JP2013179075A - リチウムイオンバッテリ用合金組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオンバッテリの陽極に使用される合金組成物を提供すること。
【解決手段】本合金組成物は、(a)スズと、(b)シリコン、アルミニウム、またはそれらの組み合わせを含む第2要素と、(c)イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素、又はそれらの組み合わせと、任意のアルカリ土類元素とを含む第3要素と、(d)任意の遷移金属とを含有する。この合金組成物は非晶質であり、多数のリチウム化及び脱リチウム化のサイクルの後でさえも非晶質を保持する。
【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2005年6月25日に出願の米国仮出願番号60/702,361、及び2006年3月23日に出願の米国特許出願第11/387,557号による優先権を主張するものであり、両方の明細書を参照として本明細書に組み入れる。
リチウムイオンバッテリ用の合金組成物が記述される。
再充電可能なリチウムイオンバッテリは、様々な電子装置に組み入れられる。商業的に最も入手可能なリチウムイオンバッテリは、例えばグラファイトのような材料を含む陽極を有し、グラファイトは充電期間中にインターカレーションを介してリチウムを取り込むことができる。そのようなインターカレーション型の陽極は、一般的に良好なサイクル寿命及びクーロン効率を示す。しかし、インターカレーション型材料の単位質量当たりのリチウムを取り込みできる量は比較的低い。
充電期間中に合金を形成する機構を介してリチウムを取り込む、第二クラスの陽極材料が知られている。これらの合金型の材料はインターカレーション型の材料よりも高い単位質量当たりのリチウムを取り込むことができるが、合金に対するリチウムの添加は、通常、大きな容積変化を付随する。一部の合金型の陽極は、比較的劣ったサイクル寿命及びクーロン効率を示す。これらの合金型陽極の劣った性能は、リチウム化及び脱リチウム化の期間中の2相領域形成に起因するとされる。1相の容積変化が他相よりも大きく進行する場合、2相領域は合金中に内部応力が発生することがある。この内部応力は、時間と共に陽極材料の崩壊をもたらすことがある。
更に、リチウムの取り込みに付随する大きな容積変化は、合金、導電性希釈剤(例えばカーボン)、及び結合材の陽極構成物の間の電気的接触の劣化をもたらすことがある。電気的接触の劣化は、次には、陽極のサイクル寿命の間の容量低下をもたらすことがある。
合金組成、リチウムイオンバッテリ、及びリチウムイオンバッテリの作製方法が記述される。より具体的には、リチウムイオンバッテリは、非晶質である合金型の材料を包含する陽極を有する。一般的に、リチウムイオンバッテリは、リチウム化及び脱リチウム化のサイクルを繰り返した後でさえも、高い初期容量を保持できる。
第一の態様において、陰極、陽極、及び陰極と陽極の双方と電気的に連通する電解質を含有するリチウムイオンバッテリが記述される。陽極は、非晶質合金組成物を含み、該非晶質合金組成物は、(a)スズと、(b)シリコン、アルミニウム、又はそれらの組み合わせを含む第2要素と、(c)イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素又はそれらの組み合わせを含み、かつ、任意のアルカリ土類元素を含む第3要素と、(d)任意の遷移金属と、を含有する。該合金は、合金組成中リチウムを除外した全要素の合計モル数を基準にして、1〜50モル%の量でスズと、20〜95モル%の量で第2要素と、3〜50モル%の量で第3要素と、0〜1モル%の量で任意の遷移金属とを含有する。
第二の態様において、リチウムイオンバッテリの製造方法が記述され、その方法には、非晶質陽極組成物を含有する陽極を提供する工程と、陰極を提供する工程と、陽極と陰極の双方と電気的に連通をする電解質を提供する工程とが含まれる。該合金組成物は、(a)スズと、(b)シリコン、アルミニウム、又はそれらの組み合わせを含む第2要素と、(c)イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素又はそれらの組み合わせと、任意のアルカリ土類元素とを含む第3要素と、(d)任意の遷移金属とを含有する。該合金は、合金組成中リチウムを除外した全要素の合計モル数を基準にして、1〜50モル%の量のスズと、20〜95モル%の量の第2要素と、3〜50モル%の量の第3要素と、任意の0〜1モル%の量の遷移金属とを含有する。
第三の態様において、合金組成物が記述される。該合金組成物は非晶質であり、該合金組成物は、(a)スズと、(b)シリコン、アルミニウム、又はそれらの組み合わせを含む第2要素と、(c)イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素又はそれらの組み合わせと、任意のアルカリ土類元素とを含む第3要素と、(d)任意の遷移金属とを含有する。該合金は、合金組成中リチウムを除外した全要素の合計モル数を基準にして、1〜50モル%の量のスズと、20〜95モル%の量の第2要素と、3〜50モル%の量の第3要素と、任意の0〜1モル%の量の遷移金属とを含有する。
本明細書では、用語「a」、「an」、および「the」は、「少なくとも1つ(種)」と同義的に使用されて、要素の1つ(種)または複数が記載されていることを意味する。
用語「非晶質の」は、X線回折を用いた測定で、結晶材料に特徴的な遠達原子配列がない材料を指す。
用語「電気化学的に活性な」は、リチウムイオンバッテリの充電及び放電の期間中に典型的に遭遇する条件下でリチウムと反応する材料を指す。通常は、電気化学的に活性な材料は金属又は合金の形である。
用語「電気化学的に不活性な」は、リチウムイオンバッテリの充電及び放電の期間中に典型的に遭遇する条件下でリチウムと反応しない材料を指す。通常は、電気化学的に不活性な材料は金属又は合金の形である。
用語「金属」は、例えばシリコン及びゲルマニウムのような金属又はメタロイドの両方を指す。金属は元素状態であることが多い。「金属間の」化合物は、少なくとも2つの金属を含む化合物である。
用語「リチウム化」は、合金組成物にリチウムを添加するプロセス(即ち、リチウムイオンが還元される)を指す。
用語「脱リチウム化」は、合金組成物からリチウムを取り出すプロセス(即ち、リチウム原子が酸化される)を指す。
用語「充電すること」は、バッテリに電気的エネルギーを与えるプロセスを指す。
用語「放電すること」は、バッテリから電気的エネルギーを取り出すプロセスを指す(即ち、放電することは、有用な仕事をするためにバッテリを使用するプロセスである)。
用語「容量」は、活性な陽極材料(例えば、合金組成物)の単位質量当たりに取り込まれるリチウムの量を指す。用語「比容量」は、陽極材料の単位質量当たりの容量を指し、ミリアンペア・アワー/グラム(mAh/g)の単位を有する。
用語「陰極」は、放電プロセス期間中に電気化学的還元が起こる電極を指す。放電期間中に、陰極はリチウム化を受ける。充電期間中に、リチウム原子はこの陰極から取り除かれる。
用語「陽極」は、放電プロセス期間中に電気化学的酸化が起こる電極を指す。放電期間中に、陽極は脱リチウム化する。放電期間中に、リチウム原子はこの陽極に付加される。
本明細書で用いる場合、「の範囲における数」には、範囲の複数端点及び端点同士の間の全ての数が含まれる。例えば、1〜10の範囲の数には、1、10、及び1と10の間にある全ての数が含まれる。
上記の要約は、本発明の開示された各実施形態、又はあらゆる実施を記載することを意図しない。続く詳細な説明のセクションは、これらの実施形態をさらに詳細に例証する。
本発明は添付の図面と関連して本発明の各種実施形態の詳細記述を検討することにより更に十分な理解が得られる。
典型的な合金組成物Al60Sn20(MM)15Caに関するX線回折パターンである。 合金組成物Al60Sn20(MM)15Caを含有する電極を有する電気化学的セルの電圧対容量のプロットである。 典型的な合金組成物Al55SiSn20(MM)15Caに関するX線回折パターンである。 合金組成物Al55SiSn20(MM)15Caを含有する電極を有する電気化学的セルの電圧対容量のプロットである。 合金組成物Al55Sn29(MM)16を含有する電極を有する電気化学的セルの電圧対容量のプロットである。 ある結晶性材料を含有する比較例のX線回折パターンである。 ある結晶性材料を含有する比較例の電極を有する電気化学的セルの電圧対容量のプロットである。 合金組成Si52Sn35(MM)13を含有する電極を有する電圧対容量のプロットである。
リチウムイオンバッテリに組み入れできる合金組成物が記述される。該合金組成物は、非晶質性であり、リチウム化及び脱リチウム化のサイクルを繰り返した後も非晶質状態を保持する。結晶性である合金組成物と比較して、非晶質材料を使用することは、リチウム化及び脱リチウム化の期間中に発生する容積変化が原因の陽極崩壊のリスクを最小にできる利点がある。非晶質材料は、粒子の崩壊に至ることがあるリチウム化及び脱リチウム化の期間中に2相領域を形成することがない。
一態様において、陰極、陽極、及び陰極と陽極の双方と電気的に連通する電解質を含むリチウムイオンバッテリが提供される。陽極は、リチウム化及び脱リチウム化の繰り返しサイクルの後でさえも非晶質性を保持する非晶質合金組成物を含有する。該合金組成物は、(a)スズと、(b)シリコン、アルミニウム、又はそれらの組み合わせを含む第2要素と、(c)イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素又はそれらの組み合わせと、任意のアルカリ土類元素と、を含む第3要素と、(d)任意の遷移金属とを含有する。
該合金組成物の全体は典型的な非晶質性であり、X線回折を用いて検出可能な結晶相を含有しない。非晶質合金組成物は、X線回折パターンにおいて結晶性材料に特徴的な鋭いピークが無いことによって特徴付けられる。X線源として銅ターゲット(即ち、Kα1照射、Kα2照射、又はそれらの組み合わせ)を使用したX線回折パターンは、幅広いピークを有し、例えば、ピークの最高高さの半値幅は、2θにおける最少側読み5度に対応するピークで、2θにおける最少側読み10度に対応するピークで、又は2θにおける最少側読み15度に対応するピークで、幅広いピークである。X線源として銅ターゲットを使用したX線回折パターンには、2θが5度以下の最高高さの半値幅を有するピークが無い。
合金組成物は、例えば10℃〜50℃の範囲の温度のような周囲温度において非晶質性である。合金組成物は、リチウム化及び脱リチウム化のサイクルを受ける前には非晶質性であり、そして少なくとも10回のリチウム化及び脱リチウム化のサイクルの後でも非晶質性を保持する。幾つかの合金組成物では、リチウム化及び脱リチウム化のサイクルを少なくとも100回、少なくとも500回、又は少なくとも1000回受けても非晶質性を保持する。
合金組成物の比容量(即ち、グラム当たりの容量)は、通常少なくとも200mAh/gである。幾つかの実施形態において、その比容量は、少なくとも300mAh/g、少なくとも400mAh/g、少なくとも600mAh/g、少なくとも800mAh/g、少なくとも1000mAh/g、少なくとも1200mAh/g、少なくとも1400mAh/g、少なくとも1600mAh/g、少なくとも1800mAh/g、又は少なくとも2000mAh/gであり得る。一般的には、比容量は、第2番目のリチウム化及び脱リチウム化のサイクルの放電部分で測定される。
本明細書で用いる場合、用語「モル%」は、合金組成物がリチウムを除外した合金組成物中の全元素の合計モル数を基準にして計算した合金組成物の成分含量を指す時に用いる。例えば、スズ、第2要素、第3要素、及び任意の遷移金属を含有する合金中のスズのモル%は、スズのモル数に100を乗算した積を、合金組成物中のリチウムを除外した全元素の合計モル数(例えば、スズのモル数+第2要素のモル数+第3要素のモル数+任意の遷移金属のモル数)によって除算することによって計算される。
スズは、リチウムを除外した合金組成物中の全元素の合計モル数を基準にして1〜50モル%の量で存在する。スズは、リチウム化ができる、電気化学的活性な元素である。スズの量により、リチウム化の反応速度並びに容量が影響される。スズのレベルが高いと、リチウム化速度及び容量が増加する傾向がある。リチウム化速度が増加すると、バッテリを充電するに要する時間量を減少できる。しかし、スズが多すぎる場合、合金組成物中にスズを含有する結晶相(例えば、元素状スズ)が形成され得る。陽極が繰り返しのリチウム化及び脱リチウム化のサイクルを受ける場合、少なくとも一部の実施形態において、結晶相の存在は容量に有害な影響を与える可能性がある。容量の減少は、再充電を必要とする前にバッテリが使用できる時間を減少させる。
合金組成物には、スズを、少なくとも1モル%、少なくとも5モル%、少なくとも10モル%、又は少なくとも15モル%、で含むことができる。合金組成物には、スズを、50モル%まで、45モル%まで、40モル%まで、35モル%まで、30モル%まで、25モル%まで、又は20モル%まで含むことができる。例えば、合金組成物には、スズを、1〜40モル%、1〜30モル%、1〜20モル%、10〜40モル%、10〜30モル%、10〜25モル%、15〜30モル%、又は15〜25モル%で含むことができる。
合金組成物は第2要素を有し、第2要素には、シリコン、アルミニウム、又はそれらの組み合わせが、リチウムを除外した合金組成物中の全元素の合計モル数を基準にして20〜95モル%の量で含まれる。第2要素の少なくとも幾つかは電気化学的活性である。第2要素の量が低すぎると、容量は受け入れがたいほど低くなる可能性がある。しかし、第2要素の量が高すぎると、第2要素は結晶化される可能性がある。陽極が繰り返しのリチウム化及び脱リチウム化のサイクルを受ける場合、少なくとも一部の実施形態において、結晶相の存在は容量に有害な影響を与える可能性がある。即ち、容量は連続したリチウム化及び脱リチウム化に伴って減少する可能性がある。
一部の合金組成物では、第2要素の全てが電気化学的活性である。別の合金組成物において、第2要素の一部は電気化学的に活性であり、第2要素の一部は電気化学的不活性である。電気化学的に不活性である第2要素のどの部分も、リチウムイオンバッテリの充電又は放電期間中のリチウム化又は脱リチウム化を受けないマトリックスとして機能することができる。
幾つかの合金組成において、第2要素は、20〜90モル%、20〜80モル%、20〜70モル%、20〜60モル%、20〜50モル%、20〜40モル%、30〜90モル%、40〜90モル%、50〜90モル%、60〜90モル%、70〜90モル%、30〜80モル%、40〜80モル%、30モル%〜70モル%、又は40〜70モル%、の量で存在する。
幾つかの典型的な合金組成物中では、第2要素はシリコンであり、シリコンは、少なくとも40モル%、少なくとも45モル%、少なくとも50モル%、少なくとも55モル%の量で存在する。シリコンは、90モル%まで、85モル%まで、又は80モル%まで、の量で存在し得る。例えば、合金の組成物は、シリコンを、40〜90モル%、45〜90モル%、50〜90モル%、55〜90モル%、40〜80モル%、50〜80モル%、又は55〜80モル%、の量で含むことができる。
別の典型的な合金組成物において、第2要素はアルミニウムであり、アルミニウムは、少なくとも40モル%、少なくとも45モル%、少なくとも50モル%、又は少なくとも55モル%、の量で存在する。アルミニウムは、90モル%まで、80モル%まで、70モル%まで、65モル%まで、又は60モル%まで、の量で存在し得る。例えば、合金組成物は、アルミニウムを、40〜90モル%、50〜90モル%、55〜90モル%、50〜80モル%、55〜80モル%、50〜70モル%、55〜70モル%、50〜65モル%、又は55〜65モル%、の量で含むことができる。
更に別の典型的な合金組成物では、第2要素はシリコン及びアルミニウムの混合物である。合金組成物中で、シリコンの量は、アルミニウムの量より大きいか、小さいか、又は等しいか、であり得る。シリコンのレベルが高いと、合金組成物の容量は増加される傾向がある。アルミニムのレベルが高いと、合金組成物の融点を下げることができ、それにより例えば、溶融加工技術(例えば、溶融紡糸)のような多種類の加工技術の使用を容易にすることができる。幾つかの合金組成物において、アルミニウムは50〜70モル%の量で、かつ、シリコンは20モル%までの量で存在する。例えば、合金組成物には、50〜70重量%のアルミニウム及び1〜15モル%のシリコン、或いは55〜65重量%のアルミニウム及び1〜10モル%のシリコンが含有されることができる。
合金組成物には、リチウムを除外した合金組成物中の全元素の合計モルを基準にして3〜50モル%の第3要素が含有される。第3要素は、イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素又はそれらの組み合わせを含有でき、かつ、任意のアルカリ土類元素を更に含有できる。第3要素は第2要素よりも容易にスズと反応し易く、スズが非晶質相に組み込まれることを容易にする。第3要素が合金組成物中に多く含まれ過ぎる場合、得られた合金組成物は空気中で安定でないことが多く、そして容量は、シリコンと第3要素の間で電気化学的に不活性な金属間化合物の形成に起因して小さくなり過ぎる傾向がある。しかし、第3要素が合金組成物中に過度に少なく含有される場合、合金組成物中に結晶性スズ(例えば、元素状スズ)が存在し得る。結晶性スズが存在すると、少なくとも一部の実施形態において、各々のリチウム化及び脱リチウム化の繰り返しサイクルにおける容量を低下させる不都合がある。
第3要素は、通常、第2要素からのシリコンと結合してシリサイドのような化学量論化合物を形成しない。化学量論化合物は、化合物中の元素の間で有理数の比率で規定される比率を有する。化学量論化合物に関連して本明細書で使用される場合、用語「実質的に含まれていない」は、そのような化合物が例えば、X線回折のような技術を用いて検出できないことを意味する。
第3要素には、イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素、又はそれらの組み合わせが挙げられる。好適なランタニド元素には、ランタニウム、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テリビウム、ジスポロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテリビウム、及びルテチウムが挙げられる。好適なアクチニド元素には、トリウム、アクチニウム、及びプロトアクチニウムが挙げられる。幾つかの合金組成物は、例えば、セリウム、ランタニウム、プラセオジウム、ネオジウム又はそれらの組み合わせから選択されるランタニド元素を含有する。
第3要素は、種々のランタニドの合金である、ミッシュメタルであることができる。幾つかのミッシュメタルには、例えば、45〜60重量%のセリウム、20〜45重量%のランタニウム、1〜10重量%のプラセオジウム、及び1〜25%のネオジウムが含まれる。その他の典型的なミッシュメタルには、30〜40重量%のランタニウム、60〜70重量%のセリウム、1重量%未満のプラセオジウム、及び1重量%未満のネオジウムが含まれる。更に別の典型的なミッシュメタルには、40〜60重量%のセリウム及び40〜60重量%のランタニウムが含まれる。ミッシュメタルには、少量(例えば、3重量以下、2重量%以下、1重量%以下、0.5重量%以下、又は0.1重量%以下)の不純物、例えば、鉄、マグネシウム、シリコン、モリブデニウム、亜鉛、カルシウム、銅、クロム、鉛、チタン、マンガン、カーボン、硫黄、燐、等、が含まれることが多い。ミッシュメタルは、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、又は少なくとも99重量%のランタニド含量を有することが多い。一つの典型的なミッシュメタルは、99.9重量%の純度を有し、約50重量%のセリウム、18重量%のネオジウム、6重量%のプラセオジウム、22重量%のランタニウム、及び3重量%のその他の希土類が含まれ、アルファ・エーサー(Alfa Aesar)、ワードヒル(Ward Hill)マチューセッツ州から商業的に入手できる。
合金組成物には、ランタニド元素、アクチニド元素、イットリウム、又はそれらの組み合わせが、少なくとも3モル%、少なくとも4モル%、少なくとも5モル%、又は少なくとも10モル%で含有される。合金組成物には、ランタニド元素、アクチニド元素、イットリウム、又はそれらの組み合わせが、50モル%まで、40モル%まで、30モル%まで、25モル%まで、又は20モル%まで、含有されることが多い。
第3要素には、任意のアルカリ土類元素、例えば、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、又はそれらの組み合わせを更に含むことができる。一部の合金組成物では、アルカリ土類元素は、カルシウムである。カルシウムの量は20モル%までのどの量でも存在することができる。幾つかの合金組成物は、アルカリ土類元素を15モル%まで、10モル%まで、又は5モル%までの量で含有できる。
一般的には、合金組成物には、第3要素は、50モル%まで、40モル%まで、30モル%まで、25モル%まで、又は、20モル%まで、含有される。例えば、合金組成物は、第3要素を、3〜50モル%、4〜40モル%、4〜30モル%、又は4〜25モル%で含有することができる。
合金組成物には、実質的に遷移金属が含まれていない。本明細書で用いる場合、合金組成物に対する用語「実質的に遷移金属が含まれていない」は、1モル%までの遷移金属、0.5モル%までの遷移金属、0.3モル%までの遷移金属、0.2モル%までの遷移金属、又は0.1モル%までの遷移金属が含まれていることを指す。一般的には、遷移金属は意図的に合金組成物に添加したのではなく、合金組成物中の別の成分の一つの中に不純物として存在するものである。例えば、ミッシュメタルのようなランタニド元素は、不純物として少量の遷移金属を含有する可能性がある。
合金組成物は、多くの場合、次式(I)である。
SnSiAlLi (I)
式中、aは1〜50の範囲の数であり、bは0から95の範囲の数であり、cは0から95の範囲の数であり、b+cの合計は20〜95の範囲の数であり、Mはイットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素、又はそれらの組み合わせであり、dは3〜50の範囲の数であり、Aはアルカリ土類の元素であり、eは0〜20の範囲の数であり、d+eの合計は3〜50の範囲の数であり、Tは遷移金属であり、fは0から1の範囲の数であり、かつ、a+b+c+d+e+fの合計は100に等しい。変数gは0〜[4.4(a+b)+c]に等しい数までの範囲で変動できる。
式(I)に従った幾つかの典型的な合金組成物において、変数aは10〜40の範囲の数であり、bは40〜90の範囲の数であり、cは5以下の数であり、dは5〜15の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。例えば、式(I)に従った合金組成物において、変数aは10〜40の範囲の数であり、bは55〜80の範囲の数であり、cは3以下の数であり、dは5〜15の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。別の例として、変数aは10〜40の範囲の数であり、bは55〜80の範囲の数であり、cは1以下の数であり、dは5〜15の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。
その他の典型的な合金組成物において、変数aは10〜40の範囲の数であり、bは5以下の数であり、cは40〜90の範囲の数であり、dは10〜20の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。例えば、変数aは10〜40の範囲の数であり、bは55〜80の範囲の数であり、cは3以下の数であり、dは5〜15の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。別の例として、変数aは10〜40の範囲の数であり、bは55〜80の範囲の数であり、cは1以下の数であり、dは10〜15の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。
更に別の典型的な合金組成物において、変数aは15〜25の範囲の数であり、bは1〜15の範囲の数であり、cは50〜70の範囲の数であり、dは10〜20の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。例えば、変数aは15〜25の範囲の数であり、bは1〜15の範囲の数であり、cは55〜65の範囲の数であり、dは10〜20の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。別の例として、変数aは15〜25の範囲の数であり、bは1〜10の範囲の数であり、cは55〜65の範囲の数であり、dは10〜20の範囲の数であり、eは0〜10の範囲の数であり、かつ、fは0から1の範囲の数である。
合金組成物は、薄膜又は粉末の形であることができ、その形は材料を製造するために選択した技術に依存する。合金組成物を製造する好適な方法には、スパッタリング、化学化学蒸着、真空蒸着、溶融紡糸、スプラット冷却、スプレイ噴霧、電気化学的沈積、及びボールミル粉砕が挙げられるが、これらに限定されない。
スパッタリングは、非晶質合金組成物を製造する有効な方法である。異なった元素を同時に又は連続してスパッタリングできる。例えば、銅の基板のような基材の上に元素を連続してスパッタリングコートできる。基材は、連続的に操作される多重スパッタリング供給源の下の連続的に回転する回転板(例えば、63.5cm(25インチ)直径)の端部付近に配置される。1つの材料の層は基材が第一のスパッタリング供給源の下を通過するときに堆積され、別の材料の追加の層は基材が別のスパッタリング供給源の下を通過するときに堆積され得る。各々のスパッタリング供給源から堆積される材料の量は、回転板の回転速度の変更によって、及びスパッタする速度の変更によって、制御することができる。好適なスパッタリング方法は、米国特許第6,203,944B1号(ターナー(Turner)ら)、同第6,436,578B1号(ターナー(Turner)ら)、及び同第6,699,336B2号(ターナー(Turner)ら)に更に記述される。
溶融加工は非晶質合金組成物の製造に使用できる別の方法である。そのような方法は、例えば、「非晶質金属合金(Amorphous Metallic Alloys)」F.E.ルボルスキー(F.E.Luborusky)編集、第2章、ブッタワース社(Butterworth & Co.,Ltd.)(1983年)に概略的に記載される。この方法によると、合金組成物を含むインゴットは高周波電場で融解され、次いでノズルを通して回転円盤(例えば、銅円盤)の表面に放出される。回転円盤の表面温度は融解温度よりも大幅に低いので、回転円盤との接触により融解物は急冷される。急冷により、材料の結晶形成が最小化され、非晶質材料の形成に好都合になる。好適な溶融加工方法は、米国特許第6,699,336B2号(ターナー(Turner)ら)に更に記述される。
スパッタリング又は溶融加工された合金組成物は、更に加工されて、粉末材料を製造できる。例えば、合金組成物のリボン又は薄膜は、微粉砕されて粉末を形成できる。典型的な粉末は、少なくとも1マイクロメータ、少なくとも2マイクロメータ、少なくとも5マイクロメータ、又は少なくとも10マイクルメータ、の最大寸法を有する。例示的な粉末は、60マイクロメータ以下の、40マイクロメータ以下の、又は20マイクロメータ以下の、最大寸法を有することが多い。例えば、好適な粉末は、1〜60マイクロメータ、10〜60マイクロメータ、20〜60マイクロメータ、40〜60マイクロメータ、1〜40マイクロメータ、2〜40マイクロメータ、10〜40マイクロメータ、5〜20マイクロメータ、10〜20マイクロメータ、の最大寸法を有することが多い。
幾つかの実施形態において、陽極はエラストマーポリマーの結合剤中に分散された合金組成物を含有する。典型的なエラストマーポリマー結合剤には、例えばエチレン、プロピレン、又はブチレン等のモノマーから調製された物のようなポリオレフィン、例えば弗化ビニリデンモノマーから調製された物のようなフッ素化ポリオレフィン、例えばヘキサフルオロプロピレンモノマーから調製された物のようなパーフルオロポリオレフィン、パーフルオロポリ(アルキルビニールエーテル)、パーフルオロポリ(アルコキシビニールエーテル)、又はこれらの組み合わせ、が挙げられる。エラストマーポリマーの結合剤の具体的例には、弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、及びプロピレンからなるターポリマー、及び弗化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、が挙げられる。商業的に入手可能なフッ素化エラストマーには、ダイニオン(Dayneon)、LLC、オークデール(Oakdale)、ミネソタ州、より商品名「FC−2178」、「FC−2179」、及び「BRE−7131X]で販売されるものが挙げられるが、それらに限定されない。
一部の陽極において、エラストマー結合剤は架橋される。架橋はポリマーの機械的特性を改善でき、合金組成物と存在するかもしれない電気伝導性の希釈剤間の接触を改善できる。
別の陽極において、結合剤は、米国特許出願11/218、448、2005年9月1日出願、に記載される脂肪族の又は脂環式のポリイミドのようなポリイミドである。そのようなポリイミドは、式IIの繰り返し単位を有する。
Figure 2013179075
式中、Rは脂肪族又は脂環式であり、Rは芳香族、脂肪族、又は脂環式である。
脂肪族又は脂環式ポリイミド結合剤は、例えば、脂肪族の又は脂環式のポリ酸無水物(例えば、二無水物)と芳香族の、脂肪族の又は脂乾式のポリアミン(例えば、ジアミン又はトリアミン)との間の縮合反応を使用してポリアミド酸を形成させ、続いて化学的な又は熱的な環化反応によってポリイミドを形成させて、作ることができる。また、ポリイミド結合剤は、芳香族ポリ酸無水物(例えば、芳香族二無水物)を追加的に含有する混合物を使用しても作ることができ、又は芳香族ポリ酸無水物(例えば、芳香族二無水物)と脂肪族の又は脂環式のポリ酸無水物(例えば、脂肪族の又は脂環式の二無水物)から誘導されたコポリマーを含有する反応混合物からも作ることができる。例えば、ポリイミド中のイミド基の約10〜約90%は脂肪族の又は脂環式の分子部分と結合でき、そしてイミド基の約90〜約10%は芳香族分子部分と結合できる。代表的な芳香族ポリ酸無水物は、例えば、米国特許第5,504,128号(ミズタニ等)に記載される。
陽極において電気伝導性の希釈剤を合金組成物と混合できる。典型的な電気伝導性希釈剤には、カーボン、金属、金属窒化物、金属炭化物、金属ケイ化物、及び金属ホウ化物、が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、電気伝導性の希釈剤はカーボンブラックであり、例えば、ベルギーのMMM カーボンから商品名「スーパーP」又は「スーパーS」、及びテキサス州、ヒューストンのシエブロン ケミカル(Chevron Chemical)社から商品名「シャウイニガンブラック(SHAWINIGAN BLACK)」があり、更に、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、グラファイト、炭素繊維、又はそれらの組み合わせがある。
陽極は、合金組成物の接着性を増強し、かつ、エラストマーポリマー結合剤との電気伝導性を増強する定着剤(adhesion promoter)を含むことができる。定着剤(adhesion promoter)とエラストマーポリマー結合剤の組み合わせにより、リチウム化及び脱リチウム化の繰り返しサイクル期間中に合金組成物の中で発生する可能性のある容積変化に、少なくとも部分的に、適応可能になる。定着剤(adhesion promoter)は結合剤の部分であることができる(例えば、官能基の形で)、又は合金組成物、電気伝導性希釈剤、又はそれらの組み合わせの上に塗膜の形であることができる。定着剤(adhesion promoter)の例には、米国特許出願2003/0058240に記載のようなシラン、チタネート、ホスホネート、が挙げられるが、これらに限定されない。
陽極はバッテリ組み立て工程の前、又はその間に部分的にリチウム化を行うことができる。陽極にリチウムを添加することにより、放電期間中にバッテリによって供給されるエネルギーを増加できる。幾つかの実施形態において、陽極は、リチウム粉末、合金組成物、及び導電性希釈剤をポリマー結合剤の溶液中に分散させることによって部分的にリチウム化される。分散体は、塗布され、あらゆる溶剤を取り除くため乾燥され、そして硬化されて電極を形成する。その他の実施形態では、リチウム箔又はリチウム金属粉末が、予め硬化された電極の表面に添加されることができる。リチウム金属粉末の場合、その粉末は、(1)直接的に粉末を電極表面に振り掛けることによって、又は(2)リチウム金属粉末を非反応性の揮発性溶剤中に分散させ、続いてそのリチウム分散体を電極表面に均一に塗布し、溶剤を蒸発させることによって、分布させることができる。次いで、リチウム箔又はリチウム金属粉末は、カレンダー加工によって電極に固定される。リチウムを含有する陽極はバッテリを組み立てる前に加熱して、陽極中のその他の成分とリチウムを反応させることができるけれども、一般的には、そのような陽極を加熱すること無しにバッテリに組み立てできる。バッテリの組み立て工程中、リチウムは電解質が添加された場合、陽極塗膜中のその他の成分と反応することができる。
好適な電解質のどれでもリチウムイオンバッテリに組み入れできる。電解質は固体の又は液体の形態であることができる。典型的な固体の電解質には、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素含有コポリマー、ポリアクリロニトリル、又はこれらの組み合わせのようなポリマー電解質が挙げられる。典型的な液体の電解質には、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジオキソラン、4−フルオロ−1,3−ジオキサラン−2−オン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。電解質は、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、等のようなリチウム電解質を含有する。
電解質はレドックスシャトル分子、即ち、電気化学的に可逆性の材料であって、充電期間中に陰極で酸化された状態になり、陽極に移動し、そこで還元された状態になり、未酸化状態(又はより少ない酸化状態)のシャトル種を再形成し、陰極に戻って行く、前記分子を含むことができる。典型的なレドックスシャトル分子には、以下に記載されるものが挙げられる。米国特許第5,709,968号(シミズ)、同第5,763,119号(アダチ)、同第5,536,599号(アラムギル等(Alamgir et al.))、同第5,858,573号(アブラハム等(Abraham et al.))、同第5,882,812号(ビスコ等(Visco et al.))、同第6,004,698号(リチャードソン等(Richardson et al.))、同第6,045,952号(カー等(Kerr et al.))、及び同第6,387,571B1号(レイン等(Lain et al.))、国際公開番号WO01/29920A1号、(リチャードソン等(Richardson et al.))、米国特許出願第11/130850、2005年5月17日出願、(ダーン等(Dahn et al.))、及び同第11/130849、2005年5月17日出願、(ダーン等(Dahn et al.))、米国特許仮出願第60/743,314、2006年2月17日出願、(ダーン等(Dahn et al.))、及び米国特許出願第2005−0221196A1。
リチウムイオンバッテリへの使用が知られる好適な陰極のどれでも使用できる。幾つかの典型的な陰極は、例えば、二酸化リチウムコバルト、二酸化リチウムニッケル、及び二酸化リチウムマグネシウム、のようなリチウム遷移金属酸化物の中に挿入されたリチウム原子を含有する。その他の典型的陰極は、米国特許第6,680,145B2(オブロバック等(Obrovac et al.))に開示され、それはリチウム含有結晶粒と組み合わさった遷移金属結晶粒を含有する。好適な遷移金属結晶粒には、例えば、約50ナノメータと同じくらいの大きさの結晶粒寸法を有する、鉄、コバルト、クロム、ニッケル、バナジン、マンガン、銅、亜鉛、ジルコン、モリブデン、ニオブ、又はそれらの組み合わせ、が挙げられる。好適なリチウム含有結晶粒は、酸化リチウム、硫化リチウム、ハロゲン化リチウム(例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物、又はフッ化物)、又はそれらの組み合わせから選択できる。これらの粒子は、単独で、又は二酸化リチウムコバルトのようなリチウム遷移金属酸化物材料と一緒に使用されることができる。
固体電解質を有する幾つかのリチウムイオンバッテリにおいて、陰極にはLiV又はLiVを含むことができる。液体電解質を有する別のリチウムイオンバッテリにおいて、陰極にはLiCoO、LiCo0.2Ni0.8、LiMn、LiFePO、又はLiNiOを含むことができる。
リチウムイオンバッテリは、様々な用途で電源として使用できる。例えば、リチウムイオンバッテリは、コンピュータ、及び様々な携帯型デバイス、自動車、電動工具、写真機、及び電気通信装置等の電気装置のための電源に使用できる。多数のリチウムイオンバッテリが結合されてバッテリパックを提供する。
アルミニウム、シリコン、鉄、チタン、ジルコン、カルシウム、及びコバルトは、高純度(99.8%以上)の元素形態で、アルファ・エーサー(Alfa Aesar)、ワードヒル(Ward Hill)、マサチューセッツ州、又はアルドリッチ(Aldrich)、ミルウォーキー(Milwaukee)、ウィスコンシン州、から得られる。ミッシュメタル(MM)としても知られる、希土類元素の混合物は、アルファ・エーサーから希土類の最小含量が99.0重量%ものとして得られ、それには近似的に、50重量%のセリウム、18重量%のネオジウム、6重量%のプラセオジウム、22重量%のランタニウム、及び4重量%のその他の希土類元素が含まれる。
合金組成物を電極に成形し、リチウム金属の対電極を使用してセルの特性評価を行った。
実施例1
7.715gのアルミニウムショット、11.314gのスズショット、2.075gのカルシウムショット、及び7.254gのミッシュメタル(MM)塊を一緒にして、アドバンスト・バキューム・システムズ(Advanced Vacuum Systems)、エイヤ(Ayer)、マサチューセッツ州、から購入のアーク炉にアルゴンを充満し、カーボン炉床で溶融させた。得られたインゴットはAl60Sn20(MM)15Caの合金組成を有し、それを全方向の寸法が約1cmである小片に破砕した。
次いで、回転する冷却円盤の上部に設置した、0.35mmのオリフィスを備え、円筒状石英ガラス製ルツボ(16mm内径、140mm長さ)を有する真空室を備えた装置の中で、そのインゴットを更に溶融紡糸処理を行った。回転冷却円盤(10mm厚さ及び203mm直径)は、銅合金(Ni−Si−Cr−Cu、C18000合金、0.45重量%のクロム、2.4重量%のニッケル、0.6重量%のシリコン及び残部は銅)から製作され、ノンフェラウス・プロダクツ社(Nonferrous Products, Inc.)、フランクリン(Franklin)、インディアナ州から商業的に入手できる。処理の前に、冷却円盤の端部表面は合成研磨剤(3M、セントポール、ミネソタ州から商品名インペリアル・マイクロフィニシング(IMPERIAL MICROFINISHING)で入手可能)で研磨し、次いでミネラルオイルで拭いてその薄膜を残すようにした。
ルツボ中にインゴット15gを置き、溶融紡糸装置を10.7パスカル(80ミリトル)まで真空排気し、次いでヘリウムガスを26.7キロパスカル(200トル)まで充満させた。インゴットは高周波誘導を使用して融解させた。温度が1300℃に到達した時、53.3キロパスカル(400トル)のヘリウムガスを溶融した合金組成物表面に適用して、回転する(526.8ラジアン/秒(5031rpm))冷却上にノズルを通して射出させた。幅1mm及び厚さ10マイクロメータを有するリボンストリップが形成された。
図1に、得られた溶融紡糸リボンサンプルについて、銅ターゲット(Kα1、Kα2線)を備えたシーメンスD500X線回折計を用いて撮ったX線回折(XRD)パターンを示す。XRDパターンにより、得られた合金は完全に非晶質(即ち、結晶性を示す鋭いピークが無い)であったことが分かる。
以下の部材を2つの10mm直径のカーバイド製ボールを収容した40mLのタングステンカーバイド製ミル容器に添加した。1.60gの上記溶融紡糸リボン、240mgのスーパーP(ベルギーのMMMカーボンより入手可能)、0.80gのポリイミドコーティング溶液(HDマイクロシステムズ(HD Microsystems))、パーリン(Parlin)、ニュージャージー州、より、商品名パイラリン(PYRALIN)PI2555で、N−メチル−ピロリドン中の20重量%溶液として商業的に入手可能)、及び5.2gのN−メチル−ピロリジノン(オルドリッチ(Aldrich))、ミルウォーキー(Milwaukee)、ウィスコンシン州、より商業的に入手可能)。ミル容器を遊星ミル(プルベリセッテ(PULVERISETTE)7、フリッツ(Fritsch)社、ヨードン−オーバステイン(Idon-Oberstein)、ドイツ、より商業的に入手可能)に設置し、内容物を「4」の設定で1時間ミリングさせた。
ミリング後、サンプルを15マイクロメータ厚さの銅箔上にノッチ付きコーティング棒を使用して、幅25mm及び厚さ125マイクロメータのストリップにコーティングした。コーティングストリップを真空下、150℃で2.5時間硬化させ、電極を形成させた。次いで、その電極を用いて、300マイクロメータの厚さの金属リチウム箔/基準電極、2層の平板シートのポリプロピレン製分離膜(セルガード社、シャーロッテ(Charlotte)、ノースカロライナ州、からのセルガード(CELGARD)2400、)、及び電解質としてエチレンカーボネートとジエチレンカーボネートの1:2混合物中に1M LiPF、を有する2325コインセルを構築した。2325コインのセルハードウェアは、A.M.ウィルソン(Wilson)及びJ.R.ダーン(Dahn)著、「J.電気化学ソサエティ・ジャーナル(Electrochem.Soc.)」、1995年、142巻326−332頁、に更に記載されている。
電気化学セルを、セルテスタ(マッコール社(Maccor Inc.)、ツルサ(Tulsa)、オークランド州)を使用して、金属Li/Liイオン参照電極に対して0.9Vと金属Li/Liイオン参照電極に対して5mVとの間で、一定電流100mA/g(500μA)で、サイクルさせた。次の充電サイクルの前に、低電圧カットオフの時に電流は10mA/g(50μA)まで弛緩させた。電圧対容量のプロットを図2に示す。比容量は425mAh/gであった。
実施例2
溶融紡糸された合金を、0.669gのシリコンチップ、7.066gのアルミニウムショット、11.304gのスズショット、0.954gのカルシウムショット、及び10.007gのミッシュメタルを一緒にしてアーク炉内で溶融させ初期インゴットを作製したこと以外は実施例1と同じ方式で製造した。インゴットは、Al55SiSn20(MM)15Caの合金組成を有した。得られた溶融紡糸の合金リボンのX線回折パターンを図3に示す。XRDパターンにより、合金組成物は非晶質(即ち、結晶性材料を示す鋭いピークが無い)であったことが分かる。この合金組成物に関して、実施例1と同様にして電気化学的試験を行った。電圧対容量のプロットを図4に示す。比容量は400mAh/gであった。
実施例3〜31及び比較例(CE)1〜35:アルミニウム、スズ、及び希土類元素の組合せスパッタリング
組合せスパッタリングを使用して、アルミニウム、スズ、及び希土類元素の3元組成物の64個を製造し構造及び性能特性をスクリーニングした。
ミッシュメタル(MM)のスパッタリングターゲットは、メタルレアアース社(Metal Rare Earth Limited)、深セン、中国から得た。ターゲット材は、電子プローブ微小分析法による分析で、26.3重量%のランタニウム、53.4重量%のセリウム、4.7重量%のプラセオジウム、14.2重量%のネオジウム、1.3重量%の鉄、及び微量のマグネシウムを含有していた。99.9重量%の純度のアルミニウム及びスズのターゲット材をウイリアムズ・アドバンスト・マテリアルズ(Williams Advanced Materials)、バッファロー(Buffalo)、ニューヨーク州、から得た。全てのターゲット材は直径5.08cm、厚さ0.32cm(MM及びスズで)又は0.64cm(アルミニウムで)を有し、それらをウイリアムズ・アドバンスト・マテリアルズ(Williams Advanced Materials)、バッファロー(Buffalo)、ニューヨーク州、から得入手可能な銅エポキシ、シルバーテックPT−1を用いて0.32cm厚さの銅製バッキングプレートに搭載した。
アルミニウム及びスズのターゲット材は、アドバンスト・エネルギー(Advanced Energy)、フォートコリンズ(Fort Collins)、コロラド州、から入手可能なMDX−1K直流電源装置を用いて給電した。ミッシュメタルターゲット材は、アドバンスト・エネルギーのRFX−600のRF電源装置を用いて給電した。ターゲット電力(アルミニウム 80ワット、スズ 32ワット、及びMM 80ワット)を調節し、所望の組成範囲 Al1−x−ySn(MM)、ここで0<x<0.5及び0<y<0.4、のものを形成させた。
一つの実験で、同一の76mm×76mmで、比較的広い組成空間に広がった5つのライブラリを作製した。組み合わせスパッタリングは、ダーン等(Dahn et al)ケム・マット(Chem.Mat.)、2002年、14巻、3519頁において更に記載されている。5つのライブラリのうち2つは、組み合わせ電気化学的セルのベースプレートである64個の電極(8×8配列)の電極パッド上に直接堆積させた。これは、M.D.フライシャウアー(Fleischauer)等、電気化学ソサエティ・ジャーナル(J.of the Electrochemical.Soc.)、2003年、150巻、A1465−A1469頁に記載されている。次いで、ベースプレートを組み合わせ電気化学的セルに取り付け、V.K.クミン(Cumyn)等、電気化学電子機器誌(Electrochem.Solid State Lett.)、2003年、6巻、E15−E8に記載の機器を使用して試験した。5つのライブラリの3番目は、シリコンウェファー上に堆積させ、それにより迅速なX線回折による特性試験で、ダーン(Dahn)等、ケム・マット(Chem.Mat.)、2002年、14卷、3519頁に記載のように、非晶質であるライブラリ中の組成物範囲を決定した。5つのライブラリの4番目は、ダーン(Dahn)等、ケムChem.Mat.マット、14卷3519頁(2002年)に記載のように、電子プローブ微小分析法を使用して、ライブラリ中で位置の関数として原子組成を測定するために銅箔上に堆積させた。5番目のライブラリでは、事前に重量測定したアルミニウムフォイルディスクの4×4配列上に堆積させ、ライブラリにおける位置の関数として堆積単位面積当たりの質量を抽出するために使用した。
64サンプルのデータを表Iに要約する。スパッタリングされたサンプル中のSn、Al、及び(MM)の量を電子プローブ微小分析法によって測定した。サンプルはX線回折を用いて分析した。非晶質であったサンプルは、表Iで「はい」と表示した。比容量は第2番目の放電期間中に得られたデータから計算した。
Figure 2013179075
Figure 2013179075
図5に実施例28に対する電位対比容量を示す。この実施例で作製された電極は、412mAh/gの可逆比容量、及び約100mAh/gの非可逆比容量を有した。
比較例26に対するX線回折パターンを図6に示す。この材料は比較的鋭いX線回折ピークを有し、それは非晶質材料というよりもむしろ結晶性材料を示す。図7に比較例26に対する電位対比容量を示す。容量はリチウム化及び脱リチウム化の各々の連続したサイクルと共に顕著に減少した。
実施例32−62及び比較例36−62:シリコン、スズ、及び希土類元素の組み合わせスパッタリング組成物
アルミニウム、スズ及び希土類元素に対して上記の方法論を使用する、組み合わせスパッタリングを用いて、シリコン、スズ及び希土類元素の3元組成物64個を製造した。手順は実施例3〜31及び比較例1〜35に対して記述された手順と同じであった。ミッシュメタル及びスズのターゲット材は上記のものと同一であった。純度99.9重量%のシリコンターゲット材は、ウイリアムズ・アドバンスト・マテリアルズ(Williams Advanced Materials)、バッファロー、ニューヨーク州、から得た。シリコンターゲット材は厚さ0.64cm及び5.08cm直径を有した。
シリコン及びスズは、アドバンスト・エネルギー(Advanced Energy)、フォートコリンズ(Fort Collins)、コロラド州、から入手可能なMDX−1K直流電源装置を用いて給電した。ミッシュメタルターゲット材は、アドバンスト・エネルギーのRFX−600のRF電源装置を用いて給電した。ターゲット電力(シリコン 129ワット、スズ 48ワット、及びMM 60ワット)を調節し、所望の組成範囲 Al1−x−ySn(MM)、ここで0<x<0.5及び0<y<0.4、のものを形成させた。
64サンプルに対するデータを表IIに要約した。スパッタされたサンプル中のSn、Si、及び(MM)の量は、電子プローブ微小分析法によって測定した。サンプルはX線回折を使用して分析した。非晶質であったサンプルは表II中で「はい」と表示する。比容量は第2放電期間中に得られたデータから計算した。
Figure 2013179075
Figure 2013179075
図8に実施例58に対する電位対比容量を示す。この実施例で作製された電極は、1117mAh/gの可逆比容量、及び約200mAh/gの非可逆比容量を有した。
本発明は、様々な修正及び代替形態の適用可能であるが、図中で例として示されたそれらの特定事項は明細書中に更に詳しく説明されたものである。しかし、本発明は、それを説明する特定の実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。それどころか、本発明は、本発明の精神および範囲内にあるすべての修正形態、等価形態、および代替形態を包含するものである。

Claims (20)

  1. リチウムイオンバッテリであって、陰極と、陽極と、前記陰極及び前記陽極双方と電気的に連通している電解質とを含み、前記陽極は非晶質の合金組成物を含み、前記合金組成物は、
    a)1〜50モル%の量のスズと、
    b)シリコン、アルミニウム、又はそれらの組み合わせを含む第2要素であって、20〜95モル%の量で存在する前記第2要素と、
    c)少なくとも3モル%の量の、イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素、又はそれらの組み合わせと、任意のアルカリ土類元素とを含む第3要素であって、3〜50モル%の量で存在する前記第3要素と、
    d)0〜1モル%の量の任意の遷移金属と、
    を含み、各モル%は、リチウムを除外した前記合金組成物中の全要素の合計モル数を基準にしたものである、リチウムイオンバッテリ。
  2. 前記第3要素が、セリウム、ランタニウム、プラセオジウム、ネイジウム又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のリチウムイオンバッテリ。
  3. 前記第3要素が、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、又はそれらの組み合わせを含むアルカリ土類元素を更に含む、請求項2に記載のリチウムイオンバッテリ。
  4. 前記合金組成物が、1〜60マイクロメータの最大寸法を有する粒子を含む、請求項1に記載のリチウムイオンバッテリ。
  5. 前記合金組成物が、アルカリ金属を更に含む、請求項1に記載のリチウムイオンバッテリ。
  6. 前記合金組成物が、前記合金組成物のモル基準で1モル%未満の遷移金属を含む、請求項1に記載のリチウムイオンバッテリ。
  7. 前記合金組成物が、次式(I)の組成である、請求項1に記載のリチウムイオンバッテリ。
    SnSiAlLi (I)
    (式中、
    aは、1〜50の範囲の数であり、
    bは、0〜95の範囲の数であり、
    cは、0〜95の範囲の数であり、
    b+cは、20〜95の範囲の数であり、
    Mは、イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素、又はそれらの組み合わせであり、
    dは、3〜50の範囲の数であり、
    Aは、アルカリ土類元素であり、
    eは、0〜20の範囲の数であり、
    d+eは、3〜50の範囲の数であり、
    Tは、遷移金属であり、
    fは、0〜1の範囲の数であり、
    gは、0〜[4.4(a+b)+c]の範囲の数であり、
    a+b+c+d+e+fは、100である。)
  8. 式中、
    aは、10〜40の範囲の数であり、
    bは、40〜90の範囲の数であり、
    cは、0〜5の範囲の数であり、
    dは、5〜15の範囲の数であり、
    eは、0〜10の範囲の数であり、
    fは、0〜1の範囲の数である、請求項7に記載のリチウムイオンバッテリ。
  9. 式中、
    aは、10〜40の範囲の数であり、
    bは、0〜5の範囲の数であり、
    cは、40〜90の範囲の数であり、
    dは、10〜20の範囲の数であり、
    eは、0〜10の範囲の数であり、
    fは、0〜1の範囲の数である、請求項7に記載のリチウムイオンバッテリ。
  10. 式中、
    aは、15〜25の範囲の数であり、
    bは、1〜15の範囲の数であり、
    cは、50〜70の範囲の数であり、
    dは、10〜20の範囲の数であり、
    eは、0〜10の範囲の数であり、
    fは、0〜1の範囲の数である、請求項7に記載のリチウムイオンバッテリ。
  11. 前記陽極が、ポリイミドを含む有機バインダを更に含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のリチウムイオンバッテリ。
  12. 前記陽極が、リチウム金属を更に含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のリチウムイオンバッテリ。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのリチウムイオンバッテリを含む、バッテリパック。
  14. a)1〜50モル%の量のスズと、
    b)シリコン、アルミニウム、又はそれらの組み合わせを含む第2要素であって、20〜95モル%の量で存在する前記第2要素と、
    c)イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素、又はそれらの組み合わせと、任意のアルカリ土類元素とを含む第3要素であって、3〜50モル%の量で存在する前記第3要素と、
    d)0〜1モル%の量の任意の遷移金属と、
    を含み、各モル%は、リチウムを除外した該合金組成物中の全要素の合計モル数を基準にしたものである非晶質合金組成物を提供すること、及び
    陰極及び電解質を提供するとともに、その際前記電解質を前記陰極及び前記陽極双方と電気的に連通させること
    を含む、リチウムイオンバッテリを製造する方法。
  15. 前記合金組成物を提供する工程は、スズ、前記第2要素、及び第3要素の溶融加工を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記合金組成物を提供する工程は、スズ、前記第2要素、及び第3要素のスパッタリングを含む、請求項14に記載の方法。
  17. 前記第3要素は、セリウム、ランタニウム、プラセオジウム、ネオジウム又はそれらの組み合わせを含む、請求項14に記載の方法。
  18. 前記合金組成物を提供する工程は、1〜60マイクロメータの最大寸法を有する粒子の形成を含む、請求項14に記載の方法。
  19. 前記合金組成物が次式(I)である、請求項14〜18のいずれか1項に記載の方法。
    SnSiAlLi (I)
    (式中、
    aは、1〜50の範囲の数であり、
    bは、0〜95の範囲の数であり、
    cは、0〜95の範囲の数であり、
    b+cは、20〜95の範囲の数であり、
    Mは、イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素、又はそれらの組み合わせであり、
    dは、3〜50の範囲の数であり、
    Aは、アルカリ土類元素であり、
    eは0〜20の範囲の数であり、
    d+eは3〜50の範囲の数であり、
    Tは、遷移金属であり、
    fは、0〜1の範囲の数であり、
    gは、0〜[4.4(a+b)+c]の範囲の数であり、
    a+b+c+d+e+fは、100である。)
  20. a)1〜50モル%の量のスズと、
    b)シリコン、アルミニウム、又はそれらの組み合わせを含む第2要素であって、20〜95モル%の量で存在する前記第2要素と、
    c)少なくとも3モル%の量の、イットリウム、ランタニド元素、アクチニド元素、又はそれらの組み合わせと、任意のアルカリ土類元素とを含む第3要素であって、3〜50モル%の量で存在する前記第3要素と、
    d)0〜1モル%の量の任意の遷移金属と、
    を含み、各モル%は、リチウムを除外した該合金組成物中の全要素の合計モル数を基準にしたものであり、そして
    非晶質である、合金組成物。
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