JP2013129640A - 高純度セラミド類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アミノジオールを、炭素数5〜10の炭化水素溶媒中にて、脂肪族カルボン酸エステルと反応させて、次の一般式(1)
(式中、R1、R2はそれぞれ、炭素原子数が13〜17個、11〜23個のアルキル基を表し、*印は光学活性であることを表す。)で表されるセラミドの製造工程、及び、炭素数1〜3のアルコールを添加する結晶析出工程により、高純度セラミド類を製造する。
【選択図】なし
Description
セラミド類の製造方法としては、突然変異株の微生物による発酵法によりテトラアセチルフィトスフィンゴシン(TAPS)を製造する方法(特許文献1参照)や、ブタノールなどのアルコール溶媒中で、カルボン酸エステル交換にて光学活性セラミドを製造する方法(特許文献2参照)、酢酸エチル中でリノレイン酸とフィトスフィンゴシンをp−トルエンスルホン酸クロライドを用いてアミド化させてN−リノレニルフィトスフィンゴシンを製造する方法(特許文献3参照)などが報告されている。また、カルボン酸エステルとして水酸基を有するカルボン酸エステルを用いて特許文献2に記載の方法と同様な方法により、水酸基を有するカルボン酸でアシル化されたセラミドを製造することができることも報告されている(特許文献4参照)。
しかし、特許文献2に記載の方法では、反応容器から粗セラミドを取り出して冷却し、析出した結晶をメタノールで洗浄・乾燥しているが、結晶分離効率が悪く、また溶媒のブタノールが残存し当該ブタノール及び/又はブタノール臭気の除去は非常に困難であった。また、特許文献3に記載の方法では、溶媒として酢酸エチルを使用し、反応後に煩雑な洗浄操作を繰り返さなければならず、さらに収率も非常に低く、工業的に有利な方法とはいえない。特許文献4に記載の方法も、メタノールで再結晶しており、工業的に有利な方法ではない。
このように高純度のセラミドを工業的に有利な方法で大量に生産できる方法は確立されていなかった。
即ち、本発明は、次の一般式(1)
で表される粗セラミドを、炭素数5〜10の炭化水素溶媒に溶解し、この溶液に炭素数1〜3のアルコール類を添加する工程を含有してなる高純度セラミド類の製造方法に関する。
で表されるアミノジオールを、炭素数5〜10の炭化水素溶媒中にて、水酸基を有してもよい炭素数12〜24の脂肪族カルボン酸の炭素数1〜5のアルキルエステルを反応させて、前記一般式(1)で表されるセラミドを製造する方法に関する。
[1]前記一般式(1)で表される粗セラミドを、炭素数5〜10の炭化水素溶媒に溶解して炭化水素溶液とする工程、及び、この溶液に炭素数1〜3のアルコール類を添加して結晶を析出させる工程を含有してなる高純度セラミド類の製造方法。
[2]高純度セラミド類の製造方法が、さらに、析出した結晶を分離する工程、及び分離された結晶を乾燥させる工程を、含有してなる前記[1]に記載の方法。
[3]前記一般式(1)で表される粗セラミドを、炭素数5〜10の炭化水素溶媒に溶解した炭化水素溶液が、前記一般式(2)で表されるアミノジオールを、炭素数5〜10の炭化水素溶媒中にて、水酸基を有してもよい炭素数12〜24の脂肪族カルボン酸の炭素数1〜5のアルキルエステルを反応させて、前記一般式(1)で表されるセラミドを生成させた反応混合物である、前記[1]又は[2]に記載の方法。
[4]炭素数5〜10の炭化水素溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びシクロヘキサンからなる群から選ばれる1種又は2種以上からなる、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]炭素数1〜3のアルコールが、メタノール又はエタノールである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]R1が炭素数13〜17のアルキル基で、R2が水酸基を有してもよい炭素数15〜23のアルキル基である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]R1が炭素数15のアルキル基であり、立体構造がD−エリスロ体又は(2S,3R)−体である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8]R2が炭素数17のアルキル基であり、得られるセラミドの化学純度及び光学純度が共に95〜100%であることを特徴とする、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[9]炭素数5〜10の炭化水素溶媒がヘプタンであり、炭素数1〜3のアルコールがメタノールである、前記[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[11]高純度セラミド類の製造方法が、さらに、析出した結晶を分離する工程、及び分離された結晶を乾燥させる工程を、含有してなる前記[10]に記載の方法。
[12]炭素数5〜10の炭化水素溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びシクロヘキサンからなる群から選ばれる1種又は2種以上からなる、前記[10]又は[11]に記載の方法。
[13]セラミドを製造する工程が、一般式(2)で表されるアミノジオールに対して、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムアルコキシド及びカリウムアルコキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基の存在下で行われる、前記[10]〜[12]のいずれかに記載の方法。
[14]セラミドを製造する工程が50〜130℃にて実施され、炭素数1〜3のアルコールを添加して結晶を析出させる工程が−10〜40℃の範囲で実施される、前記[10]〜[13]のいずれかに記載の方法。
[15]炭素数1〜3のアルコールが、メタノール又はエタノールである、前記[10]〜[14]のいずれかに記載の方法。
[16]R1が炭素数13〜17のアルキル基で、R2が水酸基を有してもよい炭素数15〜23のアルキル基である、前記[10]〜[15]のいずれかに記載の方法。
[17]R1が炭素数15のアルキル基であり、立体構造がD−エリスロ体又は(2S,3R)−体である、前記[10]〜[16]のいずれかに記載の方法。
[18]R2が炭素数17のアルキル基であり、得られるセラミドの化学純度及び光学純度が共に95〜100%である、前記[10]〜[17]のいずれかに記載の方法。
[19]炭素数5〜10の炭化水素溶媒がヘプタンであり、炭素数1〜3のアルコールがメタノールである、前記[10]〜[18]のいずれかに記載の方法。
[21]炭素数5〜10の炭化水素溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びシクロヘキサンからなる群から選ばれる1種又は2種以上からなる、前記[20]に記載の方法。
[22]反応が、一般式(2)で表されるアミノジオールに対して、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムアルコキシド及びカリウムアルコキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基の存在下で行われる、前記[20]又は[21]に記載の方法。
[23]反応が、50〜130℃にて実施される、前記[20]〜[22]のいずれかに記載の方法。
[24]R1が炭素数13〜17のアルキル基で、R2が水酸基を有してもよい炭素数15〜23のアルキル基である、前記[20]〜[23]のいずれかに記載の方法。
[25]R1が炭素数15のアルキル基であり、立体構造がD−エリスロ体又は(2S,3R)−体である、前記[20]〜[24]のいずれかに記載の方法。
[26]R2が炭素数17のアルキル基であり、得られるセラミドの化学純度及び光学純度が共に95〜100%である、前記[20]〜[25]のいずれかに記載の方法。
[27]炭素数5〜10の炭化水素溶媒がヘプタンであり、炭素数1〜3のアルコールがメタノールである、前記[20]〜[26]のいずれかに記載の方法。
[29]化学純度及び光学純度が共に95〜100%である、前記[28]に記載の高純度セラミド。
したがって、本発明の方法によれば、化粧品材料などとして有用な高純度のセラミドを簡便な方法で製造することができ、実用的かつ工業的な高純度セラミドの製造方法を提供することができる。
さらに驚くべきことに、本方法にて製造した高純度セラミドは、従来の方法で製造したセラミドに較べて、かさ密度が低く、化粧品などの香粧品に添加した際や粉末のままファンデーションなどに添加した場合も、その上述製品群の製造での均一な溶解性や使用感の向上に貢献できることが分かった。
本発明の高純度セラミドの製造方法において使用される炭素数5〜10の炭化水素溶媒としては、炭素数5〜10の直鎖状又は分岐状のアルカン類や、炭素数5〜10の単環式又は二環式、好ましくは単環式のシクロアルカン類が挙げられる。炭素数5〜10のアルカン類としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどが挙げられ、シクロアルカン類としては、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどが挙げられる。炭化水素溶媒の使用量は、一般式(1)で表されるセラミドの粗製物を溶解するに足る量であれば特に制限はない。好ましい使用量としては、一般式(1)で表されるセラミド1質量部に対して、1〜10重量部の範囲が適当である。
炭化水素溶媒に一般式(1)で表されるセラミドを溶解させる場合には加熱して溶解させるのが好ましい。溶解させる際の温度としては、室温以上から溶媒の沸点まで任意に選択することができるが、好ましくは40℃〜溶媒の沸点、より好ましくは50℃〜溶媒の沸点、さらに好ましくは70℃〜溶媒の沸点までの範囲が挙げられる。
アルコールを添加して結晶を析出させる温度としては、−20℃〜室温、好ましくは−20℃〜+20℃程度とするのがより好ましく、さらに5℃〜+20℃の範囲が好ましい。このようにして析出させた結晶は、濾別などにより分離することができ、分離された結晶はさらに乾燥して精製することができる。乾燥は、減圧下で行うのが好ましい。
(1)粗セラミドを炭化水素溶媒に加熱溶解させる工程、
(2)得られた粗セラミドの炭化水素溶液に、アルコールを添加する工程、及び、
(3)−20℃〜+20℃の範囲に冷却して結晶を析出させる工程、
を含んでなるものである、さらに、
(4)析出した結晶を濾過して分離する工程、及び、
(5)分離された結晶を乾燥する工程、
を含んでなる方法が好ましい。
スキーム1に示す方法について説明する。まず、(i)β−ケトエステルのα位をイミノ基やオキシム基などの含窒素基にし、次いでこれを還元するなどして中間体化合物(A)を製造し、(ii)続いてケト基を選択的に不斉水素化を行って化合物(B)を製造し、(iii)水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を用いてエステル基の還元を行い、(iv)続いて脱アセチル化を行うことにより製造することができる。また、β位のケト基から誘導される水酸基は反転反応を行うことにより所望の立体の水酸基配置の化合物に変換することができる。
すなわち、化合物(A)は例えばShapiro et al., J. Am. Chem. Soc., 80, 2170(1958)、G.I. Gregory et al., J. Chem. Soc., 2453(1951)に記載の方法などに従い、β−ケトエステルを原料として二段階の反応を行い製造できる。
また化合物(B)は、例えば出発物質である化合物(A)を、溶媒中、ルテニウム錯体存在下で不斉水素化することにより製造することができる。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のプロトン性溶媒が好適である。またはこれらプロトン性溶媒とテトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、酢酸メチル、酢酸エチル、塩化メチレン、クロロホルム等との混合溶媒も好ましい。特に塩化メチレンとメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のプロトン性溶媒との混合溶媒はより好ましい。化合物(A)を上記溶媒中に溶解させたうえで不斉水素化反応させることがより好適である。
不斉水素化反応は、水素圧0.1〜10MPa、さらに好ましくは1〜5MPaであり、反応温度は0〜150℃、好ましくは20〜100℃に設定し、1〜48時間撹拌することにより実施できる。得られたシン体の光学活性な化合物(B)は必要に応じβ位水酸基の立体配置を反転させてアンチ体の光学活性な化合物(B)に誘導することができる。
不斉水素化反応に好適に使用されるルテニウム錯体としては、次のものが挙げられる。
さらに、WO2008/041571号公報記載の方法により、化合物(A)の不斉水素移動型反応により合成することも可能である。つまり、光学活性アミン錯体を触媒として、化合物(A)を不斉還元して、直接アンチ体の光学活性な化合物(B)を直接的に製造することも可能である。
この化合物(B)を必要に応じて常法により塩化チオニルを用いてβ位水酸基を分子内反転させる。次いで、水素化ホウ素リチウムや水素化リチウムアルミニウム等の還元剤によりエステル部位を還元して、塩酸等でアミド基を加水分解した後、目的とする光学活性な化合物(C)を得ることができる。
得られた一般式(2)で表されるアミノジオール誘導体に水酸基を有していてもよい炭素数12〜24のカルボン酸の炭素数1〜5のアルキルエステル、好ましくはメチル又はエチルエステルを反応させアミノ基のアミド化を行うことにより、一般式(1)で表されるセラミドを製造することができる。
アミド化は、反応温度30℃〜150℃、好ましくは50℃〜130℃、反応時間1時間〜10時間で行うことができる。
炭化水素溶媒を用いる本発明のアミド化反応に続いて、本発明の高純度セラミドを行う方法は、アミド化の反応混合物から直接高純度セラミドを製造することができるので、特に好ましい方法である。そして、この方法によれば、アミド化及び結晶化の2段階で高純度セラミドを簡便に製造することができ、特に工業化に適した方法である。
(分析機器及び条件)
・高速液体クロマトグラフィー機器:ウオーターズ510 ウオーターズ(ウオーターズ社製)
検出器:UV検出器ウオーターズ484(ウオーターズ社製)
検出器:RI検出器ウオーターズ2414(ウオーターズ社製)
・核磁気共鳴スペクトル機器:AM−400型装置 400MHz(ブルッカー社製)
・内部標準物質:テトラメチルシラン
・旋光度機器:DIP−4型装置(日本分光工業株式会社製)
・元素分析機器:CHN−2400(パーキンエルマー社製)
・質量分析機器:M80B(株式会社日立製作所製)
次に示す反応式に従って、α−アミノ−β−ケトエステル誘導体の不斉還元を行った。
次に示す反応式に従って、合成例1と同様に不斉還元を行った。
次に示す反応式に従って、アミノ基の保護基であるアセチル基を加水分解した。
次に示す反応式に従って、アミノ基のアミド化を行った。
ここに予めヘプタン100mlに溶解したステアリン酸メチル38.85gを約1時間かけて滴下し、メタノールをヘプタン層と分離留去しながら同温にて1時間で反応を完結させた。反応終了後、メタノール200mlを徐々に滴下し、そのまま冷却すると43℃付近にてセラミド((2S,3R)−2−オクタデカノイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール)が析出し始め、そのまま冷却を継続して10℃まで、攪拌下で冷却した。約10℃にて濾過して結晶を分離し、さらに10℃のエタノール100mlにて洗浄を行い、粉末状の結晶(64.8g)を得た。得られた粉末を減圧下乾燥(40〜50℃/20〜5mmHg)し、セラミド59.14g(化合物(D)からの収率は80.9%)を白色粉末状として得た(溶媒残存量は8.7%であった。)。得られたセラミド粉末の化学純度は99%以上で、光学純度も99%de以上であった。
実施例1のヘプタンの代わりに1−ブタノールを使用して同様の反応を行い、セラミドを90℃にて分離、メタノール100mlにて洗浄して溶媒含有粉末(94.8g)を得た。得られた粉末を実施例1と同様の条件で乾燥してセラミド48.7g(化合物(D)からの収率は66.7%)を得た。
化学純度は95.5%で、光学純度は97.2%deであったが、実施例1と比較して収率が低く、また得られた粉末はブタノール香気が残存し、乾燥前後の重量還元率からも溶媒残存量が47.5%と高いことが分かった。
化学純度89%、光学純度90%deの(2S,3R)−2−オクタデカノイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール(粗セラミド)からの高純度セラミドの製造を、次の表1に示す各溶媒を用いて行った。粗セラミド1質量部に対して、20倍容量の炭化水素溶媒に加熱溶解後、表1に示す割合のアルコールを添加して表1に示す温度まで冷却して結晶を析出させ、結晶を分離し、乾燥させて、分離の状態、その量(収率)、及び純度を測定した。
結果を表1に示す。
Claims (12)
- 次の一般式(2)
で表されるアミノジオールを、炭素数5〜10の炭化水素溶媒中にて、水酸基を有してもよい炭素数12〜24の脂肪族カルボン酸の炭素数1〜5のアルキルエステルを反応させて、次の一般式(1)
で表されるセラミドを製造する工程、及び前記工程の反応混合物に、炭素数1〜3のアルコールを添加して結晶を析出させる工程を含有してなる、高純度セラミド類の製造方法。 - 高純度セラミド類の製造方法が、さらに、析出した結晶を分離する工程、及び分離された結晶を乾燥させる工程を、含有してなる請求項1に記載の方法。
- 炭素数5〜10の炭化水素溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、及びシクロヘキサンからなる群から選ばれる1種又は2種以上からなる、請求項1又は2に記載の方法。
- セラミドを製造する工程が、一般式(2)で表されるアミノジオールに対して、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムアルコキシド及びカリウムアルコキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基の存在下で行われる、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- セラミドを製造する工程が50〜130℃にて実施され、炭素数1〜3のアルコールを添加して結晶を析出させる工程が−10〜40℃の範囲で実施される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 炭素数1〜3のアルコールが、メタノール又はエタノールである、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- R1が炭素数13〜17のアルキル基で、R2が水酸基を有してもよい炭素数15〜23のアルキル基である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- R1が炭素数15のアルキル基であり、立体構造がD−エリスロ体又は(2S,3R)−体である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- R2が炭素数17のアルキル基であり、得られるセラミドの化学純度及び光学純度が共に95〜100%である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 炭素数5〜10の炭化水素溶媒がヘプタンであり、炭素数1〜3のアルコールがメタノールである、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
- かさ密度が0.30g/mL〜0.4g/mLの範囲で、粉末状である高純度セラミド。
- 化学純度及び光学純度が共に95〜100%である、請求項11に記載の高純度セラミド。
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