および/または負極との反応を抑制し、非水溶媒の分解に伴うガス発生を顕著に抑制できる。これにより充放電容量やレート特性が低下するのを抑制できる。また、非水電解質は、負極表面での金属リチウムの析出を抑制でき、サイクル劣化や高温環境下での電池の異常発熱を抑制できる。そのため、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池の非水電解質として用いるのに適している。
[非水電解質二次電池]
非水電解質二次電池は、正極と、負極と、これらの間に配されるセパレータと、上記非水電解質とを備える。
以下に、各構成要素について詳しく説明する。
(正極)
正極は、正極集電体と、この表面に形成された正極活物質層とを有する。
正極集電体の材質としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタンなどが挙げられる。
正極集電体は、無孔の導電性基板であってもよく、複数の貫通孔を有する多孔性の導電性基板であってもよい。無孔の集電体としては、金属箔、金属シートなどが利用できる。多孔性の集電体としては、連通孔(穿孔)を有する金属箔、メッシュ体、パンチングシート、エキスパンドメタルなどが例示できる。
正極集電体の厚みは、例えば、3〜50μmの範囲から選択できる。
正極活物質層は、正極集電体の両方の表面に形成してもよく、一方の表面に形成してもよい。
正極活物質層の厚みは、例えば、10〜70μmである。
正極活物質層は、正極活物質と、結着剤とを含有する。
正極活物質としては、公知の非水電解質二次電池正極活物質が使用でき、その中でも、六方晶、スピネル構造またはオリビン構造に帰属される結晶構造を有するリチウム遷移金属酸化物などが好ましく用いられる。高容量化の観点からは、六方晶が好ましい。
六方晶に帰属される結晶構造を有するリチウム遷移金属酸化物としては、例えば、一般式Lixa 1-yb y2(0.9≦x≦1.1、0≦y≦0.7、MaはNi、Co、Mn、Fe、Tiなどからなる群より選択される少なくとも1種、MbはMa以外の少なくとも1種の金属元素)が挙げられる。
高容量化の観点からは、例えば、一般式:LixNi1-y1 y2(0.9≦x≦1.1、0≦y≦0.7、M1は、Co、Mn、Fe、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Zn、Y、Yb、NbおよびAsからなる群より選択される少なくとも1種)で表されるリチウムニッケル酸化物が好ましい。上記一般式において、yは、好ましくは0.05≦y≦0.5である。
また、例えば、一般式:LixCo1-y2 y2(0.9≦x≦1.1、0≦y≦0.7、M2は、Ni、Mn、Fe、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Zn、Y、Yb、NbおよびAsからなる群より選択される少なくとも1種)で表されるリチウムコバルト酸化物も好ましい。上記一般式において、yは、好ましくは0≦y≦0.3である。
六方晶に帰属される正極活物質として、具体的には、LiNi1/2Mn1/22、LiNiO2、LiNi1/2Fe1/22、LiNi0.8Co0.15Al0.052、LiNi1/3Mn1/3Co1/32、LiCoO2、LiMnO2などを挙げることができる。
スピネル構造に帰属される正極活物質としては、例えばLiMn24が挙げられる。
オリビン構造に帰属される正極活物質としては、例えばLiFePO4、LiCoPO4、LiMnPO4等が挙げられる。
これらの正極活物質は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素樹脂;ポリアクリル酸メチル、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体などのアクリル樹脂;スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴムまたはこれらの変性体などのゴム状材料が例示できる。
結着剤の割合は、正極活物質100質量部当たり、例えば、0.1〜10質量部、好ましくは1〜5質量部である。
正極活物質層は、正極活物質および結着剤を含む正極スラリーを調製し、正極集電体の表面に塗布することにより形成できる。正極活物質層は、必要に応じて、さらに増粘剤、導電材などを含有してもよい。
正極スラリーには、通常、分散媒が含まれ、必要により導電材、さらには増粘剤を添加される。
分散媒としては、例えば、水、エタノールなどのアルコール、テトラヒドロフランなどのエーテル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、またはこれらの混合溶媒などが例示できる。
正極スラリーは、慣用の混合機または混練機などを用いる方法により調製できる。正極スラリーは、例えば、各種コーターなどを利用する慣用の塗布方法などにより正極集電体表面に塗布できる。正極スラリーの塗膜は、通常、乾燥され、圧延に供される。乾燥は、自然乾燥であってもよく、加熱下または減圧下で乾燥させてもよい。
導電剤としては、カーボンブラック;炭素繊維などの導電性繊維;フッ化カーボンなどが挙げられる。
導電剤の割合は、例えば、正極活物質100質量部当たり、例えば、0.1〜7質量部、好ましくは1〜5質量部である。
増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)などのセルロース誘導体;ポリエチレングリコールなどのポリC2-4アルキレングリコールなどが挙げられる。
増粘剤の割合は、例えば、正極活物質100重量部当たり、例えば、0.1〜10質量部、好ましくは1〜5質量部である。
(負極)
負極は、負極集電体と、この表面に形成された負極活物質層とを有する。
負極集電体の材質としては、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、銅、銅合金などが挙げられる。
負極集電体の形態としては、正極集電体で例示したものと同様のものが挙げられる。また、負極集電体の厚みも、正極集電体と同様の範囲から選択できる。
負極活物質層は、負極集電体の両方の表面に形成してもよく、一方の表面に形成してもよい。負極活物質層の厚みは、例えば、10〜100μmである。
負極活物質層は、必須成分として負極活物質を含み、任意成分として、結着剤、導電材および/または増粘剤を含む。負極活物質層は、気相法による堆積膜でもよく、負極活物質および結着剤、必要により導電材および/または増粘剤を含む合剤層でもよい。
堆積膜は、負極活物質を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの気相法により、負極集電体の表面に堆積させることにより形成できる。この場合、負極活物質としては、例えば、後述するケイ素、ケイ素化合物、リチウム合金などが利用できる。
合剤層は、負極活物質および結着剤、必要により導電材および/または増粘剤を含む負極スラリーを調製し、負極集電体の表面に塗布することにより形成できる。負極スラリーには、通常、分散媒が含まれる。増粘剤および/または導電材は、通常、負極スラリーに添加される。負極スラリーは、正極スラリーの調製方法に準じて調製できる。負極スラリーの塗布は、正極の塗布と同様の方法により行うことができる。
負極活物質としては、炭素材料;ケイ素、ケイ素化合物;スズ、アルミニウム、亜鉛、及びマグネシウムから選ばれる少なくとも一種を含むリチウム合金などが例示できる。
炭素材料としては、例えば、黒鉛、コークス、黒鉛化途上炭素、黒鉛化炭素繊維、非晶質炭素などが挙げられる。非晶質炭素としては、例えば、高温(例えば、2800℃)の熱処理によって容易に黒鉛化する易黒鉛化性炭素材料(ソフトカーボン)、前記熱処理によってもほとんど黒鉛化しない難黒鉛化性炭素材料(ハードカーボン)などが含まれる。ソフトカーボンは、黒鉛のような微小結晶子がほぼ同一方向に配列した構造を有し、ハードカーボンは乱層構造を有する。
ケイ素化合物としては、例えば、ケイ素酸化物SiOα(0.05<α<1.95)などが挙げられる。αは、好ましくは0.1〜1.8、さらに好ましくは0.15〜1.6である。ケイ素酸化物においては、ケイ素の一部が1または2以上の元素で置換されていてもよい。このような元素としては、例えば、B、Mg、Ni、Co、Ca、Fe、Mn、Zn、C、N、Snなどが挙げられる。
負極活物質としては、黒鉛粒子を使用することが好ましい。黒鉛粒子とは、黒鉛構造を有する領域を含む粒子の総称である。よって、黒鉛粒子には、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボン粒子などが含まれる。これらの黒鉛粒子は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
負極における非水溶媒の還元分解をより効果的に抑制する観点から、必要により、黒鉛粒子を、水溶性高分子で被覆したものを負極活物質として用いてもよい。
黒鉛粒子の黒鉛化度は、0.65〜0.85であることが好ましく、0.70〜0.80であることがさらに好ましい。
ここで、黒鉛化度の値(G)は、黒鉛粒子のXRD解析により求められる002面の面間隔d002の値(a3)を求め、これを下記式に代入して求める。
G=(a3−3.44)/(−0.086)
上記G値は、黒鉛化度を示す指標であり、完全結晶のd002の値(a3=3.354)にどれだけ近いかを示している(KIM KINOSHITA, CARBON, A Wiley-Interscience Publication, pp.60-61(1988)参照)。
黒鉛粒子の平均粒径(D50)は、例えば、5〜40μmであり、好ましくは10〜30μm、さらに好ましくは12〜25μmである。
なお、本明細書中、平均粒径(D50)とは、体積基準の粒度分布におけるメジアン径である。平均粒径は、例えば、(株)堀場製作所製のレーザ回折/散乱式粒子分布測定装置(LA−920)を用いて求められる。
黒鉛粒子の平均球形度は、例えば、80%以上、さらには85〜95%であることが好ましい。平均球形度がこのような範囲である場合、負極活物質層における黒鉛粒子の滑り性が向上し、黒鉛粒子の充填性の向上や、黒鉛粒子間の接着強度の向上に有利である。
なお、平均球形度は、4πS/L2(ただし、Sは黒鉛粒子の正投影像の面積、Lは正投影像の周囲長)×100(%)で表される。例えば、任意の100個の黒鉛粒子の球形度の平均値が上記範囲であることが好ましい。
黒鉛粒子のBET比表面積は、例えば2〜6m2/g、好ましくは3〜5m2/gである。BET比表面積が上記範囲である場合、負極活物質層における黒鉛粒子の滑り性が向上し、黒鉛粒子間の接着強度の向上に有利である。また、黒鉛粒子の表面を被覆する水溶性高分子の好適量を少なくすることができる。
黒鉛粒子を被覆する水溶性高分子としては、セルロース誘導体;ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどのポリC2-4アルキレングリコールまたはこれらの誘導体(置換基を有する置換体、部分エステルなど)などが例示できる。これらのうちでも特に、セルロース誘導体、ポリアクリル酸が好ましい。
セルロース誘導体としては、メチルセルロースなどのアルキルセルロース;CMCなどのカルボキシアルキルセルロース;CMCのNa塩などのカルボキシアルキルセルロースのアルカリ金属塩などが好ましい。アルカリ金属塩を形成するアルカリ金属としては、カリウム、ナトリウムなどが例示できる。
セルロース誘導体の重量平均分子量は、例えば、1万〜100万が好適である。ポリアクリル酸の重量平均分子量は、5000〜100万が好適である。
被覆率を適度にする観点から、負極活物質層に含まれる水溶性高分子の量は、黒鉛粒子100質量部あたり、例えば、0.5〜2.5質量部、好ましくは0.5〜1.5質量部である。
黒鉛粒子の水溶性高分子による被覆は、慣用の方法により行うことができる。例えば、黒鉛粒子は、負極スラリーの調製に先立って、予め水溶性高分子で処理することにより、表面を被覆してもよい。
黒鉛粒子の被覆は、例えば、黒鉛粒子に、水溶性高分子の水溶液を付着させ、乾燥させることにより行うことができる。水溶性高分子の水溶液と黒鉛粒子とを混合し、濾過などにより水分を除去した後、固形分を乾燥させることにより、黒鉛粒子を水溶性高分子で被覆してもよい。このように、一旦乾燥させることにより、黒鉛粒子の表面に水溶性高分子が効率的に付着し、水溶性高分子による黒鉛粒子表面の被覆率が高められる。
水溶性高分子の水溶液の粘度は、25℃において、1〜10Pa・sに制御することが好ましい。粘度は、B型粘度計を用い、周速度20mm/sで、5mmφのスピンドルを用いて測定する。
また、水溶性高分子水溶液100質量部と混合する黒鉛粒子の量は、50〜150質量部が好適である。
乾燥温度は80〜150℃が好ましい。乾燥時間は1〜8時間が好適である。
次に、水溶性高分子で被覆された黒鉛粒子と、結着剤と、分散媒とを混合することにより、負極スラリーを調製する。この工程により、水溶性高分子で被覆された黒鉛粒子の表面に、結着剤が付着する。黒鉛粒子間の滑り性が良好なため、黒鉛粒子表面に付着した結着剤は、十分なせん断力を受け、黒鉛粒子表面に有効に作用する。
負極スラリーに使用される結着剤、分散媒、導電材および増粘剤としては、正極スラリーの項で例示したものと同様のものが使用できる。
結着剤としては、粒子状でゴム弾性を有するものが好ましい。このような結着剤としては、例えば、SBRなどのスチレン単位およびブタジエン単位を含む高分子が好ましい。このような高分子は、弾性に優れ、負極電位で安定である。
粒子状の結着剤の平均粒径は、例えば、0.1〜0.3μm、好ましくは0.1〜0.25μmである。なお、結着剤の平均粒径は、例えば、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、加速電圧200kV)により、10個の結着剤粒子のSEM写真を撮影し、これらの最大径の平均値として求めることができる。
結着剤の割合は、負極活物質100質量部に対して、例えば、0.4〜1.5質量部、好ましくは0.4〜1質量部である。負極活物質として、水溶性高分子で被覆した黒鉛粒子を用いる場合、負極活物質粒子間の滑り性が高いため、負極活物質粒子表面に付着した結着剤は、十分なせん断力を受け、負極活物質粒子表面に有効に作用する。また、粒子状で平均粒径の小さい結着剤は、負極活物質粒子の表面と接触する確率が高くなる。よって、結着剤の量が少量でも十分な結着性が発揮される。
導電材の割合は、特に制限されず、例えば、負極活物質100質量部に対して0〜5質量部である。増粘剤の割合は、特に制限されず、例えば、負極活物質100質量部に対して0〜10質量部である。
負極は、正極の作製方法に準じて作製できる。負極合剤層の厚みは、例えば、30〜110μmである。
(セパレータ)
セパレータとしては、樹脂製の、微多孔フィルム、不織布または織布などが使用できる。セパレータを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリアミド;ポリアミドイミド;ポリイミド;セルロースなどが例示できる。
セパレータの厚みは、例えば、5〜100μmである。
(その他)
非水電解質二次電池の形状は、特に制限されず、円筒形、扁平形、コイン形、角形などであってもよい。
非水電解質二次電池は、電池の形状などに応じて、慣用の方法により製造できる。円筒形電池または角形電池では、例えば、正極と、負極と、これらの間に配されるセパレータとを捲回して電極群を形成し、電極群および非水電解質を電池ケースに収容することにより製造できる。
電極群は、捲回したものに限らず、積層したもの、またはつづら折りにしたものであってもよい。電極群の形状は、電池または電池ケースの形状に応じて、円筒形、捲回軸に垂直な端面が長円形である扁平形であってもよい。
電池ケース材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金(マンガン、銅等などの金属を微量含有する合金など)、鋼鈑などが使用できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る角形の非水電解質二次電池を模式的に示す斜視図である。図1では、電池21の要部の構成を示すために、その一部を切り欠いて示している。電池21は、角形電池ケース11内に、扁平状電極群10および非水電解質(図示せず)が収容された角形電池である。
正極、負極、およびセパレータ(いずれも図示せず)を、正極と負極とをセパレータで絶縁させた状態となるように重ね合わせて捲回して捲回体を形成する。得られた捲回体を側面から挟み込むようにプレスして扁平状に成形することにより、電極群10を作製する。正極の正極芯材に、正極リード14の一端部を接続し、他端部を、正極端子としての機能を有する封口板12と接続する。負極の負極芯材に、負極リード15の一端部を接続し、他端部を、負極端子13と接続する。封口板12と、負極端子13との間には、ガスケット16が配置され、両者を絶縁している。封口板12と、電極群10との間には、通常、ポリプロピレンなどの絶縁性材料で形成された枠体18が配置され、負極リード15と封口板12とを絶縁している。
封口板12は、角形電池ケース11の開口端に接合され、角形電池ケース11を封口する。封口板12には、注液孔17aが形成されており、注液孔17aは、非水電解質を角形電池ケース11内に注液した後に、封栓17により塞がれる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
(a)負極の作製
工程(i)
水溶性高分子としてのCMC(分子量40万)を水に溶解し、CMC濃度1.0質量%の水溶液を得た。天然黒鉛粒子(平均粒径20μm、平均球形度0.92、BET比表面積4.2m2/g)100質量部と、CMC水溶液100質量部とを混合し、混合物の温度を25℃に制御しながら攪拌した。その後、混合物を120℃で5時間乾燥させ、乾燥混合物を得た。乾燥混合物において、黒鉛粒子100質量部あたりのCMC量は1.0質量部であった。
工程(ii)
工程(i)で得られた乾燥混合物101質量部と、0.6質量部のSBR粒子(平均粒径0.12μm)と、0.9質量部のCMCと、適量の水とを混合し、負極スラリーを調製した。なお、SBRは水を分散媒とするエマルジョン(SBR含有量:40質量%)の状態で他の成分と混合した。
工程(iii)
得られた負極スラリーを、負極集電体である電解銅箔(厚さ12μm)の両面にダイコーターを用いて塗布し、塗膜を120℃で乾燥させた。その後、乾燥塗膜を圧延ローラで線圧250kg/cmで圧延して、黒鉛密度1.5g/cm3の負極合剤層を形成した。負極全体の厚みは、140μmであった。負極合剤層を負極集電体とともに所定形状に裁断することにより、負極を得た。
(b)正極の作製
正極活物質である100質量部のLiNi0.80Co0.15Al0.052に対し、結着剤であるPVDFを4質量部添加し、適量のNMPとともに混合し、正極スラリーを調製した。得られた正極スラリーを、正極集電体である厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に、ダイコーターを用いて塗布し、塗膜を乾燥させ、更に、圧延して、正極合剤層を形成した。正極合剤層を正極集電体とともに所定形状に裁断することにより、正極を得た。
(c)非水電解質の調製
ECと、PCと、DECと、添加剤とを、質量比MEC:MPC:MDEC:MASDD=10:40:45:5で含む混合溶媒に、1mol/Lの濃度でLiPF6を溶解させて非水電解質を調製した。添加剤としては、VCと、LiBF4とを、質量比mBF/mVC=0.02で組み合わせて用いた。LiPF6のモル濃度に対する、LiBF4のモル濃度の比は、0.014であった。
(d)電池の組み立て
図1に示すような角形非水電解質二次電池を作製した。
セパレータとして、厚さ20μmのポリエチレン製の微多孔質フィルム(セルガード(株)製のA089(商品名))を、上記(a)および(b)で得られた負極と正極との間に配して、捲回し、断面が略楕円形の電極群を形成した。得られた電極群および上記(c)で得られた非水電解質を用いて、前述のようにして、図1に示す非水電解質二次電池を作製した。なお、非水電解質は、2.5gを、封口板12の注液孔17aから電池ケース11に注入した。
《実施例2》
工程(c)において、LiBF4に代えてFECを、VCとFECとの質量比mFEC/mVC=0.67で用いる以外は、実施例1と同様にして非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
《比較例1》
工程(c)において、LiBF4を用いず、非水溶媒中のVCの含有量を5質量%とする以外は、実施例1と同様にして非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
《比較例2》
工程(c)において、VCを用いず、非水溶媒中のLiBF4の含有量を5質量%とする以外は、実施例1と同様にして非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
《比較例3》
工程(c)において、VCを用いず、非水溶媒中のFECの含有量を5質量%とする以外は、実施例2と同様にして非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
《比較例4》
工程(c)において、LiBF4に代えてPSを、PSとVCとの質量比mPS/mVC=0.67で用いる以外は、実施例1と同様にして非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
〈電池の評価〉
実施例および比較例で得られた非水電解質二次電池を用いて、下記の評価を行った。
(i)電池容量
25℃で、電池電圧が4.2Vになるまで、0.7C相当の600mAの定電流で充電を行い、引き続き4.2Vの定電圧で電流値が50mAになるまで充電を行った。その後、0.2C相当の170mAの定電流で2.5Vになるまで放電を行い、容量を求めた。
(ii)サイクル容量維持率の評価
45℃で、電池の充放電サイクルを繰り返した。充放電サイクルにおいて、充電処理では、最大電流を600mA、上限電圧を4.2Vとし、定電流、定電圧充電を2時間30分行った。充電後の休止時間は、10分間とした。一方、放電処理では、放電電流を850mA、放電終止電圧を2.5Vとし、定電流放電を行った。放電後の休止時間は、10分間とした。
3サイクル目の放電容量を100%とみなし、500サイクルを経過したときの放電容量をサイクル容量維持率[%]とした。
(iii)電池膨れの評価
上記(ii)と同様に、電池の充放電サイクルを繰り返し、3サイクル目の充電後における状態と、501サイクル目の充電後における状態とで、電池の最大平面(縦50mm、横34mm)に垂直な中央部の厚みを測定した。その電池厚みの差から、45℃での充放電サイクル経過後における電池膨れの量[mm]を求めた。
(iv)電池の熱安定性評価
−5℃の環境下において、充電電流600mA、終止電圧4.25Vの定電流充電を行った。その後、5℃/minの昇温速度で130℃まで昇温させ、130℃にて3時間保持した。このときの電池表面の温度を、熱電対を用いて測定し、その最大値を求めた。
実施例1〜2および比較例1〜4について上記の評価結果を、非水溶媒中の各溶媒および添加剤の質量比および添加剤の組成とともに、表1に示す。
Figure 2013218967
表1から明らかなように、LiBF4およびFECのいずれも含まない比較例1および4では、熱安定性が低かった。これは、VCに由来する緻密な皮膜が負極表面に形成され、低温下での負極のインピーダンスが高くなることにより、充電時に金属リチウムが析出し易くなったためと考えられる。また、比較例4では、VCに加え、PSを含むにも拘わらず、サイクル容量維持率が低下し、サイクル後の電池の膨れが大きかった。
VCを含まない比較例2および3では、熱安定性は高いものの、サイクル容量維持率がさらに低くなり、電池の膨れが非常に大きくなった。比較例2や3では、VCを含まないことにより、負極表面に緻密な皮膜が形成されないため、リチウムイオンの受入性がほとんど損なわれない。これにより、負極表面でのリチウムの析出が抑制されたため、これらの比較例では、高い熱安定性が得られたと考えられる。ただし、これらの比較例では、負極表面に形成される皮膜の緻密性が低いため、負極と非水電解質との反応を十分に抑制することができないと考えられる。そのため、ガスの発生を抑制できず、サイクル劣化が生じて、サイクル容量維持率が低下したものと考えられる。
このような比較例の結果に対し、実施例1および2では、ガスの発生が抑制され、高いサイクル容量維持率が得られるとともに、高い熱安定性が得られた。
《実施例3〜8および比較例5〜6》
工程(c)において、添加剤として、VCと、LiBF4および/またはFECを用い、LiBF4およびFECの含有量の合計とVCの含有量との比(mBF+mFEC)/mVCを、表2に示すように変更する以外は、実施例1と同様にして、非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いたこと以外、実施例1と同様にして、電池を作製し、電池の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2013218967
(mBF+mFEC)/mVCが0.0005未満である比較例5では、熱安定性が低かった。これは、VCの含有量が相対的に多いことにより、リチウムイオンの受入性が低く、その結果、低温で充電する際に金属リチウムの析出を十分に抑制できなかったためと考えられる。また、(mBF+mFEC)/mVCが30を超える比較例6では、サイクル容量維持率が低下し、電池の膨れが大きかった。これは、VCの含有量が相対的に低いため、負極表面での非水電解質の分解を十分抑制することができず、多量のガスが発生したためと考えられる。
このような比較例の結果に対し、(mBF+mFEC)/mVCが0.0005〜30の実施例では、電池の膨れが小さく、サイクル容量維持率および熱安定性のいずれも高かった。
《実施例9〜16および比較例7〜14》
工程(c)において、質量比MEC:MPC:MDEC:MADDを表3に示すように変更する以外は、実施例1と同様にして、非水電解質を調製した。
なお、実施例9〜16および比較例7〜14では、工程(c)において、LiBF4に代えてFECを、VCとFECとの質量比mFEC/mVC=0.67で用い、質量比MEC:MPC:MDEC:MADDを表3に示すように変更する以外は、実施例1と同様にして非水電解質を調製した。
得られた非水電解質を用いたこと以外、実施例1と同様にして、電池を作製し、電池の評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2013218967
ECの含有量が5質量%未満の比較例7では、他の溶媒の相対的割合が大きくなるため、ガスの発生が顕著になり、その結果、サイクル容量維持率の低下および電池の膨れが顕著になった。ECの含有量が35質量%を超える比較例8では、ECの酸化分解を抑制できなくなるためか、ガスの発生が顕著になり、サイクル容量維持率が大きく低下した。
PCの含有量が1質量%未満の比較例9では、ガスの発生量が多くなり、その結果、サイクル容量維持率が低くなった。また、PCの含有量が60質量%を超える比較例10では、PCの分解が顕著になるため、ガスの発生量が増加し、これにより、サイクル容量維持率も低下した。
DECの含有量が10質量%未満の比較例11では、ECやPCの含有量が相対的に大きくなるためか、ガスの発生量が増加し、サイクル容量維持率が低下した。DECの含有量が60質量%を超える比較例12では、DECの分解に伴うガス発生が顕著になり、これにより、サイクル容量維持率が低下した。
添加剤の含有量が0.001質量%未満の比較例13では、熱安定性が低かった。また、負極表面での非水電解質の分解を抑制する効果が低いため、ガスの発生の抑制効果が低く、サイクル容量維持率も低くなった。また、添加剤の含有量が15質量%を超える比較例14では、添加剤の分解が多くなったためか、ガスの発生が多くなり、サイクル容量維持率も低下した。
上記の比較例の結果に対し、実施例では、ガスの発生が効果的に抑制され、高いサイクル容量維持率を確保できた。また、過充電時の電池温度の上昇を効果的に抑制できた。
《比較例15〜16》
工程(c)において、LiPF6に代えて、溶質として表4に示すリチウム塩を用いた以外は、実施例1と同様にして非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして、電池を作製し、電池の評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 2013218967
LiBF4やLiCF3SO3を溶質として用いた比較例15または16では、非水溶媒は実施例1と同じであるにも拘わらず、ガスの発生が極めて顕著になり、サイクル容量維持率が著しく低下した。また、比較例15および16では、リチウムの析出も抑制できなかったためか、過充電時の電池温度の上昇を抑制できなかった。
《実施例17〜20》
工程(c)において、LiBF4の含有量を変更して、VCとLiBF4との質量比およびLiPF6のモル濃度に対するLiBF4のモル濃度の比を、表5に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして、電池を作製し、電池の評価を行った。結果を表5に示す。
Figure 2013218967
表5より、溶質としてLiPF6を用い、添加剤を含む実施例17〜20では、いずれも、実施例1と同様の効果が得られることが分かった。
《実施例21〜26》
工程(c)において、さらにFBを、非水溶媒中における含有量MFBが表6に示す値となるように用いる以外は、実施例1と同様にして、非水電解質を調製した。得られた非水電解質を用いたこと以外、実施例1と同様にして、電池を作製し、電池の評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 2013218967
表6より、非水溶媒が、さらにフルオロアレーンを含む場合にも、実施例1と同様の効果が得られることが分かった。
《実施例27〜33》
正極活物質として表7に示すものを用いるとともに、各溶媒の質量比を表7に示すように変更する以外、実施例1と同様にして、正極を作製し、非水電解質を調製した。得られた正極および非水電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして電池を作製し、電池の評価を行った。結果を表7に示す。
Figure 2013218967
表7より、いずれの正極活物質を用いた場合にも、実施例1と同様の効果が得られることが分かった。
本発明の非水電解質によれば、非水溶媒の分解およびこれによるガスの発生が抑制されるとともに、負極における金属リチウムの析出を抑制して、サイクル劣化や高温環境下での電池の安全性を向上できる。そのため、携帯電話、パソコン、デジタルスチルカメラ、ゲーム機器、携帯オーディオ機器などの電子機器類に使用される二次電池用の非水電解質として有用である。
10 電極群
11 角形電池ケース
12 封口板
13 負極端子
14 正極リード
15 負極リード
16 ガスケット
17 封栓
17a 注液孔
18 絶縁性枠体
21 非水電解質二次電池

Claims (8)

  1. 非水溶媒と、前記非水溶媒に溶解した溶質と、を含み、
    前記非水溶媒は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネートおよび添加剤を含み、
    前記溶質は、LiPF6を含み、
    前記非水溶媒において、
    前記エチレンカーボネートの含有量MECが、5〜35質量%であり、
    前記プロピレンカーボネートの含有量MPCが、1〜60質量%であり、
    前記ジエチルカーボネートの含有量MDECが、10〜60質量%であり、
    前記添加剤の含有量MADDが、0.001〜15質量%であり、
    前記添加剤は、少なくともビニレンカーボネートを含み、かつLiBF4およびフルオロエチレンカーボネートよりなる群から選択される少なくとも1種を含み、
    前記添加剤において、
    前記ビニレンカーボネートの含有量mVCと、前記LiBF4の含有量mBFと、前記フルオロエチレンカーボネートの含有量mFECとが、0.0005≦(mBF+mFEC)/mVC≦30を満たす、非水電解質。
  2. 前記添加剤が、少なくともLiBF4を含むとき、
    0.0005≦mBF/mVC≦1を満たし、かつ
    前記非水電解質における前記LiPF6のモル濃度に対する、前記LiBF4のモル濃度の比が、0.1以下である、請求項1記載の非水電解質。
  3. 前記添加剤が、少なくともフルオロエチレンカーボネートを含むとき、
    0.01≦mFEC/mVC≦30を満たす、請求項1または2記載の非水電解質。
  4. 前記非水溶媒が、モノフルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、トリフルオロベンゼン、テトラフルオロベンゼン、ペンタフルオロベンゼンおよびヘキサフルオロベンゼンよりなる群から選択される少なくとも一種のフルオロベンゼン化合物を含み、
    前記非水溶媒における前記フルオロベンゼン化合物の含有量MFBが、2〜25質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質。
  5. 正極集電体および前記正極集電体の表面に形成された正極活物質層を有する正極と、
    負極集電体および前記負極集電体の表面に形成された負極活物質層を有する負極と、
    前記正極と前記負極との間に配されるセパレータと、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質と、を備えた非水電解質二次電池。
  6. 前記正極活物質層が、正極活物質として、一般式:LixNi1-y1 y2(0.9≦x≦1.1、0≦y≦0.7、M1は、Co、Mn、Fe、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Zn、Y、Yb、NbおよびAsよりなる群から選択される少なくとも1種)で表されるリチウムニッケル酸化物を含み、
    前記非水溶媒における前記プロピレンカーボネートの含有量MPCが、30〜60質量%である、請求項5記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記正極活物質層が、正極活物質として、一般式:LixCo1-y2 y2(0.9≦x≦1.1、0≦y≦0.7、M2は、Ni、Mn、Fe、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Zn、Y、Yb、NbおよびAsよりなる群から選択される少なくとも1種)で表されるリチウムコバルト酸化物を含み、
    前記非水溶媒における前記プロピレンカーボネートの含有量MPCが、1〜40質量%である、請求項5記載の非水電解質二次電池。
  8. 前記負極活物質層が、負極活物質として黒鉛粒子を含む、請求項7記載の非水電解質二次電池。
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