JPH0692349B2 - 光学活性不飽和アミノアルコール誘導体の新規な製法 - Google Patents

光学活性不飽和アミノアルコール誘導体の新規な製法

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JPH0692349B2
JPH0692349B2 JP61049212A JP4921286A JPH0692349B2 JP H0692349 B2 JPH0692349 B2 JP H0692349B2 JP 61049212 A JP61049212 A JP 61049212A JP 4921286 A JP4921286 A JP 4921286A JP H0692349 B2 JPH0692349 B2 JP H0692349B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ボケ治療や制癌薬としての開発が期待される
ガングリオシドの重要な構成成分である、セラミド又は
その同族体の新規製造法に関する。
〔発明の背景〕
ガングリオシドはシアル酸をもつスフィンゴ糖脂質の総
称で、種々の高等動物の生体組織に広く分布している。
近年、ガングリオシドが有するホルモン,細菌毒素の受
容体分子としての役割をはじめ、ガングリオシドが神経
系細胞の増殖及び分化促進因子活性を発現することなど
が明らかにされてくるに伴い、にわかに注目を集めるよ
うになってきた。なかでも、ガングリオシドの末端に結
合している疎水性セラミドは、糖鎖の反応性を制御する
因子として特に注目されている。しかしながら、セラミ
ド及びその同族体の優れた化学的合成法が未だ確立され
ていない為、そのスフィンゴシン部分の炭素数、脂肪酸
の種類、シスとトランスによる活性の差などは未だ明ら
かにされておらず、その検討が待たれている。
セラミド及びその同族体の化学的合成法としては、例え
ば、D−グルコースを出発物質とするE.D.Reist等の方
法[J.Org.Chem.,35,4127(1970)]、小川等の方法[G
lycoconjugate J.,,107(1984)]、D−マンノース
を出発物質とする大林等の方法[Chem.Lett.,1985,171
5]を始めとして、これまでに多数の方法が提案され、
実施されている。しかしながら、これら既存の方法はい
ずれも工程数が多く、操作が煩雑であり、もっとも工程
数が少ない小川らの方法でも、D−グルコースから12工
程(保護グルコースから11工程)を要している。従っ
て、ガングリオシドの重要な構成成分であり、その糖鎖
の反応性を制御する因子として注目されているセラミド
及びその同族体のより簡便で効果的な製法の出現が待ち
望まれている現状にある。
〔発明の目的〕
本発明は上記した如き現状に鑑みなされたもので、セラ
ミド及びその同族体の、より簡便で効果的な化学的合成
法を提供することをその目的とするものである。
〔発明の概要〕
本発明は、 式 [I] (但し、R1,R2は共にメチル基を表わすか、又は、一方
がフェニル基で他方は水素原子を表わす。また、R3は水
素原子又は−CHO基を表わす。) で示されるD−スレオース誘導体にアルキル、アラルキ
ル又はアリールリチウムの存在下、燐イレン化合物のオ
ニウム塩を作用させて式[II] (但し、nは0〜20の整数を表わし、R1,R2は前記と同
じ。) で示されるオレフィン化合物とし、次いで、これの水酸
基をメシル基、トリフルオロメシル基、トシル基、ブロ
シル基等の保護基で保護して、式[III] (但し、R4はメシル基、トリフルオロメシル基、トシル
基、ブロシル基等の保護基を表わし、R1,R2及びnは前
記と同じ。) で示される化合物とした後、これをアジ化物と反応させ
て式[IV] (但し、R1,R2及びnは前記と同じ。) で示されるアジド化合物とし、然る後、(i)これを還
元して式[V] (但し、R1,R2及びnは前記と同じ。) で示される保護スフィンゴシン又はその同族体とし、更
にこれを脂肪酸でアシル化して式[VI] 〔但し、R5は−NHCOR6基(但し、R6は炭素数1〜30の飽
和又は不飽和のアルキル基を表わし、直鎖状、分枝状の
いずれにてもよい。)を表わし、R1,R2及びnは前記と
同じ。〕 で示される保護セラミド又はその同族体とした後、酸で
加水分解することにより保護基を外してセラミド又はそ
の同族体とするか、或は、(ii)式[IV]で示されるア
ジド化合物を酸で加水分解することにより保護基を外し
て式[VII] (但し、nは前記と同じ。) で示される化合物とし、更にこれを還元して式[VIII] (但し、nは前記と同じ。) で示されるスフィンゴシン又はその同族体とした後、こ
れを脂肪酸でアシル化してセラミド又はその同族体とす
る、式[IX] (但し、R5及びnは前記と同じ。) で示されるセラミド又はその同族体の製造法の発明であ
る。
本発明の製造法の合成ルートを図式化すると例えば、下
記の如くなる。但し、R1〜R6及びnは前記と同じであ
る。
式[I0]で示される保護D−キシロースは、例えば、Ca
rbohydr.Res.,52,95(1976)に記載の方法に準じて、D
−キシロースをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒
中、脱水縮合剤例えばp−トルエンスルホン酸の存在
下、2,2−ジアルコキシプロパン又はジアルコキシベン
ジルと反応させることにより容易に得られる。また、式
[▲I ▼]で示される保護D−ガラクトースもこれ
と同様にして、D−ガラクトースをDM溶媒中、p−トル
エンスルホン酸の存在下、2,2−ジアルコキシプロパン
又はジアルコキシベンジルと反応させることにより容易
に得られる。また、式[▲I ▼]で示される保護D
−ガラクトースは、例えば、Aust.J.Chem.,31,1371〜13
74(1978)に記載の方法に従って、p−トルエンスルホ
ン酸の存在下、イソプロペニルメチルエーテルと反応さ
せることによっても得ることができるし、Carbohydr.Re
s.,93,177〜190(1981)に記載の方法に準じて、D−ガ
ラクトースを塩化亜鉛の存在下、ベンズアルデヒドと反
応させることによっても得ることができる。
式[I]で示されるD−スレオース誘導体は上記、式
[I0]で示される保護D−キシロース又は式[▲I
▼]で示される保護D−ガラクトースを自体公知の方法
で酸化することにより容易に得られる。該酸化工程(工
程A0又は工程▲A ▼)で用いられる酸化剤として
は、通常、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウ
ム、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、メタ過ヨウ素酸カリウ
ム、四酢酸鉛等が挙げられるが、特にこれらに限定され
るものではない。
工程A0又は工程A▲ ▼により得られる化合物[I]
は通常、R3が水素原子である化合物[I(H)]とR3
−CHO基である化合物[I(F)]の混合物であるが、
通常そのまま本発明に係る工程Aに使用される。
本発明に係る工程Aは、ベタインイリドを形成するWitt
ig反応により行われる。即ち、式[I]で示されるD−
スレオース誘導体(化合物[I(H)]と化合物[I
(F)]の混合物で可)にアルキルリチウム、アラルキ
ルリチウム又はアリールリチウム(例えば、ブチルリチ
ウム、フェニルリチウム等)の存在下、燐イレン化合物
のオニウム塩(Wittig試薬)を作用させて、式[II]で
示されるオレフィン化合物とする。燐イレン化合物のオ
ニウム塩としては、例えば、メチル トリフェニルホス
ホニウム クロリド、ブチル トリフェニルホスホニウ
ム ブロミド、オクチル トリメチルホスホニウム ク
ロリド、デシル トリメチルホスホニウム ブロミド、
テトラデシル トリフェニルホスホニウム ブロミド、
ヘキサデシル トリフェニルホスホニウム ブロミド、
オクタデシル トリメチルホスホニウム ブロミド等が
挙げられるが、これらに限定されるものではなく、一般
式R3P=CR′(但し、R,R′は夫々独立してアルキル基又
はアリール基を表わす。)で示される燐イレン化合物の
ハロゲン化水素付加物は、いずれもWittig試薬として使
用可能である。工程Aは通常下記の如くして実施され
る。即ち、例えば、化合物[I](化合物[I(H)]
と化合物[I(F)]の混合物)1モルに対し、1.5〜
3モルのWittig試薬を窒素気流中、テトラヒドロフラン
(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル
系溶媒或はこれらと他の非極性溶媒との混合溶媒に溶解
し、これに触媒として1〜2モルのアルキル、アラルキ
ル又はアリールリチウム、例えば、フェニルリチウム、
ブチルリチウム等を要すれば適当な溶媒に溶解して加
え、通常室温で10〜30分攪拌する。次いで、これを−30
℃以下好ましくは−50℃以下に冷却し、予め前記と同じ
THF等の溶媒に溶解した化合物[I](化合物[I
(H)]と化合物[I(F)]の混合物) 1モルを窒
素気流下に加え、−30℃〜−40℃で20〜40分間攪拌した
後、再度フェニルリチウム 1〜2モルを加えて室温で
30〜60分間攪拌する。反応後は常法に従って後処理を行
い、カラムクロマトグラフィー、再結晶等により精製し
て、トランスオレフィン[II E]又は/及びシスオレフ
ィン[II Z]が得られる。
本発明に係る工程Bは、化合物[II]([II E]又は/
及び[II Z])の水酸基を保護基(修飾基)で保護(修
飾)する工程であるが、ここで用いられる修飾剤として
は、例えば、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロ
メタンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホニルクロ
リド(トシルクロリド)、p−ブロモベンゼンスルホニ
ルクロリド(ブロシルクロリド)等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。これら修飾剤の使用量
は通常、化合物[II]に対し、1〜1.5倍モルであり、
反応条件は例えば、メタンスルホニルクロリドやトリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を用いた場合には、反応
温度は0℃以下、好ましくは−10℃以下であり、反応の
終了は通常TLC等により確認されるが、反応時間は通
常、数十分乃至数時間程度で充分である。反応溶媒は通
常ピリジン、ピコリン、ルチジン、トリエチルアミン等
の塩基性溶媒が好ましく用いられるが、必要に応じてこ
れらと他の非極性溶媒との混合溶媒も用いられる。反応
終了後は、生成物を単離せず、そのまま次の工程即ち、
工程Cに進むことが可能であり、通常そのように行われ
る。尚、原料として化合物[II E]を用いた場合には得
られる化合物[III]はトランス体[III E]であり、
[II Z]を用いた場合には化合物[III]のシス体[III
Z]が得られることはいうまでもない。
本発明に係る工程Cは、化合物[III]([III E]又は
/及び[III Z])をアジ化物でアジド化する工程であ
るが、ここで用いられるアジ化物としては、例えば、ア
ジ化水素HN3の水素が金属で置換されたアジ化ナトリウ
ム、アジ化カリウム、アジ化リチウム、アジ化銅、アジ
化銀等が挙げられる。アジ化物は溶解性が悪いため、通
常理論の数倍乃至数十倍と大過剰に用いられる。反応は
通常、DMF溶媒中で行われるが、工程Bで用いた溶媒が
残存していても問題はない。反応温度は化合物[III]
がメシレート、トシレート、ブロシレートの場合には通
常100〜120℃で反応時間は数時間乃至十数時間である
が、化合物[III]がトリフルオロメシレートの場合に
は通常−10℃以下で数時間乃至十数時間反応を行う。反
応後は常法により後処理を行い、カラムクロマトグラフ
ィー等により精製して化合物[IV]のトランス体[IV
E]又は/及びシス体[IV Z]を得る。即ち、化合物[I
I E]からは化合物[III E]を経て化合物[IV E]が、
また化合物[II Z]からは化合物[III Z]を経て化合
物[IV Z]が、夫々収率良く得られる。[IV E]、[IV
Z]はいずれも新規化合物である。
化合物[IV]([IV E]又は/及び[IV Z])から化合
物[IX]で表わされるセラミド又はその同族体を得るに
は、工程D→E→Fのルートと工程D′→E′→F′の
ルートの2つのルートがあるが、保護基(修飾基)を後
で外すか、先に外すかの違いであって、両者の間に本質
的な差違はない。
D→E→Fルートに於ける工程Dは、化合物[IV]
([IV E]又は/及び[IV Z])を還元して化合物
[V]とする工程であるが、ここで用いられる還元剤と
しては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウ
ムアルミニウム、硫化水素等の二重結合を還元しない還
元剤が挙げられる。また、本工程は、リンドラー触媒存
在下接触還元によっても、更には、ホスフィン類を反応
試剤として用いる方法によっても同様の結果を得ること
ができる。還元剤の使用量は通常、理論量の1〜10倍モ
ル当量であり、反応条件は用いる還元剤、還元方法によ
り自ら異なり、適宜選択されるが、例えば水素化ホウ素
ナトリウムを還元剤として用いた場合には、通常、2−
プロパノール等のアルコール系溶媒中、10〜60時間還流
反応させることによりなされる。反応後は常法により後
処理を行い、カラムクロマトグラフィー等により精製し
て化合物[V]のトランス体[V E]又は/及びシス体
[V Z]を高収率で得ることができる。[V E]、[V
Z]は共に新規化合物である。
工程Eは、化合物[V]([V E]又は/及び[V Z])
の脂肪酸によるアシル化であるが、ここで用いられる脂
肪酸としては、炭素数1〜30の飽和又は不飽和の脂肪酸
が挙げられ、直鎖状のものでも分枝状のものでもよく、
例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプリン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オクタデカン酸
(ステアリン酸)、テトラコサン酸(リグノセリン
酸)、メリシン酸、オレイン酸、リノール酸等が具体的
なものとして挙げられるが、これらに限定されるもので
ないことはいうまでもない。脂肪酸の使用量は通常、化
合物[V]に対して1〜1.5倍モルであり、反応は通
常、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1
−エチル−3−(3′−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド(WSC)等の如き脱水縮合剤の存在下(通
常、化合物[V]に対し1〜1.5倍モル使用)、適当な
反応溶媒、例えば、ジクロルメタン、ジクロルエタン、
クロロホルム、ジクロルメタン−ジオキサン混合溶媒、
ジクロルエタン−ジオキサン混合溶媒等の溶媒中、室温
乃至若干加温下に1〜10時間攪拌反応させることにより
なされる。反応後は常法により後処理を行い、カラムク
ロマトグラフィー、再結晶等により精製すれば、化合物
[VI]のトランス体[VI E]又は/及びシス体[VI Z]
が高収率で得られる。[VI E]、[VI Z]も[IV E]〜
[V E]、[IV Z]〜[V Z]と同様に新規化合物であ
る。
工程Fは加水分解により化合物[VI]([VI E]又は/
及び[VI Z])の保護基を外す工程であり、通常、化合
物[VI]([VI E]又は/及び[VI Z])を酢酸、ギ
酸、四弗化ホウ素酸等の弱酸や低濃度の鉱酸、非プロト
ン性の強酸に溶解し、室温乃至要すれば加温下、これに
水を加えて反応を行わしめる。反応の終了は他の工程同
様通常TLCにより確認される。反応時間は用いる酸の種
類や反応温度により自ら異なるが、通常数分乃至数時間
程度である。反応終了後は常法に従って後処理を行い、
カラムクロマトグラフィー、再結晶等により精製して、
目的とするセラミド又はその同族体が高収率で得られ
る。[VI E]からは[IX]のトランス体[IX E]が、ま
た、[VI Z]からは[IX]のシス体[IX Z]が夫々得ら
れることはいうまでもない。
D′→E′→F′ルートに於ける工程D′は、加水分解
により化合物[IV]([IV E]又は/及び[IV Z])の
保護基(修飾基)を外す工程であり、上記工程Fと同
様、化合物[IV]([IV E]又は/及び[IV Z])を、
酢酸、ギ酸、四弗化ホウ素酸等の弱酸やその他の酸類に
溶解し、室温乃至要すれば加温下、水を加えて反応を行
わしめる。反応の終了も工程Fと同様にTLC等により確
認すればよいが、通常数分乃至数時間程度で充分であ
る。反応終了後は常法に従って後処理を行い、カラムク
ロマトグラフィー、再結晶等により精製して化合物[VI
I]のトランス体[VII E]又は/及びシス体[VII Z]
を得る。[VII E]、[VII Z]は共に新規化合物であ
る。
工程E′は、還元工程であるが、ここで用いられる還元
剤も、工程Dと全く同様で、例えば水素化ホウ素ナトリ
ウム、水素化リチウムアルミニウム、硫化水素等二重結
合を還元しない還元剤がより好ましいものとして挙げら
れる。
また、工程Dと同様、リンドラー触媒存在下接触還元に
よっても、また、ホスフィン類を反応試剤として用いる
方法によっても同様の結晶が得られることはいうまでも
ない。還元剤の使用量、反応溶媒、反応温度、反応時
間、後処理等は全て工程Dに準ずる。生成物をカラムク
ロマトグラフィー、再結晶等により精製し、化合物[VI
II]のトランス体[VIII E]又は/及びシス体[VIII
Z]を得る。
工程F′は、化合物[VIII]([VIII E]又は/及び
[VIII Z])の脂肪酸によるアシル化工程であるが、こ
こで用いられる脂肪酸も、工程Eと全く同様であり、炭
素数1〜30の飽和又は不飽和の脂肪酸が挙げられ、直鎖
状のものでも分枝状のものでもよく、例えば、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、オクタデカン酸(ステアリン
酸)、テトラコサン酸(リグノセリン酸)、メリシン
酸、オレイン酸、リノール酸等が具体的なものとして挙
げられるが、これらに限定されるものではない。脂肪酸
の使用量、その他の反応条件、後処理等は全て工程Eの
それに準じて行うことで足りる。生成物はカラムクロマ
トグラフィー、再結晶等により精製し、目的とするセラ
ミド又はその同族体を得る。[VIII E]からは[IX]の
トランス体[IX E]が、[VIII Z]からは[IX]のシス
体[IX Z]が夫々得られることはいうまでもない。
化合物[IV]([IV E]又は/及び[IV Z])から化合
物[IX]([IX E]又は/及び[IX Z])を製造するル
ートとして工程D→E→Fのルートを採用するか、工程
D′→E′→F′のルートを採用するかは任意である。
いずれのルートを経由するにしても、本発明の製造法に
よれば、D−キシロース又はD−ガラクトースから8工
程(保護D−キシロース又は保護D−ガラクトースから
は7工程)でセラミド又はその同族体を得ることができ
る。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
〔実施例〕
実施例1 (1)3,5−O−イソプロピリデン−D−キシロフラノ
ース[I0]の合成 D−キシロース20gをDMF250mlに溶解し、攪拌下、40〜4
5℃でこれに2,2−ジメトキシプロパン 50mlとp−トル
エンスルホン酸1水和物0.3gを加え、同温度で3時間攪
拌反応させた。反応後、室温にもどし、過剰の重炭酸ナ
トリウムを加えて15分間攪拌した後、不溶物を去し
た。液を減圧濃縮し、得られたシロップをシリカゲル
カラムクロマトグラフィー[充填剤:ワコーゲルC−30
0(和光純薬工業(株)商品名)、溶出液:クロロホル
ム→クロロホルム/メタノール(100/1)→クロロホル
ム/メタノール(50/1)]に供し、3,5−O−イソプロ
ピリデン−D−キシロフラノース[I0]のシロップ7.8g
を得た。収率31%。
[α▲]20 D▼:+19.2゜(C=0.5,メタノール)。
IR(film):ν3370(OH),840cm-1((CH32C).1H−
NMR(60MHz,CDCl3):δ 1.45((CH32C),3.5(O
H),3.8〜4.4(m,ring protons),5.2(s,J1,2〜 0Hz,
H−1β),5.67ppm(d,J1,2 3.8Hz,H−1α)。
(2)2,4−O−イソプロピリデン−D−スレオース
[I(H)]及びそのホルメート体[I(F)]の
合成 (1)で得た化合物[I0]5gをメタノール 250mlに溶
解し、これに過ヨウ素酸ナトリウム 7.4gを加えて室温
で3時間攪拌反応させた。反応後不溶物を去し、液
を減圧濃縮して得られたシロップをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[充填剤:ワコーゲルC−200(和光
純薬工業(株)商品名)、溶出液:クロロホルム/メタ
ノール(150/1)]に供して、2,4−O−イソプロピリデ
ン−D−スレオース[I(H)]とそのホルメート体
[I(F)]の混合物(約1:1)4.2gを得た。
[α]:−50゜(C=0.56,クロロホルム)。
IR(film):ν 3700〜3100(OH),1720(C=0),85
0cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 1.49,1.50,1.52,1.56
(4s,6H,((CH32C),8.06,8.16(2s,1H,CHO),9.54p
pm(s,0.5H,CHO). この混合物は分離精製することなく次の反応に供した。
(3)(2R,3R,4E)−1,3−O−イソプロピリデン−4
−オクタデセン−1,2,3−トリオール[IIE]及び(2
R,3R,4Z)−1,3−O−イソプロピリデン−4−オクタデ
セン−1,2,3−トリオール[IIZ]の合成 テトラデシル トリフェニルホスホニウム ブロミド
18.8gを窒素気流中THF100mlに溶解し、これにフェニル
リチウムの2.0Mシクロヘキサン−エーテル(70:30)溶
液 17.4mlを加えて、室温で30分間攪拌した。これを−
60℃に冷却し、予めTHF 19mlに溶解した[I(H)
a]と[I(F)a]の混合物 4.7gを徐々に加え、−
30℃で30分間攪拌した後、再度フェニルリチウムの2.0M
シクロヘキサン−エーテル(70:30)溶液 24.7mlを加
えて、室温で40分間攪拌した。反応液を氷水中に注入
し、1時間激しく攪拌した後、生成物をエーテルで抽出
した。油層を水洗し、芒硝で脱水乾燥後、減圧濃縮して
得られるシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(充填剤:ワコーゲルC−300,溶出液:クロロホル
ム)に供し、トランスオレフィン[II aE]3.3gとシス
オレフィン[II aZ]3.1gを得た。後、各々を含水アル
コールで再結晶し無色の結晶とした。
化合物[II aE] m.p.:44.5〜45.5℃。
[α]:−26.4゜(C=0.69,クロロホルム)。
IR(Nujol):ν 3440(OH),1780〜1580(−C=C
−),840〜860cm-1((CH32C).1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ0.88(t,3H,−CH2CH3 ),
1.15〜1.5(22H,−CH2−),1.46,1.49(2s,6H,(CH32
C),2.06(〜q,2H,H−6,6′),3.36(〜s,1H,H−2),
3.84(dd,1H,H−1ax),4.07(dd,1H,H−1eq),4.36
(〜d,1H,H−3),5.60(m,1H,J4,5 15.4,J
4,6(6′) 1.5Hz,H−4),5.80ppm(m,1H,J4,5 15.
4,J5,6 6.6,J5,6′ 5.9Hz,H−5)。
元素分析値(C21H40O3として) 実測値(%):C 74.25;H 11.78 計算値(%):C 74.06;H 11.84 化合物[II aZ] m.p.:44.5〜45.5℃。
[α]:−3.2゜(C=0.37,クロロホルム)。
IR(Nujol):ν 3500(OH),1750〜1580(−C=C
−),820〜860cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ0.88(t,3H,−CH2CH3 ),
1.15〜1.5(22H,−CH2−),1.45,1.52(2s,6H,(CH32
C),2.0〜2.2(m,2H,H−6,6′),2.83(broad s,1H,O
H),3.33(〜s,1H,H−2),3.84(dd,1H,H−1ax),4.70
(〜d,1H,H−3),4.09(dd,1H,H−1eq),5.55〜5.70pp
m(m,2H,H−4,5)。
元素分析値(C21H40O3として) 実測値(%):C 73.91;H 11.80 計算値(%):C 74.06;H 11.84 (4)(2S,3R,4E)−2−アジド−1,3−O−イソプロ
ピリデン−4−オクタデセン−1,3−ジオール[IV aE]
の合成 (i)メシレート[III aE]を経由するルート 化合物[II aE] 2gをピリジン12mlに溶解し、−20〜
−25℃でメタンスルホニルクロリド0.82mlを加え攪拌反
応させた。反応後、反応液にDMF 20mlとアジ化ナトリ
ウム9.6gを加え、110℃で一夜攪拌した。反応液をクロ
ロホルムで抽出し、溶媒留去して得られたシロップをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:ワコーゲ
ルC−300,溶出液:クロロホルム)で精製して、化合物
[IV aE]のシロップ 1.84gを得た。収率85%([II a
E]から)。
[α]:−35.3゜(C=0.567,クロロホルム)。
IR(film):ν 3000〜2800(CH),2100(N3),1750〜
1600(−C=C−),870cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ0.88(t,3H,−CH2CH3 ),
1.2〜1.5(22H,−CH2−),1.41,1.47(2s,6H,(CH3
2C)2.10(〜q,2H,J5,66,7 7,J4,6 1.5Hz,H−
6),3.29(m,1H,J1ax,2 10.3,J2,3 9.5,J1eq,2 5.5
Hz,H−2),3.62(dd,1H,Jgem 11.7,J1ax,2 10.3Hz,H
−1ax),3.92(dd,1H,J1eq,2 5.5He,H−1eq),4.07(d
d,1H,J3,4 7.3Hz,H−3),5.46(m,1H,J4,5 15.4,J
4,6 1.5Hz,H−4),5.91ppm(m,1H,J4,5 15.4,J5,6
7Hz,H−5). 元素分析値(C21H39N3O2として) 実測値(%):C 69.24;H 10.68;N 11.52 計算値(%):C 69.00;H 10.75;N 11.50 (ii)トリフルオロメシレート[III′aE]を経由する
ルート 化合物[II aE]2gをピリジン−ジクロルメタン(2:1)
15mlに溶解し、これに予めジクロルメタンに溶解したト
リフルオロメタンスルホン酸無水物1.5mlを−20〜−25
℃で加え、同温度で3時間攪拌反応させた。反応後、15
℃以下でジクロルメタンを留去し、その後再び−20℃に
冷却してDMF 20mlとアジ化ナトリウム 7.5gを加え、
−20〜−25℃で一夜攪拌した。反応液をクロロホルム抽
出し、溶媒留去して得られたシロップをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(充填剤:ワコーゲルC−300,溶
出液:クロロホルム)で精製して、化合物[IV aE]の
シロップ850mgを得た。収率40%[II aE]から)。この
ものの物理恒数、スペクトルデータは(i)で得られた
ものと一致した。
(4)′(2S,3R,4Z)−2−アジド−1,3−O−イソプ
ロピリデン−4−オクタデセン−1,3−ジオール[IV a
Z]の合成 (4)の化合物[IV aE]の合成法に準じ、化合物[II
aZ]よりメシレート[III aZ]を経由して82%の収率
で、また、トリフルオロメシレート[III′aZ]を経由
して50%の収率で夫々化合物[IV−aZ]のシロップを得
た。
[α]:−74.7゜(C=0.91,クロロホルム)。
IR(film):ν 3000〜2800(CH),2100(N3),1760〜
1600(−C=C−),870cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ0.88(t,3H,−CH2CH3 ),
1.2〜1.5(22H,−CH2−),1.41,1.50(2s,6H,(CH3
2C),2.18(〜q,2H,J〜7Hz,H−6),3.33(m,1H,J1ax,2
2,3 10,J1eq,2 5.5Hz,H−2),3.65(dd,1H,Jgem
11.7,J1ax,2〜10Hz,H−1ax),3.95(dd,1H,J1eq,2 5.5
Hz,H−1eq),4.46(〜t,1H,J2,33,4 9〜10Hz,H−
3),5.38(m,1H,J3,49,J4,5 10.6,J4,6 1.5Hz,H−
4),5.78ppm(m,1H,J4,5 10.6,J5,6(6′) 7〜8H
z,H−5)。
元素分析値(C21H39N3O2として) 実測値(%):C 69.32;H 10.58;N 11.49 計算値(%):C 69.00;H 10.75;N 11.50 (5)(2S,3R,4E)−2−アミノ−1,3−O−イソプロ
ピリデン−4−オクタデセン−1,3−ジオール[V aE]
の合成 化合物[IV aE]2gを2−プロパノール 40mlに溶解
し、これに水素化ホウ素ナトリウム 0.8gを加えて、30
時間加熱還流反応させた。反応後、反応液を冷却し、ア
セトンを加えて過剰の試薬を分解させた後、溶媒留去
し、残渣にエーテルを加えて不溶物を去した。液を
減圧濃縮し、得られたシロップをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー[充填剤:ワコーゲルC−200,溶出液:
クロロホルム/メタノール(100/1)]により精製し
て、化合物[V aE]1.78gを得た。収率95%。
[α]:+9.7。(C=0.559,クロロホルム)。
IR(film):ν3380,3300(NH2),1760〜1520(NH,−C
=C−),890cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.88(t,3H,−CH2C
H3 ),1.0〜1.5(24H,−CH2−及びNH2),1.42,1.49(2s,
6H,(CH32C),2.00(〜q,2H,J 〜7Hz,H−6),2.69
(m,1H,J1ax,210.3,J2,3 9.5,J1eq,2 5.1Hz,H−2),
3.55(〜t,1H,Jgem 11.4,H−1ax),3.85(〜t,1H,J3,4
7.7Hz,H 3),3.87(dd,1H,H 1eq),5.39(m,1H,J4,5
15.4,J4,6(6′)1.5Hz,H 4),5.83ppm(m,1H,J4,5
15.4,J5,6(6′) 6.6Hz,H 5)。
元素分析値(C21H41NO2として) 実測値(%):C 74.03;H 12.36;N 4.00 計算値(%):C 74.28;H 12.17;N 4.13 (5)′(2S,3R,4Z)−2−アミノ−1,3−O−イソプ
ロピリデン−4−オクタデセン−1,3−ジオール[V a
Z]の合成 (5)の化合物[V aE]の合成法に準じ、2−プロパノ
ール中、化合物[IV aZ]を水素化ホウ素ナトリウムで
処理し、同様に後処理して化合物[V aZ]を93%の収率
で得た。
[α]:+14.8゜(C=0.864,クロロホルム)。
IR(film):ν 3380,3300(NH2),1760〜1560(NH,−
C=C−),880cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.88(t,3H,−CH2C
H3 ),1.0〜1.5(24H,−CH2−及びNH2),1.41,1.52(2s,
6H,(CH32C),2.72(m,1H,J1ax,22,3 9〜10,J1
eq,2 5.5Hz,H−2),3.58(〜t,1H,Jgem 11.4,J1ax,2
〜10Hz,H−1ax),3.89(dd,1H,H−1eq),4.28(〜t,1H,
J2,33,4 9Hz,H−3),5.33(m,1H,J4,5 10.6,J
4,6(6′) 1.5Hz,H−4),5.76ppm(m,1H,J4,5 10.
6,J5,6(6′)7〜8Hz,H−5)。
元素分析値(C21H41NO2として) 実測値(%):C 74.14;H 12.20;N 3.98 計算値(%):C 74.28;H 12.17;N 4.13 (6)(2S,3R,4E)−1,3−O−イソプロピリデン−2
−オクタデカナミド−4−オクタデセン−1,3−ジオー
ル[VI aE1]の合成 化合物[V aE] 1gをジクロルメタン−ジオキサン(1:
1) 20mlに溶解し、これにDCC1.22gとステアリン酸1.2
6gを加えて、室温で5時間攪拌反応させた。反応後、不
溶物を去し、液を減圧濃縮して得られるシロップを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:ワコー
ゲルC−300,溶出液:クロロホルム)により精製し、エ
タノールで結晶化させて、化合物[VI aE1]の結晶 1.
5gを得た。収率84%。
m.p.:67.0〜67.5℃ [α]:−0.5゜(C=0.4,クロロホルム)。
IR(KBr):ν 3300(NH),3000〜2800(CH),1640,15
60(amide),870cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.88(t,6H,−CH2C
H3 ),1.0〜1.7(m,52H,−CH2−),1.42,1.49(2s,6H,
(CH32C),2.03(〜q,2H,J 7〜8Hz,−CH=CH−CH2
−),2.12(m,2H,−CO−CH2 −),3.64(dd,1H,Jgem
〜11,J1ax,2 9.2Hz,H−1ax),3.77〜3.87(m,1H,H−
2),3.99(dd,1H,J1eq,2 5.1Hz,H−1eq),4.08(〜t,
1H,J2,3 9.5,J3,4 7.7Hz,H−3),5.20(d,1H,J 8.4
Hz,NH),5.42(dd,1H,J4,5 15.4Hz,H−4),5.75ppm
(m,1H,J4,5 15.4,J5,6(6′) 〜7Hz,H−5)。
元素分析値(C39H75NO3として) 実測値(%):C 77.51;H 12.36;N 2.13 計算値(%):C 77.29;H 12.49;N 2.31 (6)′(2S,3R,4Z)−1,3−O−イソプロピリデン−
2−オクタデカナミド−4−オクタデセン−1,3−ジオ
ール[VI aZ1]の合成 (6)の化合物[VI aE1]の合成法に準じ、化合物[V
aZ]とステアリン酸をDCCの存在下で反応させ、後処理
して化合物[VI aZ1]の結晶を87%の収率で得た。
m.p.:74.0〜74.5℃。
[α]:−9.9゜(C=0.485,クロロホルム)。
IR(Nujol):ν 3360(NH),3000〜2800(CH),1640,
1530(amide),880cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.88(t,6H,−CH2C
H3 ),1.0〜1.75(m,52H,−CH2−),1.41,1.52(2s,6H,
(CH32C),1.90〜2.25(m,4H,−CO−CH2 −及び−CH
=CH−CH2 −),3.71(dd,1H,Jgem〜11,J1ax,2 9,2Hz,
H−1ax),3.8〜3.96(m,1H,H−2),3.99(dd,J1eq,2
1.5Hz,H−1eq),4.50(〜t,1H,J2,3 9.5,J3,4 8.8Hz,
H−3)5.23(d,1H,J 8.1Hz,NH),5.39(〜t,1H,J4,5
10.7Hz,J4,6(6′) 1.5Hz,H−4),5.69ppm(m,1
H,J4,5 10.7,J5,6 7.3Hz,H−5)。
元素分析値(C39H75NO3として) 実測値(%):C 77.36;H 12.44;N 2.22 計算値(%):C 77.29;H 12.49;N 2.31 (7)(2S,3R,4E)−2−オクタデカトミド−4−オク
タデセン−1,3−ジオール(N−ステアロイルスフィン
ゴシン;セラミド)[IX E1]の合成 化合物[VI aE1]1.2gを酢酸、60mlに溶解し、これに水
4mlを加えて、45〜50℃で1時間反応させた。反応終
了を確認後、反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(充填剤:ワコーゲルC−200,
溶出液:クロロホルム)により精製した後、エタノール
で結晶化して、化合物[IX E1] 1.06gを得た。収率95
%。
m.p.:97〜98℃ [α]:−4.8゜(C=0.5,クロロホルム)。
IR(Nujol):ν 3500〜3100(OH,NH),3000〜2800(C
H),1640,1550cm-1(amide)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3+CD3OD):δ0.88(〜t,6H,−C
H2CH3 ),1.0〜1.4,1.5〜1.7(m,50H+2H,−CH2−),2.0
4(〜q,2H,J5,66,7 〜7Hz,−CH=CH−CH2 −),2.
2(t,2H,J7〜8Hz,−CO−CH2 −),3.64(m,1H,H−1),
3.75〜3.90(m,2H,H−1′,H−2),4.19(〜t,1H,J2,3
〜5,J3,4 6.6Hz,H−3),5.49(〜dd,1H,J3,4 6.6,J
4,5 15.4Hz,H−4),5.75ppm(m,1H,J4,5 15.4,J5,6
〜7Hz,H−5). 元素分析値(C36H71NO3として) 実測値(%):C 76.55;H 12.48;N 2.51 計算値(%):C 76.40;H 12.65;N 2.48 (7)′(2S,3R,4Z)−2−オクタデカナミド−4−オ
クタデセン−1,3−ジオール(N−ステアロイル シス
−スフィンゴシン;セラミドの立体異性体)[IX Z1
の合成 (7)の化合物[IX E1]の合成法に従い、化合物[VI
aZ1]のイソプロピリデン基を除去し、同様に後処理し
て、化合物[IX Z1]の結晶を定量的に得た。
m.p.:94〜95℃。
[α]:−7゜(C=0.5,クロロホルム)。
IR(Nujol):ν 3500〜3200(OH,NH),3000〜2800(C
H),1640,1550cm-1(amide)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3+CD3OD):δ0.88(〜t,6H,−C
H2CH3 ),1.0〜1.4,1.5〜1.7(m,50H+2H,−CH2−),1.9
5〜2.30(m,4H,−CH=CH−CH2 −及び−CO−CH2 −),
3.6〜3.9(m,3H,H−1,H−1′及びH−2),4.52(dd,1
H,J2,3 5.1,J3,4 8〜9Hz,H−3),5.43(〜t,1H,J
4,5 〜11Hz,H−4),5.75ppm(m,1H,J4,5 〜11,J
5,6(6′)〜7Hz,H−5)。
元素分析値(C36H71NO3として) 実測値(%):C 76.24;H 12.53;N 2.36 計算値(%):C 76.40;H 12.65;N 2.48 実施例2. (1)(2S,3R,4E)−1,3−O−イソプロピリデン−2
−テトラコサナミド−4−オクタデセン−1,3−ジオー
ル[VI aE2]の合成 実施例1の(1)〜(5)に準じて合成した[V aE]を
用い、実施例1の(6)に記載の化合物[VI aE1]の合
成法に従って、化合物[V aE]とテトラコサン酸をDCC
の存在下で反応させ、同様に後処理して、化合物[VI a
E2]の結晶を収率93%で得た。
m.p.:61.5〜62.0℃。
[α]:−0.4゜(C=0.507,クロロホルム−メタノ
ール(50/1))。
IR(Nujol):ν 3310(NH),3000〜2800(CH),1640,
1550(amide),870cm-1((CH32C)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.88(t,9H,−CH2C
H3 ),1.0〜1.7(m,64H,−CH2−),1.42,1.49(2s,6H,
(CH32C),1.9〜2.2(m,4H,−CO−CH2 −及び−CH=C
H−CH2 −),3.65(dd,1H,Jgem〜11,J1ax,2 9.2Hz,H−
1ax),3.75〜3.90(m,1H,H−2),3.99(dd,1H,J1eq,2
5.1Hz,H−1eq),4.08(〜t,1H,J2,3 9.5,J3,4 7.7H
z,H−3),5.20(d,1H,J 8.4Hz,NH),5.42(dd,1H,J
4,5 15.4Hz,H−4),5.75ppm(m,1H,J4,5 15.4,J
5,6(6′) 6.6Hz,H−5)。
元素分析値(C45H87NO3として) 実測値(%):C 78.06;H 12.84;N 1.98 計算値(%):C 78.31H; 12.71;N 2.03 (2)(2S,3R,4E)−2−テトラコサナミド−4−オク
タデセン−1,3−ジオール(N−リグノセロイル スフ
ィンゴシン;セラミド)[IX E2]の合成 実施例1の(7)に記載の化合物[IX E1]の合成法に
準じ、(1)で得た化合物[VI aE2]のイソプロピリデ
ン基を除去し、同様に後処理して、セラミド[IX E2
の結晶を定量的に得た。
m.p.:92〜94℃。
[α]:−1.5゜(C=1.165,クロロホルム/メタノ
ール(50/1))。
IR(Nujol):ν 3500〜3100(OH,NH),3000〜2800(C
H),1640,1550cm-1(amide)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3+CD3OD):δ 0.89(t,6H,−C
H2CH3 ),1.0〜1.4,1.45〜1.70(m,62H+2H,−CH2−),
2.04(〜q,2H,J5,66,7 〜7Hz,−CH=CH−CH
2 −),2.21(t,1H,J7〜8Hz,−CO−CH2 −),3.65(dd,1
H,Jgem 〜11,J1,2 3〜4Hz,H−1),3.81(dd,1H,J
gem 〜11,J1,2 4.8Hz,H−1′),3.8〜3.9(m,1H,H−
2),4.14(〜t,1H,J 6〜7Hz,H−3),5.48(〜dd,1
H,J3,4 7,J4,5 15.4Hz,H−4),5.73ppm(m,1H,J4,5
15.4,J5,6(6′) 7Hz,H−5)。
元素分析値(C42H83NO3として) 実測値(%):C 77.85;H 12.76;N 2.08 計算値(%):C 77.57;H 12.87;N 2.15 実施例3. (1)(2S,3R,4E)−2−アジド−4−オクタデセン−
1,3−ジオール[VII E]の合成 実施例1の(1)〜(4)に準じて合成した化合物[IV
aE]2gを酢酸 40mlに溶解し、これに水2.4mlを加え
て、45〜50℃で1時間反応させた。反応終了を確認後、
反応液を減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー
[充填剤:ワコーゲルC−200,溶出液:クロロホルム/
メタノール(400/1)]で精製した後、エーテル−n−
ヘキサンで結晶化させて、化合物[VII E]の結晶を定
量的に得た。
m.p.:50.5〜51.5℃。
[α]:−33.5゜(C=0.441,クロロホルム)。
IR(film):ν 3700〜3100(OH),3000〜2800(CH),
2100cm-1(N3)。1 H−NMR(90MHz,CDCl3):δ 0.88(〜t,3H,−CH2C
H3 ),1.1〜1.5(m,22H,−CH2−),2.06(m,2H,H−6),
2.48(broad s,2H,OH),3.48(〜q,1H,J 5〜6Hz,H−
2),3.78(〜d,2H,J 5〜6Hz,H−1),4.22(〜t,1H,
J 〜6Hz,H−3),5.49(m,J3,4 6.5,J4,5 15.4,J4,6
1.5Hz,H−4),5.82ppm(m,J4,5 15.4,J5,6(6′)
〜6HZ,H−5)。
元素分析値(C18H35N3O2として) 実測値(%):C 66.17;H 11.00;N 12.83 計算値(%):C 66.42;H 10.84;N 12.91 (1)′(2S,3R,4Z)−2−アジド−4−オクタデセン
−1,3−ジオール[VII Z]の合成 実施例1の(1),(2),(3)及び(4)′に準じ
て合成した化合物[IV aZ]を使用し、(1)の[VII
E]の合成法に従い、[IV aZ]のイソプロピリデン基を
除去し、同様に後処理して、化合物[VII Z]の結晶を
定量的に得た。
m.p.:42.5〜43.0℃。
[α]:−53.1゜(C=0.557,クロロホルム)。
IR(film):ν 3700〜3100(OH),3000〜2800(CH),
2100cm-1(N3)。1 H−NMR(90MHz,CDCl3):δ 0.88(〜t,3H,−CH2C
H3 ),1.1〜1.5(m,22H,−CH2−),2.11(m,2H,H−6),
2.27(broad s,2H,OH),3.49(〜q,1H,J 5〜6Hz,H−
2),3.79(〜d,2H,J 5〜6Hz,H−1),4.58(dd,1H,J
2,3 〜6,J3,4 〜8Hz,H−3),5.45(m,1H,J3,4 〜8,
J4,5 11,J4,6 〜1Hz,H−4),5.67ppm(m,1H,J4,5 1
1,J5,6 〜7Hz,H−5)。
元素分析値(C18H35N3O2として) 実測値(%):C 66.25;H 10.77;N 13.12 計算値(%):C 66.42;H 10.84;N 12.91 (2)(2S,3R,4E)−2−アミノ−4−オクタデセン−
1,3−ジオール(スフィンゴシン)[VIII E]の合成 実施例1の(5)に記載の化合物[IV aE]から[V a
E]の合成法に準じ、(1)で得た化合物[VII E]を2
−プロパノール中で過剰の水素化ホウ素ナトリウムと共
に加熱還流し、得られた生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー[充填剤:ワコーゲルC−200,溶出液:
ジクロルメタン/メタノール(20/1)]により精製後、
エーテル−石油エーテルで結晶化して、スフィンゴシン
[VIII E]の結晶を95%の収率で得た。
m.p.:81.5〜82.5℃。
IR(film):ν 3600〜3050(OH,NH2),3000〜2800(C
H),1760〜1500cm-1(NH,−C=C−),N3に基づく吸収
ピーク(2100cm-1)の完全消失。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 5.43(m,1H,J3,4 6.6,
J4,5 15.4,J4,6 1.5Hz,H−4),5.75ppm(m,1H,J4,5
15.4,J5,6 〜7Hz,H−5)。
(2)′(2S,3R,4Z)−2−アミノ−4−オクタデセン
−1,3−ジオール(シス−スフィンゴシン)[VIII Z]
の合成 (1)の化合物[VII E]から化合物[VIII E]の合成
法に従い、(1)′で得た[VII Z]のアジド基をアミ
ノ基に還元し、生成物を同様に精製後、酢酸エチルで結
晶化して、シス−スフィンゴシン[VIII Z]の結晶を94
%の収率で得た。
m.p.:72〜73℃。
IR(film):ν 3600〜3000(OH,NH2),3000〜2800(C
H),1750〜1500cm-1(NH,−C=C−),N3に基づく吸収
ピーク(2100cm-1)の完全消失。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.88(t,3H,−CH2C
H3 ),1.00〜1.43(m,24H,−CH2−),1.9〜2.2(m,2H,H
−6,6′),2.84(broad m,1H,H−2),2.90〜3.25(br
oad m,4H,NH,OH),3.5〜3.8(broad m,2H,H−1,
1′),4.41(m,1H,H−2),5.43(〜t,1H,J3,4 9〜1
0,J4,5 10.6Hz,H−4),5.60ppm(m,1H,J5,6 10.6,J
6,7 7.3Hz,H−5)。
(3)(2S,3R,4E)−2−オクタデカナミド−4−オク
タデセン−1,3−ジオール(N−ステアロイル スフィ
ンゴシン;セラミド)[IX E1]の合成 (2)で得た[VIII E]1gをジクロルメタン−ジオキサ
ン(1:1)20mlに溶解し、これにステアリン酸 1.28gと
DCC 1.24gを加えて、室温で5時間攪拌反応させた。反
応後、不溶物を去し、液を減圧濃縮して得られたシ
ロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填
剤:ワコーゲルC−200,溶出液:クロロホルム)で精製
し、エタノールで結晶化して、セラミド[IX E1]を90
%の収率で得た。
得られたセラミド[IX E1]の物理恒数、スペクトルデ
ータは実施例1の(7)で得られたものと一致した。
(3)′(2S,3R,4Z)−2−オクタデカナミド−4−オ
クタデセン−1,3−ジオール(2−ステアロイル シス
−スフィンゴシン;セラミドの立体異性体)[IX Z1
の合成 (3)の化合物[VIII E]から化合物[IX E1]の合成
法に従い、DCCの存在下、(2)′で得た化合物[VIII
Z]とステアリン酸を反応させ、同様に後処理して、N
−ステアロイル シス−スフィンゴシン[IX Z1]の結
晶を91%の収率で得た。
得られたN−ステアロイル シス−スフィンゴシン[IX
Z1]の物理恒数、スペクトルデータは実施例1の
(7)′で得られたものと一致した。
参考例1. (1)4,6−O−ベンジリデン−D−ガラクトピラノー
ス[▲I ▼]の合成 D−ガラクトース 7.2gをDMF 100mlに懸濁し、これに
ジメトキシベンジル 14mlとp−トルエンスルホン酸
170mgを加えて、35〜40℃で2時間攪拌反応させた。反
応後、大過剰の炭酸水素ナトリウムを加えて中和した
後、不溶物を去し、液を減圧濃縮して得られた残渣
をクロロホルムに溶解してシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー〔充填剤:ワコーゲルC−200,溶出液:クロロ
フルム/メタノール(100/1)→クロロホルム/メタノ
ール(50/1)→クロロホルム/メタノール(20/1)〕に
供し、4,8−O−ベンジリデン−D−ガラクトピアノー
ス[▲I ▼]のシロップを80%の収率で得た。得ら
れたシロップはα,β−アノマーの混合物であり、放置
中に一方のアノマーが結晶として析出したが、次工程に
は混合物のまま使用した。
化合物[▲I ▼]の結晶の物理恒数 m.p. 180〜182℃。
[α]:+126.5゜(c=0.51,メタノール)。
元素分析値(C13H16O6として) 実測値(%):C 58.41;H 6.13 計算値(%):C 58.20;H 6.01 (2)2,4−O−ベンジリデン−D−スレオース[I
(H)]及びそのホルメート体[I(F)]の合成 (1)で得た化合物[▲I ▼]4gをメタノール200m
lに溶解し、これにメタ過ヨウ素酸ナトリウム8.3gを加
えて、室温で3時間攪拌した。反応後、不溶物を去
し、溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[充填剤:ワコーゲル C−200,溶出
液:クロロホルム/メタノール(150/1)]に供して、
2,4−O−ベンジリデン−D−スレオース[I
(H)]とそのホルメート体[I(F)]の混合物
(約1:1) 3.1gを得た。
この混合物は分離精製することなく次の反応に供した。
(3)(2R,3R,4E)−1,3−O−ベンジリデン−4−オ
クタデセン−1,2,3−トリオール[II1bE]及び(2R,3
R,4Z)−1,3−O−ベンジリデン−4−オクタデセン−
1,2,3−トリオール[II1bZ]の合成 実施例1の(3)に準じ、(2)で得られた化合物[I
(H)]と化合物[I(F)]の混合物 4.4gをフ
ェニルリチウムの存在下、テトラデシル トリフェニル
ホスホニウム ブロミドと反応させ、実施例1の(3)
と同様に後処理して、トランスオレフィン[II1bE]
4.5gとシスオレフィン[II1bZ] 0.9gを得た。
化合物[II1bE] m.p. 53.5〜54.5℃。
[α]:−0.6゜(c=0.506,クロロホルム)。
IR(Nujol):ν3600(自由OH),3450(水素結合性O
H),3100〜3000(ベンゼン環CH),1760〜1660(−CH=C
H−),780〜680cm-1(ベンゼン環)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.88(t,3H,CH3),1.1
〜1.5(m,22H,−CH2−),2.08(〜q,2H,H−6,6′),2.6
6(broad s,1H,OH),3.53(〜s,1H,H−2),4.08(dd,
1H,Jgem 12,J1eq,2 1〜1.5Hz,H−1eq),4.25(dd,1
H,J1ax,2 1.8Hz,H−1ax),4.41(d,1H,J3,4 6.2Hz,H
−3),5.62(s,1H,φ−CH),5.66(m,1H,J4,5 15.
8,J3,4 6.2Hz,H−4),5.88(m,1H,J4,5 15.8,J5,6
〜7Hz,H−5),7.3〜7.6ppm(m,5H,phenyl)。
元素分析値(C25H40O3として) 実測値(%):C 77.43;H 10.26 計算値(%):C 77.27;H 10.38 化合物[II1bZ] シロップ。
[α]:+30.5゜(c=0.485,クロロホルム)。
IR(film):ν 3600(自由OH),3450(水素結合性O
H),3100〜3000(ベンゼン環CH),1760〜1560(−CH=C
H−),780〜680cm-1(ベンゼン環)。1 H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.88(t,3H,CH3),1.0
〜1.5(m,22H,−CH2−),2.00〜2.25(m,2H,H−6,
6′),2.75(broad s,1H,OH),3.49(〜s,1H,H−2),
4.12(dd,1H,Jgem 12,J1eq,2 1.0〜1.5Hz,H−1eq),
4.25(dd,1H,Jgem 12,J1ax,2 1.8Hz,H−1ax),4.73
(d,1H,J3,4 5.1Hz,H−3),5.66(s,1H,φ−CH),
5.5〜5.8(m,2H,H−4,5),7.3〜7.6ppm(m,5H,pheny
l)。
元素分析値(C25H40O3として) 実測値(%):C 77.68;H 10.52 計算値(%):C 77.27;H 10.38 参考例2. (1)(2R,3R,4E)−1,3−O−ベンジリデン−4−エ
イコセン−1,2,3−トリオール[II2bE]及び(2R,3R,4
Z)−1,3−O−ベンジリデン−4−エイコセン−1,2,3
−トリオール[II2bZ]の合成 Wittig試薬としてヘキサデシル トリフェニルホスホニ
ウム ブロミドを用い、参考例1の(2)で得られた化
合物[I(H)]と化合物[I(F)]の混合物
4.4gをフェニルリチウムの存在下、これと反応させ、参
考例1の(3)と同様に後処理して、トランス体[II2b
E]4.9gとシス体[II2bZ]1.0gを得た。
化合物[II2bE] m.p.:63.0〜63.5℃。
[α]:−1.9゜(c=0.537,クロロホルム)。
元素分析値(C27H44O3として) 実測値(%):C 77.76;H 10.62 計算値(%):C 77.83;H 10.65 化合物[II2bZ] m.p.:47〜48℃。
[α]:+42.3゜(c=0.40,クロロホルム)。
元素分析値(C27H44O3として) 実測値(%):C 78.05;H 10.78 計算値(%):C 77.83;H 10.65 参考例3. (1)(2R,3R,4E)−1,3−O−イソプロピリデン−4
−エイコセン−1,2,3−トリオール[II2aE]及び(2R,3
R,4Z)−1,3−O−イソプロピリデン−4−エイコセン
−1,2,3−トリオール[II2aZ]の合成 実施例1の(3)に於けるテトラデシル トリフェニル
ホスホニウム ブロミド18.8gをヘキサデシル トリフ
ェニルホスホニウム ブロミド19.8gに置き換える以外
は実施例1の(3)と全く同様にして、化合物[II2a
E]3.5g及び化合物[II2aZ]3.3gを得た。
化合物[II2aE] m.p.:50〜51℃。
[α]:−24.9゜(c=0.527,クロロホルム) 化合物[II2aZ] m.p.:50〜51℃。
[α]:−3.0゜(c=0.534,クロロホルム) (2)(2S,3R,4E)−1,3−O−イソプロピリデン−2
−O−メシル−4−エイコセン−1,2,3−トリオール[I
II2aE]の合成 (1)で得た化合物[II2aE]を用い実施例1の(4)
の(i)の方法に準じて化合物[III2aE]を合成、単離
した。
[α]:−34゜(c=0.788,クロロホルム) (2)′(2S,3R,4Z)−1,3−O−イソプロピリデン−
2−O−メシル−4−エイコセン−1,2,3−トリオール
[III2aZ]の合成 (1)で得た化合物[II2aZ]を用い実施例1の(4)
の(i)の方法に準じて化合物[III2aZ]を合成、単離
した。
[α]:−38.4゜(c=0.544,クロロホルム)。
(3)(2S,3R,4E)−2−アジド−1,3−O−イソプロ
ピリデン−4−エイコセン−1,3−ジオール[IV2aE]の
合成 (2)で得た化合物[III2aE]を用い、実施例1の
(4)の(i)の方法に準じて化合物[IV2aE]を合成
した。
[α]:−39.4゜(c=0.50,クロロホルム) (3)′(2S,3R,4Z)−2−アジド−1,3−O−イソプ
ロピリデン−4−エイコセン−1,3−ジオール[IV2aZ]
の合成 (2)′で得た化合物[III2aZ]を用い、実施例1の
(4)の(i)の方法に準じて化合物[IV2aZ]を合成
した。
[α]:−77.7゜(c=0.48,クロロホルム) (4)(2S,3R,4E)−2−アミノ−1,3−O−イソプロ
ピリデン−4−エイコセン−1,3−ジオール[V2aE]の
合成 (3)で得た化合物[IV2aE]を用い、実施例1の
(5)の方法に従い、化合物[V2aE]を得た。
[α]:+7.5゜(c=0.644,クロロホルム) (4)′(2S,3R,4Z)−2−アミノ−1,3−O−イソプ
ロピリデン−4−エイコセン−1,3−ジオール[V2aZ]
の合成 (3)′で得た化合物[IV2aZ]を用い、実施例1の
(5)′の方法に従い、化合物[V2aZ]を得た。
[α]:+23.1゜(c=0.407,クロロホルム) (5)(2S,3R,4E)−1,3−O−イソプロピリデン−2
−オクタデカナミド−4−エイコセン−1,3−ジオール
[VI2aE]の合成 (4)で得た化合物[V2aE]を用い実施例1の(6)の
方法に従い、化合物[VI2aE]を得た。
m.p.:71〜72℃ [α]:+0.46゜(c=0.652,クロロホルム) (5)′(2S,3R,4Z)−1,3−O−イソプロピリデン−
2−オクタデカナミド−4−エイコセン−1,3−ジオー
ル[VI2aZ]の合成 (4)′で得た化合物[V2aZ]を用い実施例1の
(6)′の方法に従い、化合物[VI2aZ]を得た。
m.p.:79.5〜80.5℃ [α]:−9.8゜(c=0.531,クロロホルム) 〔発明の効果〕 以上述べた如く、本発明は、ボケ治療や制癌薬としての
開発が期待されるスフィンゴ糖脂質ガングリオシドの重
要な構成成分である、セラミド又はその同族体の新規で
且つ有用な製造法を提供するものであり、本発明の方法
によれば、工程数がD−キシロース又はD−ガラクトー
スから8工程(保護キシロース又は保護ガラクトースか
ら7工程)と従来の方法に比べ工程がはるかに短かく
(例えば既存の方法で工程数が一番少ないとされている
もの(D−グルコースから12工程,保護D−グルコース
から11工程)と比べその2/3である。)、合成上極めて
有利である点に顕著な効果を奏するものであり、斯業に
貢献するところ甚だ大なるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [I] (但し、R1,R2は共にメチル基を表わすか、又は、一方
    がフェニル基で他方は水素原子を表わす。また、R3は水
    素原子又は−CHO基を表わす。) で示されるD−スレオース誘導体にアルキル、アラルキ
    ル又はアリールリチウムの存在下、燐イレン化合物のオ
    ニウム塩を作用させて式[II] (但し、nは0〜20の整数を表わし、R1,R2は前記と同
    じ。) で示されるオレフィン化合物とし、次いで、これの水酸
    基をメシル基、トリフルオロメシル基、トシル基、ブロ
    シル基等の保護基で保護して、式[III] (但し、R4はメシル基、トリフルオロメシル基、トシル
    基、ブロシル基等の保護基を表わし、R1,R2及びnは前
    記と同じ。) で示される化合物とした後、これをアジ化物と反応させ
    て式[IV] (但し、R1,R2及びnは前記と同じ。) で示されるアジド化合物とし、然る後、(i)これを還
    元して式[V] (但し、R1,R2及びnは前記と同じ。) で示される保護スフィンゴシン又はその同族体とし、更
    にこれを脂肪酸でアシル化して式[VI] 〔但し、R5は−NHCOR6基(但し、R6は炭素数1〜30の飽
    和又は不飽和のアルキル基を表わし、直鎖状、分枝状の
    いずれにてもよい。)を表わし、R1,R2及びnは前記と
    同じ。〕 で示される保護セラミド又はその同族体とした後、酸で
    加水分解することにより保護基を外してセラミド又はそ
    の同族体とするか、或は、(ii)式[IV]で示されるア
    ジド化合物を酸で加水分解することにより保護基を外し
    て式[VII] (但し、nは前記と同じ。) で示される化合物とし、更にこれを還元して式[VIII] (但し、nは前記と同じ。) で示されるスフィンゴシン又はその同族体とした後、こ
    れを脂肪酸でアシル化してセラミド又はその同族体とす
    る、式[IX] (但し、R5及びnは前記と同じ。) で示されるセラミド又はその同族体の製造法。
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