JP5626239B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について説明する。以下の説明の便宜のため、画像形成装置の左右方向および上下方向を、図1の紙面の左右方向および上下方向とする。また、画像形成装置のいくつかの構成には、参照番号の右側に添え字a,b,c,dが付加される。a,b,c,dは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を表す。例えば、感光体ドラム37aは、イエローの感光体ドラム37を表す。
図1において、画像形成装置は、フルカラー電子写真方式を採用した複合機等であり、入力画像データに基づき、所謂タンデム方式でY、M、C、Kの各色のトナー画像を合成して、フルカラーの合成トナー画像を生成する。画像形成装置は、生成した合成トナー画像を、シート材P(例えば用紙)に印刷する。この印刷処理を行うため、画像形成装置は、図1に示すように、供給手段1と、その上段に設けられた本体2と、を備える。
また、画像形成装置には、搬送中のシート材Pの位置管理等のために、搬送経路R1および反転経路R2の要所に位置検出手段が設けられる。図1では、位置検出手段の例として、給紙センサSEaが供給ローラ13の直後に、レジストセンサSEbがレジストローラ対21の直前に、排紙センサSEcが定着器23の直後に設けられる。また、反転経路R2上には、位置検出手段として、両面搬送ローラ対25の直後に両面搬送センサSEdが、両面搬送ローラ対26の直前に両面搬送センサSEeが設けられる。上記センサSEa〜SEeは、例えば、反射型のフォトセンサからなり、自身の設置位置から搬送経路R1または反転経路R2に向けて光を出射し、搬送中のシート材Pからの反射光を受信すると、シート材Pの現在位置(より具体的には、シート材Pの先端の現在位置)を示す検出信号を制御手段28に出力する。
画像形成装置が発する騒音としては、下記(A)〜(F)が例示される。
(A)上記回転体等の駆動機構(モータ等)からの駆動音
(B)搬送経路R1の第1屈曲部分(供給ローラ13からレジストセンサSEbまでの間)をシート材Pが通過する際の摩擦音
(C)レジストニップにシート材Pが突き当てられる際の衝突音
(D)二次転写ニップへのシート材Pの衝突音
(E)定着ニップへのシート材Pの衝突音
(F)搬送経路R1の第2屈曲部分(例えば、定着器23から反転/排出ローラ対24の間)をシート材が通過する際に生じる摩擦音
また、図2に示すように、画像形成装置の本体2には、上記騒音をマスキングするための音響出力装置4が備わる。音響出力装置4は、記憶手段61と、動作モード判別手段62及び音響再生手段63と、音響出力手段64と、を備えている。
次に、上記構成の音響出力装置4の動作について、図6〜図10を参照して説明する。
以上説明したように、本実施形態によれば、音響再生手段63は、まず、搬送経路R1を搬送中のシート材Pの現在位置を導出し、導出した現在位置に基づきシート材Pが第2所定位置に到達したか否かを判断する。肯定的に判断すると、音響再生手段63は、記憶手段61内から対象となるマスキング音を選択し、少なくとも、その出力タイミングおよび/または出力時間幅を決定する。音響再生手段63は、対象となるマスキング音の再生を開始し、決定した出力タイミングおよび/または出力時間幅で、音響出力手段64から出力させる。
ところで、上記実施形態では、突発的な騒音(B)〜(F)と、それぞれに対するマスキング音M2〜M6とを例示した。しかし、他の位置(例えば、反転経路R2上の屈曲部分)で発する突発的な騒音に対し、図6〜図10のような出力制御が行われても構わない。また、定着器23は、電源回路のコイルを駆動して、加熱ローラを加熱させる。この時、コイルからは振動音が発する。このような振動音に対し、マスキング音の出力制御が行われても構わない。
また、表2では、連続印字モードにおける到達タイミングごとに修正値が記述されていた。しかし、他のモード(例えば1枚印字モードやモノクロモード)でも、上記同様のマスキング音の出力制御が行われても構わない。また、表2に、到達タイミングおよび搬送速度ごとの修正値をさらに記述しておき、到達タイミングおよび搬送速度に応じたマスキング音の出力制御を行っても構わない。他にも、画像形成装置内部または周辺の温湿度、もしくは、シート材Pのサイズまたは種類によって、シート材Pのしなやかさ(こし)が変わってくるので、それらに応じたマスキング音の出力制御を行っても構わない。
また、上記では、理想位置は、経過時間と搬送速度の乗算値としていた。しかし、これに限らず、S72では、搬送経路R1への送出時からの経過時間そのものを理想位置として用いても構わない。この場合、S71では、実際の現在位置は、センサ位置(つまり、供給ローラ13からの距離)を搬送速度で割り算した値とする。
次に、変形例に係る画像形成装置について説明する。変形例は、上記実施形態と比較すると、以下の3点で相違する。
(1)制御手段28が印刷枚数をカウントする点
(2)記憶手段61に少なくとも1つの回転体の寿命情報が予め格納される点
(3)音響再生手段63が図9の処理に代えて図11の処理を行う点
回転体からの搬送速度が同じであっても、前記回転体の寿命が過ぎている場合とそうでない場合とを比較すると、シート材Pの搬送量は変化する。この種の搬送量の変化に起因する到達タイミングのずれ量は、上記実施形態では修正できないことがある。具体的には、上記実施形態では、実際の現在位置がセンサ位置に更新される。この処理だけでは、搬送量の変化に起因する到達タイミングのずれを反映できないため、マスキング音の出力タイミング(修正後)が実際の騒音の発生タイミングとずれてしまう場合がある。それゆえ、本変形例のように、シート材Pの搬送量の変化まで考慮してマスキング音の出力タイミング等を修正することで、より効果的に突発的な騒音をマスキング可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
なお、上記変形例の説明では、寿命情報に基づき補正値を導出し、S116にて理想位置に加算していた。しかし、寿命情報以外にも、搬送モード、前記回転体により搬送されるシート材のサイズおよび種類、ならびに、前記画像形成装置内外の温湿度は、回転体の搬送速度に影響を与えたり、シート材Pの位置ずれを招いたりするので、これらの中の少なくとも1つに基づき、図11の処理が行われても構わない。ここで、上記搬送モードとは、主に、シート材Pの供給トレイの位置および排出トレイの位置で決まる。
また、上記実施形態で記載した付記1〜3は、本変形例でも同様に当てはまる。
11 供給トレイ
2 本体
3 ADF
4 音響出力装置
21 レジストローラ対
23 定着器
24 反転/排出ローラ対
25,26 両面搬送ローラ対
27 排出トレイ
28 制御手段
32 中間転写ベルト
35 二次転写ローラ
41 トレイ
42 供給手段
43 レジストローラ対
44 排出ローラ対
61 記憶手段
63 音響再生手段
64 音響出力手段
R1,R3 搬送経路
R2 反転経路
SEa〜SEf センサ
Claims (4)
- トレイ上のシート材を搬送経路に送出する供給手段と、
前記搬送経路上のシート材を搬送する回転体と、
搬送中のシート材を検出する検出手段と、
シート材の搬送中に前記搬送経路上の第1所定位置で発生する騒音に対するマスキング音が格納される記憶手段と、
前記検出手段から出力された検出信号に基づき、前記搬送経路を搬送中のシート材の現在位置を導出する第1導出手段と、
前記供給手段によるシート材送出時、若しくは搬送経路中に設けられた可動及び停止を行うレジストローラ対の可動開始からの経過時間と、前記回転体によるシート材の搬送速度とに基づいて、該シート材が該搬送経路上で本来位置すべき理想位置を導出する第2導出手段と、
前記第1導出手段で導出された現在位置と、前記第2導出手段で導出された理想位置とのずれ量を導出する第3導出手段と、
前記第1導出手段で導出された現在位置に基づき、前記第1所定位置よりも所定距離上流の第2所定位置に、搬送中のシート材が到達したか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が肯定的に判断すると、前記第3導出手段により導出されたずれ量に基づいて前記記憶手段内のマスキング音の出力タイミングおよび/または出力時間幅を決定するとともに、前記第3導出手段により導出されたずれ量に基づいて前記マスキング音の強度および/または周波数とを決定する決定手段と、
前記決定手段で決定された出力タイミングおよび/または出力時間幅と、強度および/または周波数とに基づいて、前記記憶手段内のマスキング音を出力する音響出力手段と、を備える画像形成装置。 - 前記回転体の寿命情報および搬送モード、前記回転体により搬送されるシート材のサイズおよび種類、ならびに、前記画像形成装置内外の温湿度の中の少なくとも1つに基づき、前記第2導出手段で導出された理想位置に対する補正値を導出する第4導出手段と、
前記第4導出手段で導出された補正値を用いて、前記第2導出手段で導出された理想位置を補正する補正手段と、をさらに備え、
前記第3導出手段は、前記補正手段で補正された理想位置と、前記第1導出手段で導出された現在位置とのずれ量を導出する、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記記憶手段内のマスキング音には、少なくとも、出力タイミングおよび/または出力時間幅のデフォルト値が設定されており、
前記決定手段は、前記記憶手段内のマスキング音の出力タイミングのデフォルト値を、前記第3導出手段で導出されたずれ量分だけずらしたタイミングを、該マスキング音の出力タイミングとして決定する、請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記記憶手段内のマスキング音には、少なくとも、出力タイミングおよび/または出力時間幅のデフォルト値が設定されており、
前記決定手段は、前記記憶手段内のマスキング音の出力時間幅のデフォルト値を前記第3導出手段で導出されたずれ量分だけ延ばした時間幅を、該マスキング音の出力時間幅として決定する、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
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