JP2013134272A - 音響出力装置 - Google Patents

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浩章 梅本
Satoshi Masuda
敏 増田
Takayuki Ito
孝幸 伊藤
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Abstract

【課題】効果的なマスキングを行うこと。
【解決手段】音響再生装置1は、画像形成装置2等で発生する動作音をマスキングするために、マスキング音Mと複数のBGMαとを格納する記憶手段11と、前記記憶手段11に格納されたマスキング音Mを再生するマスキング音再生手段14と、前記画像形成装置2等の動作モードを判別する動作判別手段13と、前記動作判別手段13で判別された画像形成装置2等の動作モードに基づき、前記記憶手段11に格納された複数のBGMの中から1つを選択して再生するBGM再生手段15と、前記マスキング音再生手段14及び前記BGM再生手段15で再生されたマスキング音M及びBGMαを出力するマスキング音出力手段16及びBGM出力手段17と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、機器で発生する動作音をマスキングするマスカ(マスキング音)を出力する音響出力装置に関する。
従来、画像形成装置等の機器で発生する動作音の対策としては、動作音を低減する所謂「静音化技術」が採用されてきた。静音化の結果、動作音の音圧レベルは低減できたが、動作音から受ける「耳障り感」や「不快感」という問題は解決し切れていない。
また、静音化技術とは別に、騒音を低減する(騒音を気にならなくする)技術として、サウンドマスキング技術が提案されている。サウンドマスキングとは、耳に一定の大きさの音が流れているときに、他の音が聞き取りにくくなる現象(サウンドマスキング効果)を利用した方法であり、主に周波数マスキングと時間マスキングとがある。より具体的には、主に周波数帯が騒音と似通った音(マスカ,マスキング音)が騒音に重畳され、これによって、この騒音を聞こえにくくし、耳障り感や不快感を低減することができる。
従来、サウンドマスキング技術を応用した音響出力装置として、以下の特許文献1に記載された騒音マスキング装置がある。この騒音マスキング装置は、動作時に騒音の発生源となる駆動機構を有する画像形成装置等に搭載され、前記騒音をマスキングするマスキング音を発生する発音体と、前記発音体を制御し、前記騒音の主成分周波数を含む範囲の周波数のマスキング音を発生させるマスキング音制御手段と、を備えている。
特開平9−193506号公報
画像形成装置等の機器で発生する動作音は、時間的にも周波数的にも変化する。さらに言えば、機器の動作モードによっても、動作音のパターンは変化するため、該動作モードに応じたマスキングが求められる。
それゆえに、本発明の目的は、機器の動作モードに応じて、効果的に動作音のマスキングが可能な音響出力装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1形態は、機器で発生する動作音をマスキングする音響再生装置であって、マスキング音と複数のBGMとを格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納されたマスキング音を再生するマスキング音再生手段と、前記機器の動作モードを判別する動作判別手段と、前記動作判別手段で判別された機器の動作モードに基づき、前記記憶手段に格納された複数のBGMの中から1つを選択して再生するBGM再生手段と、前記マスキング音再生手段及び前記BGM再生手段で再生されたマスキング音及びBGMを出力する音響出力装置と、を備えている。
また、本発明の第2形態は、機器で発生する動作音をマスキングする音響再生装置であって、マスキング音と、少なくとも1つのBGMとを格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納されたマスキング音を再生するマスキング音再生手段と、前記機器の動作モードを判別する動作判別手段と、前記動作判別手段で判別された機器の動作モードに基づき、前記記憶手段に格納されたBGMを加工して再生するBGM再生手段と、前記マスキング音再生手段及び前記BGM再生手段で再生されたマスキング音及びBGMを出力する音響出力装置と、を備えている。
第1及び第2形態に係る音響出力装置によれば、機器の動作モードに応じて動作音を効果的にマスキング可能となる。
第1実施形態に係る音響出力装置の構成を示すブロック図である。 マスキングの基本的な概念を示す図である。 記憶手段で格納される各BGMのリストを示す模式図である。 BGM再生手段の選択・加工処理の第1例を示す模式図である。 BGM再生手段の選択・加工処理の第2例を示す模式図である。 BGM再生手段の選択・加工処理の第3例を示す模式図である。 第2実施形態に係る音響出力装置の構成を示すブロック図である。
(画像形成装置について)
本発明の第1及び第2実施形態に係る音響出力装置1,7の説明に先立ち、音響出力装置1,7が搭載される機器の一例としての画像形成装置2について説明する。図1において、画像形成装置2は、例えば、電子写真方式及びタンデム方式を採用した複合機やカラープリンタ等であり、大略的には、表示手段21と、操作手段22と、画像形成手段23と、制御手段24と、を備えている。
表示手段21は、例えば、画像形成装置2の前面上部に設けられるディスプレイであり、例えば、各種設定のための画像を表示する。
操作手段22は、例えば、画像形成装置2の前面上部に設けられ、ユーザにより操作される操作ボタンやタッチパネルを含んでいる。操作ボタン等の典型例としては、印刷開始ボタンがある。また、タッチパネルを操作して、ユーザは、画像形成装置2や周辺機器の動作条件として、例えば、印刷枚数、両面印刷/片面印刷、記録媒体のサイズ(A4等)や種別(厚紙/普通紙等)、ステープル設定等を指定する。操作手段22は、ユーザ操作に従って、印刷開始コマンドと共に、設定された動作条件を制御手段24に送信する。
画像形成手段23においては、帯電器により感光体ドラム周面を帯電させた後に、入力画像データによる変調光ビームが感光体ドラム周面に照射される。これにより、感光体ドラム周面に静電潜像が形成される。ここで、画像データは、例えば原稿読取り手段33(後述)から送信されてくる。また、画像形成手段23において、現像器は、静電潜像が形成された感光体ドラム周面にトナーを供給し、該感光体ドラム周面にトナー画像を生成する。画像形成手段23において、一次転写ローラは、感光体ドラム周面のトナー画像を転写ベルトに転写する。トナー画像としては、例えば、Y(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の各色のものが生成される。転写ベルトには、これらトナー画像が互いに重なり合うよう転写され、これにより、合成トナー画像が担持される。
また、画像形成手段23には、供給トレイ(図示せず)から記録媒体(例えば用紙)が搬送されてくる。画像形成手段23において、二次転写ローラは、搬送されてきた記録媒体に、転写ベルト上の合成トナー画像を転写する。定着装置は、二次転写ローラから送られてくる記録媒体を加熱・加圧して、合成トナー画像を記録媒体に定着させる。定着処理済みの記録媒体は、フィニッシャー4を使用しない場合、印刷物として、画像形成装置2の排出ローラを介して排出トレイに排出され載置される。また、フィニッシャー4を使用する場合には、定着処理済みの記録媒体は、フィニッシャー4に向けて搬送される。
制御手段24は、例えばCPUやメインメモリを含んでおり、該メインメモリに格納された制御プログラムに従って動作して、画像形成手段23の構成各部や周辺機器の動作を制御する。制御の具体例として、制御手段24は、画像形成手段23の各部を駆動するモータ(図示せず)等に制御信号を与える。
(画像形成装置の周辺機器について)
次に、画像形成装置2の周辺機器について説明する。本実施形態では、周辺機器として、ADF(Automatic Document Feeder)3と、フィニッシャー4とが例示される。ADF3は、画像形成装置2の上部に設けられ、大略的には、原稿搬送手段31と、エンプティ検出手段32と、原稿読取り手段33とを備えている。原稿搬送手段31は、上述の制御手段24の制御下で、ADF3のトレイ上にセットされた原稿画像を原稿読取り手段33に搬送する。エンプティ検出手段32は、例えばフォトセンサからなり、ADF3のトレイに設けられる。エンプティ検出手段32からは、トレイ上の原稿画像の有無を示す検出信号が制御手段24に出力される。原稿読取り手段33は、光学的なスキャナであり、原稿搬送手段31から送られてきた原稿画像を読み取り、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色で表す画像データを生成して、画像形成装置2内の制御手段24に送信する。このRGBの画像データは、前述の制御手段24により、YMCKの画像データに変換される。
フィニッシャー4は、画像形成装置2の側方に設けられ、大略的には、搬送手段41と、ステープル手段42とを備えている。搬送手段41は、上述の制御手段24の制御下で、画像形成装置2から定着処理済みの記録媒体が送られてくると、この記録媒体をステープル手段42に搬送する。ステープル手段42は、送られてきた記録媒体を積載収容して、記録媒体の束を形成する。その後、ステープル手段42は、記録媒体の束にステープルを行う。なお、フィニッシャー4は、定着処理済みの記録媒体に対しステープル以外にも様々な後処理を行うことができるが、これらについては要部ではないので、本実施形態では説明を省略する。
(第1実施形態)
次に、音響出力装置1について説明する。音響出力装置1は、本実施形態では画像形成装置2に搭載され、記憶手段11と、前述の制御手段24に例えばソフトウェア的に組み込まれる選択モード設定手段12、動作判別手段13、マスキング音再生手段14及びBGM再生手段15と、マスキング音出力手段16と、BGM出力手段17と、を備えている。
記憶手段11は、例えばフラッシュメモリからなり、少なくとも1つのマスキング音Mを表すデータを記憶している。マスキング音Mはそれぞれ、画像形成装置2の動作モード毎に動作音(雑音)をマスキングするために、例えば環境音やピンクノイズの周波数を加工した音であって、動作音の周波数特性と似た周波数特性を有する。また、マスキング音Mは、ユーザにとって意味をなさない音である。マスキングの基本的な概念は周知ではあるが、以下、図2を参照しつつ、画像形成装置2の動作音を用いて詳細に説明する。
図2において、横軸は周波数[Hz]を表し、縦軸はスペクトルレベル[dBPa]を表す。スペクトルレベルは、音の周波数成分をスペクトル分布として表したときに、対応する周波数の音圧レベルである。曲線C1は、ある動作モードにおける動作音(雑音)の周波数特性を示す。また、曲線C2は、所謂ホワイトノイズの周波数特性であり、周波数に関わらずほぼ一定のスペクトルレベルを有する。また、曲線Mfは、曲線C1で示される動作音に対するマスキング音の周波数特性である。
動作音にマスキング音を重畳してユーザに聴かせた場合、動作音の耳障り感が大幅に軽減できる。また、本願発明者の実験・シミュレーション等により、マスキング効果は、マスキング音による効果が支配的ではあるが、マスキング音にBGMを重畳出力することで、さらに高まることが判明した。例えば一定周期のリズムを持つ動作音の場合、マスキング音だけでは、ユーザが動作音を気にしないようにすることはできる。しかし、リズム的な要素が残存するため、ユーザには耳障り感が残ってしまう。この耳障り感を解消するには、同様のリズムを有するBGMをマスキング音に重畳出力することが有効である。また、動作音が突発的に大きくなる動作音の場合には、強弱のメリハリがあるBGMを重畳出力することが有効となることが判明した。
また、画像形成装置2の動作音の特性(つまり、リズム、音圧レベル及び発生タイミング)は、概ね動作条件で決まることも判明した。例えば、記録媒体のサイズや厚さが異なれば、画像形成装置2での印刷速度が変わるため、記録媒体のサイズや厚さ毎で異なるリズム等を有する動作音が発生する。また、複数の記録媒体に印刷を行う場合(例えば、連続印刷や間欠印刷)、画像形成装置2内の特定箇所に各記録媒体が衝突するため、動作音が周期的に大きくなる。また、この周期は印刷速度に概ね相関する。また、音圧レベルが大きくなる回数は、印刷枚数に概ね相関する。
また、動作する構成が異なる場合(例えば、片面印刷時、両面印刷時、ADF3やフィニッシャー4の使用時)でも、それぞれ特有の動作音が発生する。例えば、フィニッシャー4での後処理では、トレイの昇降音等が発生するため、動作音の音圧レベルが突発的に大きくなる。
また、画像形成装置2の待機状態や周囲環境により、ウォーミングアップ時間が変わる。この場合、動作音の発生タイミングが変わってくる。
これらを総合すると、動作音は、ユーザにより設定された画像形成装置2の動作条件と、画像形成装置2側の状態や制御とに基づき変わる。ここで、動作モードは、より詳しく定義すると、画像形成装置2による一連の印刷処理の内容であり、上述の動作条件及び画像形成装置2の状態や制御の組み合わせにより決定される。
ユーザへの出荷前にサプライヤー(メーカー)側では、上述の動作条件及び画像形成装置2の制御や状態で決まる動作モード毎に、動作音が実験で取得される。そして、各動作音をマスキング可能なマスキング音Mが生成され、記憶手段11に格納される。
また、記憶手段11はさらに、少なくとも1つのBGMαを表すデータを格納する。BGMαは、少なくともリズム及びメロディーからなり、ハーモニーを持つ場合もある。また、BGMαは、人間により作成された音楽に限らず、ユーザが楽しめたり、意味を感じたりすることができれば、環境音や自然音でも良い。
また、BGMαは、サプライヤーによりデフォルトで準備されており、動作モード毎の動作音に合うようなリズムやメロディーを有する。例えば、周期的に大きくなる動作音を含む動作モード向けに強弱のメリハリがあるBGMαが、リズムがある動作音を含む動作モード向けに同様のリズムを含むBGMαが準備される。また、BGMαが複数準備されている場合、図3に示すようなリスト形式で、例えばリズムのような音特性毎に分類され、記憶手段11に格納される。
また、画像形成装置2のユーザは、好みのBGMαを記憶手段11に格納することも可能である。BGMαは、ユーザにより格納されると、周知の音響解析技術により、リズムのような音特性毎に分類され、上記同様のリスト形式で記憶手段11に格納される。
再度、図1を参照する。選択モード設定手段12は、ユーザ選択モード及び自動選択モードのいずれかをユーザに選択させるための画面を、表示手段21に表示させる。ここで、ユーザ選択モード及び自動選択モードとは、ユーザ及びBGM再生手段15により選択されたBGMαを出力するモードである。
ユーザ選択モードの場合、選択モード設定手段12は、記憶手段11内のBGMαのリスト(図3参照)を表示手段21に表示させて、ユーザに対しBGMαの選択を促す。選択モード設定手段12は、ユーザにより選択されたモードと、ユーザ選択モード時には選択されたBGMαを保持する。
動作判別手段13は、操作手段22から送られてくる動作条件、及びADF3のエンプティ検出手段32からの検出信号を受信し、これらに基づき今回の動作モードを判別する。具体例を挙げると、例えば、印刷枚数が1枚であれば、今回の動作モードは1枚印刷と判別される。2枚以上であれば、今回の動作モードは連続印刷と判別される。また、ステープル設定が送られてくれば、今回の動作モードは、フィニッシャーによる後処理が連続印刷に追加されると判別される。さらに、エンプティ検出手段32からの検出信号が送られてくれば、今回の動作モードはADFによる原稿読取りと判別される。ここで、この原稿読取りは、1枚印刷や連続印刷の開始前に行われる場合もあれば、1枚印刷や連続印刷の最中に並行して行われる場合もある。
また、動作判別手段13は、例えば定着装置の温度等から、今回のウォーミングアップ時間を予測する。動作判別手段13は、動作モード及びウォーミングアップ時間をマスキング音再生手段14及びBGM再生手段15に渡す。
マスキング音再生手段14は、動作判別手段13から動作モード及びウォーミングアップ時間を受け取り、この動作モードで発生する動作音をマスキング可能なマスキング音Mを記憶手段11から読み出す。その後、マスキング音再生手段14は、例えば、ウォーミングアップ時間が経過するタイミングに基づき、マスキング音出力手段16の典型例としてのスピーカからマスキング音Mを出力させる。
BGM再生手段15は、選択モード設定手段12に自動選択モードが設定されている場合には、今回の動作モードで発生する動作音と音特性が類似するBGMαを記憶手段11から読み出す。それに対し、ユーザ選択モードが設定されている場合、BGM再生手段15は、ユーザにより選択されたBGMαを記憶手段11から読み出す。その後、BGMαは、必要に応じて、読み出したBGMαに加工を加え、ウォーミングアップ時間が経過するタイミングに基づき、BGM出力手段17の典型例としてのスピーカから、読み出したBGMαを出力させる。
以下、BGM再生手段15の選択や加工の具体例を説明する。印刷速度が変われば、動作音のリズムが変化する。それゆえ、図4(A)に示すように、通常印刷時(普通紙の印刷時)には、この時に発生する動作音Nのリズムに合ったBGMαが選択される。それに対し、厚紙印刷時には、通常印刷時と比較して、記録媒体の搬送速度が減速される。それゆえ、図4(B)に示すように、厚紙印刷時には、この時に発生する動作音Nのリズムに合ったBGMαが選択される。また、厚紙印刷時のBGMαは、通常印刷時のBGMαのリズムを加工したものであっても構わない。
また、連続印刷時には、周期的に音圧レベルの大きな動作音Nとなるので、この周期の倍数に近いリズムを有するBGMαが選択される。また、別の周期のリズムのBGMαを加工して、連続印刷時のBGMαが生成されても構わない。
また、図5(A)に示すように、例えば通常印刷時には、その時の動作音Nのリズムに合ったBGMαが選択される。この場合、動作音Nと概ね同じ位相関係を有するBGMαが選択されていることになる。ここで、図5(B)に示すように、動作音N中の山(つまり音圧レベルの大きな箇所)を基準として、BGMαの山が時間軸上で前後方向に所定時間ずれるように、BGMαの位相を加工(調整)しても構わない。BGMαと動作音Nがこのような位相関係を有することにより、BGMαの山が作用して、動作音Nの山の部分がユーザに認知されにくくなるので好ましい。
また、例えばフィニッシャー4の動作時のように、動作音Nの音圧レベルが突発的に大きくなる場合がある。この場合、図6(A)に示すように、フィニッシャー4の動作音Nの音圧レベルに合ったBGMαが選択される。また、図6(B)に示すように、別の音圧レベルを有するBGMαを加工して、フィニッシャー4の動作音Nの音圧レベルに合わせても構わない。
以上説明したように、BGM再生手段15は、記憶手段11から選択したBGMαを加工無しで、BGM出力手段17から出力させる場合もあれば、選択したBGMαに加工を加えてBGM出力手段17から出力させる場合もある。また、上述からも明らかなように、BGM再生手段15は、基礎となるBGMαの音特性を加工した後、BGM出力手段17から出力させることも可能であるため、記憶手段11には1つのBGMαが格納されるだけでも、本願で設定された課題は解決可能である。
(第1実施形態の作用・効果)
以上説明したように、本実施形態では、音響出力装置1は、操作手段22から送られてくる各種動作条件等に基づき動作モードを判別して、動作モードで発生する動作音に対し、所謂周波数マスキングを行うために、マスキング音Mを出力するだけでなく、BGMαを出力する。したがって、動作モード毎に、マスキング音Mだけでは解消しきれない、耳障り感等を解消することが可能となる。これによって、画像形成装置2の動作モードに応じて動作音を効果的にマスキング可能となる。
また、マスキング音Mは、ユーザにとって無意味な音であるため、これを聴いたユーザは違和感を覚えることがある。本実施形態では、ユーザにとって意味のあるBGMαがマスキング音Mに重畳出力されるため、ユーザの意識は、BGMαに向かせることができ、これによって、マスキング音に対する違和感が低減される。
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、第2実施形態に係る音響出力装置7について説明する。音響出力装置7は、前述の音響出力装置1と比較すると、人検知手段18をさらに備える点と、マスキング音再生手段14及びBGM再生手段15の処理が異なる点とで相違する。両音響出力装置1,7には、それ以外に相違点は無い。それゆえ、図7において、図1の構成に相当するものには同一の参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。
人検知手段18は、例えば、画像形成装置2の前面に設けられ、画像形成装置2の前方にユーザが存在するか否かを検知する赤外線センサや超音波センサからなる。
マスキング音再生手段14及びBGM再生手段15は、人検知手段18がユーザを検知していない場合には、マスキング音M及びBGMαの再生処理を行わない。
(第2実施形態の作用・効果)
以上の音響出力装置7によれば、第1実施形態の作用・効果に加え、例えば、画像形成装置2の周辺にいるユーザがいる場合に限り、マスキング音M及びBGMαを出力するので、例えば消費電力等の観点で、より効率的なマスキングが可能となる。
本発明に係る音響出力装置は、動作音を効果的なマスキング可能であり、プリンタ、複写機、ファクシミリ及びこれらの複合機のような画像形成装置に好適である。他にも、動作音を発する各種機器にも好適である。
1,7 音響出力装置
11 記憶手段
12 選択モード設定手段
13 動作判別手段
14 マスキング音再生手段
15 BGM再生手段
16 マスキング音出力手段
17 BGM出力手段
18 人検知手段
2 画像形成装置
3 ADF(周辺機器)
4 フィニッシャー(周辺機器)

Claims (14)

  1. 機器で発生する動作音をマスキングする音響再生装置であって、
    マスキング音と複数のBGMとを格納する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納されたマスキング音を再生するマスキング音再生手段と、
    前記機器の動作モードを判別する動作判別手段と、
    前記動作判別手段で判別された機器の動作モードに基づき、前記記憶手段に格納された複数のBGMの中から1つを選択して再生するBGM再生手段と、
    前記マスキング音再生手段で再生されたマスキング音を出力するマスキング音出力手段と、
    前記BGM再生手段で再生されたBGMを出力するBGM出力手段と、を備える音響出力装置。
  2. 前記機器は、該機器の動作に必要な情報をユーザが入力するための操作手段を備え、
    前記動作判別手段は、前記操作手段に入力された情報に基づき、前記機器の動作モードを判別する、請求項1に記載の音響出力装置。
  3. 前記BGM再生手段は、前記記憶手段に格納された複数のBGMの中から、前記機器の動作音のリズムに合うものを1つ選択し再生する、請求項1又は2に記載の音響出力装置。
  4. 前記BGM再生手段は、前記記憶手段に格納された複数のBGMの中から、前記機器の動作音の山に対し所定の位相関係を有するものを1つ選択し再生する、請求項1又は2に記載の音響出力装置。
  5. 前記BGM再生手段は、前記記憶手段に格納された複数のBGMの中から、該機器の動作音の音圧レベルに合うものを1つ選択し再生する、請求項1又は2に記載の音響出力装置。
  6. 前記記憶手段は、前記複数のBGMを、音特性毎に分類して格納する、請求項1〜5のいずれかに記載の音響出力装置。
  7. 前記BGM再生手段は、
    マニュアル選択モードにおいては、前記動作判別手段で判別された機器の動作モードに基づき、前記記憶手段に格納された複数のBGMの中から、ユーザにより指定されたBGMを選択し再生し、
    自動選択モードにおいては、前記動作判別手段で判別された機器の動作モードに基づき、前記記憶手段に格納された複数のBGMの中から、1つを自動的に選択し再生する、請求項1〜6のいずれかに記載の音響出力装置。
  8. 前記機器の動作中に、周囲に存在する人を検知する人検知手段を、さらに備え、
    前記BGM再生手段は、前記人検知手段の検出結果に基づき、BGMの再生制御を行う、請求項1〜7のいずれかに記載の音響出力装置。
  9. 前記機器は画像形成装置及びその周辺機器である、請求項1〜8のいずれかに記載の音響出力装置。
  10. 機器で発生する動作音をマスキングする音響再生装置であって、
    マスキング音と、少なくとも1つのBGMとを格納する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納されたマスキング音を再生するマスキング音再生手段と、
    前記機器の動作モードを判別する動作判別手段と、
    前記動作判別手段で判別された機器の動作モードに基づき、前記記憶手段に格納されたBGMを加工して再生するBGM再生手段と、
    前記マスキング音再生手段で再生されたマスキング音を出力するマスキング音出力手段と、
    前記BGM再生手段で再生されたBGMを出力するBGM出力手段と、を備える音響出力装置。
  11. 前記記憶手段には、複数のBGMが格納されており、
    前記BGM再生手段は、前記動作判別手段で判別された機器の動作モードに基づき、前記記憶手段に格納された複数のBGMの中から1つを選択して、選択したBGMを加工し再生する、請求項10に記載の音響出力装置。
  12. 前記BGM再生手段は、前記記憶手段に格納されたBGMを、前記機器の動作音のリズムに基づき加工し再生する、請求項10又は11に記載の音響出力装置。
  13. 前記BGM再生手段は、前記記憶手段に格納された複数のBGMの山が、前記機器の動作音の山に対し所定の位相関係になるように加工し再生する、請求項10又は11に記載の音響出力装置。
  14. 前記BGM再生手段は、前記記憶手段に格納された複数のBGMの音圧レベルと、前記機器の動作音に基づき加工し再生する、請求項10又は11に記載の音響出力装置。
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