JP2013163180A - 殺菌水生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】殺菌水生成装置の小型化、殺菌水生成能力の向上及び殺菌水生成するための電極の高寿命化を高いレベルで両立可能とできる殺菌水生成装置を提供せんとするものである。
【解決手段】塩化物イオンを含む水を直接電解して陽極に塩素を発生させ、この塩素と水の反応により次亜塩素酸の殺菌水を生成する殺菌水生成装置において、塩化物イオンを含む水が通過する電解槽内に設けられた、チタン又はチタン合金よりなる電極基体上に触媒層を設けた電極と、前記電極に通電し次亜塩素酸を前記電解層内に生成させる制御手段を備え、前記電極の触媒層は、少なくとも酸化イリジウム及び酸化タンタルを含む、金属及び/又は金属酸化物の複合体として構成され、前記複合体は、金属換算で、酸化タンタルを35モル%よりも多く含有し、かつ、酸化イリジウムに対してモル比で0.92〜1.85倍の酸化タンタルを含有してなり、前記制御手段は、前記電極に対して電流密度7A/dm2〜20A/dm2で通電するよう構成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、塩化物イオン(Cl-)を含む水を直接電解し殺菌性能の高い電解水を生成する殺菌水生成装置に関し、具体的には、塩化物イオンを含む水を直接電解して塩素(Cl2)を発生させ次亜塩素酸水を生成する殺菌水生成装置に関するものである。
塩化物イオンを含む水を電極によって直接電解して陽極に塩素を発生させ、この塩素と水の反応により生成する次亜塩素酸の殺菌性を利用して、例えば一般家庭の設備機器に機能を付帯させ、手、加湿用の水、風呂水、便器、温水洗浄便座のノズル等を殺菌することが知られている。このような電解では、主に水道水を使用するため、水道水中のカルシウムが、陰極表面に炭酸カルシウム(以下スケールという)として付着し、狭い電極間や洗浄用のノズルを詰まらせてしまうことがある。これを防止するために、陰極と陽極の極性を定期的に切替える「ポールチェンジ」を行って陰極に付着したスケールを除去することが一般的に知られている。
また、希薄な食塩水中で安定かつ高い塩素発生効率特性を得るために、導電性基体上に白金、酸化イリジウム、酸化ロジウム、酸化タンタルの複合体からなる電極触媒層を形成させた電極を用いるのが一般的である (特開2009−052069号公報参照)。
特開2009−052069号公報
しかしながら、特開2009−052069号公報に記載された組成からなる電極では、洗浄ノズル等の小径の流路へのスケールの詰まりを抑制するためにポールチェンジ頻度を高めた場合に、電極寿命が著しく低下し、殺菌水生成装置の高寿命化という点で解決すべき課題が生じていた。具体的には、この電極に対して、陽極と陰極の極性を切替えるポールチェンジ頻度を高めると、次亜塩素酸を発生させる上で要となる酸化イリジウムが触媒層から脱離することによって電解性能が低下し、電極寿命が短くなっていた。その対策として、電極の表面積を大きくすることが一般的に採用されているが、この対策では高価な金属触媒の量が増えて高コスト化に招くとともに、電解槽も大型化し、温水洗浄便座などの限られた空間内への収納が極めて難しいという問題があった。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、殺菌水生成装置の小型化、殺菌水生成能力の向上、及び殺菌水を生成するための電極の高寿命化を高いレベルで両立できる殺菌水生成装置を提供せんとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、塩化物イオンを含む水を直接電解して陽極に塩素を発生させ、この塩素と水の反応により次亜塩素酸の殺菌水を生成する殺菌水生成装置において、塩化物イオンを含む水が通過する電解槽内に設けられた、チタン又はチタン合金よりなる電極基体上に触媒層を設けた電極と、前記電極に通電し次亜塩素酸を前記電解槽内に生成させる制御手段を備え、前記電極の触媒層は、少なくとも酸化イリジウム及び酸化タンタルを含む、金属及び/又は金属酸化物の複合体として構成され、前記複合体は、金属換算で、酸化タンタルを35モル%よりも多く含有し、かつ、酸化イリジウムに対してモル比で0.92〜1.85倍の酸化タンタルを含有してなり、前記制御手段は、前記電極に対して電流密度7A/dm2〜20A/dm2で通電するよう構成されている。
この構成に基づけば、従来一般的に用いられていた電極より酸化タンタル量を増やしたことによって酸化イリジウムの触媒層への担持力が増加し、ポールチェンジに伴って触媒層から酸化イリジウムが脱離することを防止して電極の寿命を延ばすことが可能となる。
一方で、酸化タンタル自体は絶縁性物質であるため、酸化タンタルを単純に増やしただけでは、印加電圧が限られる一般的な商材においては、電気抵抗が増加して次亜塩素酸生成能力が低下する。また、酸化タンタルの増加に伴って触媒層における導電部が減少することにもなるため、限られた導電部となる酸化イリジウムへの電荷集中が発生し、これによって酸化イリジウムの劣化が促進されてしまうことにもなる。また、電荷集中が発生すると酸化イリジウムの価数の減少や、過剰な水素ガス生成に伴う圧力上昇に起因した圧力破壊、及び過剰な熱上昇なども懸念され、こういった観点からも酸化イリジウムが脱離しやすい状況が作り出されてしまう恐れがあった。よって、酸化タンタルを増加させる程度によっては性能低下だけでなく電極の劣化をも促進してしまうことが分かった。
本発明では、前記複合体は、金属換算で、酸化タンタル量を35モル%よりも多く含有し、かつ、酸化イリジウムに対してモル比で0.92〜1.85倍の酸化タンタルを含有してなり、その上で制御手段による電極への通電量を電流密度7A/dm2〜20A/dm2としたことによって、次亜塩素酸の生成量の確保と酸化イリジウムへの電荷集中による劣化促進という新たな課題をも抑制できる。酸化タンタル量を35モル%より多く、かつ、酸化イリジウムに対してモル比で0.92〜1.85倍とした電極において、電流密度を7A/dm2未満とした場合では、電気抵抗の増加により十分な次亜塩素酸生成濃度を確保することが困難となり、20A/dm2を超える量では酸化イリジウムの電荷集中による劣化の促進や脱離が顕著となる。これらの特有の構成によって、スケールの発生を抑制するためのポールチェンジを行っても酸化イリジウム脱離に伴う触媒劣化を抑制することができ、かつ酸化タンタルを増加させたことによる性能劣化や、酸化イリジウムへの電荷集中による劣化促進をも抑制できるという実用上優れた殺菌水生成装置を提供できる。
また、前記複合体はさらに酸化ロジウムを含有してなることが更に望ましい。酸化ロジウムは水素生成反応の過電圧を小さくし、次亜塩素酸の生成反応を促進する作用を有する。したがって、酸化ロジウムをさらに含有させることにより、酸化イリジウムへの電荷集中による劣化の促進や脱離が抑制され、電極の寿命を延ばすことが可能となる。
また、前記複合体はさらに白金を含有し、金属換算で、白金4モル%以上、酸化イリジウム37〜57モル%、酸化ロジウム3〜11モル%及び酸化タンタル35モル%より多く53モル%以下含有してなることが更に望ましい。所定の運転条件下で耐久性を得るための好適な配合である。
また、前記触媒層の酸化タンタルは、42〜48モル%配合されていることが更に望ましい。十分な殺菌性能を確保しつつ、小型で高寿命な良好なバランスとできる実用上優れた殺菌水生成装置を提供できる。
また、前記制御手段は、前記電極に対して電流密度12A/dm2〜17A/dm2で通電するよう構成することが更に望ましい。十分な殺菌性能を確保しつつ、更に小型で高寿命な最適バランスとなる実用上優れた殺菌水生成装置を提供できる。
また、前記電解槽に供給される塩化物イオンを含む水は、水を循環させない流水式として構成することが更に望ましい。酸化タンタル量を増加させたことによって、先に説明した通り導電部の減少に伴った酸化イリジウムへの電荷集中が発生しやすい状態になる。このような電荷集中が発生した場合、陽極側の酸化イリジウム周辺で強い酸性雰囲気となるが、強い酸性雰囲気となった状態で陽極から陰極に変わると、酸化イリジウムの価数が減少して、触媒層への結合力が著しく低下することが推測される。
本発明では、電解槽を流水式としたことによって、電解される前の中性に近い水が電極へ供給されるため、ポールチェンジ後に陰極となった電極側の酸化イリジウム周辺で強い酸性雰囲気になることを抑制して酸化イリジウムの結合力低下を抑え、触媒層からの酸化イリジウムの脱離を抑制することができる。これによっても酸化タンタル量を増加させることによる影響を低減できる。換言すると、電解槽を水が貯留される貯水式とした場合では、陰極側の電極周辺で強い酸性雰囲気となりやすく、これが寿命の低下になる。
また、前記制御手段は、前記電極に対して30秒以内の間隔で電極の極性を陽極と陰極とで切り替えるポールチェンジを実行するように構成することが更に望ましい。これにより、酸化タンタル量を増加させたことによって電荷集中が発生し、ポールチェンジ後の陰極側の酸化イリジウム周辺で強い酸性雰囲気となることを簡単な構成で抑制することができる。電流密度が高い状態でポールチェンジの間隔を広げると陽極側の酸化イリジウム周辺では強い酸性雰囲気になる。そのためポールチェンジ後の陰極側電極における反応で酸化イリジウムの結合力低下が上記の理由で促進される。本発明では、酸化タンタル量を増加させた状態下においても、ポールチェンジを30秒以内とすることで酸性雰囲気となることを抑制し、ポールチェンジ後の酸化イリジウムの結合力低下を抑制できる。
また、前記制御手段は、前記電極に対して4〜15秒間隔で電極の陽極と陰極を切り替えるポールチェンジを実行するように構成することが更に望ましい。これにより、ポールチェンジ後の酸化イリジウムの結合力低下が更に確実に抑制され、十分な殺菌性能を確保しつつ、更に小型で高寿命な最適バランスとなる実用上優れた殺菌水生成装置を提供できる。
本発明によれば、殺菌水生成装置の小型化、殺菌水生成能力の向上、及び殺菌水を生成するための電極の高寿命化を高いレベルで両立できる。
本発明の一実施形態による殺菌水生成装置を有した衛生洗浄装置に用いられる電解槽を説明するための模式図である。 図1に示す電解槽における、ポールチェンジ後の排水時間と電極板に付着していたカルシウム(スケール)の付着量との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態による衛生洗浄装置が設置された水洗大便器を示す斜視図である。 図3に示す衛生洗浄装置の殺菌洗浄時の流路系統図である。 図3に示す衛生洗浄装置における殺菌洗浄中の各要素の動作を説明するための図であり、(A)は、電解槽の電極板の間に印加される電圧を示すグラフ、(B)は、制御部により計測された電解槽の累積電解時間を示すグラフ、(C)は、吐出流路を流れる水量を示すグラフ、(D)は、排出流路を流れる水量を示すグラフである。 電子顕微鏡で撮影した電極板2、4の断面図である。 電極板の触媒層の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比と、塩素生成量との関係を表すグラフである。 電極板の触媒層の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比と、耐久時間との関係を表すグラフである。 電極板の間に通電した電流密度と、電極寿命との関係を表すグラフである。 比較例における、ポールチェンジを行った際に電極板が劣化するメカニズムを模式的に表した電極板の断面模式図である。 本発明における、ポールチェンジを行った際に電極板が劣化するメカニズムを模式的に表した電極板の断面模式図である。 ポールチェンジの間隔を異ならせた場合の電極板近傍のpHの変化について表した原理説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による殺菌水生成装置を有した衛生洗浄装置を説明する。
まず、本実施形態の衛生洗浄装置に関し、本発明の発明者らが発見した課題について説明する。
図1は、本発明の実施形態による殺菌水生成装置を有した衛生洗浄装置に用いられる電解槽を説明するための模式図である。同図に示すように、電解槽1は、一対の電極板2、4を有し、これら電極板2、4の間に電圧を印加することにより、水を電気分解する。なお、図1(A)には、電極板2が陰極となり、電極板4が陽極となるように電圧が印加された状態が示されている。
水道水には塩化物イオンが含まれているため、水道水を電気分解することにより、陽極側の電極4では塩素が発生する。このようにして発生した塩素は水に溶解し、次亜塩素酸が発生する。このようにして、電解槽1は次亜塩素酸を含む殺菌水を生成することができる。
また、この際、陰極側の電極板2では水道水中に含まれるカルシウムイオンが炭酸カルシウム(スケール)として電極板2に付着する。このように電極板2に炭酸カルシウムが付着してしまうと、殺菌水の生成能力が低下してしまう。
そこで、本実施形態の衛生洗浄装置の電解槽1は、例えば、殺菌水の累積生成時間が所定の時間に達するなどの所定のタイミングで、図1(A)に示す状態から、図1(B)に示す状態へと電極板2、4の間に印加する電圧を反転させる、いわゆるポールチェンジを行う。図1(B)に示す状態へとポールチェンジを行うことにより、陰極として機能していた電極板2が陽極となり、陽極として機能していた電極板4が陰極となる。このため、炭酸カルシウムが付着していた電極板2において酸が生成され、この酸により炭酸カルシウムが溶解するため、電極板2に付着していた炭酸カルシウムを剥離させることができる。
次に、本発明者らは、このような電解槽1における、ポールチェンジ後の排水時間と電極へのカルシウム(スケール)の付着量との関係を検討したので、以下説明する。本検討では、電極間に印加する電圧が10Vと、5Vとである状態における、ポールチェンジ後の排水時間とカルシウム(スケール)の付着量との関係を調べた。
図2は、図1に示す電解槽における、ポールチェンジ後の経過時間と経過時間後に電極に付着するスケール量との関係を示すグラフである。同図に示すように、ポールチェンジ後、所定時間経過すると電極から剥離するカルシウム量は大きく減少している。このことから、電極に付着したスケールは、ポールチェンジ直後に大部分が剥離してしまうことがわかる。
また、図2に示すように、電極に印加する電圧が10Vの場合には、電極に印加する電圧が5Vの場合に比べて、ポールチェンジ後に電極に付着するスケール量が約半分程度まで減少している。このことから、電極に印加する電圧が大きいほど、ポールチェンジ後、短時間の間に、より大量のスケールが剥離することがわかる。
上記の結果を踏まえ、以下に説明する本発明の一実施形態による衛生洗浄装置では、電解槽を作動させて殺菌を行う際、ポールチェンジ後、所定の時間に生成された殺菌水をノズルの上流において排出することとしている。以下、本実施形態の衛生洗浄装置について詳細に説明する。
図3は、本発明の一実施形態による衛生洗浄装置が設置された水洗大便器を示す斜視図である。同図に示すように、衛生洗浄装置100は、水洗式の洋式大便器110の便器120上に設置されて用いられる。そして、コントローラにより操作することにより、洗浄ノズル14が便器120内に進出し、洗浄水を洗浄ノズル14の先端から人体局所(おしりなど)に向けて噴出することにより、人体局所を洗浄することができる。
図4は、本発明の一実施形態による衛生洗浄装置の殺菌洗浄時の流路系統図である。なお、同図には、殺菌洗浄に関連しない要素については図示を省略しているが、本実施形態の衛生洗浄装置は、周知の人体局部を洗浄するために必要な構成を備えている。
図4に示すように、本実施形態による殺菌洗浄時における衛生洗浄装置の流路系統10は、例えば水道管などの給水源12と洗浄ノズル14とが流路16、18により接続されており、この流路16に上記説明した電解槽1が設けられている。流路16の電解槽1の下流には分岐部20が設けられており、分岐部20から洗浄ノズル14へと延びる吐出流路18と、分岐部20から下方に向かって延びる排出流路22とに分岐している。
吐出流路18は、洗浄ノズル14の吐水口における断面積(すなわち、吐出流路18の最小流路断面積)が、排出流路22の最小流路断面積に比べて小さくなるように構成されている。これにより、吐出流路18に比べて、排出流路22の圧力損失が小さくなっている。
吐出流路18の分岐部20の下流には、制御部24に通信可能に接続されたポンプ26が設けられている。ポンプ26は、制御部24の指令に基づき吐出流路18を流れる水を加圧する。
吐出流路18のポンプ26の下流側には、制御部24に通信可能に接続された洗浄バルブ28が設けられている。洗浄バルブ28は、制御部24の指令に基づいて開閉し、吐出流路18への水の流入を制御する。
吐出流路18の洗浄バルブ28の下流側には、洗浄ノズル14が接続されており、吐出流路18を通って供給された殺菌水はこの洗浄ノズル14の吐出口から吐出される。これにより、洗浄ノズル14の胴体を殺菌洗浄することができる。
排出流路22の分岐部20の下流側には、制御部24と通信可能に接続された排出バルブ30が設けられている。排出バルブ30は、制御部24の指令に基づいて開閉し、排出流路22への水の流入を制御する。これら排出流路22及び排出バルブ30により排出機構32が構成される。なお、本実施形態では、流路16を分岐して排出流路22を設けているが、これに限らずに、流路16の下面に開口を設けるのみでもよい。また、本実施形態では、排出流路22に排出バルブ30を設けて、これにより排出流路22を流れる水流を制御しているが、これに限らず、ポンプ等を用いて、排出流路22を流れる水流を制御することもできる。
制御部24は、電解槽1を駆動させると、電解槽1の電解処理を行った時間の累計である累計電解時間Tを計測する。また、制御部24には、予め、ポールチェンジを実施するタイミングを決定するための所定の累積時間設定値TPCが設定されており、累計電解時間Tがこの累積時間設定値TPCに到達すると、電解槽1のポールチェンジを実施する。したがって、累積時間設定値TPCを短くすることで、電極板へのスケールの付着量を減らすことができる。スケールの付着量の観点からは、この累積時間設定値TPCは、例えば、電極板の間に印加する電圧が5Vの場合に60秒程度にするとよい。
また、制御部24には、予め、ポールチェンジ直後に、洗浄バルブ28を閉鎖するとともに排出バルブ30を開放する所定の排出時間設定値TOPが設定されている。この排水バルブ30を開放する排出時間設定値TOPは、図1を参照して説明したように、電極板2、4の間に印加する電圧が大きい場合には、ポールチェンジ直後から短時間でスケールが剥離するため、短くするとよく、電極板2、4の間に印加する電圧が小さい場合には、長くするとよい。
以下、衛生洗浄装置の殺菌洗浄中の動作について説明する。
図5は、図3に示す衛生洗浄装置における殺菌洗浄中の各要素の動作を説明するための図であり、(A)は、電解槽1の電極板2、4の間に印加される電圧を示すグラフ、(B)は、制御部24により計測された電解槽1の累積電解時間を示すグラフ、(C)は、吐出流路を流れる水量を示すグラフ、(D)は、排出流路を流れる水量を示すグラフである。なお、図5(A)〜(D)のグラフは、横軸(時間軸)が一致するように記載されている。
制御部24により計測された累積電解時間が累積時間設定値TPCに達していない状態で、使用者による衛生洗浄装置の操作部(不図示)に殺菌洗浄を実施する旨の入力があると(すなわち、図5におけるt1、t3)、電解槽1を駆動するとともに、制御部24は、洗浄バルブ28を開放し、排出バルブ30を閉鎖する。これにより、図5(C)に示すように、電解槽1で生成された殺菌水は吐出流路18へ流れ込み、洗浄ノズル14の吐出口から排出され、洗浄ノズル14を殺菌洗浄することができる。そして、十分に洗浄ノズル14の殺菌洗浄が完了すると、t2、t4において殺菌洗浄を終了する。このt1〜t2及びt3〜t4の間、図5(B)に示すように、制御部24により測定される電解槽1の累計電解時間Tは増加する。
次に、制御部24は、上記のように殺菌洗浄を行っている際に、累積電解時間Tが累積時間設定値TPCに到達すると(すなわち、図5(A)におけるt5)、電解槽1のポールチェンジを実施する。また、制御部24は、これとともに、ポールチェンジ直後(t=t5)から排出時間設定値TOPの間、洗浄バルブ28を閉鎖するとともに、排出バルブ30を開く。また、これとともに、制御部24は、吐出流路18に設けられた加圧ポンプ26は停止させる。
電解槽1においてポールチェンジを実施することにより、図5(A)に示すように、電極板2、4に印加される電圧が反転する。これにより、それまで陰極であった側の電極板2に付着していたスケールが剥離することとなる。これに対して、洗浄バルブ28が閉鎖されるとともに、排出バルブ30が開放されているため、殺菌電解水は排出流路22を通り便器のボウルへと排出される。これにより、スケールを含んだ殺菌水は便器のボウルへと排出され、洗浄ノズル14には流れ込まなくなるため、洗浄ノズル14の吐水口がスケールにより閉塞されることを防止できる。
そして、ポールチェンジから排出時間設定値TOP経過すると(すなわち、t=t6)、制御部24は、排出バルブ30を閉鎖するとともに、洗浄バルブ28を開放し、さらに、ポンプ26を作動させる。これにより、再び、洗浄ノズル14に殺菌水が供給され、洗浄ノズル14を殺菌洗浄することができる。
このように、本実施形態によれば、ポールチェンジ直後から所定時間、流路16の洗浄ノズル14の上流において、殺菌水を便器へ排出することとしたため、ポールチェンジ直後に電極から剥離した大量のスケールを含む殺菌水が洗浄ノズル14へ流れるのを抑え、洗浄ノズル14の吐水口にスケールが詰まることを抑止できる。
これにより、電解槽1においてより頻繁にポールチェンジを行うことが可能となり、長期的に安定して殺菌水を供給することができる。また、洗浄作用を有する殺菌水1が便器に排出されるため、便器を洗浄するための洗浄水を節水するとともに、便器自体の殺菌を行うことができる。
また、本実施形態によれば、吐出流路18に洗浄バルブ28を設け、ポールチェンジ直後から排出時間設定値TOPの間、この洗浄バルブ28を閉鎖することとしたため、ポールチェンジ直後に電解槽1から供給される電解水が吐出流路18に流れ込むことを確実に防止できる。
また、本実施形態によれば、吐出流路18が上方に向かって延びるように構成されているため、吐出流路18に比べて排出流路22の方が圧力損失が小さくなるとともに、吐出流路内18に存在する水が分岐部20に向かって逆流することとなり、吐出流路18に流れ込んだスケールを排出することができる。
さらに、本実施形態によれば、分岐部20から下方に延びるように排出流路22を設けることにより、重力により排出流路22へスケールを含む電解水が流れるのを促進することができ、吐出流路18へスケールを含む殺菌水が流れ込むのを抑止できる。
なお、上記の実施形態では、ポールチェンジ直後から排出時間設定値TOPの間、洗浄バルブ28により洗浄ノズル14に通じる吐出流路18を閉鎖することとしたが、必ずしも、吐出流路18を閉鎖する必要はない。上記のように、本実施形態の衛生洗浄装置では、吐出流路18に比べて排出流路22の方が最小流路断面が大きくなるように構成されており、吐出流路18に比べて排出流路22の方が圧力損失が小さくなっている。このため、吐出流路18を閉鎖しなくても、排出バルブ30を開放すれば、殺菌水は、吐出流路18と排出流路22に流れ込む。
さらに、本実施形態の衛生洗浄装置では、吐出流路18に加圧ポンプ26が設けられているため、この加圧ポンプ26をポールチェンジ直後から排出時間設定値TOPの間、停止させることにより、吐出流路18に比べて排出流路22の方が圧力損失がより小さくなる。このため、排出バルブ30を開放させると、吐出流路18に比べて排出流路22に大量の殺菌水が流れ込むこととなり、吐出流路18に流れ込むスケールを含んだ殺菌水を減らすことができる。
また、上記の実施形態では、制御部24は、電解槽1のポールチェンジと同時に洗浄バルブ28を閉鎖し、排出バルブ30を開放することとしたが、これに限らず、ポールチェンジから所定時間内に電解槽1で生成された殺菌水を排出機構32により排出できればよい。すなわち、排出機構32が電解槽1から離れて設けられている場合には、ポールチェンジ後、所定時間経過してから洗浄バルブ28を閉鎖し、排出バルブ30を開放してもよい。
図6は、電子顕微鏡で撮影した電極板2、4の断面図である。電極板2、4の電極基体41の材質としては、チタンまたはチタン基合金が挙げられる。チタン合金としては、チタンを主体とする耐食性のある導電性の合金が使用される。例えば、Ti−Ta−Nb、Ti−Pd、Ti−Zr、Ti−Al等の組み合わせからなる、通常電極材料として使用されているTi基合金が挙げられる。これらの電極材料は板状、有孔板状、棒状、網板状等の所望形状に加工して電極基材41として用いることができる。
上記の如き電極基体41には、通常行われているように、予め前処理するのが望ましい。そのような前処理の好適具体例としては以下に述べるものが挙げられる。先ず、前述したチタン又はチタン基合金よりなる電極基体(以下、チタン基体ともいう)表面を、常法に従い、例えば、アルコール等で洗浄し及び/又はアルカリ溶液中での電解により脱脂した後、フッ化水素濃度が1〜20重量%のフッ化水素酸又はフッ化水素酸と硝酸、硫酸等の他の酸との混酸で処理することにより、チタン基体41の表面の酸化膜を除去するとともにチタン結晶粒界単位の粗面化を行う。該酸処理は、チタン基体41の表面状態に応じて常温ないし約40℃の温度において数分間ないし十数分間行うことができる。なお、粗面化を十分行うためにブラスト処理を併用してもよい。
このように酸処理されたチタン基体41の表面を熱濃硫酸と接触させて、該チタン結晶粒界内部表面を突起状に細かく粗面化するとともに、該チタン基体41の表面に水素化チタンの薄い層を形成せしめる。使用する濃硫酸は一般に40〜80重量%、好ましくは50〜60重量%の濃度のものが適しており、この濃硫酸には、必要により、処理の安定化を図る目的で、少量の硫酸塩等を添加してもよい。該熱濃硫酸との接触は、通常、チタン基体41を濃硫酸の浴中に浸漬することにより行うことができ、その際の浴温は一般に約100〜約150℃、好ましくは約110〜約130℃の範囲内の温度とすることができ、また、浸漬時間は通常約0.5〜約10分間、好ましくは約1分〜約3分間で十分である。この熱濃硫酸処理により、チタン結晶粒界内部表面を突起状に細かく粗面化するとともに、チタン基体41の表面にごく薄い水素化チタンの被膜を形成せしめることができる。熱濃硫酸処理されたチタン基体41は硫酸槽から取り出し、好ましくは窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で急冷して、チタン基体41の表面温度を約60℃以下に低下させる。この急冷には洗浄も兼ねて大量の冷水を用いるのが適当である。
以上の如くして前処理されたチタン基体41は、大気中で焼成することにより、水素化チタンの被膜層を熱分解して該層中の水素化チタンを実質的にほとんどチタン金属に戻し、さらにチタン基体41の表面近傍のチタンを低酸化状態の酸化チタンに変えることができる。この焼成は一般に約300〜約600℃、好ましくは約300〜約400℃の温度で約10分〜4時間程度加熱することにより行うことができる。これにより、チタン基体41の表面にごく薄い導電性の酸化チタン層が形成される。この酸化チタン層の厚さは一般に100〜1、000オングストローム、好ましくは200〜600オングストロームの範囲内にあるものが好適であり、また、酸化チタンの組成はTiOxとしてxが一般に1<x<2、特に1.9<x<2の範囲内にあるのが望ましい。また別法として、前処理を行ったチタン基体は、上記の如き焼成処理を行わずに直接次の工程に付してもよい。この場合には、次工程での熱分解処理時にチタン基体41表面の水素化チタンの被膜の層は、チタン金属及び低酸化状態の酸化チタンに変換される。
しかる後、このように焼成されたチタン基体41上の酸化チタン面を中間層42を介して、白金4モル%以上、酸化イリジウム37〜57モル%、酸化ロジウム3〜11モル%及び酸化タンタル35モル%より多く53モル%以下からなる複合体である触媒層43で被覆する。
ここで使用する白金化合物、イリジウム化合物、ロジウム化合物及びタンタル化合物としては、いかに述べる条件下で分解してそれぞれ白金、酸化イリジウム、酸化ロジウム及び酸化タンタルに転化しうる化合物が包含され、具体的には、白金化合物としては、例えば、塩化白金酸、塩化白金等が挙げられ、特に塩化白金酸が好適である。また、イリジウム化合物としては、例えば、塩化イリジウム酸、塩化イリジウム、硝酸イリジウム等が挙げられ、特に塩化イリジウム酸が好適である。さらに、ロジウム化合物としては、例えば、塩化ロジウム、硝酸ロジウム等が挙げられ、特に塩化ロジウムが好適である。タンタル化合物としては、例えば、塩化タンタル、タンタルエトキシド等が挙げられ、特にタンタルエトキシドが好適である。
一方、これら白金化合物、イリジウム化合物、ロジウム化合物及びタンタル化合物を溶解して溶液を調整するための溶媒としては、低級アルコールが好適である。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等又はこれらの混合物が挙げられる。
低級アルコール溶液中における白金化合物、イリジウム化合物、ロジウム化合物及びタンタル化合物の合計の濃度は、合計金属濃度換算で、一般に20〜200g/L、好ましくは40〜150g/Lの範囲内とすることができる。該金属濃度が20g/Lより低いと、触媒担持効率が悪くなり、また、200g/Lを超えると、触媒活性、担持強度、担持量の不均一性等の問題が生ずる可能性がある。
また、白金化合物、イリジウム化合物、ロジウム化合物及びタンタル化合物の相対的使用割合は、金属換算で、白金化合物は一般に4モル%以上、好ましくは5〜10モル%、イリジウム化合物は一般に37〜57モル%、好ましくは42〜50モル%、ロジウム化合物は一般に3〜11モル%、好ましくは4〜9モル%、そしてタンタル化合物は一般に35モル%より多く53モル%以下、好ましくは42〜48モル%の範囲内とすることができる。
チタン基体41上の酸化チタン層に該溶液が塗布された基体は、必要により、約20〜約150℃の範囲内の温度で乾燥させた後、酸素含有ガス雰囲気中、例えば空気中で焼成される。焼成は、例えば、電気炉、ガス炉、赤外線炉等の適当な加熱炉中で、一般に約450℃〜約600℃、好ましくは約500〜約550℃の範囲内の温度に加熱することによって行うことができる。加熱時間は、焼成すべき基体の大きさに等に応じて、大体5分間〜30分間程度とすることができる。この焼成により、該酸化チタン層の表面に白金−酸化イリジウム−酸化ロジウム−酸化タンタル複合体を担持させることができる。1回の担持操作で十分量の白金−酸化イリジウム−酸化ロジウム−酸化タンタル複合体を担持することができない場合には、以上に述べた溶液の塗布−乾燥−焼成の工程を所望の回数繰り返し行うことができる。
ここで、「白金−酸化イリジウム−酸化ロジウム−酸化タンタル複合体」とは、白金と酸化イリジウムと酸化ロジウムと酸化タンタルの4成分が相互作用を及ぼすように混合又は緊密に接触した状態にある組成物をいう。
図7は、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比と、塩素生成量との関係を表すグラフである。本発明者らの検証では、図4で示した電解槽1に設けられる電極板2、4にはそれまで未使用(新品)のものを用い、電解槽1に0.45L/minの神奈川県茅ヶ崎市の水道水を通過させながら、電極板2、4間で通電させた際の塩素生成量を測定している。通電によって生成される塩素の量は次亜塩素酸の生成量とも相関があることから、この測定結果は、電極板2、4が劣化する前の次亜塩素酸の生成能を示す指標とすることができる。電極板2、4間の電流密度は、3.0A/dm2のから20A/dm2までの6ケースとした。
この結果、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比を0.10から1.85までとした電極板2、4による検証では、いずれの電流密度の場合でも、酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比が増加しても塩素生成量はほぼ横ばいで、0.6ppm程度か、あるいはそれを大きく上回った状態を維持することが判った。塩素生成量が0.6ppm以上であれば、結果的に衛生洗浄装置のノズルや便器の殺菌に使用される一般的な殺菌水生成装置としては、初期性能として十分な濃度の次亜塩素酸が得られることが本発明者らの検討により判明している。
一方、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比を2.31とした電極2、4による検証では、いずれの電流密度のケースでも、塩素生成量が急減し、特に電流密度が3.0A/dm2と5.0A/dm2のケースでは0.6ppmを大きく下回り、一般的な殺菌水生成装置としては実用域から外れることが判る。これは、酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比の増加により、触媒層43の酸化イリジウムの多くが酸化タンタルによって被覆され、酸化イリジウムの触媒としての機能が大きく損なわれた結果と推測される。
また、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比を0.10より小さくして作製した電極2、4では、使用前から酸化イリジウムの脱離が視認できるほど担持力が極端に弱く、十分な性能と寿命を得られるものではないことが明らかで、本検証のような通電による検証を行うまでもなく実用性が無いと判断できるものであった。これらの検証結果より、次亜塩素酸の生成能の観点からは、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比は0.10から2.31までとすることが好ましいといえる。
図8は、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比と、電極板2、4の耐久時間との関係を表すグラフである。本発明者らの検証では、図4で示した電解槽1に0.45L/minの水道水を通過させながら、電極板2、4間でポールチェンジを繰り返しながら通電した。具体的には、まず電極板2、4間に15A/dm2の電流密度で5秒間通電し、その後1秒間通電を休止し、次に前回とは逆の極性として電極板2、4間に15A/dm2の電流密度で5秒間通電し、その後1秒間通電を休止する、という一連の工程を1サイクルとし、このサイクルを繰り返した。また、印加電圧は初期に所定の電流密度が流れる電圧を上限とした。ここでいう「耐久時間」とは、同サイクルを開始してから、通電によって生成される塩素生成量が0.6ppmを下回るまでの時間としている。すなわち、電極の寿命(使用を開始してから、一般的な殺菌水生成装置としては十分な濃度の次亜塩素酸を継続的に得られる時間)を示す指標となる。
この結果、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比を0.10から1.38までの電極板2、4による検証では、酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比が増加するほど耐久時間は著しく向上するという傾向があることが判った。これは、酸化タンタルの増加によって酸化イリジウムの担持力が向上し、酸化イリジウムの脱離が抑制されることで、電解性能が長時間高い状態で維持された結果と考えられる。
一方、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比が1.38を越えると、耐久時間は逆に低下する傾向にあることが判った。そして、モル比が1.85であると、衛生洗浄装置のノズルや便器の殺菌の用途であれば約10年間の使用に相当する400時間まで低下する。この耐久時間低下のメカニズムは以下のように推測される。すなわち、酸化タンタルは絶縁性物質であるため、酸化タンタルの増加に伴って触媒層の導電部が減少することにもなり、限られた導電部となる酸化イリジウムへの電荷集中が発生し、これによって酸化イリジウムの劣化が促進されてしまう。更に、電荷集中が発生すると、酸化イリジウムの価数の減少や、過剰な水素ガス生成に伴う圧力上昇に起因した圧力破壊、及び過剰な熱上昇なども懸念される。
これより、触媒層43の酸化イリジウムに対する酸化タンタルのモル比は、次亜塩素酸の生成能と電極寿命とのバランスを考えると、0.92から1.85の範囲とし、電極板2、4間の電流密度は7A/dm2〜20A/dm2とすべきである。電流密度を7A/dm2以下とした場合では抵抗の増加に伴って十分な次亜塩素酸濃度を確保することが困難となり、20A/dm2を超える量では、前述した酸化イリジウムの電荷集中による劣化の促進や脱離が顕著となるからである。これらの特有の構成によって、スケールの発生を抑制するためのポールチェンジを行っても酸化イリジウム脱離に伴う触媒劣化を抑制することができ、かつ酸化タンタルを増加させたことによる性能劣化や、酸化イリジウムへの電荷集中による劣化促進をも抑制できるという実用上優れた殺菌水生成装置を提供できる。
また、触媒層43の酸化タンタルの含有率は、42モル%から48モル%の範囲とすることが更に望ましい。十分な殺菌性能を確保しつつ、小型で高寿命な良好なバランスとできる実用上優れた殺菌水生成装置を提供できるからである。
また、電極板2、4間には、12A/dm2〜17A/dm2の電流密度で通電するよう構成することが更に望ましい。これによれば、十分な殺菌性能を確保しつつ、更に小型で高寿命な最適バランスとなる実用上優れた殺菌水生成装置を提供できるからである。電極板2、4間の触媒層43の酸化タンタルの含有率を42モル%から48モル%の範囲とし、且つ、通電の際の電流密度を12A/dm2〜17A/dm2のとすることで、塩素生成量は図7で破線で示す2.0ppmのラインを上回る高いレベルを発揮しつつも、図8において破線で示す500時間のラインを上回る耐久時間を発揮する、極めて実用性と汎用性の高い電極を得ることができる。また、これまで耐久時間を延ばすために用いられていた白金の含有量を小さくすることが可能になるため、低コスト化にも寄与する。
図9は、触媒層43の酸化タンタルの含有率が45モル%である電極板2、4を用い、電極板2、4間に通電する電流密度と、電極板2、4の電極寿命との関係を表すグラフである。本発明者らの検証では、図4で示した電解槽1に0.45L/minの水道水を通過させながら、電極板2、4間でポールチェンジを繰り返しながら通電した。具体的には、まず電極板2、4間に5秒間通電し、その後1秒間通電を休止し、次に前回とは逆の極性として電極板2、4間に5秒間通電し、その後1秒間通電を休止する、という一連の工程を1サイクルとし、このサイクルを繰り返した。また、印加電圧は初期に所定の電流密度が流れる電圧を上限とした。ここでいう「電極寿命」とは、同サイクルを開始してから、通電によって生成される塩素生成量が0.6ppmを下回るまでの時間としている。
この結果、電極板2、4間に通電する電流密度を500A/m2〜1000A/m2(5A/dm2〜10A/dm2)のとした場合には、電流密度が増加するほど電極寿命は著しく向上するという傾向があることが判った。なお、500A/m2未満の低電流密度では、そもそも0.6ppm以上の塩素は生成されない。
一方、電極板2、4間に通電する電流密度が1000A/m2(10A/dm2)を越えると、電極寿命は逆に低下する傾向にあることが判った。これは、高電流密度となることによって酸化イリジウムの劣化が促進されたものと考えられる。
このことからも、電極板2、4間の電流密度は7A/dm2〜20A/dm2であることが好ましい。
なお、図7〜9において使用した電極板は、次のように作製した。
JIS1種相当のチタン基体(t0.5mm×w100mm×l100mm)をアルコールで洗浄後、20℃の8重量%フッ化水素酸水溶液中で2分間、そして120℃の60重量%硫酸水溶液中で3分間浸漬した。次いで、チタン基体を硫酸水溶液から取り出し、冷水を噴霧して急冷した。さらに、20℃の0.3重量%フッ化水素酸水溶液中に2分間浸漬した後水洗した。水洗後、400℃の大気中で1時間加熱処理して、チタン基体表面に薄い酸化チタンの層を形成させた。
次いで、ロジウム濃度100g/Lに調整した塩化ロジウムのブタノール溶液と、イリジウム濃度200g/Lに調整した塩化イリジウム酸のブタノール溶液と、タンタル濃度200g/Lに調整したタンタルエトキシドのブタノール溶液と、白金濃度200g/Lに調整した塩化白金酸のブタノール溶液とをPt−Ir−Rh−Taの組成比が下記表1に示すモル%となるようにそれぞれ秤量し、次いでIrの金属換算濃度が50g/Lとなるようにブタノールにて希釈して塗布液を調製した。
この溶液をピペットで0.27ml秤量し、それを該酸化チタンの層に塗布した後室温で20分間乾燥した。乾燥後、さらに550℃の大気中で10分間焼成した。この塗布−乾燥−焼成工程を6回繰り返し、該酸化チタンの層上に白金−酸化イリジウム−酸化ロジウム−酸化タンタル複合体が担持された表1に示す電極を作製した。
次に、本発明における、電極板2、4の触媒層43に含有される酸化タンタルを増やした場合に、電極からの酸化イリジウムの脱離反応が抑制されるとともに耐久性能が向上するメカニズムについて、図10と図11により説明する。図10は、比較例における、ポールチェンジを行った際に電極板が劣化するメカニズムを模式的に表した電極板の断面模式図であり、図11は、本発明における、ポールチェンジを行った際に電極板が劣化するメカニズムを模式的に表した電極板の断面模式図である。
電極板で電気分解が行われる際の一般的なメカニズムとして、ポールチェンジを行う前に塩素を生成していた陽極側の電極板が、ポールチェンジを行うことにより陰極側へと極性が変化する。すると、陽極であった時とは異なる反応が電極表面で生じることにより、電極の劣化が促進される。具体的には、電極板の触媒層に存在する4価のイリジウムを有する酸化イリジウム(IrO2)が還元されることにより、3価のイリジウムを有する酸化イリジウム(Ir23)となって溶出する。通常はこの反応が触媒層の極表面から徐々に生じることにより、触媒層の極表面において触媒としての機能を果たす酸化イリジウムが段階的に溶出して減少し、塩素生成量が少なくなることで電極板の劣化が進行すると考えられる。そして、そのメカニズムを表す陰極側電極板の表面において生じる反応を式(1)に示す。また、ここでいう「極表面」とは、触媒層の最表面に位置する分子の層をいう。
IrO2+2H++2e-⇒Ir23+H2O ・・・(1)
ところが、図10の比較例に示すような、触媒層中のIrO2を担持する酸化タンタルが少ない(35モル%以下)電極板では、塩素生成量が短期間で減少してしまい、劣化が早く進行する。これは、図10(A)に示すように、酸化タンタルがIrO2を被覆できずに露出させてしまっている状態が原因であることが考えられる。極表面に存在していない露出したIrO2が還元反応によってIr23となって溶出した、図10(B)に示すような場合、極表面に存在する還元反応の起きていないIrO2がチタン基体41に対して担持力を失うこととなる。そして図10(C)に示すように、還元反応の起きていないIrO2ごと脱離してしまうことが考えられる。これにより、酸化イリジウムが極表面で段階的に溶出するよりもはるかに多くの酸化イリジウムが溶出し、酸化イリジウムの触媒としての機能が大きく損なわれ、電極板の劣化がより早く進行する。
一方で、本発明での実施例にあたる図11では、触媒層中の酸化タンタルを所定量増量(35モル%より多く)している。この状態を模式的に表したのが図11(A)であるが、こうすることで、酸化タンタルがチタン基体41と酸化イリジウムの間の担持力を高めるものである。
また、図11(B)において、触媒層の極表面でないところで酸化イリジウムの還元反応が生じた場合であっても、触媒として機能しない酸化タンタルは脱離することなく残るため、極表面に存在していた酸化イリジウムが塩素を生成する前に脱離してしまうことがない。このため図11(C)に示すように、極表面の酸化イリジウムは、溶出することなく触媒の機能を発揮することができる。これにより塩素生成可能な時間が長くなり、耐久性の高い電極板を提供することが可能となる。
なお、先に述べたように、酸化タンタルを過多に増量させた場合(58モル%以上)には、触媒層の酸化イリジウムの多くが酸化タンタルによって被覆され、酸化イリジウムの触媒としての機能が大きく損なわれると推測される。このため、酸化タンタルを増量させるには、所定の範囲内での増量が好適である。
図12は、ポールチェンジの間隔を異ならせた場合の電極板近傍のpHの変化について表した原理説明図である。酸化タンタルを増量した電極板2、4に対してスケールの付着を防止するために、一定の通電時間で電極板の陽極と陰極を切り替える制御であるポールチェンジを行うまでの電極板への通電時間はそれぞれ10秒、30秒、60秒とそれぞれ設定している。
この図12において、酸化タンタルを多く含有させた電極板を高い電流密度の状態で通電し、ポールチェンジを行うまでの通電時間が60秒と設定された比較例について説明する。
通電時間が60秒と比較的長い場合には、電極板近傍のpHが偏るものである。このため、ポールチェンジを行う前の陽極側近傍のpHが低くなる。それが、金属を腐食させやすい環境となり、酸化イリジウムの脱離が顕著となることが考えられる。酸化イリジウムの脱離によって、残存する酸化イリジウムへの電荷集中と劣化がさらに促進されると考えられる。
そこで、本発明においては、酸化タンタルを多く含有させた電極板2、4に高い電流密度の状態で通電し、ポールチェンジを行うまでの一定の通電時間を30秒と短くした。これにより、酸化タンタルの含有量を増加させた電極板でポールチェンジを行っても、酸化イリジウムの脱離と、酸化イリジウムの脱離に伴う触媒劣化を抑制することができる。
また、ポールチェンジを30秒以内としたことでスケールの発生を大幅に低減できることから、酸化イリジウムへのスケール付着を抑制できる。スケールは絶縁性物質であるため酸化イリジウムに過剰に付着すると導電部が更に減少してスケール付着のない特定の酸化イリジウムへ更に電荷集中をさせることになるが、スケールの付着を抑制すれば、酸化タンタルを増加させても電極板の劣化を大幅に軽減できるようになる。
さらにまた、ポールチェンジを行う前の陽極側近傍のpHが偏ることを防止することができ、金属が腐食しにくい環境下でポールチェンジを行うことができ、酸化タンタルを増加させたことによる性能劣化や、酸化イリジウムへの電荷が集中し続けることによる劣化促進を抑制できる。
一方で、ポールチェンジを行うまでの通電時間が、図示はしないが、例えば3秒のように極端に短い場合では、酸化イリジウムへの電荷は集中しなくとも、電極板間で塩素が安定して生成されない間に電極の極性が変化することとなり、塩素の発生量を安定させることができなくなる可能性が考えられる。
そこで、本発明においてより好ましくはポールチェンジを行うまでの一定の通電時間を4〜15秒としたことにより、触媒総に酸化タンタルを多く含有する電極板であっても、高い塩素生成性能を確保しながらにして、酸化イリジウムへの電荷集中を抑制し、酸化イリジウムの脱離を抑制することが可能となる。
さらには、ポールチェンジを行う前の陽極側近傍のpHが小さくなり過ぎることを防止することができ、ある一定の塩素生成能力を確保しながらも、金属が腐食しにくい環境下でポールチェンジを行うことができ、酸化タンタルを増加させたことによる性能劣化や、酸化イリジウムへの電荷集中による劣化促進を抑制でき、十分な殺菌性能を確保しつつ高寿命な最適なバランスを持った殺菌水生成装置を提供することが可能となる。
なお、本発明の実施例としては、殺菌水生成装置として、衛生洗浄装置へ適用した場合を挙げたが、例えば、清潔な環境が望まれる、浴室、キッチン、医療器具および自動販売機など塩化物イオンを含む水を電気分解して殺菌水の生成が可能な環境であればどのような商品であっても適用可能である。
1 電解槽
2、4 電極板
10 流路系統
12 給水源
14 洗浄ノズル
16 流路
18 吐出流路
20 分岐部
22 排出流路
24 制御部
26 ポンプ
28 洗浄バルブ
30 排出バルブ
32 排出機構
41 チタン基体(電極基体)
42 中間層
43 触媒層
100 衛生洗浄装置
110 洋式便器
120 便器

Claims (8)

  1. 塩化物イオンを含む水を直接電解して陽極に塩素を発生させ、この塩素と水の反応により次亜塩素酸の殺菌水を生成する殺菌水生成装置において、
    塩化物イオンを含む水が通過する電解槽内に設けられた、チタン又はチタン合金よりなる電極基体上に触媒層を設けた電極と、
    前記電極に通電し次亜塩素酸を前記電解層内に生成させる制御手段を備え、
    前記電極の触媒層は、少なくとも酸化イリジウム及び酸化タンタルを含む、金属及び/又は金属酸化物の複合体として構成され、
    前記複合体は、金属換算で、酸化タンタルを35モル%よりも多く含有し、かつ、酸化イリジウムに対してモル比で0.92〜1.85倍の酸化タンタルを含有してなり、
    前記制御手段は、前記電極に対して電流密度7A/dm2〜20A/dm2で通電するよう構成されていることを特徴とする殺菌水生成装置。
  2. 前記複合体はさらに酸化ロジウムを含有してなる、請求項1記載の殺菌水生成装置。
  3. 前記複合体はさらに白金を含有し、金属換算で、白金4モル%以上、酸化イリジウム37〜57モル%、酸化ロジウム3〜11モル%及び酸化タンタル35モル%より多く53モル%以下含有してなる、請求項2記載の殺菌水生成装置。
  4. 前記触媒層の酸化タンタルは、42〜48モル%配合されていることを特徴とする請求項3記載の殺菌水生成装置。
  5. 前記制御手段は、前記電極に対して電流密度12A/dm2〜17A/dm2で通電するよう構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の殺菌水生成装置。
  6. 前記電解槽に供給される塩化物イオンを含む水は、水を循環させない流水式として構成されていることを特徴とする請求項5記載の殺菌水生成装置。
  7. 前記制御手段は、前記電極に対して30秒以内の間隔で電極の陽極と陰極とを切り替えるポールチェンジを実行するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の殺菌水生成装置。
  8. 前記制御手段は、前記電極に対して4〜15秒間隔で電極の極性を陽極と陰極とで切り替えるポールチェンジを実行するように構成されていることを特徴とする請求項7記載の殺菌水生成装置。
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