JP2016052929A - 有機el素子の製造装置及び製造方法 - Google Patents

有機el素子の製造装置及び製造方法 Download PDF

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【課題】位置ずれを抑制しつつロール部材によって基材をガイドすることができ、しかも、異物に起因する該ロール部材の故障が抑制された有機EL素子の製造装置等を提供する。【解決手段】帯状の基材32が架けられるロール部材21を有し、前記基材を前記ロール部材に架けながら、前記ロール部材の回転方向と傾斜する方向に搬送する搬送部を備え、前記ロール部材は、前記回転方向に間隔を空けて前記ロール部材の回転軸22と同方向に延在する、前記回転軸を中心として回動可能な複数の支持部材23と、前記基材と当接する、前記回転軸と同方向に沿って移動可能であるように前記支持部材に支持された当接部材25とを有する、有機EL素子の製造装置。【選択図】図2

Description

本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子の製造装置及び製造方法に関する。
近年、低消費電力を実現可能な次世代の発光素子として、有機EL素子が注目されている。有機EL素子は、陽極と、陰極と、陽極と陰極の間に設けられた発光層を含む有機層と、を有する。有機層は、例えば、陽極側に設けられる正孔輸送層と、陰極側に設けられる電子輸送層と、正孔輸送層と電子輸送層の間に設けられる発光層と、を有する。正孔輸送層は、発光層に正孔を注入する機能を有する。電子輸送層は、発光層に電子を注入する機能を有する。
かかる有機EL素子を製造する製造装置としては、円柱状のロール部材を有し、基材を該ロール部材に架け渡しながら搬送する搬送部と、該搬送部によって搬送されている基材に気化材料を蒸着する蒸着部とを備えたものが用いられている。
この種の製造装置においては、装置の小型化等を図るために、例えば図8に示すように、円柱状のロール部材50の回転方向に対して傾斜する方向に基材32を架け渡し、基材32を斜めに搬送したい場合がある。
しかし、このように基材32を斜めに搬送すると、ロール部材50と基材32との間の摩擦力に起因して、ロール部材50が基材32を巻き込もうとする。この巻き込みは、図9に示すように、ロール部材50の軸方向Xにおいて、基材32を、破線で示すように、その移動方向とは反対の方向に移動させることになる。このように、ロール部材50による巻き込みに基材32が追従して移動する結果、ロール部材50に架け渡されている基材32の位置ずれが生じる。
かかる位置ずれが生じると、ロール部材50よりも下流側に送られた基材32に何らかの処理をする際、不具合が生じるおそれがある。例えば、送られた基材32上に蒸着を行う場合には、基材の所望の位置に所望の蒸着ができなくなるおそれがある。また、例えば、基材32を巻き取る際、巻きずれが生じるおそれもある。
そこで、このようなロール部材での位置ずれを抑制する技術が提案されている。
例えば、ロール部材として、外周面に複数の孔部が形成されたロール本体と、孔部を通して外周面よりも径方向外方に突出するように、且つ、回転可能であるように前記孔部に収容された複数の球状の回転体と、該回転体を、径方向内方から回転可能に支持する筒状の支持部材とを備えたものが提案されている(特許文献1〜3参照)。
このようなロール部材で基材を斜めにガイドすると、ロール本体が回転し、基材を巻き込もうとしても、球状の回転体が自由方向に回転することによって、該巻き込みに基材が追従して移動することを抑制できる。従って、ロール部材に架け渡されている基材の位置ずれを抑制することが可能となる。
特開2013−101880号公報 特開2013−109829号公報 特開2013−161570号公報
しかし、上記したロール部材では、架けられる基材に向かって開口する孔部に球状の回転体が支持されているため、基材に付着した異物が、孔部と回転体との間に噛み込み、ロール部材の故障を引き起こすおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑み、位置ずれを抑制しつつロール部材によって基材をガイドすることができ、しかも、異物に起因する該ロール部材の故障が抑制された有機EL素子の製造装置及び製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る有機EL素子の製造装置は、
帯状の基材が架けられるロール部材を有し、前記基材を前記ロール部材に架けながら、前記ロール部材の回転方向と傾斜する方向に搬送する搬送部を備え、
前記搬送部によって搬送されている前記基材上に有機EL素子を形成する有機EL素子の製造装置であって、
前記ロール部材は、
前記ロール部材の回転方向に間隔を空けて前記ロール部材の回転軸と同方向に延在する支持部材であって、前記回転軸を中心として回動可能な複数の支持部材と、
前記基材と当接する当接部材であって、前記回転軸と同方向に沿って移動可能であるように前記支持部材に支持された当接部材とを有する。
かかる構成によれば、ロール部材の回転方向と傾斜する方向に基材をロール部材に架けながら搬送する際、支持部材に伴った当接部材の回動によってロール部材が基材を巻き込もうとしても、当接部材が回転軸と同方向に移動可能であることによって、該巻き込みに基材が追従して移動することを抑制できる。これにより、基材の位置ずれを抑制することが可能となる。
また、基材に向かって開口する孔部に回転体を収容する構成を採用しなくても、上記位置ずれを抑制できるため、異物の混入を抑制することができる。これにより、異物の混入に起因したロール部材の故障を抑制し得る。
従って、位置ずれを抑制しつつロール部材によって基材をガイドすることができ、しかも、異物に起因する該ロール部材の故障を抑制することができる。
上記構成の有機EL素子の製造装置においては、
前記ロール部材は、前記支持部材に伴って前記当接部材が回動する際、搬送している前記基材に当接させるように該当接部材をガイドするガイド部材を、さらに有することが好ましい。
かかる構成によれば、基材の進行経路に合わせて、当接部材を基材に、より確実に当接させることが可能となる。これにより、基材の位置ずれを、より確実に抑制することができる。
本発明に係る有機EL素子の製造方法は、
搬送されている帯状の基材上に有機EL素子を形成する有機EL素子の製造方法であって、
上記有機EL素子の製造装置を用い、
前記搬送部によって、前記基材を前記当接部材に架けながら、前記ロール部材の回転方向と傾斜する方向に搬送しつつ、搬送している前記基材上に有機EL素子を形成する工程を備える。
かかる構成によれば、上記と同様、位置ずれを抑制しつつロール部材によって基材をガイドすることができ、しかも、異物に起因する該ロール部材の故障を抑制することができる。
本発明によれば、位置ずれを抑制しつつロール部材によって基材をガイドすることができ、しかも、異物に起因する該ロール部材の故障が抑制された有機EL素子の製造装置及び製造方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子の製造装置の概略正面図 本実施形態の有機EL素子の製造装置に備えられたロール部材に基材が架けられた状態を示す概略斜視図 本実施形態の有機EL素子の製造装置に備えられたロール部材に基材が架けられた状態を示す概略正面図 本実施形態の有機EL素子の製造装置に備えられたロール部材の概略斜視図 本発明の他の実施形態に係る有機EL素子の製造装置に備えられたロール部材をガイド部材が設けられていない状態で示す概略斜視図 図5のロール部材に備えられたガイド部材の概略斜視図 有機EL素子の横断面図 従来の有機EL素子に備えられたロール部材を示す概略正面図 従来の有機EL素子に備えられたロール部材でガイドされる基材の状態を模式的に示す概略図
以下、本発明に係る有機EL素子の製造装置(以下、単に「製造装置」ともいう)における一実施形態について、図1〜図7を参酌して説明する。
本実施形態に係る製造装置1は、図1〜図6に示すように、内部が真空である複数(図例では3つ)の真空室3と、帯状の基材32が真空室3の内部を通過するように、基材32を搬送する搬送部2と、気化材料を基材32に蒸着すべく、基材32に向けて気化材料を吐出する複数の蒸着源13と、を備える。
真空室3は、連設されている。また、各真空室3の内部が真空となるように、各真空室3には、真空ポンプ等の真空発生装置(図示せず)が接続されている。
搬送部2は、基材32が架けられるロール部材21を有し、基材32をロール部材21に架けながら、ロール部材21の回転方向と傾斜する方向に搬送するようになっている。具体的には、搬送部32は、基材32を送る送り出しロール5と、基材32を巻き取る巻き取りロール6と、ロール部材21とを備える。送り出しロール5は、真空室3の外部で且つ上流側に配置されている。巻き取りロール6は、真空室3の外部で且つ下流側に配置されている。
各蒸着源13は、真空室3の内部に配置されていると共に、基材32と下方から対面するように配置されている。また、各蒸着源13は、加熱により気化させた気化材料を、基材32に向けて吐出している。具体的には、各蒸着源13は、気化材料を、上方に向けて吐出している。
ロール部材21は、該ロール部材21の回転軸(第1の回転軸)R1を軸中心とする軸部材22と、軸部材22の周りに回転軸R1と同方向に沿って配された、回転軸R1を中心として回動可能な複数の支持部材23と、基材32と当接する当接部材であって、回転軸R1と同方向に沿って移動可能であるように支持部材23に支持された当接部材25とを有する。また、ロール部材21は、支持部材23の両端部を保持する保持部材27を、さらに有する。保持部材27は、軸部材22に対して回転可能に設けられている。また、ロール部材21は、支持部材23に伴って当接部材25が回動する際、搬送している基材32に当接させるように該当接部材25をガイドするガイド部材29を、さらに有する。
図4に示すように、支持部材23は、軸部材22と間隔を空けて配され、且つ、回転軸R1を中心とする円の円周方向に沿って、等間隔に配されている。支持部材23は、回転軸R1を中心として、回動するようになっている。
本実施形態では、支持部材23は、軸部材21に対して、保持部材29の回転と共に回動可能となっている。支持部材23は、保持部材27に回転不能に保持されている。支持部材23の数量、長さ等は、基材32の進行軌跡等に応じて適宜設定すればよい。
本実施形態では、当接部材25は、円筒状であって、支持部材23に回転可能に支持されている。当接部材25は、支持部材23を中心として回転可能に支持部材23に支持されている。すなわち、当接部材25は、支持部材23の軸中心を回転軸(第2の回転軸)R2として回転可能に支持されている。当接部材25は、軸部材22と平行に配されている。すなわち、回転軸R2は、回転軸R1と平行に配されている。本実施形態では、当接部材25は、回転軸R1と同方向に複数配されているが、その他の実施形態では、1つ配されていてもよい。回転軸R1と同方向における当接部材25の長さ、数量、及び、回転軸R1と同方向において当接部材25が移動可能な距離は、特に限定されず、基材32の進行軌跡等に応じて適宜設定すればよい。本実施形態では、回転軸R1と同方向において当接部材25が移動可能な距離は、ガイド部材29によって決定される。
本実施形態では、基材32は、ロール部材21における一端側から他端側に向かって、ロール部材21の回転方向と傾斜した方向から当接部材25と接触し、これに支持されて進行するようになっている。具体的には、基材32は、上記一端側から他端側に向かって、回転軸R1を中心とした螺旋の一部を描きながら所定の経路で進行するようになっている。
本実施形態では、ロール部材21は、ガイド部材29を一対有する。図5及び図6に示すように、ガイド部材29は、支持部材23に伴って当接部材25が回動する際、搬送している基材32に当接させるように該当接部材25をガイドする。ガイド部材29は、支持部材23よりも軸部材22側に配されている。すなわち、ガイド部材29は、軸部材22と支持部材23との間に配されている。ガイド部材29は、回転軸R1と同方向において当接部材25の両外側に配されている。すなわち、ガイド部材29は、当接部材25と保持部材27との間に配されている。
ガイド部材29は、軸部材22に固定されている。これにより、軸部材22及びガイド部材29に対して、支持部材23及び当接部材25が回動し、この回動の際、搬送している基材32に当接させるように、ガイド部材29が当接部材25をガイドする。
このようなローラ部材21の一端側から他端側に向かって、ロール部材21の回転方向と傾斜する方向から基材32が送られると、送られた基材32は、当接部材25に架けられる。当接部材25に架けられた基材32は、回転軸R1を中心とした支持部材23の回動、及び、ガイド部材29にガイドされた当接部材25の移動と共に、進行方向下流側に送られる。基材32は、このようにロール部材21によってガイドされながら搬送される。
このように、ロール部材21の回転方向と傾斜する方向に基材32をロール部材21に架けながら搬送する際、基材32と接触している当接部材25が、回転軸R1と同方向に沿って移動可能であることによって、支持部材23に伴った当接部材25の回動によってロール部材21が基材32を巻き込もうとしても、該巻き込みに基材32が追従して移動することを抑制できる。これにより、基材32の位置ずれを抑制することが可能となる。
また、基材32に向かって開口する孔部に回転体を収容する構成を採用しなくても、上記位置ずれを抑制できるため、異物の混入を抑制することができる。これにより、異物の混入に起因したロール部材21の故障を抑制し得る。
本実施形態の有機EL素子の製造装置1によって製造される有機EL素子31は、図7に示すように、基材32の一方側の面に蒸着源13からの気化材料が蒸着されて形成される陽極層33と、陽極層33の上から気化材料が蒸着されて形成される有機層34と、有機層34の上から気化材料が蒸着されて形成される陰極層35とを備える。
陽極層33は、例えば、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、インジウム−錫酸化物(ITO)等の透明導電材や、金、銀、アルミニウム等の金属で形成されている。
有機層34は、陽極層33の上に配置される正孔輸送層38と、正孔輸送層38の上に配置される有機EL層39と、有機EL層39の上に配置される電子輸送層40とを備える。そして、有機層34は、陽極層33と陰極層35とが接触するのを防止するように、陽極層33及び陰極層35間に配置されている。
正孔輸送層38は、例えば、銅フタロシアニン(CuPc)、4,4'−ビス[N−4−(N,N−ジ−m−トリルアミノ)フェニル]−N−フェニルアミノ]ビフェニル(DNTPD)等で形成されている。また、有機EL層39は、例えば、トリス(8−ハイドロキシキノリン)アルミニウム(Alq3)、イリジウム錯体(Ir(ppy)3)をドープした4,4'−N,N'−ジカルバゾニルビフェニル(CBP)等で形成されている。さらに、電子輸送層40は、例えば、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、酸化リチウム(LiO)等で形成されている。
陰極層35は、例えば、アルミニウム、銀、マグネシウム銀の合金、アルカリ金属、アルカリ土類金属を含む合金等で形成されている。
基材32は、導電性を有する導電層36と、絶縁性を有する絶縁層37とを備える。そして、導電層36は、金属基板で構成されており、例えば、ステンレス、銅、ニッケル等の金属で形成されている。また、絶縁層37は、導電層36の一方側の面全体を覆うように配置され、例えば、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の光硬化性樹脂や、薄ガラス等で形成されている。
次に、本実施形態に係る有機EL素子31の製造方法について説明する。
有機EL素子31を製造するには、搬送部2を駆動することにより、基材32を送り出しロール5から巻き取りロール6に向けて走行させる。基材32は、図1に示すように、基材32の搬送方向における上流側の真空室3の内部、中央の真空室3の内部、下流側の真空室3の内部の順に搬送される。基材32は、各真空室3内に配置されるロール部材21によって、ロール部材21の回転方向と傾斜する方向にガイドされながら搬送されて、蒸着源13に供給される。
上流側の真空室3では、内部に配置されている蒸着源13によって、基材32に陽極層33が形成される。その後、基材32は中央の真空室3に移る。基材32には、この真空室3内の蒸着源13によって、有機層34が陽極層33に重なるように形成される。次に、基材32は、下流側の真空室3に移る。基材32には、この真空室3内の蒸着源13によって、陰極層35が有機層34に重なるように形成される。
このように、ロール部材21によってガイドされて搬送されている基材32に、蒸着源13による気化材料を蒸着することにより、基材32に有機EL素子31が形成される。
以上説明した本実施形態に係る有機EL素子31の製造装置1及び製造方法によれば、ロール部材21の回転方向と傾斜する方向に基材32をロール部材21に架けながら搬送する際、支持部材23に伴った当接部材25の回動によってロール部材21が基材32を巻き込もうとしても、当接部材25が回転軸R1と同方向に移動可能であることによって、該巻き込みに基材32が追従して移動することを抑制できる。これにより、基材32の位置ずれを抑制することが可能となる。
また、基材32に向かって開口する孔部に回転体を収容する構成を採用しなくても、上記位置ずれを抑制できるため、異物の混入を抑制することができる。これにより、異物の混入に起因したロール部材21の故障を抑制し得る。
従って、位置ずれを抑制しつつロール部材21によって基材32をガイドすることができ、しかも、異物に起因する該ロール部材の故障を抑制し得る。
また、本実施形態に係る有機EL素子31の製造装置1では、当接部材25は、円筒状であって、支持部材23に回転可能に支持されていることによって、当接部材25を比較的容易に回転軸R1と同方向に移動させることができる。これにより、ロール部材21による基材32の巻き込みを比較的容易に低減できるため、基材32の位置ずれを、比較的容易に抑制できる。
また、本実施形態有機EL素子31の製造装置1では、ガイド部材29をさらに有することによって、基材32の進行経路に合わせて、当接部材25をより確実に移動させることが可能となるため、基材32の位置ずれを、より確実に抑制することができる。
なお、本発明に係る有機EL素子31の製造装置1及び製造方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、支持部材23が保持部材27に回転不能に保持されているが、支持部材23が保持部材27に回転可能に保持されていてもよい。この場合、当接部材25は、支持部材23に対して回転可能に設けられていても、回転不能に設けられていてもよい。当接部材25が、支持部材23に対して回転不能に設けられている態様としては、当接部材25が、その内側に突出する突起を有しており、支持部材23が、当接部材25を回転軸R1と同方向に移動可能とすべく上記突起を収容しつつ長手方向に延在する溝部を有しているような態様を採用し得る。
上記実施形態では、当接部材25が支持部材23に回転可能に支持されている。しかし、当接部材25は、例えば、支持部材23に回転不能に支持されていてもよい。この場合、例えば、当接部材25として、リニアブッシュロール等を採用し得る。
上記実施形態では、ロール部材21がガイド部材29を有する。しかし、かかるガイド部材29を有しないロール部材21を採用してもよい。この態様としては、例えば、以下の態様が挙げられる。
すなわち、ガイド部材29を有しないロール部材21が水平方向に対して交差する方向に配置されている。これにより、基材32と接触していない当接部材25は、支持部材23の下方の端部側に位置する。この状態で、回転方向に対して傾斜する方向から基材32が当接部材25に接触し、ロール部材21の回転に伴って、支持部材23の上方の端部側に向かって螺旋を描くように移動すると、この基材32の進行に伴って当接部材25が、上記上方の端部側に向かって重力に抗して移動しながら基材32をガイドする。基材32をガイドし終えた当接部材25は、基材32との接触が解除されると、当接部材25が重力によって上記下方側に移動する。これが繰り返されることによって、当接部材25によって基材32を順次ガイドすることができる。
上記実施形態では、基材32に気化材料を蒸着することによって、有機EL素子31を形成する態様を採用する。しかし、有機EL素子31を形成する方法は、かかる蒸着に特に限定されるものではない。
1:製造装置、2:搬送部、3:真空室、5:送り出しロール、6:巻き取りロール、9:キャンロール、13:蒸着源、21:ロール部材、22:軸部材、23:支持部材、23a:第1の支持部材、23b:第2の支持部材、25:当接部材、27:保持部材、29:ガイド部材、31:有機EL素子、32:基材、33:陽極層、34:有機層、35:陰極層、36:導電層、37:絶縁層、38:正孔輸送層、39:有機EL層、40:電子輸送層

Claims (3)

  1. 帯状の基材が架けられるロール部材を有し、前記基材を前記ロール部材に架けながら、前記ロール部材の回転方向と傾斜する方向に搬送する搬送部を備え、
    前記搬送部によって搬送されている前記基材上に有機EL素子を形成する有機EL素子の製造装置であって、
    前記ロール部材は、
    前記ロール部材の回転方向に間隔を空けて前記ロール部材の回転軸と同方向に延在する支持部材であって、前記回転軸を中心として回動可能な複数の支持部材と、
    前記基材と当接する当接部材であって、前記回転軸と同方向に沿って移動可能であるように前記支持部材に支持された当接部材とを有する、有機EL素子の製造装置。
  2. 前記ロール部材は、前記支持部材に伴って前記当接部材が回動する際、搬送している前記基材に当接させるように該当接部材をガイドするガイド部材を、さらに有する、請求項1に記載の有機EL素子の製造装置。
  3. 搬送されている帯状の基材上に有機EL素子を形成する有機EL素子の製造方法であって、
    請求項1または2に記載の有機EL素子の製造装置を用い、
    前記搬送部によって、前記基材を前記当接部材に架けながら、前記ロール部材の回転方向と傾斜する方向に搬送しつつ、搬送している前記基材上に有機EL素子を形成する工程を備えた、有機EL素子の製造方法。
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