JP5354916B2 - 経内視鏡用ガイドワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、経内視鏡用ガイドワイヤに関する。
消化管、血管等の生体管腔にカテーテルを挿入する際には、当該カテーテルを生体管腔の目的部位まで誘導するために、ガイドワイヤが用いられる。このガイドワイヤは、カテーテル内に挿通して用いられる。
また、内視鏡を用いた生体管腔等の観察や処置も行なわれ、この内視鏡や内視鏡のルーメンに挿入されたカテーテルを生体管腔等の目的部位まで誘導するのにもガイドワイヤが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
このガイドワイヤは、長尺なワイヤ本体と、そのワイヤ本体の先端部を覆うコイルとを有している。コイルは、貴金属のようなX線不透過材料で構成することができる。この場合、ガイドワイヤの先端部にX線造影性が得られ、X線透視下でガイドワイヤの先端部の位置を確認しつつ生体内に挿入する。また、コイルは、2つの部位(第1コイル部と第2コイル部)で構成されており、各部位は、それぞれ、素線を螺旋状に巻回したものである。
しかしながら、第1コイル部と第2コイル部とは、固定部材を介して互いに近接した状態となっているため、X線透視下では、そのX線の強度によっては、単色の1本の連続した造影部(部材)として視認されてしまう場合があった。この場合、前述した挿入操作を行う際にガイドワイヤをその軸方向に移動させても、その移動量、すなわち、生体管腔の目的部位に対する挿入深さがどの程度のものであるのかが分かりづらかった。
特開2007−135645号公報
本発明の目的は、ガイドワイヤを生体管腔の目的部位に挿入した際の挿入深さの程度を確実に把握することができる経内視鏡用ガイドワイヤを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(10)の本発明により達成される。
長尺なワイヤ本体を備え、先端部にX線造影性を有する造影部が形成され、内視鏡の内腔に挿入して用いられる経内視鏡用ガイドワイヤであって、
前記造影部は、前記ワイヤ本体の長手方向に沿って先端側から順に第1の造影領域、第2の造影領域および第3の造影領域を有しており、
前記第2の造影領域は、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域のいずれよりも造影性が低く、
前記第1の造影領域の長さをL1、前記第2の造影領域の長さをL2、前記第3の造影領域の長さをL3としたとき、L1>L2≧L3の関係を満たし、
前記造影部は、前記ワイヤ本体の外周側にその長手方向に沿って設けられた、X線造影性を有する金属材料で構成された造影部材を有し、
前記第2の造影領域と、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域との造影性の差は、前記第2の造影領域における前記造影部材の配設密度が、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域における前記造影部材の配設密度よりも低いことにより生じ
前記第2の造影領域の色は、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域のいずれの色とも異なることを特徴とする経内視鏡用ガイドワイヤ。
(2)前記長さL1と前記長さL2との比L2/L1は、0.1〜0.7である上記(1)に記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
(3)前記長さL2と前記長さL3との比L3/L2は、0.1〜1である上記(1)または(2)に記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
(4)前記長さL1は、10〜80mmであり、前記長さL2は、3〜40mmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
(5)前記第1の造影領域と前記第3の造影領域とは、造影性の程度が同じである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
(6)X線透視下または内視鏡観察下で当該ガイドワイヤを生体管腔の目的部位まで挿入する際、まず、前記造影部では、前記第1の造影領域、前記第2の造影領域および前記第3の造影領域のうち、長さが最大である前記第1の造影領域の全体が挿入され、これにより、当該ガイドワイヤが前記生体管腔から不本意に抜け出さない程度に挿入され、次いで、前記第2の造影領域および前記第3の造影領域を目印として、さらに当該ガイドワイヤを押し進めることにより、当該ガイドワイヤが前記目的部位まで到達するのに必要な分の長さを挿入して使用される上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
(7)前記造影部材は、螺旋状に巻回したコイルであり、その前記第2の造影領域での螺旋のピッチは、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域での螺旋のピッチよりも大きい上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
(8)前記コイルは、前記第1の造影領域から前記第3の造影領域まで連続した1本の線状体で構成されたものである上記(7)に記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
(9)前記造影部材は、その形状がリング状をなし、前記ワイヤ本体の長手方向に沿って複数配置されており、隣接する前記造影部材同士の前記第2の造影領域でのピッチは、前記第1の造影領域でのピッチよりも大きい上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
(10)前記第1の造影領域および前記第3の造影領域における前記造影部材の配設密度は、それぞれ、前記第2の造影領域における前記造影部材の配設密度の3〜7倍である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
本発明によれば、造影部は、全体としてもX線造影性が確保されているが、その中でもX線造影性に強弱があり、第1の造影領域と第2の造影領域と第3の造影領域とで明暗の差が生じる、すなわち、コントラストが鮮明となる。これにより、ガイドワイヤの先端部の位置をそれ以外の位置とは区別して把握することができるとともに、ガイドワイヤの先端部でもそれを少なくとも3つの領域に区別して把握することができる。これにより、X線透視下でガイドワイヤを生体管腔の目的部位に挿入する際に、ガイドワイヤの先端部さらにはその前記3つの領域が生体管腔のどこに位置しているのか、すなわち、ガイドワイヤの目的部位に対する挿入深さの程度を確実に把握することができる。よって、挿入深さを過不足なく確保することができ、例えば、目的部位からのガイドワイヤの不本意な抜け(離脱)等を確実に防止することができる。
また、第1の造影領域の長さが第2の造影領域の長さよりも長く、第2の造影領域の長さが第3の造影領域の長さと同じまたはそれよりも長くなっている。これにより、生体管腔の目的部位までガイドワイヤを挿入する際、前述した各造影領域の造影性の強弱と相まって、当該挿入操作を正確かつ迅速(容易)に行うことができ、よって、症例に応じた十分な挿入深さを確保することできる。具体的には、生体管腔の目的部位までガイドワイヤを挿入する際、まず、長さが最大の第1の造影領域から順に挿入されるため、その各造影領域を目印として、挿入深さの程度を確実に把握することができる。
以下、本発明の経内視鏡用ガイドワイヤを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第1実施形態を示す縦断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1中(図2〜図6も同様)の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。また、図1(図2〜図6も同様)では、理解を容易にするため、ガイドワイヤの長さ方向を短縮し、ガイドワイヤの太さ方向を誇張して模式的に図示しており、長さ方向と太さ方向の比率は実際とは異なる。
図1に示すガイドワイヤ1は、カテーテル(内視鏡も含む)の内腔に挿入して用いられるカテーテル用ガイドワイヤ(経内視鏡用ガイドワイヤ)であって、可撓性または柔軟性を有する芯線(線状(長尺状)の芯材:コア)で構成されるワイヤ本体2を有している。ワイヤ本体2の横断面形状は、円形をなしている。
本実施形態では、ワイヤ本体2は、1本の連続した芯線(線材)で構成されている。ただし、本発明ではこれに限らず、ワイヤ本体2は、同一または異なる材料の複数本の芯線(線材)を例えば溶接により接合し連結したものでもよい。
ガイドワイヤ1の全長は、特に限定されないが、200〜5000mm程度であるのが好ましい。
本実施形態では、ワイヤ本体2は、その外径が一定である部分と、外径が先端方向へ向かって漸減しているテーパ状の部分(外径漸減部)とを有する。後者は、一箇所でも二箇所以上でもよく、図1に示す構成では、ワイヤ本体2は、先端部に一箇所の外径漸減部(テーパ部)15を有している。
このような外径漸減部15を有することにより、ワイヤ本体(芯線)2の剛性(曲げ剛性、ねじり剛性)を先端方向に向かって徐々に減少させることができ、その結果、ガイドワイヤ1は、先端部に良好な柔軟性を得て、血管への追従性、安全性が向上すると共に、折れ曲がり等も防止することができる。
また、この外径漸減部15は、後述する造影部7が配される部位である。
また、図示の構成では、外径漸減部15は、ワイヤ本体2の先端部に(長手方向の一部)に形成されているが、ワイヤ本体2の全体が外径漸減部を構成していてもよい。また、外径漸減部15のテーパ角度(外径の減少率)は、ワイヤ本体2の長手方向に沿って一定でも、長手方向に沿って変化する部位があってもよい。例えば、テーパ角度(外径の減少率)が比較的大きい箇所と比較的小さい箇所とが複数回交互に繰り返して形成されているようなものでもよい。
ワイヤ本体2の外径漸減部15より基端側の部分は、その外径がワイヤ本体2の基端部付近まで一定となっている。
ワイヤ本体2を構成する芯線の構成材料は、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS302、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等SUSの全品種)、ピアノ線、鉄−コバルト系合金、炭素鋼(極低炭素鋼、低炭素鋼等も含む)、軟鋼、硬鋼、ニッケル鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブテン鋼等の鉄基合金(鉄を主とする合金)や、その他コバルト系合金、チタン系合金、ニッケル系合金等の各種金属材料が挙げられる。このなかでも、ステンレス鋼は、後述する超弾性合金に比べて強度および剛性が高く、そのため、ガイドワイヤ1に優れた押し込み性およびトルク伝達性を付与することができ、好ましい。
また、ワイヤ本体2を構成する芯線の構成材料として、擬弾性を示す合金(超弾性合金を含む)を用いることもでき、特に擬弾性を示す合金として、超弾性合金が好ましい。
超弾性合金は、柔軟性に富み、復元性があり、曲がり癖が付き難いので、ワイヤ本体2(特にその先端部)を超弾性合金で構成することにより、ガイドワイヤ1は、その先端側の部分に十分な柔軟性と曲げに対する復元性が得られ、複雑に湾曲・屈曲する血管等に対する追従性が向上し、より優れた操作性が得られるとともに、ワイヤ本体2が湾曲・屈曲変形を繰り返しても、ワイヤ本体2に備わる復元性により曲がり癖が付かないので、ガイドワイヤ1の使用中にワイヤ本体2に曲がり癖が付くことによる操作性の低下を防止することができる。
擬弾性合金には、引張りによる応力−ひずみ曲線のいずれの形状も含み、As、Af、Ms、Mf等の変態点が顕著に測定できるものも、できないものも含み、応力により大きく変形(歪)し、応力の除去により元の形状にほぼ戻るものは全て含まれる。
超弾性合金の好ましい組成としては、49〜52原子%NiのNi−Ti合金等のNi−Ti系合金、38.5〜41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%XのCu−Zn−X合金(Xは、Be、Si、Sn、Al、Gaのうちの少なくとも1種)、36〜38原子%AlのNi−Al合金等が挙げられる。このなかでも特に好ましいものは、上記のNi−Ti系合金である。なお、Ni−Ti系合金に代表される超弾性合金は、後述する表面層4の密着性にも優れている。
コバルト系合金は、ワイヤとしたときの弾性率が高く、かつ適度な弾性限度を有している。このため、コバルト系合金で構成されたワイヤは、トルク伝達性に優れ、座屈等の問題が極めて生じ難い。コバルト系合金としては、構成元素としてCoを含むものであれば、いかなるものを用いてもよいが、Coを主成分として含むもの(Co基合金:合金を構成する元素中で、Coの含有率が重量比で最も多い合金)が好ましく、Co−Ni−Cr系合金を用いるのがより好ましい。このような組成の合金を用いることにより、前述した効果がさらに顕著なものとなる。また、このような組成の合金は、弾性係数が高く、かつ高弾性限度としても冷間成形可能で、高弾性限度であることにより、座屈の発生を十分に防止しつつ、小径化することができ、所定部位に挿入するのに十分な柔軟性と剛性を備えるものとすることができる。
前述したように、ワイヤ本体2は、異なる材料の複数本の芯線(線材)を連結したものでもよく、例えば、先端側の第1ワイヤ(第1芯線)と、第1ワイヤの基端に接合された第2ワイヤ(第2芯線)とで構成することができる。この場合、第1ワイヤは、前述した超弾性合金で構成されているのが好ましく、特にNi−Ti系合金で構成されているのが好ましく、第2ワイヤは、前述したステンレス鋼で構成されているのが好ましい。そして、第1ワイヤと第2ワイヤの境界部(接合部)は、外径漸減部15より基端側の箇所、外径漸減部15の基端、外径漸減部15の途中の箇所、のいずれの箇所にあってもよい。
また、ワイヤ本体2の先端部(第1ワイヤの先端部)には、リシェイプ(形状付け)可能なリシェイプ部(図示せず)を有していてもよい。
なお、本発明では、ワイヤ本体2の外周面(表面)に、後述する表面層4との密着性を向上するための処理(粗面化処理、化学処理、熱処理等)を施してもよい。
図1に示すように、このようなワイヤ本体2を有するガイドワイヤ1は、その先端部にX線造影性を有する造影部7が形成されている。この造影部7は、ワイヤ本体2の外周側に設けられた、造影部材としてのコイル6と、コイル6を被覆する被覆層(樹脂被覆層)5とを有している。また、造影部7は、ワイヤ本体2の長手方向に沿って先端側から順に第1の造影領域71、第2の造影領域72、第3の造影領域73に区分けされている。造影部7では、隣接する造影領域同士が互いに造影性の強度(程度)が異なっている、すなわち、隣接する造影領域同士間に造影性に差が生じている。また、これらの造影領域は、そのワイヤ本体2の長手方向の長さも互いに異なっている。
また、ガイドワイヤ1の安全性を向上するため、造影部4の先端は、丸みを帯びた形状をなしている。
ワイヤ本体2の先端部外周に配置されたコイル6は、線材(細線)をワイヤ本体2の周方向および長手方向に沿って螺旋状に巻回してなる部材である。このコイル6は、第1の造影領域71から第3の造影領域73まで連続した1本の線材(線状体)で構成されている。これにより、造影部7に良好な柔軟性を得て、血管への追従性、安全性が向上する。また、造影部7を構成する部品点数を抑えることができ、よって、ガイドワイヤ1を製造する際の製造コストを抑えることができる。また、コイル6の螺旋のピッチを先端側から密、疎、密とすることにより、急激な物性変化を防止することができると言う利点がある。
コイル6は、金属材料で構成されている。コイル6を構成する金属材料としては、例えば、金、白金、タングステン等の貴金属またはこれらを含む合金(例えば白金−イリジウム合金)等が挙げられる。これにより、ガイドワイヤ1にX線造影性が得られる。
また、コイル6は、その内側の面(内面)がワイヤ本体2の外径漸減部15の外周面と密着している。
また、本実施形態の場合、コイル6は、線材の横断面が円形のものを用いているが、これに限らず、線材の断面が例えば楕円形、四角形(特に長方形)等のものであってもよい。
造影部7には、コイル6を覆う被覆層5が形成されている。この被覆層5を構成する樹脂は、特に限定されず、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチレンアクリレート共重合体、ABS樹脂、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリイソプレン、ポリブタジエン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、柔軟性やワイヤ本体2への密着性が優れるという理由から、ポリウレタン等の比較的柔軟性の高い材料が好ましい。
被覆層5の構成材料中には、その一部に、X線造影性を有する金属粉末(金属粒子)よりなる造影剤が添加されている。この金属材料としては、特に限定されず、例えば、タングステンや、金、白金等の貴金属が挙げられるが、タングステンが特に好ましい。このような金属粉末の種類や含有量により、造影部7(第1の造影領域71、第2の造影領域72、第3の造影領域73)の造影機能(造影性)を調整することができる。
なお、被覆層5中の造影剤の平均粒径(平均直径)は、特に限定されないが、例えば0.5〜4.0μmであるのが好ましく、1.0〜1.5μmであるのがより好ましい。
また、被覆層5は、単層であってもよいし、積層体であってもよい。
ワイヤ本体2の外周面には、その全部または一部を覆う表面層4が形成されている。この表面層4は、図1に示す構成では、ワイヤ本体2の途中(外径漸減部15の基端部)から基端までを覆っている。表面層4は、種々の目的で形成することができるが、特に、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減し、摺動性を向上させることを目的に形成するのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1の操作性が向上する。
表面層4は、例えば、主としてフッ素系樹脂で構成されているのが好ましい。このような材料で構成することにより、ガイドワイヤ1とカテーテル等の内壁との摩擦抵抗(摺動抵抗)をより効果的に低減し、摺動性を向上させることができ、カテーテル等内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、これにより、ガイドワイヤ1をカテーテル内で移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれ、特に溶接部付近におけるキンクやねじれをより確実に防止することができる。
フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリ弗化ビニリデン(PVDF)、ポリ弗化ビニル(PVF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(PETFE)、またはこれらのうちに2以上を組み合わせた複合材料が挙げられる。
また、ガイドワイヤ1の少なくとも先端部の外面には、親水性材料がコーティングされているのが好ましい。これにより、親水性材料が湿潤して潤滑性を生じ、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)が低減し、摺動性が向上する。従って、ガイドワイヤ1の操作性が向上する。
親水性材料としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
このような親水性材料は、多くの場合、湿潤(吸水)により潤滑性を発揮し、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテル(管体)または内視鏡の内壁との摩擦抵抗(摺動抵抗)を低減する。これにより、ガイドワイヤ1の摺動性が向上し、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。
さて、前述したように、造影部7は、第1の造影領域71、第2の造影領域72、第3の造影領域73に区分けされている。第2の造影領域72は、第1の造影領域71および第3の造影領域73のいずれよりも造影性が低く設定されている。第1の造影領域71と第3の造影領域7との構成(構造)は、ほぼ同じであるため、以下、第1の造影領域71を代表して、この第1の造影領域71と第2の造影領域72との間に造影性の差が生じていることについて説明する。
図1に示すように、コイル6は、その第2の造影領域72での螺旋のピッチが、第1の造影領域71での螺旋のピッチよりも大きくなっている。すなわち、コイル6は、第2の造影領域72では、隣接する線材同士が離間した疎巻き(低配設密度)になっており、第1の造影領域71では、隣接する線材同士が密着した密巻き(高配設密度)になっている。
さらに、造影部7では、第2の造影領域72における被覆層5(以下この被覆層5を「被覆層52」と言う)中の造影剤(金属粉末)の含有量が、第1の造影領域71における被覆層5(以下この被覆層5を「被覆層51」と言う)中の造影剤の含有量よりも少なくなっている。
このように、造影部7では、コイル6の螺旋のピッチの大小(配設密度の高低)と、造影剤の含有量の大小とにより、第1の造影領域71と第2の造影領域72との間に造影性の差が生じる。これにより、造影部7には、その両端側に位置する強造影領域(強造影部)と、これらの強造影領域間に位置する弱造影領域(弱造影部)とが形成される。
このような造影部7を設けることにより、次のような効果が得られる。
造影部7は、全体としてもX線造影性を有するが、その中でもX線造影性に強弱があり、第1の造影領域71(強造影領域)と第2の造影領域72(弱造影領域)と第3の造影領域73(強造影領域)とで鮮明な明暗の差が生じる、すなわち、コントラストに優れる。これにより、ガイドワイヤ1の先端部(造影部7)の位置をそれ以外の位置とは区別して把握することができるとともに、ガイドワイヤ1の先端部でもそれを3箇所に区別して把握することができるため、このような造影部7を設けることが有利である。特に、第2の造影領域72を手掛かりとして、第3の造影領域73をより確実に確認する(視認する)ことができる。
例えば、X線透視下でガイドワイヤ1を胆管のような生体管腔の目的部位に挿入する際に、ガイドワイヤ1の先端部さらにはその各部分が生体管腔のどこに位置しているのか、すなわち、ガイドワイヤ1の目的部位に対する挿入深さの程度を確実に把握することができる。また、これにより、挿入深さを過不足なく確保することができ、よって、目的部位からのガイドワイヤ1の不本意な抜け(離脱)等を確実に防止することができる。
このような効果は、造影部7の各造影領域がそれぞれコイル6のみでX線造影性を発現する場合や、造影部7の各造影領域がそれぞれ造影剤のみでX線造影性を発現する場合には、例えばX線の強度によっては、得られないことがある。
また、コイル6をワイヤ本体2に固定する際に、コイル6を例えば半田や接着剤等のような固定材料で固定した場合、その固定部が他の部分よりも剛性が高くなる。また、被覆層51および被覆層53は、それぞれ、被覆層52よりも造影剤が多く添加されているため、その構成材料にもよるが、コイル6やワイヤ本体2に対する接着性が被覆層52よりも低い。
しかしながら、ガイドワイヤ1(造影部7)では、被覆層72は、その中に含まれる造影剤の含有量が少なく(含有量が零の場合も含む)設定されているため、コイル6やワイヤ本体2に対する接着性に優れ、被覆層7全体のコイル6およびワイヤ本体2に対する固定を主に担うことができる。また、被覆層71〜73間の境界部では、樹脂材料同士の相溶による固定効果と相まって、被覆層7全体(被覆層71〜73)とコイル6とがワイヤ本体2に対して確実に固定される。これにより、コイル6を前記固定材料で固定するのを省略することができ、よって、ガイドワイヤ1の先端部で剛性が高くなるのを確実に抑制する、すなわち、ガイドワイヤ1の先端部の柔軟性を確実に維持することができる。
なお、第1の造影領域71におけるコイル6の配設密度は、特に限定されないが、例えば、第2の造影領域72におけるコイル6の配設密度の3〜7倍であるのが好ましく、4〜7倍であるのがより好ましい。
また、被覆層52中の造影剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、被覆層51中の造影剤の含有量の10%以下であるのが好ましく、5%以下であるのがより好ましい。なお、被覆層52中の造影剤の含有量は、零であってもよい。
このような諸条件より、コントラストにより優れた造影部7を得ることができ、よって、ガイドワイヤ1を生体管腔の目的部位に挿入する際の操作性が高まる。
前述したように、第1の造影領域71と第3の造影領域7との構成は、ほぼ同じとなっている。このため、第1の造影領域71と第3の造影領域73とは、造影性の程度も同じである。また、第1の造影領域71と第3の造影領域7との構成が同じであるため、造影部7の製造が容易となる。
図1に示すように、第1の造影領域71の長さL1と、第2の造影領域72の長さL2と、第3の造影領域73の長さL3とは、L1>L2>L3なる関係を満たしている。生体管腔の所定位置(目的部位)までガイドワイヤ1を挿入する際、まず、長さが最大の第1の造影領域71全体を確実に挿入することができる。このとき、各造影領域の長さがこのような大小関係になっていることにより、ガイドワイヤ1が挿入部位から不本意に抜け出さない程度に当該ガイドワイヤ1を挿入することができる。そして、第2の造影領域72および第3の造影領域73を目印として、さらにガイドワイヤ1を押し進めることにより、当該ガイドワイヤ1が生体管腔の所定位置(目的部位)まで到達するのに必要な分の長さを挿入することができる。また、このような挿入操作は、X線透視下で行わるため、各造影領域の長さの大小と、前述した各造影領域の造影性の強弱とにより、当該挿入操作を正確かつ迅速(容易)に行うことができる。
なお、長さL1は、10〜80mmであるのが好ましく、30〜70mmであるのがより好ましい。長さL2は、3〜40mmであるのが好ましく、10〜20mmであるのがより好ましい。長さL3は、1〜20mmであるのが好ましく、3〜10mmであるのがより好ましい。
また、長さL1と長さL2との比L2/L1は、0.1〜0.7であるのが好ましく、0.2〜0.6であるのがより好ましい。さらに、長さL2と長さL3との比L3/L2は、0.1〜1であるのが好ましく、0.2〜1であるのがより好ましい。このような数値範囲とすることにより、前述したような効果がより顕著に発現する。
また、被覆層52の色は、被覆層51および第3の造影領域73における被覆層5(以下この被覆層5を「被覆層53」と言う)のいずれの色と異なるのが好ましい。特に、被覆層52の色を有彩色(例えば青色)とし、被覆層51および被覆層53のそれぞれの色を無彩色(例えば黒色)とするのがより好ましい。このような色彩(配色)により、例えば、内視鏡を介して生体管腔の所定位置(目的部位)までガイドワイヤ1を挿入する際、内視鏡で観察しつつ、挿入深さの程度を把握することができる。これにより、ガイドワイヤ1の先端部の位置をX線透視下でも確実に確認することができるとともに、内視鏡でも確実に確認することができる。
各被覆層51〜53にそれぞれ色を施す方法としては、特に限定されないが、例えば、各層を構成する樹脂材料中に顔料を添加する方法が挙げられる。
また、造影剤の含有量が異なる被覆層51〜53の形成方法としては、特に限定されず、例えば、以下の方法が挙げられる。
まず、コイル6が装着されたワイヤ本体2の被覆層51、53が形成される部分を除く個所をマスキングしておく。そして、この状態で、被覆層51、53が形成される部分に、被覆層51、53を構成する材料、すなわち、造影剤が添加された樹脂材料を塗布する。
次いで、被覆層52を形成する部分の前記マスキングを除去するとともに、被覆層51、53をマスキングする。そして、この状態で、被覆層52を形成する部分に、被覆層52を構成する材料を塗布する。
このような工程を経ることにより、被覆層51〜53を形成することができる。
また、ワイヤ本体2は、本実施形態ではコイル6の内面と接触しているが、これに限定されず、例えば、コイル6の内面と非接触となっていてもよい。この場合、ワイヤ本体2の先端側の部分(外径漸減部15)は、コイル6の内側のほぼ中心部に挿通されているのが好ましい。
また、コイル6は、本実施形態では第1の造影領域71から第3の造影領域73まで連続した1本の線材で構成されているが、これに限定されず、例えば、3つの造影領域にそれぞれ対応した3つコイルを連結したものでもよい。この場合、コイル6は、その先端側と基端側とをそれぞれ異なる材料で構成してもよい。
<第2実施形態>
図2は、本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第2実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、造影部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図2に示すガイドワイヤ1Aの造影部7Aでは、被覆層5は、被覆層51から被覆層53にわたって造影剤がほぼ均一に分散されており、造影剤の含有量に大小が実質的にない。このため、造影部7Aでは、第1の造影領域71と第2の造影領域72との造影性の差は、主に、コイル6の第2の造影領域72における螺旋のピッチが、第1の造影領域71における螺旋のピッチよりも大きいことにより生じる。
このような構成は、例えば、X線透視下での造影部7Aのコントラストを、前記第1実施形態の造影部7のコントラストよりも抑えたい場合には有効である。
<第3実施形態>
図3は、ガイドワイヤの第3実施形態(参考例)を示す縦断面図である。
以下、この図を参照してガイドワイヤの第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、造影部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図3に示すガイドワイヤ1Cの造影部7Bでは、コイル6は、その隣接する線材同士が第1の造影領域71から第3の造影領域73まで密着した(配設密度が均一)ものとなっており、螺旋のピッチに疎密が実質的にない。このため、造影部7Bでは、第1の造影領域71と第2の造影領域72との造影性の差は、主に、被覆層52中の造影剤の含有量が被覆層51中の造影剤の含有量よりも少ないことにより生じる。
このような構成は、例えば、X線透視下での造影部7Bのコントラストを、前記第1実施形態の造影部7のコントラストよりも抑えたい場合には有効である。
<第4実施形態>
図4は、本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第4実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、樹脂被覆層の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図4に示すガイドワイヤ1Cの被覆層5Cでは、各被覆層51〜53にそれぞれ含まれる造影剤の含有量には大小が実質的にない、すなわち、造影剤の含有量は同じである。しかし、被覆層52中の造影剤は、その造影能が被覆層51中(被覆層53についても同様)の造影剤の造影能よりも低いものとなっている。この造影剤の造影能の高低とコイル6の螺旋のピッチの大小との相乗効果により、第1の造影領域71と第2の造影領域72との間に造影性の差が確実に生じる。これにより、前記第1実施形態と同様に、X線透視下で、造影部7がコントラストに優れたものとなる。ガイドワイヤ1Cでは、このコントラストに優れた造影部7と、造影部7の各造影領域の長さの大小関係とよって、ガイドワイヤ1Cを生体管腔の目的部位に挿入する際の挿入深さの程度を確実に把握することができる。
なお、造影剤の造影能の高低を生じさせるには、例えば、被覆層51中の造影剤(粒子)と被覆層52中の造影剤(粒子)とを異なる材料で構成することによりなされる。このような構成材料の組み合わせとしては、特に限定されず、例えば、被覆層51中の造影剤をタングステンで構成し、被覆層52中の造影剤を酸化ビスマスで構成することができる。また、この他、被覆層51中の造影剤をタングステンで構成し、被覆層52中の造影剤を硫酸バリウムで構成することもできる。
<第5実施形態>
図5は、本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第5実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、ワイヤ本体の先端部の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図5に示すガイドワイヤ1Dでは、ワイヤ本体2に、外径漸減部15からさらに先端側に外径一定部17が形成されている。これにより、ワイヤ本体2の先端側の部分の剛性を全体的に先端方向に向かって徐々に減少させることができ、その結果、ガイドワイヤ1Dは、その先端部に良好な柔軟性を得て、血管への追従性、安全性が向上すると共に、折れ曲がり等も防止することができる。
造影部7は、外径一定部17と外径漸減部15の途中との間を跨ぐように形成されている。この造影部7では、第1の造影領域71が外径一定部17に位置し、第2の造影領域72および第3の造影領域73が外径漸減部15に位置している。
なお、外径一定部17の形成位置は、図5に示す構成では、ワイヤ本体2の最先端部に形成されているが、これに限定されず、例えば、ワイヤ本体2の途中(例えば外径漸減部15の途中)に形成されていてもよい。
また、表面層4は、ガイドワイヤ1Dの全体、すなわち、先端から基端までを覆っている。これにより、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減し、摺動性をさらに向上させることができ、よって、ガイドワイヤ1の操作性がさらに向上する。
<第6実施形態>
図6は、本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第6実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、造影部材の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図6に示すガイドワイヤ1Eでは、X線造影性を有する造影部材として、リング状をなすリング部材(造影リング)8が複数設置されている。これらのリング部材8は、ワイヤ本体2の長手方向に沿って配置されており、内側をワイヤ本体2(外径漸減部15)が挿通している。また、各リング部材8は、その内周面がワイヤ本体2の外周面と密着している。
隣接するリング部材8同士の第2の造影領域72での平均ピッチは、第1の造影領域71および第3の造影部73での平均ピッチよりも大きくなっている。さらに、第1の造影領域71では、隣接するリング部材8同士が密着したリング部材密着部81と、隣接するリング部材8同士が離間したリング部材離間部82とが形成されている。リング部材密着部81は、リング部材離間部82よりも先端側に位置している。
ガイドワイヤ1Eでは、このようなピッチの大小と、造影剤の含有量の大小とにより、第1の造影領域71と第2の造影領域72との間に造影性の差が確実に生じる。これにより、前記第1実施形態と同様に、造影部7がコントラストに優れたものとなる。ガイドワイヤ1Eでは、このコントラストに優れた造影部7と、造影部7の各造影領域の長さの大小関係とによって、X線透視下でガイドワイヤ1Eを生体管腔の目的部位に挿入する際の挿入深さの程度を確実に把握することができる。
また、ガイドワイヤ1Eでは、造影部材として複数のリング部材8を用いているため、ピッチに大小を容易に生じさせることができる。
なお、各リング部材8の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、前記第1実施形態のコイル6についての説明で挙げた構成材料を用いることができる。
また、本実施形態の場合、各リング部材8は、それぞれ、その横断面が四角形(特に長方形)のものであるが、これに限らず、横断面が例えば楕円形、円形等のものであってもよい。
以上、本発明の経内視鏡用ガイドワイヤを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、ガイドワイヤを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の経内視鏡用ガイドワイヤは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、造影部は、3つの造影領域を有するが、第3の造影領域よりも基端側にさらに1つまたは2つ以上の造影領域を有していてもよい。この場合、隣接する造影領域同士は、互いに造影性の強度が異なっているのが好ましい。
また、第2の造影領域の長さは、第3の造影領域の長さよりも長くなっているが、これに限定されず、第3の造影領域の長さと同じであってもよい。
また、造影部は、造影部材および被覆層を有するものであるが、これに限定されず、例えば、造影部材および被覆層のうちの一方を有するものであってもよい。
また、第1の造影領域と第3の造影領域とは、造影性の程度も同じとなっているが、これに限定されず、互いに異なっていてもよい。この場合、第1の造影領域が第3の造影領域よりも造影性が低くてもよいし、第1の造影領域が第3の造影領域よりも造影性が高くてもよい。
また、被覆層中に含まれる造影剤は、X線造影性を有する粉末であれば、金属粉末に限定されず、例えば、金属酸化物の粉末であってもよい。この金属酸化物としては、特に限定されず、例えば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、酸化ビスマス等のX線不透過材料が挙げられるが、このなかでも、硫酸バリウム、酸化ビスマスが好ましい。また、造影剤は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用(特に混合)してもよい。この場合、例えば、第1の造影領域および第3の造影領域における被覆層中の造影剤をタングステン(金属材料)の粉末とし、第2の造影領域における被覆層中の造影剤を硫酸バリウム(金属酸化物)の粉末とすることができる。
本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第1実施形態を示す縦断面図である。 本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第2実施形態を示す縦断面図である。 ガイドワイヤの第3実施形態(参考例)を示す縦断面図である。 本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第4実施形態を示す縦断面図である。 本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第5実施形態を示す縦断面図である。 本発明の経内視鏡用ガイドワイヤの第6実施形態を示す縦断面図である。
符号の説明
1、1A、1B、1C、1D、1E ガイドワイヤ
2 ワイヤ本体
4 表面層
5、5C、51、52、53 被覆層(樹脂被覆層)
6 コイル
7、7A、7B 造影部
71 第1の造影領域
72 第2の造影領域
73 第3の造影領域
8 リング部材(造影リング)
81 リング部材密着部
82 リング部材離間部
15 外径漸減部(テーパ部)
17 外径一定部
L1、L2、L3 長さ

Claims (10)

  1. 長尺なワイヤ本体を備え、先端部にX線造影性を有する造影部が形成され、内視鏡の内腔に挿入して用いられる経内視鏡用ガイドワイヤであって、
    前記造影部は、前記ワイヤ本体の長手方向に沿って先端側から順に第1の造影領域、第2の造影領域および第3の造影領域を有しており、
    前記第2の造影領域は、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域のいずれよりも造影性が低く、
    前記第1の造影領域の長さをL1、前記第2の造影領域の長さをL2、前記第3の造影領域の長さをL3としたとき、L1>L2≧L3の関係を満たし、
    前記造影部は、前記ワイヤ本体の外周側にその長手方向に沿って設けられた、X線造影性を有する金属材料で構成された造影部材を有し、
    前記第2の造影領域と、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域との造影性の差は、前記第2の造影領域における前記造影部材の配設密度が、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域における前記造影部材の配設密度よりも低いことにより生じ
    前記第2の造影領域の色は、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域のいずれの色とも異なることを特徴とする経内視鏡用ガイドワイヤ。
  2. 前記長さL1と前記長さL2との比L2/L1は、0.1〜0.7である請求項1に記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
  3. 前記長さL2と前記長さL3との比L3/L2は、0.1〜1である請求項1または2に記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
  4. 前記長さL1は、10〜80mmであり、前記長さL2は、3〜40mmである請求項1ないし3のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
  5. 前記第1の造影領域と前記第3の造影領域とは、造影性の程度が同じである請求項1ないし4のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
  6. X線透視下または内視鏡観察下で当該ガイドワイヤを生体管腔の目的部位まで挿入する際、まず、前記造影部では、前記第1の造影領域、前記第2の造影領域および前記第3の造影領域のうち、長さが最大である前記第1の造影領域の全体が挿入され、これにより、当該ガイドワイヤが前記生体管腔から不本意に抜け出さない程度に挿入され、次いで、前記第2の造影領域および前記第3の造影領域を目印として、さらに当該ガイドワイヤを押し進めることにより、当該ガイドワイヤが前記目的部位まで到達するのに必要な分の長さを挿入して使用される請求項1ないし5のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
  7. 前記造影部材は、螺旋状に巻回したコイルであり、その前記第2の造影領域での螺旋のピッチは、前記第1の造影領域および前記第3の造影領域での螺旋のピッチよりも大きい請求項1ないし6のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
  8. 前記コイルは、前記第1の造影領域から前記第3の造影領域まで連続した1本の線状体で構成されたものである請求項7に記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
  9. 前記造影部材は、その形状がリング状をなし、前記ワイヤ本体の長手方向に沿って複数配置されており、隣接する前記造影部材同士の前記第2の造影領域でのピッチは、前記第1の造影領域でのピッチよりも大きい請求項1ないし6のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
  10. 前記第1の造影領域および前記第3の造影領域における前記造影部材の配設密度は、それぞれ、前記第2の造影領域における前記造影部材の配設密度の3〜7倍である請求項1ないし9のいずれかに記載の経内視鏡用ガイドワイヤ。
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