JP2014151949A - 角形状缶 - Google Patents

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Tomoyuki Murakami
知行 村上
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Abstract

【課題】角形状缶の側壁面部おける座屈強度を向上させる。
【解決手段】コーナー部10と側壁面部20とを有する胴部2の縦方向の開口端に天板3と底板4とを接合して構成され、胴部2におけるコーナー部10と側壁面部20の境界部分Cが縦方向と平行に形成され、各側壁面部20は、平板部20aと、外方に隆起する隆起部22と、縦方向で隆起部22の上側および下側に設けられた横ビード21とを備えるように構成された角形状缶1において、隆起部22は、隆起部22における外周縁を形成し平板部20aから缶体外方に傾斜する外テーパー部224を有し、外テーパー部224の外周縁における縦方向の端部は、横ビード21の近傍に形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、18リットル缶などの角形状缶に関し、特に胴部に補強ビードが形成された角形状缶に関するものである。
いわゆる18リットル缶などの角形状缶において、縦方向の荷重の耐久性を向上させるため、角形状缶の胴部に縦方向に延びる補強ビードを設けた構成が種々提案されている。例えば、特許文献1には、縦方向の補強ビードが、各コーナー部には形成されておらず、各側壁面部に形成された矩形補強部およびコーナー部を挟むようにして形成され、縦方向補強ビードの両先端部が胴部の上下端縁と一致するように構成することが記載されている。また、特許文献2には、各コーナー部に縦方向の補強ビードを形成するとともに、その補強ビードは、各コーナー部の上下端縁から延びるように形成され、かつコーナー部の頂部上に形成されていることが記載され、その補強ビードの個数や配置を変更させた構成が開示されている。さらに、特許文献3には、コーナー部のうち接合部が形成されているコーナー部には補強ビードを形成せず、その他のコーナー部に縦方向の補強ビードを形成することが開示されている。
特許第4791012号公報 特開2007−237185号公報 国際公開第2009/028083号
ところで、角形状缶において、コーナー部に縦方向の補強ビードを設けることに加え、側壁面部に横方向に延びる補強ビードを設けることが知られている。その横方向の補強ビードを設けることで側壁面部をある程度補強できるものの、角形状缶に縦荷重が作用する場合、例えば偏荷重が作用する場合などでは、側壁面部の座屈強度に対しては十分ではなく、コーナー部近傍の側壁面部に変形が生じる虞があった。
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、側壁面部における座屈強度を向上させる角形状缶を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、湾曲した四つコーナー部と当該コーナー部に挟まれる四つ側壁面部とを有する略四角形状の筒体となる胴部の縦方向の開口端に端板をそれぞれ接合して構成され、前記胴部における前記側壁面部と前記コーナー部との境界部分が縦方向と平行に形成され、各側壁面部は、平板部と、外方に隆起する隆起部と、縦方向で前記隆起部の上側および下側に設けられ、かつ横方向に延びるように形成された横ビードとを備えるように構成された角形状缶において、前記隆起部は、当該隆起部における外周縁を形成するとともに前記平板部から缶体外方に傾斜する傾斜部を有し、前記傾斜部の外周縁における縦方向の端部は、前記横ビードのうち上側あるいは下側のいずれか一方の近傍に形成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記傾斜部の外周縁と前記横ビードとの縦方向の間隔は、前記傾斜部の外周縁と前記境界部分との横方向の間隔よりも狭くなるように構成されていることを特徴とする角形状缶である。
請求項3に係る発明は、請求項1または2の発明において、前記隆起部は、前記平板部と平行な面に形成されているとともに、前記横ビードと平行に形成された横枠部分を含む略四角枠状に形成された天幅部をさらに有し、前記傾斜部は、前記天幅部の外周縁に接し、かつテーパー状に形成され、前記傾斜部の外周縁と前記横ビードとの縦方向の間隔は、前記横枠部分における縦方向の幅よりも狭くなるように構成されていることを特徴とする角形状缶である。
請求項4に係る発明は、請求項3の発明において、前記天幅部は、前記境界部分と平行に形成された縦枠部分をさらに有し、前記天幅部の横枠部分における縦方向の幅は、前記天幅部の縦枠部分における横方向の幅より広くなるように構成されていることを特徴とする角形状缶である。
請求項5に係る発明は、請求項1から4のいずれかの発明において、前記傾斜部のうち前記横ビードと平行に形成された横枠部分における前記平板部に対する傾斜角度は、前記横ビードが前記平板部から傾斜する角度よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする角形状缶である。
請求項1に係る発明によれば、傾斜部の外周縁のうち縦方向の端部が、その傾斜部を含む隆起部を縦方向で挟むように設けられた横ビードのいずれか一方の近傍に形成されることによって、傾斜部の外周縁と横ビードとの縦方向の間隔を狭くできるので、座屈強度を向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、側壁面部とコーナー部との境界部分と、傾斜部の外周縁との横方向の間隔を確保することで、その境界部分に近い傾斜部の外周縁が座屈発生の起点となることを防ぐことができる。さらに、傾斜部の外周縁と横ビードとの縦方向の間隔を、上述した境界部分と傾斜部の外周縁との横方向の間隔よりも狭くすることで、好適に座屈強度を向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、傾斜部の外周縁と横ビードとの縦方向の間隔が、天幅部の横枠部分における縦方向の幅よりも狭いことによって、好適に座屈強度を向上させることができる。また、仮に側壁面部における天幅部の内側部分に角形状缶の内容物等を示すシール等が張られる場合に、天幅部の縦方向に延びる部分の幅を増大させずに座屈強度を向上させることができるため、その天幅部の内側部分を従来の形状から変更しなくてよくなる。そのため、従来通りのシール等を用いることができ、その形状変化に対応したシール等を新たに用意するコストを削減できる。
請求項4に係る発明によれば、傾斜部の外周縁を側壁面部とコーナー部との境界部分に近づけずに、その傾斜部の外周縁を横ビードの近傍に配置することができるので、好適に座屈強度を向上させることができる。さらに、天幅部の横枠部分における縦方向の幅を広くすることによって、上述した天幅部の内側部分の形状を変更しなくてもよくなる。また、角形状缶の搬送時、天幅部の横枠部分は搬送用ガイドと常に接しており、その横枠部分における縦方向の幅を広くすることで、角形状缶を安定した搬送することができる。
請求項5に係る発明によれば、傾斜部の横枠部分における平板部に対する傾斜角度が、横ビードが平板部から傾斜する角度よりも小さくなることで、横ビードと隆起部の両方で強度を向上させることができる。つまり、隆起部において、角形状缶の搬送性の問題や、側壁面部における平板部と直交する方向から荷重に対する強度を向上させる目的で平坦状の天幅部を設けられており、その天幅部を設けられることで縦方向の荷重に対する側壁面部の座屈強度が低下しても、その程度を抑制することができる。
この発明に係る角形状缶の一例を示した斜視図である。 その角形状缶を正面から見た正面図である。 図2に示す領域Iを拡大した図である。 図3に示すII−II断面を模式的に示した断面図である。 図3に示すIII−III断面を模式的に示した断面図である。
以下、この発明を具体的に説明する。図1は、この発明に係る角形状缶の一例を示し、その角形状缶の斜視図である。この具体例における角形状缶1は、所定の厚さの金属板により形成された缶体、いわゆる18リットル缶である。その角形状缶1は、湾曲した四つのコーナー部10と、そのコーナー部10に挟まれた四つの側壁面部20とからなる略四角形状の筒体である胴部2と、その胴部2の上下端部分のそれぞれに巻締め接合された端板である天板3および底板4とを備えた構造である。
そのため、胴部2における上端と天板3との境界に境界部分Aが形成され、胴部2における下端と底板4との境界に境界部分Bが形成されている。その境界部分Aと境界部分Bとは、横方向と平行な方向に形成されている。また、胴部2の側壁面部20は、各コーナー部10に挟まるように形成されており、そのコーナー部10と側壁面部20との境界に境界部分Cが形成されている。その境界部分Cは、縦方向と平行な方向に形成され、かつ縦方向で胴部2の全域に亘って形成されている。すなわち、横方向で胴部2における平坦状の部分と湾曲状の部分との境界が境界部分Cである。したがって、側壁面部20は、縦方向で境界部分A,Bに挟まれ、かつ横方向で境界部分Cに挟まれるようにして区画されている。なお、ここでの説明において、縦方向とは、図2に示す側壁面部20の正面図における上下方向のことであり、横方向とは、図2における左右方向のことである。
図2に示すように、側壁面部20は、側壁面部20における平坦状な部分である平板部20aと、側壁面部20における中央部分を含むように配置され、かつ外方に隆起する隆起部22と、縦方向で隆起部22の上方および下方にそれぞれ形成され、かつ横方向に延びるように形成された横ビード21とを備えている。平板部20aは、側壁面部20において境界部分Aと境界部分Bと境界部分Cと接するように設けられている。すなわち、平板部20aによって境界部分Aと境界部分Bと境界部分Cとが形成されている。また、平板部20aには、横方向で側壁面部20の全域に亘って形成されている部分が含まれる。具体的には、側壁面部20において一方の境界部分Cと他方の境界部分Cとを横方向で平坦状に繋げている部分である。
横ビード21は、側壁面部20における境界部分A側と境界部分B側とにそれぞれ設けられ、横方向に延びるように形成されている。また、横ビード21は、平板部20aよりも缶体外方に突出するように形成された凸ビードである。具体的には、各側壁面部20において、横ビード21は、縦方向で境界部分Aと隆起部22における外周縁との間、すなわち側壁面部20の縦方向上側の部分と、縦方向で境界部分Bと隆起部22における外周縁との間、すなわち側壁面部20の縦方向下側の部分とに設けられている。
また、この具体例では、縦方向において、横ビード21と境界部分Aとの間と、横ビード21と隆起部22との間と、横ビード21と境界部分Bとの間とに、平板部20aが形成されている。したがって、横ビード21における外周縁は、平板部20aと接している。具体的には、縦方向において、横ビード21における外周縁のうち縦方向の端部(縦端部)は、平板部20aと接する。例えば、図3に示すように、側壁面部20には、横ビード21と隆起部22との縦方向の間隔ΔYが形成されている。言い換えれば、横ビード21における縦端部は、隆起部22の外周縁のうち縦方向の端部(縦端部)の近傍に形成されている。
隆起部22は、その外周縁が略四角形状に形成され、平板部20aから缶体外方に隆起している。その隆起部22は、側壁面部20における中央部分を含むように設けられた中央パネル部221を備えている。中央パネル部221は、略四角形状に形成され、かつ全体が平坦状に形成されている。すなわち、中央パネル部221は、側壁面部20における中央部分を構成するとともに、隆起部22における中央部分を構成する。
その中央パネル部221における外周縁に接するようにして内テーパー部222が設けられている。内テーパー部222は、略四角枠状に形成され、横ビード21と平行に形成された横枠部分222aと、境界部分Cと平行に形成された縦枠部分222bとを備えている。すなわち、横枠部分222aは縦方向に所定の幅を有し、縦枠部分222bは横方向に所定の幅を有する。言い換えれば、横枠部分222aは、縦方向の幅が所定の幅で横方向に延びており、縦枠部分222bは、横方向の幅が所定の幅で縦方向に延びている。したがって、横枠部分222aとは、その外周縁および内周縁が横方向に平行に延びている部分のことである。また、縦枠部分222bとは、その外周縁および内周縁が縦方向に平行に延びている部分のことである。
さらに、内テーパー部222において、横枠部分222aと縦枠部分222bとを繋ぐ角部分は、その外周縁および内周縁が湾曲状となるように形成されている。そのため、内テーパー部222における内周縁および外周縁が、略四角形状に形成されている。なお、いずれかの図を参照して説明する際、横枠部分222aと縦枠部分222bとを区別しない場合には、内テーパー部222として説明する場合がある。さらに、後述する天幅部223と外テーパー部224とについても同様とする。
その内テーパー部222における外周縁に接するようにして天幅部223が設けられている。天幅部223は、略四角枠状に形成され、横ビード21と平行に形成された横枠部分223aと、境界部分Cと平行に形成された縦枠部分223bとを備えている。また、図3に示すように、天幅部223は、横枠部分223aは縦方向の幅として所定幅ΔYを有し、縦枠部分223bは横方向の幅として所定幅ΔXを有する。この具体例における天幅部223では、横枠部分223aにおける縦方向の幅ΔYは、縦枠部分223bにおける横方向の幅ΔXよりも広くなるように構成されている。さらに、天幅部223において、横枠部分223aと縦枠部分223bとを繋ぐ角部分は、その外周縁および内周縁が湾曲状となるように形成されている。したがって、天幅部223における内周縁および外周縁が、略四角形状に形成されている。
その天幅部223における外周縁に接するようにして外テーパー部224が設けられている。外テーパー部224は、略四角枠状に形成され、横ビード21と平行に形成された横枠部分224aと、境界部分Cと平行に形成された縦枠部分224bとを備えている。すなわち、横枠部分224aは縦方向に所定の幅を有し、縦枠部分224bは横方向に所定の幅を有する。言い換えれば、横枠部分224aは、縦方向の幅が所定の幅で横方向に延びており、縦枠部分224bは、横方向の幅が所定の幅で縦方向に延びている。したがって、横枠部分224aとは、その外周縁および内周縁が横方向に平行に延びている部分のことである。また、縦枠部分224bとは、その外周縁および内周縁が縦方向に平行に延びている部分のことである。なお、外テーパー部224が、この発明における傾斜部に相当する。
さらに、外テーパー部224において、横枠部分224aと縦枠部分224bとを繋ぐ角部分は、外周縁および内周縁が湾曲状となるように形成されている。したがって、外テーパー部224における内周縁および外周縁が、略四角形状に形成されている。さらに、外テーパー部224における外周縁は、平板部20aに接している。
このように、隆起部22は、側壁面部20における中央側から境界部分A,B,C側へ向けて、中央パネル部221、内テーパー部222、天幅部223、外テーパー部224の順に配置され、かつそれらが一連に形成されている。そのため、隆起部22における外周縁は、外テーパー部224における外周縁によって形成されている。したがって、縦方向において、外テーパー部224における外周縁のうち縦方向の端部(縦端部)は、横ビード21の縦端部の近傍に形成されている。すなわち、その外テーパー部224の横枠部分224aにおける縦端部と、横ビード21の縦端部との縦方向の間隔が、間隔ΔYとなる。
さらに、この具体例の角形状缶1では、側壁面部20において、横方向で境界部分Cと、外テーパー部224の縦枠部分224bにおける横方向の端部(横端部)との間に平板部20aが形成されている。すなわち、境界部分Cと、隆起部22における横端部との間隔として所定間隔ΔXを有する。そして、側壁面部20は、隆起部22と横ビード21との縦方向の間隔ΔYが、隆起部22と境界部分Cとの横方向の間隔ΔXより狭くなるように構成されている。さらに、その隆起部22と横ビード21との縦方向の間隔ΔYは、天幅部223の横枠部分223aにおける縦方向の幅ΔYより狭くなるように設定されている。
図4には、側壁面部20における横ビード21および隆起部22の縦断面を示し、図5には、胴部2におけるコーナー部10および側壁面部20の横断面を示す。図示するように、中央パネル部221および天幅部223は、平坦状に形成され、かつ平板部20aと平行な面に形成されている。その中央パネル部221は、平板部20aよりも高さΔHだけ缶体外方に突き出た位置に形成されている。また、天幅部223は、平板部20aよりも高さΔHだけ缶体外方に突き出た位置に形成されている。さらに、天幅部223における高さΔHは、中央パネル部221における高さΔHよりも高い。すなわち、天幅部223は、相対的に中央パネル部221よりも缶体外方に隆起している。また、横ビード21において最も缶体外方に突き出ている部分(頂部)は、平板部20aから所定高さだけ缶体外方に隆起している。さらに、横ビード21における高さは隆起部22の天幅部223における高さΔHより低く設定され、天幅部223が、相対的に横ビード21の頂部よりも缶体外方に隆起している。
また、外テーパー部224は、外テーパー部224の外周縁から内周縁へ向けて、平板部20aから缶体外方に傾斜するように形成されている。その外テーパー部224の横枠部分224aにおける縦方向に対する傾斜角度は、すなわち平板部20aに対して傾斜する角度は、傾斜角度αとなる。さらに、内テーパー部222は、内テーパー部222の外周縁から内周縁へ向けて、天幅部223から缶体内方に傾斜するように形成されている。その内テーパー部222の横枠部分222aにおける縦方向に対する傾斜角度、すなわち平板部20aに対して傾斜する角度は、傾斜角度βとなる。そして、内テーパー部222における傾斜角度βは、外テーパー部224における傾斜角度αより小さくなるように構成されている。したがって、内テーパー部222および外テーパー部224は、平板部20aに対して傾斜する傾斜面(テーパー面)である。そのため、隆起部22は、全体として隆起するとともに、平板部20aと平行な面と、平板部20aに対して傾斜する傾斜面とから構成されている。また、横ビード21は、横ビード21における外周縁から頂部へ向けて、平板部20aに対して傾斜する傾斜面(テーパー面)である。その横ビード21における縦方向に対する傾斜角度は、すなわち平板部20aに対して傾斜する角度は、傾斜角度γとなる。そして、横ビート21における縦方向に対する傾斜角度γは、外テーパー部224における傾斜角度αより大きくなるように構成されている。
さらに、上述した胴部2における四隅を形成しているコーナー部10のうち、いずれか一つのコーナー部10には、その略四角形状の筒体を形成する際に溶接された接合部が形成されている。この接合部を含むコーナー部には、縦方向に向けて延びる縦ビード11が形成されていない。例えば、図2に示す角形状缶1において図中の右側に示すコーナー部10に接合部が含まれる場合、その右側のコーナー部10には補強ビードである縦ビード11が形成されていない。一方、その接合部が形成されているコーナー部以外のコーナー部10には、縦ビード11が形成されている。例えば、図2において左側に示すコーナー部10が、接合部が設けられず、縦ビード11が形成されているコーナー部に該当する。また、天板3におけるコーナー部10の近傍には注出口が設けられている。その注出口は、四隅を形成するいずれかのコーナー部10の近くに形成されていればよい。さらに、天板3には角形状缶1を持ち運ぶ際の把手が設けられている。
その縦ビード11の縦方向の両先端部は、境界部分Aおよび境界部分Bに接しないように設けられている。すなわち、縦ビード11はコーナー部10の縦方向の全域に亘って形成されておらず、コーナー部10における縦ビード11の上方および下方には、補強ビードが形成されていない。さらに、縦ビード11は、コーナー部10の頂部10aを含むように形成されており、湾曲したコーナー部10に対して缶体内方に窪んだ凹ビードである。
上述した胴部2は、所定の寸法に裁断された金属板の縁部を溶接等により接合して形成される。その一例として、まず、所定の寸法に裁断された金属板にプレス加工を行い、詳細には、そのプレス加工により胴部2の各側壁面部20に対応する位置に横ビード21と隆起部22とがそれぞれ形成され、かつ各コーナー部10に対応する位置に縦ビード11が形成され、その後、四角筒体に折り曲げ成形を行い、その縁部を溶接等により接合して、胴部2が形成される。
そのようにして、横ビード21および隆起部22が各側壁面部20に形成された胴部2の開口する縦方向の開口端にはそれぞれ、上端に天板3が接合され、下端に底板4が接合される。その胴部2と天板3および底板4との接合部分は、巻締め接合される。例えば、胴部2の上端縁部に形成されたフランジ部に、天板3の縁部に形成されたカール部が被せられた状態で、それらカール部とフランジ部とが一体的に巻締められ、胴部2と天板3との接合部分に巻締め部1aが形成される。同様に、胴部2の端部と底板4の端部とが巻締め接合された巻締め部1bが形成される。
ここで、この具体例の角形状缶1について寸法等を用いて説明する。角形状缶1は、鋼板やアルミニウム合金などを素材とする厚さ0.27mm以上0.32mm以下の金属板により形成されている。隆起部22は、縦313mm×横184mmに形成されている。すなわち、縦方向で外テーパー部224の上端部分と下端部分との間の長さが313mm、横方向で左端部分と右端部分との間の長さが184mmに形成される。例えば、その寸法に設定された隆起部22に含まれる中央パネル部221、内テーパー部222、天幅部223、外テーパー部224は、以下に列記する寸法に設定することができる。
中央パネル部221は、縦272mm×横149mmに形成され、四隅が曲率半径4mmに形成され、側壁面部20の平板部20aよりも缶体外方に1.25mm突出するように形成されている。この突出量は、上述したΔHに相当するものであり、中央パネル部221の形状を維持していれば、任意に変更できる。
内テーパー部222は、縦方向幅および横方向幅が4.5mmに形成され、四隅の曲率半径のうち外側の曲率半径が8.5mmに形成され、外周縁部分において側壁面部20の平板部20aよりも缶体外方に突出するように形成されている。この突出量は、上述したΔHに相当するものであり、小さすぎると座屈強度が低下し、大きすぎると座屈発生の起点となってしまうため、好ましくは1.0mm以上3.0mm以下であり、この具体例では1.65mmである。さらに、この具体例では、内テーパー部222の横枠部分222aにおける縦方向に対する傾斜角度βは5°に設定されている。その傾斜角度βが小さすぎると、中央パネル部221の外寸を十分に得ることができない。この場合、角形状缶1の内容物等を示すシール等の寸法を変更しなければならない。一方、傾斜角度βが大きすぎると、座屈発生の起点となってしまう。そのため、傾斜角度γは、3°〜7°が好ましい。
天幅部223は、横方向に延びる部分の幅(ΔY)が縦方向に延びる部分の幅(ΔX)よりも大きく形成され、四隅の曲率半径のうち外側の曲率半径が4.5mmに形成されている。例えば、横方向に延びる部分の幅(ΔY)が6mm、縦方向に延びる部分の幅(ΔX)が3mmに形成される。なお、天幅部223は、全周に亘って均一の幅に形成されてもよい。そして、外テーパー部224は、横方向幅および縦方向幅が10mmに形成され、四隅の曲率半径のうち外側の曲率半径が14.5mmに形成されている。
また、縦方向で外テーパー部224の外周縁と横ビート21の外周縁との縦方向の間隔ΔYが3mm以下となるように構成されている。これは、その間隔ΔYを3mm以下とすることによって、縦方向で隆起部22と横ビード21との間に形成される平板部20aが少なくなるので、側壁面部20における座屈位置を相対的に座屈強度が強いコーナー部10側へと制御することができ、側壁面部20の座屈強度を向上させることができるからであり、その外テーパー部224と横ビード21との間隔ΔYは、好ましくは2mm以下であり、1.3mmとすることもできる。したがって、縦方向の間隔ΔYを0mm、すなわち縦方向で外テーパー部224と横ビード21を接触させてもよい。言い換えれば、縦方向で外テーパー部224と横ビード21との間に平板部20aが形成されていなくてもよい。さらに、横方向で外テーパー部224の外周縁とコーナー部10との横方向の間隔ΔXを3.5mmとすることができる。すなわち、横方向で外テーパー部224の横枠部分224bにおける横端部と境界部分Cとの間隔ΔXが3.5mmとなる。また、その間隔ΔXは、好ましくは3mm以上5mm以下となる。さらに、外テーパー部224の横枠部分224aにおける縦方向に対する傾斜角度αは、この具体例では9°に設定されている。これは、上述した内テーパ部222の横枠部分222aにおける傾斜角度βと同様で、外テーパー部225における傾斜角度αが小さすぎると、中央パネル部221の外寸を十分に得ることができない。この場合、角形状缶1の内容物等を示すシール等の寸法を変更しなければならない。一方、傾斜角度αが大きすぎると、座屈発生の起点となってしまう。そのため、傾斜角度αは、7°〜11°が好ましい。
横ビード21は、横方向で長さ190mm、縦方向で幅7.5mmに形成されている。また、横ビード21における頂部が側壁面部20の平板部20aよりも缶体外方に突出しており、その突出量は、0.85mmである。なお、その突出量は、小さすぎると座屈強度が低下し、大きすぎると座屈発生の起点となってしまうため、好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である。さらに、横方向で横ビード21とコーナー部10との横方向の間隔、すなわち横ビード21における横端部と境界部分Cとの横方向の間隔は、好ましくは5mm以内である。これは、角形状缶1はコーナー部10と側壁面部20との境界である境界部分Cの近傍で座屈が発生し易いので、横ビード21における横端部を境界部分Cの近傍に配置することによって、側壁面部20とコーナー部10との境界近傍の側壁面部20を補強することができるとともに、側壁面部20における座屈位置を相対的に座屈強度が強いコーナー部10側へと制御することができるので、側壁面部20の座屈強度を向上することができるためである。また、縦方向で横ビード21と天板3あるいは底板4との間隔、すなわち横ビード21における縦端部と境界部分Aあるいは境界部分Bとの縦方向の間隔は、5mm以上15mm以下である。これは縦方向で横ビード21の上端部分と境界部分Aとの間隔、および横ビード21の下端部分と境界部分Bとの間隔を狭くしすぎると、缶胴2と天板3および底板4との巻締接合に不良が生じてしまい、他方、その間隔を広くしすぎると座屈強度が低下してしまうからである。さらに、横ビード21における縦方向に対する傾斜角度γは、この具体例では13°に設定されている。その傾斜角度γは、大きすぎると座屈発生の起点となってしまい、小さすぎると横ビード21における補強ビードとしての機能が十分に発揮されなくなる。そのため、傾斜角度γは11°〜15°が好ましい。これは、横ビード21は補強の為にあるため、側壁面部20の平板部20aと平行な面は設けなくてもよい。このため、傾斜角度γを大きくしても座屈強度を損なわずに十分に補強することができる。しかし、隆起部22に関しては、搬送性の問題や、側壁面部20に対して垂直方向の荷重に対する強度を向上させるために、天幅部223を設けている。そして、天幅部223を設けてしまうと、軸線方向の荷重に対する座屈強度が弱くなってしまう。また、天幅部223を設けることにより、外テーパー部224における傾斜角度αを大きくすると座屈発生の起点となる虞がある。このため、外テーパー部224における傾斜角度αを横ビード21における傾斜角度γよりも小さくすることで、横ビード21と隆起部22の両方で強度を向上させることができる。
また、コーナー部10は、曲率半径22mmに形成されている。そのコーナー部10に形成される縦ビード11は、縦方向で長さ294mmに形成され、コーナー部10の縦方向全体には形成されていない。言い換えれば、縦方向で胴部2は294mmよりも長く構成されている。
この具体例によれば、側壁面部における隆起部の周縁部と横ビードと縦方向の間隔を狭くすることにより、側壁面部の座屈強度を向上させることができる。すなわち、缶体外方へ突出している隆起部および横ビードを有する側壁面部では、角形状缶に軸線方向(縦方向)の荷重が掛かると、縦方向に平行な平板部において座屈が発生し易いが、この具体例によれば、その座屈発生を防止することができる。
また、角形状缶に対して作用する軸線方向の荷重は、コーナー部に集中的に作用し、仮に座屈した場合の座屈形態とは、コーナー部を缶体内方へ折り曲げるような変形になる。例えば、一つのコーナー部を挟む二つの側壁面部との境界部分、すなわち荷重が作用する方向と直交する断面形状が平坦状と湾曲状との境界で変形が生じ、そのコーナー部における両側の境界部分を摘み缶体内方へ押し込むような変形となる。そのため、側壁面部において平板部と隆起部の外テーパー部における縦枠部分との境界も座屈発生の起点となり得る。したがって、この具体例によれば、外テーパー部における横方向の端部が、側壁面部においてコーナー部との境界部分から横方向の所定間隔を有するようにして形成されているので、外テーパー部と平板部との境界部分が座屈発生の起点となることを防止でき、座屈強度を向上させることができる。
さらに、側壁面部において平板部から缶体外方に突出する突出部分である内テーパー部と外テーパー部、および横ビードにおけるそれぞれの傾斜角度が、それら突出部分と平板部との境界が座屈発生の起点とならない角度に設定されているので、側壁面部における座屈強度を向上できる。
なお、この発明に係る角形状缶は、上述した具体例に限定されず、この発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、上述した具体例では、横ビードを缶体外方に突出する凸ビードとして構成する例について説明したが、この発明はこれに限定されず、その横ビードを側壁面部の平坦部よりも缶体内方に突出する凹ビードとすることができる。同様に、コーナー部に形成される縦ビードについても凹ビードであるか凸ビードであるかを問わない。
また、上述した具体例では、接合部を含んでいるコーナー部には縦ビードを形成しない構成について説明したが、その接合部を含むコーナー部にも縦ビードを形成してもよい。すなわち、胴部の四隅を構成するコーナー部の全てに縦ビードを設けてもよい。
また、上述した具体例では、側壁面部における缶体外方への突出量、あるいは縦方向もしくは横方向にたいする傾斜角度についての程度を説明する際に、胴部の内表面を基準として説明したが、その胴部の外表面を基準とするように読み替えることが可能である。例えば、板厚が均一である場合には、そのような内表面、もしくは外表面を基準としてもよく、またプレス加工などにより板厚が均一とならない場合であっても、板厚の中心を基準として相対的にどの程度缶体内方あるいは缶体外方に位置しているかを説明することができる。
さらに、縦方向において、外テーパー部における外周縁のうち、縦方向の端部(縦端部)は、横ビードのうち上側あるいは下側のいずれか一方の近傍に形成されていればよい。
1…角形状缶、 2…胴部、 3…天板、 4…底板、 10…コーナー部、 20…側壁面部、 20a…平板部、 21…横ビード、 22…隆起部、 221…パネル部、 222…内テーパー部、 223…天幅部、 224…外テーパー部、 222a,223a,224a…横枠部分、 222b,223b,224b…縦枠部分、 A,B,C…境界部分。

Claims (5)

  1. 湾曲した四つコーナー部と当該コーナー部に挟まれる四つ側壁面部とを有する略四角形状の筒体となる胴部の縦方向の開口端に端板をそれぞれ接合して構成され、前記胴部における前記側壁面部と前記コーナー部との境界部分が縦方向と平行に形成され、各側壁面部は、平板部と、外方に隆起する隆起部と、縦方向で前記隆起部の上側および下側に設けられ、かつ横方向に延びるように形成された横ビードとを備えるように構成された角形状缶において、
    前記隆起部は、当該隆起部における外周縁を形成するとともに前記平板部から缶体外方に傾斜する傾斜部を有し、
    前記傾斜部の外周縁における縦方向の端部は、前記横ビードのうち上側あるいは下側のいずれか一方の近傍に形成されている
    ことを特徴とする角形状缶。
  2. 前記傾斜部の外周縁と前記横ビードとの縦方向の間隔は、前記傾斜部の外周縁と前記境界部分との横方向の間隔よりも狭くなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の角形状缶。
  3. 前記隆起部は、前記平板部と平行な面に形成されているとともに、前記横ビードと平行に形成された横枠部分を含む略四角枠状に形成された天幅部をさらに有し、
    前記傾斜部は、前記天幅部の外周縁に接し、かつテーパー状に形成され、
    前記傾斜部の外周縁と前記横ビードとの縦方向の間隔は、前記横枠部分における縦方向の幅よりも狭くなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の角形状缶。
  4. 前記天幅部は、前記境界部分と平行に形成された縦枠部分をさらに有し、
    前記天幅部の横枠部分における縦方向の幅は、前記天幅部の縦枠部分における横方向の幅より広くなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の角形状缶。
  5. 前記傾斜部のうち前記横ビードと平行に形成された横枠部分における前記平板部に対する傾斜角度は、前記横ビードが前記平板部から傾斜する角度よりも小さくなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の角形状缶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018019260A1 (zh) * 2016-07-28 2018-02-01 苏州华源控股股份有限公司 一种顶部缩口的方罐及其对应的制作工艺

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