JP2013183984A - ガイドワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた操作性(特に、血管選択性)を有するガイドワイヤを提供すること。
【解決手段】ガイドワイヤ1は、直線状に延びる直線部28と、直線部28の先端側に位置し、所定方向へ湾曲する湾曲部27とを有するワイヤ本体2を有している。湾曲部27は、曲率半径が先端側へ向けて漸減している。また、湾曲部27は、全域が所定方向に湾曲している。また、湾曲部27の先端と接する接線L1と、直線部28の延長線L2とのなす角θは、90°<θ<180°なる関係を満足する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガイドワイヤに関する。
消化管、血管等の生体管腔にカテーテルを挿入する際には、当該カテーテルを生体管腔の目的部位まで誘導するために、ガイドワイヤが用いられる。このガイドワイヤは、カテーテル内に挿通して用いられる。また、内視鏡を用いた生体管腔等の観察や処置も行なわれ、この内視鏡や内視鏡のルーメンに挿入されたカテーテルを生体管腔等の目的部位まで誘導するのにもガイドワイヤが用いられる。
また、ガイドワイヤとして、分岐や蛇行を有することが多い血管内で安全に用いることができ、かつ優れた操作性(血管選択性)を得るために、先端に例えばJ型形状の湾曲部を有するガイドワイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載のガイドワイヤでは、湾曲部の曲率が先端側へ向けてほぼ一定であり、かつ、その先端部が直線状に形成されているため、血管選択性が挿入される血管の太さ等に依存し、血管の太さに影響を受けることなく優れた操作性を発揮することができない。具体的に説明すれば、例えば、比較的細い第1血管へ特許文献1のガイドワイヤを挿入すると、湾曲部が直線状に延びるように変形し、変形した状態では、その先端がガイドワイヤ前方を向いてしまう。したがって、第1血管の途中で分岐する第2血管にガイドワイヤを進めたい場合でも、ガイドワイヤの先端が第2血管の方向に向かず第2血管へ推し進めることが困難である。
また、太い血管と細い血管の両方に対応することを目的としたガイドワイヤが知られている(例えば、特許文献2参照)が、2つの湾曲部ですべての血管径に対応することは困難であり、所定径の血管においては、特許文献1のガイドワイヤが抱える課題を解決しているとは云い難い。
特開2004−181184号公報 特表2003−508168号公報
本発明の目的は、優れた操作性を有するガイドワイヤを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(4)の本発明により達成される。また、下記(5)〜(10)であるのが好ましい。
(1) 直線状に延びる直線部と、前記直線部の先端側に位置し、所定方向へ湾曲する湾曲部とを有するワイヤ本体を有し、
前記湾曲部は、曲率半径が先端側へ向けて漸減していることを特徴とするガイドワイヤ。
(2) 前記湾曲部は、全域が所定方向に湾曲している上記(1)に記載のガイドワイヤ。
(3) 前記湾曲部の先端と接する接線と、前記直線部の延長線とのなす角θは、90°<θ<180°なる関係を満足する上記(1)または(2)に記載のガイドワイヤ。
(4) 前記湾曲部の先端と接するとともに前記直線部に対して平行な線分と、前記直線部との離間距離は、3mm以上である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(5) 前記ワイヤ本体は、ワイヤ本体の途中に設けられ、外径が先端側に向けて漸減する外径漸減部と、前記外径漸減部の先端から前記ワイヤ本体の先端まで延在して設けられ、外径が長手方向に沿って一定な外径一定部とを有している上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(6) 前記外径漸減部と前記外径一定部の境界が、前記直線部に位置している上記(5)に記載のガイドワイヤ。
(7) 前記外径漸減部と前記外径一定部の境界が、前記湾曲部に位置している上記(5)に記載のガイドワイヤ。
(8) 前記湾曲部の長さは、4〜25mmである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(9) 前記湾曲部の先端部の曲率半径は、1〜15mmである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(10) 前記湾曲部を覆う湾曲部被覆層を有する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
本発明によれば、先端へ向けて曲率半径が漸減する湾曲部を有しているため、太い血管から分岐した細い血管への侵入や、細い血管から分岐した細い血管への侵入など、血管の太さに影響されずに、優れた血管選択性を発揮することができるガイドワイヤとなる。また、このような優れた血管選択性を発揮できるため、迷入(例えば、血管の分岐部にて意図しない血管へ侵入してしまうこと)をより効果的に防止することのできるガイドワイヤとなる。
本発明のガイドワイヤの第1実施形態を示す縦断面図である。 図1に示すガイドワイヤの使用状態を示す図である。 図1に示すガイドワイヤの使用状態を示す図である。 本発明のガイドワイヤの第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明のガイドワイヤの第3実施形態を示す縦断面図である。
以下、本発明のガイドワイヤを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のガイドワイヤの第1実施形態を示す縦断面図、図2および図3は、図1に示すガイドワイヤの使用状態を示す図である。なお、以下では、説明の都合上、図1中の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。また、各図中では、それぞれ、理解を容易にするため、ガイドワイヤの長さ方向を短縮し、ガイドワイヤの太さ方向を誇張して模式的に図示しており、長さ方向と太さ方向の比率は実際とは異なる。
図1に示すガイドワイヤ1は、カテーテル(内視鏡も含む)の内腔に挿入して用いられるカテーテル用ガイドワイヤであって、長尺なワイヤ本体2と、ワイヤ本体2の先端側を覆う先端側被覆層3と、ワイヤ本体2の基端側を覆う基端側被覆層4とを有している。
ガイドワイヤ1の全長は、特に限定されないが、200〜5000mm程度であるのが好ましい。また、ガイドワイヤ1の平均外径は、特に限定されないが、0.2〜1.2mm程度であるのが好ましい。
(ワイヤ本体)
ワイヤ本体2は、弾性を有する線材である。ワイヤ本体2は、その両端部に長手方向に外径が一定な外径一定部21、22を有し、さらに、外径一定部21、22間に、先端方向へ向かって外径が漸減するテーパ部(外径漸減部)23を有している。すなわち、テーパ部23は、ワイヤ本体2の途中に設けられ、外径一定部21は、テーパ部23の先端からワイヤ本体2の先端まで延在して設けられ、外径一定部22は、テーパ部23の基端からワイヤ本体2の基端まで延在して設けられている。
テーパ部23を有することにより、ワイヤ本体2の剛性(曲げ剛性、ねじり剛性)を先端方向に向かって徐々に減少させることができ、その結果、ガイドワイヤ1は、先端部に良好な柔軟性を得て、血管への追従性、安全性が向上すると共に、折れ曲がり等も防止することができる。
外径一定部21の長さは、特に限定されないが、10〜200mm程度であるのが好ましく、20〜100mm程度であるのがより好ましい。これにより、先端部分に高い柔軟性を付与することができるため、血管への追従性が向上する。
テーパ部23の長さは、特に限定されないが、10〜1000mm程度であるのが好ましく、60〜200mm程度であるのがより好ましく、90〜180mm程度であるのがさらに好ましい。前記範囲にあると、長手方向に沿った剛性の変化をより緩やかにすることができる。
本実施形態では、テーパ部23は、その外径が先端方向に向かってほぼ一定の減少率で連続的に減少するテーパ状をなしている。換言すれば、テーパ部23のテーパ角度は、長手方向に沿ってほぼ一定になっている。これにより、ガイドワイヤ1では、長手方向に沿った剛性の変化をより緩やかにすることができる。
なお、このような構成と異なり、テーパ部23のテーパ角度は、長手方向に沿って変化していても良く、例えば、テーパ角度が比較的大きい個所と比較的小さい個所とが複数回交互に繰り返して形成されているようなものでもよい。その場合、テーパ部23のテーパ角度がゼロになる個所があってもよい。すなわち、テーパ部23の途中に、外径が長手方向に沿って一定な外径一定部が設けられていてもよい。
図1に示すように、ワイヤ本体2は、先端部に位置し、外力が加わっていない自然状態にて、所定方向に湾曲する湾曲部27と、湾曲部27の基端に接続され、自然状態にてほぼ直線状の直線部28とを有している。湾曲部27の先端は、ワイヤ本体2の先端を構成する。
湾曲部27は、その全体が前記所定方向に湾曲しており、直線的な部分を実質的に有していない。また、湾曲部27の曲率半径は、先端側へ向けて漸減している。すなわち、湾曲部27は、先端側へ向かうに連れてカーブがきつくなっている。このような形状としては、特に限定されないが、例えばインボリュート曲線と呼ばれる曲線に倣った形状とすることもできる。なお、前記「湾曲部27の曲率半径」とは、具体的には、湾曲部27の中心軸Aにおける曲率半径を意味している。
また、湾曲部27の曲率半径は、先端側へ向けて一定の変化率で変化するのが好ましい。これにより、例えば、湾曲部27の所定箇所(変化率が他の部位と比べて異なっている領域)への応力集中を防止できるため、ガイドワイヤ1の操作性が向上する。曲率半径の変化率は、特に限定されないが、0.2〜0.9であるのが好ましく、0.3〜0.6であるのがより好ましい。これにより、湾曲部27の全長が過度に長くなるのを防止しつつ、湾曲部27の先端部における曲率半径を適した大きさとすることができる。そのため、ガイドワイヤ1は、後述するように、血管選択性(操作性)に優れたガイドワイヤとなる。
ここで、本明細書では、前記「変化率」は、湾曲部27上の任意の点である第1位置p1における曲率半径をr1とし、第1位置p1から湾曲部27上を先端側へ1mm移動した点である第2位置p2における曲率半径をR2としたときに、r2/r1で求められる数値である。
なお、湾曲部27は、その曲率半径が先端側へ向けて漸減していれば、曲率半径の変化率が一定でなくてもよく、変化していてもよい。すなわち、湾曲部27は、曲率半径の変化率が異なる複数の部位を有していてもよい。例えば、湾曲部27は、曲率半径の変化率が先端側へ向けて漸増するように構成されていてもよいし、漸減するように構成されていてもよい。
また、湾曲部27の先端の曲率半径は、特に限定されないが、1〜15mm程度であるのが好ましく、2〜10mm程度であるのがより好ましい。これにより、湾曲部27の先端部の湾曲状態が適したものとなり、血管選択性がより向上する。具体的には、比較的太い血管から分岐した比較的細い血管への侵入や、比較的細い血管から分岐した比較的細い血管への侵入など、血管の太さに影響されずに、優れた血管選択性を発揮することができる。このように血管選択性が向上するため、さらには、迷入(例えば、血管の分岐部にて意図しない血管へ侵入してしまうこと)をより効果的に防止することができる。
また、湾曲部27の先端(軸A)と接する接線L1と、直線部28の軸の延長線L2とのなす角θは、90°<θ<180°であるのが好ましく、120°<θ<150°程度であるのがより好ましい。これにより、血管選択性がより向上する。具体的には、上述した数値範囲とすれば、後述するように、ガイドワイヤ1がどのような太さの血管に挿入されている状態でも、そこから分岐する血管側に湾曲部27の先端が向くため、分岐した血管に容易に侵入することができる。したがって、血管選択性がより向上する。
また、湾曲部27の先端と接するとともに直線部28と平行な線分L3と、直線部28との離間距離Dとしては、特に限定されないが、ガイドワイヤ1を挿入する血管の内径よりも若干大きいことが好ましい。具体的には、離間距離Dは、ガイドワイヤ1を挿入する血管の太さによっても異なるが、3〜15mm程度であるのが好ましく、5〜10mm程度であるのがより好ましい。
このように、離間距離Dを、ガイドワイヤ1を挿入する血管の内径よりも若干大きくすることにより、血管内で湾曲部27が直線状に延ばされるように変形した状態で存在させることができ、自然状態へ戻ろうとする復元力を利用して、湾曲部27の先端を分岐した血管へ簡単に侵入させることができる。そのため、優れた血管選択性を発揮することができる。
湾曲部27の長さとしては、特に限定されないが、2〜25mm程度であるのがこのましく、5〜20mm程度であるのがより好ましい。これにより、湾曲部27が過度に長くなるのを防止しつつ、湾曲部27に十分なカーブを与えることができる。そのため、ガイドワイヤ1の操作性が向上する。
本実施形態のガイドワイヤ1では、外径一定部21とテーパ部23の境界Iは、直線部28に位置している。すなわち、湾曲部27は、外径一定部21で構成されており、長手方向に沿って外径が一定となっている。このように、湾曲部27の外径を長手方向に沿って一定とすることにより、湾曲部27の柔軟性が長手方向の全域にわたってほぼ等しくなるため、ガイドワイヤ1の操作性が向上する。また、湾曲部27の形状付けを容易に行うことができるという製造上のメリットもある。
以上のようなワイヤ本体2の構成材料は、金属材料で構成されているのが好ましく、例えば、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等)、ピアノ線、コバルト系合金、擬弾性を示す合金(超弾性合金を含む。)などの各種金属材料を使用することができる。
ワイヤ本体2の材料として、ステンレス鋼を用いた場合、ガイドワイヤ1は、より優れた押し込み性およびトルク伝達性が得られる。
また、ワイヤ本体2の材料として、コバルト系合金を用いた場合、ガイドワイヤ1は、特に優れたトルク伝達性を有し、座屈等の問題を極めて生じ難くなる。コバルト系合金としては、構成元素としてCoを含むものであれば、いかなるものを用いてもよいが、Coを主成分として含むもの(Co基合金:合金を構成する元素中で、Coの含有率が重量比で最も多い合金)が好ましく、Co−Ni−Cr系合金を用いるのがより好ましい。このような組成の合金は、常温における変形においても可塑性を有するため、例えば、使用時等に所望の形状に容易に変形することができる。また、このような組成の合金は、弾性係数が高く、かつ高弾性限度としても冷間成形可能で、高弾性限度であることにより、座屈の発生を十分に防止しつつ、小径化することができ、所定部位に挿入するのに十分な柔軟性と剛性を備えるものとすることができる。
ワイヤ本体2の材料として、超弾性合金を用いた場合、ガイドワイヤ1は、全体にわたって十分な曲げに対する柔軟性と復元性が得られ、複雑に湾曲・屈曲する血管に対する追従性が向上し、より優れた操作性が得られる。さらに、ワイヤ本体2が湾曲・屈曲変形を繰り返しても、ワイヤ本体2に復元性により曲がり癖が付かないので、ガイドワイヤ1の使用中にワイヤ本体2に曲がり癖が付くことによる操作性の低下を防止することができる。
擬弾性合金には、引張りによる応力−ひずみ曲線がいずれの形状のものも含み、As、Af、Ms、Mf等の変態点が顕著に測定できるものも、できないものも含み、応力により大きく変形し、応力の除去により元の形状にほぼ戻るものは全て含まれる。
超弾性合金の好ましい組成としては、49〜52原子%NiのNi−Ti合金等のNi−Ti系合金、38.5〜41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%XのCu−Zn−X合金(Xは、Be、Si、Sn、Al、Gaのうちの少なくとも1種)、36〜38原子%AlのNi−Al合金等が挙げられる。このなかでも特に好ましいものは、上記のNi−Ti系合金である。
なお、ワイヤ本体2は、連結された2本のワイヤで構成れていてもよい。具体的には、芯材先端側に位置する第1ワイヤと、基端側に位置し第1ワイヤの基端に溶接により連結された第2ワイヤとにより構成されていてもよい。
この場合、第1ワイヤと第2ワイヤの材料は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。異なる場合には、第1ワイヤを、第2ワイヤの構成材料より弾性率が小さい材料で構成するのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1は、先端側の部分が優れた柔軟性を有するとともに、基端側の部分が剛性(曲げ剛性、ねじり剛性)に富んだものとなる。その結果、ガイドワイヤ1は、優れた押し込み性やトルク伝達性を得て良好な操作性を確保しつつ、先端側においては良好な柔軟性、復元性を得て血管への追従性、安全性が向上する。
第1ワイヤと、第2ワイヤとの具体的な組合せとしては、第1ワイヤを超弾性合金(Ni−Ti合金)で構成し、第2ワイヤをステンレス鋼で構成することが特に好ましい。これにより、前述した効果はさらに顕著なものとなる。
(先端側被覆層)
先端側被覆層3は、ワイヤ本体2の先端側、具体的には、湾曲部27の全域および直線部28の先端部を覆うように形成されている。先端側被覆層3は、種々の目的で形成することができるが、その一例として、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動摩擦)を低減し、摺動性を向上させることがある。
このような目的のためには、先端側被覆層3は、摩擦を低減し得る材料で構成されているのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内壁との摩擦抵抗(摺動抵抗)が低減されて摺動性が向上し、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、ガイドワイヤ1の摺動抵抗が低くなることにより、ガイドワイヤ1をカテーテル内で移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
このような摩擦を低減し得る材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、ETFE等)、シリコーンゴム、その他各種のエラストマー(例えば、ポリアミド系、ポリエステル系等の熱可塑性エラストマー)またはこれらの複合材料が挙げられるが、そのなかでも特に、ポリウレタン系樹脂およびフッ素系樹脂(またはこれを含む複合材料)が好ましい。また、フッ素系樹脂としては、PTFEがより好ましい。
また、摩擦を低減し得る材料の他の好ましい例としては、親水性材料または疎水性材料が挙げられる。これらのうちでも特に、親水性材料が好ましい。
この親水性材料としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
このような親水性材料は、多くの場合、湿潤(吸水)により潤滑性を発揮し、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内壁との摩擦抵抗(摺動抵抗)を低減する。これにより、ガイドワイヤ1の摺動性が向上し、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。
先端側被覆層3の厚さは、特に限定されないが、通常は、厚さ(平均)が10〜400μm程度であるのが好ましく、120〜370μm程度であるのがより好ましい。先端側被覆層3の厚さが薄すぎると、先端側被覆層3の形成目的が十分に発揮されないことがあり、また、先端側被覆層3の剥離が生じるおそれがある。また、先端側被覆層3の厚さが厚すぎると、ワイヤの物性を阻害することがあり、また、先端側被覆層3の剥離が生じるおそれがある。
(基端側被覆層)
基端側被覆層4は、ワイヤ本体2の基端部、具体的には、先端側被覆層3の基端よりも基端側を覆うように形成されている。基端側被覆層4は、種々の目的で形成することができるが、その一例として、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動摩擦)を低減し、摺動性を向上させることがある。
このような目的のためには、基端側被覆層4は、摩擦を低減し得る材料で構成されているのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内壁との摩擦抵抗(摺動抵抗)が低減されて摺動性が向上し、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、ガイドワイヤ1の摺動抵抗が低くなることにより、ガイドワイヤ1をカテーテル内で移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
このような摩擦を低減し得る材料としては、先述した先端側被覆層の構成材料の同様の材料が挙げられる。
以上、ガイドワイヤ1の構成について説明した。このようなガイドワイヤ1は、次のようにして使用される。
図2では、太い血管910から細い血管920へガイドワイヤ1を進める様子を模式的に図示している。ガイドワイヤ1は、離間距離Dが血管910の内径よりも大きいため、図2(a)に示すように、湾曲部27が血管910内にて直線状に延ばされるように変形している。この際、ガイドワイヤ1の先端は、血管910の内壁側を向く。そして、図2(b)に示すように、ガイドワイヤ1が血管920との分岐部に到達した状態では、ガイドワイヤ1の先端が血管920側を向き、さらには、復元力によって湾曲部27が変形することにより、ガイドワイヤ1の先端が血管920内にスムーズに侵入する。このように、ガイドワイヤ1では、太い血管から細い血管への優れた血管選択性を発揮することができる。
図3では、細い血管910’から細い血管920’へガイドワイヤ1を進める様子を模式的に図示している。ガイドワイヤ1は、離間距離Dが血管910’の内径よりも大きいため、図3(a)に示すように、湾曲部27が血管910内にて直線状に延ばされるように変形している。この際、ガイドワイヤ1の先端は、血管910の内壁側を向く。そして、図3(b)に示すように、ガイドワイヤ1が血管920’との分岐部に到達した状態では、ガイドワイヤ1の先端が血管920’側を向き、さらには、復元力によって湾曲部27が変形することにより、ガイドワイヤ1の先端が血管920’内にスムーズに侵入する。このように、ガイドワイヤ1では、細い血管から細い血管への優れた血管選択性を発揮することができる。
このように、ガイドワイヤ1によれば、太い血管から分岐した細い血管への侵入や、細い血管から分岐した細い血管への侵入など、血管の太さに影響されずに、優れた血管選択性を発揮することができる。また、このような優れた血管選択性を発揮できるため、ガイドワイヤ1によれば、迷入をより効果的に防止することができる。
<第2実施形態>
次いで、本発明のガイドワイヤの第2実施形態を説明する。
図4は、本発明のガイドワイヤの第2実施形態を示す縦断面図である。
以下、本実施形態のガイドワイヤについて説明するが、第1実施形態のガイドワイヤとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のガイドワイヤは、外径一致部とテーパ部の境界の位置が異なる以外は、第1実施形態のガイドワイヤと同様である。
図4に示すガイドワイヤ1Aが有するワイヤ本体2Aでは、外径一定部21とテーパ部23の境界Iが湾曲部27に位置している。また、外径一定部22とテーパ部23の境界I’も湾曲部27に位置している。言い換えれば、テーパ部23の全域が湾曲部27に位置している。
このような構成とすることにより、湾曲部27の剛性(曲げ剛性、ねじり剛性)を先端方向に向かって徐々に減少させることができ、その結果、湾曲部27の血管への追従性が向上するとともに、折れ曲がり等も防止することができる。
また、湾曲部27にて、曲率半径の小さい先端部の方が、曲率半径の大きい基端部よりも柔軟で変形し易いため、湾曲部27の先端の向きを積極的に変化させることができ、血管選択性が向上する。
このような構成のガイドワイヤ1Aによっても、前述した第1実施形態のガイドワイヤと同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次いで、本発明のガイドワイヤの第3実施形態を説明する。
図5は、本発明のガイドワイヤの第3実施形態を示す縦断面図である。
以下、本実施形態のガイドワイヤについて説明するが、第1実施形態のガイドワイヤとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のガイドワイヤは、外径一致部とテーパ部の境界の位置が異なる以外は、第1実施形態のガイドワイヤと同様である。
図5に示すガイドワイヤ1Bが有するワイヤ本体2Bでは、外径一定部21とテーパ部23の境界Iが湾曲部27に位置し、外径一定部22とテーパ部23の境界I’が直線部28に位置している。言い換えれば、テーパ部23は、湾曲部27と直線部28とに跨って位置している。
このような構成とすることにより、直線部28から湾曲部27へ徐々に剛性(曲げ剛性、ねじり剛性)を変化させることができ、その結果、ガイドワイヤ1の血管への追従性が向上するとともに、例えば、湾曲部27と直線部28の境界への応力集中が緩和され、折れ曲がり等も防止することができる。
このような構成のガイドワイヤ1Bによっても、前述した第1実施形態のガイドワイヤと同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明のガイドワイヤを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、ガイドワイヤを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、ガイドワイヤが先端側被覆層および基端側被覆層を有していたが、これらは、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、例えば、基端側被覆層と先端側被覆層とを同じ材料で構成する場合には、これらを一体的に形成してもよい。
また、前述した実施形態では、ワイヤ本体がテーパ部を有し、長手方向の途中で外径が変化する構成を説明したが、ワイヤ本体の構成としては、これに限定されず、テーパ部を省略してもよい。すなわち、ワイヤ本体が長手方向の全域で外径がほぼ一定となるように構成されていてもよい。
また、前述した実施形態では、ガイドワイヤが先端側被覆層および基端側被覆層を有していたが、これらは、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、例えば、基端側被覆層と先端側被覆層とを同じ材料で構成する場合には、これらを一体的に形成してもよい。
1 ガイドワイヤ
1A ガイドワイヤ
1B ガイドワイヤ
2 ワイヤ本体
2A ワイヤ本体
2B ワイヤ本体
21 外径一定部
22 外径一定部
23 テーパ部
27 湾曲部
28 直線部
3 先端側被覆層
4 基端側被覆層
910 血管
910’ 血管
920 血管
920’ 血管
D 離間距離
I 境界
I’ 境界
L1 接線
L2 延長線
L3 線分

Claims (4)

  1. 直線状に延びる直線部と、前記直線部の先端側に位置し、所定方向へ湾曲する湾曲部とを有するワイヤ本体を有し、
    前記湾曲部は、曲率半径が先端側へ向けて漸減していることを特徴とするガイドワイヤ。
  2. 前記湾曲部は、全域が所定方向に湾曲している請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記湾曲部の先端と接する接線と、前記直線部の延長線とのなす角θは、90°<θ<180°なる関係を満足する請求項1または2に記載のガイドワイヤ。
  4. 前記湾曲部の先端と接するとともに前記直線部に対して平行な線分と、前記直線部との離間距離は、3mm以上である請求項1ないし3のいずれかに記載のガイドワイヤ。
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