JP2014124990A - 車両衝突判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い衝突判定精度を安定して得ることができる車両衝突判定装置を提供する。
【解決手段】弾性体からなり衝突時の衝撃を吸収する弾性吸収部A1が、車両の100前後方向に延びるフレーム110の先端部、またはフレーム110の先端側に連結されたバンパー112の前面に設けられてなる車両100に生じる音響帯域の高周波振動と、音響帯域より低い帯域の低周波振動とを検出する振動検出手段と、フレーム110またはその先端側が潰れることにより得られる高周波振動及び低周波振動の検出結果に基づいて、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定する衝突判定手段と、を備えた車両衝突判定装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両衝突判定装置に関する。
一般に、車両衝突時に乗員を保護するためのシステムとして、SRS(Supplemental Restraint System)エアバッグシステムが知られている。このSRSエアバッグシステムとは、車両の各部に設置された加速度センサから取得した加速度データを基に、車両衝突の発生を検知してエアバッグ等の乗員保護装置を起動するものである。
以下の特許文献1には、車両中央部に設置されたSRSユニット(SRSエアバッグシステムを統括制御するECU)内に設置されたユニットセンサに加えて、車両前部に設置された複数のフロントクラッシュセンサを備えるSRSエアバッグシステムが開示されている。このシステムでは、ユニットセンサとフロントクラッシュセンサとから得られる加速度データに基づいて、前面衝突(正面衝突、オフセット衝突、斜突を含む)が発生したか否かの判定を行い、その判定結果に応じて乗員保護装置の起動制御を行っている。
また、近年では、音響センサを用いて衝突時の車体変形に起因して発生する衝撃音を検出し、その検出結果を基に衝突判定を行うCISS(Crash Impact Sound Sensing)技術の開発が進んでいる。以下の特許文献2には、バルク音波センサを用いて車両衝突時に車体要素(サイドメンバー)に発生するトランスバーサル方向のバルク音波の振れを検出し、その検出結果を基に衝突判定を行う技術が開示されている。
なお、上述した加速度センサ及び音響センサは、共に振動を検出する振動センサに属するものであるが、検出対象振動の周波数帯域が異なる。一般的に、加速度センサは、周波数帯域0Hz〜400Hzの低周波振動を検出して加速度データとして出力し、音響センサは、周波数帯域5kHz〜20kHz(音響帯域)の高周波振動を検出して音響データとして出力する。
特開平10−287203号公報 特表2001−519268号公報
ところで、前述した特許文献1において、ユニットセンサに加えてフロントクラッシュセンサを用いるのは、車両の衝突モードが、乗員保護装置の起動が必要なモードであるのか、あるいは乗員保護装置の起動が不要なモードであるのかを、迅速かつ正確に判定する必要があるからである。なお、乗員保護装置の起動が必要な衝突モードは、例えば高速オフセット衝突であり、乗員保護装置の起動が不要な衝突モードは、例えば低速オフセット衝突である。
具体的には、ユニットセンサは前面衝突時の車体変形が小さい車両中央部に設置されているため、衝突発生時点から衝突モードを正確に判別できる程の大きな差がセンサ出力に現れるまで長い時間(約40ms以上)を要する。ここで、乗員保護の観点から、乗員保護装置の起動は衝突発生時点から20〜30msの間であることが理想とされているため、ユニットセンサだけでは要求される乗員保護性能を満足できない。そこで、従来では、前面衝突時の車体変形が大きい車両前部にフロントクラッシュセンサを設けることにより、迅速かつ正確な衝突判定を実現している。
フロントクラッシュセンサはシステムコストの上昇を招く要因となっているため、SRSユニットに内蔵されたユニットセンサのみで衝突判定を行うことが理想であるが、前記のようにユニットセンサだけでは要求される乗員保護性能を満足できない。そこで、ユニットセンサとして加速度センサの代わりに音響センサを用いることにより、フロントクラッシュセンサを不要とするシステムの構築が試みられている。音響センサから得られる音響データは、車体が変形(損壊)する特徴を捉えやすい傾向があり、衝突モードの判別も容易で、迅速かつ正確な衝突判定の実現に有効であると考えられる。
しかしながら、衝突時に音響センサから得られる音響データは、自己の車両が損壊する音のみならず、衝突相手が関係する音(例えば、衝突時の打撃音や衝突相手が損壊する音)を含んだものである。
特に、衝突相手が車両などである場合、最初に得られる、ぶつかった瞬間の音響データのピークは、主に金属どうしの衝突であるため比較的小さいエネルギーではあるが広い周波帯域に分布し、高速オフセット衝突時や低速オフセット衝突時でも高周波帯域に振幅が見うけられる。
しかし、このようにして検出される最初のエネルギーピークは、衝突モードや衝突速度の違いなどにより複雑に影響され衝突判定精度の安定化を損なう一因となっており、その対策が要望されている。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、高い衝突判定精度を安定して得ることができる車両衝突判定装置を提供することにある。
本発明の車両衝突判定装置は、弾性体からなり衝突時の衝撃を吸収する弾性吸収部が、車両の前後方向に延びるフレームの先端部、または前記フレームの先端側に連結されたバンパーの前面に設けられてなる車両に生じる音響帯域の高周波振動と、該音響帯域より低い帯域の低周波振動とを検出する振動検出手段と、前記フレームまたはその先端側が潰れることにより得られる前記高周波振動及び低周波振動の検出結果に基づいて、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定する衝突判定手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記車両衝突判定装置において、前記弾性体は、エラストマー製であることが好ましい。
また、前記車両衝突判定装置において、前記フレームの先端部には、衝突時の衝撃を吸収する吸収部が前記車両の前後方向に沿って複数設けられており、その最先端に、前記弾性吸収部が配置されていることが好ましい。
また、前記車両衝突判定装置において、前記振動検出手段は、前記高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動を検出する第1振動センサと、前記低周波振動として周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する第2振動センサと、を備えることが好ましい。
また、前記車両衝突判定装置において、前記振動検出手段は、前記高周波振動及び低周波振動を含む広帯域振動を検出するものであり、前記振動検出手段によって検出された広帯域振動から前記高周波振動を抽出する第1抽出手段と、前記振動検出手段によって検出された広帯域振動から前記低周波振動を抽出する第2抽出手段と、を備えることが好ましい。
また、前記車両衝突判定装置において、前記第1抽出手段は、前記広帯域振動から前記高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動を抽出し、前記第2抽出手段は、前記広帯域振動から前記低周波振動として周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を抽出することが好ましい。
また、前記車両衝突判定装置において、前記衝突判定手段は、前記高周波振動の検出結果を基に第1演算値を算出する第1演算手段と、前記低周波振動の検出結果を基に第2演算値を算出する第2演算手段と、前記第1演算値を第1軸、前記第2演算値を第2軸とする2次元マップ上において、前記第1演算手段及び前記第2演算手段によって算出された前記第1演算値及び前記第2演算値が2次元衝突判定閾値を超えた場合に、前記乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したと判定するマップ判定手段と、を備えることが好ましい。
また、前記車両衝突判定装置において、前記衝突判定手段は、前記高周波振動の検出結果を基に第1演算値を算出する第1演算手段と、前記低周波振動の検出結果を基に第2演算値を算出する第2演算手段と、前記第1演算値が第1衝突判定閾値を超え、かつ前記第2演算値が第2衝突判定閾値を超えた場合に、前記乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したと判定する閾値判定手段と、を備えることが好ましい。
また、前記車両衝突判定装置において、前記低周波振動の検出結果を基にセーフィング判定を行うセーフィング判定手段と、前記衝突判定手段の衝突判定結果及び前記セーフィング判定手段のセーフィング判定結果に基づいて、最終的に前記乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定する最終判定手段と、を備えることが好ましい。
ゴムや軟質合成樹脂などの弾性変形可能な軟らかい弾性体は、衝突などによる衝撃を受けた際、周波数帯域が低く、振幅が比較的大きいエネルギーとして検出される。
したがって、本発明によれば、車両の前後方向に延びるフレームの先端部、または前記フレームの先端側に連結されたバンパーの前面に、弾性体からなる弾性吸収部を設けているので、車両の衝突時に、ぶつかった瞬間の音響データのピークは、前記弾性吸収部が最初に衝撃を受けることで、周波数帯域が低く、振幅が比較的大きいエネルギーとして検出される。よって、従来のように高周波帯域で振幅が比較的高いエネルギーが最初に検出されることがないため、衝突判定精度を安定化させることができる。
本発明の第1実施形態におけるSRSエアバッグシステムを備える車両の概略構成を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)〜(d)は変形例を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態におけるSRSユニットの要部構成を示すブロック図である。 衝突判定に用いられる2次元マップ並びに高速オフセット衝突時及び低速オフセット衝突時にそれぞれ得られる音響データS(t)の時間変化を示す図である。 本発明の第2,第3実施形態におけるSRSユニットの要部構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る車両衝突判定装置について詳細に説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態におけるSRSエアバッグシステムを備える車両の概略構成を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)〜(d)は変形例を説明するための模式図である。図1(a)に示すように、車両100に設けられるSRSエアバッグシステムは、車両100の中央部に設置されたSRSユニット1(車両衝突判定装置)と、車両100の運転席及び助手席にそれぞれ設置されたエアバッグ2(乗員保護装置)とから構成されている。
SRSユニット1は、内蔵する音響センサ11及び加速度センサ12の出力信号に基づいて、車両100に前面衝突が発生したか否かの判定(衝突判定)を行い、その衝突判定結果に応じてエアバッグ2の起動制御を行うECU(Electronic Control Unit)である。エアバッグ2は、SRSユニット1からの点火信号に応じて展開し、車両100の前面衝突により乗員が前方に2次衝突することで負う傷害を軽減する乗員保護装置である。なお、一般に車両100には、エアバッグ2の他にシートベルトプリテンショナ等の他の乗員保護装置も設けられているが、図1(a)では図示を省略している。
ここで、図1(a)に示すように車両100の前部(右前部及び左前部)には、衝突時の衝撃を吸収するエクステンション部111が設けられている。このエクステンション部111は、衝突時の衝撃を吸収する複数の吸収部A1、A2を備えた部材であり、車両100の前後方向(図1(a)中のX方向)に延びるフレーム110の先端部に、該フレーム110の前方に突出した状態に取り付けられている。すなわち、エクステンション部111は、車両100が正面衝突した際に、車体フレームのうちで最も早く変形して衝突のエネルギーを吸収する部位であり、吸収部A1が前側に、吸収部A2が後側(フレーム110側)にそれぞれ配置されている。
吸収部A1は、前後方向に充分な厚さ(例えば10mm以上)を有し、かつ横断面が充分な面積(例えば50cm以上)を有する弾性体からなるもので、四角柱状や円柱状等に形成されたものである。また、角錐台状や円錐台状、さらには角錐状や円錐状など、先端部が縮径したり尖った形状であってもよい。この吸収部A1は、本発明における弾性吸収部となるものであり、弾性体としては、ゴムや軟質樹脂からなるエラストマーが用いられる。すなわち、天然ゴムや各種合成ゴム、さらには各種の軟質合成樹脂が用いられる。このような弾性体としては、例えば「JIS K 6253」に規定される硬度が、一般的なタイヤの硬度である65に近いものが好適とされる。具体的には、「JIS K 6253」に規定される硬度が、40〜80程度のものが好適に用いられる。
吸収部A2は、鉄等の金属製のもので、四角筒状や円筒状に形成されたものである。これら吸収部A1と吸収部A2との間は、例えば吸収部A2に設けられたフランジ(図示せず)を介してネジ止めや接着によって接続されている。あるいは、吸収部A1にボルトが挿通され、該ボルトが筒状の吸収部A2を通ってフレーム110に螺合することにより、吸収部A1が吸収部A2を介してフレーム110に固定されていてもよい。
これら吸収部A1、吸収部A2からなるエクステンション部111は、車両100が前面衝突した場合に、まず、前側の弾性体からなる吸収部(弾性吸収部)A1が弾性変形することで潰れる。そして、吸収部A1が充分に弾性変形して(潰れて)剛体またはこれに近い状態になった後、吸収部A2が潰れるように構成されている。
このようにエクステンション部111に複数の吸収部A1、A2を設け、弾性体からなる吸収部A1が先に潰れる(弾性変形する)ように構成したのは、衝突相手の構造や材料の違いに拘わらず、高い衝突判定精度を安定して得るためである。すなわち、車両の衝突時に最初に得られる、ぶつかった瞬間の音響データのピークが、従来のように外乱となって衝突の判定をしにくくする高周波帯域で振幅が比較的高いエネルギーとならず、周波数帯域が低く、振幅が比較的大きいエネルギーとして検出されるようにするためである。
つまり、吸収部A1が潰れる間に音響センサ11から得られる音響データ(周波数帯域が低く、振幅が比較的大きい音響データ)を排除し、吸収部A2が潰れることで音響センサ11から得られる音響データを用いて衝突判定を行うことにより、高い衝突判定精度が得られるようにしている。
ここで、エクステンション部111の吸収部A1は完全に潰れると剛体またはこれに近い状態になるため、吸収部A1が潰れることにより、剛体(吸収部A1)が吸収部A2に衝突することによって吸収部A2が潰れ始める。剛体が衝突する吸収部A2は、構造及び材料が既知であるため、吸収部A2が潰れることにより、衝突相手の構造や材料に依存しない既知の周波数成分が含まれる音響データが、音響センサ11から得られることになる。
すなわち、吸収部A2が潰れることで得られる音響データは、吸収部A2が金属であり、吸収部A1も剛体(またはこれに近い状態)であるため、高周波帯域で振幅が比較的高いエネルギーのピークとして検出される。したがって、吸収部A1が潰れた際に得られた音響データは、周波数帯域が低く振幅が比較的大きいエネルギーとして検出されるため、これは外乱である明確に判定され、衝突判定を行うためのデータから容易に排除することができる。よって、吸収部A2が潰れることで得られる音響データを用いて衝突判定を行うことにより、高い衝突判定精度を得ることができる。
なお、本実施形態では図1(a)に示すように車両100のエクステンション部111を、弾性体からなる吸収部(弾性吸収部)A1と、金属製の吸収部A2とによって形成したが、例えば小型車(軽自動車)などで車両の前後方向の長さに制限がある場合などでは、図1(b)に示すように、フレーム110の先端部にエクステンション部111として、弾性体からなる吸収部(弾性吸収部)A1のみを設けてもよい。
このように構成しても、前面衝突時には吸収部A1が潰れることにより、剛体(吸収部A1)がフレーム110に衝突することによって金属製のフレーム110の先端側が潰れ始めることになる。したがって、フレーム110の構造及び材料が既知であるため、吸収部A1が潰れることにより、図1(a)に示した例と同様に、衝突相手の構造や材料に依存しない既知の周波数成分が含まれる音響データが音響センサ11から得られることになる。また、吸収部A1が潰れた際に生じた音響データは、外乱として衝突判定を行うためのデータから容易に排除される。よって、得られた音響データを用いて衝突判定を行うことにより、高い衝突判定精度が得られるようになる。
また、例えば大型車などで車両の前後方向の長さに余裕がある場合などでは、図1(c)に示すように、フレーム110の先端部にエクステンション部111として弾性体からなる吸収部(弾性吸収部)A1と、金属製で筒状の吸収部A2、A3とを設けてもよい。その場合に、吸収部A2と吸収部A3とは、これらの境界部分の側面にリブ加工や孔あけ加工がなされることにより、それぞれが独立するように形成される。あるいは、吸収部A1側となる吸収部A2と、フレーム110側となる吸収部A3とが、互いに異なる材料または構造体で形成されることにより、吸収部A2と吸収部A3とに分けられていてもよい。
このように構成すれば、前面衝突時に吸収部A1が潰れ、形成された剛体(吸収部A1)が吸収部A2に衝突することによって吸収部A2が潰れ、さらに形成された剛体(吸収部A2)が吸収部A3に衝突することにより、吸収部A3が潰れ始めることになる。
したがって、吸収部A2や吸収部A3の構造及び材料が既知であるため、吸収部A3が潰れることにより、図1(a)に示した例と同様に、衝突相手の構造や材料に依存しない既知の周波数成分が含まれる音響データが音響センサ11から得られることになる。また、吸収部A1が潰れた際に生じた音響データは、外乱として衝突判定を行うためのデータから容易に排除される。よって、得られた音響データを用いて衝突判定を行うことにより、高い衝突判定精度が得られるようになる。
また、車両の構造等によっては、図1(d)に示すように弾性体からなる吸収部(弾性吸収部)A1を、バンパー112の前面に配設してもよい。その場合に、フレーム110とバンパー112との間には、図1(d)に示すようにエクステンション部111を設けてもよい。また、小型車などの場合にはこれを省略して、フレーム110に直接バンパー112を設けてもよい。エクステンション部111を設ける場合、金属製の吸収部を一つのみ設けてもよく、複数設けてもよい。吸収部A1については、フレーム110やエクステンション部111の延在方向に、これらフレーム110やエクステンション部111と同軸になるように配置するのが、吸収部A1に加わった力が直接的にエクステンション部111やフレーム110に伝わるため、好ましい。
このように構成しても、図1(a)〜(c)に示した例と同様に、得られた音響データを用いて衝突判定を行うことにより、高い衝突判定精度が得られるようになる。
図2は、本発明の第1実施形態におけるSRSユニットの要部構成を示すブロック図である。図2に示すようにSRSユニット1は、音響センサ11(第1振動センサ)、加速度センサ12(第2振動センサ)、メイン衝突判定部13(衝突判定手段)、セーフィング判定部14(セーフィング判定手段)、及びAND部15(最終判定手段)を備えている。
音響センサ11は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100の前後方向(図1(a)中のX方向)に生じる音響帯域の高周波振動を検出し、その検出結果を音響データS(t)としてメイン衝突判定部13に出力する。具体的には、音響センサ11は周波数帯域5kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出する。この音響センサ11から得られる音響データS(t)は、前面衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴をよく捉えたものである。
加速度センサ12は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100の前後方向に生じる、音響帯域より低い帯域の低周波振動を検出し、その検出結果を加速度データG(t)としてメイン衝突判定部13及びセーフィング判定部14に出力する。具体的には、加速度センサ12は周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する。この加速度センサ12から得られる加速度データG(t)は、前面衝突によって車両100に生じる減速度をよく捉えたものである。
このように、音響センサ11及び加速度センサ12は、共に振動を検出する振動センサに属するものであるが、検出対象振動の周波数帯域が異なる。これら音響センサ11及び加速度センサ12は、本発明における振動検出手段を構成している。なお、音響センサ11及び加速度センサ12は、図1(a)に示すようにSRSユニット1内に別個に設けられていてもよく、あるいは、1つのセンサセル内に内蔵されていてもよい。
メイン衝突判定部13は、第1演算部13a(第1演算手段)、第2演算部13b(第2演算手段)、及びマップ判定部13c(マップ判定手段)を備えて構成されている。かかる構成のメイン衝突判定部13は、音響センサ11からの音響データS(t)及び加速度センサ12からの加速度データG(t)に基づいて、エアバッグ2の展開(起動)を必要とする衝突が発生したか否かを判定する。
第1演算部13aは、音響センサ11からの音響データS(t)に平均化処理を施すことで音響平均値Sa(第1演算値)を算出し、その算出結果をマップ判定部13cに出力する。なお、音響データS(t)の平均化処理としては、移動平均処理、積分処理、あるいはローパスフィルタリング処理等を用いることができる。
第2演算部13bは、加速度センサ12からの加速度データG(t)を一次積分することで速度変化量ΔV(第2演算値)を算出し、その算出結果をマップ判定部13cに出力する。なお、加速度データG(t)を二次積分して移動変化量ΔSを算出し、この移動変化量ΔSを速度変化量ΔVの代わりにマップ判定部13cに出力するようにしてもよい。
マップ判定部13cは、第1演算部13a及び第2演算部13bによってそれぞれ算出された音響平均値Sa及び速度変化量ΔVに基づいて、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かを判定する。具体的には、図3(a)に示すように、音響平均値Saを縦軸、速度変化量ΔVを横軸とする2次元マップ上において、音響平均値Sa及び速度変化量ΔVが2次元的に設定された2次元衝突判定閾値THを超えた場合に、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したと判定し、そのマップ判定結果をAND部15に出力する。
2次元マップ上における2次元衝突判定閾値THの設定手法は以下の通りである。前述した通り、音響センサ11から得られる音響データS(t)は、車体が変形(損壊)する特徴を捉えやすい傾向があり、高速オフセット衝突と低速オフセット衝突との判別も容易で、迅速かつ正確な衝突判定の実現に有効である。図3(b)は、高速オフセット衝突時及び低速オフセット衝突時に音響センサ11から得られる音響データS(t)の時間変化をそれぞれ示す図である。
図3(b)に示すように高速オフセット衝突時には、衝突発生時点(時刻0)から約10〜15msの間に最初の大きなピークP1が現れ、衝突発生時点から約20〜30msの間に次の大きなピークP2が現れる音響データS(t)が得られる。ここで、最初の大きなピークP1には、図1(a)に示すエクステンション部111の吸収部A1が潰れる間に現れるピークP11と、吸収部A2が潰れる間に現れるピークP12とが含まれる。これに対し、低速オフセット衝突時には、衝突発生時点から約18ms程度経過した時点で最初の大きなピークP3が現れる。
図3(b)を参照すると、高速オフセット衝突時に得られる音響データS(t)のピークP11は、低速オフセット衝突時に得られる音響データS(t)のピークP3とほぼ同じ大きさであるが、高速オフセット衝突時に得られる音響データS(t)のピークP12は、ピークP3よりも大きさが十分に大きいことが分かる。ここで、エクステンション部111の吸収部A1が潰れる間に生ずるピークP11は、前述したように、周波数帯域が低く、振幅が比較的大きいエネルギーとして検出される。一方、吸収部A2が潰れる間に生ずるピークP12は、高周波帯域で振幅が比較的高いエネルギーとして検出される。したがって、性状が異なる二つのピークP11、P12からピークP11及びピークP11と性状が同じピークP3を排除し、ピークP12を用いて衝突判定を行うことにより、高速オフセット衝突と低速オフセット衝突とを正確に判別することが可能になる。
したがって、図3(a)に示す2次元マップ上において、横軸方向に延びる2次元衝突判定閾値TH(TH1)は、図3(b)に示すピークP11を排除しつつ、ピークP12を用いた衝突判定が可能な値に設定されている。つまり、2次元衝突判定閾値TH(TH1)は、周波数帯域が低く、振幅が比較的大きいエネルギーとして検出されるピークP11の最大値よりも大きく、エクステンション部111の吸収部A1が潰れることによって得られるピークP12の最大値以下の値に設定される。
なお、速度変化量ΔVが大きくなるほど、車両100に発生する構造音響が大きくなるので、仮に横軸方向に延びる2次元衝突判定閾値TH(TH1)を一定値とすると、本来ならばエアバッグ2の展開が不要な衝突が発生しているにも拘わらず、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したと誤判定する可能性がある。そこで、このような誤判定を防止するために、図3(a)に示すように、横軸方向に延びる2次元衝突判定閾値TH(TH1)は、速度変化量ΔVが大きくなるほど高くなるように設定することが望ましい。
一方、音響センサ11から得られる音響データS(t)は、車体変形を伴わない飛石等による局所打撃音を多く含んでいるため、エアバッグ2の展開が必要な衝突による衝撃音と、エアバッグ2の展開が不要な局所打撃音とを正確に判別する必要がある。このような衝突による衝撃音と飛石等による局所打撃音との判別には、加速度センサ12から得られる加速度データG(t)を利用することができる。衝突による衝撃音が発生した場合には大きな減速度が生じるが、飛石等による局所打撃音が発生した場合には小さな減速度が生じるのみである。
つまり、図3(a)に示す2次元マップ上において、縦軸方向に延びる2次元衝突判定閾値TH(TH2)は、エアバッグ2の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ2の展開が不要な衝突(飛石等による局所打撃)とを判別できるような値に設定されている。なお、飛石等による局所打撃音が大きくなっても、それによる減速度に大きな変化はないため、縦軸方向に延びる2次元衝突判定閾値TH(TH2)は、音響平均値Saに対して一定値に設定すればよい。
以上のような手法で2次元マップ上に2次元衝突判定閾値THを設定することにより、2次元マップ上には、エアバッグ2の展開を行うエアバッグ展開領域と、エアバッグ2の展開を行わないエアバッグ非展開領域とが形成される。つまり、図2に示すマップ判定部13cは、第1演算部13aにて算出された音響平均値Saが2次元衝突判定閾値TH(TH1)を超え、かつ第2演算部13bにて算出された速度変化量ΔVが2次元衝突判定閾値TH(TH2)を超えた場合(言い換えれば、音響平均値Saと速度変化量ΔVとの交点がエアバッグ展開領域に含まれている場合)に、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したと判定する。
図2に戻り、セーフィング判定部14は、加速度センサ12から入力される加速度データG(t)を基にセーフィング判定を行い、そのセーフィング判定結果をAND部15に出力する。具体的には、セーフィング判定部14は加速度データG(t)の一次積分値(あるいは二次積分値でもよい)とセーフィング判定閾値とを比較し、一次積分値がセーフィング判定閾値より大きい場合に、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したと判定する。なお、セーフィング判定閾値は、ある程度大きな衝突(大きな減速度)が発生すれば確実にエアバッグ2が展開されるよう、安全方向に振った値(比較的低い値)に設定されている。
AND部15は、メイン衝突判定部13の衝突判定結果(マップ判定結果)、及びセーフィング判定部14のセーフィング判定結果に基づいて、最終的にエアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かを判定し、その衝突判定結果を出力する。具体的には、AND部15はメイン衝突判定部13及びセーフィング判定部14の両方でエアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したと判定された場合に、最終的にエアバッグ2の起動を必要とする衝突が発生したと判定する。
このように構成されたSRSユニット1は、エアバッグ2の展開を必要とする衝突(高速オフセット衝突を含む、車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ2の展開が不要な衝突(低速オフセット衝突を含む、車体変形が軽微な穏やかな衝突、及び飛石等による局所打撃)とを、迅速かつ正確に判別できる。すなわち、フレーム110の先端部(あるいはフレーム110の先端側に連結されたバンパー112の前面)に、弾性体からなる吸収部(弾性吸収部)A1を設けているので、車両100の衝突時に、ぶつかった瞬間の音響データのピークが、前記吸収部A1が最初に衝撃を受けることで周波数帯域が低く、振幅が比較的大きいエネルギーとして検出される。よって、従来のように高周波帯域で振幅が比較的高いエネルギーが最初に検出されることがないため、衝突判定精度を安定化させることができる。
また、図3(a)に示した2次元マップを衝突判定に用いることにより、2次元的な閾値設定が可能となり、衝突判定精度の向上(乗員保護性能の向上)を図ることができる。
〔第2実施形態〕
図4(a)は、本発明の第2実施形態におけるSRSユニットの要部構成を示すブロック図である。なお、以下では、第1実施形態と異なる点に着目して説明し、第1実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図4(a)に示すように、本実施形態におけるSRSユニット1Aは、第1実施形態におけるSRSユニット1のメイン衝突判定部13をメイン衝突判定部16に代えた構成である。
メイン衝突判定部16は、第1演算部16a(第1演算手段)、第2演算部16b(第2演算手段)、第1比較部16c、第2比較部16d、及びAND部16eを備えており、音響センサ11からの音響データS(t)及び加速度センサ12からの加速度データG(t)に基づいて、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かを判定する。
なお、前記の構成要素のうち、第1比較部16c、第2比較部16d、及びAND部16eは、本発明における閾値判定手段を構成するものである。
第1演算部16aは、音響センサ11からの音響データS(t)に平均化処理を施すことで音響平均値Sa(第1演算値)を算出し、その算出結果を第1比較部16cに出力する。第2演算部16bは、加速度センサ12からの加速度データG(t)を一次積分することで速度変化量ΔV(第2演算値)を算出し、その算出結果を第2比較部16dに出力する。なお、加速度データG(t)を二次積分して移動変化量ΔSを算出し、その算出結果を第2比較部16dに出力してもよい。
第1比較部16cは、第1演算部16aからの音響平均値Saが第1衝突判定閾値Sathを超えたか否かを判定し、その比較判定結果をAND部16eに出力する。第2比較部16dは、第2演算部16bからの速度変化量ΔVが第2衝突判定閾値ΔVthを超えたか否かを判定し、その比較判定結果をAND部16eに出力する。AND部16eは、第1比較部16c及び第2比較部16dによって、音響平均値Saが第1衝突判定閾値Sathを超え、かつ速度変化量ΔVが第2衝突判定閾値ΔVthを超えたと判定された場合に、エアバッグ2の展開を必要とする衝突が発生したか否かを判定し、その衝突判定結果をAND部15に出力する。
ここで、第1衝突判定閾値Sathは、図3(b)に示すピークP11を排除しつつ、ピークP12を用いた衝突判定が可能な値に設定されている。つまり、第1衝突判定閾値Sathは、周波数帯域が低く、振幅が比較的大きいエネルギーとして検出されるピークP11の最大値よりも大きく、エクステンション部111の吸収部A1が潰れることによって得られる、高周波帯域で振幅が比較的高いエネルギーとして検出されるピークP12の最大値以下の値に設定される。また、第2衝突判定閾値ΔVthは、エアバッグ2の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ2の展開が不要な衝突(飛石等による局所打撃)とを判別できるような値に設定されている。
このように構成されたSRSユニット1Aも、第1実施形態のSRSユニット1と同様に、エアバッグ2の展開を必要とする衝突(高速オフセット衝突を含む、車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ2の展開が不要な衝突(低速オフセット衝突を含む、車体変形が軽微な穏やかな衝突、及び飛石等による局所打撃)とを、迅速かつ正確に判別できる。したがって、衝突判定精度を安定化させることができる。
〔第3実施形態〕
図4(b)は、本発明の第3実施形態におけるSRSユニットの要部構成を示すブロック図である。なお、以下では、第1,第2実施形態と異なる点に着目して説明し、第1,第2実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図4(b)に示すように、本実施形態におけるSRSユニット1Bは、振動センサ20(振動検出手段)、BPF(バンドパスフィルタ)21(第1抽出手段)、LPF(ローパスフィルタ)22(第2抽出手段)、第1実施形態と同様のメイン衝突判定部13(第2実施形態と同様のメイン衝突判定部16でもよい)、並びに第1及び第2実施形態と同様のセーフィング判定部14及びAND部15を備えている。
振動センサ20は、車両100の前後方向に生じる広帯域振動(例えば、周波数帯域0Hz〜30kHzの振動)を検出し、その検出結果を振動データVb(t)としてBPF21及びLPF22に出力する。BPF21は、振動センサ20からの振動データVb(t)から音響帯域の高周波振動を抽出し、その抽出結果(高周波振動の検出結果)を音響データS(t)としてメイン衝突判定部13へ出力する。具体的には、BPF21は振動データVb(t)から周波数帯域5kHz〜20kHzの振動(構造音響)を抽出する。
LPF22は、振動センサ20からの振動データVb(t)から音響帯域より低い帯域の低周波振動を抽出し、その抽出結果(低周波振動の検出結果)を加速度データG(t)としてメイン衝突判定部13及びセーフィング判定部14へ出力する。具体的には、LPF22は振動データVb(t)から周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を抽出する。
このように、本実施形態では、第1及び第2実施形態で用いられていた2つの振動センサ(音響センサ11及び加速度センサ12)に代えて、周波数帯域0Hz〜30kHzの広帯域振動を検出することが可能な振動センサ20を1つだけ用いている。そして、振動センサ20の検出結果からLPF22によって抽出した周波数帯域0Hz〜400Hzの振動成分を加速度データG(t)として利用するとともに、振動センサ20の検出結果からBPF21によって抽出した周波数帯域5kHz〜20kHzの振動成分を音響データS(t)として利用している。かかる構成のSRSユニット1Bにおいても、第1及び第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔変形例〕
本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、前記実施形態では、音響帯域の高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出するとともに、音響帯域より低い帯域の低周波振動として周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する場合を例示したが、検出対象振動の周波数帯域はこれに限定されず、車両100の構造や要求される乗員保護性能に応じて適宜設定すればよい。つまり、高周波振動の周波数帯域は、前面衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴(構造音響)を捕捉可能であればよく、低周波振動の周波数帯域は、前面衝突によって車両100に生じる減速度を捕捉可能であればよい。
1…SRSユニット(車両衝突判定装置)、2…エアバッグ(乗員保護装置)、11…音響センサ(第1振動センサ)、12…加速度センサ(第2振動センサ)、13,16…メイン衝突判定部(衝突判定手段)、13a,16a…第1演算部(第1演算手段)、13b,16b…第2演算部(第2演算手段)、13c…マップ判定部(マップ判定手段)、14…セーフィング判定部(セーフィング判定手段)、15…AND部(最終判定手段)、16c…第1比較部(閾値判定手段)、16d…第2比較部(閾値判定手段)、16e…AND部(閾値判定手段)、20…振動センサ(振動検出手段)、21…BPF(第1抽出手段)、22…LPF(第2抽出手段)、100…車両、111…エクステンション部、A1…吸収部(弾性吸収部)、A2,A3…吸収部

Claims (9)

  1. 弾性体からなり衝突時の衝撃を吸収する弾性吸収部が、車両の前後方向に延びるフレームの先端部、または前記フレームの先端側に連結されたバンパーの前面に設けられてなる車両に生じる音響帯域の高周波振動と、該音響帯域より低い帯域の低周波振動とを検出する振動検出手段と、
    前記フレームまたはその先端側が潰れることにより得られる前記高周波振動及び低周波振動の検出結果に基づいて、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定する衝突判定手段と、
    を備えることを特徴とする車両衝突判定装置。
  2. 前記弾性体は、エラストマー製であることを特徴とする請求項1記載の車両衝突判定装置。
  3. 前記フレームの先端部には、衝突時の衝撃を吸収する吸収部が前記車両の前後方向に沿って複数設けられており、その最先端に、前記弾性吸収部が配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両衝突判定装置。
  4. 前記振動検出手段は、
    前記高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動を検出する第1振動センサと、
    前記低周波振動として周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する第2振動センサと、
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両衝突判定装置。
  5. 前記振動検出手段は、前記高周波振動及び低周波振動を含む広帯域振動を検出するものであり、
    前記振動検出手段によって検出された広帯域振動から前記高周波振動を抽出する第1抽出手段と、
    前記振動検出手段によって検出された広帯域振動から前記低周波振動を抽出する第2抽出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両衝突判定装置。
  6. 前記第1抽出手段は、前記広帯域振動から前記高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動を抽出し、
    前記第2抽出手段は、前記広帯域振動から前記低周波振動として周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を抽出する
    ことを特徴とする請求項5記載の車両衝突判定装置。
  7. 前記衝突判定手段は、
    前記高周波振動の検出結果を基に第1演算値を算出する第1演算手段と、
    前記低周波振動の検出結果を基に第2演算値を算出する第2演算手段と、
    前記第1演算値を第1軸、前記第2演算値を第2軸とする2次元マップ上において、前記第1演算手段及び前記第2演算手段によって算出された前記第1演算値及び前記第2演算値が2次元衝突判定閾値を超えた場合に、前記乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したと判定するマップ判定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両衝突判定装置。
  8. 前記衝突判定手段は、
    前記高周波振動の検出結果を基に第1演算値を算出する第1演算手段と、
    前記低周波振動の検出結果を基に第2演算値を算出する第2演算手段と、
    前記第1演算値が第1衝突判定閾値を超え、かつ前記第2演算値が第2衝突判定閾値を超えた場合に、前記乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したと判定する閾値判定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両衝突判定装置。
  9. 前記低周波振動の検出結果を基にセーフィング判定を行うセーフィング判定手段と、
    前記衝突判定手段の衝突判定結果及び前記セーフィング判定手段のセーフィング判定結果に基づいて、最終的に前記乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定する最終判定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両衝突判定装置。
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