JP2014125019A - 車両衝突判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両進行方向の前部がポール状物体に衝突した場合における衝突判定精度を上げて、乗員保護性能を向上する。
【解決手段】SRSエアバッグシステム1は、車両100の進行方向の前部に設けられた音響センサ11と、音響センサ11からの振動エネルギーと閾値とを比較する比較回路14と、車両100の略中央部に設けられた加速度センサ12と、加速度センサ12の出力に基づく移動速度及び移動量を算出する一次積分値算出部17及び二次積分値算出部16と、移動速度及び移動量に基づく衝突判定閾値を比較回路14の比較結果に基づいて設定し、衝突判定閾値と移動速度及び移動量とを比較して乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否か判定するS−Vマップ判定部18と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両衝突判定装置に関する。
一般的に、車両衝突時に乗員を保護するためのシステムとして、SRS(Supplemental Restraint System)エアバッグシステムが知られている。このSRSエアバッグシステムとは、車両の各部に設置された加速度センサから取得した加速度データを基に、車両衝突の発生を検知してエアバッグ等の乗員保護装置を起動するものである。
具体的には、車両中央部に設置されたSRSユニット(SRSエアバッグシステムを統括制御するECU)内に設置されたユニットセンサ(加速度センサ)と、車両前部に設置された複数のフロントクラッシュセンサと、を備えるSRSエアバッグシステムが開示されている(特許文献1参照)。
また、近年では、音響センサを用いて衝突時の車体変形に起因して発生する衝撃音を検出し、その検出結果を基に衝突判定を行う技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開平10−287203号公報 特表2001−519268号公報
しかし、特許文献1の技術は、車両の進行方向の前部がセンターポール、電柱、街路樹などのポール状物体と衝突(センターポール衝突)した場合には、車両衝突判定精度が低下する問題がある。センターポール衝突の場合、最初にバンパーが変形するものの、ポールがエンジンに衝突するまでは車体変形が少ないため、加速度センサから得られる減速度は大きくない。このため、加速度センサから取得したデータに基づいて車両衝突の発生を検知しようとすると、車両衝突判定が遅れてしまい、その結果、乗員保護装置の起動タイミングが遅れてしまう問題があった。
一方、車両損壊を伴わない車体に対する飛石などの局所打撃によって大きな構造音が発生することがある。この場合、特許文献2の技術は、音響センサから得られる音響データだけで衝突判定を行っても、車体変形を伴う激しい衝突と車体に対する飛石などの局所打撃とを判別することが困難である。このため、衝突判定精度が安定せずに、乗員保護性能の低下につながる恐れがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、車両進行方向の前部がポール状物体と衝突した場合における衝突判定精度を上げて、乗員保護性能を向上することができる車両衝突判定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
本発明の第一態様に係る車両衝突判定装置は、車両の進行方向の前部に設けられ、高周波振動を検出する高周波振動検出手段と、前記高周波振動検出手段により検出された高周波振動に基づく振動エネルギーと、閾値と、を比較する比較手段と、前記車両の略中央部に設けられ、前記高周波振動よりも低い帯域の低周波振動を検出する低周波振動検出手段と、前記低周波振動検出手段により検出された低周波振動に基づいて、前記移動速度及び移動量を算出する算出手段と、前記移動速度及び移動量を2軸とする衝突判定用2次元マップにおいて、前記移動速度及び移動量に基づく衝突判定閾値を、前記比較手段の比較結果に基づいて設定する衝突判定閾値設定手段と、前記衝突判定用2次元マップにおいて、前記衝突判定閾値設定手段により設定された衝突判定閾値と前記算出手段により算出された移動速度及び移動量とを比較して、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否か判定する衝突判定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の第二態様に係る車両衝突判定装置は、第一態様において、前記高周波振動検出手段は、前記車両の進行方向の前部の複数箇所に設けられた複数の音響センサであり、前記比較手段は、前記複数の音響センサにより検出された高周波振動に基づくそれぞれの振動エネルギーと、閾値と、を比較し、前記衝突判定閾値設定手段は、前記比較手段の各比較結果に基づいて、前記衝突判定閾値を設定することを特徴とする。
本発明の第三態様に係る車両衝突判定装置は、第二態様において、前記衝突判定閾値設定手段は、前記比較手段の各比較結果において、前記振動エネルギーの少なくとも1つが前記閾値を超えたとき、又は、前記振動エネルギーのすべてが前記閾値を超えたときに、前記振動エネルギーが前記閾値を超えないときに比べて前記乗員保護装置の起動タイミングが早くなるように、前記衝突判定閾値を設定することを特徴とする。
本発明の第四態様に係る車両衝突判定装置は、第一から第三のいずれかの態様において、前記衝突判定閾値設定手段は、前記比較手段の比較結果において前記振動エネルギーが前記閾値を超えたときは、前記振動エネルギーが前記閾値を超えないときに比べて前記乗員保護装置の起動タイミングが早くなるように、前記衝突判定閾値を設定することを特徴とする。
本発明の第五態様に係る車両衝突判定装置は、第一から第四のいずれかの態様において、前記乗員保護装置は、エアバック装置及びシートベルト巻取り装置であり、前記衝突判定閾値設定手段は、前記比較手段の比較結果において前記振動エネルギーが前記閾値を超えたときは、前記エアバック装置の起動タイミングよりも前記シートベルト巻取り装置の起動タイミングが早くなるように、前記エアバック装置起動用及び前記シートベルト巻取り装置起動用のそれぞれ異なる衝突判定閾値を設定することを特徴とする。
本発明によれば、車両進行方向の前部がポール状物体と衝突した場合における衝突判定精度を上げて、乗員保護性能を向上させることができる。
SRSエアバッグシステムの全体構成図(a)及び要部構成を示すブロック図(b)である。 車体フレームにおけるSRSユニット及び音響センサの設置位置を示す図である。 エネルギー算出部の詳細構成図(a)及び変形例(b)である。 S−V2次元マップ(衝突判定用2次元マップ)を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1(a)は、本実施形態のSRSエアバッグシステムの構成概略図である。
本実施形態におけるSRSエアバッグシステムは、車両100の中央部に設置されたSRSユニット1(車両衝突判定装置)と、車両100の運転席及び助手席にそれぞれ設置されたエアバッグ2(エアバック装置)と、プリテンショナー3(シートベルト巻取り装置)と、進行方向の前部に設置された音響センサ11(高周波振動検出手段)と、を備えている。
SRSユニット1は、音響センサ11(11R,11L)及び内蔵する加速度センサ12(低周波振動検出手段)の出力信号に基づいて、車両100に前面衝突が発生したか否かの判定(衝突判定)を行い、その衝突判定結果に応じてエアバッグ2やプリテンショナー3の起動制御を行うECU(Electronic Control Unit)である。
エアバッグ2は、SRSユニット1からの点火信号に応じて展開し、車両100の前面衝突により乗員が前方に2次衝突することで負う傷害を軽減する乗員保護装置である。プリテンショナー3は、SRSユニット1からの点火信号に応じて運転席側及び助手席側シートベルトを巻き取り、乗員に対するシートベルトの拘束力を増大させるものである。
なお、車両100には、エアバッグ2及びプリテンショナー3の他、サイドエアバッグ等の乗員保護装置も設けられているが、図1(a)では図示を省略している。
図1(b)は、本実施形態におけるSRSユニット1の要部構成を示すブロック図である。SRSユニット1は、加速度センサ12、エネルギー算出部13、比較回路14(比較手段)、AND回路15、二次積分値算出部16(算出手段)、一次積分値算出部17(算出手段)及びS−Vマップ判定部18(衝突判定閾値設定手段、衝突判定手段)を備えている。
音響センサ11(11R,11L)は、車両100の進行方向の前部にそれぞれ固定された振動センサであり、車両100の長さ方向(図中のX軸方向)に生じる音響帯域の高周波振動を検出し、その検出結果を音響データS(t)としてエネルギー算出部13(13R,13L)に出力する。具体的に、この音響センサ11は、周波数帯域5kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出する。この音響センサ11から得られる音響データS(t)は、前面衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴をよく捉えたものである。
加速度センサ12は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100の長さ方向(図中のX軸方向)に生じる、上記音響センサ11によって検出される高周波振動より低い帯域の低周波振動を検出し、その検出結果を加速度データG(t)として二次積分値算出部16及び一次積分値算出部17に出力する。具体的に、加速度センサ12は、周波数帯域0Hz〜500Hzの振動を検出する。この加速度センサ12から得られる加速度データは、衝突によって車両100に生じるX軸方向の減速度をよく捉えたものである。
このように、音響センサ11及び加速度センサ12は、共に振動を検出する振動センサに属するものであるが、検出対象振動の周波数帯域が異なる。一般的に、加速度センサ12は、周波数帯域0Hz〜400Hzの低周波振動を検出し、音響センサ11は、周波数帯域5kHz〜20kHz(音響帯域)の高周波振動を検出する。
図2は、車体フレーム50におけるSRSユニット1及び音響センサ11(11R,11L)の設置位置を示す図である。車体フレーム50は、フロントバンパー51、フロントサイドフレーム52、フロントクロスメンバ53、サイドシル54、ミドルクロスメンバ55、リアクロスメンバ56、リヤサイドフレーム57及びトンネルメンバ58を主たる要素として構成される。
左右のフロントサイドフレーム52は、車両前方に配置されるエンジンルームの両側においてそれぞれ車両前後方向に延在する。左右のフロントサイドフレーム52のフロントバンパー51側(進行方向の前部)には、それぞれ音響センサ11(11R,11L)が設置されている。音響センサ11は、車体が変形したときの音響帯域の高周波振動を検出する。音響センサ11は、特に、前面衝突のときにフロントバンパー51が変形しているときの音響帯域の高周波振動を検出できる。フロントバンパー51は、車両100の最前部において車幅方向に延在する。また、フロントバンパー51は、フロントサイドフレーム52の前端間を接続する。フロントクロスメンバ53は、フロントサイドフレーム52の後端間を接続する。
フロントバンパー51と左右のフロントサイドフレーム52との間には、エクステンション部59が設けられる。エクステンション部59は、車両100が正面衝突した際に、車体フレーム50のうちで最も早く変形する部位である。つまり、車両100が正面衝突すると、逸早く変形して衝突のエネルギーを吸収して、乗員への衝撃伝達を軽減する部位である。
左右のサイドシル54は、フロントクロスメンバ53の両端から車両後方に向けてそれぞれ延在する。ミドルクロスメンバ55は、サイドシル54の中央間を接続する。リアクロスメンバ56は、サイドシル54の後端間を接続する。そして、左右のリヤサイドフレーム57は、サイドシル54の後端にそれぞれ接続される。
トンネルメンバ58は、車両中央においてフロントクロスメンバ53からリアクロスメンバ56の間に延在する筒状の部材である。トンネルメンバ58は、略四角形の断面形状を有するように形成される。
このように、音響センサ11は、車体フレーム50の左右のフロントサイドフレーム52のフロントバンパー51側に設置されている。これにより、音響センサ11は、センターポールCPに衝突(センターポール衝突)した場合、フロントバンパー51が変形しているものの車両100が減速していない状況であっても、そのときの音響帯域の高周波振動を検出する。そして、音響センサ11から得られる音響データS(t)は、S−Vマップ判定部18の閾値設定に使用される。このため、S−Vマップ判定部18は、センターポール衝突の場合でも、迅速かつ正確に衝突判定を行うことができる。
エネルギー算出部13(13R,13L)は、音響センサ11(11R,11L)から入力される音響データS(t)のエネルギー量Eを算出し、その算出したエネルギー量Eを比較回路14(14R,14L)へ出力する。例えば、エネルギー算出部13は、図3(a)に示すように、絶対値算出部13a及び区間積分部13bを備えている。絶対値算出部13aは、音響センサ11から入力される音響データS(t)の絶対値|S(t)|を算出し、その算出した絶対値|S(t)|を区間積分部13bへ出力する。区間積分部13bは、絶対値算出部13aから入力される絶対値|S(t)|を区間積分することでエネルギー量Eを算出し、その算出したエネルギー量Eを比較回路14へ出力する。
なお、図3(b)に示すように、絶対値算出部13a及び区間積分部13bに加えてエンベロープ出力部13cを設けても良い。このエンベロープ出力部13cは、絶対値算出部13aから入力される音響データの絶対値|S(t)|のエンベロープ|Se(t)|を出力するものである。このようなエンベロープ出力部13cとしては、例えばカットオフ周波数が400Hzに設定されたローパスフィルタを用いることができる。この場合、区間積分部13bは、エンベロープ出力部13cから入力されるエンベロープ|Se(t)|を区間積分することでエネルギー量Eを算出する。
比較回路14(14R,14L)は、エネルギー算出部13(13R,13L)から入力されるエネルギー量Eと閾値thとを比較する。比較回路14は、エネルギー量Eが閾値thを超えたときは論理値「1」(真値)をAND回路15へ出力し、エネルギー量Eが閾値thを超えていないときは論理値「0」(偽値)をAND回路15へ出力する。
AND回路15は、比較回路14(14R,14L)から入力される論理値を用いて論理積を演算し、演算結果である論理値(真値又は偽値)をS−Vマップ判定部18へ出力する。AND回路15から出力された論理値は、S−Vマップ判定部18における閾値設定に使用される。
二次積分値算出部16は、加速度センサ12から入力される加速度データG(t)を二次積分(区間積分)することで移動量Sを算出し、その算出結果をS−Vマップ判定部18に出力する。一次積分値算出部17は、加速度センサ12から入力される加速度データG(t)を一次積分(区間積分)することで速度Vを算出し、その算出結果をS−Vマップ判定部18に出力する。
図4は、S−Vマップ判定部18において用いられるS−V2次元マップ(衝突判定用2次元マップ)を示す図である。
S−Vマップ判定部18は、速度Vを縦軸、移動量Sを横軸とするS−V2次元マップ上において、AND回路15の出力結果に基づいて、衝突判定閾値を「高閾値Nth」あるいは「低閾値Pth、Ath」に設定する。
そして、S−Vマップ判定部18は、一次積分値算出部17によって算出された速度Vと二次積分値算出部16によって算出された移動量Sとが、2次元的に設定された衝突判定閾値(高閾値Nthあるいは低閾値Pth、Ath)を超えたか否か比較し、その比較結果に基づいて最終的にエアバッグ2やプリテンショナー3の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定し、その衝突判定結果を出力する。
具体的には、S−Vマップ判定部18は、AND回路15が論理値「0」を出力した場合には、S−V2次元マップ上において、衝突判定閾値として高閾値Nthを設定する。 続いて、S−Vマップ判定部18は、速度V及び移動量Sと高閾値Nthとを比較し、速度V及び移動量Sが高閾値Nthを超える場合には、エアバッグ2及びプリテンショナー3の起動を必要とする車両変形の伴う激しい衝突が発生したと判定する。S−Vマップ判定部18は、速度V及び移動量Sが高閾値Nthを超えない場合には、エアバッグ2及びプリテンショナー3の起動を必要としない車両変形が軽微な穏やかな衝突が発生したと判定する。
また、S−Vマップ判定部18は、AND回路15が論理値「1」を出力した場合には、S−V2次元マップ上において、衝突判定閾値として高閾値Nthから低閾値Pth、Athに切り替える。つまり、S−Vマップ判定部18は、プリテンショナー3のみの起動を必要とする激しい衝突が発生したことを判定するための低閾値Pthと、プリテンショナー3だけでなく更にエアバッグ2の起動を必要とする激しい衝突が発生したことを判定するための低閾値Athと、を設定する。
そして、S−Vマップ判定部18は、速度V及び移動量Sと低閾値Pthとを比較し、速度V及び移動量Sが低閾値Pthを超えない場合には、プリテンショナー3及びエアバッグ2の起動を必要としない車両変形が軽微な穏やかな衝突が発生したと判定する。
一方、S−Vマップ判定部18は、速度V及び移動量Sが低閾値Pthを超える場合には、速度V及び移動量Sと低閾値Athとを比較し、速度V及び移動量Sが低閾値Athを超えない場合には、プリテンショナー3のみの起動を必要とする衝突が発生したと判定する。また、S−Vマップ判定部18は、速度V及び移動量Sが低閾値Athを超えた場合には、プリテンショナー3だけでなく更にエアバッグ2の起動を必要とする車両変形を伴う激しい衝突が発生したと判定する。
以上のように、本実施形態のSRSエアバッグシステムは、センターポール衝突の場合、フロントバンパー51が変形して車両100が減速していない段階で高周波振動を検出し、高周波振動に基づく振動エネルギーが閾値を超えたとき(センターポール衝突を検出したとき)に、S−Vマップ判定部18の衝突判定閾値を低い値に設定する。
このため、SRSエアバッグシステムは、フロントバンパー51が変形して車両が十分に減速する前の早いタイミングで、エアバッグ2、プリテンショナー3をそれぞれ起動する必要のある衝突であるか否かを判定することができ、乗員保護性能を向上させることができる。
また、SRSエアバッグシステムは、センターポール衝突を検出した場合には、エアバッグ2の起動よりもリテンショナー3の起動を早めるように、低閾値Ath、Pthをそれぞれ個別に設定する。このため、SRSエアバッグシステムは、初期段階の衝撃を検出した時点でプリテンショナー3を起動して乗員を座席に固定し、更に大きい衝撃を検出した時点でエアバック2を起動して乗員が前方に2次衝突することを回避する。これにより、乗員保護機能をより一層向上することができる。
また、SRSエアバッグシステムは、音響センサ11からの高周波振動に基づく振動エネルギーが閾値を超えたときであっても、局所打撃などのエアバッグ2、プリテンショナー3の起動が不要な衝突の場合には、S−Vマップ判定部18における乗員の速度V及び移動量Sが小さな値になり衝突判定閾値(低閾値Ath、Pth)を超えないので、エアバッグ2、プリテンショナー3の起動が不要であると判定することできる。
つまり、本実施形態のSRSエアバッグシステムは、プリテンショナー3やエアバッグ2の起動を必要とする衝突(高速オフセット衝突を含む、車体変形を伴う激しい衝突)と、プリテンショナー3及びエアバッグ2の起動が不要な衝突(低速オフセット衝突を含む、車体変形が軽微な穏やかな衝突、及び飛石等による局所打撃)とを、迅速且つ正確に判別することができ、さらにセンターポール衝突の場合であっても、高精度に車両衝突判定を行うことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能であることは勿論である。
例えば、SRSエアバッグシステムは、上記実施形態で使用したAND回路15の代わりに、OR回路を備えてもよい。これにより、SRSエアバッグシステムは、音響センサ11R,11Lの両方の振動エネルギーではなく、いずれか一方の振動エネルギーが閾値を超えただけで衝突判定閾値を切り替えるので、車両幅方向の中央部ではなく端部側のセンターポール衝突も検出し、衝突判定精度を向上させることができる。
なお、音響センサ11の数は特に限定されず、1つでも3つ以上でもよい。
上記実施形態では、S−Vマップ判定部18のS−V2次元マップ上において、衝突判定閾値として高閾値Nthから低閾値Pth、Athに切り替えたが、本発明はこれに限定されない。例えば、プリテンショナー3及びエアバッグ2両方の起動を必要とする激しい衝突が発生したことを判定するための低閾値Athのみ設定するようにしてもよい。
また、音響センサ11及び加速度センサ12の検出対象振動の周波数帯域は上述した実施形態に限定されず、車両100の構造や要求される乗員保護性能に応じて適宜設定すれば良い。つまり、高周波振動の周波数帯域は、前面衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴(構造音響)を捕捉可能であれば良く、低周波振動の周波数帯域は、前面衝突によって車両100に生じる減速度を捕捉可能であれば良い。
1…SRSユニット(車両衝突判定装置)、 2…エアバッグ(エアバック装置)、 3…プリテンショナー(シートベルト巻取り装置)、 11(11R,11L)…音響センサ(高周波振動検出手段)、 12…加速度センサ(低周波振動検出手段)、 14(14R,14L)…比較回路(比較手段)、 16…二次積分値算出部(算出手段)、 17…一次積分値算出部(算出手段)、 18…S−Vマップ判定部(衝突判定閾値設定手段、衝突判定手段)、 100…車両 、CP…センターポール

Claims (5)

  1. 車両の進行方向の前部に設けられ、高周波振動を検出する高周波振動検出手段と、
    前記高周波振動検出手段により検出された高周波振動に基づく振動エネルギーと、閾値と、を比較する比較手段と、
    前記車両の略中央部に設けられ、前記高周波振動よりも低い帯域の低周波振動を検出する低周波振動検出手段と、
    前記低周波振動検出手段により検出された低周波振動に基づいて、前記移動速度及び移動量を算出する算出手段と、
    前記移動速度及び移動量を2軸とする衝突判定用2次元マップにおいて、前記移動速度移動速度及び移動量に基づく衝突判定閾値を前記比較手段の比較結果に基づいて設定する衝突判定閾値設定手段と、
    前記衝突判定用2次元マップにおいて、前記衝突判定閾値設定手段により設定された衝突判定閾値と前記算出手段により算出された移動速度及び移動量とを比較して乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否か判定する衝突判定手段と、
    を備えることを特徴とする車両衝突判定装置。
  2. 前記高周波振動検出手段は、前記車両の進行方向の前部の複数箇所に設けられた複数の音響センサであり、
    前記比較手段は、前記複数の音響センサにより検出された高周波振動に基づくそれぞれの振動エネルギーと、閾値と、を比較し、
    前記衝突判定閾値設定手段は、前記比較手段の各比較結果に基づいて、前記衝突判定閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の車両衝突判定装置。
  3. 前記衝突判定閾値設定手段は、前記比較手段の各比較結果において、前記振動エネルギーの少なくとも1つが前記閾値を超えたとき、又は、前記振動エネルギーのすべてが前記閾値を超えたときに、前記振動エネルギーが前記閾値を超えないときに比べて前記乗員保護装置の起動タイミングが早くなるように、前記衝突判定閾値を設定することを特徴とする請求項2に記載の車両衝突判定装置。
  4. 前記衝突判定閾値設定手段は、前記比較手段の比較結果において前記振動エネルギーが前記閾値を超えたときは、前記振動エネルギーが前記閾値を超えないときに比べて前記乗員保護装置の起動タイミングが早くなるように、前記衝突判定閾値を設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の車両衝突判定装置。
  5. 前記乗員保護装置は、エアバック装置及びシートベルト巻取り装置であり、
    前記衝突判定閾値設定手段は、前記比較手段の比較結果において前記振動エネルギーが前記閾値を超えたときは、前記エアバック装置の起動タイミングよりも前記シートベルト巻取り装置の起動タイミングが早くなるように、前記エアバック装置起動用及び前記シートベルト巻取り装置起動用のそれぞれ異なる衝突判定閾値を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両衝突判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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