JP2013103683A - 車両衝突判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、高い衝突判定精度を安定して得ることができる車両衝突判定装置を提供する。
【解決手段】衝突時の衝撃を吸収する複数の吸収領域A1,A2が設けられたエクステンションフレーム111を有する車両100に生じる音響帯域の高周波振動と、該音響帯域より低い帯域の低周波振動とを検出する振動検出手段(音響センサ11及び加速度センサ12)と、エクステンションフレーム111に設けられた複数の吸収領域A1,A2のうちの何れか1つの吸収領域が潰れることにより算出される高周波振動のエネルギー変化量及び低周波振動の積分値に基づいて、衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断する閾値切替判断手段と、この判断結果に応じて設定された衝突判定閾値と積分値とを比較することで衝突判定を行う衝突判定手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両衝突判定装置に関する。
一般的に、車両衝突時に乗員を保護するためのシステムとして、SRS(Supplemental Restraint System)エアバッグシステムが知られている。このSRSエアバッグシステムとは、車両の各部に設置された加速度センサから取得した加速度データを基に、車両衝突の発生を検知してエアバッグ等の乗員保護装置を起動するものである。
以下の特許文献1には、車両中央部に設置されたSRSユニット(SRSエアバッグシステムを統括制御するECU)内に設置されたユニットセンサに加えて、車両前部に設置された複数のフロントクラッシュセンサを備えるSRSエアバッグシステムが開示されている。このシステムでは、ユニットセンサとフロントクラッシュセンサとから得られる加速度データに基づいて、前面衝突(正面衝突、オフセット衝突、斜突を含む)が発生したか否かの判定を行い、その判定結果に応じて乗員保護装置の起動制御を行っている。
また、近年では、音響センサを用いて衝突時の車体変形に起因して発生する衝撃音を検出し、その検出結果を基に衝突判定を行うCISS(Crash Impact Sound Sensing)技術の開発が進んでいる。以下の特許文献2には、バルク音波センサを用いて車両衝突時に車体要素(サイドメンバー)に発生するトランスバーサル方向のバルク音波の振れを検出し、その検出結果を基に衝突判定を行う技術が開示されている。
尚、上述した加速度センサ及び音響センサは、共に振動を検出する振動センサに属するものであるが、検出対象振動の周波数帯域が異なる。一般的に、加速度センサは、周波数帯域0Hz〜400Hzの低周波振動を検出して加速度データとして出力し、音響センサは、周波数帯域5kHz〜20kHz(音響帯域)の高周波振動を検出して音響データとして出力する。
特開平10−287203号公報 特表2001−519268号公報
ところで、上述した特許文献1において、ユニットセンサに加えてフロントクラッシュセンサを用いるのは、車両の衝突モードが、乗員保護装置の起動が必要なモードであるのか、或いは、乗員保護装置の起動が不要なモードであるのかを迅速且つ正確に判定するためである。尚、乗員保護装置の起動が必要な衝突モードは、例えば高速オフセット衝突であり、乗員保護装置の起動が不要な衝突モードは、例えば低速オフセット衝突である。
具体的に、ユニットセンサは前面衝突時の車体変形が小さい車両中央部に設置されているため、衝突発生時点から衝突モードを正確に判別できる程の大きな差がセンサ出力に現れるまで長い時間(約40ms以上)を要する。ここで、乗員保護の観点から、乗員保護装置の起動は衝突発生時点から20〜30msの間であることが理想とされているため、ユニットセンサだけでは要求される乗員保護性能を満足できない。そこで、従来は、前面衝突時の車体変形が大きい車両前部にフロントクラッシュセンサを設けることで、迅速且つ正確な衝突判定を実現している。
フロントクラッシュセンサはシステムコストの上昇を招く要因となっているため、SRSユニットに内蔵されたユニットセンサのみで衝突判定を行うことが理想であるが、上記のようにユニットセンサだけでは要求される乗員保護性能を満足できない。そこで、ユニットセンサとして加速度センサの代わりに音響センサを用いることで、フロントクラッシュセンサを不要とするシステムの構築が試みられている。音響センサから得られる音響データは、車体が変形(損壊)する特徴を捉えやすい傾向があり、衝突モードの判別も容易で、迅速且つ正確な衝突判定の実現に有効であると考えられる。
しかしながら、衝突時に音響センサから得られる音響データは、自己の車両が損壊する音のみならず、衝突相手が関係する音(例えば、衝突時の打撃音や衝突相手が損壊する音)を含んだものである。ここで、衝突相手が関係する音の周波数成分や大きさは、衝突相手の構造や材質等に応じて大きく変化するため、衝突相手によって衝突判定精度が大きく変化するという問題があった。また、音響帯域の振動成分は、損壊した場所(車体衝突位置)からSRSユニットに届くまでの区間で減衰しやすく、且つ車体の構造上の違いから減衰の度合いも異なるため、衝突判定精度が安定しないという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、高い衝突判定精度を安定して得ることができる車両衝突判定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両衝突判定装置は、衝突時の衝撃を吸収する複数の吸収領域が設けられた拡張フレームを有する車両に生じる音響帯域の高周波振動と、該音響帯域より低い帯域の低周波振動とを検出する振動検出手段と、前記高周波振動のエネルギー変化量を算出する第1演算手段と、前記低周波振動の積分値を算出する第2演算手段と、前記拡張フレームに設けられた複数の吸収領域のうちの何れか1つの吸収領域が潰れることにより算出される前記エネルギー変化量及び前記積分値に基づいて、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定に用いられる衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断する閾値切替判断手段と、前記閾値切替判断手段の判断結果に応じて設定された前記衝突判定閾値と前記積分値とを比較することで前記衝突判定を行う衝突判定手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明の車両衝突判定装置は、前記第2演算手段が、前記低周波振動の一次積分値及び二次積分値を算出し、前記閾値切替判断手段が、前記高周波振動のエネルギー変化量を第1軸、前記低周波振動の二次積分値を第2軸とする2次元マップ上に設定された第1閾値と、前記第1演算手段及び前記第2演算手段によって算出された前記エネルギー変化量及び前記二次積分値とを比較することによって前記衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断し、前記衝突判定手段が、前記低周波振動の一次積分値を第1軸、前記低周波振動の二次積分値を第2軸とする2次元マップ上に前記閾値切替判断手段の判断結果に応じて設定された前記衝突判定閾値と、前記第2演算手段によって算出された前記一次積分値及び前記二次積分値とを比較することによって前記衝突判定を行うことを特徴としている。
或いは、本発明の車両衝突判定装置は、前記第1演算手段が、前記高周波振動のエネルギー変化量に加えて、前記高周波振動に含まれる第1帯域の振動成分のエネルギー変化量及び前記高周波振動に含まれる第2帯域の振動成分のエネルギー変化量を算出し、前記第2演算手段が、前記低周波振動の一次積分値及び二次積分値を算出し、前記閾値切替判断手段が、前記高周波振動のエネルギー変化量を第1軸、前記低周波振動の二次積分値を第2軸とする2次元マップ上に設定された第1閾値と、前記第1演算手段及び前記第2演算手段によって算出された前記エネルギー変化量及び前記二次積分値とを比較することによって前記衝突判定閾値の切り替えが必要か否かの第1閾値切替判断を行う第1判断手段と、前記第1帯域の振動成分のエネルギー変化量を第1軸、前記第2帯域の振動成分のエネルギー変化量を第2軸とする2次元マップ上に設定された第2閾値と、前記第1演算手段によって算出された前記第1,第2帯域の振動成分のエネルギー変化量とを比較することによって前記衝突判定閾値の切り替えが必要か否かの第2閾値切替判断を行う第2判断手段と、前記第1,第2閾値切替判断の判断結果に基づいて最終的に前記衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断する最終切替判断手段とを備えており、前記衝突判定手段が、前記低周波振動の一次積分値を第1軸、前記低周波振動の二次積分値を第2軸とする2次元マップ上に前記最終切替判断手段の判断結果に応じて設定された前記衝突判定閾値と、前記第2演算手段によって算出された前記一次積分値及び前記二次積分値とを比較することによって前記衝突判定を行うことを特徴としている。
また、本発明の本発明の車両衝突判定装置は、前記振動検出手段が、前記高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動を検出する第1振動センサと、前記低周波振動として周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する第2振動センサとを備えることを特徴としている。
また、本発明の本発明の車両衝突判定装置は、前記拡張フレームが、前記吸収領域の境界部分にリブ又は孔が形成されて車両の前部に設置される筒状のフレームであることを特徴としている。
或いは、本発明の本発明の車両衝突判定装置は、前記拡張フレームが、前記複数の吸収領域が互いに異なる材料又は構造とされて車両の前部に設置される筒状のフレームであることを特徴としている。
本発明によれば、衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、高い衝突判定精度を安定して得ることができるという効果がある。つまり、本発明によると、乗員保護装置の起動を必要とする衝突(高速オフセット衝突を含む、車体変形を伴う激しい衝突)と、乗員保護装置の起動が不要な衝突(低速オフセット衝突を含む、車体変形が軽微な穏やかな衝突、及び飛石等による局所打撃)とを、衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、高い衝突判定精度で安定して判別することができるという効果がある。
本発明の一実施形態におけるSRSエアバッグシステムを備える車両の概略構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態におけるSRSユニットの要部構成及びΔE算出部13の構成を示すブロック図である。 衝突判定に用いられる2次元マップ並びに高速オフセット衝突時及び低速オフセット衝突時に音響センサから得られる音響データS(t)の時間変化をそれぞれ示す図である。 SRSユニットの変形例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による車両衝突判定装置について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態におけるSRSエアバッグシステムを備える車両の概略構成を示す平面図である。図1(a)に示す通り、車両100に設けられるSRSエアバッグシステムは、車両100の中央部に設置されたSRSユニット1(車両衝突判定装置)と、車両100の運転席及び助手席にそれぞれ設置されたエアバッグ2(乗員保護装置)とから構成されている。
SRSユニット1は、内蔵する音響センサ11及び加速度センサ12の出力信号に基づいて、車両100に前面衝突が発生したか否かの判定(衝突判定)を行い、その衝突判定結果に応じてエアバッグ2の起動制御を行うECU(Electronic Control Unit)である。エアバッグ2は、SRSユニット1からの点火信号に応じて展開し、車両100の前面衝突により乗員が前方に2次衝突することで負う傷害を軽減する乗員保護装置である。尚、一般的に、車両100には、エアバッグ2の他にシートベルトプリテンショナ等の他の乗員保護装置も設けられているが、図1では図示を省略している。
ここで、図1(a)に示す通り、車両100の前部(右前部及び左前部)には、衝突時の衝撃を吸収するエクステンションフレーム111(拡張フレーム)が設けられている。このエクステンションフレーム111は、衝突時の衝撃を吸収する複数の吸収領域A1,A2が設けられた筒状の部材であり、車両100の前後方向(図1(a)中のX方向)に延びるフレーム110の先端部に、前方に突出した状態に取り付けられている。エクステンションフレーム111は、車両100が前面衝突した場合に、吸収領域A1,A2のうちの何れか一方が潰れた後で何れか他方が潰れるように構成されている。尚、以下では、理解を容易にするために、エクステンションフレーム111は、吸収領域A1が潰れた後に吸収領域A2が潰れるものとする。
エクステンションフレーム111に複数の吸収領域A1,A2領域を設けるのは、衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、高い衝突判定精度を安定して得るためである。つまり、エクステンションフレーム111の吸収領域A1が潰れる間に音響センサ11から得られる音響データ(衝突相手の構造や材料に依存する周波数成分を含む音響データ)を排除し、吸収領域A1が潰れることにより音響センサ11から得られる音響データを用いて衝突判定を行うことで、高い衝突判定精度を得るようにしている。
ここで、エクステンションフレーム111の吸収領域A1は完全に潰れてしまうと剛体になるため、吸収領域A1が潰れることにより、剛体(吸収領域A1)が吸収領域A2に衝突することによって吸収領域A2が潰れ始めることになる。吸収領域A1の潰れによって形成される剛体は材料が既知であり、剛体が衝突する吸収領域A2は構造及び材料が既知であるため、吸収領域A1が潰れることにより、衝突相手の構造や材料に依存しない既知の周波数成分が含まれる音響データが音響センサ11から得られることになる。よって、この音響データを用いて衝突判定を行えば、高い衝突判定精度を得ることができる。
図1(b),(c)は、車両100のエクステンションフレームを模式的に示す平面図である。図1(b)に示すエクステンションフレーム111は、側面にリブ加工又は孔あけ加工がされることによって複数の吸収領域A1,A2が設けられている。尚、図1(a)に示す例では、吸収領域A1,A2の境界部分に孔Hが形成されることによって、複数の吸収領域A1,A2が設けられている。
図1(c)に示すエクステンションフレーム111は、先端部と根本部が互いに異なる材料又は構造体で形成されることによって複数の吸収領域A1,A2が設けられている。図1(b),(c)に示すエクステンションフレーム111の何れを用いるかは、コスト等を考慮して適宜決定される。尚、本実施形態ではエクステンションフレーム111に2つの吸収領域A1,A2が設けられている例について説明するが、3つ以上の吸収領域が設けられていても良い。
図2(a)は、本発明の一実施形態におけるSRSユニットの要部構成を示すブロック図である。図2(a)に示す通り、SRSユニット1は、音響センサ11(第1振動センサ)、加速度センサ12(第2振動センサ)、ΔE算出部13、第1BPF(バンドパスフィルタ)14、第2BPF15、ΔE1算出部16、ΔE2算出部17、ΔS算出部18、ΔV算出部19、ΔS−ΔEマップ判定部20(第1判断手段)、ΔE1−ΔE2マップ判定部21(第2判断手段)、AND部22(最終切替判断手段)、及びΔS−ΔVマップ判定部23(衝突判定手段)を備えている。
尚、上記の構成要素のうち、音響センサ11及び加速度センサ12は、本発明における振動検出手段に相当する。また、ΔE算出部13、第1BPF14、第2BPF15、ΔE1算出部16、及びΔE2算出部17は、本発明における第1演算手段に相当し、ΔS算出部18及びΔV算出部19は、本発明における第2演算手段に相当する。更に、ΔS−ΔEマップ判定部20、ΔE1−ΔE2マップ判定部21、及びAND部22は、本発明における閾値切替判断手段に相当する。
音響センサ11は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100の前後方向(図1(a)中のX方向)に生じる音響帯域の高周波振動を検出し、その検出結果を音響データS(t)としてΔE算出部13、第1BPF14、及び第2BPF15に出力する。具体的に、音響センサ11は、周波数帯域5kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出する。この音響センサ11から得られる音響データS(t)は、前面衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴をよく捉えたものである。
加速度センサ12は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100の前後方向に生じる、音響帯域より低い帯域の低周波振動を検出し、その検出結果を加速度データG(t)としてΔS算出部18及びΔV算出部19に出力する。具体的に、加速度センサ12は、周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する。この加速度センサ12から得られる加速度データG(t)は、前面衝突によって車両100に生じる減速度をよく捉えたものである。
このように、音響センサ11及び加速度センサ12は、共に振動を検出する振動センサに属するものであるが、検出対象振動の周波数帯域が異なる。尚、音響センサ11及び加速度センサ12は、図1(a)に示す通りSRSユニット1内に別個に設けられていても良く、或いは、1つのセンサセル内に内蔵されていても良い。
ΔE算出部13は、音響センサ11からの音響データS(t)のエネルギー変化量ΔEを算出し、その算出結果をΔS−ΔEマップ判定部20に出力する。図2(b)は、ΔE算出部13の構成を示すブロック図である。図2(b)に示す通り、ΔE算出部13は、絶対値算出部13a及び区間積分部13bを備えている。絶対値算出部13aは、音響センサ11からの音響データS(t)の絶対値|S(t)|を算出し、その算出結果を区間積分部13bに出力する。区間積分部13bは、絶対値算出部13aで算出された絶対値|S(t)|を区間積分することでエネルギー変化量ΔEを算出し、その算出結果をΔS−ΔEマップ判定部20に出力する。
本来、音響データS(t)のエネルギー変化量ΔEは、音響データS(t)の二乗を区間積分すること、つまり、以下の(1)式に示される通り、一定時間区間内で{S(t)}を積算することで求めることができる。しかしながら、本実施形態ではエネルギー変化量ΔEの算出処理に掛かる負荷を減らすために、以下の(2)式に示される通り、音響データS(t)の絶対値|S(t)|を区間積分する(一定時間区間内で積算する)ことにより、近似的にエネルギー変化量ΔEを算出する。
ΔE = Σ{S(t)} ・・・(1)
ΔE ≒ Σ|S(t)| ・・・(2)
第1BPF14は、音響センサ11からの音響データS(t)から周波数帯域5kHz〜15kHzの振動成分(第1帯域の振動成分)を抽出し、その抽出した振動成分を第1バンド音響データS1(t)としてΔE1算出部16に出力する。第2BPF15は、音響センサ11からの音響データS(t)から周波数帯域15kHz〜20kHzの振動成分(第2帯域の振動成分)を抽出し、その抽出した振動成分を第2バンド音響データS2(t)としてΔE2算出部17に出力する。
ΔE1算出部16は、第1BPF14からの第1バンド音響データS1(t)のエネルギー変化量ΔE1(第1帯域の振動成分のエネルギー変化量:以下、「第1バンドエネルギー変化量ΔE1」という)を算出し、その算出結果をΔE1−ΔE2マップ判定部21に出力する。ΔE2算出部17は、第2BPF15からの第2バンド音響データS2(t)のエネルギー変化量ΔE2(第2帯域の振動成分のエネルギー変化量:以下、「第2バンドエネルギー変化量ΔE2」という)を算出し、その算出結果をΔE1−ΔE2マップ判定部21に出力する。尚、第1,第2バンドエネルギー変化量ΔE1,ΔE2の算出手法は、エネルギー変化量ΔEの算出手法と同様である。
ΔS算出部18は、加速度センサ12からの加速度データG(t)を二次区間積分することで乗員の移動量ΔS(二次積分値)を算出し、その算出結果をΔS−ΔEマップ判定部20及びΔS−ΔVマップ判定部23に出力する。ΔV算出部19は、加速度センサ12からの加速度データG(t)を一次区間積分することで乗員の速度変化量ΔV(一次積分値)を算出し、その算出結果をΔS−ΔVマップ判定部23に出力する。
ΔS−ΔEマップ判定部20は、ΔE算出部13及びΔS算出部18によってそれぞれ算出されたエネルギー変化量ΔE及び移動量ΔSに基づいて、エアバッグ2の起動を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定に用いられる衝突判定閾値(詳細は後述する)の切り替えが必要か否かの第1閾値切替判断を行う。具体的には、図3(a)に示す通り、エネルギー変化量ΔEを縦軸(第1軸)、移動量ΔSを横軸(第2軸)とする2次元マップ上に2次元的に設定された第1切替判断閾値TH1と、ΔE算出部13及びΔS算出部18によって算出されたエネルギー変化量ΔE及び移動量ΔSとを比較して後述する衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断し、その閾値切替判断結果R1をAND部22へ出力する。
図3(a)の2次元マップ上において、符号W1を付した曲線は、高速オフセット衝突等の車体変形を伴う激しい衝突(エアバッグ2の展開が必要な衝突)が発生した場合のΔS−ΔE特性波形を示している。これに対し、符号W2を付した曲線は、低速オフセット衝突等の車体変形が軽微な穏やかな衝突(エアバッグ2の展開が不要な衝突)が発生した場合のΔS−ΔE特性波形を示している。また、符号W3を付した曲線は、車体変形を伴わない飛石等による局所打撃(エアバッグ2の展開が不要な衝突)が発生した場合のΔS−ΔE特性波形を示している。
図3(a)を参照すると、車体変形を伴う激しい衝突、車体変形が軽微な穏やかな衝突、及び車体変形を伴わない飛石等による局所打撃では、ΔS−ΔE特性波形に明確な差異が生ずること分かる。このため、図3(a)に示す通り、車体変形を伴う激しい衝突、車体変形が軽微な穏やかな衝突、及び車体変形を伴わない飛石等による局所打撃を確実に切り分けできる値に第1切替判断閾値TH1を設定すれば、ΔE算出部13及びΔS算出部18によって算出されたエネルギー変化量ΔE及び移動量ΔSが第1切替判断閾値TH1を超えたときに(閾値切替判断結果R1が「1」になるときに)、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生した(衝突判定閾値の切り替えが必要)と正確に判断できる。
上記の第1切替判断閾値TH1の設定手法は以下の通りである。前述した通り、音響センサ11から得られる音響データS(t)は、車体が変形(損壊)する特徴を捉えやすい傾向があり、高速オフセット衝突と低速オフセット衝突との判別も容易で、迅速且つ正確な衝突判定の実現に有効である。図3(d)は、高速オフセット衝突時及び低速オフセット衝突時に音響センサ11から得られる音響データS(t)の時間変化をそれぞれ示す図である。
図3(d)に示す通り、高速オフセット衝突時には、衝突発生時点(時刻0)から約10〜15msの間に最初の大きなピークP1が現れ、衝突発生時点から約20〜30msの間に次の大きなピークP2が現れる音響データS(t)が得られる。ここで、最初の大きなピークP1には、図1(a)に示すエクステンションフレーム111の吸収領域A1が潰れる間に現れるピークP11と、吸収領域A2が潰れる間に現れるピークP12とが含まれる。これに対し、低速オフセット衝突時には、衝突発生時点から約18ms程度経過した時点で最初の大きなピークP3が現れる。
図3(d)を参照すると、高速オフセット衝突時に得られる音響データS(t)のピークP11は、低速オフセット衝突時に得られる音響データS(t)のピークP3とほぼ同じ大きさであるが、高速オフセット衝突時に得られる音響データS(t)のピークP12は、ピークP3よりも大きさが十分に大きいことが分かる。ここで、エクステンションフレーム111の吸収領域A1が潰れる間に生ずるピークP11の大きさは、衝突相手の構造や材料に依存して変化することから、ピークP11を排除してピークP12を用いて衝突判定を行うことで、高速オフセット衝突と低速オフセット衝突とを正確に判別することが可能になる。
従って、図3(a)に示す2次元マップ上における第1切替判断閾値TH1の横軸方向に延びる部分は、図3(d)に示すピークP11を排除しつつ、ピークP12を用いた衝突判定が可能な値に設定されている。つまり、この部分は、衝突相手の構造や材料を考慮したピークP11の最大値よりも大きく、エクステンションフレーム111の吸収領域A1が潰れることにより得られるピークP12の最大値以下の値に設定される。
尚、移動量ΔSが大きくなるほど(衝突が大きいほど)、車両100に発生する構造音響が大きくなるので、仮に第1切替判断閾値TH1の横軸方向に延びる部分を一定値とすると、本来ならばエアバッグ2の展開が不要な衝突が発生しているにも関わらず、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したと誤判定する可能性がある。そこで、このような誤判定を防止するために、図3(a)に示す通り、第1切替判断閾値TH1の横軸方向に延びる部分は、移動量ΔSが大きくなるほど高くなるように設定することが望ましい。
一方、音響センサ11から得られる音響データS(t)は、車体変形を伴わない飛石等による局所打撃音を多く含んでいるため、エアバッグ2の展開が必要な衝突による衝撃音と、エアバッグ2の展開が不要な局所打撃音とを正確に判別する必要がある。このような衝突による衝撃音と飛石等による局所打撃音との判別には、加速度センサ12から得られる加速度データG(t)を利用することができる。衝突による衝撃音が発生した場合には大きな減速度が生じるが、飛石等による局所打撃音が発生した場合には小さな減速度が生じるのみである。
つまり、図3(a)に示す2次元マップ上において、第1切替判断閾値TH1の縦軸方向に延びる部分は、エアバッグ2の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ2の展開が不要な衝突(飛石等による局所打撃)とを判別できるような値に設定されている。尚、飛石等による局所打撃音が大きくなっても、それによる減速度に大きな変化はないため、第1切替判断閾値TH1の縦軸方向に延びる部分は、エネルギー変化量ΔEに対して一定値に設定すれば良い。
ΔE1−ΔE2マップ判定部21は、ΔE1算出部16及びΔE2算出部17によってそれぞれ算出された第1,第2バンドエネルギー変化量ΔE1,ΔE2に基づいて、衝突判定閾値の切り替えが必要か否かの第2閾値切替判断を行う。具体的には、図3(b)に示す通り、第1バンドエネルギー変化量ΔE1を横軸、第2バンドエネルギー変化量ΔE2を縦軸とする2次元マップ上に2次元的に設定された第2切替判断閾値TH2と、ΔE1算出部16及びΔE2算出部17によって算出された第1,第2バンドエネルギー変化量ΔE1,ΔE2とを比較して後述する衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断し、その閾値切替判断結果R2をAND部22へ出力する。
図3(b)の2次元マップ上において、符号W4を付した曲線は、高速オフセット衝突等の車体変形を伴う激しい衝突(エアバッグ2の展開が必要な衝突)が発生した場合のΔE1−ΔE2特性波形を示している。これに対し、符号W5を付した曲線は、低速オフセット衝突等の車体変形が軽微な穏やかな衝突(エアバッグ2の展開が不要な衝突)が発生した場合のΔE1−ΔE2特性波形を示している。
図3(b)を参照すると、車体変形を伴う激しい衝突と車体変形が軽微な穏やかな衝突とでは、ΔE1−ΔE2特性波形に明確な差異が生ずることが分かる。このため、図3(b)に示す通り、車体変形を伴う激しい衝突と車体変形が軽微な穏やかな衝突とを確実に切り分けできる値に第2切替判断閾値TH2を設定すれば、ΔE1算出部16及びΔE2算出部17によって算出された第1,第2バンドエネルギー変化量ΔE1,ΔE2が第2切替判断閾値TH2を超えたときに(閾値切替判断結果R2が「1」になるときに)、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生した(衝突判定閾値の切り替えが必要)と正確に判断できる。
ここで、例えば音響帯域の高周波振動の減衰や音響センサ11の感度等の誤差要因によって、第1バンドエネルギー変化量ΔE1は、エアバッグ2の展開が必要な衝突パターンよりも縁石乗り上げ等の非衝突パターンの方が大きくなる場合がある。しかしながら、第1,第2バンドエネルギー変化量ΔE1,ΔE2に変動が生じたとしても、両方のエネルギー変化量ΔE1,ΔE2は同じ増減方向に変動するため、第1,第2バンドエネルギー変化量ΔE1,ΔE2の関係に影響はなく、衝突判定精度(衝突判定閾値の切替要否判断精度)は一定に保たれる。
AND部22は、ΔS−ΔEマップ判定部20の閾値切替判断結果R1と、ΔE1−ΔE2マップ判定部21の閾値切替判断結果R2とに基づいて、最終的に衝突判定閾値の切り替え必要か否かの最終切替判断を行い、その最終切替判断結果R3をΔS−ΔVマップ判定部23に出力する。具体的に、AND部22は、閾値切替判断結果R1,R2の両方が「1」の場合に最終切替判断結果R3を「1」にセットし、閾値切替判断結果R1,R2の少なくとも一方が「0」の場合に最終切替判断結果R3を「0」にセットする。尚、最終切替判断結果R3が「1」にセットされた場合には、図3(c)に示す衝突判定閾値TH3_Hiが衝突判定閾値TH3_Loに切り替えられ、最終切替判断結果R3が「0」にセットされた場合には衝突判定閾値TH3_Hiに保持される。
ΔS−ΔVマップ判定部23は、AND部22からの最終切替判断結果R3に応じて設定される衝突判定閾値と、ΔS算出部18及びΔV算出部19によって算出された移動量ΔS及び速度変化量ΔVとを比較することで、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定を行う。具体的には、図3(c)に示す通り、移動量ΔSを横軸、速度変化量ΔVを縦軸とする2次元マップ上に設定される衝突判定閾値TH3_Hi(或いは、衝突判定閾値TH3_Lo)と、ΔS算出部18及びΔV算出部19によって算出された移動量ΔS及び速度変化量ΔVとを比較することで、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定を行い、その結果を最終的な衝突判定結果R4として出力する。
より具体的に、ΔS−ΔVマップ判定部23は、最終切替判断結果R3が「0」の場合に衝突判定閾値TH3_Hiを保持する一方で、最終切替判断結果R3が「1」の場合に衝突判定閾値TH3_Hiを衝突判定閾値TH3_Loに切り替える。そして、移動量ΔS及び速度変化量ΔVが衝突判定閾値TH3_Hi或いは衝突判定閾値TH3_Loを超えた場合に、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したと判定して衝突判定結果R4を「1」にセットする。他方、移動量ΔS及び速度変化量ΔVが衝突判定閾値を超えなかった場合には、エアバッグ2の展開は不要と判定して衝突判定結果R4を「0」にセットする。
図3(c)の2次元マップ上において、符号W6を付した曲線は、高速オフセット衝突等の車体変形を伴う激しい衝突(エアバッグ2の展開が必要な衝突)が発生した場合のΔS−ΔV特性波形を示している。これに対し、符号W7を付した曲線は、低速オフセット衝突等の車体変形が軽微な穏やかな衝突(エアバッグ2の展開が不要な衝突)が発生した場合のΔS−ΔV特性波形を示している。また、符号W8を付した曲線は、初期加速度は小さいがエアバッグ2の展開が必要な衝突が発生した場合のΔS−ΔV特性波形を示している。
図3(c)を参照すると、エアバッグ2の展開が必要な衝突と不要な衝突とではΔS−ΔE特性波形に明確な差異が生じることが分かる。このため、衝突判定閾値TH3_Hiは、エアバッグ2の展開が必要な衝突と不要な衝突とを確実に切り分けできる値であって、移動量ΔS及び速度変化量ΔVが衝突判定閾値を超えにくくなるような比較的高い値に設定されている。これに対し、衝突判定閾値TH3_Loは、移動量ΔS及び速度変化量ΔVが衝突判定閾値を超えやすくなるような比較的低い値に設定されている。
以上のΔS−ΔEマップ判定部20及びΔE1−ΔE2マップ判定部21は、前面衝突によって車体が変形(損壊)する特徴を迅速且つ正確に捉えるのに有効な音響データS(t)を利用して第1,第2閾値切替判断を行っている。このため、車体変形を伴う激しい衝突が発生したか否か(衝突判定閾値の切替を行う必要があるか否か)を迅速且つ正確に判断することができる。
以上の第1,第2の閾値切替判断によって、車体変形を伴う激しい衝突が発生していないという判断結果が得られた場合には、実際にエアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生した蓋然性は極めて低くなる。従って、かかる場合には、ΔS−ΔVマップ判定部23での衝突判定において比較的高い値の衝突判定閾値TH3_Hiを用いることにより、エアバッグ2の展開を必要とする衝突とエアバッグ2の展開が不要な衝突とを確実に判別することができる。
これに対し、以上の第1,第2の閾値切替判断によって、車体変形を伴う激しい衝突が発生したという判断結果が得られた場合には、実際にエアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生した蓋然性は極めて高くなる。従って、かかる場合には、ΔS−ΔVマップ判定部23での衝突判定において比較的低い値の衝突判定閾値TH3_Loに切り替えることにより、エアバッグ2を迅速に展開させることができる。
以上説明したSRSユニット1に設けられるブロックのうち、メイン衝突判定部13〜ΔS−ΔVマップ判定部23は、SRSユニット1に内蔵されたCPU等の演算処理装置が衝突判定用プログラムを実行することで実現されるソフトウェア的なブロックである。以下では、CPUが衝突判定用プログラムに従って実行する衝突判定処理について説明する。
CPUは、SRSユニット1の電源が投入されている間、つまり車両100の走行中に、以下のステップS1〜S13からなる衝突判定処理を一定周期(例えば、数百μs周期)で繰り返し実行する。
〈ステップS1〉
衝突判定処理が開始されると、CPUは、まず制御変数nをインクリメントした後、音響センサ11からアナログデータとして入力される音響データS(t)と、加速度センサ12からアナログデータとして入力される加速度データG(t)とをサンプリング及びA/D変換することで、音響データS(t)の現在値を示すディジタルデータS(n)と、加速度データG(t)の現在値を示すディジタルデータG(n)とを取得する。以下では、ディジタルデータS(n)を音響データS(t)の今回値と呼び、ディジタルデータG(n)を加速度データG(t)の今回値と呼ぶ。
尚、CPUは、取得した音響データS(t)の今回値S(n)及び加速度データG(t)の今回値G(n)をRAM等の揮発性メモリに時系列的に記憶させる。つまり、RAMには、過去から現在まで衝突判定処理が実行される度に取得された音響データS(t)={S(1),…,S(n−2),S(n−1),S(n)}と、加速度データG(t)={G(1),…,G(n−2),G(n−1),G(n)}とが記憶されることになる。尚、RAMの記憶容量をオーバーする場合には、古いデータから順に削除して、空いた記憶領域に新しいデータを記憶すれば良い。
〈ステップS2〉
次に、CPUは、ディジタルバンドパスフィルタ処理に必要な音響データS(t)をRAMから読み出し、通過周波数帯域が5kHz〜15kHzに設定されたディジタルバンドパスフィルタ処理用の演算式に代入することで、周波数帯域5kHz〜15kHzの振動成分である第1バンド音響データS1(t)の今回値S1(n)を算出する。ここで、例えば、ディジタルバンドパスフィルタ処理に、音響データS(t)の今回値、前回値、前々回値が必要な場合は、RAMからS(n),S(n−1),S(n−2)を読み出せば良い。
尚、CPUは、算出した第1バンド音響データS1(t)の今回値S1(n)をRAMに時系列的に記憶させる。つまり、RAMには、過去から現在まで衝突判定処理が実行される度に算出された第1バンド音響データS1(t)={S1(1),…,S1(n−2),S1(n−1),S1(n)}が記憶されることになる。このようなステップS2の処理によって、上述した第1BPF14の機能が実現される。
〈ステップS3〉
続いて、CPUは、ディジタルバンドパスフィルタ処理に必要な音響データS(t)をRAMから読み出し、通過周波数帯域が15kHz〜20kHzに設定されたディジタルバンドパスフィルタ処理用の演算式に代入することで、周波数帯域15kHz〜20kHzの振動成分である第2バンド音響データS2(t)の今回値S2(n)を算出する。
尚、CPUは、算出した第2バンド音響データS2(t)の今回値S2(n)をRAMに時系列的に記憶させる。つまり、RAMには、過去から現在まで衝突判定処理が実行される度に算出された第2バンド音響データS2(t)={S2(1),…,S2(n−2),S2(n−1),S2(n)}が記憶されることになる。このようなステップS3の処理によって、上述した第2BPF15の機能が実現される。
〈ステップS4〉
次いで、CPUは、エネルギー変化量ΔEの算出に必要な音響データS(t)をRAMから読み出し、以下の(3)式に示す一次区間積分用の演算式に代入することでエネルギー変化量ΔEの今回値ΔE(n)を算出する。尚、以下の(3)式において、Nは積分区間である。また、以下の(3)式は、前述した(2)式と等価である。
ΔE(n)=|S(n)|+|S(n−1)|+…+|S(n−N+1)|
…(3)
尚、CPUは、以上の通り算出したエネルギー変化量ΔEの今回値ΔE(n)をRAMに時系列的に記憶させる。つまり、RAMには、過去から現在まで衝突判定処理が実行される度に算出されたエネルギー変化量ΔE={ΔE(1),…,ΔE(n−2),ΔE(n−1),ΔE(n)}が記憶されることになる。このようなステップS4の処理によって、上述したΔE算出部13の機能が実現される。
〈ステップS5〉
続いて、CPUは、第1バンドエネルギー変化量ΔE1の算出に必要な第1バンド音響データS1(t)をRAMから読み出し、以下の(4)式に示す一次区間積分用の演算式に代入することで第1バンドエネルギー変化量ΔE1の今回値ΔE1(n)を算出する。尚、以下の(4)式において、Nは積分区間である。
ΔE1(n)=|S1(n)|+|S1(n−1)|+…+|S1(n−N+1)|
…(4)
尚、CPUは、以上の通り算出した第1バンドエネルギー変化量ΔE1の今回値ΔE1(n)をRAMに時系列的に記憶させる。つまり、RAMには、過去から現在まで衝突判定処理が実行される度に算出された第1バンドエネルギー変化量ΔE1={ΔE1(1),…,ΔE1(n−2),ΔE1(n−1),ΔE1(n)}が記憶されることになる。このようなステップS5の処理によって上述したΔE1算出部16の機能が実現される。
〈ステップS6〉
続いて、CPUは、第2バンドエネルギー変化量ΔE2の算出に必要な第2バンド音響データS2(t)をRAMから読み出し、以下の(5)式に示す一次区間積分用の演算式に代入することで第2バンドエネルギー変化量ΔE2の今回値ΔE2(n)を算出する。尚、以下の(5)式において、Nは積分区間である。
ΔE2(n)=|S2(n)|+|S2(n−1)|+…+|S2(n−N+1)|
…(5)
尚、CPUは、以上の通り算出した第2バンドエネルギー変化量ΔE2の今回値ΔE2(n)をRAMに時系列的に記憶させる。つまり、RAMには、過去から現在まで衝突判定処理が実行される度に算出された第2バンドエネルギー変化量ΔE2={ΔE2(1),…,ΔE2(n−2),ΔE2(n−1),ΔE2(n)}が記憶されることになる。このようなステップS6の処理によって上述したΔE2算出部17の機能が実現される。
〈ステップS7〉
次に、CPUは、速度変化量ΔVの算出に必要な加速度データG(t)をRAMから読み出し、以下の(6)式に示す一次区間積分用の演算式に代入することで速度変化量ΔVの今回値ΔV(n)を算出する。尚、以下の(6)式において、Nは積分区間である。
ΔV(n)=G(n)+G(n−1)+…+G(n−N+1) …(6)
CPUは、以上の通り算出した速度変化量ΔVの今回値ΔV(n)をRAMに時系列的に記憶させる。つまり、RAMには、過去から現在まで衝突判定処理が実行される度に算出された速度変化量ΔV={ΔV(1),…,ΔV(n−2),ΔV(n−1),ΔV(n)}が記憶されることになる。このようなステップS7の処理によって、上述したΔV算出部19の機能が実現される。
〈ステップS8〉
続いて、CPUは、移動量ΔSの算出に必要な加速度データG1(t)をRAMから読み出して二次区間積分を行うことにより、移動量ΔSの今回値ΔS(n)を算出する。ここで、加速度データG(t)の二次区間積分は、速度変化量ΔVの一次区間積分と同義であるため、CPUの処理負荷を軽減するために以下の(7)式に示す演算式を用いて移動量ΔSの今回値ΔS(n)を算出することが望ましい。尚、以下の(7)式において、Nは積分区間である。
ΔS(n)=ΔV(n)+ΔV(n−1)+…+ΔV(n−N+1) …(7)
CPUは、以上の通り算出した移動量ΔSの今回値ΔS(n)をRAMに時系列的に記憶させる。つまり、RAMには、過去から現在まで衝突判定処理が実行される度に算出された移動量ΔS={ΔS(1),…,ΔS(n−2),ΔS(n−1),ΔS(n)}が記憶されることになる。このようなステップS8の処理によって、上述したΔS算出部18の機能が実現される。
〈ステップS9〉
次いで、CPUは、エネルギー変化量ΔEの今回値ΔE(n)と移動量ΔSの今回値ΔS(n)をRAMから読み出し、これらΔE(n)及びΔS(n)が、図3(a)に示す第1切替判断閾値TH1を超えたか否かを判定する。仮に、この判定結果が「YES」である場合(エアバッグ2の展開が必要な衝突が発生したと判定した場合)には、閾値切替判断結果R1を「1」にセットし、判定結果が「NO」である場合には、閾値切替判断結果R1を「0」にセットする。このようなステップS9の処理によって、上述したΔS−ΔEマップ判定部20の機能が実現される。
〈ステップS10〉
続いて、CPUは、第1バンドエネルギー変化量ΔE1の今回値ΔE1(n)と、第2バンドエネルギー変化量ΔE2の今回値ΔE2(n)をRAMから読み出し、これらΔE1(n)及びΔE2(n)が、図3(b)に示した第2切替判断閾値TH2を超えたか否かを判定する。仮に、この判定結果が「YES」である場合(エアバッグ2の展開が必要な衝突が発生したと判定した場合)には、閾値切替判断結果R2を「1」にセットし、判定結果が「NO」である場合には、閾値切替判断結果R2を「0」にセットする。このようなステップS10の処理によって、上述したΔE1−ΔE2マップ判定部21の機能が実現される。
〈ステップS11〉
続いて、CPUは、閾値切替判断結果R1,R2が共に「1」であるか否かを判定する。仮に、この判定結果が「YES」である場合(エアバッグ2の展開が必要と判定した場合)には、最終切替判断結果R3を「1」にセットし、判定結果が「NO」である場合には、最終切替判断結果R3を「0」にセットする。このようなステップS11の処理によって、上述したAND部22の機能が実現される。
〈ステップS12〉
次に、CPUは、最終切替判断結果R3が「1」にセットされているか否かを判定する。仮に、この判定結果が「YES」である場合には、衝突判定閾値として比較的低い閾値TH3_Loを設定し、判定結果が「NO」である場合には、衝突判定閾値として比較的高い閾値TH3_Hiを設定する。
〈ステップS13〉
次いで、CPUは、RAMから読み出した速度変化量ΔVの今回値ΔV(n)及び移動量ΔSの今回値ΔS(n)が、上記ステップS12で設定された衝突判定閾値TH3_Hi(或いは、衝突判定閾値TH3_Lo)を超えたか否かを判定する。仮に、この判定結果が「YES」である場合(エアバッグ2の展開が必要な衝突が発生したと判定した場合)には、衝突判定結果R4を「1」にセットし、判定結果が「NO」である場合には、衝突判定結果R4を「0」にセットする。このようなステップS12,S13の処理によってΔS−ΔVマップ判定部23の機能が実現される。
尚、衝突の状況によっては、今回の衝突判定処理中において最終切替判断結果R3が「1」にセットされたとしても、衝突判定結果R4が「1」にセットされない場合も想定され得る。かかる場合には、次回の衝突判定処理で最終切替判断結果R3が「0」にリセットされてしまうと、本来ならば比較的低い衝突判定閾値TH3_Loで衝突判定を行わなければならないところを、比較的高い衝突判定閾値TH3_Hiで衝突判定が行われてしまい、迅速なエアバッグ2の展開が困難となる可能性がある。そこで、最終切替判断結果R3が一度「1」にセットされた場合には、その状態を一定期間ホールドするような機能をCPU(AND部22)に持たせることが望ましい。
以上説明したステップS1〜S13からなる衝突判定処理が一定周期で繰り返されることにより、その一定周期毎に、ΔS−ΔEマップ判定部20による第1閾値切替判断、ΔE1−ΔE2マップ判定部21による第2閾値切替判断、AND部22による最終閾値切替判断、及びΔS−ΔVマップ判定部23による衝突判定が実施される。そして、最終的にエアバッグ2の展開が必要と判断された場合(衝突判定結果R4が「1」にセットされた場合)に、エアバッグ2が展開されることになる。
以上説明した通り、本実施形態のSRSユニット1は、エアバッグ2の展開を必要とする衝突(高速オフセット衝突を含む、車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ2の展開が不要な衝突(低速オフセット衝突を含む、車体変形が軽微な穏やかな衝突や、飛石等による局所打撃)とを、衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、迅速且つ正確に判別できる。また、図3に示した2次元マップを衝突判定に用いることにより、2次元的な閾値設定が可能となり、衝突判定精度の向上(乗員保護性能の向上)を図ることができる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態で説明したΔE算出部13は、図2(b)に示す通り、絶対値算出部13a及び区間積分部13bを備える構成であったが、ΔE算出部13は、図2(c)に示す通り、絶対値算出部13a及び区間積分部13bに加えてエンベロープ出力部13cを備える構成であっても良い。このエンベロープ出力部13cは、絶対値算出部13aから入力される音響データS(t)の絶対値|S(t)|のエンベロープ|Se(t)|を出力するものである。
このようなエンベロープ出力部13cとしては、例えばカットオフ周波数が400Hzに設定されたローパスフィルタを用いることができる。エンベロープ出力部13cを備える構成の場合には、区間積分部13bは、エンベロープ出力部13cから入力されるエンベロープ|Se(t)|を区間積分することでエネルギー変化量ΔEを算出する。尚、ΔE1算出部16及びΔE2算出部17においても、同様の手法で第1,第2バンドエネルギー変化量ΔE1,ΔE2をそれぞれ算出するようにしても良い。
(2)図2(a)に示したSRSユニット1において、AND部22の代わりにOR部を設けても良い。このOR部は、ΔS−ΔEマップ判定部20の閾値切替判断結果R1と、ΔE1−ΔE2マップ判定部21の閾値切替判断結果R2との論理和を最終切替判断結果R3としてΔS−ΔVマップ判定部23へ出力するものである。
(3)図2(a)に示したSRSユニット1において、第1BPF14、第2BPF15、ΔE1算出部16、ΔE2算出部17、ΔE1−ΔE2マップ判定部21及びAND部22を省略し、ΔS−ΔEマップ判定部20の閾値切替判断結果R1をΔS−ΔVマップ判定部23に出力するような構成を採用しても良い。かかる構成を採用する場合には、ΔE算出部13が本発明における第1演算手段に相当し、ΔS−ΔEマップ判定部20が本発明における閾値切替判断手段に相当する。
(4)図2(a)に示したSRSユニット1を、図4(a)に示す簡易的な構成としても良い。図4(a)に示すSRSユニットは、図2(a)に示したSRSユニット1が備える音響センサ11、加速度センサ12、ΔE算出部13、及びΔV算出部19に加えて、第1比較部24、閾値選択部25、及び第2比較部26を設けた構成である。
第1比較部24は、ΔE算出部13で算出されたエネルギー変化量ΔEと切替判断閾値ΔEthとを比較することにより、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定(閾値切替判断)を行う。ここで、切替判断閾値ΔEthは、エアバッグ2の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ2の展開が不要な衝突(車体変形が軽微な穏やかな衝突)とを判別可能な値に設定されている。
具体的に、切替判断閾値ΔEthは、図3(d)に示すピークP11を排除しつつ、ピークP12を用いた衝突判定が可能な値に設定されている。つまり、切替判断閾値ΔEthは、衝突相手の構造や材料を考慮したピークP11の最大値よりも大きく、エクステンションフレーム111の吸収領域A1が潰れることにより得られるピークP12の最大値以下の値に設定される。
閾値選択部25は、第1比較部24の閾値切替判断結果に応じて閾値ΔVth_Hiと閾値ΔVth_Loとの何れか一方を衝突判定閾値として選択する。ここで、閾値ΔVth_Hiは、エアバッグ2の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突や初期加速度は小さいがエアバッグ展開要の衝突等を含む)とエアバッグ2の展開が不要な衝突(車体変形が軽微な穏やかな衝突や飛石等による局所打撃等を含む)とを判別可能な値に設定されている。また、閾値ΔVth_Loは、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生した場合に迅速にエアバッグ2が展開されるように、閾値ΔVth_Hiより低い値に設定されている。
第2比較部26は、閾値選択部25で選択された衝突判定閾値(閾値ΔVth_Hi或いは閾値ΔVth_Lo)と、ΔV算出部19で算出された速度変化量ΔVとを比較することにより、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定を行う。尚、図4(a)に示す構成では、ΔE算出部13が第1演算手段に相当し、ΔV算出部19が第2演算手段に相当し、第1比較部24が閾値切替判断手段に相当し、閾値選択部25及び第2比較部26が衝突判定手段に相当する。
上記構成のSRSユニットにおいて、第1比較部24でエネルギー変化量ΔEが切替判断閾値ΔEth以下と判定された場合には、閾値選択部25で衝突判定閾値ΔVth_Hiが選択されて、第2比較部26で速度変化量ΔVと衝突判定閾値ΔVth_Hiとの比較が行われる。他方、第1比較部24でエネルギー変化量ΔEが切替判断閾値ΔEthを超えたと判定された場合には、閾値選択部25で衝突判定閾値ΔVth_Loが選択されて、第2比較部26で速度変化量ΔVと衝突判定閾値ΔVth_Loとの比較が行われる。
つまり、まず、閾値切替判断では、前面衝突によって車体が変形(損壊)する特徴を迅速且つ正確に捉えるのに有効な音響データS(t)を利用して、車体変形を伴う激しい衝突が発生したか否かを迅速且つ正確に判定する。この閾値切替判断において車体変形を伴う激しい衝突が発生していないと判定された場合(エネルギー変化量ΔEが切替判断閾値ΔEth以下と判定された場合)、実際にエアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生した蓋然性は極めて低くなる。
従って、かかる場合には、第2比較部26での衝突判定において比較的高い値の衝突判定閾値ΔVth_Hiを用いることにより、エアバッグ2の展開を必要とする衝突とエアバッグ2の展開が不要な衝突(特に飛石等による局所打撃)とを確実に判別することに重点を置く。この衝突判定では、前面衝突によって車体に生じる減速度を正確に捉えるのに有効な加速度データG(t)を利用するため、音響データS(t)では判別が困難であった飛石等による局所打撃を正確に判別することができる。
これに対し、閾値切替判断において車体変形を伴う激しい衝突が発生したと判定された場合(エネルギー変化量ΔEが切替判断閾値ΔEthを超えたと判定された場合)、実際にエアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生した蓋然性は極めて高くなる。従って、かかる場合には、第2比較部26での衝突判定において比較的低い値の衝突判定閾値ΔVth_Loに切替えることにより、エアバッグ2を迅速に展開させることに重点を置く。
以上説明した通り、図4(a)に示す構成のSRSユニットによっても、衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、エアバッグ2の展開を必要とする衝突と、エアバッグ2の展開が不要な衝突とを迅速且つ正確に判別できる。
(5)図2(a)に示したSRSユニット1を、図4(b)に示す簡易的な構成としても良い。図4(b)に示すSRSユニットは、図2(a)に示したSRSユニット1が備える音響センサ11、加速度センサ12、ΔE算出部13、及びΔV算出部19に加えて、第1比較部27、閾値選択部28、及び第2比較部29を設けた構成である。
第1比較部27は、ΔV算出部19で算出された速度変化量ΔVと切替判断閾値ΔVthとを比較することにより、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定(閾値切替判断)を行う。ここで、切替判断閾値ΔVthは、エアバッグ2の展開を必要とする衝突とエアバッグ2の展開が不要な衝突とを判別可能な値に設定されている。
閾値選択部28は、第1比較部27の閾値切替判断結果に応じて閾値ΔEth_Hiと閾値ΔEth_Loとの何れか一方を衝突判定閾値として選択する。ここで、閾値ΔEth_Hiは、エアバッグ2の展開を必要とする衝突とエアバッグ2の展開が不要な衝突とを判別可能な値に設定されている。また、閾値ΔEth_Loは、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生した場合に迅速にエアバッグ2が展開されるように、閾値ΔEth_Hiより低い値に設定されている。
例えば、閾値ΔEth_Loは、図3(d)に示すピークP12を用いた衝突判定が可能な値に設定されており、閾値ΔEth_Hiは、図3(d)に示すピークP2を用いた衝突判定が可能な値に設定されている。つまり、閾値ΔEth_Loは、衝突相手の構造や材料を考慮したピークP11の最大値よりも大きく、エクステンションフレーム111の吸収領域A1が潰れることにより得られるピークP12の最大値以下の値に設定される。これに対し、閾値ΔEth_Hiは、ピークP12の最大値よりも大きな値に設定される。
第2比較部29は、閾値選択部28で選択された衝突判定閾値(閾値ΔEth_Hi或いは閾値ΔEth_Lo)と、ΔE算出部13で算出されたエネルギー変化量ΔEとを比較することにより、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定を行う。尚、図4(b)に示す構成では、ΔE算出部13が第1演算手段に相当し、ΔV算出部19が第2演算手段に相当し、第1比較部27が閾値切替判断手段に相当し、閾値選択部28及び第2比較部29が衝突判定手段に相当する。
上記構成のSRSユニットにおいて、第1比較部27で速度変化量ΔVが切替判断閾値ΔVth以下と判定された場合には、閾値選択部28で衝突判定閾値ΔEth_Hiが選択されて、第2比較部29でエネルギー変化量ΔEと衝突判定閾値ΔEth_Hiとの比較が行われる。他方、第1比較部27で速度変化量ΔVが切替判断閾値ΔVthを超えたと判定された場合には、閾値選択部28で衝突判定閾値ΔEth_Loが選択されて、第2比較部29でエネルギー変化量ΔEと衝突判定閾値ΔEth_Loとの比較が行われる。
つまり、図4(b)に示す構成のSRSユニットは、図4(a)に示す構成のSRSユニットに対して、速度変化量ΔVに基づいて閾値切替判断を行う点、及びエネルギー変化量ΔEに基づいて最終的な衝突判定を行う点で相違している。このような図4(b)の構成のSRSユニットによっても、衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、エアバッグ2の展開を必要とする衝突と、エアバッグ2の展開が不要な衝突とを迅速且つ正確に判別できる。
(6)上記実施形態では、音響帯域の高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出すると共に、音響帯域より低い帯域の低周波振動として周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する場合を例示したが、検出対象振動の周波数帯域はこれに限定されず、車両100の構造や要求される乗員保護性能に応じて適宜設定すれば良い。つまり、高周波振動の周波数帯域は、前面衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴(構造音響)を捕捉可能であれば良く、低周波振動の周波数帯域は、前面衝突によって車両100に生じる減速度を捕捉可能であれば良い。
また、上記実施形態では、音響データS(t)から第1帯域5kHz〜15kHzの振動成分と第2帯域15kHz〜20kHzの振動成分とを抽出する場合を例示した。しかしながら、これら抽出すべき第1帯域及び第2帯域の振動成分も車両100の構造や要求される乗員保護性能に応じて適宜設定すれば良い。更に、第1帯域と第2帯域は、両方の一部が重複するように設定しても良い。
1…SRSユニット(車両衝突判定装置)、2…エアバッグ(乗員保護装置)、11…音響センサ(振動検出手段、第1振動センサ)、12…加速度センサ(振動検出手段、第2振動センサ)、13…ΔE算出部(第1演算手段)、14…第1BPF(第1演算手段)、15…第2BPF(第1演算手段)、16…ΔE1算出部(第1演算手段)、17…ΔE2算出部(第1演算手段)、18…ΔS算出部(第2演算手段)、19…ΔV算出部(第2演算手段)、20…ΔS−ΔEマップ判定部(閾値切替判断手段、第1判断手段)、21…ΔE1−ΔE2マップ判定部(閾値切替判断手段、第2判断手段)、22…AND部(閾値切替判断手段、最終切替判断手段)、23…ΔS−ΔVマップ判定部(衝突判定手段)、24…第1比較部(閾値切替判断手段)、25…閾値選択部(衝突判定手段)、26…第2比較部(衝突判定手段)、27…第1比較部(閾値切替判断手段)、28…閾値選択部(衝突判定手段)、29…第2比較部(衝突判定手段)、100…車両、111…エクステンションフレーム(拡張フレーム)、A1,A2…吸収領域

Claims (6)

  1. 衝突時の衝撃を吸収する複数の吸収領域が設けられた拡張フレームを有する車両に生じる音響帯域の高周波振動と、該音響帯域より低い帯域の低周波振動とを検出する振動検出手段と、
    前記高周波振動のエネルギー変化量を算出する第1演算手段と、
    前記低周波振動の積分値を算出する第2演算手段と、
    前記拡張フレームに設けられた複数の吸収領域のうちの何れか1つの吸収領域が潰れることにより算出される前記エネルギー変化量及び前記積分値に基づいて、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かの衝突判定に用いられる衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断する閾値切替判断手段と、
    前記閾値切替判断手段の判断結果に応じて設定された前記衝突判定閾値と前記積分値とを比較することで前記衝突判定を行う衝突判定手段と
    を備えることを特徴とする車両衝突判定装置。
  2. 前記第2演算手段は、前記低周波振動の一次積分値及び二次積分値を算出し、
    前記閾値切替判断手段は、前記高周波振動のエネルギー変化量を第1軸、前記低周波振動の二次積分値を第2軸とする2次元マップ上に設定された第1閾値と、前記第1演算手段及び前記第2演算手段によって算出された前記エネルギー変化量及び前記二次積分値とを比較することによって前記衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断し、
    前記衝突判定手段は、前記低周波振動の一次積分値を第1軸、前記低周波振動の二次積分値を第2軸とする2次元マップ上に前記閾値切替判断手段の判断結果に応じて設定された前記衝突判定閾値と、前記第2演算手段によって算出された前記一次積分値及び前記二次積分値とを比較することによって前記衝突判定を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の車両衝突判定装置。
  3. 前記第1演算手段は、前記高周波振動のエネルギー変化量に加えて、前記高周波振動に含まれる第1帯域の振動成分のエネルギー変化量及び前記高周波振動に含まれる第2帯域の振動成分のエネルギー変化量を算出し、
    前記第2演算手段は、前記低周波振動の一次積分値及び二次積分値を算出し、
    前記閾値切替判断手段は、
    前記高周波振動のエネルギー変化量を第1軸、前記低周波振動の二次積分値を第2軸とする2次元マップ上に設定された第1閾値と、前記第1演算手段及び前記第2演算手段によって算出された前記エネルギー変化量及び前記二次積分値とを比較することによって前記衝突判定閾値の切り替えが必要か否かの第1閾値切替判断を行う第1判断手段と、
    前記第1帯域の振動成分のエネルギー変化量を第1軸、前記第2帯域の振動成分のエネルギー変化量を第2軸とする2次元マップ上に設定された第2閾値と、前記第1演算手段によって算出された前記第1,第2帯域の振動成分のエネルギー変化量とを比較することによって前記衝突判定閾値の切り替えが必要か否かの第2閾値切替判断を行う第2判断手段と、
    前記第1,第2閾値切替判断の判断結果に基づいて最終的に前記衝突判定閾値の切り替えが必要か否かを判断する最終切替判断手段と
    を備えており、
    前記衝突判定手段は、前記低周波振動の一次積分値を第1軸、前記低周波振動の二次積分値を第2軸とする2次元マップ上に前記最終切替判断手段の判断結果に応じて設定された前記衝突判定閾値と、前記第2演算手段によって算出された前記一次積分値及び前記二次積分値とを比較することによって前記衝突判定を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の車両衝突判定装置。
  4. 前記振動検出手段は、
    前記高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動を検出する第1振動センサと、
    前記低周波振動として周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する第2振動センサと
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の車両衝突判定装置。
  5. 前記拡張フレームは、前記吸収領域の境界部分にリブ又は孔が形成されて車両の前部に設置される筒状のフレームであることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の車両衝突判定装置。
  6. 前記拡張フレームは、前記複数の吸収領域が互いに異なる材料又は構造とされて車両の前部に設置される筒状のフレームであることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の車両衝突判定装置。
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