JP2000226397A - リピドa中間体、その製法、リピドa及びその誘導体の製法 - Google Patents

リピドa中間体、その製法、リピドa及びその誘導体の製法

Info

Publication number
JP2000226397A
JP2000226397A JP21716699A JP21716699A JP2000226397A JP 2000226397 A JP2000226397 A JP 2000226397A JP 21716699 A JP21716699 A JP 21716699A JP 21716699 A JP21716699 A JP 21716699A JP 2000226397 A JP2000226397 A JP 2000226397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
lipid
general formula
represented
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21716699A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Sakai
恭大 堺
Masahito Oikawa
雅人 及川
Shoichi Kusumoto
正一 楠本
Tomohiko Ogawa
知彦 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP21716699A priority Critical patent/JP2000226397A/ja
Publication of JP2000226397A publication Critical patent/JP2000226397A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘリコバクターピロリのリピドA及びその誘導
体を、工業的規模で収率よく多量に製造可能な新しい化
学合成技術及びそのための中間体を提供。 【解決手段】例えば下記一般式(1c): 【化1】 [式中、R3 は加水素分解され得る基を示す。]で表さ
れるリピドA中間体、及びこれを経由するリピドA及び
その誘導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリコバクター・
ピロリ由来のリピドAやその誘導体の合成中間体として
有用なリピドA中間体及びその製法並びに之等中間体を
利用してヘリコバクター・ピロリ由来のリピドAやその
誘導体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘリコバクター・ピロリ由来のリピドA
は、小川ら(特開平10−152497号)によって単
離、同定された下記一般式(3)で示される化合物であ
る。
【0003】
【化20】
【0004】上記リピドAは、IL−6産生作用、ヒト
ナチュラルキラー細胞活性等の、種々の免疫活性作用を
有し、医薬品への応用が期待されている化合物である。
また、その誘導体である下記一般式(3’)で示される
化合物も、同様に医薬品への応用が期待されている。
【0005】
【化21】
【0006】しかるに、上記リピドAは、専ら起源微生
物からの分離精製によって得られているが、この方法で
は、分離精製の手順が煩雑なうえに、極めて少量しか得
られない不利があった。
【0007】尚、上記特開平10−152497号公報
には、該リピドAにつき、微生物からの分離精製の他
に、その化学構造より演繹した一般的な化学合成手段も
示されているが、実際に該化学合成手段によってリピド
Aを合成した具体例は記載されていない。
【0008】また、上記一般式(3’)で示されるリピ
ドAの誘導体は、新規化合物であり、その製法も勿論文
献未載である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
リピドA及びその誘導体を、工業的規模で収率よく多量
に製造可能な新しい化学合成方法を確立することにあ
る。また、本発明は上記化学合成方法に従う新しいリピ
ドAの化学合成中間体を提供することをも目的としてい
る。
【0010】本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、公知
のN−グルコサミン誘導体を出発原料として、上記目的
に合致する新しい方法を確立するに成功し、ここに本発
明を完成するに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一般式
(1a):
【0012】
【化22】
【0013】[式中、R1 はアリル基を示す。R2 は還
元的に脱離され得る基を示す。R3 は加水素分解され得
る基を示す。]で表されるリピドA中間体、特に一般式
(1a’):
【0014】
【化23】
【0015】[式中、R1 は上記に同じ。R2aは2,
2,2−トリクロロエトキシカルボニル基を示す。R3a
はベンジル基、R3bはベンジル基又はベンジルオキシメ
チル基及びR3cは4−トリフルオロメチルベンジル基を
示す。]で表されるリピドA中間体が提供される。
【0016】また、本発明によれば、一般式(1b):
【0017】
【化24】
【0018】[式中、R1 及びR3 は上記に同じ。]で
表されるリピドA中間体、特に一般式(1b’):
【0019】
【化25】
【0020】[式中、R1 、R3a、R3b及びR3cは上記
に同じ。]で表されるリピドA中間体が提供される。
【0021】更に、本発明によれば、一般式(1c):
【0022】
【化26】
【0023】[式中、R3 は上記に同じ。]で表される
リピドA中間体、特に一般式(1c’):
【0024】
【化27】
【0025】[式中、R3a、R3b及びR3cは上記に同
じ。]で表されるリピドA中間体が提供される。
【0026】また、本発明によれば、上記リピドA中間
体を利用して、前記一般式(3)で表されるリピドA及
び前記一般式(3’)で表されるその誘導体を製造する
各方法が提供される。
【0027】上記リピドAの製造方法は、一般式(1
c)で表されるリピドA中間体と、一般式(2a):
【0028】
【化28】
【0029】[式中、R4 は加水素分解され得る基を示
す。R5 は低級アルキル基を示す。]で表される化合物
とを反応させ、得られる化合物を酸化して、一般式(3
a):
【0030】
【化29】
【0031】[式中、R3 及びR4 は上記に同じ。]で
表されるリピドA中間体を得、これを加水素分解するこ
とを特徴とする。
【0032】上記リピドA誘導体の製造方法は、一般式
(1c)で表されるリピドA中間体と、一般式(2
b):
【0033】
【化30】
【0034】[式中、R4 は上記に同じ。]で表される
化合物を反応させて、一般式(3b):
【0035】
【化31】
【0036】[式中、R3 及びR4 は上記に同じ。]で
表されるリピドA中間体を得、これを加水素分解するこ
とを特徴とする。
【0037】更に、本発明によれば、前記各リピドA中
間体の製造方法も提供される。之等の製造方法はそれぞ
れ以下のとおりである。 (1)一般式(1b)で表されるリピドA中間体をそのO
1 基にて異性化した後、R1 基の開裂反応を行うこと
を特徴とする一般式(1c)で表されるリピドA中間体
の製造方法。 (2)一般式(1a)で表されるリピドA中間体のR2
を還元的に脱離させた後、式(4)
【0038】
【化32】
【0039】で表されるカルボン酸誘導体を反応させる
ことを特徴とする一般式(1b)で表されるリピドA中
間体の製造方法。 (3)一般式(5):
【0040】
【化33】
【0041】[式中、R2 及びR3 は上記に同じ。]で
表される化合物と一般式(6):
【0042】
【化34】
【0043】[式中、R1 及びR3 は上記に同じ。]で
表される化合物とを反応させることを特徴とする一般式
(1a)で表されるリピドA中間体の製造方法。
【0044】
【発明の実施の形態】本明細書において、各化合物を表
す一般式において用いられる各置換基は、次のものを示
す。即ち、還元的に脱離され得る基としては、例えば、
2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、アリル
オキシカルボニル基、フェナシル基等を例示できる。加
水素分解され得る基としては、ベンジル基に加えて、例
えば4−トリフルオロメチルベンジル基等の置換ベンジ
ル基や、ベンジルオキシメチル基等を例示できる。低級
アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を
例示できる。
【0045】以下、本発明リピドA中間体の製造方法及
びかくして得られる中間体から所望のリピドA及びその
誘導体を製造する方法につき、詳述する。
【0046】本発明のリピドA中間体は、例えば下記反
応工程式−1に示す方法により製造することができる。
【0047】
【化35】
【0048】[式中、R1 、R2 及びR3 は上記に同
じ。] 上記反応工程式−1によれば、化合物(5)と化合物
(6)とを、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、四塩化炭素等の適当な不活性溶媒中、トリメチルシ
リルトリフルオロメタンスルホナート、三弗化ホウ素、
無水塩化アルミニウム等のルイス酸と共に、−50〜0
℃程度の温度条件で、30分〜5時間程度反応させるこ
とにより、本発明中間体(1a)を得ることができる。
該反応において、化合物(5)と化合物(6)は、ほぼ
等モル量で、またルイス酸は、極少量用いるのが好まし
い。
【0049】次に、本発明中間体(1a)は、還元的脱
離反応によってそのR2基を脱離させることにより、化
合物(7)に変換できる。この還元的脱離反応は、酢
酸、酢酸−THF、酢酸−ジエチルエーテル、プロピオ
ン酸、プロピオン酸−THF、プロピオン酸−ジエチル
エーテル等の低級カルボン酸系溶媒中、亜鉛、亜鉛−銅
等の金属の存在下に行うことができる。上記金属は、原
料化合物に対して過剰量用いられるのが一般的である。
反応は通常0℃〜室温程度の温度にて、1〜15時間程
度を要して行われる。
【0050】かくして得られる化合物(7)は、次いで
これを粗生成物のまま、化合物(4)と反応させること
により、本発明中間体(1b)に導くことができる。こ
の化合物(7)と化合物(4)との反応は、ジクロロメ
タン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素等の適当な
不活性溶媒中、縮合剤、活性化剤及び触媒の存在下に実
施される。ここで、縮合剤としては、例えば塩酸1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド(WSCDHCl)、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(DCC)等を、活性化剤としては、例えば1−ヒ
ドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール等を、触媒とし
ては、例えば4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジ
メチルアニリン等の3級アミン類をそれぞれ例示するこ
とができる。上記縮合剤、活性化剤並びに化合物(4)
は、化合物(8)に対してそれぞれ少過剰モル量〜3倍
モル量程度で使用でき、上記触媒は、極少量を用いるの
がよい。反応は通常0℃〜室温程度の温度にて、3〜3
0時間程度で完了する。
【0051】尚、上記において用いられる化合物(4)
は、例えば公知の(R)−3−ヒドロキシオクタデカン
酸エステル[J. Org. Chem.,55, 3917 (1990)等参照]
を加水分解し、次にカルボキシル基を還元的に脱離し得
る基で保護した後、塩化オクタデカノイルと反応させて
3位のヒドロキシル基とのエステルとし、最後に保護基
を還元的脱離して製造することができる。上記加水分解
反応、保護反応及び脱離反応は、公知の手段或いは本明
細書に記載する各反応工程式における対応する反応と同
様にして実施することができる。
【0052】上記により得られる本発明中間体(1b)
は、更にそのR1 基を異性化した後、開裂反応に付すこ
とにより、本発明中間体(1c)に変換することができ
る。上記異性化反応は、THF、ジエチルエーテル、
1,4−ジオキサン等の適当な不活性溶媒中、触媒を用
いて行われる。該触媒としては、(1,5−シクロオク
タジエン)ビス(メチルフェニルホスフィン)イリジウ
ム(I)ヘキサフルオロホスフェート等のリン−金属錯
体が好ましく、これは通常触媒量、即ち極少量用いられ
るのがよい。反応は、0℃〜室温付近の温度にて、5分
〜1時間程度で完了する。
【0053】続いて行われる開裂反応は、上記異性化反
応後の反応液中に、過剰量の水とヨウ素、臭素等のハロ
ゲンとを添加して、0℃〜室温付近の温度にて、30分
〜5時間程度を要して実施することができる。
【0054】上記反応工程式−1において利用する原料
化合物(5)及び(6)は、新規化合物であり、例えば
下記反応工程式−2に示す方法により合成することがで
きる。
【0055】
【化36】
【0056】[式中、R1 、R2 及びR3 は前記に同
じ。] 反応工程式−2において、化合物(8)の有するR2
の還元的脱離反応は、上記反応工程式−1における化合
物(1a)の同反応と同様にして行い得る。また、得ら
れる化合物(9)とカルボン酸誘導体(10)との反応
も、反応工程式−1における化合物(7)と化合物
(4)との反応と同様にして行い得る。かくして所望の
原料化合物(6)を得ることができる。
【0057】尚、上記において用いられる化合物(8)
は、例えばSynlett,12, 1179 (1996)やTetrahedron,49
(28), 6235 (1993)等に記載の方法に準じて、製造する
ことができる。
【0058】また、上記において用いられるカルボン酸
誘導体(10)は、例えば公知の(R)−3−ヒドロキ
シオクタデカン酸エステル[J. Org. Chem.,55, 3917
(1990)等参照]を、アルデヒド誘導体又は置換ハロゲン
化アルキルと反応させて3位に加水素分解され得る基を
導入し、次に得られるエステルを加水分解して製造する
ことができる。之等各反応は、それぞれ公知の手段によ
り実施できる。
【0059】一方、化合物(8)と化合物(11)との
反応は、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、四塩化炭
素、ベンゼン等の不活性溶媒中、N,N−ジイソプロピ
ルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N
−ジメチルアニリン、トリエチルアミン等の脱酸剤の存
在下に行うことができる。ここで化合物(11)及び脱
酸剤は、それぞれ化合物(8)に対し1〜過剰モル量用
いられるのがよく、反応は0℃〜室温程度の温度条件下
に2〜30時間程度で完了する。
【0060】また、上記化合物(8)と化合物(11)
との反応は、上記不活性溶媒中、過剰量の酸化銀(I)
の存在下、室温〜50℃程度の温度にて、2〜50時間
程度処理することによっても行なうことができる。
【0061】かくして得られる化合物(12)は、次い
でこれを反応工程式−1における化合物(1b)のアリ
ル基の異性化及びそれにより得られる化合物の開裂反応
と同様の反応に付すことにより、化合物(13)に変換
することができる。最後に、得られる化合物(13)を
トリクロロアセトニトリルと反応させることにより、所
望の原料化合物(5)を得ることができる。該反応は、
ジクロロメタン、ジエチルエーテル、四塩化炭素、ベン
ゼン等の不活性溶媒中、炭酸セシウム、炭酸カリウム、
炭酸ナトリウム等の無機塩基や、1,8−ジアザ−7−
ビシクロ[5.4.0]ウンデセン(DBU)等のアミ
ン類等の塩基の存在下に行われる。ここでトリクロロア
セトニトリルは、一般に化合物(13)に対して過剰量
用いられるのがよい。また塩基は化合物(13)に対し
て触媒量〜少過剰当量用いられるのがよい。反応は0℃
〜室温程度の温度条件下に30分〜10時間程度で完了
する。かくして得られる原料化合物(5)は、そのま
ま、即ち粗生成物のままでも、前記反応工程式−1に示
す反応に利用することができる。
【0062】以下、本発明リピドA中間体からのリピド
A及びその誘導体の製造につき詳述すれば、リピドA及
びその誘導体は、例えば下記反応工程式3及び4に記載
の方法により製造できる。
【0063】
【化37】
【0064】[式中、R3 、R4 及びR5 は前記に同
じ。] 上記反応工程式−3に示すように、本発明中間体(1
c)は、これを化合物(2a)と反応させることによ
り、化合物(14)に変換することができる。該反応
は、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等の不活
性溶媒中、1H−テトラゾール等の弱酸性化合物を触媒
として用いて行い得る。化合物(2a)及び弱酸性化合
物の使用割合は、それぞれ出発原料化合物である本発明
中間体(1c)に対して、1〜2倍モル量及び1〜5倍
モル量の範囲から選択されるのが好ましい。反応は、0
℃〜室温付近にて30分〜3時間程度で完了する。
【0065】上記において用いられる化合物(2a)
は、例えばHelv. Chim. Acta, 70, 175 (1987)に記載の
方法等に準じて製造することができる。
【0066】次に、上記反応で得られる化合物(14)
はこれを酸化反応させることにより化合物(3a)に変
換できる。該反応は、上記の反応液中に直接酸化剤を添
加することにより行い得る。即ち、上記反応液を−10
0℃〜0℃程度に冷却し、そこに酸化剤としてm−クロ
ロ過安息香酸、過酢酸等を、単体で或いはジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン等の不活性溶媒溶液の形態
で、出発原料化合物(1c)に対して、少過剰〜3倍モ
ル量程度加え、−100℃〜0℃程度で5分〜1時間程
度反応させることにより実施できる。
【0067】続いて、得られる化合物(3a)は、これ
を粗生成物のまま加水素分解することにより、目的のリ
ピドA(3)に変換できる。該加水素分解反応は、テト
ラヒドロフラン(THF)、酢酸、水、エタノール、酢
酸エチル或いは之等の混合物等を溶媒として用い、且つ
触媒として水酸化パラジウム−炭素、パラジウム−炭
素、パラジウム黒、酸化白金、ラネーニッケル等を用い
て、室温付近の温度条件下に、水素ガス中にて1〜50
時間程度攪拌することにより実施される。
【0068】
【化38】
【0069】[式中、R3 及びR4 は前記に同じ。] 反応工程式−4に示すように、本発明中間体(1c)
は、これを化合物(2b)と反応させることにより、化
合物(3b)に変換できる。該反応は、THF、ジエチ
ルエーテル、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン
等の不活性溶媒中、リチウムビス(トリメチルシリル)
アミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジエ
チルアミド等の塩基の存在下に行い得る。化合物(2
b)及び塩基の使用割合は、それぞれ原料化合物(1
c)に対して1〜2倍モル量程度とするのが好適であ
る。反応は−100℃〜0℃程度の温度条件下で、30
分〜5時間程度で完了する。
【0070】続いて、得られる化合物(3b)は、これ
を粗生成物のまま、加水素分解することにより、目的の
リピドA誘導体(3’)に変換できる。該加水素分解反
応の条件は、上記反応工程式−3における化合物(3
a)の加水素分解反応と同様の条件下に実施できる。
【0071】上記各反応工程式に示したそれぞれの工程
における目的化合物は、通常の分離手段により容易に単
離精製できる。該手段としては、例えば吸着クロマトグ
ラフィー、プレパラティブ薄層クロマトグラフィー、再
結晶、溶媒抽出等を例示できる。
【0072】本発明に係わるリピドA中間体を経由する
方法によれば、目的のリピドA及びその誘導体を収率よ
く大量に製造することができる。例えば、本発明中間体
(1c)からの各目的化合物のトータル収率は、それぞ
れ約20〜30%程度であり、これは公知のN−グルコ
サミン誘導体(6)からの総収率でも約10%前後とな
る。このように、本発明リピドA中間体は、医薬品有効
成分化合物の大量生産のために極めて重要である。
【0073】
【実施例】以下、本発明リピドA中間体の製造のための
原料化合物の製造例(参考例1〜5)、本発明中間体の
製造例(実施例1〜3及び6〜8)並びに本発明中間体
からのリピドA及びその誘導体の製造例(実施例4、
5、9及び10)を挙げる。
【0074】各参考例及び実施例で得られた化合物の構
造並びに各種分析値乃至物性は、表1に記載する。尚、
1H−NMRは、内部基準としてテトラメチルシランを
用い、特に記載しない限り重クロロホルム溶液として測
定した。
【0075】
【参考例1】 (R)−3−(4−トリフルオロメチル
ベンジルオキシ)オクタデカン酸の製造 窒素雰囲気下、塩化ヘキサデカノイル235mlをメル
ドラム酸100gのジクロロメタン300mlとピリジ
ン112mlの溶液に氷冷下に滴下し、氷冷下で1時間
攪拌後、更に室温で1時間攪拌した。反応終了後、減圧
濃縮し、残渣に1規定塩酸を加え、ジクロロメタンで抽
出した。有機層を集めて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。析出した淡黄
色沈殿を濾取し、冷メタノールで洗浄した。
【0076】次に、上記で得られた沈殿物をメタノール
1lに懸濁させ、5時間還流した。反応液を放冷し、更
に氷冷攪拌して沈殿を析出させ、これを濾取して3−オ
キソオクタデカン酸メチルの淡橙色粉末を得た。一方、
母液を濃縮し、析出した沈殿をエタノールより再結晶し
て、同一物質を得た。両者を合わせて乾燥して、合計7
2.6gの淡橙色粉末を得た。
【0077】20ml容量のシュレンクチューブに無水
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)3mlを入
れ、アルゴンガスを5分間通気した。これに、ジクロロ
(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム(II)ポリ
マー41mg及び(R)−(+)−2,2’−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル100m
gを加え、アルゴンガス雰囲気下160℃で20分間加
熱した。放冷後、DMFを減圧留去した後、脱気したメ
タノール3mlを加えた。一方、100mlの封管に、
上記で得られた淡橙色粉末30.0gの無水メタノール
50ml懸濁液を入れ、アルゴンガスを5分間通気した
後、これに上記で調製した触媒をすばやく加えて密封し
た。混合液を室温で攪拌しながら、水素ガスを50kg
f/cm2まで加圧した後、10kgf/cm2まで減圧
した。この操作を3回繰り返した後、90kgf/cm
2まで加圧し、60℃で43時間攪拌した。反応終了
後、減圧濃縮し、残渣を残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液…クロロホルム:メタノール=2
00:1)で精製し、更にn−ヘキサンより再結晶し
て、(R)−3−ヒドロキシオクタデカン酸メチルの淡
黄色粉末24.2gを得た。
【0078】その光学純度は、ユーロピウムトリス[3
−(ヘプタフルオロプロピルヒドロキシメチレン)−
(+)−カンフォレート]を添加して1H−NMRスペ
クトルを測定し、そのメチル基のシグナルの面積比を測
定した結果、99%eeであった。
【0079】続いて、上記で得られた淡黄色粉末6.0
0g、p−トリフルオロメチルベンズアルデヒド5.2
1ml及びヘキサメチルジシロキサン16.3mlをT
HF100mlに溶解し、氷冷下でトリフルオロメタン
スルホン酸トリメチルシリル5.52mlを加え、10
分間攪拌後、トリエチルシラン9.15mlを氷冷下で
加え、1時間攪拌し、次いで室温まで昇温しながら2時
間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えて反応を停止させた後、ジクロロメタン500ml
で抽出した。有機層を集めて飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液…トルエン)で精製して、
(R)−3−(4−トリフルオロメチルベンジルオキ
シ)オクタデカン酸メチルの無色油状物8.05gを得
た。
【0080】上記油状物7.91gをTHF140ml
及び水20mlに溶解し、これに水酸化リチウム1水和
物2.11gを氷冷下で加えた後、室温で24時間攪拌
した。反応終了後、1N塩酸を加えて中和し、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を集めて飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロ
ホルム)で精製して、標記化合物の無色粉末7.06g
を得た。
【0081】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造:
【0082】
【化39】
【0083】・融点:51〜52℃ ・[α]25 D=−4.4(c=1.02;クロロホル
ム) ・ESI−MS(エレクトロスプレーイオン化質量分
析):m/z=493[(M+Cl)-],457[(M−
H)-1H−NMR(δ:ppm) 7.58(d,J=8.2Hz,2H),7.43(d,J=8.2Hz,2
H),4.62(s,2H),3.91-3.87(m,1H),2.64(dd,J=1
5.3,7.6Hz,1H),2.57(dd,J=15.3,5.0Hz,1H),
1.71-1.64(m,1H),1.61-1.55(m,1H),1.42-1.26
(m,26H),0.88(t,J=6.8Hz,3H)
【0084】
【参考例2】 (R)−3−オクタデカノイルオキシオ
クタデカン酸の製造 参考例1の中間工程で得た(R)−3−ヒドロキシオク
タデカン酸メチルの淡黄色粉末7.12gをTHF70
mlに溶かし、これに3.9N水酸化ナトリウム水溶液
7mlを加え、30分間還流した。反応液を放冷し、濃
塩酸を加えて中和し、酢酸エチル300mlで抽出し
た。有機層を集めて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、減圧濃縮して、(R)−3−ヒド
ロキシオクタデカン酸の無色粉末6.85gを得た。
【0085】次に、上記粉末6.85gを酢酸エチル1
50mlに溶解し、そこにトリエチルアミン3.96m
l及び臭化フェナシル4.99gを氷冷下加え、室温で
14時間攪拌した。析出した沈殿を濾去し、濾液を減圧
濃縮した。残渣をクロロホルム300mlで希釈し、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。
得られた粗結晶を酢酸エチルより再結晶して、2−オキ
ソ−2−フェニルエチル(R)−3−ヒドロキシオクタ
デカノエートの無色粉末9.54gを得た。
【0086】続いて、上記粉末9.54gをピリジン2
00mlに溶かし、これに塩化ステアロイル11.6m
lを氷冷下滴下し、室温で1.5時間攪拌した。反応液
に氷水を加え、析出した沈殿を濾取し、これをクロロホ
ルム300mlに溶解した。この溶液を1N塩酸及び飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液…トルエン:酢酸エチル=50:1)
で精製して、2−オキソ−2−フェニルエチル(R)−
3−オクタデカノイルオキシオクタデカノエートの無色
粉末14.3gを得た。
【0087】上記粉末10.1gをTHF50mlと酢
酸150mlの混合溶媒に溶かし、これに亜鉛−銅1
4.5g(亜鉛換算質量)を室温で加え、室温で1時間
攪拌した。反応終了後、固形物を濾別し、濾液と洗浄液
(THF)を合わせて減圧濃縮し、更にトルエン200
mlで減圧共沸濃縮を2回繰り返した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム→
クロロホルム:メタノール=30:1)で精製して、標
記化合物の無色粉末8.25gを得た。
【0088】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0089】
【化40】
【0090】・融点:54〜55℃ ・[α]25 D=−0.4(c=1.03;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=565[(M−H)-1H−NMR(δ:ppm) 5.23-5.18(m,1H),2.63(dd,J=15.8,7.3Hz,1H),
2.58(dd,J=15.8,5.5Hz,1H),2.28(t,J=7.5H
z,2H),1.67-1.56(m,4H),1.31-1.26(m,54H),
0.88(t,J=8.0Hz,6H)
【0091】
【参考例3】 アリル 2−デオキシ−3,4−ジ−O
−ベンジル−2−[(R)−3−(4−トリフルオロメ
チルベンジルオキシ)オクタデカノイルアミノ]−α−
D−グルコピラノシドの製造 D−グルコサミン塩酸塩50.0gの水溶液500ml
に、氷冷下に炭酸水素ナトリウム39.0gを加え、氷
冷下30分間攪拌した。そこに2,2,2−トリクロロ
エチルクロロホルメート38.5mlを氷冷下10分間
で滴下し、室温で2.5時間攪拌した。生じた沈殿を濾
取し、メタノールより再結晶して、2−デオキシ−2−
(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)
−D−グルコピラノース64.7gの無色粉末を得た。
【0092】上記で得られた化合物64.4g及びイオ
ン交換樹脂(商品名:ダウエックス50W−X8;50
〜100メッシュ、H型)56gをアリルアルコール2
00mlに加え、窒素雰囲気下に9時間還流した。反応
混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、更にトルエン10
0mlで減圧共沸濃縮を行った。
【0093】次に、得られた暗褐色油状残渣を無水アセ
トニトリル600mlに溶解し、これにベンズアルデヒ
ドジメチルアセタール40.9ml及びp−トルエンス
ルホン酸1水和物2.5gを室温で加え、窒素雰囲気下
室温で2.5時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液150mlを氷冷下に加え、析出した沈殿
を濾取した。更に濾液より有機層を分取し、酢酸エチル
100mlで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及
び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、減圧濃縮して析出した沈殿を集め、更に残渣に
アセトンと水を加えて析出した沈殿を濾取した。両沈殿
を合わせて酢酸エチル−n−ヘキサンより再結晶して、
アリル4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−2−
(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)
−α−D−グルコピラノシドの無色針状結晶30.2g
を得た。
【0094】上記結晶30.0gを無水ジクロロメタン
500mlに溶解し、これに酸化銀(I)43.2g、
臭化ベンジル22.2ml及びモレキュラーシーブス4
A(和光純薬社製)を室温で加え、窒素雰囲気下、室温
で遮光して24時間攪拌し、更に酸化銀(I)10.0
g及び臭化ベンジル5.0mlを追加して同様に20時
間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、
残渣を最少量のジクロロメタンに溶解し、これにn−ヘ
キサンを加え、析出した沈殿を濾取して、アリル3−O
−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ
−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルア
ミノ)−α−D−グルコピラノシドの無色粉末31.8
gを得た。 ・融点:159〜162℃ ・[α]25 D =+71.0(c=1.02;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=594[(M+Na)+] ・1H−NMR(δ:ppm) 7.50-7.26(m,10H),5.92-5.83(m,1H),5.60(s,
1H),5.27(d,J=17.2Hz,1H),5.22(d,J=10.5
Hz,1H),5.07(d,J=9.6Hz,1H),4.93(d,J=1
2.1Hz,1H),4.91(d,J=3.4Hz,1H),4.79(d,J
=11.9Hz,1H),4.69(d,J=11.7Hz,2H),4.28
(dd,J=10.1,4.6Hz,1H),4.18(dd,J=12.6,5.0
Hz,1H),4.03-3.96(m,2H),3.89-3.84(m,1H),
3.81-3.75(m,3H)。
【0095】続いて、上記粉末10.0gとボランジメ
チルアミン5.14gを無水ジクロロメタン120ml
に溶解し、これに三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯塩
11.1mlの無水ジクロロメタン50ml溶液を氷冷
下に滴下し、氷冷下、窒素雰囲気中で30分攪拌した。
反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を
停止させた後、ジクロロメタン200mlで抽出した。
有機層を集めて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液…トルエン:酢酸エチル=4:1)で
精製して、アリル2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベン
ジル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニ
ルアミノ)−α−D−グルコピラノシドの無色粉末8.
59gを得た。 ・融点:116〜118℃ ・[α]25 D=+82.1(c=1.12;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=596[(M+Na)+] ・元素分析:測定値=C53.70,H5.18,N2.52% 計算値=C53.48,H5.35,N2.44%(C2630Cl3NO7・1/ 2H2O) ・1H−NMR(δ:ppm) 7.35-7.27(m,10H),5.91-5.82(m,1H),5.26(dd,J
=17.2,1.4Hz,1H),5.21(dd,J=10.4,1.4Hz,1
H),5.05(d,J=10.1Hz,1H),4.87(d,J=3.0H
z,1H),4.86(d,J=11.4Hz,2H),4.76(d,J=1
1.9Hz,1H),4.74(d,J=11.4Hz,1H),4.67(d,
J=11.9Hz,2H),4.15(dd,J=12.8,5.3Hz,1
H),3.99-3.93(m,2H),3.82-3.64(m,5H),1.58(br
s,1H)。
【0096】得られた粉末1.5gを酢酸20mlに溶
解し、これに亜鉛−銅3.0g(亜鉛換算質量)を室温
で加え、室温で2.5時間攪拌した。反応終了後、固形
物を濾別し、濾液と洗浄液(THF)を合わせて減圧濃
縮し、更にトルエン100mlで減圧共沸濃縮を2回繰
り返した。残渣を酢酸エチル200mlに溶解し、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液(100mlで2回)及び飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧濃縮して、淡黄色油状物1.04gを得た。
【0097】この油状物と参考例1で得られた化合物
1.32gを無水ジクロロメタン20mlに溶解し、こ
れに1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール53
3mg及び塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド750mgを室温で順次加
え、室温で窒素雰囲気下10時間攪拌した。反応液に飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させた
後、ジクロロメタン100mlで抽出した。有機層を集
めて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液…トルエン:酢酸エチル=3:1)で精製して、標
記化合物の無色アモルファス1.43gを得た。
【0098】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0099】
【化41】
【0100】・融点:135〜137℃ ・[α]25 D=+62.1(c=1.08;クロロホル
ム) ・FAB−MS(高速原子衝撃MS):m/z=841
[(M+H)+1H−NMR(δ:ppm) 7.57(d,J=8.2Hz,2H),7.40(d,J=8.2Hz,2
H),7.35-7.27(m,10H),5.99(d,J=9.2Hz,1
H),5.75-5.68(m,1H),5.16(dd,J=17.4,1.4Hz,1
H),5.09(dd,J=11.7,1.4Hz,1H),4.82(d,J=1
1.0Hz,1H),4.78(d,J=11.4Hz,1H),4.75(d,
J=3.4Hz,1H),4.64(d,J=11.0Hz,1H),4.60
(d,J=11.4Hz,1H),4.56(d,J=2.3Hz,2H),
4.26(td,J=10.1,3.7Hz,1H),4.01(dd,J=12.8,5.
3Hz,1H),3.87-3.83(m,1H),3.81-3.64(m,7H),
2.35(dd,J=14.9,3.8Hz,1H),2.26(dd,J=14.9,
7.8Hz,1H),1.61-1.52(m,2H),1.31-1.21(m,26
H),0.88(t,J=6.8Hz,3H)
【0101】
【参考例4】 1−イミノ−2,2,2−トリクロロエ
チル 6−O−ベンジルオキシメチル−2−デオキシ−
3,4−ジ−O−ベンジル−2−[2,2,2−トリク
ロロエトキシカルボニルアミノ]−D−グルコピラノシ
ドの製造 参考例3の中間工程で得られたアリル2−デオキシ−
3,4−ジ−O−ベンジル−2−(2,2,2−トリク
ロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラ
ノシドの粉末100mgを、無水ジクロロメタン2ml
に溶解し、これにN,N−ジイソプロピルエチルアミン
0.76ml及びベンジルクロロメチルエーテル0.6
0mlを室温で加え、室温、窒素雰囲気下に18時間攪
拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え
て反応を停止させた後、ジクロロメタン20mlで抽出
した。有機層を集めて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及
び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液…トルエン:酢酸エチル=15:
1)で精製して、アリル6−O−ベンジルオキシメチル
−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル−2−
(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)
−α−D−グルコピラノシドの無色粉末125mgを得
た。 ・融点:71〜75℃ ・[α]25 D=+68.7(c=1.13;クロロホル
ム) ・EI−MS(エレクトロイオン化質量分析):m/z=
693[M+1H−NMR(δ:ppm) 7.64-7.26(m,15H),5.92-5.84(m,1H),5.26(dd,J
=16.4,1.4Hz,1H),5.20(dd,J=10.5,1.4Hz,1
H),5.05(d,J=9.8Hz,1H),4.88(d,J=3.7Hz,
1H),4.87-4.59(m,10H),4.17(dd,J=12.8,5.3H
z,1H),4.04-3.96(m,2H),3.88-3.80(m,3H),3.7
7(t,J=9.5Hz,1H),3.70(t,J=9.2Hz,1
H)。
【0102】上記粉末4.74gをTHF100mlに
溶解し、窒素雰囲気とした。これに(1,5−シクロオ
クタジエン)ビス(メチルジフェニルホスフィン)イリ
ジウム(I)ヘキサフルオロホスフェート289mgを
室温で加え、脱気し、次に反応容器内を水素で20秒間
置換した後、再び脱気し、窒素で置換して25分間室温
で攪拌した。更に反応液にヨウ素3.46gと水10m
lを室温で加え、室温で1時間攪拌した。反応液に10
%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、
ジクロロメタン500mlで抽出した。有機層を集めて
10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:メ
タノール=50:1)で精製して、6−O−ベンジルオ
キシメチル−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル
−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルア
ミノ)−D−グルコピラノースの無色粉末4.30gを
得た。 ・融点:176〜180℃ ・[α]25 D=+46.8(c=0.97;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=676[(M+Na)+1H−NMR(δ:ppm) 7.34-7.27(m,15H),5.26(d,J=3.4Hz,1H),5.1
0(d,J=9.6Hz,1H),4.89-4.58(m,10H),4.10-
4.07(m,1H),3.97(td,J=10,1,3.4Hz,1H),3.88-
3.77(m,3H),3.62(t,J=9.4Hz,1H),3.01(brs,
1H)。
【0103】上記粉末1.04g及びトリクロロアセト
ニトリル3.19mlを無水ジクロロメタン20mlに
溶解し、炭酸セシウム259mgを室温で加え、室温で
窒素雰囲気下に2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させた後、ジクロ
ロメタン100mlで抽出した。有機層を集めて飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧
濃縮して、目的化合物の褐色油状物を得た。尚、この化
合物は、精製することなく引き続く反応の原料として用
いた。
【0104】
【実施例1】 アリル 6−O−[6−O−ベンジルオ
キシメチル−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル
−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルア
ミノ)−β−D−グルコピラノシル]−2−デオキシ−
3,4−ジ−O−ベンジル−2−[(R)−3−(4−
トリフルオロメチルベンジルオキシ)オクタデカノイル
アミノ]−α−D−グルコピラノシド(化合物(1
c))の製造 参考例3で得られた化合物1.33gと、参考例4で得
られた化合物(粗生成物)とをジクロロメタン30ml
に溶かし、これにモレキュラーシーブス4Aを加えた
後、−20℃でトリメチルシリルトリフルオロメタンス
ルホネート0.03mlを加え、−20℃で窒素雰囲気
下に1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液を加えて反応を停止させた後、クロロホルム10
0mlで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:メタノー
ル=40:1)で精製して、標記化合物の無色アモルフ
ァス1.69g(収率72%)を得た。
【0105】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0106】
【化42】
【0107】・融点:186〜189℃ ・[α]25 D=+37.7(c=1.00;クロロホル
ム) ・FAB−MS:m/z=1476[(M+H)+1H−NMR(δ:ppm) 7.57(d,J=8.0Hz,2H),7.39(d,J=8.0Hz,2
H),7.33-7.24(m,25H),5.99(d,J=9.4Hz,1
H),5.73-5.65(m,1H),5.14(dd,J=17.3,1.4Hz,
1H),5.08(brs,1H),5.06(dd,J=10.4,1.4Hz,1
H),4.85-4.55(m,16H),4.73(d,J=3.7Hz,1
H),4.62(d,J=8.2Hz,1H),4.29(dt,J=9.8,3.5
Hz,1H),4.09(dd,J=10.5,1.6Hz,1H),3.98(dd,
J=13.1,5.4Hz,1H),3.95-3.92(m,1H),3.89(d
d,J=11.2,2.1Hz,1H),3.87-3.82(m,1H),3.80
(d,J=5.3Hz,1H),3.79-3.74(m,1H),3.72-3.68
(m,3H),3.65(t,J=9.5Hz,1H),3.59(dd,J=
9.6,8.5Hz,1H),3.54-3.51(m,1H),3.44-3.39(m,
1H),2.35(dd,J=15.1,3.8Hz,1H),2.26(dd,J=1
5.1,7.7Hz,1H),1.60-1.43(m,2H),1.33-1.14
(m,26H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)
【0108】
【実施例2】 アリル 6−O−[6−O−ベンジルオ
キシメチル−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル
−2−[(R)−3−オクタデカノイルオキシオクタデ
カノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−
デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル−2−[(R)−
3−(4−トリフルオロメチルベンジルオキシ)オクタ
デカノイルアミノ]−α−D−グルコピラノシド(化合
物(1b))の製造 実施例1で得られた化合物(1c)の1.04gをTH
F15mlと酢酸10mlの混合溶媒に溶かし、これに
亜鉛−銅2.0g(亜鉛換算質量)を室温で加え、室温
で4.5時間攪拌した。反応終了後、固形物を濾別し、
濾液と洗浄液(THF)を合わせて減圧濃縮し、更にト
ルエン100mlで減圧共沸濃縮を2回繰り返した。残
渣をクロロホルム200mlに溶かし、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮して、アリル 6−
O−(2−アミノ−6−O−ベンジルオキシメチル−2
−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル−β−D−グル
コピラノシル)−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベン
ジル−2−[(R)−3−(4−トリフルオロメチルベ
ンジルオキシ)オクタデカノイルアミノ]−α−D−グ
ルコピラノシドの淡黄色油状物0.92gを得た。
【0109】上記で得られた粗生成物と、参考例2で得
られた化合物0.59gを乾燥ジクロロメタン20ml
に溶かし、これに4−ジメチルアミノピリジン13m
g、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール0.
14g及び塩酸−1−エチル−3−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド0.20gを氷冷下に順次
加え、室温で窒素雰囲気下15時間攪拌した。反応液に
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ
た後、クロロホルム150mlで抽出した。有機層を飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…
クロロホルム:アセトン=15:1)で精製して、標記
化合物の無色アモルファス0.83g(収率65%)を
得た。
【0110】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0111】
【化43】
【0112】・融点:198〜201℃ ・[α]25 D=+27.9(c=0.97;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=1872[(M+Na)+1H−NMR(δ:ppm) 7.56(d,J=8.1Hz,2H),7.39(d,J=8.1Hz,2
H),7.32-7.23(m,25H),6.04(d,J=7.6Hz,1
H),5.99(d,J=9.4Hz,1H),5.73-5.65(m,1H),
5.12(dd,J=17.2,1.6Hz,1H),5.07-5.02(m,1H),
5.04(dd,J=10.4,1.6Hz,1H),4.99(d,J=7.3H
z,1H),4.79-4.55(m,15H),4.29(td,J=9.4,3.6
Hz,1H),4.21(dd,J=8.9,8.8Hz,1H),4.06(dd,
J=10.7,1.5Hz,1H),3.99(dd,J=13.1,5.3Hz,
1H),3.89(dd,J=11.0,2.3Hz,1H),3.86-3.81(m,
1H),3.79-3.74(m,1H),3.78(dd,J=11.0,4.9Hz,
1H),3.73-3.68(m,2H),3.66-3.60(m,3H),3.58
(t,J=8.9Hz,1H),3.48(ddd,J=8.8,7.6,7.3H
z,1H),2.35(dd,J=15.1,7.1Hz,1H),2.33(dd,J
=14.9,3.9Hz,1H),2.25(dd,J=14.9,7.6Hz,1
H),2.22(dd,J=15.1,5.3Hz,1H),2.12(t,J=7.
6Hz,2H),1.60-1.42(m,6H),1.32-1.13(m,80
H),0.88(t,J=7.0Hz,9H)
【0113】
【実施例3】 6−O−[6−O−ベンジルオキシメチ
ル−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル−2−
[(R)−3−オクタデカノイルオキシオクタデカノイ
ルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−デオキ
シ−3,4−ジ−O−ベンジル−2−[(R)−3−
(4−トリフルオロメチルベンジルオキシ)オクタデカ
ノイルアミノ]−α−D−グルコピラノース(化合物
(1a))の製造 実施例2で得られた化合物350mgを無水THF10
mlに溶かし、窒素雰囲気とした。これに(1,5−シ
クロオクタジエン)ビス(メチルジフェニルホスフィ
ン)イリジウム(I)ヘキサフルオロホスフェート8m
gを室温で加え、脱気し、次に反応容器内を水素で20
秒間置換した後、再び脱気し、窒素で置換して25分間
室温で攪拌した。更に反応液にヨウ素96mgと水0.
5mlを室温で加え、室温で2時間攪拌した。反応液に
10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止さ
せ、クロロホルム30mlで抽出した。有機層を10%
チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:アセトン
=15:1)で精製して、標記化合物の無色粉末330
mg(収率96%)を得た。
【0114】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0115】
【化44】
【0116】・融点:195〜200℃ ・[α]25 D=+25.6(c=1.01;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=1832[(M+Na)+1H−NMR(δ:ppm) 7.62-7.58(m,2H),7.47-7.43(m,2H),7.30-7.20
(m,25H),6.11(d,J=9.4Hz,2H),5.31(d,J
=7.8Hz,1H),5.08-5.01(m,2H),4.86-4.43(m,1
5H),4.31-4.28(m,1H),4.23-4.18(m,1H),4.06-
4.02(m,2H),3.91-3.81(m,3H),3.74-3.69(m,2
H),3.65-3.59(m,1H),3.49-3.42(m,1H),3.29-3.1
7(m,2H),2.34-2.25(m,4H),2.17(t,J=7.6H
z,2H),1.58-1.40(m,6H),1.31-1.23(m,80H),0.8
8(t,J=7.0Hz,9H)
【0117】
【実施例4】 リピドAの製造 工程1:ベンジルオキシ[2−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)エトキシ]−(N,N−ジイソプロピルア
ミノ)ホスフィンの製造 三塩化リン4.36mlの無水ジエチルエーテル50m
l溶液に、ピリジン4.04mlを−78℃で加え、更
にこれにベンジルアルコール5.17mlのジエチルエ
ーテル25ml溶液を−78℃で滴下し、室温で1.5
時間攪拌した。反応終了後、析出した沈殿を濾去し、濾
液を減圧濃縮して無色油状物9.55gを得た。
【0118】次に、上記油状物を無水ジクロロメタン3
0mlに溶解し、これにジイソプロピルアミン12.8
mlの無水ジクロロメタン15ml溶液を−78℃で滴
下し、室温で2時間攪拌した。続いて、この反応液に2
−ベンジルオキシカルボニルアミノエタノール8.92
g及びジイソプロピルエチルアミン15.9mlの無水
ジクロロメタン80ml溶液を氷冷下滴下し、室温で1
8時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液…n−へキサン:酢酸エチ
ル:トリエチルアミン=30:10:2)で精製して、
標記化合物の無色油状物13.4gを得た。
【0119】得られた化合物の1H−NMRスペクトル
は、文献[ Bioorg. Med. Chem.,2(11), 1209 (1994)
]と一致した。 工程2:リン酸2−アミノエチル6−O−[2−デオキ
シ−2−[(R)−3−オクタデカノイルオキシオクタ
デカノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2
−デオキシ−2−[(R)−3−ヒドロキシオクタデカ
ノイルアミノ]−α−D−グルコピラノース(リピド
A,化合物(3))の製造 実施例3で得られた化合物(1c)の69.6mgを無
水ジクロロメタン10mlに溶かし、これにモレキュラ
ーシーブス4Aを加えた後、上記工程1)で得られた化
合物24.9mg及び1H−テトラゾール8.0mgを
室温で順次加え、室温で1時間攪拌した。
【0120】次に、この反応液中にm−クロロ過安息香
酸16.6mgの無水ジクロロメタン3ml溶液を−7
8℃で加え、−78℃で10分間攪拌した。反応液に飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、
クロロホルム30mlで抽出した。有機層を集めて飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減
圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液…クロロホルム:アセトン=15:1に、ト
リエチルアミン1%(v/v)を添加した液)で精製し
て、1−O−[ベンジルオキシ−(2−ベンジルオキシ
アミノエトキシ)ホスホオリルオキシ]−6−O−[6
−O−ベンジルオキシメチル−2−デオキシ−3,4−
ジ−O−ベンジル−2−[(R)−3−オクタデカノイ
ルオキシオクタデカノイルアミノ]−β−D−グルコピ
ラノシル]−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル
−2−[(R)−3−(4−トリフルオロメチルベンジ
ルオキシ)オクタデカノイルアミノ]−α−D−グルコ
ピラノシド35.3mgを得た。このものは、精製する
ことなく次の反応に用いた。
【0121】上記で得られた化合物35.3mgをTH
F15mlに溶解し、これに蒸留水1.5ml、酢酸
0.8ml及び水酸化パラジウム−炭素(パラジウム2
0%)183mgを加え、混合物を水素加圧下(9kg
f/cm2)、室温で14時間攪拌した。反応終了後、
トリエチルアミンを加えて中和し、触媒を濾別し、濾液
を濃縮し、残渣に蒸留水を加えて凍結乾燥した。得られ
た粗粉末をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液…クロロホルム:メタノール:蒸留水:トリエチルア
ミン=30:8:0.7:0.05)で精製後、凍結乾
燥して、トリエチルアミン塩酸塩36%(1H−NMR
面積より算出)を含む標記化合物の無色粉末8.2mg
(収率25%)を得た。
【0122】この粉末を、少量の水に懸濁させ、メンブ
ランフィルター(アドバンテック社製、商品名:H05
0A025A)を用いて濾過した。得られた沈殿を再び
水に懸濁させ、凍結乾燥して、標記化合物の無色結晶
4.6mg(収率18%)を得た。
【0123】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。
【0124】
【化45】
【0125】・ESI−MS:m/z=1293[(M−
H)-] ・1H−NMR(δ:ppm)(CDCl3:MeOH-d4=1:1) 5.51(d,J=6.4Hz,1H),5.30-5.25(m,1H),4.38
(d,J=8.7Hz,1H),4.26-4.15(m,1H),4.20(dd,
J=9.1,8.6Hz,1H),4.11-4.03(m,1H),4.06(d,
J=12.1Hz,1H),3.99(brs,1H),3.93(d,J=10.
5Hz,1H),3.89(dd,J=12.2,1.9Hz,1H),3.82(d
d,J=12.1,8.6Hz,1H),3.72(dd,J=12.2,5.3H
z,1H),3.71(dd,J=10.5,9.8Hz,1H),3.58(dd,
J=9.9,8.7Hz,1H),3.41(dd,J=9.9,8.2Hz,1
H),3.37-3.29(m,1H),3.35-3.25(m,1H),3.34-
3.28(m,1H),3.24-3.20(m,1H),3.14(dd,J=9.8,
9.1Hz,1H),2.52(dd,J=14.5,7.7Hz,1H),2.4
9(dd,J=14.5,5.5Hz,1H),2.40-2.28(m,2H),2.
37-2.27(m,2H),1.63(brs,4H),1.55-1.47(m,2
H),1.28(brs,80H),0.89(t,J=6.9Hz,9H) 尚、得られた化合物の1H−NMR及びマススペクトル
データは、天然物に一致した。
【0126】
【実施例5】 リン酸 2−デオキシ−6−O−[2−
デオキシ−2−[(R)−3−オクタデカノイルオキシ
オクタデカノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシ
ル]−2−[(R)−3−ヒドロキシオクタデカノイル
アミノ]−α−D−グルコピラノース(リピドA誘導
体,化合物(3’))の製造 実施例3で得られた化合物(1c)の50mg及びテト
ラベンジルピロホスフェート17.8mgを無水THF
5mlに溶かし、これに1.04Mリチウムビス(トリ
メチルシリル)アミド35μlを−78℃で加え、0℃
まで徐々に昇温させながら2時間攪拌した。反応液に飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、
クロロホルム20mlで2回抽出した。有機層を集めて
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液…クロロホルム:アセトン=10:
1)で精製して、6−O−[6−O−ベンジルオキシメ
チル−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル−2−
[(R)−3−オクタデカノイルオキシオクタデカノイ
ルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−1−O−ビ
ス(ベンジルオキシ)ホスホリル−2−デオキシ−3,
4−ジ−O−ベンジル−2−[(R)−3−(4−トリ
フルオロメチルベンジルオキシ)オクタデカノイルアミ
ノ]−α−D−グルコピラノシド77mgを得た。この
ものは、精製することなく次の反応に用いた。
【0127】上記で得られた化合物77mgをTHF5
mlに溶解し、これにパラジウム黒100mgのTHF
1ml懸濁液を加えた。これを、水素加圧下(8kgf
/cm2)、室温で14時間攪拌した。その後、更にパ
ラジウム黒100mgのTHF1ml懸濁液を加え、水
素加圧下(8kgf/cm2)、室温で24時間攪拌し
た。反応終了後、パラジウム黒を濾別し、濾液をトリエ
チルアミンで中和し、減圧濃縮し、残渣に蒸留水を加え
て凍結乾燥した。得られた粗粉末を液−液分配カラムク
ロマトグラフィー(担体…ファルマシアバイオテク社
商品名セファデックスLH−20、溶出液…クロロホル
ム:メタノール:2−プロパノール:蒸留水:トリエチ
ルアミン=300:360:80:300:0.02、
有機層が固定層で水層が移動層)で精製後、凍結乾燥し
て標記化合物の無色粉末8.3mg(収率24%)を得
た。
【0128】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0129】
【化46】
【0130】・ESI−MS:m/z=1250[(M−
H)-] ・1H−NMR(δ:ppm)(CDCl3:MeOH-d4=1:1) 5.46(d,J=4.5Hz,1H),5.26(m,1H),4.51-4.47
(m,1H),4.17-4.13(m,1H),4.07-3.88(m,4H),3.
83-3.64(m,4H),3.45-3.42(m,1H),3.31-3.27(m,
2H),3.21-3.16(m,1H),2.57-2.49(m,2H),2.42-
2.22(m,4H),1.71-1.05(m,86H),0.89(t,J=6.6H
z,9H)
【0131】
【参考例5】 1−イミノ−2,2,2−トリクロロエ
チル 2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−ベンジル
−2−[2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルア
ミノ]−D−グルコピラノシドの製造 トリフルオロメタンスルホン酸無水物0.88mlを無
水ジクロロメタン20mlと混合し、これにベンジルア
ルコール0.54mlと2,6−ジ−t−ブチルピリジ
ン1.17mlの無水ジクロロメタン20ml溶液を−
78℃で滴下し、−78℃で20分間攪拌した。その
後、この溶液に、参考例3の中間工程で得られたアリル
2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル−2−
[2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ]
−α−D−グルコピラノシド1.00gと2,6−ジ−
t−ブチルピリジン0.78mlの無水ジクロロメタン
20ml溶液を−78℃で滴下した。滴下終了後、−2
0℃で2時間攪拌し、更に0℃で30分間攪拌した。反
応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停
止させた後、クロロホルム100mlで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液…クロロホルム:アセトン=10
0:1)で精製して、アリル2−デオキシ−3,4,6
−トリ−O −ベンジル−2−(2,2,2−トリクロ
ロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノ
シドの無色粉末1.10gを得た。 ・融点:71−75℃ ・[α]25 D=+72.1(c=1.12;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=686[(M+Na)+] ・1H−NMR(δ:ppm) 7.46-7.25(m,13H), 7.16-7.15(m,2H), 5.91-5.83(m,1
H), 5.25(dd,J=17.2,1.4Hz,1H), 5.19(dd,J=10.4,1.4H
z,1H), 5.05(d,J=9.8Hz,1H), 4.89(d,J=3.4Hz,1H),4.85
-4.51(m,8H), 4.16(dd,J=12.8,5.3Hz,1H), 4.03-3.95
(m,2H), 3.82-3.79(m,1H), 3.77-3.71(m,3H), 3.67(dd,
J=10.6,1.7Hz,1H). 上記粉末を用い、参考例4の対応する反応と同様の処理
を行い、2−デオキシ−3,4,6−トリ−O −ベン
ジル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニ
ルアミノ)−D−グルコピラノースを得た。 ・融点:204.5−207℃ ・ESI−MS :m/z=646[(M+Na)+] ・1H−NMR(δ:ppm) 7.46-7.27(m,13H), 7.17-7.04(m,2H), 5.25(t,J=3.4Hz,
1H), 5.08(d,J=9.6Hz,1H), 4.85-4.51(m,8H), 4.05(dt,
J=9.7,3.7Hz,1H), 3.78-3.75(m,1H), 3.77(t,J=9.2Hz,1
H), 3.66(d,J=3.7Hz,2H), 3.61(dd,J=9.7,9.2Hz,1H),
3.14(d,J=2.1Hz,1H) ・元素分析:測定値=C57.90,H5.12,N2.44% 計算値=C57.66,H5.16,N2.24% [α]25 D=+48.8(c=1.01;クロロホル
ム) 更に、参考例4の対応する反応と同様の処理を行い、目
的化合物の油状物を得た。尚、この化合物は、精製する
ことなく引き続く反応の原料として用いた。
【0132】
【実施例6】 アリル 6−O−[2−デオキシ−3,
4,6−トリ−O−ベンジル−2−(2,2,2−トリ
クロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピ
ラノシル]−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベンジル
−2−[(R)−3−(4−トリフルオロメチルベンジ
ルオキシ)オクタデカノイルアミノ]−α−D−グルコ
ピラノシドの製造 参考例3で得られた化合物と、参考例4で得られた化合
物(粗生成物)を用い、実施例1と同様にして、目的化
合物を得た。
【0133】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0134】
【化47】
【0135】・融点:190.5−195℃ ・[α]25 D=+39.0(c=1.09;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=1467[(M+Na)+] ・元素分析:測定値=C65.52,H6.79,N2.02% 計算値=C65.57,H6.83,N1.94% ・1H−NMR(δ:ppm) 7.57(d,J=8.0Hz,2H), 7.40(d,J=8.0Hz,2H), 7.32-7.27
(m,23H), 7.25(d,J=2.1Hz,2H), 6.01(d,J=9.2Hz,1H),
5.74-5.67(m,1H), 5.15(dd,J=17.3,1.4Hz,1H), 5.08(br
s,1H), 5.07(dd, J=10.3,1.4Hz,1H), 4.80-4.68(m,6H),
4.75(d,J=3.4Hz,1H), 4.61-4.52(m,9H), 4.30(td,J=9.
9,3.4Hz,1H), 4.11(d,J=8.9Hz,1H), 4.02(dd,J=12.9,5.
4Hz,1H), 3.92(brs,1H), 3.87-3.82(m,1H), 3.78-3.60
(m,8H), 3.55-3.52(m,1H), 3.45-3.40(m,1H), 2.34(dd,
J=14.9,3.9Hz,1H), 2.26(dd,J=14.9,7.6Hz,1H), 1.60-
1.44(m,2H), 1.31-1.26(m,26H), 0.88(t,J=7.0Hz,3H)
【0136】
【実施例7】 アリル 6−O−[2−デオキシ−2−
[(R)−3−オクタデカノイルオキシオクタデカノイ
ルアミノ]−3,4,6−トリ−O−ベンジル−β−D
−グルコピラノシル]−2−デオキシ−3,4−ジ−O
−ベンジル−2−[(R)−3−(4−トリフルオロメ
チルベンジルオキシ)オクタデカノイルアミノ]−α−
D−グルコピラノシドの製造 実施例6で得られた化合物を用い、実施例2と同様にし
て、目的化合物を得た。
【0137】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0138】
【化48】
【0139】・融点:203−206.5℃ ・[α]25 D=+27.4(c=1.02;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=1842[(M+Na)+] ・元素分析:測定値=C73.64,H9.08,N1.62% 計算値=C73.89,H9.14,N1.54% ・1H−NMR(δ:ppm) 7.56(d,J=8.0Hz,2H), 7.39(d,J=8.0Hz,2H), 7.31-7.16
(m,25H), 6.01(d,J=7.3Hz,1H), 6.00(d,J=9.2Hz,1H),
5.74-5.66(m,1H), 5.14(dd,J=17.3,1.6Hz,1H), 5.06-5.
03(m,2H), 4.96(d,J=7.3Hz,1H), 4.77-4.48(m,13H), 4.
29(td,J=9.8,3.7Hz,1H), 4.16(dd,J=8.9,7.8Hz,1H), 4.
07(d,J=8.9Hz,1H), 4.02(dd,J=12.8,5.3Hz,1H), 3.86-
3.82(m,1H), 3.79-3.60(m,9H), 3.51(dd,J=16.4,7.6Hz,
1H), 2.36-2.32(m,2H), 2.28-2.20(m,2H), 2.12(t,J=7.
6Hz,2H), 1.51-1.43(m,6H), 1.32-1.12(m,80H), 0.88
(t,J=7.0Hz,9H)
【0140】
【実施例8】 6−O−[2−デオキシ−2−[(R)
−3−オクタデカノイルオキシオクタデカノイルアミ
ノ]−3,4,6−トリ−O−ベンジル−β−D−グル
コピラノシル]−2−デオキシ−3,4−ジ−O−ベン
ジル−2−[(R)−3−(4−トリフルオロメチルベ
ンジルオキシ)オクタデカノイルアミノ]−α−D−グ
ルコピラノースの製造 実施例7で得られた化合物を用い、実施例3と同様にし
て、目的化合物を得た。
【0141】このものの構造及び物性は次の通りであ
る。 ・構造
【0142】
【化49】
【0143】・融点:202−206.5℃ ・[α]25 D=+23.8(c=0.97;クロロホル
ム) ・ESI−MS:m/z=1802[(M+Na)+] ・元素分析:測定値=C73.14,H8.81,N1.88% 計算値=C73.53,H9.11,N1.57% ・1H−NMR(δ:ppm) 7.62-7.58(m,2H), 7.47-7.44(m,2H), 7.33-7.12(m,25
H), 6.13(d,J=9.4Hz,1H),6.09(d,J=7.8Hz,1H), 5.30(d,
J=7.6Hz,1H), 5.07(d,J=3.4Hz,1H), 5.05-5.00(m,1H),
4.80-4.44(m,13H), 4.31-4.26(m,1H), 4.23-4.17(m,1
H), 4.09-4.02(m,2H), 3.95-3.93(m,1H), 3.87-3.84(m,
1H), 3.76-3.18(m,7H), 2.37-2.24(m,4H), 2.18-2.13
(m,2H), 1.55-1.47(m,6H), 1.31-1.23(m,80H), 0.88(t,
J=6.9Hz,9H)
【0144】
【実施例9】 リピドAの製造 実施例8で得られた化合物を用い、実施例4と同様にし
て、目的化合物を得た。得られた化合物は、実施例4で
得られたリピドAと完全に一致した。
【0145】
【実施例10】 実施例8で得られた化合物を用い、実
施例5と同様の反応を行って、実施例5と同一の化合物
を得た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1a): 【化1】 [式中、R1 はアリル基を示す。R2 は還元的に脱離さ
    れ得る基を示す。R3 は加水素分解され得る基を示
    す。]で表されるリピドA中間体。
  2. 【請求項2】 一般式(1a’): 【化2】 [式中、R1 は上記に同じ。R2aは2,2,2−トリク
    ロロエトキシカルボニル基を示す。R3aはベンジル基、
    3bはベンジル基又はベンジルオキシメチル基及びR3c
    は4−トリフルオロメチルベンジル基を示す。]で表さ
    れる請求項1に記載のリピドA中間体。
  3. 【請求項3】 一般式(1b): 【化3】 [式中、R1 及びR3 は上記に同じ。]で表されるリピ
    ドA中間体。
  4. 【請求項4】 一般式(1b’): 【化4】 [式中、R1 、R3a、R3b及びR3cは上記に同じ。]で
    表される請求項3に記載のリピドA中間体。
  5. 【請求項5】 一般式(1c): 【化5】 [式中、R3 は上記に同じ。]で表されるリピドA中間
    体。
  6. 【請求項6】 一般式(1c’): 【化6】 [式中、R3a、R3b及びR3cは上記に同じ。]で表され
    る請求項5に記載のリピドA中間体。
  7. 【請求項7】 一般式(1c): 【化7】 [式中、R3 は前記に同じ。]で表されるリピドA中間
    体と、一般式(2a): 【化8】 [式中、R4 は加水素分解され得る基を示す。R5 は低
    級アルキル基を示す。]で表される化合物とを反応さ
    せ、得られる化合物を酸化して、一般式(3a): 【化9】 [式中、R3 及びR4 は上記に同じ。]で表されるリピ
    ドA中間体を得、これを加水素分解することを特徴とす
    る、式(3): 【化10】 で表されるリピドAの製造方法。
  8. 【請求項8】 一般式(1c): 【化11】 [式中、R3 は上記に同じ。]で表されるリピドA中間
    体と、一般式(2b): 【化12】 [式中、R4 は上記に同じ。]で表される化合物を反応
    させて、一般式(3b): 【化13】 [式中、R3 及びR4 は上記に同じ。]で表されるリピ
    ドA中間体を得、これを加水素分解することを特徴とす
    る、一般式(3’): 【化14】 で表されるリピドA誘導体の製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式(1b): 【化15】 [式中、R1 及びR3 は上記に同じ。]で表されるリピ
    ドA中間体をそのOR1 基にて異性化した後、R1 基の
    開裂反応を行うことを特徴とする、請求項5又は6に記
    載の一般式(1c)で表されるリピドA中間体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 一般式(1a): 【化16】 [式中、R1 、R2 及びR3 は上記に同じ。]で表され
    るリピドA中間体のR2 基を還元的に脱離させた後、式
    (4) 【化17】 で表されるカルボン酸誘導体を反応させることを特徴と
    する、請求項3又は4に記載の一般式(1b)で表され
    るリピドA中間体の製造方法。
  11. 【請求項11】 一般式(5): 【化18】 [式中、R2 及びR3 は上記に同じ。]で表される化合
    物と一般式(6): 【化19】 [式中、R1 及びR3 は上記に同じ。]で表される化合
    物とを反応させることを特徴とする、請求項1又は2に
    記載の一般式(1a)で表されるリピドA中間体の製造
    方法。
JP21716699A 1998-11-30 1999-07-30 リピドa中間体、その製法、リピドa及びその誘導体の製法 Withdrawn JP2000226397A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21716699A JP2000226397A (ja) 1998-11-30 1999-07-30 リピドa中間体、その製法、リピドa及びその誘導体の製法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-339684 1998-11-30
JP33968498 1998-11-30
JP21716699A JP2000226397A (ja) 1998-11-30 1999-07-30 リピドa中間体、その製法、リピドa及びその誘導体の製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000226397A true JP2000226397A (ja) 2000-08-15

Family

ID=26521856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21716699A Withdrawn JP2000226397A (ja) 1998-11-30 1999-07-30 リピドa中間体、その製法、リピドa及びその誘導体の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000226397A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008059035A2 (en) * 2006-11-16 2008-05-22 Om Pharma Functionalized beta 1,6 glucosamine disaccharides and process for their preparation
JP2009001517A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Noguchi Inst トリクロロエチルオキシカルボニル化α−ガラクトサミニド誘導体
WO2013166431A1 (en) * 2012-05-03 2013-11-07 Beth Isreal Deaconess Medical Center, Inc. Lipids that increase insulin sensitivity and methods of using the same
WO2014144777A3 (en) * 2013-03-15 2014-11-20 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Lipids that increase insulin sensitivity and methods of using the same
WO2018155051A1 (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 一般財団法人阪大微生物病研究会 リピドa
US11013711B2 (en) 2016-06-10 2021-05-25 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Fatty acid esters of hydroxy fatty acids (FAHFAs) for use in the treatment of type 1 diabetes

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008059035A2 (en) * 2006-11-16 2008-05-22 Om Pharma Functionalized beta 1,6 glucosamine disaccharides and process for their preparation
WO2008059035A3 (en) * 2006-11-16 2009-09-24 Om Pharma Functionalized beta 1,6 glucosamine disaccharides and process for their preparation
CN101627048A (zh) * 2006-11-16 2010-01-13 Om药物公司 功能性β-1,6葡糖胺二糖以及它们的制备方法
JP2010510190A (ja) * 2006-11-16 2010-04-02 オーエム ファルマ 官能性ベータ1,6グルコサミン二糖類およびその製造方法
RU2481352C2 (ru) * 2006-11-16 2013-05-10 Ом Фарма Функционализированные бета 1,6 глюкозамин-дисахариды и способ их получения
JP2009001517A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Noguchi Inst トリクロロエチルオキシカルボニル化α−ガラクトサミニド誘導体
WO2013166431A1 (en) * 2012-05-03 2013-11-07 Beth Isreal Deaconess Medical Center, Inc. Lipids that increase insulin sensitivity and methods of using the same
US11174216B2 (en) 2012-05-03 2021-11-16 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Lipids that increase insulin sensitivity and methods of using the same
WO2014144777A3 (en) * 2013-03-15 2014-11-20 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Lipids that increase insulin sensitivity and methods of using the same
US10604473B2 (en) 2013-03-15 2020-03-31 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Lipids that increase insulin sensitivity and methods of using the same
US11013711B2 (en) 2016-06-10 2021-05-25 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Fatty acid esters of hydroxy fatty acids (FAHFAs) for use in the treatment of type 1 diabetes
WO2018155051A1 (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 一般財団法人阪大微生物病研究会 リピドa

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0688783B1 (en) Method for preparing 2'-deoxy-2',2'-difluornucleosides
US6680382B2 (en) Process for preparing purine nucleosides
EP0193903B1 (en) Production of cytosine nucleosides
US6512107B2 (en) Process for the preparation of 2′-fluoro-5-methyl-β-L-arabinofuranosyluridine
Castro-Pichel et al. A facile synthesis of ascamycin and related analogues
US5633366A (en) Pyrimidine nucleoside derivatives and methods for producing them
Czifrák et al. Anomeric α-azido acid (2-azido-2-deoxy-hept-2-ulopyranosonic acid) derivatives en route to peptides incorporating sugar amino acids
JP2000226397A (ja) リピドa中間体、その製法、リピドa及びその誘導体の製法
Knapp et al. Synthesis of 1-O-methyl-. beta., D-ezoaminuroic acid
KR100699099B1 (ko) 1-α-할로-2,2-다이플루오로-2-데옥시-D-라이보퓨라노스유도체 및 이의 제조방법
EP0350292B1 (en) Process for preparing 2'-deoxy-beta-adenosine
EP0519763B1 (en) Cyclohexylbutyric acid derivatives and their use in the production of optically active cyclohexylnorstatine
Kato et al. Total synthesis of uracil polyoxin C
KR0144685B1 (ko) 아릴아세트산 모노 에스테르 및 그의 제조방법
JP3165420B2 (ja) D−ペントフラノース誘導体及びその製造法
KR100247734B1 (ko) 디-펜토푸라노오즈유도체및그의제조방법
US7947824B2 (en) Process for preparing purine nucleosides
Cooperwood et al. Synthesis of L-3′-hydroxymethylribonucleosides
PT673947E (pt) Derivados de psicofuranose e psicopiranose
JP2770357B2 (ja) ヌクレオシド誘導体の製造方法
JP4169583B2 (ja) 光学活性デオキシイノシトールリン酸エステル誘導体及びそれらの製造法
CA1335187C (en) Dideoxyinosine by enzymatic deamination of dideoxyadenosine
JPH01272595A (ja) 2’―デオキシ―5―フルオロウリジン―ジアシル誘導体の製造方法
JPH072846A (ja) テトラヒドロフルフリルアルコール誘導体
Yu et al. Selective acylation of ribonucleotides and ribonucleosides with acylimidazoles

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20060810

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761