JP5195795B2 - 画像形成装置およびファン制御方法 - Google Patents
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Description
また、他の一つとして、モータ制御回路、帯域雑音発生回路、およびスピーカーを備え、騒音発生源である駆動モータの回転数を制御するための回転数に関係のある信号をモータ制御回路にて獲得し、獲得した信号を帯域雑音発生回路に入力して所定のフィルタにより帯域制限した雑音を発生させ、それをスピーカーから出力して騒音をマスキングする構成が、特許文献2に開示されている。
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであって、装置の大型化やコストアップを抑制しつつ、画像形成動作に伴って発生する動作音(騒音)に対するユーザの不快感を軽減する騒音不快感軽減制御機構を備えた画像形成装置、および騒音不快感軽減制御方法を提供することにある。
さらに、ユーザからの入力の内容によって第2のファン制御手段が選択されることにより、消費電力を抑制することができる。
ここで、また、前記受付手段により受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定であって、前記選択手段は、前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、前記第1のファン制御手段を選択し、前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、第2のファン制御手段を選択してもよい。
また、ここで、前記受付手段により受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定および第1と第2のファン制御手段のいずれかの指定であり、前記選択手段は、前記受付手段により指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記受付手段が受け付けたファン制御手段を選択し、前記受付手段により指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、受け付けたファン制御手段に係わらず、第1のファン制御手段を選択してもよい。
また、ここで、前記シート搬送手段が動作しているときのファンの出力が、シート搬送手段が動作していないときのファンの出力よりも大きく、かつ、前記第1のファン制御手段においてシート搬送手段が動作しているときのファンの出力よりも小さくなるように制御する第3のファン制御手段をさらに備え、前記選択手段は、前記受付手段により受け付けた入力の内容に基づき、前記第1、第2、および第3のファン制御手段のうちのいずれかを選択してもよい。
また、ここで、前記受付手段により受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定および前記第1、第2、および第3のファン制御手段のうちのいずれかの指定であり、前記選択手段は、前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記受付手段が指定を受け付けたファン制御手段を選択し、前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、指定を受け付けたファン制御手段に係わらず、第1のファン制御手段を選択してもよい。
また、ここで、前記受付手段により受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定であって、前記選択手段は、前記受付手段により指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、前記第1のファン制御手段を選択し、前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、第3のファン制御手段を選択してもよい。
また、ここで、前記受付手段により受け付ける所定の入力は、前記第1、第2、および第3のファン制御手段のうちのいずれかの指定であり、前記選択手段は、前記受付手段により指定を受け付けたファン制御手段を選択してもよい。
また、ここで、前記ファンは複数であって、前記第1および第3のファン制御手段が制御するファンよりも多くのファンに対して、当該第1のファン制御手段もしくは前記第3のファン制御手段と同様の制御を行う第4のファン制御手段をさらに備え、前記選択手段は、前記第1のファン制御手段に代えて当該第4のファン制御手段を選択してもよい。
ここで、本発明は、上述の画像形成装置で実施されるファン制御方法としても、同様の効果が得られる。
以下、本発明に係る定着装置および画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)を例にして説明する。
(1−1.プリンタの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態に係るプリンタ100の全体構成を示す概略断面図である。当該プリンタ100は、画像形成部10、給紙部20、転写部30、定着装置40、および制御部50等を備える構成となっている。
以下、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各再現色をC、M、Y、Kと表し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのC、M、Y、Kを添字として付加する。
中間転写ベルト31は、無端状のベルトであり、駆動ローラ32と従動ローラ33に張架されて周回駆動される。
光学部15は、レーザダイオードなどの発光素子を備え、制御部50からの駆動信号によりC〜K色の画像形成のためのレーザ光L1を発し、感光体ドラム11C〜11Kを露光走査する。この露光走査によって、帯電チャージャ12C〜12Kによりそれぞれ帯電された感光体ドラム11C〜11K上に静電潜像が形成される。各静電潜像の形成は、現像器13C〜13Kによりそれぞれ現像されて感光体ドラム11C〜11K上にC〜K色のトナー像が、中間転写ベルト31上の同じ位置に重ね合わせて1次転写されるようにタイミングをずらして実行される。そして、1次転写ローラ34C〜34Kによって付与される静電力により中間転写ベルト31上に各色のトナー像が順次転写されフルカラーのトナー像が形成され、さらに2次転写位置36方向に移動する。
転写部ファン71は、定着装置40において暖められた空気や定着時に記録シートから発生する水蒸気等をプリンタ100の外部へと排出し、温められた空気や水蒸気等が転写部30へと流入するのを防ぐ。排紙冷却ファン72は、排出トレイ62上に排出された記録シートSに対して送風冷却する。
プリンタ100の前面上部の操作しやすい位置には、操作パネル8(図2参照)が設けられている。操作パネル8には、コピー枚数を入力するためのテンキー、コピー開始を指示するためのコピースタートキー、画像形成モードを選択するためのキーに加えて、プリンタ100の状態、例えば、ジョブ実行指示を待っている状態(待機中)であることなどを示すメッセージ画面が表示されるタッチパネル式の液晶表示部が備えられており、当該液晶表示部のタッチパネル機能により、給紙トレイの指定やコピー濃度の調整等を受付けるほか、後述する騒音不快感軽減処理モードについてのユーザによる指定を受付ける。
(1−2.制御部50の構成)
図2は、制御部50の構成を示すブロック図である。
通信I/F部52は、LANカード、LANボードといったLAN(Local Area Network)に接続するためのインターフェースであり、外部からのプリントジョブのデータを受信する。
CPU51は、ROM53から必要なプログラムを読み出し、画像形成部10、給紙部20、転写部30、定着装置40の動作をタイミングを取りながら統一的に制御して、通信I/F部52が受信したプリントジョブのデータに基づくプリントジョブを実行する。
シート搬送系モータ制御部511、ファン動作電力制御部512、および騒音不快感軽減処理モード選択部513は、CPU51の機能の一部である。
騒音不快感軽減処理モード選択部513は、後述する騒音不快感軽減処理モードについてのユーザの指定入力や記録シートの種類によって、実行する騒音不快感軽減処理モードを選択し、ファン動作電力制御部512に実行させる。
ファン動作電力制御部512は、騒音不快感軽減処理モード選択部513が選択した騒音不快感軽減処理モードに従って、ファン動作電力供給部7に対して転写部ファン71を駆動するための電圧を出力させる制御を実行する。より具体的には、シート搬送系モータ制御部511がシート搬送系モータ25の駆動を制御する駆動制御信号を取得し、それに基づいてファン動作電力供給部7に対して転写部ファン71を駆動するための電圧を出力させる。詳しくは後述する。
(1−3.ファンの回転による騒音のマスキング効果)
図3は、プリンタ100と同様の構成を有する2つの機種のプリンタ(プリンタA、プリンタB)にそれぞれプリントジョブを実行させた際の騒音レベルの推移を示すグラフである。当該グラフは、プリンタAおよびBにプリントジョブを実行させた際に発生する騒音を録音し、それぞれの録音データに時定数(FAST)を乗算して、騒音の大きさの変化をグラフ化したものである。
同図より窺えるように、プリンタAに比べてプリンタBの方が騒音の起伏が大きかった。
官能評価に用いた録音された動作音について、ファン動作電圧ごとの動作音の音圧レベルを図4に示す。官能評価は、上述と同様の条件にて行われ、それぞれのファン動作電圧について同様にして平均点を算出した結果を図5に示す。図4からわかるように、ファン動作電圧が高いほど、即ちファンの回転数が大きいほど騒音の音圧レベルも大きくなっている。これは、ファン動作電圧が高いほどファンの回転数が増加してファンの回転音(以下、「ファンノイズ」という。)が大きくなり、それがプリントジョブの実行に伴って発生する騒音(以下、「プリントノイズ」という。)に加算されて、プリントジョブ実行時にプリンタBから発生する全体の騒音レベルが上昇していることを示している。
以上の結果から、ファンノイズを用いてプリントノイズをマスキングすることにより、プリントノイズに対するユーザの不快感を軽減させることができることがわかる。
(1−4.騒音不快感軽減制御)
プリントジョブ実行時に発生するプリントノイズには、ユーザにとって特に不快に感じやすい騒音がある。給紙カセット21から繰り出しローラ22により搬送路23上に繰り出されたシートSの先端がタイミングローラ対24に当接するときの衝突音、タイミングローラ対24が作動する際のクラッチ音および、タイミングローラ対24に当接する際にスキュー補正のためにシートSにはループが形成されるが、シートSがさらに搬送されて当該ループが解消される際に、シートSの、例えば後端部のような、張力が解放された部分が搬送路23のガイド面をはたくことにより生じるはたき音は、周波数が高く音も大きいため、ユーザにとっては特に不快に感じやすい(以下、これらの騒音を「シート衝撃音」という。)。
時刻t2において、シート搬送系モータの動作がOFFからONになる。それに同期して、ファン動作電圧がVsからVmに切替わる(以下、シート搬送系モータがONの時に出力されるファン動作電圧を「マスキングファン動作電圧」という。)。ここで、Vs<Vmであり、具体的には例えば、Vs=21[V]であり、Vm=23[V]である。
時刻t4において、作像系モータの動作がONからOFFになる。
なお、画像形成動作終了後であっても、終了直後の1〜2分程度までプリンタ100内部の熱給排気のために転写部ファン71は回転駆動されており、その時はファン動作電力供給部7からファン動作電圧Vsが出力されている。
なお、プリンタ100全体を制御する不図示のメインルーチンが別途有り、当該メインルーチンにおいて、当該画像形成処理のサブルーチンがコールされる毎に実行される。当該画像形成処理のサブルーチンは、プリンタ100の操作パネル8(図2参照)上においてユーザがスタートボタンを押下することにより、または、LAN等のネットワークを介してプリンタ100に接続されたPC等の外部端末からユーザによってプリントジョブが発行されることによりコールされる。以下、各実施の形態および各変形例においても同様である。
プリントジョブが終了していない場合、ステップS3に戻って引き続き騒音不快感軽減処理(マスキングモード)を実行し(ステップS4:NO、ステップS3)、ステップS4においてプリントジョブが終了していると判定されるまでステップS3からステップS4を繰り返す。
まず、シート搬送系モータがONであるかどうかを判定する(ステップS11)。シート搬送系モータがONの場合、ファン動作電力制御部512は、マスキングファン動作電圧としてVmをファン動作電力供給部7より出力させて(ステップS11:YES、ステップS12)、画像形成処理のフローにリターンする。
なお、上記のフローにおいて、シート搬送系モータがONであるかどうかの判定は、シート搬送系モータ制御部511によるシート搬送系モータ25の駆動制御信号をファン動作電力制御部512が取得することによって行われる。以下、各実施の形態および各変形例においても同様である。
上述のようにシート搬送系モータがONである場合に、OFFである場合よりも高いファン動作電圧を出力して転写部ファン71の回転数を大きくすることにより、シート衝撃音をファンノイズでマスキングしてシート衝撃音に対するユーザの不快感を軽減することができ、且つ、シート衝撃音が発生するときのみ転写部ファン71の回転数を大きくするため、消費電力の増加を必要最小限に抑えることができる。
<実施の形態2>
上記実施の形態1においては、画像形成動作が実行されシート搬送系モータがONである(駆動されている)時には常にファンの回転数を高くしてファンノイズを大きくし、それによりシート衝撃音をマスキングしてユーザのシート衝撃音に対する不快感を軽減する構成について説明した。
図9は、本実施の形態における画像形成処理の内容を示すフローチャートである。
まず、プリントジョブを受付け、プリントジョブがスタートされると、ユーザによりマスキングモードが指定されているかどうかを判定する(ステップS21:YES、ステップS22、ステップS23)。
マスキングモードが指定されている場合、騒音不快感軽減処理(マスキングモード)を実行し、プリントジョブが終了したかどうかを判定する(ステップS23:YES、ステップS24、ステップS26)。
プリントジョブが終了したと判定された場合(ステップS26:YES)、メインルーチンにリターンする。
図9に示した本実施の形態における画像形成処理のフローのサブルーチンである騒音不快感軽減処理(通常モード)の内容を図10に示す。
シート搬送系モータがONでない場合、即ちOFFである場合は、ファン動作電力制御部512は、ファン動作電圧Vsをファン動作電力供給部7より出力させて(ステップS31:NO、ステップS33)、画像形成処理のフローにリターンする。
図11は、マスキングモードおよび通常モードにおけるマスキングファン動作電圧、ファン動作電圧の切替の有無、およびファン動作電圧切替の対象となるファンを示す表である。ここで、ファン動作電圧の切替とは、シート搬送系モータがONの場合にマスキングファン動作電圧としてVsよりも大きな電圧(本実施の形態の場合はVm)を出力して、シート搬送系モータがONになる前のファン動作電圧Vsから変更される(切替わる)ことを意味する。以下、各実施の形態および各変形例においても同様である。
<実施の形態3>
プリンタ等の画像形成装置には、記録シートとして普通紙のみならず厚紙が用いられる場合がある。厚紙は普通紙と比較して厚みが大きく腰が強いため、一般にシート衝撃音がより大きくなり、ユーザに与える不快感も大きくなる傾向がある。
なお、説明の重複を避けるため、実施の形態1および2と同じ構成要素については、同符号を付して、その説明を省略する。
図12は、本実施の形態における画像形成処理の内容を示すフローチャートである。
まず、プリントジョブを受付け、プリントジョブがスタートされると、シート種を判定する(ステップS41:YES、ステップS42、ステップS43)。
シート種が厚紙の場合、騒音不快感軽減処理(マスキングモード)を実行して、プリントジョブが終了したかどうかの判定を行う(ステップS43:厚紙、ステップS45、ステップS47)。
プリントジョブが終了していないと判定された場合、ステップS43に戻り(ステップS47:NO、ステップS43)、以下、ステップS47においてプリントジョブが終了したと判定されるまでステップS43からステップS47を繰り返す。
マスキングモードが指定されている場合、騒音不快感軽減処理(マスキングモード)を実行して、プリントジョブが終了したかどうかの判定を行う(ステップS44:YES、ステップS45、ステップS47)。
プリントジョブが終了したと判定された場合(ステップS47:YES)、メインルーチンにリターンする。
上記の構成によると、シート種が厚紙の場合には、マスキングモードで騒音不快感軽減処理を実行させることにより、厚紙を使用する場合のシート衝撃音の不快感を軽減し、普通紙の場合にはマスキングモードと通常モードのいずれの騒音不快感軽減処理によりプリントジョブを実行させるかについてユーザが指定可能とすることにより、不必要な消費電力の増加を抑制し、ユーザの利便性に資することができる。
<実施の形態3の変形例>
上記実施の形態3においては、シート種が普通紙の場合には、マスキングモードか通常モードかのユーザによる指定を判定し、ユーザの指定に従って騒音不快感軽減処理を行う構成について説明した。しかし、これに限られず、以下のような変形例が考えられる。即ち、ユーザのモード指定に係らず、シート種が厚紙の場合にはマスキングモードで騒音不快感軽減処理を実行し、シート種が普通紙の場合には通常モードで騒音不快感軽減処理を実行するようにしてもよい。
ステップS51からステップS52まで、および、ステップS53においてシート種が厚紙であると判定された場合のステップS53からステップS56までは、それぞれ図12のフローにおけるステップS41からステップS42まで、およびシート種が厚紙であると判定された場合のステップS43からステップS47までと同じであるので、ここでは説明を省略する。
プリントジョブが終了したと判定された場合(ステップS56:YES)、メインルーチンにリターンする。
本変形例の構成によると、大きなシート衝撃音を発生させてユーザがより大きな不快感を感じやすい厚紙使用時にのみファンの回転数を上昇させることで、消費電力を抑制することができる。
<実施の形態4>
図4に示す官能評価の結果によると、ファン動作電圧が23[V]の場合のみならず、22[V]の場合においても、21[V]の場合と比べて不快と感じる程度が低いことがわかる。またこのとき、図5より、ファン動作電圧が22[V]の場合は、23[V]の場合よりも音圧レベルが低い、即ちファンノイズが小さいことが窺える。
図14は、本実施の形態における画像形成処理の内容を示すフローチャートである。
まず、プリントジョブを受付け、プリントジョブがスタートされると、シート種を判定する(ステップS61:YES、ステップS62、ステップS63)。
プリントジョブが終了したと判定された場合(ステップS68:YES)、メインルーチンにリターンする。
ステップS63において、シート種が普通紙であると判定された場合、次に、ユーザによって何れの騒音不快感軽減処理モードが指定されたかの判定が行われる(ステップS63:普通紙、ステップS64)。
マスキングモード2が指定されている場合、騒音不快感軽減処理(マスキングモード2)を実行して、プリントジョブが終了したかどうかを判定する(ステップS64:マスキングモード2、ステップS66、ステップS68)。
ステップS68において、プリントジョブが終了したと判定された場合(ステップS68:YES)、メインルーチンにリターンする。
図14に示した本実施の形態の画像形成処理のフローにおけるサブルーチンである騒音不快感軽減処理(マスキングモード2)の内容を図15に示す。
シート搬送系モータがONでない場合、即ちOFFである場合は、ファン動作電力制御部512は、ファン動作電圧Vsをファン動作電力供給部7より出力させて(ステップS71:NO、ステップS73)、画像形成処理のフローにリターンする。
図16は、マスキングモード1、マスキングモード2および通常モードにおけるマスキングファン動作電圧、ファン動作電圧の切替の有無、およびファン動作電圧切替の対象となるファンを示す表である。
ここでは、ファン動作基準電圧の一例として、Vm=23[V]、Vn=22[V]、Vs=21[V]を示している。
以上説明したように、Vsよりも大きくVmよりも小さいVnをマスキングファン動作電圧として出力させるマスキングモード2を更に設け、シート衝撃音の大きい厚紙使用時にはファンノイズの大きなマスキングモード1を実行し、普通紙使用時には、個々のユーザのプリントノイズに対する不快感の程度に応じてマスキングモード1、マスキングモード2、通常モードのいずれのモードによってプリントジョブを実行させるかについてユーザが指定可能とすることにより、ユーザの利便性に資することができる。また、ユーザが普通紙使用時のシート衝撃音についても不快感を感じてはいるものの、厚紙使用時ほどの強いマスキングを必要としないときには、マスキングモード1よりもファン動作電圧の小さいマスキングモード2を選択することにより、消費電力を抑制することができる。
<実施の形態4の変形例>
上記実施の形態4においては、シート種が普通紙の場合には、マスキングモード1、マスキングモード2および通常モードのうちいずれのモードで騒音不快感軽減処理を実行するかについてのユーザの指定を判定し、ユーザの指定に従って騒音不快感軽減処理を行う構成について説明した。しかし、これに限られず、以下のような変形例が考えられる。
(実施の形態4の変形例1)
シート種が厚紙の場合にはマスキングモード1で騒音不快感軽減処理を実行し、シート種が普通紙の場合には、ユーザの指定に係らずマスキングモード2で騒音不快感軽減処理を実行するようにしてもよい。
ステップS81からステップS82まで、および、ステップS83においてシート種が厚紙であると判定された場合のステップS83からステップS86までは、それぞれ図14のフローにおけるステップS61からステップS62まで、およびシート種が厚紙であると判定された場合のステップS63からステップS68までと同じであるので、ここでは説明を省略する。
プリントジョブが終了したと判定された場合(ステップS86:YES)、メインルーチンにリターンする。
本変形例の構成としても、普通紙使用時においてユーザのプリントノイズに対する不快感を軽減することができ、且つ、厚紙使用時よりも小さなファン動作電圧を出力するため、消費電力を抑制することが出来る。
(実施の形態4の変形例2)
また、次のような変形例を考えることもできる。即ち、シート種に係らず、ユーザの騒音不快感軽減処理モードの指定に従って騒音不快感軽減処理を実行するようにしてもよい。
ステップS91からステップS92は、図14のフローにおけるステップS61からステップS62と同じであるので、ここでは説明を省略する。
ステップS92においてプリントジョブがスタートすると、次に、ユーザによりどの騒音不快感軽減処理モードが指定されたかの判定が行われる(ステップS93)。
本変形例の構成によると、ユーザによって、およびプリンタ100の設置場所等の使用環境によって異なる騒音に対する不快感の大きさに基づいて、ユーザ自身が騒音不快感軽減処理モードを詳細に指定することができ、ユーザの利便性に資することができる。
(実施の形態4の変形例3)
上記実施の形態4および、実施の形態4の変形例1、2においては、マスキングファン動作電圧としてマスキングモード1ではVmを出力し、マスキングモード2ではVmよりも小さくVsよりも大きなVnを出力することにより、シート衝撃音をマスキングするファンノイズの大きさを変更する構成を採用した。しかし、これに限られず、さらに以下のような変形例が考えられる。
これにより、転写部ファン71に加えて排紙冷却ファン72のファンの回転数も増加し、その結果マスキングモード1のときよりも大きなファンノイズを発生させることができる。
また、図20に示すように、マスキングファン動作電圧の一例としてVm=23[V]、Vs=21[V]を出力するようにしてもよい。
(実施の形態4の変形例4)
さらには、図21に示すように、複数のマスキングファン動作電圧および複数のファン動作電圧切替対象ファンを組み合わせて、3つ以上の騒音不快感軽減処理モードを設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態1から3およびこれらの変形例、並びに実施の形態4および実施の形態4の変形例1および2において、ファン動作電圧切替対象を転写部ファン71としているが、これに限られず、排紙冷却ファン72や、その他のファンのうちいずれか1つとしてもよい。なおその場合、マスキング効果の点から、シート衝撃音が発生する箇所に出来るだけ近い位置のファンをファン動作電圧切替対象とするのがより好ましい。
また、上記各実施の形態および上記各変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
10 画像形成部
11 感光体ドラム
13 現像器
15 光学部
20 給紙部
21 給紙カセット
22 繰り出しローラ
23 搬送路
24 タイミングローラ
30 転写部
31 中間転写ベルト
32 駆動ローラ
33 従動ローラ
40 定着装置
61 排出ローラ
62 排出トレイ
71 転写部ファン
72 排紙冷却ファン
100 プリンタ
Claims (18)
- 記録シートを搬送するシート搬送手段と冷却用のファンとを有する画像形成装置であって、
前記シート搬送手段が動作しているときの前記ファンの出力が、前記シート搬送手段の動作していないときの前記ファンの出力よりも大きくなるように制御する第1のファン制御手段と、
前記シート搬送手段が動作しているときの前記ファンの出力と、前記シート搬送手段の動作していないときの前記ファンの出力とが同じになるように制御する第2のファン制御手段と、
ユーザから所定の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた入力の内容に基づき、前記第1と第2のファン制御手段とのいずれかを選択する選択手段と、を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記受付手段により受け付ける所定の入力は、前記第1と第2のファン制御手段のいずれかの指定であり、
前記選択手段は、前記受付手段により指定を受付けた前記ファン制御手段を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記受付手段により受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定であって、
前記選択手段は、前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、前記第1のファン制御手段を選択し、
前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記第2のファン制御手段を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記受付手段により受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定および前記第1と第2のファン制御手段のいずれかの指定であり、
前記選択手段は、前記受付手段により指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記受付手段が受け付けたファン制御手段を選択し、
前記受付手段により指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、受け付けたファン制御手段に係わらず、前記第1のファン制御手段を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記シート搬送手段が動作しているときの前記ファンの出力が、前記シート搬送手段が動作していないときの前記ファンの出力よりも大きく、かつ、前記第1のファン制御手段において前記シート搬送手段が動作しているときの前記ファンの出力よりも小さくなるように制御する第3のファン制御手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記受付手段により受け付けた入力の内容に基づき、前記第1、第2、および第3のファン制御手段のうちのいずれかを選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記受付手段により受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定および前記第1、第2、および第3のファン制御手段のうちのいずれかの指定であり、
前記選択手段は、前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記受付手段が指定を受け付けた前記ファン制御手段を選択し、
前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、指定を受け付けたファン制御手段に係わらず、前記第1のファン制御手段を選択する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記受付手段により受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定であって、
前記選択手段は、前記受付手段により指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、前記第1のファン制御手段を選択し、前記受付手段により指定を受付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記第3のファン制御手段を選択する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記受付手段により受け付ける所定の入力は、前記第1、第2、および第3のファン制御手段のうちのいずれかの指定であり、
前記選択手段は、前記受付手段により指定を受け付けた前記ファン制御手段を選択する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記ファンは複数であって、
前記第1および第3のファン制御手段が制御する前記ファンよりも多くの前記ファンに対して、当該第1のファン制御手段もしくは前記第3のファン制御手段と同様の制御を行う第4のファン制御手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記第1のファン制御手段に代えて当該第4のファン制御手段を選択する
ことを特徴とする請求項5から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 記録シートを搬送するシート搬送手段と冷却用のファンとを有する画像形成装置において実行されるファン制御方法であって、
前記シート搬送手段の動作状態に関する情報を取得するシート搬送手段動作情報取得ステップと、
前記シート搬送手段が動作しているときの前記ファンの出力が、前記シート搬送手段の動作していないときの前記ファンの出力よりも大きくなるように制御する第1のファン制御ステップと、
前記シート搬送手段が動作しているときの前記ファンの出力と、前記シート搬送手段の動作していないときの前記ファンの出力とが同じになるように制御する第2のファン制御ステップと、
ユーザから所定の入力を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにおいて受け付けた入力の内容に基づき、前記第1と第2のファン制御ステップとのいずれかを選択する選択ステップと、を含む
ことを特徴とするファン制御方法。 - 前記受付ステップにおいて受け付ける所定の入力は、前記第1と第2のファン制御ステップのいずれかの指定であり、
前記選択ステップは、前記受付ステップにおいて指定を受付けた前記ファン制御ステップを選択する
ことを特徴とする請求項10に記載のファン制御方法。 - 前記受付ステップにおいて受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定であって、
前記選択ステップは、前記受付ステップにおいて指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、前記第1のファン制御ステップを選択し、前記受付ステップにおいて指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記第2のファン制御ステップを選択する
ことを特徴とする請求項10に記載のファン制御方法。 - 前記受付ステップにおいて受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定および前記第1と第2のファン制御ステップのいずれかの指定であり、
前記選択ステップは、前記受付ステップにより指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記受付ステップが受け付けた前記ファン制御ステップを選択し、
前記受付ステップにおいて指定を受付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、受け付けた前記ファン制御ステップに係わらず、前記第1のファン制御ステップを選択する
ことを特徴とする請求項10に記載のファン制御方法。 - 前記シート搬送手段が動作しているときの前記ファンの出力が、前記シート搬送手段が動作していないときの前記ファンの出力よりも大きく、かつ、前記第1のファン制御ステップにおいて前記シート搬送手段が動作しているときの前記ファンの出力よりも小さくなるように制御する第3のファン制御ステップをさらに備え、
前記選択ステップは、前記受付ステップにおいて受け付けた入力の内容に基づき、前記第1、第2、および第3のファン制御ステップのうちのいずれかを選択する
ことを特徴とする請求項10に記載のファン制御方法。 - 前記受付ステップにより受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定および前記第1、第2、および第3のファン制御ステップのうちのいずれかの指定であり、
前記選択ステップは、前記受付ステップにおいて指定を受付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記受付ステップにおいて指定を受け付けた前記ファン制御ステップを選択し、
前記受付ステップにおいて指定を受付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、前記受付ステップにおいて指定を受け付けた前記ファン制御ステップに係わらず、前記第1のファン制御ステップを選択する
ことを特徴とする請求項14に記載のファン制御方法。 - 前記受付ステップにおいて受け付ける所定の入力は、画像形成すべき記録シートの種類の指定であって、
前記選択ステップは、前記受付ステップにおいて指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙である場合には、前記第1のファン制御ステップを選択し、前記受付ステップにおいて指定を受け付けた記録シートの種類が厚紙でない場合には、前記第3のファン制御ステップを選択する
ことを特徴とする請求項14に記載のファン制御方法。 - 前記受付ステップにおいて受け付ける所定の入力は、前記第1、第2、および第3のファン制御ステップのうちのいずれかの指定であり、
前記選択ステップは、前記受付ステップにおいて指定を受け付けた前記ファン制御ステップを選択する
ことを特徴とする請求項14に記載のファン制御方法。 - 前記ファンは複数であって、
前記第1および第3のファン制御ステップが制御する前記ファンよりも多くの前記ファンに対して、当該第1のファン制御ステップもしくは前記第3のファン制御ステップと同様の制御を行う第4のファン制御ステップをさらに備え、
前記選択ステップは、前記第1のファン制御ステップに代えて当該第4のファン制御ステップを選択する
ことを特徴とする請求項14から17のいずれか1項に記載のファン制御方法。
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