JP2014133570A - 角形状缶 - Google Patents

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Tomoyuki Murakami
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Abstract

【課題】側壁面部における座屈強度を向上させる。
【解決手段】湾曲した複数のコーナー部10とコーナー部10に挟まれる複数の側壁面部20とを有する角形状筒体である胴部2の開口する上下両端部に端板3,4を接合して構成され、各側壁面部20の上端側および下端側に横方向に伸びる横ビード21が形成された角形状缶1において、各側壁面部20の少なくとも一つの横ビード21は、横方向で横ビードの両端部分21aが、コーナー部10と側壁面部20との境界部分cの近傍に位置するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、18リットル缶などの角形状缶に関し、特に胴部に補強ビードが形成された角形状缶に関するものである。
いわゆる18リットル缶などの角形状缶において、縦方向の荷重の耐久性を向上させるため、角形状缶の胴部に縦方向に伸びる補強ビードを設けた構成が種々提案されている。例えば、特許文献1には、縦方向の補強ビードが、各コーナー部には形成されておらず、各側壁面部に形成された矩形補強部およびコーナー部を挟むようにして形成され、縦方向補強ビードの両先端部が胴部の上下端縁と一致するように構成することが記載されている。また、特許文献2には、各コーナー部に縦方向の補強ビードを形成するとともに、その補強ビードは、各コーナー部の上下端縁から伸びるように形成され、かつコーナー部の頂部上に形成されていることが記載され、その補強ビードの個数や配置を変更させた構成が開示されている。さらに、特許文献3には、コーナー部のうち接合部が形成されているコーナー部には補強ビードを形成せず、その他のコーナー部に縦方向の補強ビードを形成することが開示されている。
特許第4791012号公報 特開2007−237185号公報 国際公開第2009/028083号
ところで、角形状缶において、コーナー部に縦方向の補強ビードを設けることに加え、側壁面部に横方向に伸びる補強ビードを設けることが知られている。その横方向の補強ビードを設けることで側壁面部をある程度補強できるものの、角形状缶に縦荷重が作用する場合、例えば偏荷重が作用する場合などでは、側壁面部の座屈強度に対しては十分ではなく、コーナー部近傍の側壁面部に変形が生じる虞があった。
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、側壁面部における座屈強度を向上させる角形状缶を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、湾曲した複数のコーナー部と当該コーナー部に挟まれる複数の側壁面部とを有する角形状筒体である胴部の開口する上下両端部に端板を接合して構成され、各側壁面部の上端側および下端側に横方向に伸びる横ビードが形成された角形状缶において、前記各側壁面部の少なくとも一つの前記横ビードは、横方向で当該横ビードの両端部分が、前記コーナー部と前記側壁面部との境界部分の近傍に位置するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記横ビードの両端部分は、前記側壁面部に形成され、かつ前記境界部分の近傍に位置するように構成されていることを特徴とする角形状缶である。
請求項3に係る発明は、請求項1の発明において、前記横ビードは、缶体外方に突出する凸ビードであり、前記横ビードの両端部分は、前記コーナー部に形成され、かつ前記境界部分の近傍に位置し、前記コーナー部の頂部での接線と前記横ビードとが重ならないように形成されていることを特徴とする角形状缶である。
請求項4に係る発明は、請求項1の発明において、前記横ビードの両端部分は、前記境界部分と一致する位置に設けられていることを特徴とする角形状缶である。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記各側壁面部には、外周縁が略四角形状に形成され、かつ当該各側壁面部の平坦部に対して傾斜するテーパー部が当該外周縁から中央側へ向けて形成されて缶体外方に突出する隆起部が形成されており、前記横ビードにおける横方向の両端部分は、前記隆起部における横方向の外周縁よりも前記境界部分側に位置するように構成されていることを特徴とする角形状缶である。
請求項6に係る発明は、請求項5の発明において、前記テーパー部における縦方向の両端部分は、前記横ビードの近傍に位置するように形成されていることを特徴とする角形状缶である。
請求項1に係る発明によれば、側壁面部に形成された横ビードにおける横方向の両端部分が、前記コーナー部と前記側壁面部との境界部分の近傍に位置するように構成されているので、そのコーナー部近傍の側壁面部を補強できるとともに、座屈位置を座屈強度の強いコーナー部側へと制御することができるので、その側壁面部の座屈強度を向上させることができ、さらに角形状缶の薄肉化が可能となる。
請求項2に係る発明によれば、コーナー部における偏荷重についての耐久性を十分に確保しながら、好適にコーナー部近傍の側壁面部の座屈強度を向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、横ビードが形成されている部分では横方向で側壁面部の全域に亘って側壁面部が補強されるので、コーナー部近傍の側壁面部の座屈強度を確実に向上させることができる。さらに、コーナー部の一部に横ビードが形成されても、コーナー部における座屈強度を十分に確保することができる。
請求項4に係る発明によれば、横ビードが形成されている部分では横方向で側壁面部の全域に亘って側壁面部が補強されるので、コーナー部近傍の側壁面部の座屈強度を確実に向上させることができる。さらに、コーナー部における座屈強度を十分に確保することができる。
請求項5に係る発明によれば、隆起部により側壁面部の中央部分が補強される。さらに、隆起部の外周縁よりも横ビードの両端部分をコーナー部側へ設けることで、隆起部を必要以上にコーナー部側へ接近させて形成させなくても、コーナー部近傍の側壁面部の座屈強度を向上させることができるようになる。
請求項6に係る発明によれば、縦方向で隆起部と横ビードとの間に形成される平坦部が少なくなるので、座屈位置を座屈強度の強いコーナー部側へと制御することができ、座屈強度を向上させることができる。
この発明の一実施形態における角形状缶の斜視図である。 その角形状缶を正面から見た正面図である。 (a)は図2に例示する領域Aを拡大した図であり、(b)は(a)に例示するB−B断面を模式的に示した断面図である。 (a)は角形状缶の正面図であり、(b)は下方から見た平面図であり、(c)は(a)に例示するC−C断面のうち(b)に例示する領域Eの断面図を模式的に示し、(d)は(a)に例示するD−D断面のうち(b)に例示する領域Eの断面を模式的に示した図である。 他の実施形態における角形状缶を示し、(a)はその角形状缶の正面図であり、(b)はその角形状缶を下方から見た平面図であり、(c)は(a)に例示する領域Fを拡大した図であり、(d)は(c)に例示するH−H断面のうち(b)に例示する領域Gの断面を模式的に示した図である。 さらに他の実施形態における角形状缶を示し、(a)はその角形状缶の正面図であり、(b)はその角形状缶を下方から見た平面図であり、(c)は(a)に例示する領域Iを拡大した図であり、(d)は(c)に例示するK−K断面のうち(b)に例示する領域Jの断面を模式的に示した図である。
以下、この発明の一実施形態における角形状缶について説明する。図1には、この実施形態における角形状缶1の斜視図を示しており、その角形状缶1は、所定の厚さの金属板により形成されたいわゆる18リットル缶であり、側壁面部20および湾曲したコーナー部10からなる略四角形状の筒体である胴部2と、その胴部2の上下端部分のそれぞれに巻締め接合された端板である天板3および底板4を備えた構造である。なお、図中の上下方向を縦方向あるいは軸線方向とし、左右方向を横方向あるいは水平方向として説明する場合がある。
その胴部2の四隅を形成しているコーナー部10のうちいずれか一つのコーナー部10には、その筒体を形成する際に溶接された接合部が形成されている。この接合部を含むコーナー部には、図2に示す角形状缶1の正面図において左側に示すコーナー部10のように、縦方向に伸びる補強ビードである縦ビード11が形成されていない。一方、その接合部が形成されているコーナー部以外のコーナー部10には、縦ビード11が形成されている。
また、縦ビード11の上下方向の両先端部は、胴部2の上端における天板3との境界部分aおよび下端における底板4との境界部分bに接しないようにして設けられている。すなわち、縦ビード11はコーナー部10の上下方向全域に亘って形成されておらず、コーナー部10における縦ビード11の上方および下方はビード非形成部分となるように構成されている。さらに、縦ビード11は、図4(c)に例示するように、コーナー部10の頂部10aを含むように形成されており、湾曲したコーナー部10に対して缶体内方に窪んだ凹ビードとして形成されている。
また、胴部2の側壁面部20は、各コーナー部10に挟まるように形成されており、そのコーナー部10と側壁面部20との境界、すなわち平坦形状と湾曲形状との境界である境界部分cが形成されている。その境界部分cは、縦方向で胴部2の全域に亘って形成されている。したがって、側壁面部20は、上下方向で境界部分a,bに挟まれ、かつ左右方向で境界部分cに挟まれるように区画されている。さらに、その側壁面部20にはそれぞれ、側壁面部20の中央部分を含むように配置された隆起部22と、その隆起部22の上方および下方にそれぞれ形成され、かつ横方向に伸びるように形成された補強ビードである横ビード21とが設けられている。
隆起部22は、図2に例示するように、略四角形状に形成され、側壁面部20における中央部分から各境界部分a,b,c側へ向けて、その中央部分を含むように設けられたパネル部221と、パネル部221を囲むようにして形成された内テーパー部222と、内テーパー部222を囲むようにして形成された天幅部223と、天幅部223を囲むようにして形成された外テーパー部224とが一連に形成されている。
具体的には、図3(b)に例示する断面図のように、平坦形状に形成されたパネル部221の外周縁から平坦部に対して傾斜し缶体外方に突出するテーパー形状の内テーパー部222が形成され、その内テーパー部222の外周縁から平坦形状の天幅部223が形成され、その天幅部223の外周縁から平坦部に対して傾斜し缶体内方へ向かうテーパー形状の外テーパー部224が形成されている。すなわち、隆起部22には、側壁面部20の平坦部20aに平行な面となるパネル部221および天幅部223と、その平坦部20aに対して傾斜している内テーパー部222および外テーパー部224とが含まれている。
さらに、パネル部221は平坦部20aよりも高さΔH2だけ缶体外方に位置(突出)し、天幅部223は平坦部20aよりも高さΔHだけ缶体外方に位置(突出)するように形成されており、隆起部22が全体として平坦部20aよりも缶体外方に突出するように形成されている。言い換えれば、隆起部22は、外テーパー部224の外周縁から平坦部20aよりも隆起するように構成され、相対的に天幅部223のほうがパネル部221よりも缶体外方に突出するように構成されている。また、図4(c)に例示するように、横方向で境界部分cから外テーパー部224の外周縁のうち左右両端部分までの距離が所定の距離Δyとなるように形成されている。
横ビード21は、側壁面部20の平坦部20aよりも缶体外方に突出するように形成されている凸ビードである。各側壁面部20には、隆起部22の上方および下方に横ビード21が形成され、具体的には、縦方向で境界部分aと外テーパー部224の外周縁との間に形成された上側の横ビード21と、境界部分bと外テーパー部224の外周縁との間に形成された下側の横ビード21とが形成されている。図3(a)(b)に例示するように、横ビード部21の外周縁のうち上下両端部分はその平坦部20aと接するように構成されている。すなわち、胴体2における上下方向において、境界部分a,bと横ビード21との間、および隆起部22と横ビード21との間には平坦部20aが形成されている。言い換えれば、この実施例における横ビード21の上下両端部分は、境界部分aおよび境界部分bと非接触であり、かつ隆起部22と非接触となるように形成されている。
さらに、図3(a)に例示するように、横方向に伸びるように形成された横ビード21の左右両端部分21aはそれぞれ、コーナー部10と側壁面部20との境界である境界部分cの近傍に配置されるように形成されている。具体的には、それら左右両端部分21aは、横方向で境界部分cから側壁面部20側へ所定の距離内に位置するように形成されている。例えば、図4(d)に例示するように、境界部分cから左右両端部分21aまでの距離Δxが所定の距離内となるように構成され、その距離Δxは図4(c)に例示する境界部分cと外テーパー部224の左右両端部分との距離Δyよりも短い。すなわち、横ビード21の左右両端部分21aが、隆起部22の左右両端部分よりも境界部分c側に位置するように構成されている。したがって、横ビード21の左右両端部分21aは、境界部分c近傍の位置に設けられ、隆起部22よりも境界部分cに近接している。
また、図3(b)に例示するように、横ビード21には相対的に最も缶体外方に突出している頂部21bが含まれ、その頂部21bは平坦部20aから高さΔhだけ缶体外方に突出している。さらに、図4(d)に例示するように、横方向に伸びるように形成された頂部21bの左右端部は、横ビード21の左右両端部分21aよりも境界部分cから離れた位置に形成されている。すなわち、横ビード21は、横ビード21の外周縁から頂部21bへ向けて平坦部20aに対して傾斜するテーパー形状に形成されている。また、横ビード21の頂部21bよりも隆起部22の天幅部223のほうが相対的に缶体外方に突出するように構成されている。
上述した胴部2は、所定の寸法に裁断された金属板の縁部を溶接等により接合して形成される。その一例として、まず、所定の寸法に裁断された金属板にプレス加工を行い、詳細には、そのプレス加工により胴部2の各側壁面部20に対応する位置に横ビード21と隆起部22とがそれぞれ形成され、かつ各コーナー部10に対応する位置に縦ビード11が形成され、その後、四角筒体に折り曲げ成形を行い、その縁部を溶接等により接合して、胴部2が形成される。
そのようにして、横ビード21および隆起部22が各側壁面部20に形成された胴部2の開口する上下両端部にはそれぞれ、上端に天板3が接合され、下端に底板4が接合される。その胴部2と天板3および底板4との接合部分は、巻締め接合される。例えば、胴部2の上端縁部に形成されたフランジ部に、天板3の縁部に形成されたカール部が被せられた状態で、それらカール部とフランジ部とが一体的に巻締められ、胴部2と天板3との接合部分に巻締め部1aが形成される。同様に、胴部2の端部と底板4の端部とが巻締め接合された巻締め部1bが形成される。
ここで、寸法などを用いて角形状缶1を説明する。角形状缶1は、鋼板やアルミニウム合金などを素材とする厚さ0.27mm以上0.32mm以下の金属板により形成されている。隆起部22は、縦313mm×横184mmに形成されている。すなわち、縦方向で外テーパー部224の上端部分と下端部分との間の長さが313mm、横方向で左端部分と右端部分との間の長さが184mmに形成される。例えば、その寸法に設定された隆起部22に含まれるパネル部221、内テーパー部222、天幅部223、外テーパー部224は以下に列記する寸法に設定することができる。パネル部221は、縦272mm×横149mmに形成され、四隅が曲率半径4mmに形成され、側壁面部20の平坦部20aよりも缶体外方に1.25mm突出するように形成されている。この突出量は、上述したΔH2に相当するものであり、パネル部221の形状を維持していれば、任意に変更できる。内テーパー部222は、縦方向幅および横方向幅が4.5mmに形成され、四隅の曲率半径のうち外側の曲率半径が8.5mmに形成され、外周縁部分において側壁面部20の平坦部20aよりも缶体外方に突出するように形成されている。この突出量は、上述したΔHに相当するものであり、小さすぎると座屈強度が低下し、大きすぎると座屈発生の起点となってしまうため、好ましくは1.0mm以上3.0mm以下であり、この実施例では1.65mmである。天幅部223は、横方向に伸びる部分の幅が縦方向に伸びる部分の幅よりも大きく形成され、四隅の曲率半径のうち外側の曲率半径が4.5mmに形成されている。例えば、横方向に伸びる部分の幅が6mm、縦方向に伸びる部分の幅が3mmに形成される。なお、天幅部223は、全周に亘って均一の幅に形成されてもよい。そして、外テーパー部224は、横方向幅および縦方向幅が10mmに形成され、四隅の曲率半径のうち外側の曲率半径が14.5mmに形成されている。
また、縦方向で外テーパー部224の外周縁と横ビート21の外周縁との距離が3mm以下となるように構成されている。これは、その距離を3mm以下とすることによって、縦方向で隆起部22と横ビード21との間に形成される平坦部20aが少なくなるので、側壁面部20における座屈位置を相対的に座屈強度が強いコーナー部10側へと制御することができ、側壁面部20の座屈強度を向上させることができるからであり、その外テーパー部224と横ビード21との距離は、好ましくは2mm以下であり、1.3mmとすることもできる。さらに、横方向で外テーパー部224の外周縁とコーナー部10との距離を3.5mmとすることができる。すなわち、横方向で外テーパー部224の左右両端部分と境界部分cとの距離が3.5mmとなる。
横ビード21は、横方向で長さ180mm以上200mm以下、縦方向で幅7.5mmに形成され、頂部21bが側壁面部20の平坦部20aよりも缶体外方に突出するように形成されている。この突出量は、上述したΔhに相当するものであり、小さすぎると座屈強度が低下し、大きすぎると座屈発生の起点となってしまうため、好ましくは0.5mm以上1.5mm以下であり、この実施例では0.85mmである。その頂部21bの高さは、隆起部22の天幅部223よりも低い。さらに、横方向で横ビード21とコーナー部10との距離は好ましくは5mm以下である。これは、角形状缶1はコーナー部10と側壁面部20との境界である境界部分cの近傍で座屈が発生し易いので、横ビード21の左右両端部分21aを境界部分cの近傍に配置することによって、側壁面部20とコーナー部10との境界近傍の側壁面部20を補強することができるとともに、側壁面部20における座屈位置を相対的に座屈強度が強いコーナー部10側へと制御することができるので、側壁面部20の座屈強度を向上することができるためである。また、縦方向で横ビード21と天板3あるいは底板4との距離は5mm以上15mm以下である。すなわち、縦方向で隆起部22の上方の横ビード21の上端部分と境界部分aとの距離、および隆起部22の下方の横ビード21の下端部分と境界部分bとの距離が5mm以上15mm以下となる。これは縦方向で横ビード21の上端部分と境界部分aとの距離、および横ビード21の下端部分と境界部分bとの距離を狭くしすぎると、缶胴2と天板3および底板4との巻締接合に不良が生じてしまい、他方、その距離を広くしすぎると座屈強度が低下してしまうからである。
また、コーナー部10は、曲率半径22mmに形成されている。そのコーナー部10に形成される縦ビード11は、縦方向で長さ294mmに形成され、コーナー部10の上下方向全体には形成されていない。言い換えれば、縦方向で胴部2は294mmよりも長く構成されている。
上述してきた通り、この実施例によれば、角形状缶に対する縦荷重がコーナー部に最も強く作用し、その次にコーナー部近傍の側壁面部に作用する角形状缶であっても、そのコーナー部近傍に横ビードの両端部が配置されるように構成されているので、そのコーナー部近傍の側壁面部を補強することができる。これにより、従来では座屈位置がコーナー部近傍の側壁面部となっていたところ、その座屈位置を座屈強度が相対的に強いコーナー部側へと制御することができるので、側壁面部の座屈強度を向上することができる。
また、この発明に係る角形状缶の他の実施形態として、図5(a)に例示するように、胴部2の側壁面部20に形成された横ビード21の両端部分21aが、コーナー部10と側壁面部20との境界上に位置するように構成された角形状缶1が含まれる。具体的には、図5(c)に例示するように、各側壁面部20に形成された横ビード21における横方向の両端部分21aが、コーナー部10と側壁面部20との境界部分cに一致する位置に設けられるように構成されている。すなわち、横方向で側壁面部20の全域に亘って横ビード21が設けられており、横方向で側壁面部20の長さと横ビード21の長さとが一致するように構成されている。このとき、横ビード21は、横方向で長さ190mmとなっている。
さらに、その横ビード21は、缶体外方に突出する凸ビードであって、側壁面部20の平坦部20aに対して傾斜するテーパー面が形成されている。すなわち、図5(d)に例示するように、そのテーパー面の外周縁の左右両端部分が横ビード21の横方向における両端部分21aとなり境界部分cと一致するように配置されている。したがって、横ビード21に含まれ相対的に缶体外方に突出する頂部21bは、横方向に伸びるように形成されており、その頂部21bにおける横方向の両端部分が境界部分cとは重ならないように構成されている。加えて、その境界部分cと両端部分21aが一致するように配置された横ビード21は、コーナー部10の頂部10aを通る接線と接しないように構成されている。
この実施例によれば、コーナー部近傍の側壁面部を横ビードによって確実に補強できるようになり、その側壁面部の座屈強度を向上させることができる。また、横方向で側壁面部の全域に亘って横ビードが形成されているので、座屈位置をコーナー部側へ制御することができる。
さらに他の実施形態として、図6(a)に例示するように、横ビード21が、横方向で側壁面部20の全域に亘って形成され、横ビード21の両端部分21aが、コーナー部10と側壁面部20との境界部分cよりもコーナー部10側に位置するように構成された角形状缶1が含まれる。具体的には、図6(c)に例示するように、各側壁面部20に形成された横ビード21における横方向の両端部分21aが、コーナー部10と側壁面部20との境界部分c近傍に配置され、その境界部分cよりもコーナー部10側に位置するように構成されている。すなわち、横方向で側壁面部20の全域に亘って横ビード21が設けられており、横方向で横ビード21の長さが側壁面部20の長さよりも長くなるように構成されている。
さらに、その横ビード21は、缶体外方に突出する凸ビードであって、側壁面部20の平坦部20aに対して傾斜するテーパー面が形成されている。すなわち、図6(d)に例示するように、そのテーパー面の外周縁の左右両端部分が横ビード21の横方向における両端部分21aとなりコーナー部10内に配置されている。また、その境界部分c近傍でコーナー部10内に両端部分21aが配置された横ビード21は、コーナー部10の頂部10aを通る接線と接しないように構成されている。
なお、この発明に係る角形状缶は、上述した実施例に限定されず、この発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、上述した実施例では、横ビードを缶体外方に突出する凸ビードとして構成する例について説明したが、この発明はこれに限定されず、その横ビードを側壁面部の平坦部よりも缶体内方に突出する凹ビードとすることができる。同様に、コーナー部に形成される縦ビードについても凹ビードであるか凸ビードであるかを問わない。
また、上述した実施例では、接合部を含んでいるコーナー部には縦ビードを形成しない構成について説明したが、その接合部を含むコーナー部にも縦ビードを形成してもよい。すなわち、胴部の四隅を構成するコーナー部の全てに縦ビードを設けてもよい。
さらに、横ビードにおける横方向の両端部分と、横ビードの頂部の横方向における両端部分が一致するように構成されてもよい。すなわち、横方向で横ビード全域に亘って頂部が形成される横ビードを設けた角形状缶であってもよい。
また、上述した実施例では、図3(a)などを参照して、側壁面部において相対的に缶体外方にどの程度突出しているかを説明する際に、胴部の内表面を基準として説明したが、この発明に係る角形状缶はこれに限定されない。例えば、板厚が均一である場合には、そのような内表面、もしくは外表面を基準としてもよく、またプレス加工などにより板厚が均一とならない場合であっても、板厚の中心を基準として相対的にどの程度缶体内方あるいは缶体外方に位置しているかを説明することができる。
1…角形状缶、 2…胴部、 3…天板、 4…底板、 10…コーナー部、 10a…頂部、 11…縦ビード、 20…側壁面部、 21…横ビード、 21a…両端部分、 21b…頂部、 22…隆起部、 221…パネル部、 222…内テーパー部、 223…天幅部、 224…外テーパー部。

Claims (6)

  1. 湾曲した複数のコーナー部と当該コーナー部に挟まれる複数の側壁面部とを有する角形状筒体である胴部の開口する上下両端部に端板を接合して構成され、各側壁面部の上端側および下端側に横方向に伸びる横ビードが形成された角形状缶において、
    前記各側壁面部の少なくとも一つの前記横ビードは、横方向で当該横ビードの両端部分が、前記コーナー部と前記側壁面部との境界部分の近傍に位置するように構成されていることを特徴とする角形状缶。
  2. 前記横ビードの両端部分は、前記側壁面部に形成され、かつ前記境界部分の近傍に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の角形状缶。
  3. 前記横ビードは、缶体外方に突出する凸ビードであり、
    前記横ビードの両端部分は、前記コーナー部に形成され、かつ前記境界部分の近傍に位置し、
    前記コーナー部の頂部での接線と前記横ビードとが重ならないように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の角形状缶。
  4. 前記横ビードの両端部分は、前記境界部分と一致する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の角形状缶。
  5. 前記各側壁面部には、外周縁が略四角形状に形成され、かつ当該各側壁面部の平坦部に対して傾斜するテーパー部が当該外周縁から中央側へ向けて形成されて缶体外方に突出する隆起部が形成されており、
    前記横ビードにおける横方向の両端部分は、前記隆起部における横方向の外周縁よりも前記境界部分側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の角形状缶。
  6. 前記テーパー部における縦方向の両端部分は、前記横ビードの近傍に位置するように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の角形状缶。
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