JP2013187817A - 測定装置、測定方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】直交変調器または直交復調器を備える被測定デバイスの特性(例えばEVM)を簡易に測定する。
【解決手段】被測定デバイスのIQ間誤差の周波数特性を測定するIQ間誤差測定部と、IQ間誤差を含まない被測定デバイスのモデルに予め定められた信号を入力して出力されるべき理想信号と、IQ間誤差測定部により測定されたIQ間誤差を含む被測定デバイスのモデルに予め定められた信号を入力して出力されるべき予測信号との、複数の周波数のそれぞれにおけるコンスタレーションの誤差に基づき、EVMを算出する誤差量算出部と、を備え、誤差量算出部は、予測信号における複数の周波数のそれぞれの信号成分をチャネル特性に応じて補正して、コンスタレーションの誤差を算出する測定装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定装置、測定方法およびプログラムに関する。
デジタル通信デバイスの評価項目にEVM(Error Vector Magnitude)と呼ばれる項目がある。デジタル通信デバイスの製造者は、出荷時等において、デジタル通信デバイスのEVMを測定して良否判定および調整等をする。
ところで、複数の規格に準拠したデジタル通信デバイスを出荷する場合、製造者は、通信規格のそれぞれ毎にEVMを測定しなければならなかった。また、通信規格によっては、デジタル通信デバイスに与える信号が長く、測定時間が長大となっていた。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、直交変調器または直交復調器を備える被測定デバイスの特性を測定する測定装置であって、前記被測定デバイスのIQ間誤差の周波数特性を測定するIQ間誤差測定部と、IQ間誤差を含まない前記被測定デバイスのモデルに予め定められた信号を入力して出力されるべき理想信号と、前記IQ間誤差測定部により測定されたIQ間誤差を含む前記被測定デバイスのモデルに前記予め定められた信号を入力して出力されるべき予測信号との、複数の周波数のそれぞれにおけるコンスタレーションの誤差に基づき、EVMを算出する誤差量算出部と、を備え、前記誤差量算出部は、前記予測信号における前記複数の周波数のそれぞれの信号成分を伝送路特性に応じて補正して、前記コンスタレーションの誤差を算出する測定装置、このような測定装置における誤算算出部としてコンピュータを機能させるためのプログラムおよび測定方法に関する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係る測定装置10の構成を被測定デバイス200とともに示す。 IQ間誤差を含んだ直交変調器のモデルを示す。 IQ間誤差を含んだ直交復調器のモデルを示す。 被測定デバイス200から出力されるべき理想信号、被測定デバイス200から実際に出力された測定信号、および、理想信号と測定信号とのコンスタレーションの誤差を示すエラーベクトルの一例を示す。 OFDM信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出する誤差量算出部30の構成を示す。 理想信号算出部32により算出される理想信号の角周波数ωの成分を示す。 予測信号算出部34により算出される予測信号の角周波数ωの成分を示す。 SC−FDMA信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出する誤差量算出部30の構成を示す。 被測定デバイス200のI信号経路のフィルタ特性(H(ω))の一例を示す。 被測定デバイス200のQ信号経路のフィルタ特性(H(ω))の一例を示す。 本実施形態に係る測定装置10の変形例の構成を被測定デバイス200とともに示す。 本実施形態に係るIQ間誤差測定部20の構成を直交変調器300とともに示す。 基準I信号および基準Q信号を同時に理想的な直交変調器に供給した場合に、当該理想的な直交変調器から出力されるマルチトーン信号の一例を示す。 基準I信号および基準Q信号を直交変調器300に時間的にずらして供給する場合の、基準I信号および基準Q信号の供給タイミングの一例を示す。 直交変調器300の誤差モデルを示す。 IQ誤差の周波数特性の一例を示す。 本実施形態に係る算出部122の処理フローの一例を示す。 本実施形態の変形例に係るIQ間誤差測定部20の構成を直交復調器400とともに示す。 本実施形態に係るコンピュータ1900のハードウェア構成の一例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る測定装置10の構成を被測定デバイス200とともに示す。測定装置10は、直交変調器または直交復調器を備える被測定デバイス200の特性を測定する。本実施形態においては、被測定デバイス200のEVM(Error Vector Magnitude)を測定する。
測定装置10は、IQ間誤差測定部20と、誤差量算出部30とを備える。IQ間誤差測定部20は、被測定デバイス200のIQ間誤差の周波数特性を測定する。
ここで、被測定デバイス200のIQ間誤差の周波数特性は、下式のように表すことができる。
H(ω)=(H(ω)/H(ω))・ejθ
H(ω)は、被測定デバイス200のIQ間誤差の周波数特性を表す。H(ω)は、被測定デバイス200のI信号経路のフィルタ特性を表す。H(ω)は、被測定デバイス200のQ信号経路のフィルタ特性を表す。θは、キャリア位相誤差を表す。
即ち、被測定デバイス200のIQ間誤差の周波数特性は、被測定デバイス200のI信号経路のフィルタ特性に対する被測定デバイス200のQ信号経路のフィルタ特性の比をキャリア位相誤差に応じた位相シフトをさせた特性として表すことができる。
本実施形態に係るIQ間誤差測定部20は、このようにIQ間誤差の周波数特性をI信号経路のフィルタ特性およびQ信号経路のフィルタ特性に分離して表した場合における、I信号経路のフィルタ特性H(ω)およびQ信号経路のフィルタ特性H(ω)を測定する。さらに、IQ間誤差測定部20は、被測定デバイス200におけるI信号経路に与えられるキャリア信号とQ信号経路に与えられるキャリア信号との間の位相誤差(キャリア位相誤差θ)を測定する。なお、IQ間誤差測定部20については、図12以降において更に説明する。
誤差量算出部30は、IQ間誤差測定部20により測定された被測定デバイス200のIQ間誤差の周波数特性に基づき被測定デバイス200に予め定められた信号を供給した場合における誤差量を算出する。本実施形態においては、誤差量算出部30は、被測定デバイス200のEVMを算出する。
図2は、IQ間誤差を含んだ直交変調器のモデルを示す。図3は、IQ間誤差を含んだ直交復調器のモデルを示す。
図2に示されるように、IQ間誤差を含んだ直交変調器は、I信号経路のフィルタ特性H(ω)およびQ信号経路のフィルタ特性H(ω)を含んだモデルにより表される。IQ間誤差を含んだ直交変調器のモデルにおいて、I信号経路のフィルタ特性H(ω)は、ベースバンド信号のI成分(I(t))の入力端とI側乗算器との間に挿入される。また、IQ間誤差を含んだ直交変調器のモデルにおいて、Q信号経路のフィルタ特性H(ω)は、ベースバンド信号のQ成分(Q(t))の入力端とQ側乗算器との間に挿入される。
さらに、チャネル特性を含んだ直交変調器は、チャネル特性Hch(ω)を含んだモデルにより表される。チャネル特性を含んだ直交変調器のモデルにおいて、チャネル特性Hch(ω)は、変調信号(r(t))を増幅する増幅器と変調信号(r(t))の出力端との間に挿入される。
図3に示されるように、IQ間誤差を含んだ直交復調器は、I信号経路のフィルタ特性H(ω)およびQ信号経路のフィルタ特性H(ω)を含んだモデルにより表される。IQ間誤差を含んだ直交復調器のモデルにおいて、I信号経路のフィルタ特性H(ω)は、I側乗算器とベースバンド信号のI成分(I(t))の出力端との間に挿入される。また、IQ間誤差を含んだ直交復調器のモデルにおいて、Q信号経路のフィルタ特性H(ω)は、Q側乗算器とベースバンド信号のQ成分(Q(t))の出力端との間に挿入される。
さらに、チャネル特性を含んだ直交復調器は、チャネル特性Hch(ω)を含んだモデルにより表される。チャネル特性を含んだ直交復調器のモデルにおいて、チャネル特性Hch(ω)は、変調信号(r(t))の入力端と変調信号(r(t))を増幅する増幅器との間に挿入される。
図4は、被測定デバイス200から出力されるべき理想信号、被測定デバイス200から実際に出力された測定信号、および、理想信号と測定信号とのコンスタレーションの誤差を示すエラーベクトルの一例を示す。予め定められた信号点のベースバンド信号を直交変調器に変調させて、その変調信号を理想直交復調器により復調させたとする。この場合、復調後のベースバンド信号は、理想信号(即ち、直交変調器に入力したベースバンド信号)に対して誤差を有する。この誤差は、直交変調器に起因する誤差であり、コンスタレーションの誤差、即ち、変調信号(変調後の信号)をIQ平面上にプロットした場合におけるエラーベクトルとして表される。
また、予め定められた信号点のベースバンド信号を理想直交変調器により変調させて、その変調信号を直交復調器に復調させたとする。この場合、復調後のベースバンド信号は、理想信号(即ち、理想直交変調器に入力したベースバンド信号)に対して誤差を有する。この誤差は、直交復調器に起因する誤差であり、コンスタレーションの誤差、即ち、変調信号(復調前の信号)をIQ平面上にプロットした場合におけるエラーベクトルとして表される。
直交変調器および直交復調器のEVMは、複数の信号点に対するエラーベクトルの二乗平均平方根(RMS)である。EVMは、直交変調器および直交復調器の品質を表す。例えば一般にEVM測定装置は、予め定められた複数の信号点を表すベースバンド信号(例えば通信規格により規定されたベースバンド信号)を被測定デバイスに与えて、被測定デバイスから出力される信号の複数の信号点を測定する。そして、EVM測定装置は、測定した複数の信号点のエラーベクトルの二乗平均平方根を算出して、EVMとして出力する。
ここで、本実施形態に係る誤差量算出部30においては、このようなEVMに相当する値を、IQ間誤差測定部20により測定されたIQ間誤差の周波数特性に基づき算出する。より具体的には、誤差量算出部30は、IQ間誤差を含まない被測定デバイス200のモデルに予め定められた信号(例えば通信規格により規定された信号)を入力して出力されるべき理想信号を算出する。さらに、誤差量算出部30は、IQ間誤差測定部20により測定されたIQ間誤差を含む被測定デバイス200のモデルに予め定められた信号(例えば通信規格により規定された信号)を入力して出力されるべき予測信号を算出する。そして、誤差量算出部30は、理想信号と予測信号との誤差に基づき、EVMを算出する。
この誤差量算出部30を備える測定装置10は、予め定められた信号(例えば通信規格により規定された信号)を被測定デバイス200に実際に与えた場合における出力信号を測定しなくても、EVMを算出することができる。これにより、測定装置10によれば、簡易に単時間でEVMを測定することができる。
なお、誤差量算出部30は、予め定められた信号として信号強度が最大の信号点の信号を用いて、EVMを算出してもよい。即ち、誤差量算出部30は、被測定デバイス200のモデルに信号強度が最大の信号点の信号を入力して出力されるべき、予測信号と理想信号との誤差に基づき、EVMを算出してもよい。これにより、誤差量算出部30は、被測定デバイス200のEVMの最悪値を測定することができる。
図5は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出する誤差量算出部30の構成を示す。OFDM信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出する場合、誤差量算出部30は、理想信号算出部32と、予測信号算出部34と、EVM算出部36とを備える。
理想信号算出部32は、IQ間誤差を含まない被測定デバイス200のモデルに予め定められた信号を入力して出力されるべき理想信号を算出する。理想信号算出部32は、一例として、IQ間誤差を含まない被測定デバイス200の理想モデルに、OFDM信号を用いた通信規格(例えば、IEEE802.11a)により規定されたEVMを算出するための検査用信号を入力して出力されるべき理想信号を算出する。
予測信号算出部34は、IQ間誤差測定部20により測定されたIQ間誤差を含む被測定デバイス200のモデルに予め定められた信号を入力して出力されるべき予測信号を算出する。予測信号算出部34は、一例として、IQ間誤差測定部20により測定されたIQ間誤差を含む被測定デバイス200のモデルに、理想信号算出部32に入力した検査用信号と同一の信号を入力して出力されるべき予測信号を算出する。
EVM算出部36は、OFDM信号の1つのシンボルについて、複数の周波数(複数のサブキャリア)のそれぞれにおける理想信号と予測信号とのコンスタレーションの誤差(距離)を算出する。さらに、EVM算出部36は、1つのシンボルについて、複数の周波数(複数のサブキャリア)のそれぞれにおけるコンスタレーションの誤差(距離)の二乗平均平方根を算出する。そして、EVM算出部36は、1つのシンボルに対して算出した二乗平均平方根をEVMとして出力する。これに代えて、EVM算出部36は、OFDM信号の複数のシンボルに対して算出された二乗平均平方根の平均を、EVMとして出力してもよい。
このような、誤差量算出部30は、OFDM方式の規格に準拠した検査用信号を実際に被測定デバイス200に入力して出力信号を測定する必要なく、EVMを算出することができる。これにより、測定装置10は、簡易な処理および短時間で、OFDM信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出することができる。
図6は、理想信号算出部32により算出される理想信号の角周波数ωの成分を示す。理想信号は、被測定デバイス200のIQ間誤差の影響を受けていない。従って、理想信号における任意の角周波数ωの成分A(ω)は、DC対称のミラー角周波数(−ω)に影響を与えず、ミラー角周波数(−ω)の成分から影響も受けない。従って、理想信号における角周波数ωの成分A(ω)は、下記式(111)により表される。
Figure 2013187817
ωは、角周波数を表す。
は、被測定デバイス200のモデルの変調信号のゲインを表す。
φは、被測定デバイス200のモデルのキャリア信号の初期位相を表す。
(ω)は、被測定デバイス200のモデルに入力される予め定められた信号(検査用信号)における、角周波数ωの信号成分を表す。
(ω)は、被測定デバイス200のIQ間誤差の周波数特性をI信号経路のフィルタ特性およびQ信号経路のフィルタ特性に分離して表した場合における、I信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分を表す。
なお、これらの値は、式(111)から式(126)において同様である。
理想信号算出部32は、このような式(111)により理想信号における角周波数ωの成分A(ω)を算出する。そして、理想信号算出部32は、複数の角周波数(サブキャリア)のそれぞれ毎に式(111)の値を算出して理想信号として出力する。
図7は、予測信号算出部34により算出される予測信号の角周波数ωの成分を示す。予測信号は、被測定デバイス200のIQ間誤差の影響を受ける。従って、予測信号における任意の角周波数ωの成分A′(ω)は、DC対称のミラー角周波数(−ω)に影響を与え、さらに、ミラー角周波数(−ω)の成分から影響も受ける。従って、予測信号における角周波数ωの成分A′(ω)は、予め定められた信号(検査用信号)における当該角周波数ωの信号成分G(ω)に応じた成分(正成分)と、予め定められた信号(検査用信号)における当該角周波数ωのDC対称のミラー角周波数−ωの信号成分G(−ω)に応じた成分(負成分)とを加算した信号となる。
ここで、正成分における角周波数ωの成分は、下記式(112)により表される。
Figure 2013187817
(ω)は、被測定デバイス200のIQ間誤差の周波数特性をI信号経路のフィルタ特性およびQ信号経路のフィルタ特性に分離して表した場合における、Q信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分を表す。
θは、被測定デバイス200のIQ間のキャリア位相誤差を表す。
なお、これらの値は、式(111)から式(126)において同様である。
即ち、正成分における角周波数ωの成分は、予め定められた信号(検査用信号)における角周波数ωの信号成分G(ω)とI信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分H(ω)と乗じた値と、検査用信号における周波数ωの信号成分G(ω)とQ信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分H(ω)とキャリア位相誤差の位相ejθとを乗じた値とを加算して、さらに、この加算値に変調信号のゲインに応じた値(M/4)およびキャリア信号の初期位相ejφ0を乗じた値となる。
また、負成分における角周波数ωの成分は、下記式(113)により表される。
Figure 2013187817
(−ω)は、被測定デバイス200のモデルに入力される予め定められた信号(検査用信号)における、角周波数−ωの信号成分を表す。
(ω)は、被測定デバイス200におけるI信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分の複素共役を表す。
(ω)は、被測定デバイス200におけるQ信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分の複素共役を表す。
なお、これらの値は、式(111)から式(126)において同様である。
即ち、負成分における角周波数ωの成分は、予め定められた信号(検査用信号)における角周波数−ωの信号成分G(−ω)とI信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分の複素共役H (ω)と乗じた値と、検査用信号における周波数−ωの信号成分G(−ω)とQ信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分の複素共役H (ω)とキャリア位相誤差を表す位相ejθとを乗じた値とを加算して、さらに、この加算値に変調信号のゲインに応じた値(M/4)およびキャリア信号の初期位相ejφ0を乗じた値となる。
そして、予測信号における角周波数ωの成分A′(ω)は、式(112)により表れる正成分と、式(113)により表される負成分とを加算した信号となる。即ち、予測信号における角周波数ωの成分A′(ω)は、下記式(114)により表される。
Figure 2013187817
予測信号算出部34は、このような式(114)により予測信号を算出する。即ち、予測信号算出部34は、複数の周波数のそれぞれ毎に、予め定められた信号における当該周波数の信号成分G(ω)とIQ間誤差の周波数特性における周波数の成分H(ω)とを乗じた成分と、予め定められた信号の当該周波数のミラー周波数の信号成分G(ω)とIQ間誤差の周波数特性における当該周波数の成分の複素共役H(ω)とを乗じた成分とを加算した信号に応じた予測信号を算出する。
そして、EVM算出部36は、式(111)により算出した理想信号および式(114)により算出した予測信号に基づいて、複数の周波数(サブキャリア)のそれぞれに対する理想信号と予測信号とのコンスタレーションの距離(誤差)の二乗平均平方根に応じた値を、EVMとして算出する。以上により、誤差量算出部30は、被測定デバイス200のEVMを算出することができる。
ここで、本実施形態においては、誤差量算出部30は、理想信号算出部32、予測信号算出部34およびEVM算出部36による演算をまとめて実行する。この場合、誤差量算出部30は、下記式(115)によりEVMを算出する。なお、式(115)においては、I信号経路のフィルタ特性を基準としているため、理想信号におけるI信号経路のフィルタ特性H(ω)を1としている。
Figure 2013187817
ToneNumは、OFDM信号に含まれるサブキャリア本数を表す。
kは、OFDM信号に含まれるサブキャリアを特定するためのサブキャリア番号を表す。
ωは、サブキャリアkの角周波数を表す。
(ω)は、被測定デバイス200のモデルに入力される予め定められた信号における、サブキャリアkの信号成分を表す。
(−ω)は、被測定デバイス200のモデルに入力される予め定められた信号における、サブキャリアkに対するミラーサブキャリア−kの信号成分を表す。
(ω)は、IQ間誤差の周波数特性をI信号経路のフィルタ特性およびQ信号経路のフィルタ特性に分離して表した場合における、I信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分を表す。
(ω)は、Q信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分を表す。
(ω)は、I信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分の複素共役を表す。
(ω)は、Q信号経路のフィルタ特性の角周波数ωの成分の複素共役を表す。
は、OFDM信号の規格に応じて定まる定数を表す。
なお、これらの値は、式(111)から式(126)において同様である。
さらに、誤差量算出部30は、OFDM信号の複数のシンボルのそれぞれに対して式(115)の二乗平均平方根を算出して、算出した二乗平均平方根の平均をEVMとして算出してもよい。これにより、誤差量算出部30は、複数のシンボルの検査用信号を入力した場合の被測定デバイス200のEVMを算出することができる。
また、誤差量算出部30は、式(115)において、それぞれのサブキャリア毎に、複数のシンボルの信号成分を平均した値をG(ω)およびG(−ω)に代入して、EVMを算出してもよい。このようにしても、誤差量算出部30は、複数のシンボルの検査用信号を入力した場合の被測定デバイス200のEVMを算出することができる。
以上のように、本実施形態に係る測定装置10によれば、OFDM信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを容易に算出することができる。
また、OFDM信号の通信システムでは、パイロット信号等の予め定められた信号点のリファレンス信号を変調信号に含めて伝送してチャネル特性を補正する。このようなOFDM信号の通信規格の中には、リファレンス信号を用いてチャネル特性を補正した状態でEVMを測定することが規格上定められている場合がある。
そこで、このような規格のOFDM信号のEVMを測定する場合、誤差量算出部30は、式(116)によりEVMを算出する。
Figure 2013187817
なお、C(ω)は、チャネル特性を補正する場合における補正特性の角周波数(ω)の成分を表す。
即ち、誤差量算出部30は、予測信号における複数の周波数のそれぞれの信号成分に対して、IQ間誤差に基づき算出されるチャネル特性に応じた補正係数C(ω)を乗算する。続いて、誤差量算出部30は、複数の周波数のそれぞれ毎に、補正係数C(ω)を乗算した予測信号から理想信号を減算して、誤差を算出する。そして、誤差量算出部30は、算出した複数の周波数のそれぞれについての誤差の二乗平均平方根をEVMとして算出する。これにより、誤差量算出部30は、リファレンス信号を用いてチャネル特性を補正した状態でのEVMを算出することができる。
例えば、リファレンス信号を用いてチャネル特性を補正した状態でEVMを測定する規格として、IEEE802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格が存在する。この規格の場合、Iチャネルのみのチャネル特性を表すためのリファレンス信号が含まれたサブキャリア、および、Qチャネルのみのチャネル特性を表すためのリファレンス信号が含まれたサブキャリアが存在する。
従って、IEEE802.11等の無線LAN規格の場合、誤差量算出部30は、I信号経路のフィルタ特性を基準としているため、Iチャネルのみのチャネル特性を補正する補正係数のサブキャリアkの成分C(ω)を1とする。そして、誤差量算出部30は、Qチャネルのみのチャネル特性を補正する補正係数のサブキャリアkの成分C(ω)を{H(ω)/(H(ω)・ejθ)}とする。このように、誤差量算出部30は、予測信号における複数の周波数のそれぞれの信号成分に対して、IQ間誤差{H(ω)/(H(ω)・ejθ)}に基づき算出されるチャネル特性を表す補正係数C(ω)を乗算する。これにより、誤差量算出部30は、IEEE802.11等の無線LAN規格に対応したEVMを算出することができる。
また、チャネル特性を補正した状態でEVMを測定する他の規格として、IEEE802.16eの無線MAN(Metropolitan Area Network)規格も存在する。IEEE802.16eは、上り回線にはプリアンブルが存在せずに、データ信号内における離散的に配置されたサブキャリアにリファレンス信号が挿入されている。このことから、IEEE802.16eでは、リファレンス信号のみならずデータも用いて、全てのサブキャリアについてのチャネル特性を算出して、EVMを補正しなければならない。
従って、IEEE802.16eの無線LAN規格の場合、誤差量算出部30は、下記の式(117)を、チャネル特性を補正するための補正係数C(ω)とする。
Figure 2013187817
なお、式(117)において、R(ω)は、サブキャリアkのリファレンス信号の信号成分を表す。
(ω)は、サブキャリアkに対してDC対称のサブキャリア(−k)のリファレンス信号が、サブキャリアkに与えるミラー信号成分を表す。
δは、R(ω)/R(ω)を表す。
IQimbalance(ω)は、H(ω)/(H(ω)・ejθ)を表す。
このように、誤差量算出部30は、当該周波数のリファレンス信号の信号成分(R(ω))、当該周波数のミラー周波数のリファレンス信号が当該周波数に与える信号成分(R(ω))、および、IQ間誤差(IQimbalance(ω))に基づき補正係数を算出する。これにより、誤差量算出部30は、リファレンス信号のみならずデータも用いてEVMを算出する場合においても、予測信号における複数の周波数のそれぞれの信号成分に対して、IQ間誤差{H(ω)/(H(ω)・ejθ)}に基づき算出されるチャネル特性を表す補正係数C(ω)を乗算することができる。従って、誤差量算出部30は、IEEE802.16e等の無線LAN規格に対応したEVMを算出することができる。
なお、I信号経路のフィルタ特性(H(ω))とQ信号経路のフィルタ特性(H(ω))との差が予め定められた値よりも小さく、H(ω)−H(ω)≒0の場合がある。このような場合においては、誤差量算出部30は、下記の式(118)に示されるように、IQ間誤差およびI信号経路のフィルタ特性の当該周波数の成分に基づき補正係数C(ω)を算出してもよい。
Figure 2013187817
これにより、誤差量算出部30は、リファレンス信号の信号成分を用いずに補正係数を算出することができるので、演算を簡単にすることができる。
図8は、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出する誤差量算出部30の構成を示す。SC−FDMA信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出する場合、誤差量算出部30は、理想信号算出部32と、EVM算出部36と、時間応答変換部38と、予測信号算出部34とを備える。
理想信号算出部32は、SC−FDMA信号において定められた多重化周波数範囲である複数のリソースブロック毎に、時間領域で表わされた理想信号のI成分およびQ成分を算出する。理想信号算出部32は、一例として、IQ間誤差を含まない被測定デバイス200の理想モデルに、SC−FDMA信号を用いた通信規格(例えば、LTE)により規定されたEVMを算出するための検査用信号を入力して出力されるべき、時間領域で表わされた理想信号のI成分およびQ成分を算出する。さらに、理想信号算出部32は、複数のサブシンボルに対して、時間領域で表わされた理想信号のI成分およびQ成分を算出してもよい。
時間応答変換部38は、複数のリソースブロック毎に、IQ間誤差の周波数特性をI信号経路のフィルタ特性およびQ信号経路のフィルタ特性に分離して表した場合における、I信号経路のフィルタ特性のインパルス応答およびQ信号経路のフィルタ特性のインパルス応答を算出する。
予測信号算出部34は、複数のリソースブロック毎に、時間領域の理想信号のI成分とI信号経路のフィルタ特性のインパルス応答とを畳込み積分して時間領域で表わされた予測信号のI成分を算出する。さらに、予測信号算出部34は、複数のリソースブロック毎に、時間領域の理想信号のQ成分とQ信号経路のフィルタ特性のインパルス応答とを畳込み積分して時間領域で表わされた予測信号のQ成分を算出する。さらに、予測信号算出部34は、複数のサブシンボルに対して、時間領域で表わされた予測信号のI成分およびQ成分を算出してもよい。
EVM算出部36は、複数のリソースブロックのそれぞれにおける理想信号と予測信号とのコンスタレーションの誤差(距離)の二乗平均平方根を、EVMとして算出する。また、EVM算出部36は、複数のサブシンボルに対して算出した二乗平均平方根を平均した値を、EVMとして出力してもよい。
このような、誤差量算出部30は、規格に準拠したSC−FDMA信号を実際に被測定デバイス200に与えて出力信号を測定する必要なく、EVMを算出することができる。これにより、測定装置10は、簡易な処理および短時間で、SC−FDMA信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出することができる。
図9は、被測定デバイス200のI信号経路のフィルタ特性(H(ω))の一例を示す。図10は、被測定デバイス200のQ信号経路のフィルタ特性(H(ω))の一例を示す。
SC−FDMA信号を伝送する通信規格において、リソースブロックは、伝送チャネルを周波数方向および時間方向に分割した単位である。SC−FDMA信号を伝送する通信規格では、複数の利用者が伝送チャネルを共有して使用する場合、リソースブロック単位で使用可能な伝送路が割り当てられる。
ここで、時間応答変換部38は、被測定デバイス200のI信号経路の周波数特性H(ω)をリソースブロック毎に、式(121)により逆フーリエ変換して、被測定デバイス200のI信号経路のフィルタ特性のインパルス応答hI_RB(t)を算出する。
Figure 2013187817
tは、時刻を表す。
RBは、SC−FDMA信号に含まれるリソースブロックを特定するためのリソースブロック番号を表す。
I_RB(t)は、被測定デバイス200のI信号経路のフィルタ特性のリソースブロックRBのインパルス応答を表わす。
ωH_RBは、リソースブロックRBの上端の角周波数を表す。
ωL_RBは、リソースブロックRBの下端の角周波数を表す。
なお、これらの値は、式(111)から式(126)において同様である。
同様に、時間応答変換部38は、被測定デバイス200のQ信号経路の周波数特性H(ω)をリソースブロック毎に、式(122)により逆フーリエ変換して、被測定デバイス200のQ信号経路のフィルタ特性のインパルス応答hQ_RB(t)を算出する。
Figure 2013187817
Q_RB(t)は、被測定デバイス200のQ信号経路のフィルタ特性のリソースブロックRBのインパルス応答を表わす。
なお、この値は、式(111)から式(126)において同様である。
また、時間応答変換部38は、互いに隣接する複数のリソースブロックをまとめてインパルス応答を算出してもよい。この場合、理想信号算出部32は、時間応答変換部38により算出したインパルス応答の周波数範囲に対応する範囲毎に、時間領域の理想信号のI成分およびQ成分を生成する。
また、予測信号算出部34は、リソースブロック毎に、式(123)により、予測信号のI成分および予測信号のQ成分を算出する。
Figure 2013187817
式(123)において、*は、畳込み積分の演算を表す。
RB(t)は、理想信号のI成分を表す。
RB(t)は、理想信号のQ成分を表す。
I′RB(t)は、予測信号のI成分を表す。
Q′RB(t)は、予測信号のQ成分を表す。
なお、これらの値は、式(111)から式(126)において同様である。
即ち、予測信号算出部34は、複数のリソースブロック毎に、時間領域の理想信号のI成分(IRB(t))とI信号経路のフィルタ特性のインパルス応答(hI_RB(t))とを畳込み積分して、時間領域で表わされた予測信号のI成分I′RB(t)を算出する。また、予測信号算出部34は、複数のリソースブロック毎に、時間領域の理想信号のQ成分(QRB(t))とQ信号経路のフィルタ特性のインパルス応答(hQ_RB(t))とを畳込み積分して、時間領域で表わされた予測信号のQ成分Q′RB(t)を算出する。さらに予測信号算出部34は、時間領域で表わされた予測信号のI成分および時間領域で表わされた予測信号のQ成分のそれぞれの位相を、被測定デバイス200のキャリア位相誤差θにより補正する。
そして、EVM算出部36は、複数のリソースブロックのそれぞれにおける理想信号と予測信号とのコンスタレーションの誤差(距離)の二乗平均平方根を、EVMとして算出する。即ち、EVM算出部36は、下記式(124)によりEVMを算出する。
Figure 2013187817
RBNUMは、SC−FDMA信号に含まれるリソースブロックの数を表す。
は、SC−FDMA信号の規格に応じて定まる定数を表す。
なお、これらの値は、式(111)から式(126)において同様である。
以上のように、本実施形態に係る測定装置10によれば、SC−FDMA信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを容易に算出することができる。
また、誤差量算出部30は、図8に示した構成により、直交振幅変調(QAM)信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出することもできる。この場合、誤差量算出部30は、リソースブロックが周波数方向に1つのみ存在するSC−FDMA信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを算出する場合と同様の処理を実行すればよい。
即ち、この場合、理想信号算出部32は、QAM信号の周波数範囲において、時間領域で表わされた理想信号のI成分およびQ成分を算出する。
また、時間応答変換部38は、QAM信号の周波数範囲において、I信号経路のフィルタ特性のインパルス応答およびQ信号経路のフィルタ特性のインパルス応答を算出する。より具体的には、時間応答変換部38は、式(121)によりI信号経路のフィルタ特性のインパルス応答を算出する。また、時間応答変換部38は、式(122)によりQ信号経路のフィルタ特性のインパルス応答を算出する。なお、式(121)および式(122)において、ωH_RBをQAM信号の周波数範囲の上端の角周波数とし、ωL_RBをQAM信号の周波数範囲の下端の角周波数とする。
また、予測信号算出部34は、QAM信号の周波数範囲において、時間領域の理想信号のI成分とI信号経路のフィルタ特性のインパルス応答とを畳込み積分して時間領域で表わされた予測信号のI成分を算出する。また、予測信号算出部34は、QAM信号の周波数範囲において、時間領域の理想信号のQ成分とQ信号経路のフィルタ特性のインパルス応答とを畳込み積分して時間領域で表わされた予測信号のQ成分を算出する。
EVM算出部36は、以上のように算出された理想信号と予測信号とのコンスタレーションの誤差の二乗平均平方根を、EVMとして算出する。即ち、EVM算出部36は、下記式(125)によりEVMを算出する。
Figure 2013187817
I(t)は、理想信号のI成分を表す。
Q(t)は、理想信号のQ成分を表す。
I′(t)は、予測信号のI成分を表す。
Q′(t)は、予測信号のQ成分を表す。
は、QAM信号の規格に応じて定まる定数を表す。
以上のように、本実施形態に係る測定装置10によれば、QAM信号を変調または復調する被測定デバイス200のEVMを容易に算出することができる。
図11は、本実施形態に係る測定装置10の変形例の構成を被測定デバイス200とともに示す。測定装置10は、雑音測定部40を更に備えてもよい。被測定デバイス200では、キャリア信号に位相雑音が重畳される。また、被測定デバイス200は、全体としてランダム雑音も重畳される。被測定デバイス200は、このような位相雑音およびランダム雑音等の影響により、雑音を含んだ信号を出力する。雑音測定部40は、被測定デバイス200の出力信号における、信号対雑音比(S/N比)を測定する。
誤差量算出部30は、雑音測定部40が被測定デバイス200の信号対雑音比を測定した場合、雑音成分を反映したEVMを算出する。より具体的には、誤差量算出部30は、下記の式(126)に示されるように、EVMを算出する。式(126)において、σは、雑音測定部40が測定した信号対雑音比を表す。
Figure 2013187817
即ち、誤差量算出部30は、信号対雑音比の二乗σと、予測信号と理想信号とのコンスタレーションの誤差の二乗とを加算した値の平方根を、EVMとして出力する。以上のように、本変形例に係る測定装置10によれば、被測定デバイス200に含まれる位相雑音よびランダム雑音等の雑音による影響を反映したEVMを簡易に測定することができる。
図12は、本実施形態に係るIQ間誤差測定部20の構成を直交変調器300とともに示す。IQ間誤差測定部20は、被測定デバイス200である直交変調器300のIQ間の位相誤差の周波数特性、ゲイン誤差の周波数特性およびキャリア位相誤差を測定する。
IQ間誤差測定部20は、供給部112と、周波数シフト部114と、バイパススイッチ116と、サンプル部118と、抽出部120と、算出部122と、調整用合成部124と、I側出力切替部126と、I側出力切替部128と、入力切替部130と、調整部132とを備える。
供給部112は、トーン信号を発生させるIQ信号のI成分に対応する基準I信号、および、当該IQ信号のQ成分に対応する基準Q信号を、時間的にずらして直交変調器300に供給する。この場合において、供給部112は、基準I信号を直交変調器300のI信号の入力端に供給し、基準Q信号を直交変調器300のQ信号の入力端に供給する。
本実施形態においては、供給部112は、正の周波数および負の周波数の何れか一方にマルチトーン信号を発生させるIQ信号に対応する基準I信号および基準Q信号を、時間的にずらして直交変調器300に供給する。マルチトーン信号とは、複数の周波数(ω、ω、ω、…、ω)のそれぞれにトーン信号を含む変調信号である(なお、kは任意の自然数を表す。)。これに代えて、供給部112は、モノトーン信号(1つの周波数のみにトーン信号を含む変調信号)を発生させるIQ信号に対応する基準I信号および基準Q信号を直交変調器300に供給してもよい。なお、正の周波数とは、変調信号のキャリア周波数よりも高い周波数をいい、負の周波数とは変調信号のキャリア周波数よりも低い周波数をいう。
供給部112は、一例として、波形発生部142と、I側DAC144と、Q側DAC146とを有する。波形発生部142は、基準I信号の波形データおよび基準Q信号の波形データを、時間的にずらして発生する。
波形発生部142は、一例として、予め定められた複数の周波数のそれぞれの予め定められた位相の正弦波(例えばコサイン波)を合計した波形を表すデータを基準I信号の波形データとして出力する。また、波形発生部142は、一例として、基準I信号に対して位相が90度異なる正弦波(例えば、サイン波)を合計した波形を表すデータを基準Q信号の波形データとして出力する。
波形発生部142は、このような基準I信号の波形データをI側DAC144に与える。また、波形発生部142は、このような基準Q信号の波形データをQ側DAC146に与える。
I側DAC144は、波形発生部142から供給された基準I信号の波形データをデジタル/アナログ変換して、直交変調器300のI信号の入力端に供給する。Q側DAC146は、波形発生部142から与えられた基準Q信号の波形データをデジタル/アナログ変換して、直交変調器300のQ信号の入力端に供給する。
以上により供給部112は、基準I信号および基準Q信号を時間的にずらして直交変調器300に供給することができる。そして、基準I信号が供給されたことに応じて、直交変調器300は、基準I信号をキャリア信号のI成分に変調し、振幅0のQ信号をキャリア信号のQ成分に変調した変調信号を出力することができる。また、基準Q信号が供給されたことに応じて、直交変調器300は、振幅0のI信号をキャリア信号のI成分に変調し、基準Q信号をキャリア信号のQ成分に変調した変調信号を出力することができる。
周波数シフト部114は、直交変調器300から出力された変調信号のキャリア周波数を中間周波数にダウンコンバートして、サンプル部118に供給する。バイパススイッチ116は、周波数シフト部114によるダウンコンバートが不要の場合、直交変調器300から出力された変調信号を、周波数シフト部114をバイパスさせてサンプル部118に供給する。
サンプル部118は、周波数シフト部114から出力された変調信号をサンプリングしてデジタル化する。また、サンプル部118は、周波数シフト部114によるダウンコンバートが不要の場合、直交変調器300から出力された変調信号を直接サンプリングしてデジタル化する。
抽出部120は、基準I信号を供給したことに応じて直交変調器300から出力される変調信号に含まれるトーン信号に対応する周波数成分(I信号周波数成分)を抽出する。さらに、抽出部120は、基準Q信号を供給したことに応じて直交変調器300から出力される変調信号に含まれるトーン信号に対応する周波数成分(Q信号周波数成分)を抽出する。抽出部120は、一例として、サンプル部118によりデジタル化された変調信号を離散フーリエ変換(例えば、高速フーリエ変換)することにより、トーン信号に対応する周波数成分であるI信号周波数成分およびQ信号周波数成分を抽出する。
ここで、抽出部120は、トーン信号に対応する周波数成分として、トーン信号の周波数、および、トーン信号の周波数に対してキャリア周波数(ω)を挟んで正負が反転した位置の周波数の信号成分を抽出する。抽出部120は、一例として、トーン信号の周波数がω、キャリア周波数がωであれば、抽出部120は、周波数が(ω+ω)の信号成分および周波数が(ω−ω)の信号成分を抽出する。
算出部122は、抽出部120により抽出されたI信号周波数成分およびQ信号周波数成分に基づき、直交変調器300の位相誤差の周波数特性およびゲイン誤差の周波数特性を算出する。算出部122は、更に、直交変調器300のキャリア位相誤差を算出する。
このような抽出部120および算出部122は、一例として、プロセッサにより実現される。なお、なお、算出部122による算出方法の詳細は後述する。
調整用合成部124は、IQ誤差の測定に先立って行われる調整時において、供給部112から出力される調整用のI信号および調整用のQ信号を合成してサンプル部118に供給する。
I側出力切替部126およびI側出力切替部128は、供給部112から出力される信号の供給先を、IQ誤差の測定時および調整時で切り替える。I側出力切替部126およびI側出力切替部128は、測定時において、供給部112から出力される基準I信号および基準Q信号を直交変調器300に供給する。また、I側出力切替部126およびI側出力切替部128は、調整時において、供給部112から出力される調整用のI信号および調整用のQ信号を調整用合成部124に供給する。
入力切替部130は、サンプル部118がサンプルする信号の入力元を、IQ誤差の測定時および調整時で切り替える。入力切替部130は、測定時において、直交変調器300から出力された変調信号をサンプル部118にサンプルさせる。また、入力切替部130は、調整時において、調整用合成部124から出力された合成信号をサンプル部118にサンプルさせる。
調整部132は、供給部112が出力する基準I信号および基準Q信号の誤差(例えば周波数、位相およびゲイン)を調整する。調整部132は、一例として、供給部112から予め定められた調整用のI信号および調整用のQ信号を出力させて、サンプル部118にサンプルさせる。そして、調整部132は、サンプル結果に基づき、供給部112が出力する基準I信号および基準Q信号の波形を調整する。調整部132は、一例として、国際公開第2007/072653号パンフレットまたは国際公開第2007/077686号パンフレットに記載された方法で、供給部112が出力する基準I信号および基準Q信号の間の誤差を調整する。
図13は、基準I信号および基準Q信号を同時に理想的な直交変調器に供給した場合に、当該理想的な直交変調器から出力されるマルチトーン信号の一例を示す。図14は、基準I信号および基準Q信号を直交変調器300に供給するタイミングの一例を示す。
IQ間誤差測定部20の供給部112は、図13に示されるようなマルチトーン信号を発生させる基準I信号および基準Q信号を出力する。更に、供給部112は、図14に示されるように、基準I信号の波形および基準Q信号の波形が互いに重ならないように時間的にずらして、直交変調器300に供給する。
供給部112は、一例として、基準I信号および基準Q信号を、基準I信号の波形(および基準Q信号の波形)の時間幅より長い期間(Tu)ずらして直交変調器300に供給する。また、直交変調器300の後段にフィルタ等が設けられている場合、直交変調器300が出力した変調信号は、歪み等により波形が広がる。従って、供給部112は、基準I信号と基準Q信号との間に予め定められたガード期間(Tg)を空けることが好ましい。
また、供給部112は、基準I信号および基準Q信号をクロックを停止せずに連続して直交変調器300に供給することが好ましい。これにより、IQ間誤差測定部20は、サンプリングクロックの位相ずれを補正しなくても、基準I信号および基準Q信号の周波数特性を精度良く抽出することができる。また、供給部112は、一例として、マルチトーン信号を発生させる基準I信号および基準Q信号の前または後に連続して、ノイズ(例えばS/N比またはC/N比)を測定するためのシングルトーン信号を発生させる信号を直交変調器300に供給してもよい。これにより、IQ間誤差測定部20は、IQ間誤差の測定処理およびノイズ測定処理の両者で、波形の解析のためのタイミング抽出処理を共通に実行することができ、解析処理時間を短縮することができる。
図15は、直交変調器300の誤差モデルを示す。次に、直交変調器300の誤差モデルについて説明する。誤差モデルの説明において用いる各変数は、次のような内容を表す。
tは、時刻を表す。
ωcは、キャリア周波数を表す。
ωは、直交変調器300に入力される信号の角周波数を表す。
I(t)は、直交変調器300に入力されるI信号の時間波形を表す。
Q(t)は、直交変調器300に入力されるQ信号の時間波形を表す。
s(t)は、直交変調器300から出力される変調信号の時間波形を表す。
(ω)は、直交変調器300のI信号経路の、角周波数ωに対するフィルタ特性を表す。
(ω)は、直交変調器300のQ信号経路の、角周波数ωに対するフィルタ特性を表す。
は、直交変調器300のゲインを表す。
Gは、直交変調器300のIQ間のゲイン誤差を表す。
τは、直交変調器300のIQ間のスキューを表す。
θ、θωcは、直交変調器300のキャリア位相誤差を表す。
φは、キャリア信号の初期位相を表す。
図15に示される誤差モデルにおいてH(ω)、H(ω)およびτを考慮しない場合、直交変調器300から出力される変調信号s(t)は、下記式(1)のように表される。
Figure 2013187817
このような変調信号s(t)を理想的な直交復調器により復調した場合、復調されたベースバンド信号R(t)は、下記式(2)のように表される。なお、IQ間のゲイン差Gおよびキャリア位相誤差θは、Q信号側に含まれていると考える。
Figure 2013187817
次に、IQ間のスキューがτである直交変調器300に、角周波数ωの基準I信号および基準Q信号を供給したとする。なお、IQ間のスキューは、Q信号側に含まれていると考える。
この場合、理想的な直交復調器により復調されるベースバンド信号は、式(2)のI(t)にcos(ωt)を代入し、Q(t)にsin(ω(t−τ))を代入することにより算出される。即ち、下記の式(3)のように表される。
Figure 2013187817
さらに、直交変調器300のI信号経路のフィルタ特性がH(ω)であり、Q信号経路のフィルタ特性がH(ω)であるとする。この場合、理想的な直交復調器により復調されるベースバンド信号は、下記の式(4)のように表される。
Figure 2013187817
即ち、式(4)は、IQ間のゲイン誤差がG、IQ間のスキューがτ、キャリア位相誤差がθ、I信号経路のフィルタ特性がH(ω)およびQ信号経路のフィルタ特性がH(ω)である直交変調器300に、角周波数ωの基準I信号および基準Q信号を供給した場合に、理想的な直交復調器により復調されるベースバンド信号を表す。式(4)から、直交変調器300から出力される変調信号s(t)に含まれるベースバンド信号の周波数特性は、下記の式(5)のように表される。
Figure 2013187817
なお、式(5)において、A(ω)は、ベースバンド信号における正の周波数の信号成分を表す。また、式(5)において、B(−ω)は、ベースバンド信号における負の周波数の信号成分を表す。また、式(5)において、H(ω)は、下記の式(6)に表されるように、角周波数ωの周波数におけるI信号経路とQ信号経路との間のフィルタ特性の誤差を表す。
Figure 2013187817
次に、直交変調器300の位相誤差の周波数特性、ゲイン誤差の周波数特性およびキャリア位相誤差の算出方法について説明する。
基準I信号のみを供給したことに応じて直交変調器300から出力される変調信号を、理想的な直交復調器により復調されたベースバンド信号を下記の式(7)に示す。また、基準Q信号のみを供給したことに応じて直交変調器300から出力される変調信号を、理想的な直交復調器により復調されたベースバンド信号を下記の式(8)に示す。
Figure 2013187817
式(7)から、基準I信号を供給したことに応じて直交変調器300から出力される変調信号に含まれる、トーン信号に対応するI信号周波数成分は、下記の式(9)のようになる。なお、A(ω)は、I信号周波数成分における正の周波数成分を表す。B(−ω)は、I信号周波数成分における負の周波数成分を表す。
Figure 2013187817
同様に、式(7)から、基準Q信号を供給したことに応じて直交変調器300から出力される変調信号に含まれる、トーン信号に対応するQ信号周波数成分は、下記の式(10)のようになる。なお、A(ω)は、Q信号周波数成分における正の周波数成分を表す。B(−ω)は、Q信号周波数成分における負の周波数成分を表す。
Figure 2013187817
続いて、I信号周波数成分における正の周波数成分とQ信号周波数成分における正の周波数成分との比P(ω)は、下記の式(11)のようになる。
Figure 2013187817
また、I信号周波数成分における負の周波数成分とQ信号周波数成分における負の周波数成分との比N(−ω)は、下記の式(12)のようになる。
Figure 2013187817
ここで、H(ω)は下記の式(13)のように表される。
Figure 2013187817
式(11)、式(12)および式(13)から、−N(−ω)/P(ω)は、下記の式(14)のように表される。
Figure 2013187817
式(14)の位相の1/2を算出すると、下記の式(15)のように表される。
Figure 2013187817
以上から、IQ間誤差測定部20は、(−N(−ω)/P(ω))の位相の1/2に基づき、直交変調器300の位相誤差を算出することができる。
続いて、式(11)のP(ω)を、式(15)により算出した位相誤差により補正すると、下記の式(16)のように変形される。
Figure 2013187817
式(16)の振幅(即ち、ベクトルの絶対値)は(|H(ω)|・G)となる。また、式(16)の位相はθωcとなる。
以上から、IQ間誤差測定部20は、P(ω)を位相誤差により補正し、補正したP(ω)の振幅(即ち、ベクトルの絶対値)に基づき、直交変調器300のゲイン誤差を算出することができる。また、IQ間誤差測定部20は、P(ω)を位相誤差により補正し、補正したP(ω)の位相に基づき、直交変調器300の位相誤差を算出することができる。
また、式(11)、式(12)および式(13)から、(−N(−ω)・P(ω))が下記の式(17)のように表される。
Figure 2013187817
式(17)の振幅(ベクトルの絶対値)の平方根は(|H(ω)|・G)となる。また、式(17)の位相の1/2はθωcとなる。
以上から、IQ間誤差測定部20は、(−N(−ω)・P(ω))の振幅(即ち、ベクトルの絶対値)の平方根に基づき、直交変調器300のゲイン誤差を算出することができる。また、IQ間誤差測定部20は、(−N(−ω)・P(ω))の位相の1/2に基づき、直交変調器300のキャリア位相誤差を算出することができる。
続いて、式(11)のP(ω)を、式(17)により算出したゲイン誤差およびキャリア位相誤差により補正すると、下記の式(18)のように変形される。
Figure 2013187817
式(18)の位相は(ωτ−∠H(ω))となる。以上から、IQ間誤差測定部20は、P(ω)をゲイン誤差およびキャリア位相誤差により補正し、補正したP(ω)の位相に基づき、直交変調器300の位相誤差を算出することができる。
なお、式(11)のP(ω)を、式(17)により算出したキャリア位相誤差のみにより補正してもよい。この場合、式(11)は下記の式(19)のように変形される。
Figure 2013187817
式(19)の位相は(ωτ−∠H(ω))となる。以上から、IQ間誤差測定部20は、P(ω)を少なくともキャリア位相誤差により補正し、補正したP(ω)の位相に基づき、直交変調器300の位相誤差を算出することができる。
また、式(11)、式(12)および式(13)から、(−N(−ω)・P(ω))が下記の式(20)のように表される。なお、P(ω)は、P(ω)の複素共役を表す。
Figure 2013187817
式(20)の振幅(ベクトルの絶対値)の平方根は(|H(ω)|・G)となる。また、式(20)の位相の1/2は(ωτ−∠H(ω))となる。
以上から、IQ間誤差測定部20は、(−N(−ω)・P(ω))の振幅(即ち、ベクトルの絶対値)の平方根に基づき、直交変調器300のゲイン誤差を算出することができる。また、IQ間誤差測定部20は、(−N(−ω)・P(ω))の位相の1/2に基づき、直交変調器300の位相誤差を算出することができる。
続いて、式(11)のP(ω)を、式(20)により算出したゲイン誤差および位相誤差により補正すると、下記の式(21)のように変形される。
Figure 2013187817
式(21)の位相は(θωc)となる。以上から、IQ間誤差測定部20は、P(ω)をゲイン誤差および位相誤差により補正し、補正したP(ω)の位相に基づき、直交変調器300のキャリア位相誤差を算出することができる。
なお、式(11)のP(ω)を、式(20)により算出した位相誤差のみにより補正してもよい。この場合、式(11)は下記の式(22)のように変形される。
Figure 2013187817
式(22)の位相は(θωc)となる。以上から、IQ間誤差測定部20は、P(ω)を少なくとも位相誤差により補正し、補正したP(ω)の位相に基づき、直交変調器300のキャリア位相誤差を算出することができる。
また、IQ間誤差測定部20は、式(20)によりゲイン誤差および位相誤差を算出し、式(17)によりキャリア位相誤差を算出してもよい。また、IQ間誤差測定部20は、ゲイン誤差、位相誤差およびキャリア位相誤差を、以上説明したいずれの式の組合せにより算出してもよい。
図16は、直交変調器300のIQ誤差(ゲイン誤差(|Q/I|)および位相誤差(∠(Q/I)))の周波数特性の一例を示す。
ゲイン誤差(|Q/I|)の周波数特性は、図16に示されるように、周波数に対して一定の成分(ゲインG)と、周波数に応じて変動する成分(リップル(|H(ω)|))とに分離される。従って、IQ間誤差測定部20は、ゲイン誤差を、周波数に対して一定の成分(G)およびリップル(|H(ω)|)に分離して算出することが好ましい。
ここで、周波数に対して一定の成分(ゲインG)は、ゲイン誤差を表す関数の全体に乗算される係数として表される。従って、IQ間誤差測定部20は、マルチトーン信号を用いて複数の角周波数のそれぞれでのゲイン誤差を算出して、直交変調器300のゲイン誤差を表す関数を推定することにより、一定成分Gとリップル(|H(ω)|)とを分離することができる。
また、位相誤差(∠(Q/I))の周波数特性は、図16に示されるように、周波数に応じて直線的に変化するスキュー(−ωτ)と、周波数に応じて非線形に変動する群遅延(∠H(ω))とに分離される。そこで、IQ間誤差測定部20は、位相誤差を、スキュー(τ)および群遅延(∠H(ω))に分離して算出することが好ましい。
ここで、スキューτは、直交変調器300の位相誤差を表す関数における一次項の係数として表される。従って、IQ間誤差測定部20は、マルチトーン信号を用いて複数の角周波数のそれぞれでの位相誤差を算出して、直交変調器300の位相誤差を表す関数を推定することにより、スキューτと群遅延(∠H(ω)とを分離することができる。
また、IQ間誤差測定部20は、H(ω)を表す方程式が予め予測されている場合、以上の算出方法に代えて、次のような算出方法により、位相誤差、ゲイン誤差およびキャリア位相誤差を算出することができる。
P(ω)の位相は、次の式(23)のように表される。
Figure 2013187817
ここで、ω=0の場合、τおよびH(ω)はそれぞれ0である。即ち、ω=0の場合、(ωτ−|H(ω)|)=0である。従って、IQ間誤差測定部20は、DCの周波数成分(ω=0)の場合における、P(ω)の位相を算出することにより、キャリア位相誤差θωcを算出することができる。
また、IQ間誤差測定部20は、マルチトーン信号を用いて、複数の角周波数のそれぞれについてP(ω)の実測値を算出する。続いて、IQ間誤差測定部20は、ωを変数とした1次方程式を、複数の角周波数のそれぞれのP(ω)の実測値に対してフィッティングして、P(ω)を表す1次関数を算出する。IQ間誤差測定部20は、一例として、最小二乗法を用いてP(ω)と最も誤差が小さくなる1次関数を算出する。
このように算出された1次関数の傾きはスキューτを表し、ω=0の切片はキャリア位相誤差を表す。従って、IQ間誤差測定部20は、このように算出した1次関数の傾きをスキューτとし、ω=0の切片をキャリア位相誤差として算出することができる。
また、IQ間誤差測定部20は、H(ω)を表す方程式が予め予測されている場合、この方程式を複数の角周波数のそれぞれのP(ω)の実測値に対してフィッティングして、P(ω)を表す関数を算出する。IQ間誤差測定部20は、一例として、最小二乗法により最も誤差が小さくなる関数を算出する。
このように算出された関数の1次の係数はスキューτを表し、他の次数の係数は群遅延(H(ω))を表す。従って、IQ間誤差測定部20は、このように算出した関数の1次の項の係数をスキューτとし、1次以外の項の係数を群遅延(H(ω))として算出することができる。
図17は、本実施形態に係る算出部122の処理フローの一例を示す。算出部122は、直交変調器300の位相誤差、ゲイン誤差およびキャリア位相誤差の算出において、一例として、図17に示される処理を実行する。
まず、処理に先立って、算出部122は、I信号周波数成分における正の周波数成分(A)、Q信号周波数成分における正の周波数成分(A)、I信号周波数成分における負の周波数成分(B)、および、Q信号周波数成分における負の周波数成分(B)を、抽出部120から入力する。
続いて、算出部122は、入力した信号成分にチャネル補正を行う(S10)。即ち、算出部122は、I信号周波数成分における正の周波数成分(A)およびI信号周波数成分における負の周波数成分(B)に対して、I信号経路のチャネルを補正するための補正係数によりチャネル補正を行う。また、算出部122は、Q信号周波数成分における正の周波数成分(A)およびQ信号周波数成分における負の周波数成分(B)に対して、Q信号経路のチャネルを補正するための補正係数によりチャネル補正を行う。
続いて、算出部122は、Q信号周波数成分における正の周波数成分(A)に虚数単位(j)を乗算する(S11)。そして、算出部122は、虚数単位(j)が乗算されたQ信号周波数成分における正の周波数成分(A)を、I信号周波数成分における正の周波数成分(A)により除算して(jA/A)、P(ω)を算出する(S12)。
また、算出部122は、Q信号周波数成分における負の周波数成分(B)に虚数単位(j)を乗算する(S13)。続いて、算出部122は、虚数単位(j)が乗算されたQ信号周波数成分における負の周波数成分(j×B)を、I信号周波数成分における負の周波数成分(B)により除算して(jB/B)、N(−ω)を算出する(S12)。
続いて、算出部122は、N(−ω)をP(ω)で除算して正負を反転することにより、−N(−ω)/P(ω)を算出する(S15)。続いて、算出部122は、トーン信号を発生させた1または複数の角周波数ωのそれぞれについて、位相誤差を算出する(S16)。即ち、算出部122は、(−N(−ω)/P(ω))の位相の1/2を位相誤差として算出する。
続いて、算出部122は、ステップS16で算出した位相誤差をステップS12で算出したP(ω)に乗算して、P(ω)を補正する(S17)。これにより、算出部122は、P(ω)から、直交変調器300の位相誤差による影響を除去することができる。
続いて、算出部122は、トーン信号を発生させた1または複数の角周波数ωのそれぞれについて、補正したP(ω)に基づきゲイン誤差およびキャリア位相誤差を算出する(S18)。即ち、算出部122は、補正したP(ω)の振幅をゲイン誤差として算出する。また、算出部122は、補正したP(ω)の位相をキャリア周波数誤差として算出する。
以上のように算出部122は、直交変調器300の位相誤差、ゲイン誤差およびキャリア位相誤差を精度良く簡易に測定することができる。更に、算出部122は、以上の処理をマルチトーン信号に含まれるそれぞれのトーン信号の角周波数(ω)について実行することにより、ゲイン誤差の周波数特性および位相誤差の周波数特性を算出することができる。
また、さらに、算出部122は、ゲイン誤差の周波数特性を、周波数に対して一定の成分および周波数に応じて変動するリップルに分離してもよい。また、算出部122は、位相誤差の周波数特性を、周波数の1次項により表されるスキューおよび周波数の1次項以外により表される群遅延に分離してもよい。これにより、算出部122は、抽出部120のIQ誤差の特性をより詳細に算出することができる。
図18は、変形例に係るIQ間誤差測定部20の構成を直交復調器400とともに示す。変形例に係るIQ間誤差測定部20は、図12に示したIQ間誤差測定部20と略同一の構成および機能を採るので、略同一機能の部材には図面中に同一の符号を付け、以下相違点を除き説明を省略する。
本変形例に係るIQ間誤差測定部20は、直交変調器300に代えて、直交復調器400のIQ間の位相誤差の周波数特性、ゲイン誤差の周波数特性およびキャリア位相誤差を測定する。本変形例に係るIQ間誤差測定部20は、供給部112と、I側サンプル部162と、Q側サンプル部164と、抽出部120と、算出部122と、調整用分配部166と、出力切替部168と、I側入力切替部170と、Q側入力切替部172と、調整部132とを備える。
供給部112は、トーン信号を発生させるIQ信号におけるI成分を直交変調した信号に対応する第1変調信号、および、IQ信号におけるQ成分を直交変調した信号に対応する第2変調信号を、時間的にずらして直交復調器400に供給する。即ち、供給部112は、図12に示した供給部112から出力される基準I信号を理想的な直交変調器により直交変調して出力された変調信号を、第1変調信号として出力する。また、供給部112は、図12に示した供給部112から出力される基準Q信号を理想的な直交変調器により直交変調して出力された変調信号を、第2変調信号として出力する。
供給部112は、正の周波数および負の周波数の何れか一方にマルチトーン信号を発生させるIQ信号におけるI成分を直交変調した信号に対応する第1変調信号、および、当該IQ信号におけるQ成分を直交変調した信号に対応する第2変調信号を、時間的にずらして直交復調器400に供給してもよい。また、供給部112は、折返し成分が重ならないマルチトーン信号を発生させるIQ信号におけるI成分を直交変調した第1変調信号と、IQ信号におけるQ成分を直交変調した第2変調信号とを、時間的にずらして直交復調器400に供給してもよい。
供給部112は、一例として、波形発生部182と、DAC184と、周波数シフト部186と、バイパススイッチ188とを有する。波形発生部182は、第1変調信号の波形データおよび第2変調信号の波形データを時間的にずらして発生する。DAC184は、波形発生部182から供給された波形データをデジタル/アナログ変換して、第1変調信号および第2変調信号を出力する。
周波数シフト部186は、供給部112から出力された第1変調信号および第2変調信号のキャリア周波数をアップコンバートして、直交復調器400に供給する。バイパススイッチ188は、周波数シフト部186によるアップコンバートが不要の場合、DAC184から出力された第1変調信号および第2変調信号を、周波数シフト部186をバイパスさせて直交復調器400に供給する。
以上により供給部112は、第1変調信号および第2変調信号を時間的にずらして直交復調器400に供給することができる。そして、直交復調器400は、第1変調信号を直交復調したベースバンド信号を出力することができる。また、抽出部120は、第2変調信号を直交復調したベースバンド信号を出力することができる。
I側サンプル部162は、直交復調器400から出力されたベースバンド信号のうちのI成分に応じた信号をサンプリングしてデジタル化する。Q側サンプル部164は、直交復調器400から出力されたベースバンド信号のうちのQ成分に応じた信号をサンプリングしてデジタル化する。
抽出部120は、直交復調器400が第1変調信号を復調したベースバンド信号に含まれるトーン信号に対応する周波数成分を抽出する。また、抽出部120は、直交復調器400が第2変調信号を復調したベースバンド信号に含まれるトーン信号に対応する周波数成分を抽出する。
算出部122は、第1変調信号を復調したベースバンド信号に含まれるトーン信号に対応する周波数成分、および、第2変調信号を復調したベースバンド信号に含まれるトーン信号に対応する周波数成分に基づき、直交復調器400の位相誤差の周波数特性、ゲイン誤差の周波数特性およびキャリア位相誤差を算出する。算出部122は、更に、直交復調器400のキャリア位相誤差を算出してもよい。
ここで、算出部122は、第1変調信号を復調したベースバンド信号に含まれるトーン信号に対応する周波数成分を、Q信号周波数成分として取り扱う。さらに、算出部122は、第2変調信号を復調したベースバンド信号に含まれるトーン信号に対応する周波数成分を、Q信号周波数成分として取り扱う。そして、図12に示した算出部122と同様に、位相誤差、ゲイン誤差およびキャリア位相誤差を算出する。
これにより、本変形例に係るIQ間誤差測定部20によれば、直交復調器400の位相誤差、ゲイン誤差およびキャリア位相誤差を、精度良く且つ簡単に測定することができる。
図19は、本実施形態に係るコンピュータ1900のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びCD−ROMドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部とを備える。
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。CD−ROMドライブ2060は、CD−ROM2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ1900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ2050は、フレキシブルディスク2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フレキシブルディスク・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続すると共に、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を、OFDM信号のEVMを算出する誤差量算出部30として機能させるプログラムは、理想信号算出モジュールと、予測信号算出モジュール、EVM算出モジュールとを備える。また、コンピュータ1900をSC−FDMA信号のEVMを算出する誤差量算出部30として機能させるプログラムは、理想信号算出モジュールと、予測信号算出モジュール、EVM算出モジュールと、時間応答変換モジュールを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、理想信号算出部32、予測信号算出部34、EVM算出部36および時間応答変換部38としてそれぞれ機能させる。
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である理想信号算出部32、予測信号算出部34、EVM算出部36および時間応答変換部38として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の誤差量算出部30が構築される。
一例として、コンピュータ1900と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フレキシブルディスク2090、又はCD−ROM2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060(CD−ROM2095)、フレキシブルディスク・ドライブ2050(フレキシブルディスク2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020および外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすかどうかを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
以上に示したプログラム又はモジュールは、外部の記録媒体に格納されてもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095の他に、DVD又はCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ1900に提供してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 測定装置、20 IQ間誤差測定部、30 誤差量算出部、32 理想信号算出部、34 予測信号算出部、36 EVM算出部、38 時間応答変換部、40 雑音測定部、200 被測定デバイス、112 供給部、114 周波数シフト部、116 バイパススイッチ、118 サンプル部、120 抽出部、122 算出部、124 調整用合成部、126 I側出力切替部、128 I側出力切替部、130 入力切替部、132 調整部、142 波形発生部、144 I側DAC、146 Q側DAC、162 I側サンプル部、164 Q側サンプル部、166 調整用分配部、168 出力切替部、170 I側入力切替部、172 Q側入力切替部、182 波形発生部、184 DAC、186 周波数シフト部、188 バイパススイッチ、300 直交変調器、400 直交復調器、1900 コンピュータ、2000 CPU、2010 ROM、2020 RAM、2030 通信インターフェイス、2040 ハードディスクドライブ、2050 フレキシブルディスク・ドライブ、2060 CD−ROMドライブ、2070 入出力チップ、2075 グラフィック・コントローラ、2080 表示装置、2082 ホスト・コントローラ、2084 入出力コントローラ、2090 フレキシブルディスク、2095 CD−ROM

Claims (8)

  1. 直交変調器または直交復調器を備える被測定デバイスの特性を測定する測定装置であって、
    前記被測定デバイスのIQ間誤差の周波数特性を測定するIQ間誤差測定部と、
    IQ間誤差を含まない前記被測定デバイスのモデルに予め定められた信号を入力して出力されるべき理想信号と、前記IQ間誤差測定部により測定されたIQ間誤差を含む前記被測定デバイスのモデルに前記予め定められた信号を入力して出力されるべき予測信号との、複数の周波数のそれぞれにおけるコンスタレーションの誤差に基づき、EVMを算出する誤差量算出部と、
    を備え、
    前記誤差量算出部は、前記予測信号における前記複数の周波数のそれぞれの信号成分をチャネル特性に応じて補正して、前記コンスタレーションの誤差を算出する
    測定装置。
  2. 前記誤差量算出部は、前記予測信号における前記複数の周波数のそれぞれの信号成分に対して、前記IQ間誤差に基づき算出されるチャネル特性を表す補正係数を乗算する
    請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記誤差量算出部は、当該周波数のリファレンス信号の信号成分、当該周波数のミラー周波数のリファレンス信号が当該周波数に与える信号成分、および、前記IQ間誤差に基づき前記補正係数を算出する
    請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記誤差量算出部は、I信号経路のフィルタ特性とQ信号経路のフィルタ特性との差が予め定められた値よりも小さい場合において、前記IQ間誤差および前記I信号経路のフィルタ特性の当該周波数の成分に基づき前記補正係数を算出する
    請求項2に記載の測定装置。
  5. 前記誤差量算出部は、複数の周波数のそれぞれにおける前記理想信号と前記予測信号とのコンスタレーションの誤差の二乗平均平方根を、前記EVMとして出力する
    請求項1から4の何れか1項に記載の測定装置。
  6. 前記被測定デバイスの信号対雑音比を測定する雑音測定部を更に備え、
    前記誤差量算出部は、前記信号対雑音比の二乗と前記コンスタレーションの誤差の二乗とを加算した値の平方根を前記EVMとして出力する
    請求項5に記載の測定装置。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載の測定装置における前記誤差量算出部として、コンピュータを機能させるためのプログラム。
  8. 直交変調器または直交復調器を備える被測定デバイスの特性を測定する測定方法であって、
    前記被測定デバイスのIQ間誤差の周波数特性を測定するIQ間誤差測定ステップと、
    IQ間誤差を含まない前記被測定デバイスのモデルに予め定められた信号を入力して出力されるべき理想信号と、前記IQ間誤差測定ステップにおいて測定されたIQ間誤差を含む前記被測定デバイスのモデルに予め定められた信号を入力して出力されるべき予測信号との、複数の周波数のそれぞれにおけるコンスタレーションの誤差に基づき、EVMを算出する誤差量算出ステップと、
    を含み、
    前記誤差量算出ステップにおいて、前記予測信号における前記複数の周波数のそれぞれの信号成分をチャネル特性に応じて補正して、前記コンスタレーションの誤差を算出する
    測定方法。
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