JP2013159676A - 成形加工用アルミニウム板 - Google Patents

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    • C22F1/04Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon

Abstract

【課題】ディスタック性に優れた成形加工用アルミニウム板を提供する。
【解決手段】算術平均粗さRaが0.50〜1.50μmの表面に、固形潤滑剤を0.2〜2.0g/m2付着させた成形加工用アルミニウム板であって、前記表面の算術平均粗さRa(μm)、前記固形潤滑剤の付着量A(g/m2)が、A−Ra≦0.5を満足することを特徴とする。算術平均粗さRaに対して固形潤滑剤の付着量が過剰にならないように規定して、板表面の凹凸を保持することにより、積み重ねられた板同士の接触面積を抑制して剥離し易くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、プレス加工されて自動車用パネル等に成形されるアルミニウム板に関し、特にディスタック性に優れたアルミニウム板に関する。
近年、自動車の燃費向上のために、自動車用の部材について、これまで使用されてきた鋼材に代わって、軽量で成形性や焼付硬化性にも優れたアルミニウム(アルミニウム合金を含む。以下同。)材の適用が増加している。
アルミニウム材に限らず、自動車用部材の中でアウタパネル(外板)やインナパネル(内板)のようなパネル構造体に適用される板材は、プレス加工の際に、防錆、金型や板材表面の疵付き防止、また成形性向上のために、潤滑剤が塗布される。従来、潤滑剤として液体である潤滑油(プレス油)が塗布されていたが、近年、いっそうの成形性向上のために、また、液体による塵芥の付着や輸送時の疵付き等の防止のために、潤滑性を有する樹脂からなる固形潤滑剤を予め付着させた成形加工用金属板やその製造方法が開発されている(例えば特許文献1〜5参照)。
一方、プレス加工の前に、板材は予め一定の大きさに切断されて積み重ねられるが、板材を1枚ずつプレス機に搬入するべく、積み重ねられた一番上の板材をバキュームカップで吸着する等して搬送する際に、板材同士が接着して2枚以上が重ねられた状態で搬送される場合がある。鋼板は磁力により1枚ずつ剥がして搬送することができるが、アルミニウム板等の非磁性の板材には適用することができないため、エアブローにより空気を積み重ねられた板材の端面等へ噴射して剥離させる供給装置(フィーダ)が開発されている(例えば特許文献6〜9参照)。
特開平10−001690号公報 特開2000−327989号公報 特許第3144496号公報 特開平7−313931号公報 特開2010−279853号公報 特許第4307625号公報 特開2009−46260号公報 特許第3228307号公報 特許第3940380号公報
しかしながら、前記特許文献6〜9に記載されたような供給装置による対応だけでは、大判であるために板同士の接触面積の広いパネル構造体用の板材を、確実に1枚ずつ搬送するためには不十分であり、特に軽量でいっそうの薄板化が進められているアルミニウム板については困難である。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、自動車用パネル等としてプレス成形性等の必要な特性を有し、かつ装置に拠らずにディスタック性に優れた成形加工用アルミニウム板を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明者らは、積み重ねられたアルミニウム板同士の間に介在する固形潤滑剤に着目し、その付着量、さらにアルミニウム板の表面粗さによる剥離のし易さを調査し、固形潤滑剤本来の機能を保持しつつ、ディスタック性を向上させるための条件を鋭意研究した。
すなわち、本発明に係る成形加工用アルミニウム板は、算術平均粗さRaが0.50〜1.50μmの表面に、固形潤滑剤を0.2〜2.0g/m2付着させたものである。そして、前記成形加工用アルミニウム板は、前記表面の算術平均粗さRa(μm)、前記固形潤滑剤の付着量A(g/m2)が、A−Ra≦0.5を満足することを特徴とする。あるいは、前記成形加工用アルミニウム板は、前記固形潤滑剤が、平面視における円相当径が平均200μm以下の島状に分散していることを特徴とする。
このように、パネル構造体用として十分な塗装後の外観が得られる表面粗さにおいて、板同士の接触面積を減少するために所定値以上の算術平均粗さRaに規定し、成形性を付与することができ、かつ板表面の凹凸が固形潤滑剤で完全には均されないように、固形潤滑剤の付着量を規定する。さらに、算術平均粗さRaに対して固形潤滑剤の付着量が過剰にならないように規定して板表面の凹凸を保持するか、あるいは固形潤滑剤を島状に分散させて付着したことで、板同士を剥離し易くする。
本発明に係る成形加工用アルミニウム板によれば、表面粗さを調整し、さらに表面粗さに応じて固形潤滑剤の付着状態を制御することで、現行の搬送装置によってもディスタック性に優れた成形加工用アルミニウム板を提供することができる。
アルミニウム板の表面の算術平均粗さRa(μm)に対する固形潤滑剤の付着量A(g/m2)の関係による違いを説明する模式図で、(a)はA−Ra≦0.5、(b)はA−Ra>0.5の場合の成形加工用アルミニウム板の表面の凹凸形状を示す断面図である。 成形加工用アルミニウム板の実施例における供試材の走査型電子顕微鏡画像写真であり、(a)は供試材No.9の表面外観、(b)は(a)の拡大断面図、(c)は供試材No.25の表面外観、(d)は(c)の拡大断面図である。 成形加工用アルミニウム板の実施例における供試材の表面の走査型電子顕微鏡画像写真であり、(a)は非加熱のアルミニウム板に固形潤滑剤を付着させた供試材No.10、(b)は固形潤滑剤を付着させたアルミニウム板を加熱したもの、(c)は加熱したアルミニウム板に固形潤滑剤を付着させたものである。
本発明に係る成形加工用アルミニウム板は、公知のアルミニウム材またはアルミニウム合金材からなる板材(以下、アルミニウム板という)の表面に固形潤滑剤を付着させたものであり、プレス加工等により所望の形状に成形された後、表面に塗装、焼付け処理を施して、自動車のパネル構造体等に製造されるための板材である。固形潤滑剤を付着させる面は、必要に応じて片面でも両面でもよく、以下、表面とは固形潤滑剤を付着させた面を指す。以下、本発明に係る成形加工用アルミニウム板(固形潤滑剤付アルミニウム板という)を実現するための形態について説明する。はじめに、固形潤滑剤を付着させる前のアルミニウム板について説明する。
(アルミニウム板)
本発明に係る固形潤滑剤付アルミニウム板に適用されるアルミニウム板は、自動車用パネル等に一般に適用される、例えば高強度のJIS 5000,6000系アルミニウム合金材またはそれに準じるアルミニウム合金材で形成されることが好ましい。具体的には、6014、6016、6022、6111、5182、5154、5754、5052、5022、5023等が挙げられる。前記アルミニウム合金材は、その成分に応じて、溶解、鋳造、熱間圧延、冷間圧延にて所望の板厚の条材(コイル)に形成され、また、必要に応じて焼鈍、溶体化処理等を施される。得られた条材は、矯正、切断されて所望の幅および長さの板材(アルミニウム板)になる。アルミニウム板は、特に板厚を規定しないが、自動車のパネル構造体に成形される板材としては、1.0mm程度が一般的である。
(アルミニウム板の表面の算術平均粗さRa:0.50〜1.50μm)
アルミニウム板は、表面が粗いほど、積み重ねられたアルミニウム板同士の接触面積が少なくなるので剥がし易く、具体的には算術平均粗さRa0.50μm以上とする。一方、アルミニウム板は、表面が粗くなると塗装鮮鋭性が悪化し、自動車のパネル構造体等として不適であるため、算術平均粗さRa1.50μm以下とし、この範囲内で必要に応じて調整する。このようなアルミニウム板の表面粗さは、例えば仕上げ冷間圧延の最終パスのワークロールの表面粗さにより制御され、放電ダル(EDT)加工ロール等を適用することができる。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る固形潤滑剤付アルミニウム板は、前記のアルミニウム板の表面に、固形潤滑剤を0.2〜2.0g/m2付着させたものであって、アルミニウム板の表面の算術平均粗さRa(μm)、前記固形潤滑剤の付着量A(g/m2)が、A−Ra≦0.5を満足する。
(固形潤滑剤)
本発明の第1実施形態に係る固形潤滑剤付アルミニウム板に適用される固形潤滑剤は、例えばポリエチレン樹脂等の固形潤滑剤として使用される公知の樹脂材料を、当該樹脂材料に応じた公知の塗布方法で付着させることができる。具体的には、樹脂材料を溶剤に溶解させた樹脂溶液をアルミニウム板にロールコート法やスプレー法等により塗布して、その後、乾燥や熱処理により溶剤を除去する(揮発させる)方法、または樹脂材料を高温で溶融させた液体をアルミニウム板に塗布して、冷却することで凝固させる方法が挙げられる。固形潤滑剤は、アルミニウム板の表面においてある程度の均一性を有して付着していればよく、膜状であっても後記の第2実施形態のように島状に分散していてもよい。また、固形潤滑剤の塗布は、アルミニウム板の切断前(条材)でも切断後でもよい。
(固形潤滑剤の付着量A(g/m2):0.2≦A≦2.0、A−Ra≦0.5、Ra:アルミニウム板の表面の算術平均粗さ(μm))
固形潤滑剤は、その潤滑性によりアルミニウム板に成形性を付与する。固形潤滑剤の付着量は、アルミニウム板の表面(片面)の面積あたりの質量であり、0.2g/m2未満では固形潤滑剤が不足して成形性が十分に得られない。付着量が0.2g/m2以上であれば、固形潤滑剤が必ずしもアルミニウム板の表面全体を被覆しなくてもよく、また膜厚が一定でなくてよく、図1(a)に示すように局所的にアルミニウム板が露出していても成形性は十分に得られる。付着量は、好ましくは0.3g/m2以上である。一方、付着量が2.0g/m2を超えても、成形性のさらなる向上効果は得られず、また、固形潤滑剤がアルミニウム板の表面の凹凸の凹部を埋めるように設けられて凹凸が均されて、積み重ねられた固形潤滑剤付アルミニウム板同士の接触面積が増加するため、剥がし難くなる。したがって、固形潤滑剤の付着量は0.2g/m2以上2.0g/m2以下とする。固形潤滑剤の付着量は、例えば溶液や溶融により液状とした樹脂材料の、アルミニウム板への塗布量によって制御することができる。
ここで、固形潤滑剤がアルミニウム板の表面の凹部を埋めて凹凸を均すだけの付着量は、アルミニウム板の表面粗さによって変化する。アルミニウム板の表面の凹部が浅いすなわち算術平均粗さRaが小さいほど、少ない付着量で凹部が埋められるため、2.0g/m2未満であっても固形潤滑剤付アルミニウム板同士の接触面積が過大となる(図1(b)参照)。具体的には、固形潤滑剤の付着量A(g/m2)が、アルミニウム板の表面の算術平均粗さRa(μm)に0.5を足した値よりも多いと、固形潤滑剤付アルミニウム板同士が剥がし難くなる虞がある。したがって、本実施形態に係る固形潤滑剤付アルミニウム板は、アルミニウム板の表面の算術平均粗さRa(μm)、固形潤滑剤の付着量A(g/m2)が、それぞれ前記の範囲であって、さらにA−Ra≦0.5を満足することとする。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態に係る固形潤滑剤付アルミニウム板は、第1実施形態と同じ前記のアルミニウム板の表面に、固形潤滑剤を0.2〜2.0g/m2付着させたものであって、前記固形潤滑剤が、平面視における円相当径が平均200μm以下の島状に分散している。
(固形潤滑剤)
本発明の第2実施形態に係る固形潤滑剤付アルミニウム板においては、固形潤滑剤は、アルミニウム板の表面を膜状に被覆するのではなく、島状に分散、分離して、部分的にアルミニウム板が露出するように付着している。このような構成とすることにより、固形潤滑剤と露出したアルミニウム板で構成された凹凸、アルミニウム板の露出した領域における凹凸、あるいはさらに被覆する固形潤滑剤の表面に保持されたアルミニウム板の凹凸によって、積み重ねられた固形潤滑剤付アルミニウム板同士の接触面積が少なくなるため1枚ずつ剥がし易くすることができる。
本実施形態に係る固形潤滑剤付アルミニウム板に適用される固形潤滑剤は、第1実施形態と同様に公知の固形潤滑剤を適用することができる。固形潤滑剤を島状に分散させて付着するために、例えば溶液や溶融により液状とした樹脂材料を、スプレー法等により粒子状にしてアルミニウム板に付着させ、その状態で溶剤を揮発させる、あるいは冷却して凝固する。特に、後者の溶融した樹脂材料を噴霧する方法によれば、アルミニウム板に付着すると即時に当該アルミニウム板で冷却されて溶滴の形状で凝固するため、固形潤滑剤が均一に分散しかつ均一な大きさの島状に形成され易い。また、樹脂溶液として付着させる方法と異なり、その後の溶剤の除去工程が不要であるので生産性がよい。このような塗布方法は、例えば特許文献5に記載されたような、樹脂材料を吐出するノズル近傍にヒータを備えた装置を用いればよい。
(固形潤滑剤の付着量:0.2〜2.0g/m2
固形潤滑剤は、第1実施形態と同様に、付着量が0.2g/m2未満では固形潤滑剤が不足して成形性が十分に得られず、一方、2.0g/m2を超えると、アルミニウム板上における付着形状にかかわらず、固形潤滑剤がアルミニウム板の表面の多くの領域における凹凸を均すため、固形潤滑剤付アルミニウム板同士の接触面積が増加して剥がし難くなる。したがって、固形潤滑剤の付着量は0.2g/m2以上2.0g/m2以下とする。固形潤滑剤の付着量は、例えば、液状とした樹脂材料の時間あたりの塗布(噴霧)量とアルミニウム板の搬送速度(樹脂材料の吐出部に対する移動速度)とにより制御することができる。
(固形潤滑剤の島の平面視の大きさ:円相当径平均200μm以下)
固形潤滑剤の島のそれぞれが大きくなると、前記の固形潤滑剤と露出したアルミニウム板で構成される凹凸による接触面積を低減する効果が小さくなり、また、固形潤滑剤の島のそれぞれがアルミニウム板の表面の凹凸を均すため、固形潤滑剤付アルミニウム板同士の接触面積が増加して剥がし難くなる。したがって、固形潤滑剤の島は小さいほど好ましく、具体的には平面視で円相当径が平均200μm以下とする。固形潤滑剤の大きさの下限は規定しないが、液状とした樹脂材料を噴霧して固形潤滑剤を付着させる場合、通常、平面視で円相当径20μm程度が形成上の限界とされる。固形潤滑剤の島の平面視の大きさは、固形潤滑剤付アルミニウム板の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると、白く写るアルミニウム板に対して樹脂からなる固形潤滑剤は黒く写るため、画像を撮影して、画像処理ソフトを用いて固形潤滑剤の島の円相当径を測定することができる。
固形潤滑剤は、例えば特許文献5に記載された装置を用いれば、ノズルに接続した電極から負の電荷を溶融した樹脂材料に印加して、正の電荷を帯びたアルミニウム板へ噴霧することで、樹脂材料が均一な粒径の微粒子となってアルミニウム板に付着させることができるため、均一に分散した微小な島状に形成することができる。
なお、固形潤滑剤の島が大きく、平面視で円相当径が平均200μmを超えていても、固形潤滑剤の付着量に対してアルミニウム板の表面が十分に粗い場合は、固形潤滑剤に被覆された領域においてアルミニウム板の表面の凹凸が最表面(固形潤滑剤の表面)で保持されるため(図1(a)参照)、固形潤滑剤付アルミニウム板同士の接触面積は抑えられる。すなわち、第1実施形態に係る固形潤滑剤付アルミニウム板として、アルミニウム板の表面の算術平均粗さRa(μm)、前記固形潤滑剤の付着量A(g/m2)が、A−Ra≦0.5を満足すればよい。
以上、本発明を実施するための形態について述べてきたが、以下に、本発明の効果を確認した実施例を、本発明の要件を満たさない比較例と対比して具体的に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(供試材作製)
アルミニウム板として、仕上げ冷間圧延における最終パスのワークロールを変えて、表1に示す表面粗さとした板厚1.0mmの6000系アルミニウム合金板を、幅2000mm×長さ1500mmに切断して適用した。このアルミニウム板の両面に、固形潤滑剤としてドライコート2−90(クエーカ・ケミカル社製、融解ピーク温度:約48℃)を、特許文献5に記載された装置で付着させて、固形潤滑剤付アルミニウム板の供試材を作製した。固形潤滑剤の付着条件は、アルミニウム板の搬送速度を約50m/minとし、溶融させた固形潤滑剤の供給量を35〜220g/minの範囲で変化させて、固形潤滑剤を表1に示す付着量とし、ノズルに供給する電圧を45〜65kVの範囲で変化させて、固形潤滑剤の粒子の径を変化させた。
作製した供試材の表面について、1mm角の視野のSEM画像を撮影し、画像処理ソフトを用いて固形潤滑剤の粒(島)の円相当径の平均値を測定し、表1に示す。また、供試材No.9の外観のSEM画像写真を図2(a)、(b)に、供試材No.25の外観のSEM画像写真を図2(c)、(d)にそれぞれ示す。
(ディスタック性評価)
同じ仕様の2枚の供試材を重ねて水平に載置し、荷重計に取り付けられたバキュームカップを上の供試材に密着させて、下の供試材から剥離するまで略鉛直方向に持ち上げ、最大荷重を剥離荷重として測定し、表1に示す。供試材の仕様毎にばらつきなく剥離荷重を測定するために、2枚の供試材の間の1つの端(角)部に、詳しくは端から45°方向に20mmまでの部位に、厚さ1.5mmの板状の治具を挟むことにより、下の供試材を固定し、かつ2枚の供試材の端部に隙間を設けた。また、バキュームカップは、治具が挟まれた部位から十分に距離を空けるように、供試材の前記の1つの端(角)から45°方向に200mmの部位に荷重計に密着させた。ディスタック性の合格基準は、剥離荷重2.0kgf以下とする。
供試材No.1〜20は、本発明の要件を満足する実施例であり、表1に示すように、剥離荷重が小さく、成形加工用アルミニウム合金板として必要な表面性状や固形潤滑剤の付着量を満足しつつ、良好なディスタック性が得られた。これらのうち供試材No.1〜6,8〜11,13,16〜18は、アルミニウム板の表面粗さおよび固形潤滑剤の付着量のそれぞれ本発明の範囲内であり、かつ固形潤滑剤の付着量に対してアルミニウム板の表面が十分に粗いため、固形潤滑剤の形状(径)にかかわらず、良好なディスタック性が得られた。また、供試材No.7,12,14,15,19,20は、固形潤滑剤が微小な島状に付着しているため、アルミニウム板の表面粗さの割に固形潤滑剤の付着量が多くても接触面積が少なく、良好なディスタック性が得られた。特に図2(a)、(b)に示す供試材No.9のように、固形潤滑剤の付着量に対してアルミニウム板の表面が十分に粗い上に、固形潤滑剤が微小な島状に付着しているものは、優れたディスタック性が得られた。
これに対して、供試材No.21,22は、アルミニウム板の表面粗さに対して固形潤滑剤の付着量が多く、また固形潤滑剤の島が十分に小さくなかったため、接触面積が抑えられず、剥離荷重が大きかった。供試材No.23は、固形潤滑剤の付着量(絶対量)が過剰であるため、島を比較的小さく形成しても剥離荷重が大きかった。供試材No.24〜26は、アルミニウム板の表面の算術平均粗さRaが過小であるため、供試材No.24,25のように固形潤滑剤の付着量を抑えかつ島を小さく形成しても、図2(c)、(d)に示すように、固形潤滑剤の島の大きさに対してアルミニウム板の表面粗さが小さく、その結果、剥離荷重が大きく増大し、ディスタック性が得られなかった。
実施例1で評価した供試材No.10と同じ条件の固形潤滑剤を付着させたアルミニウム板を、70℃で10分間加熱した。また、供試材No.10と同じ表面粗さのアルミニウム板を70℃に加熱して、供試材No.10と同じ条件で固形潤滑剤を付着させた後、冷却した。固形潤滑剤の形状の違いによるディスタック性を比較した。また、これらのアルミニウム板および供試材No.10の表面の外観をSEMにて観察した。
図3(a)に示すように、供試材No.10は、アルミニウム板の表面に付着した固形潤滑剤の溶滴が即時に凝固したため、平面視で円形に近い形状で、ドーム状に盛り上がった島(図2参照)に形成される。これに対し、固形潤滑剤の付着後に加熱あるいは加熱したアルミニウム板の表面に固形潤滑剤の粒子を付着させると、固形潤滑剤が熱で溶融してある程度表面に広がって凝固するため、図3(b)、(c)に示すように平面視でいびつな形状に形成され、また固形潤滑剤の表面の高さが均一化される。しかし、固形潤滑剤を付着させたアルミニウム板を加熱したもので、剥離荷重1.4kgfであり、固形潤滑剤の島が広がったことで剥離荷重がある程度増大したものの、十分に良好なディスタック性が得られた。一方、加熱したアルミニウム板に固形潤滑剤を付着させたもので、剥離荷重0.7kgfであり、固形潤滑剤の形状によるディスタック性の違いは殆どなかった。すなわち、本実施例における固形潤滑剤の付着方法に限られず、アルミニウム板の表面の算術平均粗さと固形潤滑剤の付着量とにより、十分にディスタック性を付与することができるといえる。

Claims (2)

  1. 算術平均粗さが0.50〜1.50μmの表面に、固形潤滑剤を0.2〜2.0g/m2付着させた成形加工用アルミニウム板であって、
    前記表面の算術平均粗さRa(μm)、および前記固形潤滑剤の付着量A(g/m2)が、A−Ra≦0.5を満足することを特徴とする成形加工用アルミニウム板。
  2. 算術平均粗さが0.50〜1.50μmの表面に、固形潤滑剤を0.2〜2.0g/m2付着させた成形加工用アルミニウム板であって、
    前記固形潤滑剤は、平面視における円相当径が平均200μm以下の島状に分散していることを特徴とする成形加工用アルミニウム板。
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