JP2013161570A - 有機elデバイスの製造方法及び製造装置 - Google Patents

有機elデバイスの製造方法及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013161570A
JP2013161570A JP2012020887A JP2012020887A JP2013161570A JP 2013161570 A JP2013161570 A JP 2013161570A JP 2012020887 A JP2012020887 A JP 2012020887A JP 2012020887 A JP2012020887 A JP 2012020887A JP 2013161570 A JP2013161570 A JP 2013161570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base material
guide member
vapor deposition
spiral
organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012020887A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryohei Kakiuchi
良平 垣内
Satoru Yamamoto
悟 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2012020887A priority Critical patent/JP2013161570A/ja
Priority to PCT/JP2012/076848 priority patent/WO2013061845A1/ja
Priority to EP12844447.8A priority patent/EP2773165B1/en
Priority to US14/235,353 priority patent/US8921142B2/en
Priority to CN201280021507.4A priority patent/CN103503567B/zh
Priority to KR1020137023494A priority patent/KR20140076527A/ko
Priority to TW101139067A priority patent/TW201336130A/zh
Publication of JP2013161570A publication Critical patent/JP2013161570A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】 フレキシブルな設計をすることができる有機ELデバイスの製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る製造方法は、外周部に掛けられる基材81を支持してガイドする複数のガイド部材221,231,241,242,251,252,26により、前記基材81を搬送する搬送工程を備え、該搬送工程は、前記基材81が所定の前記ガイド部材221,231の外周部に螺旋方向に沿って一回転以上巻かれて搬送されるスパイラル搬送工程を備えることを特徴とする。そして、本発明に係る製造装置は、前記ガイド部材221,231を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、搬送されている帯状の基材に気化材料を蒸着することで、該基材に有機EL素子の構成層を形成する有機ELデバイスの製造方法及び製造装置に関する。
従来、有機EL(エレクトロルミネッセンス)デバイスの製造方法として、真空蒸着法が知られている。斯かる真空蒸着法においては、真空チャンバー内において基材と対向する位置に設けられた蒸着源が気化材料(気化された構成層形成材料)を吐出し、吐出された気化材料が基材の蒸着面に蒸着することで、有機EL素子の構成層(以下、単に「構成層」ともいう)が形成されている。
また、真空蒸着法においては、低コスト化等の観点から、ロールtoロールプロセスが採用されている。斯かるロールtoロールプロセスとは、ロール状に巻き取られた帯状の基材を連続的に繰り出して搬送し、そして、搬送されている基材に連続的に構成層を蒸着した後に、基材をロール状に巻き取るといったプロセスである(特許文献1参照)。
特開2008−287996号公報
ここで、特許文献1に係る製造装置において、基材は、どの位置においても同じ速度で搬送されている。しかしながら、さまざまな工程において、必要となる時間は、それぞれ異なる。例えば、同じ蒸着工程であっても、気化材料の種類等が異なれば、当然、工程に必要となる時間は、異なってくる。これにより、機器の配置や機器の選定といった設計に制約が生じるという問題があった。
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、フレキシブルな設計をすることができる有機ELデバイスの製造方法及び製造装置を提供することを課題とする。
本発明に係る有機ELデバイスの製造方法は、搬送されている帯状の基材に気化材料を蒸着することで、該基材に有機EL素子の構成層を形成する有機ELデバイスの製造方法において、外周部に掛けられる前記基材を支持してガイドする複数のガイド部材により、前記基材を搬送する搬送工程を備え、該搬送工程は、前記基材が前記ガイド部材の外周部に螺旋方向に沿って一回転以上巻かれて搬送されるスパイラル搬送工程を備えることを特徴とする。
本発明に係る有機ELデバイスの製造方法によれば、搬送工程において、基材が複数のガイド部材の外周部に掛けられているため、ガイド部材が基材を支持してガイドする。これにより、基材が搬送されている。そして、搬送工程のうち、スパイラル搬送工程においては、基材がガイド部材の外周部に螺旋方向に沿って一回転以上巻かれることで、基材が該ガイド部材の所定位置を複数回通過して搬送されている。
また、本発明に係る有機ELデバイスの製造方法によれば、前記スパイラル搬送工程において、蒸着源が前記ガイド部材の外周部に向けて前記気化材料を吐出することで、該気化材料を前記基材に複数回蒸着させてもよい。
斯かる方法によれば、スパイラル搬送工程において、基材がガイド部材の外周部に螺旋方向に沿って一回転以上巻かれることで、基材が該ガイド部材の所定位置を複数回通過して搬送されている。したがって、蒸着源がガイド部材の外周部における所定位置に向けて気化材料を吐出すると、気化材料が基材に複数回蒸着される。
また、本発明に係る有機ELデバイスの製造方法によれば、前記スパイラル搬送工程において、熱源が前記ガイド部材の外周部に向けて熱を放出することで、前記基材を加熱させてもよい。
斯かる方法によれば、スパイラル搬送工程において、基材がガイド部材の外周部に螺旋方向に沿って一回転以上巻かれることで、基材が該ガイド部材の所定位置を複数回通過して搬送されている。したがって、熱源がガイド部材の外周部における所定位置に向けて熱を放出すると、基材が複数回加熱される。
また、本発明に係る有機ELデバイスの製造方法によれば、前記ガイド部材は、前記基材が接するように外周部に並列され且つ転動自在な転動部材を複数備えてもよい。
斯かる方法によれば、複数の転動部材がガイド部材の外周部に並列されており、搬送される基材が複数の転動部材に接する。したがって、例えば、外周面が滑らかなローラ部材と比較して、ガイド部材と基材との接触する面積を小さくすることができるため、ガイド部材と基材との間に発生する摩擦力を抑制することができる。さらに、転動部材が転動自在であるため、基材が搬送されるのに伴って、転動部材が転動する。したがって、ガイド部材と基材との間に発生する摩擦力をさらに効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る有機ELデバイスの製造装置は、搬送されている帯状の基材に気化材料を蒸着することで、該基材に有機EL素子の構成層を形成する有機ELデバイスの製造装置において、外周部に掛けられる前記基材を支持してガイドする複数のガイド部材を備え、複数のガイド部材のうち、少なくとも一つは、前記基材が外周部に螺旋方向に沿って一回転以上巻かれることを特徴とする。
以上の如く、本発明によれば、フレキシブルな設計をすることができるという優れた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る有機ELデバイスの製造装置の全体斜視図を示す。 同実施形態に係るガイド部材の全体図であって、基材が掛けられた状態の正面図を示す。 同実施形態に係るガイド部材の全体正面図を示す。 同実施形態に係るガイド部材の図3のIV−IV線における断面図を示す。 有機ELデバイスの全体断面図を示す。 本発明の他の実施形態に係るガイド部材の全体正面図を示す。 本発明のさらに他の実施形態に係るガイド部材の全体正面図を示す。 同実施形態に係るガイド部材の図7のVIII−VIII線における断面図を示す。
以下に、本発明に係る有機ELデバイスの製造装置の一実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る有機ELデバイスの製造装置(以下、単に「製造装置」ともいう)1は、帯状の基材81を長手方向に搬送する搬送装置2と、基材81を加熱する加熱装置3と、搬送される基材81の一方側の面である蒸着面81aに気化材料を蒸着させる蒸着装置4とを備える。また、製造装置1は、各装置2〜4を真空状態で収容する真空室5を備える。
搬送装置2は、ロール状に巻かれた帯状の基材81を繰り出して供給する基材供給部21と、基材81がガイド部材(以下、「スパイラルガイド部材」ともいう)221,231の外周部に螺旋方向に沿って一回転以上(本実施形態においては二回転)巻かれる一対のスパイラル搬送部22,23とを備える。
そして、搬送装置2は、基材81の蒸着面81aの向きを変換させる一対の方向変換部24,25と、鉛直方向に沿う回転軸で回転し、外周部に基材81を巻き掛けて支持するキャンローラ(ガイド部材)26と、基材81をロール状に巻き取って回収する基材回収部27とを備える。
なお、搬送装置2は、上流側から、基材供給部21、第1のスパイラル搬送部22、第1の方向変換部24、キャンローラ26、第2の方向変換部25、第2のスパイラル搬送部23、基材回収部27の順に配置されている。また、基材81は、蒸着面81aを下方に向けた状態で基材供給部21から搬送され、第1の方向変換部24で蒸着面81aを側方に向けた状態に変換され、その後、第2の方向変換部25で蒸着面81aを下方に向けた状態に再度変換され、基材回収部27まで搬送されている。
第1のスパイラル搬送部22は、第1のスパイラルガイド部材221を水平方向に沿って配置している。そして、第1のスパイラルガイド部材221は、基材供給部21から搬送された基材81を外周部の下方側から接して、外周部に二回(二周)巻いて、外周部の下方側から離して、第1の方向変換部24に向けて搬送している。したがって、基材81は、第1のスパイラルガイド部材221の下方側を三回通過することになる。
第2のスパイラル搬送部23は、第2のスパイラルガイド部材231を水平方向に沿って配置している。そして、第2のスパイラルガイド部材231は、第2の方向変換部25から搬送された基材81を外周部の下方側から接して、外周部に二回(二周)巻いて、外周部の下方側から離して、基材回収部27に向けて搬送している。したがって、基材81は、第2のスパイラルガイド部材231の下方側を三回通過することになる。
各スパイラルガイド部材221(231)は、図2〜図4に示すように、外周部を構成する円筒状のガイド部材本体221a(231a)を備える。そして、各スパイラルガイド部材221(231)は、ガイド部材本体221a(231a)に収容される転動自在な複数の転動部材221b(231b)と、ガイド部材本体221a(231a)の内部に配置され、各転動部材221b(231b)を径方向内方から支持する筒状の支持部材221c(231c)とを備えている。
また、各スパイラルガイド部材221(231)は、真空室5に固定されるベース部材222(232)に端部が固定されるシャフト221d(231d)を備える。さらに、各スパイラルガイド部材221(231)は、基材81が搬送されている際にガイド部材本体221a(231a)が回転するのを防止すべく、シャフト221d(231d)にガイド部材本体36を固定する固定部材221e(231e)を備えると共に、支持部材221c(231c)を回転可能に軸受けする軸受部材221f(231f)を備える。
各転動部材221b(231b)は、ガイド部材本体221a(231a)の径方向外方において、一部がガイド部材本体221a(231a)から突出するように配置されていると共に、ガイド部材本体221a(231a)の径方向内方において、一部がガイド部材本体221a(231a)から突出するように配置されている。したがって、各スパイラルガイド部材221(231)は、外周面が凹凸状となるように形成されている。
そして、複数の転動部材221b(231b)は、基材81がガイド部材本体221a(231a)から径方向外方に突出している部位に接するように、並列されている。これにより、基材81は、複数の転動部材221b(231b)に跨って接することになる。換言すると、基材81は、複数の転動部材221b(231b)に当接し且つガイド部材本体221a(231a)と離間するように、各スパイラルガイド部材221(231)の外周部に掛けられている。
また、各転動部材221b(231b)は、ガイド部材本体221a(231a)から径方向内方に突出している部位が、支持部材221c(231c)の外周部に接するように、配置されている。本実施形態において、各転動部材221b(231b)は、3自由度で回転自在な球状体である。
支持部材221c(231c)は、外周部で各転動部材221b(231b)を支持している。これにより、各転動部材221b(231b)は、接している基材81からガイド部材本体221a(231a)の径方向内方に向けて力を受けるが、ガイド部材本体221a(231a)から離脱したり、ガイド部材本体221a(231a)に対して径方向内方に位置ずれしたりすることを防止できる。
また、支持部材221c(231c)は、軸受部材221f(231f)により、軸線方向(シャフト221d(231d))を中心に回転可能に構成されている。したがって、基材81が搬送されることに伴って転動する各転動部材221b(231b)との摩擦力により、支持部材221c(231c)が回転することで、各転動部材221b(231b)の回転速度を安定させる(略同じ回転速度にさせる)ことができる。
図1に戻り、第1の方向変換部24は、水平方向に沿って配置されるガイド部材(以下、「水平ガイド部材」ともいう)241を備える。また、第1の方向変換部24は、水平ガイド部材より下流側に、水平方向及び鉛直方向に対して傾斜する方向に沿って配置されるガイド部材(以下、「傾斜ガイド部材」ともいう)242を備える。
そして、第1の方向変換部24は、一対のガイド部材241,242に、基材81を掛け渡している。なお、基材81は、水平ガイド部材241の外周部に周方向に沿って約1/4回転接している(掛けられている)と共に、傾斜ガイド部242の外周部に螺旋方向に沿って約1/2回転接している(掛けられている)。
そして、第1の方向変換部24は、第1のスパイラル搬送部22から送られた基材81を、非蒸着面81bが内周面となるように非蒸着面81b側から支持しながら蒸着面81aの向きを下方から側方に変換させて、キャンローラ26へとガイドするように構成されている。
具体的には、まず、基材81は、水平ガイド部材241を支軸として側方から上方に搬送されるように曲げられて傾斜ガイド部材242へと搬送された後、傾斜ガイド部材242を支軸として上方から側方に搬送されるように曲げられて、キャンローラ26へと搬送される。
水平ガイド部材241は、水平方向であって、且つ、基材81の幅方向(長手方向に対し垂直方向)に沿って配置されている。そして、水平ガイド部材241は、円柱状に形成され且つ軸線方向を中心に回転自在なローラ部材であって、基材81が搬送されることに伴って、全体的に回転する。また、水平ガイド部材241は、外周面が滑らかとなるように形成されている。
傾斜ガイド部材242は、水平ガイド部材241の上方に配置されている。そして、傾斜ガイド部材242は、水平方向に対し上方に所定角度(本実施形態においては45°)傾斜して配置されていると共に、基材81の幅方向に対し所定角度(本実施形態においては45°)傾斜して配置されている。
なお、傾斜ガイド部材242は、基材81が搬送されることに伴い位置ずれすることを防止すべく、基材81が接するように外周部に並列され且つ転動自在な転動部材(図示及び採番していない)を複数備える構成としている。即ち、傾斜ガイド部材242は、スパイラルガイド部材221(231)と同じ構成としている。
第2の方向変換部25は、水平方向及び鉛直方向に対して傾斜する方向に沿って配置されるガイド部材(以下、「傾斜ガイド部材」ともいう)251を備える。また、第2の方向変換部25は、傾斜ガイド部材251より下流側に、水平方向に沿って配置されるガイド部材(以下、「水平ガイド部材」ともいう)252を備える。
そして、第2の方向変換部25は、一対のガイド部材251,252に基材81を掛け渡している。なお、基材81は、傾斜ガイド部251の外周部に螺旋方向に沿って約1/2回転接している(掛けられている)と共に、水平ガイド部材252の外周部に周方向に沿って約1/4回転接している(掛けられている)。
そして、第2の方向変換部25は、キャンローラ26から送られた基材81を、非蒸着面81bが内周面となるように非蒸着面81b側から支持しながら蒸着面81aの向きを側方から下方に変換させて、第2のスパイラル搬送部23へとガイドするように構成されている。
具体的には、まず、基材81は、傾斜ガイド部材251を支軸として側方から下方に搬送されるように曲げられて水平ガイド部材252へと搬送された後、水平ガイド部材252を支軸として下方から側方に搬送されるように曲げられて、第2のスパイラル搬送部23へと搬送される。
傾斜ガイド部材251は、水平方向に対し上方に所定角度(本実施形態においては45°)傾斜して配置されていると共に、基材81の幅方向に対し所定角度(本実施形態においては45°)傾斜して配置されている。なお、傾斜ガイド部材251は、基材81が搬送されることに伴い位置ずれすることを防止すべく、基材81が接するように外周部に並列され且つ転動自在な転動部材(図示及び採番していない)を複数備える構成、即ち、スパイラルガイド部材221(231)と同じ構成としている。
水平ガイド部材252は、傾斜ガイド部材251の下方に配置されている。そして、水平ガイド部材252は、水平方向であって、且つ、基材81の幅方向(長手方向に対し垂直方向)に沿って配置されている。また、水平ガイド部材252は、円柱状に形成され且つ軸線方向を中心に回転自在なローラ部材であって、基材81が搬送されることに伴って、全体的に回転する。なお、水平ガイド部材252は、外周面が滑らかとなるように形成されている。
加熱装置3は、基材81を加熱させるべく、第1のスパイラルガイド部材221の外周部に向けて熱を放出する熱源31を備える。そして、熱源31は、スパイラルガイド部材221の下方で且つスパイラルガイド部材221の軸線方向に沿って配置されている。具体的には、熱源31は、基材81との距離が300mm以下となる位置に配置されている。本実施形態において、熱源31は、ハロゲンヒータとしている。
蒸着装置4は、第1のスパイラル搬送部22と第1の方向変換部24との間に配置される上向き蒸着部たる第1の蒸着部41と、キャンローラ26の側方に配置される横向き蒸着部たる第2の蒸着部42とを備える。また、蒸着装置4は、第2の方向変換部25と第2のスパイラル搬送部23との間に配置される上向き蒸着部たる第3の蒸着部43と、第2のスパイラル搬送部23の下方に配置される上向き蒸着部たる第4の蒸着部44とを備える。
第1の蒸着部41は、気化材料を気化させて吐出することにより、基材81の蒸着面81aに陽極層82(図5参照)を形成する陽極層蒸着源41aと、陽極層蒸着源41aより下流に配置され、気化材料を気化させて吐出することにより、陽極層82の周縁を覆うエッジカバー83(図5参照)を形成するエッジカバー蒸着源41bとを備える。
また、第1の蒸着部41は、搬送されている基材81の下方に各蒸着源41a,41bを配置している。そして、第1の蒸着部41は、蒸着面81aが下方を向いた状態で搬送されている基材81に対して、各蒸着源41a,41bから蒸着面81aに気化材料を吐出させて蒸着を行う上向きの蒸着部を構成している。
各蒸着源41a,41bは、上向きに気化材料を吐出すべく、開口が上部に配置され且つ基材81の蒸着面81aと対向するように配置されている。また、各蒸着源41a,41bは、基材81に対して近接する位置に配置されている。具体的には、各蒸着源41a,41bの開口端(ノズル)と基材81との間の距離(最短距離)が10mm以下となる位置に配置されている。
第2の蒸着部42は、気化材料を気化させて吐出することにより、基材81の蒸着面81aに正孔注入層84a(図5参照)を形成する正孔注入層蒸着源42aと、正孔注入層蒸着源42aより下流に配置され、気化材料を気化させて吐出することにより、正孔輸送層84b(図5参照)を形成する正孔輸送層蒸着源42bと、正孔輸送層蒸着源42bより下流に配置され、気化材料を気化させて吐出することにより、発光層84c(図5参照)を形成する発光層蒸着源42cとを備える。
また、第2の蒸着部42は、発光層蒸着源42cより下流に配置され、気化材料を気化させて吐出することにより、電子輸送層84d(図5参照)を形成する電子輸送層蒸着源42dと、電子輸送層蒸着源42dより下流に配置され、気化材料を気化させて吐出することにより、電子注入層84e(図5参照)を形成する電子注入層蒸着源45eとを備える。即ち、第2の蒸着部42は、有機EL層84(図5参照)を構成する五層の有機EL層構成層を形成する。
また、第2の蒸着部42は、搬送されている基材81の側方に各蒸着源42a〜42eを配置している。そして、第2の蒸着部42は、蒸着面81aが側方を向いた状態で搬送されている基材81に対して、各蒸着源42a〜42eから蒸着面81aに気化材料を吐出させて蒸着を行う横向きの蒸着部を構成している。
各蒸着源42a〜42eは、横向きに気化材料を吐出すべく、開口が側部に配置され且つ基材81の蒸着面81aと対向するように配置されている。また、各蒸着源42a〜42eは、基材81に対して近接する位置に配置されている。具体的には、各蒸着源42a〜42eの開口端(ノズル)と基材81との間の距離(最短距離)が10mm以下となる位置に配置されている。
第3の蒸着部43は、気化材料を気化させて吐出することにより、基材81の蒸着面81aに陰極層85(図5参照)を形成すべく、三つの陰極層蒸着源43a,43b,43cを備える。また、第3の蒸着部43は、搬送されている基材81の下方に各蒸着源43a〜43cを配置している。そして、第3の蒸着部43は、蒸着面81aが下方を向いた状態で搬送されている基材81に対して、各蒸着源43a〜43cから蒸着面81aに気化材料を吐出させて蒸着を行う上向きの蒸着部を構成している。
各蒸着源43a〜43cは、上向きに気化材料を吐出すべく、開口が上部に配置され且つ基材81の蒸着面81aと対向するように配置されている。また、各蒸着源43a〜43cは、基材81に対して近接する位置に配置されている。具体的には、各蒸着源43a〜43cの開口端(ノズル)と基材81との間の距離(最短距離)が10mm以下となる位置に配置されている。
第4の蒸着部44は、気化材料を気化させて吐出することにより、各層82,84,85が空気と接触することを防止する封止層86(図5参照)を基材81の蒸着面81aに形成すべく、封止層蒸着源44aを備える。また、第4の蒸着部44は、第2のスパイラルガイド部材231の下方で且つ第2のスパイラルガイド部材231の軸線方向に沿って配置されている。
そして、第4の蒸着部44は、第2のスパイラルガイド部材231の下方側を通過する基材81の部位、即ち、蒸着面81aが下方を向いた状態になった基材81の部位に対して、蒸着源44aから蒸着面81aに気化材料を吐出させて蒸着を行う上向きの蒸着部を構成している。これにより、基材81が第2のスパイラルガイド部材231の下方を三回通過するため、蒸着源44aが第2のスパイラルガイド部材231の下方側の外周部に向けて気化材料を吐出することで、気化材料を基材81に三回蒸着することができる。
蒸着源44aは、上向きに気化材料を吐出すべく、開口が上部に配置され且つ基材81の蒸着面81aと対向するように配置されている。また、蒸着源44aは、基材81に対して近接する位置に配置されている。具体的には、蒸着源44aの開口端(ノズル)と基材81との間の距離(最短距離)が10mm以下となる位置に配置されている。
なお、各蒸着部41〜44の各蒸着源41a〜41b,42a〜42e,43a〜43c,44aは、加熱部(図示及び採番していない)により、内部に収容された材料を加熱して気化させ、そして、気化された材料(気化材料)を開口から基材81の蒸着面81aに向けて吐出するように構成されている。
真空室5は、複数の真空チャンバー(図示及び採番していない)を備えている。そして、各真空チャンバーには、基材供給部21、第1のスパイラル搬送部22及び加熱装置3、第1の蒸着部41、第1の方向変換部24、キャンローラ26及び第2の蒸着部42、第2の方向変換部25、第3の蒸着部43、第2のスパイラル搬送部23及び第4の蒸着部44、基材回収部27がそれぞれ収容されている。
また、各真空チャンバーは、真空発生装置(図示及び採番していない)により、内部が減圧され、内部が真空状態にされている。また、隣接する真空チャンバー同士は、基材81が各真空チャンバー内を順次搬送されるための連通部を介して、連通されていると共に、各内部の真空状態が保たれるように構成されている。
本実施形態に係る製造装置1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る製造装置1で製造される有機ELデバイス8の構成について、図5を参酌して説明する。
有機ELデバイス8は、基材81と、陽極層82と、陽極層82と陰極層85とが接触することを防止すべく、陽極層82の周囲を覆うエッジカバー83と、五層の積層体である有機EL層84と、三層の積層体である陰極層85と、各層82,84,85が空気と接触することを防止すべく、各層82,84,85を覆う封止層86とを備えている。
なお、基材81の各サイズ(幅、厚み、長さ)は、基材81に形成される有機EL素子80の大きさや、製造装置1の構成等に応じて適宜設定することができ、特に限定されるものではない。また、各層82,84〜87及びエッジカバー83の厚みは、通常、数nm〜数十nm程度になるように設計されるが、用いる構成層形成材料や、発光特性等に応じて適宜設計されるものであり、特に限定されない。
基材81の形成材料として、搬送される際に損傷しないような可撓性を有する材料が用いられる。このような材料として、例えば、ステンレス、銅、アルミニウム又はチタンといった金属材料や、薄膜ガラスといった非金属無機材料や、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂又はポリアミド樹脂といった熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂である合成樹脂材料が挙げられる。
陽極層82の形成材料として、金、銀、アルミニウムなどを挙げることができる。なお、本実施形態に係る陽極層82は、一つの陽極層構成層からなる構成を採用したが、斯かる構成に限られない。例えば、陽極層は、一つ以上の陽極層構成層から形成されていればよい。
エッジカバー83の形成材料として、酸化ケイ素(SiOx)、三酸化モリブデン(MoO3)、五酸化バナジウム(V25)等が挙げられる。
有機EL層84は、五つの有機EL層構成層から構成された五層の積層体である。そして、五つの有機EL層構成層は、陽極層82側から順に、正孔注入層84a、正孔輸送層84b、発光層84c、電子輸送層84d及び電子注入層84eである。
正孔注入層84aの形成材料として、例えば、銅フタロシアニン(CuPc)、4,4’−ビス[N−4−(N,N−ジ−m−トリルアミノ)フェニル]−N−フェニルアミノ]ビフェニル(DNTPD)、HAT−CN等が挙げられる。
正孔輸送層84bの形成材料として、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’―ビス(3−メチルフェニル)−1,1’ビフェニル−4,4’ジアミン(TPD)等が挙げられる。
発光層84cの形成材料として、例えば、トリス(8−ハイドロキシキノリン)アルミニウム(Alq3)、イリジウム錯体(Ir(ppy)3)をドープした4,4’−N,N’−ジカルバゾニルビフェニル(CBP)等が挙げられる。
電子注入層84dの形成材料として、例えば、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、酸化リチウム(Li2O)等が挙げられる。
電子輸送層84eの形成材料として、例えば、トリス(8−ハイドロキシキノリン)アルミニウム(Alq3)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(BAlq)、OXD−7(1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル])ベンゼン、フッ化リチウム(LiF)等が挙げられる。
なお、本実施形態に係る有機EL層84は、五つの有機EL層構成層からなる構成を採用したが、斯かる構成に限られない。例えば、有機EL層は、一つ以上の有機EL層構成層から形成されていればよい。具体的には、有機EL層は、少なくとも発光層84cを備えていれば、その層構成は特に限定されるものではない。
陰極層85の形成材料としては、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)等を含む合金や、フッ化リチウム(LiF)等が挙げられる。そして、本実施形態においては、陰極層85は、有機EL層84上に、LiF層と、Mg層と、Ag層やMg−Ag合金層等との三層積層体として形成されている。なお、本実施形態に係る陰極層85は、三つの陰極層構成層からなる構成を採用したが、斯かる構成に限られない。例えば、陰極層は、一つ以上の陰極層構成層から形成されていればよい。
封止層86の形成材料としては、三酸化モリブデン(MoO3)、酸化窒化ケイ素(SiNOx)、酸素含有炭化ケイ素(SiOC)等が挙げられる。なお、SiOxとしては、例えば、SiO2等が挙げられ、SiNOxとしては、例えば、SiNO等が挙げられる。
本実施形態に係る製造装置1で製造される有機ELデバイス8についての構成は以上の通りであり、次に、本実施形態に係る製造装置1を用いた有機ELデバイス8の製造方法について、説明する。
ロール状に巻き取られた基材81が基材供給部21から繰り出される(基材供給工程)。そして、基材供給部21から繰り出された基材81は、第1のスパイラル搬送部22に搬送され、第1のスパイラルガイド部材221の外周部に螺旋方向に沿って二回転巻かれて、搬送されている(第1のスパイラル搬送工程)。
斯かる第1のスパイラル搬送工程において、第1のスパイラルガイド部材の下方に配置されている加熱装置3の熱源31が、スパイラルガイド部材221の外周部に向けて熱を放出している。これにより、基材81は、所定の温度(例えば、200〜300℃)となるように加熱される(基材加熱工程)。
具体的には、基材81は、第1のスパイラルガイド部材221の下方側を三度通過する際に、熱源31から放出された熱が直接的に伝わることで、加熱されていると共に、第1のスパイラルガイド部材221の外周部に接している(二回転する)期間に、熱源31から放出された熱が熱伝導性を有する(例えば、金属製である)第1のスパイラルガイド部材221を経由して間接的に伝わることでも、加熱されている。
加熱された基材81は、蒸着面81aが下を向いた状態で、第1の蒸着部41に搬送される。そして、陽極層蒸着源41aが上方に向けて気化材料を吐出することで、搬送されている基材81の下面(蒸着面81a)に、陽極層82が形成される。その後、エッジカバー蒸着源41bが上方に向けて気化材料を吐出することで、陽極層82の周縁を覆うようにエッジカバー83が形成される(第1の蒸着工程)。
第1の蒸着部41で蒸着された基材81は、第1の方向変換部24に搬送される。斯かる第1の方向変換部24において、基材81は、各ガイド部材241,242により、蒸着面81aの向きが下方を向いた状態から側方を向いた状態に変換されるように、キャンローラ26へとガイドされる(第1の方向変換工程)。このとき、基材81は、非蒸着面81bが内周面となるように、非蒸着面81b側から各ガイド部材241,242に支持されている。
キャンローラ26に搬送された基材81は、キャンローラ26の外周部に巻き掛けられることで、キャンローラ26に支持され且つガイドされる(キャンローラ搬送工程)。斯かるキャンローラ搬送工程において、基材81の側方に配置された各蒸着源42a〜42eが側方に向けて気化材料を吐出することで、五層の有機EL層構成層(正孔注入層84a、正孔輸送層84b、発光層84c、電子輸送層84d、電子注入層84e)からなる有機EL層84が形成される(第2の蒸着工程)。
第2の蒸着部42で蒸着された基材81は、第2の方向変換部25に搬送される。斯かる第2の方向変換部25において、基材81は、各ガイド部材251,252により、蒸着面81aの向きが側方を向いた状態から下方を向いた状態に変換されるように、第3の蒸着部43へとガイドされる(第2の方向変換工程)。このとき、基材81は、非蒸着面81bが内周面となるように、非蒸着面81b側から各ガイド部材251,252に支持されている。
方向変換された基材81は、蒸着面81aが下方を向いた状態で、第3の蒸着部43に搬送される。そして、第3の蒸着部43において、各陰極層蒸着源43a〜43cが上方に向けて気化材料を吐出することで、搬送されている基材81の下面(蒸着面81a)に、三層の陰極層構成層(LiF層、Mg層、Ag層)からなる陰極層85が形成される。
第3の蒸着部43で蒸着された基材81は、第2のスパイラル搬送部23に搬送される。そして、第2のスパイラル搬送部23に搬送された基材81は、第2のスパイラルガイド部材231の外周部に螺旋方向に沿って二回転巻かれて、搬送されている(第2のスパイラル搬送工程)。
斯かる第2のスパイラル搬送工程において、第2のスパイラルガイド部材231の下方に配置された第4の蒸着部44の封止層蒸着源44aが第2のスパイラルガイド部材231における外周部の下方側に向けて気化材料を吐出することで、封止層86が形成される(第4の蒸着工程)。具体的には、基材81は、第2のスパイラルガイド部材231の下方側を三度通過する際に、封止層蒸着部44aから吐出された気化材料で三回蒸着される。
このようにして、基材81上に、陽極層82及び有機EL層84並びに陰極層85を有する有機EL素子80が形成される。そして、有機EL素子80が形成された基材81が基材回収部27によりロール状に巻き取られる(基材回収工程)。
なお、基材81は、複数のガイド部材221,231,241,242,251,252,26の外周部に掛けられることで、支持されて且つガイドされて、搬送されている(搬送工程)。即ち、本実施形態において、搬送工程は、第1のスパイラル搬送工程と、第1の方向変換工程と、キャンローラ搬送工程と、第2の方向変換工程と、第2のスパイラル搬送工程とからなる。
以上のように、本実施形態に係る有機ELデバイスの製造装置1及び製造方法によれば、搬送工程において、基材81が複数のガイド部材221,231,241,242,251,252,26の外周部に掛けられているため、ガイド部材221,231,241,242,251,252,26が基材81を支持してガイドする。これにより、基材81が搬送されている。
そして、搬送工程のうち、各スパイラル搬送工程においては、基材81がスパイラルガイド部材221,231の外周部に螺旋方向に沿って一回転以上(具体的には、二回転)巻かれることで、基材81が搬送されている。これにより、基材81は、各スパイラルガイド部材221,231の下方側を複数回(具体的には、三回)通過して搬送されている。したがって、従来にはないフレキシブルな設計をすることができる。
また、本実施形態に係る有機ELデバイスの製造装置1及び製造方法によれば、第2のスパイラル搬送工程において、基材81は、第2スパイラルガイド部材231の下方側を(具体的には、三回)通過して搬送されている。したがって、第2のスパイラル搬送工程において、封止層蒸着源44aが第2のスパイラルガイド部材231における外周部の下方側に向けて気化材料を吐出することで、気化材料が基材81に複数回(具体的には、三回)蒸着される。
また、基材81の搬送速度を速くすることもできるため、生産性を向上させることができる。具体的には、一番処理速度が遅い工程である第4の蒸着工程(封止層86を形成する工程)に基材81の搬送速度を合わせる必要があったが、本実施形態に係る製造装置1及び製造方法によれば、第2のスパイラル搬送工程において第4の蒸着工程を行うことにより、基材81の搬送速度を従来と比較して速くするができる。
また、本実施形態に係る有機ELデバイスの製造装置及び製造方法によれば、第1のスパイラル搬送工程において、基材81は、第1スパイラルガイド部材221の下方側を複数回(具体的には、三回)通過して搬送されている。したがって、第1のスパイラル搬送工程において、熱源31が第1のスパイラルガイド部材221の外周部における下方側に向けて熱を放出すると、基材81が複数回(具体的には、三回)加熱される。
これにより、基材81が第1のスパイラルガイド部材221における下方側を通過するたびに、放出された熱が直接的に基材81に伝わるため、一般的な(基材との接触が1/2回転未満である)ローラ部材と比較して、直接的に加熱される回数を多くすることができる。したがって、基材81を効率的に加熱することができる。
さらに、基材81が第1のスパイラルガイド部材221に接触している間、放出された熱が第1のスパイラルガイド部材221を介して間接的にも基材81に伝わる。これにより、一般的な(基材との接触が1/2回転未満である)ローラ部材と比較して、基材81が第1のスパイラルガイド部材221に接触している時間を長くできるため、間接的に加熱される時間を長くすることができる。したがって、基材81をさらに効率的に加熱することができる。
また、本実施形態に係る有機ELデバイスの製造装置1及び製造方法によれば、複数の転動部材221b,231bが各スパイラルガイド部材221,231の外周部に並列されており、搬送される基材81が複数の転動部材221b,231bに跨って接する。したがって、外周面が滑らかな一般的なローラ部材と比較して、各スパイラルガイド部材221,231が基材81と接触する面積を小さくできるため、各スパイラルガイド部材221,231と基材81との間に発生する摩擦力を抑制することができる。
さらに、転動部材221b,231bが転動自在であるため、基材81が搬送されるのに伴って、転動部材221b,231bが転動することもできる。したがって、各スパイラルガイド部材221,231と基材81との間に発生する摩擦力をさらに効果的に抑制することができるため、基材81が各スパイラルガイド部材221,231に対して位置ずれする(蛇行する)ことを抑制することができる。
また、本実施形態に係る有機ELデバイスの製造装置1及び製造方法によれば、転動部材221b,231bが3自由度で回転自在な球状体であるため、各転動部材221b,231bが何れの方向でも回転できる。したがって、基材81が各スパイラルガイド部材221,231の外周部に螺旋方向に沿って掛けられると、各転動部材221b,231bは、基材81の搬送方向に回転する。これにより、基材81が各スパイラルガイド部材221,231に対して位置ずれすることを効果的に抑制することができる。
なお、本発明に係る有機ELデバイスの製造方法及び製造装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、上記実施形態に係るガイド部材221(231)においては、転動部材221b(231b)が球状体である構成を説明したが、斯かる構成に限らない。具体的には、図6〜図8に示すように、各転動部材221b(231b)は、軸線方向を中心に回転自在な円柱状体である構成でもよい。
斯かる構成の一例として、図6に示す複数の転動部材221b(231b)は、基材81が跨って接するように、ガイド部材221b(231b)の外周部に螺旋方向に沿って並列されている。したがって、基材81がガイド部材221(231)の外周部に螺旋方向に沿って掛けられると、ガイド部材221(231)の回転方向と基材81の搬送方向とが一致する。
なお、斯かるガイド部材221(231)は、図6に示すように、上記実施形態に係るガイド部材221(231)と同様の機能を有するガイド部材本体221a(231a)及び固定部材221e(231e)を備えると共に、図示していないが、上記実施形態(図4参照)に係るガイド部材221(231)と同様の機能を有する支持部材221c(231c)、シャフト221d(231d)及び軸受部材221f(231f)を備えている。
また、他の例として、図7及び図8に示す複数の転動部材221b(231b)は、基材81が跨って接するように、ガイド部材221(231)の外周部に周方向に沿って並列されている。そして、ガイド部材221(231)は、図8に示すように、上記実施形態(図4参照)に係るガイド部材221(231)と同様の機能を有するガイド部材本体221a(231a)、支持部材221c(231c)、シャフト221d(231d)、固定部材221e(231e)及び軸受部材221f(231f)を備えている。
また、上記実施形態に係るガイド部材221(231)においては、支持部材221c(231c)がシャフト221d(231d)に対して回転できる構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、支持部材221c(231c)は、シャフト221d(231d)に固定されており、転動部材221b(231b)が回転しても、シャフト221d(231d)に対して回転しない構成でもよい。
また、上記実施形態に係るガイド部材221(231)においては、ガイド部材本体221a(231a)がシャフト221d(231d)に固定されており、基材81が搬送されても、シャフト221d(231d)に対して回転しない構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、ガイド部材本体221a(231a)は、シャフト221d(231d)に対して回転できる構成であり、基材81が搬送されることに伴って、シャフトシャフト221d(231d)に対して回転してもよい。
1・・・有機ELデバイスの製造装置、2…搬送装置、3…加熱装置、4…蒸着装置、5…真空室、8…有機ELデバイス、22…(第1の)スパイラル搬送部、23…(第2の)スパイラル搬送部、31…熱源、41…(第1の)蒸着部、41a〜41b…蒸着源、42…(第2の)蒸着部、42a〜42e…蒸着源、43…(第3の)蒸着部、43a〜43c…蒸着源、44…(第4の)蒸着部、44a…蒸着源、80…有機EL素子、81…基材、81a…蒸着面、81b…非蒸着面、221…(第1のスパイラル)ガイド部材、221b…転動部材、231…(第2のスパイラル)ガイド部材、231b…転動部材

Claims (5)

  1. 搬送されている帯状の基材に気化材料を蒸着することで、該基材に有機EL素子の構成層を形成する有機ELデバイスの製造方法であって、
    外周部に掛けられる前記基材を支持してガイドする複数のガイド部材により、前記基材を搬送する搬送工程を備え、
    該搬送工程は、前記基材が前記ガイド部材の外周部に螺旋方向に沿って一回転以上巻かれて搬送されるスパイラル搬送工程を備えることを特徴とする有機ELデバイスの製造方法。
  2. 前記スパイラル搬送工程において、蒸着源が前記ガイド部材の外周部に向けて前記気化材料を吐出することで、該気化材料を前記基材に複数回蒸着させる請求項1に記載の有機ELデバイスの製造方法。
  3. 前記スパイラル搬送工程において、熱源が前記ガイド部材の外周部に向けて熱を放出することで、前記基材を加熱させる請求項1又は2に記載の有機ELデバイスの製造方法。
  4. 前記ガイド部材は、前記基材が接するように外周部に並列され且つ転動自在な転動部材を複数備える請求項1〜3の何れか1項に記載の有機ELデバイスの製造方法。
  5. 搬送されている帯状の基材に気化材料を蒸着することで、該基材に有機EL素子の構成層を形成する有機ELデバイスの製造装置であって、
    外周部に掛けられる前記基材を支持してガイドする複数のガイド部材を備え、
    複数のガイド部材のうち、少なくとも一つは、前記基材が外周部に螺旋方向に沿って一回転以上巻かれることを特徴とする有機ELデバイスの製造装置。
JP2012020887A 2011-10-24 2012-02-02 有機elデバイスの製造方法及び製造装置 Pending JP2013161570A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012020887A JP2013161570A (ja) 2012-02-02 2012-02-02 有機elデバイスの製造方法及び製造装置
PCT/JP2012/076848 WO2013061845A1 (ja) 2011-10-24 2012-10-17 有機elデバイスの製造方法及び製造装置
EP12844447.8A EP2773165B1 (en) 2011-10-24 2012-10-17 Organic electroluminescence device manufacturing method and manufacturing apparatus
US14/235,353 US8921142B2 (en) 2011-10-24 2012-10-17 Method and apparatus for manufacturing organic EL device
CN201280021507.4A CN103503567B (zh) 2011-10-24 2012-10-17 有机el器件的制造方法及制造装置
KR1020137023494A KR20140076527A (ko) 2011-10-24 2012-10-17 유기 el 디바이스의 제조 방법 및 제조 장치
TW101139067A TW201336130A (zh) 2011-10-24 2012-10-23 有機el元件之製造方法及製造裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012020887A JP2013161570A (ja) 2012-02-02 2012-02-02 有機elデバイスの製造方法及び製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013161570A true JP2013161570A (ja) 2013-08-19

Family

ID=49173682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012020887A Pending JP2013161570A (ja) 2011-10-24 2012-02-02 有機elデバイスの製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013161570A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013179019A (ja) * 2012-02-02 2013-09-09 Nitto Denko Corp ガイド部材、ガイド機構及び有機elデバイスの製造方法
JP2015118774A (ja) * 2013-12-17 2015-06-25 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01264632A (ja) * 1988-04-15 1989-10-20 Konica Corp 磁気記録媒体の製造方法および製造装置
JPH02294480A (ja) * 1989-05-09 1990-12-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蒸着装置
JPH0681148A (ja) * 1992-08-31 1994-03-22 Omron Corp 表面処理装置
JPH06111316A (ja) * 1992-09-28 1994-04-22 Kao Corp 磁気記録媒体製造用真空蒸着装置
JP2007207469A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Konica Minolta Holdings Inc 積層体の製造方法、積層体、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2007246972A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Ulvac Japan Ltd ヒータユニット
JP2008069451A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Korea Electotechnology Research Inst 長尺テープ線上への蒸着装置
JP2008308766A (ja) * 2001-12-12 2008-12-25 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 成膜方法
JP2010121205A (ja) * 2008-10-23 2010-06-03 Fujikura Ltd 成膜方法および成膜装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01264632A (ja) * 1988-04-15 1989-10-20 Konica Corp 磁気記録媒体の製造方法および製造装置
JPH02294480A (ja) * 1989-05-09 1990-12-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蒸着装置
JPH0681148A (ja) * 1992-08-31 1994-03-22 Omron Corp 表面処理装置
JPH06111316A (ja) * 1992-09-28 1994-04-22 Kao Corp 磁気記録媒体製造用真空蒸着装置
JP2008308766A (ja) * 2001-12-12 2008-12-25 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 成膜方法
JP2007207469A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Konica Minolta Holdings Inc 積層体の製造方法、積層体、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2007246972A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Ulvac Japan Ltd ヒータユニット
JP2008069451A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Korea Electotechnology Research Inst 長尺テープ線上への蒸着装置
JP2010121205A (ja) * 2008-10-23 2010-06-03 Fujikura Ltd 成膜方法および成膜装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013179019A (ja) * 2012-02-02 2013-09-09 Nitto Denko Corp ガイド部材、ガイド機構及び有機elデバイスの製造方法
JP2015118774A (ja) * 2013-12-17 2015-06-25 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2013061845A1 (ja) 有機elデバイスの製造方法及び製造装置
US8859032B2 (en) Organic el device manufacturing method and apparatus
JP5740244B2 (ja) 有機el素子の製造方法及び製造装置
US9224953B2 (en) Method and apparatus for manufacturing organic el device
JP2008287996A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置
JP2013161570A (ja) 有機elデバイスの製造方法及び製造装置
JP5284443B2 (ja) 有機elデバイスの製造方法及び製造装置
WO2013133252A1 (ja) 蒸着データ処理装置、有機elデバイスの製造装置及び製造方法
JP5352620B2 (ja) 有機el素子の製造方法及び製造装置
TW201349621A (zh) 有機el元件之製造方法及製造裝置
JP5856871B2 (ja) 有機elデバイスの製造装置及び製造方法
JP2013179019A (ja) ガイド部材、ガイド機構及び有機elデバイスの製造方法
JP2017057450A (ja) シートの搬送装置及び搬送方法
JP2016052929A (ja) 有機el素子の製造装置及び製造方法
TW201322524A (zh) 有機el元件之製造方法及製造裝置
JP2015167086A (ja) 有機el素子の製造装置及び製造方法
JP2017013968A (ja) シートの搬送装置及び搬送方法
JP2017082255A (ja) 薄膜形成装置
JP2013109829A (ja) 有機elデバイスの製造方法及び製造装置
JP2016054047A (ja) 有機el素子の製造装置及び製造方法
JP2012142140A (ja) 有機el素子の製造方法及び製造装置
JP2012233245A (ja) 有機機能性素子の製造方法及び製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130821

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150918

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160401