JP2013166624A - 台車用のロック機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロック機構1は、台車5によって搬送するワーク8を台車5に保持する。ロック機構1は、ワーク8に取り付けるベース部材2と、ベース部材2に設けられた回動軸21の回りに回動自在であるとともにウェイト部31、係合部32及び掛止部331を有するロックプレート3と、ロックプレート3の回動を阻止するロックピン41とを備えている。ロックプレート3は、ウェイト部31が垂下するとともに係合部32が持ち上がった状態の原位置と、ロックピン41が掛止部331を掛止して、フレーム51への係合部32の係合状態が維持されるロック位置302とに回動する。
【選択図】図1
Description
また、台車にワークを固定するものではないが、特許文献1においては、車両用シートを車体側にロックするロック装置について開示されている。このロック装置は、ポールによって、ラッチがベースプレートの凹部との間にストライカを挟持したロック状態を維持する。また、ポールに接続された操作ケーブルによってラッチに対するポールの係合を外すと、これらの間に掛け渡された引張バネの力を受けて、上記ロック状態が解除される。
上記ワークに取り付けるベース部材と、
該ベース部材に設けられた回動軸の回りに回動自在であるとともに、自由状態において上記回動軸の回りに自重によって垂下するウェイト部、及び該ウェイト部が上記台車におけるフレームに当接して上記回動軸の回りに上方へ回動したときに上記フレームに係合する係合部を有するロックプレートと、
上記係合部が上記フレームに係合するときに上記ベース部材に対してスライドして、上記ロックプレートに形成された掛止部を掛止するロックピンと、を備えており、
上記ロックプレートは、上記ウェイト部が垂下するとともに上記係合部が持ち上がった状態の原位置と、上記ロックピンが上記掛止部を掛止して、上記フレームへの上記係合部の係合状態が維持されるロック位置と、に回動するよう構成されていることを特徴とする台車用のロック機構にある(請求項1)。
ロック機構によって台車にワークを保持するに当たっては、ロック機構をベース部材によってワークに取り付ける。そして、台車に載置するためにワークが持ち上げられたときには、ロックプレートは、ウェイト部が垂下するとともに係合部が持ち上がった状態の原位置にある。
それ故、上記台車用のロック機構によれば、小型化を図って、台車へのワークの保持を簡単かつ安定して行うことができる。
上記ロック機構においては、上記ロックプレートは、上記ワークを上記台車へ載置する際に、上記ウェイト部が上記フレームに当接して上記原位置から上記ロック位置へ回動し、一方、上記ワークを上記台車から持ち上げる際に、上記ウェイト部が自重により垂下して上記ロック位置から上記原位置へ復帰するよう構成されていてもよい(請求項2)。
この場合には、台車に対してワークを昇降させる動作を利用して、台車に対するワークの保持及びその解除を容易に行うことができる。
この場合には、台車に対してワークを載置する際に、台車のフレームに対して円弧状当接部が摺動することにより、ロックプレートが滑らかに回動することができる。また、係合部を、フレームにおける被係合部へ円滑に係合させることができる。
この場合には、ロックピンがロックプレートの止め部に当接することにより、ロックプレートを原位置に安定して維持することができる。また、原位置からロック位置へのロックプレートの回動量に応じて、ロックピンがスライド及び降下する。そのため、簡単な構成により、ロックプレートによって台車へのワークの保持を行うことができる。
この場合には、一対のロックプレートを用いることにより、台車に対するワークの保持状態を、より確実に維持することができる。また、ワークを台車に載置する際に、一対のロックプレートのウェイト部を、より確実に台車のフレームに当接させることができる。
この場合には、退避溝部を有するスライド溝を利用し、ロックピンを退避溝部に一旦退避させることにより、ロックプレートをロック位置から原位置へ回動させる動作を安定して行うことができる。
ロック機構1は、図1、図2に示すごとく、台車5によって搬送するワーク8を台車5に保持するためのものである。ロック機構1は、ワーク8に取り付けるベース部材2と、ベース部材2に設けられた回動軸21の回りに回動自在であるロックプレート3と、ロックプレート3の回動を阻止するロックピン41とを備えている。
ロックプレート3は、図3に示すごとく、ウェイト部31が垂下するとともに係合部32が持ち上がった状態の原位置301と、図4に示すごとく、ロックピン41が掛止部331を掛止して、フレーム51への係合部32の係合状態が維持されるロック位置302とに回動するよう構成されている。
本例のロック機構1は、車両に対して取り付け、この車両を搬送台車5に対して保持するために用いる。また、ロック機構1は、ワーク8を保持する台車5の全体を、塗料が貯留された塗料槽内に浸漬して、ワーク8に塗装を行う際に、ワーク8が台車5から浮き上がることを防止するために用いる。
図5に示すごとく、ワーク8としての車両は、キャビン81の後方に荷台82を設けたピックアップトラックを構成するものである。このピックアップトラックの車両は、塗料槽内に浸漬したときには、キャビン81に比べて荷台82が軽く、荷台82が浮き上がろうとする。そこで、本例のロック機構1は、ピックアップトラックの車両の荷台82が浮き上がることを防止するために用いる。
台車5は、枠形状の台車本体部50の内側にフレーム51としての補強部材を設けて構成されている。ロック機構1における一対のロックプレート3は、その各係合部32が、フレーム51の両側に形成された被係合部511に係合する。本例のフレーム51は、I型鋼(又はH型鋼)から構成されており、一対のロックプレート3の係合部32が係合する被係合部511は、I型鋼の上側に位置するプレート部である。
図3に示すごとく、ロックプレート3は、回動軸21の中心からの長さ(半径)が、ウェイト部31の位置において最大となっている。そして、ロックプレート3を回動軸21の回りに自由状態にすると、ウェイト部31が下方に垂下する。ウェイト部31は、ロックプレート3が回動軸21の回りに原位置301からロック位置302へ回動する際に、フレーム51に当接して摺動する円弧状当接部311を有している(図6、図7参照)。円弧状当接部311は、ロックプレート3の原位置301においてウェイト部31の下方に位置している。
止め部341と掛止部331とは、ロックプレート3の外形を形成する側面において、ロックプレート3の外形を形成する面方向に引き込んで2つ隣接して形成された凹部33,34にそれぞれ形成されている。
スライド溝22内のロックピン41は、ロックプレート3が原位置301からロック位置302へ回動する際に、止め部341を形成する凹部34に入った状態から(図3参照)、2つの凹部33,34の間に形成された凸部35によって上方へスライドした後(図6、図7参照)、この凸部35を越えて下方へスライドして掛止部331を形成する凹部33に入るよう構成されている(図4参照)。
一対のロックプレート3は、ワーク8を台車5へ載置する際に、ウェイト部31がフレーム51に当接して原位置301からロック位置302へ回動し、一方、ワーク8を台車5から持ち上げる際に、ウェイト部31が自重により垂下してロック位置302から原位置301へ復帰する。
一対のロックプレート3は、原位置301からロック位置302へは、ワーク8を台車5に載置する動作によって、他の動力を受けることなくロックピン41を退避させながら回動することができる。一方、一対のロックプレート3は、ロック位置302から原位置301へ回動するときには、ロックピン41を手動又は他の動力(電動、空気圧)を受けて退避させる。
図8に示すごとく、ロック機構1は、一対のロックプレート3をロック位置302から原位置301へ回動させるときには、ロック解除部材42によって、ロックピン41を、スライド溝22の上下溝部221から退避溝部222へ一旦退避させるよう構成されている。また、図10に示すごとく、ロック機構1は、一対のロックプレート3が原位置301に近づいたとき、又は原位置301に回動した後に、ロック解除部材42によって、ロックピン41を、スライド溝22の退避溝部222から上下溝部221へ下降させるよう構成されている。
台車5にワーク8を載置する前には、ワーク8における複数箇所にロック機構1を取り付ける。このとき、ロック機構1は、一対のロックプレート3におけるウェイト部31が下側を向く状態で、ベース部材2をワーク8における下方位置に取り付ける。ワーク8に取り付けられた一対のロックプレート3は、原位置301にあり、ウェイト部31が垂下するとともに係合部32が持ち上がった状態にある。また、図3に示すごとく、この原位置301においては、一対のロックプレート3の止め部341を形成する凹部34内にロックピン41が配置されており、各ロックプレート3がいずれの方向にも回動できなくなっている。また、ロックピン41は、原位置301においては、スライド溝22の上下溝部221の下端部に配置されている。
ここで、一対のロックプレート3は、ウェイト部31の円弧状当接部311における円弧状側面がフレーム51の上面と摺動することにより、円滑に回動することができる。
なお、ロックプレート3がロック位置302にあるときには、ロックピン41が浮き上がらないように、このロックピン41を固定することができる。例えば、ロックピン41は、ロック解除部材42によって上から押さえておくことができる。
こうして、台車5からワーク8が取り外され、ロックピン41が、止め部341を形成する凹部34に配置されて、一対のロックプレート3が再び原位置301に維持される。
なお、上記ロックプレート3は、場合によってはベース部材2に一対に設けずに、ベース部材2の一方側だけに設けることができる。ただし、車両5に対するワーク8の保持を確実にするためには、ロックプレート3は、一対に設けることが好ましい。
2 ベース部材
21 回動軸
22 スライド溝
3 ロックプレート
301 原位置
302 ロック位置
31 ウェイト部
32 係合部
331 掛止部
41 ロックピン
5 台車
51 フレーム
8 ワーク
Claims (6)
- 台車によって搬送するワークを該台車に保持するためのロック機構であって、
上記ワークに取り付けるベース部材と、
該ベース部材に設けられた回動軸の回りに回動自在であるとともに、自由状態において上記回動軸の回りに自重によって垂下するウェイト部、及び該ウェイト部が上記台車におけるフレームに当接して上記回動軸の回りに上方へ回動したときに上記フレームに係合する係合部を有するロックプレートと、
上記係合部が上記フレームに係合するときに上記ベース部材に対してスライドして、上記ロックプレートに形成された掛止部を掛止するロックピンと、を備えており、
上記ロックプレートは、上記ウェイト部が垂下するとともに上記係合部が持ち上がった状態の原位置と、上記ロックピンが上記掛止部を掛止して、上記フレームへの上記係合部の係合状態が維持されるロック位置と、に回動するよう構成されていることを特徴とする台車用のロック機構。 - 請求項1に記載の台車用のロック機構において、上記ロックプレートは、上記ワークを上記台車へ載置する際に、上記ウェイト部が上記フレームに当接して上記原位置から上記ロック位置へ回動し、一方、上記ワークを上記台車から持ち上げる際に、上記ウェイト部が自重により垂下して上記ロック位置から上記原位置へ復帰するよう構成されていることを特徴とする台車用のロック機構。
- 請求項1又は2に記載の台車用のロック機構において、上記ウェイト部は、上記ロックプレートが上記回動軸の回りに上記原位置から上記ロック位置へ回動する際に、上記フレームに当接して摺動する円弧状当接部を有しており、該円弧状当接部は、上記原位置において上記ウェイト部の下方に位置しており、
上記係合部は、上記ロックプレートが上記原位置から上記ロック位置に回動する際に、上記フレームにおける被係合部の下方に回り込むよう構成されていることを特徴とする台車用のロック機構。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の台車用のロック機構において、上記ロックピンは、上記ベース部材の上下方向に形成されたスライド溝内にスライド自在に配置されており、
上記ロックプレートは、上記原位置において上記ロックピンに当接して上記ウェイト部の垂下を止める止め部を有しており、
該止め部と上記掛止部とは、上記ロックプレートの外形を形成する側面において、該外形を形成する面方向に引き込んで2つ隣接して形成された凹部にそれぞれ形成されており、
上記スライド溝内の上記ロックピンは、上記ロックプレートが上記原位置から上記ロック位置へ回動する際に、上記止め部を形成する上記凹部に入った状態から、上記2つの凹部の間に形成された凸部によって上方へスライドした後、該凸部を越えて下方へスライドして上記掛止部を形成する上記凹部に入るよう構成されていることを特徴とする台車用のロック機構。 - 請求項4に記載の台車用のロック機構において、上記ロックプレートは、上記フレームの両側に形成された被係合部に上記係合部が係合するよう、上記ロックピンの軸方向に互いにずれて上記ベース部材に一対に配設されており、
該一対のロックプレートの上記ウェイト部は、上記原位置から上記ロック位置までの回動範囲の全体において、上記ロックピンの軸方向に互いに重なって、上記ベース部材において上記スライド溝が形成された中心位置の下方に位置していることを特徴とする台車用のロック機構。 - 請求項5に記載の台車用のロック機構において、上記スライド溝は、上記ベース部材の上下方向に形成された上下溝部と、該上下溝部の上端部から斜め下方へ折り返した退避溝部とから構成されており、
上記ロックピンは、上記原位置においては、上記一対のロックプレートの上記各止め部同士の間に位置し、上記ロック位置においては、上記一対のロックプレートの上記各掛止部に載置されるよう構成されており、かつ、上記ロックプレートが上記ロック位置から上記原位置へ回動する前に、上記上下溝部から上記退避溝部へ退避されるとともに、上記ワークが上記台車から持ち上げられて上記ロックプレートが上記ロック位置から上記原位置へ回動している最中又は回動した後に、上記退避溝部から上記上下溝部へ戻されるよう構成されていることを特徴とする台車用のロック機構。
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