JP2013166521A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンチロックブレーキ制御時にスプリット路である状態では高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を低摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧よりも大きくするようにして左右の車輪ブレーキ間の差圧を制御するようにした車両用ブレーキ液圧制御装置において、差圧制御の実行時にブレーキペダルが踏み増し操作されたときには制動力を増加させ得るようにして運転者が違和感を感じることがないようにする。
【解決手段】差圧制御手段29は、マスタシリンダの出力圧を検出する圧力センサSPの検出値に基づいてブレーキペダルの踏み増し操作が行われたと判断したときには、圧力センサSPの検出値に基づいて踏み増し補正基準値設定手段31が定めた踏み増し補正基準値をマスタシリンダの出力圧が上回った分の一部を、非踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧に加算して踏み増し操作状態での指示圧とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両運転者によるブレーキペダルの操作量に応じた液圧を出力するマスタシリンダと、左右の前輪および左右の後輪の車輪ブレーキに作用せしめるブレーキ液圧を個別に増減調整可能として前記マスタシリンダおよび前記車輪ブレーキ間に設けられる液圧調整ユニットと、前輪および後輪の接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段と、アンチロックブレーキ制御時に前記スプリット路判定手段の判定結果がスプリット路である状態では高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を低摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧よりも大きくするようにして左右の車輪ブレーキ間の差圧を演算する差圧制御手段と、該差圧制御手段の演算結果に応じて前記液圧調整ユニットを駆動する液圧調整駆動手段とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
左右の前輪および左右の後輪用の車輪ブレーキのアンチロックブレーキ制御を相互に独立して行うようにした車両用ブレーキ液圧制御装置が、特許文献1で知られており、このものでは、アンチロックブレーキ制御時に、前輪および後輪の接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路では、左右の車輪ブレーキのブレーキ液圧に所定値以上の差圧が生じないようにしている。
特開2007−55583号公報
ところが上記特許文献1で開示された車両用ブレーキ液圧制御装置では、スプリット路での差圧制御実行中に、車両運転者が制動力を増加すべくブレーキペダルを踏み増し操作しても車輪ブレーキのブレーキ液圧は変化せず、車両運転者が違和感を感じる可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、差圧制御の実行時にブレーキペダルが踏み増し操作されたときには制動力を増加させ得るようにして運転者が違和感を感じることがないようにした車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車両運転者によるブレーキペダルの操作量に応じた液圧を出力するマスタシリンダと、左右の前輪および左右の後輪の車輪ブレーキに作用せしめるブレーキ液圧を個別に増減調整可能として前記マスタシリンダおよび前記車輪ブレーキ間に設けられる液圧調整ユニットと、前輪および後輪の接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段と、アンチロックブレーキ制御時に前記スプリット路判定手段の判定結果がスプリット路である状態では高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を低摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧よりも大きくするようにして左右の車輪ブレーキ間の差圧を演算する差圧制御手段と、該差圧制御手段の演算結果に応じて前記液圧調整ユニットを駆動する液圧調整駆動手段とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置において、前記マスタシリンダの出力圧を検出する圧力センサと、該圧力センサの検出値に基づいて踏み増し補正基準値を定める踏み増し補正基準値設定手段とを含み、前記差圧制御手段は、前記圧力センサの検出値に基づいて前記ブレーキペダルの踏み増し操作が行われたと判断したときには、前記踏み増し補正基準値設定手段が設定した前記踏み増し補正基準値を前記圧力センサで検出した前記マスタシリンダの出力圧が上回った分の一部を、非踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧に加算して得たブレーキ液圧を、踏み増し操作状態での前記指示圧として定めることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記踏み増し補正基準値設定手段は、前記圧力センサの検出値にフィルタ処理を施したものにオフセット値を加算して前記踏み増し補正基準値を定めることを第2の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、差圧制御時に、ブレーキペダルが踏み増し操作されたことを圧力センサの検出値の変化に基づいて確認したときに、差圧制御手段は、踏み増し補正基準値を圧力センサの検出値が上回った分の一部を非踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧に加算して踏み増し操作状態での指示圧とするので、ブレーキペダルの踏み増し操作に応じて高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を増圧して制動力を増加させることができ、運転者が違和感を感じることがないようにすることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、圧力センサの検出値にフィルタ処理を施したものにオフセット値を加算して踏み増し補正基準値を定めることにより、圧力センサの検出値が増圧側にある程度大きく変化しないと踏み増しによるブレーキ液圧の増圧を行わないようにして、運転者に強い制動意図がないような場合に踏み増し補正がかからないようにすることができる。
車両のブレーキ液圧制御系を示す図である。 液圧調整ユニットの構成を示す液圧回路図である。 車両用ブレーキ液圧制御装置の構成を示すブロック図である。 差圧制御継続時間に依存するフィルタ係数の変化を示す図である。 車体速度に依存するフィルタ係数の変化を示す図である。 マスタシリンダの出力圧が所定圧を超えてからの時間に依存するフィルタ係数の変化を示す図である。 高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧、マスタシリンダの出力圧および踏み増し補正基準値の経時変化を示す図である。
本発明の実施の形態について、添付の図1〜図7を参照しながら説明すると、先ず図1において、この車両Vは、エンジンEの駆動力がトランスミッションTを介して伝達される左右の前輪WA,WBと、左右の後輪WC,WDとを備え、ドライバーによって操作されるブレーキ操作部材としてのブレーキペダル11はマスタシリンダMに接続される。また前記前輪WA,WBおよび前記後輪WC,WDには、ブレーキ液圧の作用によって作動する車輪ブレーキBA,BB,BC,BDが設けられており、前記マスタシリンダMは液圧調整ユニット12を介して各車輪ブレーキBA〜BDに接続される。この液圧調整ユニット12は、制動時に車輪がロック状態に陥ることを防止すべく各車輪ブレーキBA〜BDに作用せしめるブレーキ液圧を個別に増減調整可能である。
前記液圧調整ユニット12の作動は、液圧制御装置13によって制御されるものであり、この液圧制御装置13には、左右の前輪WA,WBおよび左右の後輪WC,WDに個別に付設される車輪速度センサSA,SB,SC,SDからの信号と、前記マスタシリンダMから出力されるブレーキ液圧を検出する圧力センサSPからの信号とが入力され、前記液圧制御装置13は、前記各センサSA〜SD,SPからの信号に基づいて前記液圧調整ユニット12の作動を制御する。
図2において、前記液圧調整ユニット12は、左前輪WA用の車輪ブレーキBA、右前輪WB用の車輪ブレーキBB、左後輪WC用の車輪ブレーキBCおよび右後輪WD用の車輪ブレーキBDに個別に対応した常開型電磁弁15A〜15Dと、各常開型電磁弁15A〜15Dにそれぞれ並列に接続されるチェック弁16A〜16Dと、前記各車輪ブレーキBA〜BDに個別に対応した常閉型電磁弁17A〜17Dと、マスタシリンダMが備える第1および第2出力ポート23A,23Bのうち第1出力ポート23Aに連なる第1出力液圧路24Aに対応した第1リザーバ18Aと、前記マスタシリンダMの第2出力ポート23Bに連なる第2出力液圧路24Bに対応した第2リザーバ18Bと、第1および第2リザーバ18A,18Bに吸入側がそれぞれ接続されるとともに吐出側が第1および第2出力液圧路24A,24Bに接続される第1および第2ポンプ19A,19Bと、両ポンプ19A,19Bを駆動する共通1個の電動モータ20と、両ポンプ19A,19Bの吐出側およびマスタシリンダM間にそれぞれ設けられる第1および第2オリフィス22A,22Bとを備え、前記圧力センサSPは、第1および第2出力液圧路24A,24Bの一方、たとえば第2出力液圧路24Bに接続される。
常開型電磁弁15A,15Dは、第1出力液圧路24Aと、左前輪WA用の車輪ブレーキBAおよび右後輪WD用の車輪ブレーキBDとの間に設けられ、常開型電磁弁15B,15Cは、第2出力液圧路24Bと、右前輪WB用の車輪ブレーキBBおよび左後輪WC用の車輪ブレーキBCとの間に設けられる。
また各チェック弁16A〜16Dは、対応する車輪ブレーキBA〜BDからマスタシリンダMへのブレーキ液の流れを許容するようにして、各常開型電磁弁15A〜15Dに並列に接続される。
常閉型電磁弁17A,17Dは、左前輪WA用の車輪ブレーキBAおよび右後輪WD用の車輪ブレーキBDと、第1リザーバ18Aとの間に設けられ、常閉型電磁弁17B,17Cは、右前輪WB用の車輪ブレーキBBおよび左後輪WC用の車輪ブレーキBCと、第2リザーバ18Bとの間に設けられる。
このような液圧調整ユニット12は、各車輪がロックを生じる可能性のない通常制動時には、マスタシリンダMおよび車輪ブレーキBA〜BD間を連通するとともに、車輪ブレーキBA〜BDと、第1および第2リザーバ18A,18Bとの間を遮断する。すなわち各常開型電磁弁15A〜15Dが消磁、開弁状態とされるとともに各常閉型電磁弁17A〜17Dが消磁、閉弁状態とされ、マスタシリンダMの第1出力ポート23Aから出力されるブレーキ液圧は常開型電磁弁15Aを介して左前輪WA用の車輪ブレーキBAに作用するとともに、常開型電磁弁15Dを介して右後輪WD用の車輪ブレーキBDに作用する。またマスタシリンダMの第2出力ポート23Bから出力されるブレーキ液圧は、常開型電磁弁15Bを介して右前輪WB用の車輪ブレーキBBに作用するとともに常開型電磁弁15Cを介して左後輪WC用の車輪ブレーキBCに作用する。
上記制動中に車輪がロック状態に入りそうになったときに、前記液圧調整ユニット12は、ロック状態に入りそうになった車輪に対応する部分でマスタシリンダMおよび車輪ブレーキBA〜BD間を遮断するとともに車輪ブレーキBA〜BDおよびリザーバ18A,18B間を連通する。すなわち常開型電磁弁15A〜15Dのうちロック状態に入りそうになった車輪に対応する常開型電磁弁が励磁、閉弁されるとともに、常閉型電磁弁17A〜17Dのうち上記車輪に対応する常閉型電磁弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部が第1リザーバ18Aまたは第2リザーバ18Bに吸収され、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることになる。
またブレーキ液圧を一定に保持する際に、前記液圧調整ユニット12は、車輪ブレーキBA〜BDをマスタシリンダMおよびリザーバ18A,18Bから遮断する状態となる。すなわち常開型電磁弁15A〜15Dが励磁、閉弁されるとともに、常閉型電磁弁17A〜17Dが消磁、閉弁されることになる。さらにブレーキ液圧を増圧する際には、常開型電磁弁15A〜15Dが消磁、開弁状態とされるともに、常閉型電磁弁17A〜17Dが消磁、閉弁状態とされればよい。
このように各常開型電磁弁15A〜15Dおよび各常閉型電磁弁17A〜17Dの消磁・励磁を制御することにより、車輪をロックさせることなく、効率良く制動することができる。
ところで、上述のようなアンチロックブレーキ制御中に、電動モータ20は回転作動し、この電動モータ20の作動に伴って第1および第2ポンプ19A,19Bが駆動されるので、第1および第2リザーバ18A,18Bに吸収されたブレーキ液は、第1および第2ポンプ19A,19Bに吸入され、次いで第1および第2出力液圧路24A,24Bに還流される。このようなブレーキ液の還流によって、ブレーキ液をマスタシリンダM側に戻すことができる。しかも第1および第2ポンプ19A,19Bの吐出圧の脈動は第1および第2オリフィス22A,22Bの働きにより抑制され、上記還流によってブレーキペダル11の操作フィーリングが阻害されることはない。
図3において、前記液圧調整ユニット12の作動を制御する液圧制御装置13は、上記アンチロックブレーキ制御を実行するのに加えて、左右の前輪WA,WB用の車輪ブレーキBA,BBおよび左右の後輪WC,WD用の車輪ブレーキBC,BDのブレーキ液圧差を許容差圧内に制御する差圧制御を実行可能であり、推定車体速度算出手段26と、アンチロックブレーキ制御を実行するか否かの判断を行うとともにアンチロックブレーキ制御時の液圧制御量を算出するアンチロックブレーキ制御手段27と、左右の車輪WA,WB;WC,WDの接地路面の摩擦係数が大きく異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段28と、同軸上にある左右の前輪WA,WB用の車輪ブレーキBA,BBおよび左右の後輪WC,WD用の車輪ブレーキBC,BDのブレーキ液圧差を制御する差圧制御を行うための液圧制御量を算出する差圧制御手段29と、前輪WA,WB用の車輪ブレーキBA,BBおよび後輪WC,WD用の車輪ブレーキBC,BDのブレーキ液圧を取得する液圧取得手段30と、踏み増し補正基準値設定手段31と、前記液圧調整ユニット12を作動せしめる液圧調整駆動手段32とを備える。
前記アンチロックブレーキ制御手段27は、前記車輪速度センサSA〜SDで得られる車輪速度ならびに前記推定車体速度算出手段26で算出された推定車体速度に基づいてアンチロックブレーキ制御を実行するか否かを判断するとともにアンチロックブレーキ制御時の液圧制御量を演算する。
前記スプリット路判定手段28は、前記アンチロックブレーキ制御手段27が、前記前輪WA,WBおよび前記後輪WC,WDのいずれかでアンチロックブレーキ制御を開始したときに、スプリット路であるか否かを判定するものであり、たとえば前記車輪速度センサSA〜SDで得られる車輪速度からマイナスの符号を付した値で個別に算出した車輪減速度を算出し、それらの最大値(最も減速度が出ていない値)が第1の所定値以上であって左右前輪WA,WBの車輪減速度の差が第2の所定値以上であるときにスプリット路であると判定する。
前記液圧取得手段30は、マスタシリンダMの出力液圧と、前記液圧調整ユニット12の一部を構成する電磁弁すなわち常開型電磁弁15A〜15Dおよび常閉型電磁弁17A〜17Dの駆動電流とに基づいて、前輪WA,WB用の車輪ブレーキBA,BBおよび後輪WC,WD用の車輪ブレーキBC,BDのブレーキ液圧を取得するものであり、マスタシリンダMの出力液圧が圧力センサSPから液圧取得手段30に入力され、常開型電磁弁15A〜15Dおよび常閉型電磁弁17A〜17Dの駆動電流を代表する信号が前記液圧調整駆動手段32から液圧取得手段30に入力される。
前記差圧制御手段29は、前記スプリット路判定手段28がスプリット路であると判定したときに、前記液圧取得手段30で取得された各車輪ブレーキBA,BB,BC,BDのブレーキ液圧に基づいて同軸上にある左右の車輪WA,WB;WC,WDの車輪ブレーキBA,BB;BC,BDのブレーキ液圧差が許容差圧以下となるようにブレーキ液圧を定める。しかも前記差圧制御手段29では、差圧制御を開始してから所定時間が経過するまでの前記許容差圧が、その所定時間が経過した後の前記許容差圧よりも小さく設定される。
前記液圧調整駆動手段32は、前記圧力センサSPで検出されるマスタシリンダMの出力液圧と、前記アンチロックブレーキ制御手段27および前記差圧制御手段29での演算結果とに基づいて液圧調整ユニット12を駆動する。
前記踏み増し補正基準値設定手段31は、前記圧力センサSPの検出値に基づいて踏み増し補正基準値を定めるものであり、しかも前記圧力センサSAの検出値にフィルタ処理を施したものにオフセット値を加算して前記踏み増し補正基準値を定める。
前記踏み増し補正基準値設定手段31には、前記圧力センサSPの検出値、前記推定車体速度算出手段26が算出した推定車体速度、アンチロックブレーキ制御を実行しているか否かを示すアンチロックブレーキ制御手段27からの信号、ならびにスプリット路であるか否かの判定結果を示す前記スプリット路判定手段28からの信号が入力される。
而して前記踏み増し補正基準値設定手段31での前記圧力センサSAの検出値のフィルタ処理にあたっては、図4で示すように差圧制御継続時間に依存するフィルタ係数と、図5で示すように車体速度に依存するフィルタ係数と、図6で示すようにマスタシリンダMの出力圧が所定圧を超えてからの時間に依存するフィルタ係数とが予め設定されており、前記踏み増し補正基準値設定手段31はそれらのフィルタ係数のうち最大のフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行う。
図4で示すフィルタ係数は、差圧制御の開始初期には踏み増し補正を行わないようにするためのものであり、差圧制御の開始から所定時間T1の経過後に低下するようにフィルタ係数が設定される。また図5で示すフィルタ係数は、高速の走行状態では踏み増し補正を行わないようにするためのものであり、推定車体速度が所定の車体速度Vo に達してから増大するようにフィルタ係数が設定される。さらに図6で示すフィルタ係数は、マスタシリンダMの出力圧が低い状態では踏み増し補正を行わないようにするためのものであり、マスタシリンダMの出力液圧が所定の低圧を超えてからの時間が所定時間T2に達してから低下するようにフィルタ係数が設定される。
前記差圧制御手段29は、前記圧力センサSPの検出値に基づいてブレーキペダル11の踏み増し操作が行われたと判断したときには前記踏み増し補正基準値設定手段32が設定した前記踏み増し補正基準値を前記圧力センサSPの検出値が上回った分の一部、この実施の形態では前記踏み増し補正基準値を前記圧力センサSPの検出値が上回った分に「1」未満の係数を乗算して得られる値を、非踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧に加算して踏み増し操作状態での前記指示圧として定める。
ここで差圧制御開始後の高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧、マスタシリンダMの出力圧および踏み増し補正基準値の経時変化の一例を図7で示すと、時刻t1での差圧制御開始後の時刻t2でブレーキペダル11を踏み増すと、その時刻t2からマスタシリンダMの出力圧が急増するが、踏み増し補正基準値は、マスタシリンダMの出力圧を検出する圧力センサSPの検出値にフィルタ処理を行うとともにオフセット値を加算することでマスタシリンダMの変化に追随することなく緩やかに変化することになる。而して図7においてマスタシリンダMの出力圧および踏み増し補正基準値間の斜線で示す部分に「1」未満の係数を乗算して得られる値が、非踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧(図7の鎖線で示す直線)に加算され、踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧が実線で示す値まで増大することになる。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、差圧制御時に、ブレーキペダル11が踏み増し操作されたことを圧力センサSPの検出値の変化に基づいて確認したときに、差圧制御手段29は、踏み増し補正基準値を圧力センサSPの検出値が上回った分の一部を非踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧に加算して踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧として定めるので、ブレーキペダル11の踏み増し操作に応じて高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を増圧して制動力を増加させることができ、運転者が違和感を感じることがないようにすることができる。
また圧力センサSPの検出値にフィルタ処理を施したものにオフセット値を加算して踏み増し補正基準値を定めるので、圧力センサSPの検出値が増圧側にある程度大きく変化しないと踏み増しによるブレーキ液圧の増圧を行わないようにして、運転者に強い制動意図がないような場合に踏み増し補正がかからないようにすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
11・・・ブレーキペダル
12・・・液圧調整ユニット
28・・・スプリット路判定手段
29・・・差圧制御手段
31・・・踏み増し補正基準値設定手段
32・・・液圧調整駆動手段
BA,BB,BC,BD・・・車輪ブレーキ
M・・・マスタシリンダ
SP・・・圧力センサ
WA,WB・・・前輪
WC,WD・・・後輪

Claims (2)

  1. 車両運転者によるブレーキペダル(11)の操作量に応じた液圧を出力するマスタシリンダ(M)と、左右の前輪(WA,WB)および左右の後輪(WC,WD)の車輪ブレーキ(BA,BB;BC,BD)に作用せしめるブレーキ液圧を個別に増減調整可能として前記マスタシリンダ(M)および前記車輪ブレーキ(BA,BB;BC,BD)間に設けられる液圧調整ユニット(12)と、前輪(WA,WB)および後輪(WC,WD)の接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段(28)と、アンチロックブレーキ制御時に前記スプリット路判定手段(28)の判定結果がスプリット路である状態では高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を低摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧よりも大きくするようにして左右の車輪ブレーキ(BA,BB;BC,BD)間の差圧を演算する差圧制御手段(29)と、該差圧制御手段(29)の演算結果に応じて前記液圧調整ユニット(12)を駆動する液圧調整駆動手段(32)とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置において、前記マスタシリンダ(M)の出力圧を検出する圧力センサ(SP)と、該圧力センサ(SP)の検出値に基づいて踏み増し補正基準値を定める踏み増し補正基準値設定手段(31)とを含み、前記差圧制御手段(29)は、前記圧力センサ(SP)の検出値に基づいて前記ブレーキペダル(11)の踏み増し操作が行われたと判断したときには、前記踏み増し補正基準値設定手段(31)が設定した前記踏み増し補正基準値を前記圧力センサ(SP)で検出した前記マスタシリンダ(M)の出力圧が上回った分の一部を、非踏み増し操作状態での高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の指示圧に加算して得たブレーキ液圧を、踏み増し操作状態での前記指示圧として定めることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記踏み増し補正基準値設定手段(31)は、前記圧力センサ(SA)の検出値にフィルタ処理を施したものにオフセット値を加算して前記踏み増し補正基準値を定めることを特徴とする請求項1記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
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