JP2013195166A - 可動子の回転角の検出回路、検出方法およびそれを用いた搬送機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】位置検出回路100は、シンクロ電機200の出力側からの検出電圧Vuを受け、シンクロ電機200の回転子の回転角Θを検出する。アナログ/デジタル変換器102は、シンクロ電機200の出力側からの検出電圧Vuをデジタル検出値Duに変換する。ゼロクロス点検出部104は、デジタル検出値Duのゼロクロス点を検出する。第1積算部106は、ゼロクロス点検出部により検出されたゼロクロス点と同期して、デジタル検出値の半周期を積算する。位置算出部110は、第1積算部106により積算された積算値を示す第1積算データD1にもとづいてシンクロ電機200の回転子の回転角Θを算出する。
【選択図】図1
Description
この態様によれば、オフセットを考慮して高精度で位置を算出することができる。
回転コイル202が取り付けられた回転子の回転角Θに応じて、各相の検出電圧Vu、Vv、Vwは、式(1)〜(3)で与えられる。
Vu=A×SinΘ×Sinωt …(1)
Vv=A×Sin(Θ+120°)×Sinωt …(2)
Vw=A×Sin(Θ+240°)×Sinωt …(3)
Aは定数である。式(1)、(2)、(3)はそれぞれ、−60°<Θ<60°、60°<Θ<180°、180°<Θ<300°、において成り立つ。
検出電圧Vuが式(1)で与えられるとき、デジタル検出値Duは、式(4)で与えられる。
Du=B×SinΘ×Sinωt …(4)
Bは係数である。デジタル検出値Duをゼロクロスから次のゼロクロスまで半周期に渡り積算した第1積算データD1uは、式(5)で与えられる。
D1u=∫0 T/2(B×SinΘ×Sinωt)dt=B×SinΘ …(5)
Tは励磁電圧の1周期の長さ、T/2は半周期の長さであり、T=2π/ωである。次の半周期t=T/2〜Tでは、第1積算データD1は負となる。
V相、U相について、第1積算値D1v、D1wは、式(6)、(7)で与えられる。
D1v=B×(SinΘ+120°) …(6)
D1v=B×(SinΘ+240°) …(7)
Du=B×SinΘ×Sinωt+Ku …(8)
Kuはオフセット量を示す。
D1u=∫0 T/2(B×SinΘ×Sinωt+Ku)dt
=B×SinΘ+Ku×T/2 …(9)
同様にV相、U相について、第1積算値D1v、D1wは、式(10)、(11)で与えられる。
D1v=B×Sin(Θ+120°)+Kv×T/2 …(10)
D1w=B×Sin(Θ+240°)+Kw×T/2 …(11)
式(8)のデジタル検出値Duをゼロクロス点と同期して1周期にわたり積算すると第2積算データD2が得られ、式(12)で与えられる。
D2u=∫0 T(B×SinΘ×Sinωt+Ku)dt=Ku×T …(12)
V相、W相についても同様に、第2積算データD2v、D2wは式(13)、(14)で与えられる。つまり第2積算データD2u〜D2wはそれぞれ、各相のデジタル検出値Du〜Dwに重畳されたオフセットを示す。
D2v=Kv×T …(13)
D2w=Kw×T …(14)
D3u=D1u−D2u/2=B×SinΘ
D3v=D1v−D2v/2=B×Sin(Θ+120°)
D3w=D1w−D2w/2=B×Sin(Θ+240°)
位置算出部110は、各相の差分データD3u〜D3wにもとづいて、回転角Θを算出する。
図2は、シンクロ電機200の励磁電圧VrefとU相の検出電圧Vuを示す波形図である。−60°<Θ<60°の範囲において、回転角Θが変化すると、検出電圧Vuは、a〜hのようにΘに応じた異なる振幅をとる。
検出電圧Vuがアナログ/デジタル変換器102によってサンプリングされ、デジタル検出値Duが生成される。ゼロクロス点検出部104は励磁電圧Vrefにもとづいてゼロクロス点を検出し、パルス信号Puを生成する。第1積算部106はパルス信号Puと同期してデジタル検出値Duを毎半周期ごとに積算し、第1積算データD1uを生成する。また第2積算部108は、パルス信号Puと同期してデジタル検出値Duを全周期ごとに積算し、第2積算データD2uを生成する。V相、W相についても同様のデータが制せされる。
デジタル検出値には、周期的な、あるいはスパイク的なノイズが重畳する場合がある。従来のピークホールドを利用した位置検出回路では、ノイズの発生タイミングが、ピークホールドのタイミングと一致すると、検出電圧Vuの振幅に誤差が含まれることになり、回転角Θに誤差が生ずる。これに対して、実施の形態に係る位置検出回路100によれば、検出電圧をサンプリングし、半周期にわたる積算値にもとづいて振幅を検出する。積算値にはノイズ成分が含まれることになるが、積算値に対するノイズ成分の割合は、ピーク値に対するノイズ成分の割合に比べて小さくなる。その結果、位置検出回路100によればノイズの影響を低減し、高精度で位置検出を行うことができる。
Claims (6)
- 固定子と回転子を有する検出手段の出力側からの検出電圧を受け、前記回転子の回転角を検出する検出回路であって、
前記検出電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出部と、
前記ゼロクロス点検出部により検出されたゼロクロス点と同期して、前記検出電圧の半周期を積算する第1積算部と、
前記第1積算部により積算された積算値にもとづいて前記回転子の回転角を算出する位置算出部と、
を備えることを特徴とする検出回路。 - 前記ゼロクロス点検出部により検出されたゼロクロス点と同期して、前記検出電圧の全周期を積算する第2積算部をさらに備え、
前記位置算出部は、前記第2積算部の出力値を、前記検出電圧のオフセットとして前記回転角を算出することを特徴とする請求項1に記載の検出回路。 - 前記ゼロクロス点検出部は、前記検出手段の入力側の励磁コイルに印加される励磁電圧に応じて、前記ゼロクロス点を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の検出回路。
- 前記検出電圧をデジタル検出値に変換するアナログ/デジタル変換器をさらに備え、
前記第1積算部および前記位置算出部は、デジタル回路で構成されることを特徴とする請求項1に記載の検出回路。 - ダンサーロールと、
前記ダンサーロールを軸支するスイングアームと、
固定子および前記スイングアームに取り付けられた回転子を有する検出手段と、
前記検出手段からの検出電圧にもとづいて前記スイングアームの位置を検出する請求項1から4のいずれかに記載の検出回路と、
を備えることを特徴とする搬送機。 - 固定子と回転子を有する検出手段の出力側からの検出電圧にもとづき、前記回転子の回転角を検出する方法であって、
前記検出電圧のゼロクロス点を検出するステップと、
検出されたゼロクロス点と同期して、前記検出電圧の半周期を積算するステップと、
積算された積算値にもとづいて前記回転子の回転角を算出するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
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