JP2010288437A - 電力変換装置の制御方法,無停電電源装置,並列型瞬低補償装置 - Google Patents

電力変換装置の制御方法,無停電電源装置,並列型瞬低補償装置 Download PDF

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【課題】V−Q特性,F−P特性の調整を不要とするとともに、負荷電流に高調波が重畳している場合や、負荷電流の検出遅れや電流指令値の演算遅れが生じた場合でも安定した制御を行う。
【解決手段】負荷電流ILにより算出されたインバータ1台当たりの有効電流指令値A1と無効電流指令値A2から、各系の出力電流Iout_1〜Iout_nにおける有効電流と無効電流とを減算してPI演算し、有効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧Iout_1〜Iout_nと同期したSIN波の単位波形を乗算し、無効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧を90°移相したCOS波の単位波形を乗算し、この有効電流分と無効電流分とを加算してインバータ間のアンバランス電流を補正する各系の補正量Bを算出し、この各系における補正量Bを電流指令値Iout_1〜Iout_nに加算して電流制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、無停電電源装置(UPS)の並列運転制御に係り、特にインバータの並列運転による出力電流のアンバランス抑制制御方法に関する。この制御方法は、並列型瞬低補償装置の瞬低補償動作時の制御にも適用することができる。
大規模なシステムを停電や電気障害から保護する無停電電源装置(UPS)を構成する電力変換装置では、容量拡大のためや無停電電源装置の信頼性を向上させるために、複数台のインバータを並列接続して負荷に給電する方式が知られている。
このような方式では、各系のインバータの出力電圧の振幅や位相にずれが生じると、横流が発生する。この横流は、負荷電流と合成して各インバータに流れるため、インバータの出力電流にばらつきが生じて、そのインバータの効率および寿命が低下する。また、この横流を原因とした過電流が発生して機器に影響を及ぼす恐れがある。
この横流を抑制するために、自系の出力する有効電力と無効電力が他系と同一となるように周波数と振幅を補正する方法(特許文献1)や、負荷電流を台数で割った値を電流指令値として電流制御を行い、電流のアンバランスを抑制する方法(特許文献2)等が知られている。
特開2002−78349号公報(段落[0023]〜段落[0052],第1図) 特開2006−174679号公報(段落[0012]〜段落[0018],第1図,第2図)
横流を抑制するために、自系の出力する有効電力と無効電力が他系と同一となるように周波数と振幅を補正する方法では、各インバータのV(電圧)−Q(無効電力)特性,F(周波数)−P(有効電力)特性が同じであれば、インバータの分担比率が同じとなる。しかしながら、実際には配線インピーダンスや素子インピーダンスのばらつきの影響により、各インバータの分担比率が同じにはならない。そのため、各々のインバータで、V−Q特性,F−P特性の調整が必要となることがある。
また、負荷電流を台数で割った値を電流指令値とする方法では、電流指令値演算に演算遅れが生じた場合、制御が不安定となる恐れがある。負荷が線形負荷の場合はそれほど大きな問題とはならないが、整流器負荷など高調波電流を発生する非線形負荷の場合はその影響が顕著に現れる。
加えて、大容量の無停電電源装置において、インバータを設置する位置がインバータ制御部から遠く離れた場合には、制御信号を各々のインバータに分配することが困難となり、通信によるデータ転送が余儀なくされることがある。このような場合、上記演算遅れに通信による転送時間も加えられ、さらに制御が不安定になりやすい。
以上示したようなことから、複数台のインバータを並列接続した無停電電源装置においては、V−Q特性,F−P特性の調整を不要とするとともに、負荷電流に高調波が重畳している場合や、負荷電流の検出遅れや電流指令値の演算遅れが生じた場合でも安定した制御を行うことが課題となる。
本発明の電力変換装置の制御方法は、複数台並列に接続されたインバータにより直流電力を交流電力に変換し、この交流電力をLCフィルタにより波形整形して共通の負荷に出力する電力変換装置の制御方法であって、制御量演算部により、負荷電流から算出されたインバータ1台当たりの有効電流指令値と無効電流指令値から、LCフィルタで波形整形された各系の出力電流における有効電流と無効電流とを減算してPI演算し、有効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧と同期したSIN波の単位波形を乗算し、無効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧を90°移相したCOS波の単位波形を乗算し、このSIN波の単位波形が乗算された有効電流分と、COS波の単位波形が乗算された無効電流分と、を加算してインバータ間のアンバランス電流を補正する補正量を各系においてそれぞれ算出し、この補正量を各系におけるインバータの電流指令値にそれぞれ加算して電流制御を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る電力変換装置の制御方法は、前記インバータ1台当たりの有効電流指令値と無効電流指令値および各系の出力電流における有効電流と無効電流は基本波成分のみとすることを特徴とする。
また、本発明に係る電力変換装置の制御方法の別態様は、複数台並列に接続されたインバータにより直流電力を交流電力に変換し、この交流電力をLCフィルタにより波形整形して共通の負荷に出力する電力変換装置の制御方法であって、制御量演算部により、負荷電流とLCフィルタで波形整形された各系の出力電流とを離散フーリエ変換して基本波成分および高調波成分の次数毎に直流分として抽出し、この基本波成分および高調波成分の次数毎に負荷電流と各系の出力電流をそれぞれ有効電流と無効電流とに分離し、この負荷電流の有効電流と無効電流とからインバータ1台当たりの有効電流指令値と無効電流指令値とを算出し、この有効電流指令値と無効電流指令値とから、各系の出力電流における有効電流と無効電流と、を基本波成分および高調波成分の次数毎に減算してPI演算し、有効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧の前記次数倍の周波数かつSIN位相のSIN波を、無効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧の前記次数倍の周波数かつCOS位相のCOS波を乗算し、このSIN波が乗算された有効電流分とCOS波が乗算された無効電流分と、を基本波成分,高調波成分の次数毎に加算してベクトル合成し、このベクトル合成した基本波成分および高調波成分の信号を加算してインバータ間のアンバランス電流を補正する補正量を各系においてそれぞれ算出し、この補正量を各系におけるインバータの電流指令値に加算して電流制御を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る電力変換装置の制御方法は、前記電流指令値はLCフィルタで波形整形された各系の出力電流とし、制御量演算部により、この電流指令値に前記各系の補正量をそれぞれ加算して和信号を算出し、この和信号と各インバータ電流との差分に基づいて各系の制御量をそれぞれ演算し、自動電圧制御器により電圧設定値と各系のインバータ電圧との差分に基づいて各系の制御信号をそれぞれ演算し、この制御信号に前記制御量を加算した信号に基づいてPWM制御部により各系のインバータを駆動させるためのゲート信号を出力することを特徴とする。
また、本発明に係る電力変換装置の制御方法の態様は、無停電電源装置に用いたことを特徴とする。
また、本発明に係る電力変換装置の制御方法の態様は、並列型瞬低補償装置に用いたことを特徴とする。
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、負荷電流に高調波が重畳している場合や、負荷電流の検出遅れ,電流指令値演算に遅れが生じた場合でも安定した制御を行うことが可能となる。
加えて、大容量の装置等において、インバータを設置する場所がインバータ制御部から遠く離れ、通信によりデータ転送が余儀なくされた場合でも、制御が不安定となることを抑制することができる。
さらに、電力変換装置において、配線インピーダンスや、素子インピーダンスにばらつきがあっても、出力電流のアンバランスを抑制することができる。
実施形態1における無停電電源装置の一例を示す構成図。 実施形態2における制御量演算部の一例を示す構成図。
[実施形態1]
図1は、本実施形態1における無停電電源装置(UPS)1の一例を示す構成図である。無停電電源装置1は、電力変換装置2と、インバータ制御回路3と、を備える。
電力変換装置2は、インバータINV1〜INVnが並列に接続され、このインバータINV1〜INVnにおいて、直流電源Vdc1〜Vdcnから出力された直流電力が交流電力に変換され出力される。この交流電力は、リアクトルLとコンデンサCとで構成されたLCフィルタ51〜5nによって高調波成分が除去され、負荷6に供給される。
また、電力変換装置2には、インバータ出力電流Iinv_1〜Iinv_nを検出する電流検出器CT11〜CT1nと、インバータ出力電圧Vout_1〜Vout_nを検出する電圧検出器VT1〜VTnと、各系の出力電流Iout_1〜Iout_nを検出する電流検出器CT21〜CT2nと、電力変換装置2全体のインバータ出力電流、すなわち、負荷電流ILを検出する電流検出器CT3と、が設けられる。なお、符号nは並列台数を示す。
電力変換装置2は図1のように構成され、インバータINV1〜INVnの並列運転が行われる。なお、本実施形態1では、図1に基づいてインバータINV2の制御方法のみ説明するが、その他のインバータINV1〜INVnについても同様に制御される。制御方法の要点は以下の通りである。
無停電電源装置であるため基本制御はインバータ出力電圧(例えば、Vout2)を基準に定電圧制御で行い、インバータ間の横流を低減させるための電流制御をマイナーループに組み込む。そして、この電流制御において、負荷電流ILにおける有効電流と無効電流の基本波成分のみを抽出して制御が行われるため、負荷電流ILに高調波が重畳している場合や、負荷電流ILの検出遅れ,電流指令値の演算遅れが生じても、安定的な電流制御を行うことができる。
ここで、インバータ間のアンバランス電流の抑制(インバータ間の横流を抑制)を行うために電圧制御ループに加算される制御量Ibrc*_n(本実施形態1では、制御量Ibrc*_2)の演算方法を説明する。
この制御量Ibrc*_2は、インバータ制御部3における制御量演算部4によって算出される。まず、各インバータの電流を同一にするためのインバータ1台当たりの電流指令値が算出される。具体的には、電流検出器CT3により検出された負荷電流ILを、有効/無効演算部9Aにより有効電流と無効電流とに分離して、この有効電流と無効電流とを除算部10A,10BによりインバータINVの並列台数nで除算(あるいは、分担比1/nを乗算)することにより、インバータ1台当たりの有効電流の指令値A1と無効電流の指令値A2が求められる。
この有効電流の指令値A1,無効電流の指令値A2に対し、各インバータ(本実施形態1では、インバータINV2)から出力される電流は、LCフィルタ52で波形整形された後の出力電流Iout_2を電流検出器CT22により検出して、有効/無効演算部9Bで有効電流,無効電流に分離することで得られる。
負荷電流ILにおける有効電流の指令値A1,無効電流の指令値A2と、出力電流Iout_2の有効電流,無効電流との差分を減算部11A,11Bによりそれぞれ演算し、PI演算部12A,12BによりそれぞれPI演算が行われる。そして、有効電流の差分をPI演算した信号については乗算部13Aにおいて出力電圧Vout_2と同相のSIN波(正弦波)が乗算され、無効電流の差分をPI演算した信号については乗算部13Bにおいて出力電圧Vout_2を90°移相したCOS波(余弦波)が乗算される。このSIN波が乗算された信号とCOS波が乗算された信号とを加算部14によりベクトル合成することにより補正量Bが求められる。横流がほぼゼロのときは、この補正量Bもほぼゼロとなる。なお、前記SIN波は出力電圧Vout_2と同相の単位波形であり、COS波は出力電圧Vout_2を90°移相した単位波形である。
この補正量Bと電流検出器CT22で検出された出力電流Iout_2とが加算部15において加算され、その和である和信号Cが自動電流制御部ACRの設定値となる。また、電流制御における検出対象はLCフィルタ5n(本実施形態では、LCフィルタ52)で高調波成分が除去される前のインバータ電流Iinv2が用いられる。そして、前記和信号Cとインバータ電流Iinv_2との偏差Dを自動電流制御部ACRに入力し、上記和信号Cとインバータ電流Iinv_2との偏差Dがゼロとなるように自動電流制御部ACRにおいて電流制御が行われ、制御量Ibrc*_n(本実施形態では、制御量Ibrc*_2)が算出される。この自動電流制御部ACRから出力される制御量Ibrc*_nは、アンバランス電流の抑制を行うために電圧制御ループに加算する制御量である。
ここで、電圧制御ループについて説明する。インバータ出力電圧の設定値Vout_refとインバータ電圧Vout_2との偏差量を減算部7で演算し、算出された偏差量が自動電圧制御部AVRに入力される。自動電圧制御部AVRにおいては、出力電圧Vout2をインバータ出力電圧の設定値Vout_refとするための制御信号が演算される。そして、加算部8において、この制御信号に制御量演算部4で演算された制御量Ibrc*_n(本実施形態では、制御量Ibrc*_2)を加算し、この加算した値に基づいてPWM制御部9によりゲート信号を生成しインバータINV2を駆動させる。
上記のように、インバータ出力電圧の設定値Vout_refに対してインバータ出力電圧Vout_2を一致させるように電圧制御を行い、さらに、この電圧制御で演算された電圧制御信号に、上記制御量演算部4で求めた制御量Ibrc*_nを加算することでインバータ間の横流はほぼゼロとなる。
本実施形態1のように、負荷電流ILの有効電流,無効電流によって並列に接続されたインバータ間のバランス制御を行い、補正量Bを高調波成分がほとんど含まれない基本波成分で電流制御を行うことにより、負荷電流ILに高調波が重畳している場合や、負荷電流ILの検出遅れ,電流指令値演算に遅れが生じた場合でも安定した制御を行うことが可能となる。
加えて、大容量の無停電電源装置等において、インバータを設置する場所がインバータ制御部3から遠く離れ、通信によりデータ転送が余儀なくされた場合でも、制御が不安定となることを抑制することができる。
さらに、電力変換装置2において配線インピーダンスや素子インピーダンスにばらつきがあっても、出力電流のアンバランスを抑制することが可能となる。
[実施形態2]
実施形態1のように、負荷電流ILの基本波成分で電流制御を行う方法では、インバータ間における有効電流/無効電流の基本波成分をバランスさせることができるが高調波成分をバランスさせることはできない。そこで、本実施形態2では、制御量演算部4において、負荷電流ILと各系の出力電流Iout_nとの基本波成分,高調波成分を抽出し制御量Ibrc*_nを算出する。
本実施形態2の無停電電源装置1は、制御量演算部4以外は実施形態1と同様であるため、制御量演算部4以外は図面およびその説明を省略する。図2は、本実施形態2における制御量演算部4の一例を示す構成図である。図1と同様の部分については同一符号を付して、その説明を省略する。また、実施形態1と同様にインバータINV2の制御方法についてのみ説明するが、その他のインバータINV1〜INVnについても同様に制御される。
図2に示すように、演算部19A,19Bにより負荷電流ILと各系の出力電流Iout_nをDFT(離散フーリエ変換)し、基本波成分および高調波成分の次数毎に直流分として抽出する。高調波成分の演算は必要に応じて何次まで行ってもよい。そして、基本波成分および高調波成分の次数毎に抽出された負荷電流ILと出力電流Iout_nは演算部19A,19Bによって、それぞれ有効電流と無効電流に分離される。
前記負荷電流ILの有効電流と無効電流とを除算部10A,10BによってインバータINVの並列台数nで除算(あるいは分担比1/nを乗算)し、インバータ1台当たりの有効電流の指令値A1と無効電流の指令値A2を算出する。
そして、実施形態1と同様に、有効電流における指令値A1,無効電流の指令値A2と、出力電流Iout_nの有効電流,無効電流との差分を減算部11A,11Bによりそれぞれ演算し、PI演算部12A,12BによりそれぞれPI演算が行われる。なお、除算部10A,10B,減算部11A,11B,PI演算部12A,12Bによる演算は、基本波成分および高調波成分の次数毎に行われる。
このPI演算部12A,12Bから出力された信号に対し、乗算部13A,13Bにより、有効分についてはSIN波,無効分についてはCOS波が、基本波成分および高調波成分の次数毎に乗算される。なお、本実施形態2でのSIN波は、前記出力電圧Vout_nの次数(負荷電流ILおよび出力電流Ioutの高調波成分における次数(基本波成分の場合は1))倍の周波数かつSIN位相の信号とし、COS波は、前記出力電圧Vout_nの次数(負荷電流ILおよび出力電流Ioutの高調波成分における次数(基本波成分の場合は1))倍の周波数かつCOS位相の信号とする(例えば、5次の場合は、SIN波=SIN5θ,COS波=COS5θ)。
このSIN波が乗算された信号とCOS波が乗算された信号とが加算部141〜14nによってそれぞれベクトル合成される。この加算部141〜14nにおいてベクトル合成された値の合計が補正量Bとなる。
この補正量Bと電流検出器CT22で検出された出力電流Iout_nとが加算部15において加算され、その和である和信号Cが自動電流制御部ACRの設定値となる。なお、図2では設計上、出力電流Iout_nに加算部14nから出力された値を加算し、その後順次、加算部14n−1〜141から出力された値を加算して和信号Cを算出しているが、和信号Cは加算部141〜14nから出力された値と出力電流Iout_nとを全て加算した値であれば良い。そして、この和信号Cとインバータ電流Iinv_nとの偏差Dを自動電流制御部ACRに入力し、上記和信号Cとインバータ電流Iinv_2との偏差Dがゼロとなるように自動電流制御部ACRにおいて電流制御が行われ、制御量Ibrc*nが算出される。
この制御量Ibrc*_nは、実施形態1と同様にアンバランス電流の抑制を行うために、電圧制御ループに加算される。以後の電圧制御ループの動作は実施形態1と同様である。
本実施形態2のように、負荷電流ILをDFTし、直流分とした有効電流,無効電流によって並列に接続されたインバータ間のバランス制御を行うことにより、負荷電流ILに高調波が重畳している場合や、負荷電流ILの検出遅れ,電流指令値演算に遅れが生じた場合でも安定した制御を行うことが可能となる。加えて、高調波成分に関しても出力電流をバランスさせることが可能となる。
また、大容量の無停電電源装置等において、インバータを設置する場所がインバータ制御部3から遠く離れ、通信によりデータ転送が余儀なくされた場合でも、制御が不安定となることを抑制することができる。
さらに、電力変換装置2において配線インピーダンスや素子インピーダンスにばらつきがあっても、負荷電流ILと出力電流Iout_nにおける有効電流,無効電流のPI演算により、出力電流Iout_nのアンバランスを抑制することが可能となる。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、この電力変換装置の制御方法は並列型瞬低装置の瞬低補償動作にも適用することができる。
2…電力変換装置
3…インバータ制御部
4…制御量演算部
51〜5n…LCフィルタ
6…負荷
INV1〜INVn…インバータ
Iinv_n〜Iinv_n…インバータ電流
Vout_1〜Vout_n…インバータ出力電圧
Iout_1〜Iout_n…各系の出力電流
IL…負荷電流
B…補正量
Ibrc*_1〜Ibrc*_n…制御量
C…和信号

Claims (6)

  1. 複数台並列に接続されたインバータにより直流電力を交流電力に変換し、この交流電力をLCフィルタにより波形整形して共通の負荷に出力する電力変換装置の制御方法であって、
    制御量演算部により、
    負荷電流から算出されたインバータ1台当たりの有効電流指令値と無効電流指令値から、LCフィルタで波形整形された各系の出力電流における有効電流と無効電流とを減算してPI演算し、有効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧と同期したSIN波の単位波形を乗算し、無効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧を90°移相したCOS波の単位波形を乗算し、このSIN波の単位波形が乗算された有効電流分と、COS波の単位波形が乗算された無効電流分と、を加算してインバータ間のアンバランス電流を補正する補正量を各系においてそれぞれ算出し、この補正量を各系におけるインバータの電流指令値にそれぞれ加算して電流制御を行うことを特徴とする電力変換装置の制御方法。
  2. 前記インバータ1台当たりの有効電流指令値と無効電流指令値および各系の出力電流における有効電流と無効電流は基本波成分のみとすることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置の制御方法。
  3. 複数台並列に接続されたインバータにより直流電力を交流電力に変換し、この交流電力をLCフィルタにより波形整形して共通の負荷に出力する電力変換装置の制御方法であって、
    制御量演算部により、
    負荷電流とLCフィルタで波形整形された各系の出力電流とを離散フーリエ変換して基本波成分および高調波成分の次数毎に直流分として抽出し、この基本波成分および高調波成分の次数毎に負荷電流と各系の出力電流をそれぞれ有効電流と無効電流とに分離し、この負荷電流の有効電流と無効電流とからインバータ1台当たりの有効電流指令値と無効電流指令値とを算出し、この有効電流指令値と無効電流指令値とから、各系の出力電流における有効電流と無効電流と、を基本波成分および高調波成分の次数毎に減算してPI演算し、有効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧の前記次数倍の周波数かつSIN位相のSIN波を、無効電流分をPI演算した値についてはインバータ出力電圧の前記次数倍の周波数かつCOS位相のCOS波を乗算し、このSIN波が乗算された有効電流分とCOS波が乗算された無効電流分と、を基本波成分,高調波成分の次数毎に加算してベクトル合成し、このベクトル合成した基本波成分および高調波成分の信号を加算してインバータ間のアンバランス電流を補正する補正量を各系においてそれぞれ算出し、この補正量を各系におけるインバータの電流指令値に加算して電流制御を行うことを特徴とする電力変換装置の制御方法。
  4. 前記電流指令値はLCフィルタで波形整形された各系の出力電流とし、
    制御量演算部により、この電流指令値に前記各系の補正量をそれぞれ加算して和信号を算出し、この和信号と各インバータ電流との差分に基づいて各系の制御量をそれぞれ演算し、
    自動電圧制御器により電圧設定値と各系のインバータ電圧との差分に基づいて各系の制御信号をそれぞれ演算し、この制御信号に前記制御量を加算した信号に基づいてPWM制御部により各系のインバータを駆動させるためのゲート信号を出力することを特徴とする請求項1から3記載の電力変換装置の制御方法。
  5. 請求項1から4記載の電力変換装置の制御方法を用いたことを特徴とする無停電電源装置。
  6. 請求項1から4記載の電力変換装置の制御方法を用いたことを特徴とする並列型瞬低補償装置。
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