JP2013193064A - 大型容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上壁と、上壁の周縁に立設する側壁と、側壁の端部で形成される開口部と、開口部の全周縁に形成されるフランジ部8とを備え、深さ方向に沿って内側に膨出すると共に外周面で内側に凹むコルゲート部を側壁に設けてある大型容器において、コルゲート部の横側壁に外側に膨出する増肉部21を設け、増肉部21の裏側に容器内側に膨出する凸部22を設け、同じ形状の別の大型容器を同じ姿勢で積み重ねたときに、増肉部21に対して、別の大型容器の凸部22が当接する。
【選択図】図8
Description
別の外槽容器を積み重ねる際、そのフランジ部の角が、下方の外槽容器の段部に確実に載置されるようにするためには、段部に当接する部分のフランジ部の角が丸くならないようにする必要がある。
即ち、フランジ部の角の曲率半径ができるだけ小さくなるように成形しなければならない。
しかしながら、浄化槽の外槽容器の成型方法であるシートモールドコンパウンド(SMC)成型においては、一般的に、不均一な硬化による反りや、極端なガラスの配向による屈曲方向の強度不足を避けるため、フランジの角のような屈曲部はできるだけ大きな曲率半径を設けるのが良く、最小でも入隅曲率半径を板厚程度にすることが望ましいと言われている。
そこで、フランジの角のように大きな曲率半径の屈曲部を段部に当接する当接面にしようとすると、屈曲部に角を立たせて当接面を形成するための駄肉が必要となり、段部が一層厚肉となり材料コストが嵩む。
本発明の目的は、別物のスペーサを必要とすることなく積み重ねて保管することができる大型容器を、簡便且つ余分なコストを掛けずに製造することができるようにすることにある。
本構成によれば、大型容器を積み重ねたときに、下方の大型容器のコルゲート部の横側壁に設けた増肉部に対して、上方の大型容器の増肉部の裏側に設けてある凸部が当接する。
即ち、本構成においては、下方の大型容器の増肉部に対して、上方の大型容器のフランジ部とは別の部分である、凸部が当接するように構成されている。
そのため、本構成の大型容器では、フランジ部の角が丸みを帯びていても問題はなく、特に当接部分のフランジ部の角を立たせるようにする必要はない。
従って、本構成によれば、フランジ部の成形作業においてフランジ部の角の曲率半径を大きく設定してもよく、当接部分のフランジ部の角を立たせるための駄肉も不要となるため、材料コストが嵩むこともない。
例えば、大型容器が、一対の増肉部及び凸部を2箇所に備える場合、大型容器を積み重ねたときの下方の大型容器と上方の大型容器との当接箇所は2箇所になる。
しかしながら、大型容器を積み重ねる際、下方の大型容器に対する上方の大型容器の位置が横方向(互いの当接箇所が対向する方向)にずれると、上方の大型容器の凸部と下方の大型容器の増肉部とが適切に当接せず、上方の大型容器が傾くなどして不自然な姿勢で積み重なり、大型容器の内面に傷等が生じてしまう虞がある。
しかしながら、本構成によれば、たとえ下方の大型容器に対する上方の大型容器の位置が横方向に多少ずれたとしても、上方の大型容器の凸部と下方の大型容器の増肉部との当接箇所のうち少なくとも一つが確実に当接するようになるため、上方の大型容器が傾いて不自然な姿勢で積み重なることがなく、大型容器の内面に傷等が生じることも防止される。
本構成によれば、下方の大型容器の増肉部の当接面の傾斜によって、積み重ねたときの上方の大型容器の凸部に対して内向きの力が作用し易くなるため、上方の大型容器の凸部と下方の大型容器の増肉部との当接がより外れ難いものとなる。
本構成によれば、大型容器を積み重ねたときに、上方の大型容器の凸部に形成された係合凹部に対して、下方の大型容器の増肉部に形成された係合突起部が係合するため、上方の大型容器の凸部と下方の大型容器の増肉部とがより強固に当接して外れ難いものとなる。
本構成によれば、凸部に形成した係合凹部が、大型容器を積み重ねる際の係合手段としての機能だけでなく、容器の内側に配置される内装部材との係合手段としての機能をも備えるため、これらの機能を備える部材をそれぞれ別に構成する必要がなく、製造コストの削減にも繋がる。
図1及び図2に示すように、上側部分1は、略長方形状の上壁2と、該上壁2の4方周縁のそれぞれからに立設する側壁(上流側壁3、下流側壁4、右側壁5、及び左側壁6)と、これら4つの側壁の端部で形成される開口部7と、該開口部7の全周縁に形成されるフランジ部8とを備える。
また、右側壁5及び左側壁6のそれぞれには、第1〜第6コルゲート部16a〜16fが、長手方向に並設されている。
ここで、コルゲート部15a,15b,16a〜16fの凹みのうち、最も内側に凹んだ部分を底壁Bとし、底壁Bの右端及び左端のそれぞれから立ち上がる壁を右横側壁R及び左横側壁Lと称する(図3及び図5参照)。
第1厚肉構造20は、図3に示すように、コルゲート部の右横側壁R又は左横側壁Lから外側に膨出する増肉部21と、図4に示すように、増肉部21の裏側に上側部分1の内側に膨出する凸部22とを備える。
第2厚肉構造30は、図5に示すように、コルゲート部の右横側壁Rから外側に膨出する増肉部31と、図6に示すように、増肉部31の裏側に上側部分1の内側に膨出する凸部32とを備える。
図7に示すように、上記上側部分1を、その開口部7を下側に向けて地面に設置した後、別の上側部分1を、先に設置した上側部分1と同じ姿勢となるように、その開口部7を下側に向けた状態で、先に設置した上側部分1を上方から覆い被せるようにして積み重ねる。
1.上述の実施形態における上側部分1は、第1厚肉構造20及び第2厚肉構造30の両方を備えるものであるが、この構成に限定されるものではなく、第1厚肉構造20及び第2厚肉構造30のうちのいずれか一方のみを備える構成としても良い。
このように構成することによって、上側部分1を積み重ねる際、たとえ下方の上側部分1に対する上方の上側部分1の位置が横方向(互いの第1厚肉構造20が対向する方向)に多少ずれたとしても、少なくともいずれかひとつの第1厚肉構造20が確実に当接するようになるため、上方の上側部分1が傾いて不自然な姿勢で積み重なることがなく、より確実に安定した姿勢で順次積み重ねていくことができ、結果として上側部分1同士の側壁やフランジ部8が互いに接触することによって傷等が生じることも防止される。尚、上述の構成は、第2厚肉構造30を設ける場合も同様に適用することができる。
2 底面
3 上流側壁
4 下流側壁
5 右側壁
6 左側壁
7 開口部
8 フランジ部
9 マンホール
10 原水流入口
15a,15b 第1及び第2コルゲート部
16a〜16f 第1〜第6コルゲート部
17a,17b 第1及び第2溝
20 第1厚肉構造
21 増肉部
21a 端面(当接面)
22 凸部
22a 端面
30 第2厚肉構造
31 増肉部
31a 端面(当接面)
31b 係合突起部
32 凸部
32a 端面
32b 係合凹部
B 底壁
R 右横側壁
L 左横側壁
Claims (5)
- 上壁と、該上壁の周縁に立設する側壁と、該側壁の端部で形成される開口部と、該開口部の全周縁に形成されるフランジ部とを備え、深さ方向に沿って内側に膨出すると共に外周面で内側に凹むコルゲート部を前記側壁に設けてある大型容器において、
前記コルゲート部の横側壁に外側に膨出する増肉部を設け、該増肉部の裏側に容器内側に膨出する凸部を設け、同じ形状の別の大型容器を同じ姿勢で積み重ねたときに、前記増肉部に対して、前記別の大型容器の凸部が当接する大型容器。 - 一対の前記増肉部及び前記凸部を、前記コルゲート部の横側壁のうちの一方に向いている横側壁、及び前記一方に向いている横側壁とは異なる方向に向いている別の横側壁に設けてある請求項1に記載の大型容器。
- 前記開口部を下側に向けたときに、前記増肉部における、同じ形状の別の大型容器の凸部との当接面が、外側ほど高くなるように傾斜する請求項1又は2に記載の大型容器。
- 一対の前記増肉部及び前記凸部のそれぞれに、係合突起部及び係合凹部が形成されており、同じ形状の別の大型容器を積み重ねたときに、前記増肉部の係合突起部が、前記別の大型容器の凸部の係合凹部に係合する請求項1又は2に記載の大型容器。
- 前記凸部の係合凹部が、容器の内側に配置される内装部材の係合部分と係合可能である請求項4に記載の大型容器。
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