JP2015085760A - 車両衝突判定装置 - Google Patents

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Kenyu Okamura
憲有 岡村
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Abstract

【課題】車両の衝突の厳しさを安定して判定することができる車両衝突判定装置を提供する。【解決手段】車両衝突判定装置10は、車両に設けられたセンサ12と、センサ12の出力に基づき車両の正面衝突の厳しさを判定する判定部11と、を備え、センサ12の出力は、少なくとも1つの方向の加速度を有し、少なくとも1つの方向の加速度は、音響周波数のうちの少なくとも高周波側の周波数成分を含み、判定部11は、音響周波数のうちの低周波側の周波数成分ではなく、高周波側の周波数成分を有する加速度を表す波形における振動の振幅に基づくエネルギー又はエネルギーに相関する物理量を用いて正面衝突の厳しさを判定し、判定した厳しさに基づいて、少なくとも1つの乗員保護装置が作動するときに少なくとも1つの乗員保護装置によって生成される複数の保護力のうち対応する1つの保護力を決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、振動又は加速度を検出するセンサを使い、センサの出力である加速度を表す信号の波形の振動における高周波帯域の出力特性を用いて車両の衝突の厳しさを判定する装置に関する。
例えば特許文献1には、車両衝突判定装置として振動を検出することができるセンサの1つである音響センサの高周波帯域の出力特性を用いて車両の衝突を検知することができる装置が開示されている。特許文献1に示される車両衝突判定装置は、音響センサの出力から周波数帯域の異なるエネルギー変化量ΔE1とΔE2を計算し、2次元マップ上におけるΔE1とΔE2の交点が、所定の閾値を超えているか否かを判定する。ΔE1とΔE2の交点が、所定の閾値を超えているときはエアバッグの展開が必要な衝突が発生したと判定することができる。
特許文献1の記載によると、ΔE1の周波数帯域は5kHz〜15kHzで、ΔE2の周波数帯域は15kHz〜20kHzであり、エアバッグの展開が必要ではない衝突ではΔE2の出力が小さく所定の閾値を超えない。よって、車両衝突判定装置は、衝突が発生したときの音響センサの出力から周波数の異なるエネルギー変化量ΔE1とΔE2を計算することで、エアバッグの展開が必要な衝突か否かを判定することができる。また、特許文献1の記載によると、車両衝突判定装置が備えられている車両のフロントサイドフレームの前方に特殊設計されたエクステンションフレームが設けられている。このエクステンションフレームは衝突の衝撃を吸収すると2段階で潰れるようになっており、このエクステンションフレームが潰れるときに高周波振動が発生するようになっている。このように発生する高周波振動を音響センサが検出し、音響センサの出力に基づいてエネルギー変化量ΔE1とΔE2が計算される。
ところで、近年エアバッグ装置、シートベルト装置等の乗員保護装置は複数の保護力を生成することができるものも存在する。例えばエアバッグを展開させるための火薬の点火が2回可能なエアバッグであれば、点火の回数を変更したり、1回目と2回目の点火のタイミングを変更したりすることで複数の保護力を生成することができる。よって、このような乗員保護装置の性能を最大限に発揮するために、車両衝突判定装置は、衝突の厳しさのレベル(シビアリティ)を判定し、複数の保護力の内対応する1つの保護力を決定する必要がある。そのためには、車両衝突判定装置は、エアバッグの展開が必要か否かを判定するだけではなく、衝突の厳しさのレベル(シビアリティ)も判定する必要がある。
ここで、特許文献1に示される車両衝突判定装置は、エアバッグの展開が必要な衝突か否かを判定するために、エクステンションフレームが潰れるときに発生する高周波振動を用いている。したがって、もともと潰れるように設計されているエクステンションフレームから発生する高周波振動では、エアバッグの展開が必要な衝突よりもさらに区別の難易度が高い衝突の厳しさのレベル(シビアリティ)の判定を正確に行うのは困難である。よって、車両衝突判定装置は、センサの低周波帯域の出力である5kHz以下の出力を用いて衝突の厳しさ(シビアリティ)を判定する必要がある。例えば、図7には高速衝突(実線)と中速衝突(破線)と低速衝突(二点鎖線)と超低速衝突(点線)の4種類の衝突において、エアバッグ装置のセンサの低周波帯域の出力に基づく移動量と速度とで定まる点をプロットしたグラフが示されている。ここで、例えば高速衝突(実線)と中速衝突(破線)の衝突を厳しさのレベルが高い衝突(シビアリティHi)と判定し、例えば低速衝突(二点鎖線)と超低速衝突(点線)を厳しさのレベルが低い衝突(シビアリティLow)と判定したいものとする。そうすると、図7に示されるように限定的な範囲で閾値を設定して判定する必要があるだけでなく、フロントサイドフレームの個体差が波形に影響を及ぼすため、衝突の厳しさ(シビアリティ)においてもセンサの高周波帯域の出力特性を用いて正確な判定をすることが望まれている。
特開2013−103683号公報
本発明の1つの目的は、車両の衝突の厳しさを安定して判定することができる車両衝突判定装置を提供することにある。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び好ましい実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
本発明に従う第1の態様は、車両に設けられたセンサと、
前記センサの出力に基づき前記車両の正面衝突の厳しさを判定する判定部と、
を備え、
前記センサの前記出力は、少なくとも1つの方向の加速度を有し、
前記加速度は、音響周波数のうちの少なくとも高周波側の周波数成分を含み、
前記判定部は、前記音響周波数のうちの低周波側の周波数成分ではなく、前記高周波側の前記周波数成分を有する前記加速度を表す波形における振動の振幅に基づくエネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量を用いて前記正面衝突の前記厳しさを判定し、判定した前記厳しさに基づいて、少なくとも1つの乗員保護装置が作動するときに前記少なくとも1つの乗員保護装置によって生成される複数の保護力のうち対応する1つの保護力を決定する車両衝突判定装置に関係する。
センサの高周波側の周波数成分の出力のみを用いて正面衝突の厳しさを判定するので、図7に示されるようなセンサの低周波帯域の出力に基づく移動量と速度を用いて正面衝突の厳しさの判定する場合と比較して、バンパー等の骨格の荷重特性の性能に依存することなく、安定した正面衝突の厳しさの判定をすることができる。
本発明に従う第2の態様では、第1の態様において、
前記判定部は、前記エネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量と前記車両の前記後方向の前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の積分値とを用いて、前記正面衝突の前記厳しさを判定してもよい。
センサの高周波側の周波数成分を有する加速度を表す波形における振動の振幅に加えて、低周波側の周波数成分を有する加速度を用いて正面衝突の厳しさを判定するので、閾値の設定の自由度が増し、正面衝突の厳しさの精度をさらに向上することができる。
本発明に従う第3の態様では、第2の態様において、
前記エネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量と前記積分値とで定まる点をプロットすることによって得られる曲線が、閾値を所定回だけ超える時に、前記判定部は、前記正面衝突の前記厳しさのレベルが高いと判定してもよい。
高周波側の周波数成分を有する加速度を表す波形における振動の振幅に基づくエネルギー又はエネルギーに相関する物理量と、低周波側の周波数成分を有する加速度の積分値とで定まる点をプロットすることによって得られる曲線が閾値を所定回超えるときに正面衝突の厳しさのレベルが高いと判定するので、安定した正面衝突の厳しさの判定を実現することができる。
本発明に従う第4の態様では、第3の態様において、
前記所定回は、1回であってもよい。
高周波側の周波数成分を有する加速度を表す波形における振動の振幅に基づくエネルギー又はエネルギーに相関する物理量と、低周波側の周波数成分を有する加速度の積分値とで定まる点をプロットすることによって得られる曲線が閾値を1回超えるときに正面衝突の厳しさのレベルが高いと判定するので、閾値を超える回数を1回だけ計測すれば、安定した正面衝突の厳しさの判定を実現することができる。
本発明に従う第5の態様では、第2から第4のいずれか1つの態様において、
前記判定部は、前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の1階積分値と前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の2階積分値とを用いて、前記車両の正面衝突が発生したか否かを判定してもよい。
正面衝突の厳しさを判定する車両衝突判定装置を用いて正面衝突が発生したか否かも判定することができるので、正面衝突が発生したときに、乗員保護装置を作動させることができる。
本発明に従う第6の態様では、第1の態様において、
前記判定部は、前記エネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量と現在の時刻とに基づき前記正面衝突の前記厳しさを判定してもよい。
センサが検出した振動又は加速度から演算する要素が1つだけなので、演算量を抑えて正面衝突の厳しさを判定することができる。
本発明に従う第7の態様は、第6の態様において、
前記エネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量と前記現在の時刻とで定まる点をプロットすることによって得られる曲線が、閾値を所定回だけ超える時に、前記判定部は、前記正面衝突の前記厳しさのレベルが高いと判定してもよい。
高周波側の周波数成分を有する加速度を表す波形における振動の振幅に基づくエネルギー又はエネルギーに相関する物理量と、現在の時刻とで定まる点をプロットすることによって得られる曲線が閾値を所定回超えるときに正面衝突の厳しさのレベルが高いと判定するので、安定した正面衝突の厳しさの判定を、演算量を抑えて実現することができる。
本発明に従う第8の態様では、第7の態様において、
前記所定回は、2回であってもよい。
高周波側の周波数成分を有する加速度を表す波形における振動の振幅に基づくエネルギー又はエネルギーに相関する物理量と、現在の時刻とで定まる点をプロットすることによって得られる曲線が閾値を2回超えるときに正面衝突の厳しさのレベルが高いと判定するので、正面衝突の厳しさの判定の安定性をさらに向上することができる。
本発明に従う第9の態様は、第6から第8のいずれか1つの態様において、
前記判定部は、前記車両の前記後方向の前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の1階積分値と前記車両の後方向の前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の2階積分値とを用いて、前記車両の正面衝突が発生したか否かを判定してもよい。
正面衝突の厳しさを判定する車両衝突判定装置を用いて正面衝突が発生したか否かも判定することができるので、正面衝突が発生したときに、乗員保護装置を作動させることができる。
本発明に従う第10の態様は、第5又は第9の態様において、
前記少なくとも1つの方向は、前記後方向を含んでもよい。
1つのセンサで正面衝突の厳しさのレベルと正面衝突の発生の両方を判定することができる。
本発明に従う第11の態様は、第1から第10のいずれか1つの態様において、
前記センサは、前記車両の中心線上に配置されてもよい。
センサを車両の中心線上に配置することで衝突による振動の振幅に基づくエネルギーの減衰がより少なくなるので、正面衝突を正確に検出することができる。
本発明に従う第12の態様では、第1から第11のいずれか1つの態様において、
前記複数の保護力のうち対応する1つの保護力は、複数の拘束力のうちの1つの対応する拘束力であり、
前記少なくとも1つの乗員保護装置はシートベルト装置を有し、
前記1つの対応する拘束力は、前記正面衝突が発生した後に前記車両の設けられた前記シートベルト装置が乗員を拘束している間に発生してもよい。
正面衝突の厳しさに応じて複数の拘束力のうちの1つの対応する拘束力を決定するので、シートベルト装置は正面衝突の厳しさに応じた拘束力で乗員を拘束することができる。
本発明に従う第13の態様では、第1から第12のいずれか1つの態様において、
前記少なくとも1つの乗員保護装置はエアバッグ装置を有し、
前記複数の保護力のうち対応する1つの保護力は、複数の面圧のうちの1つの対応する面圧であり、
前記1つの対応する面圧は、前記正面衝突が発生した後に前記車両に設けられた前記エアバッグ装置の少なくとも1つのエアバッグが展開している間に発生してもよい。
正面衝突の厳しさに応じて複数の面圧のうちの1つの対応する面圧を決定するので、エアバッグ装置は正面衝突の厳しさに応じた面圧でエアバッグを展開させることができる。
本発明に従う車両衝突判定装置の構成の例を示すブロック図である。 図2(A)は車体前部の構造の例を示す斜視図である。図2(B),(C)はセンサの配置の例を示す車体前部の側面図である。 図3(A)は正面衝突の厳しさに基づくシートベルトに作用する荷重の変化の例を示す図である。図3(B)は正面衝突の厳しさに基づくエアバッグのインフレータの点火のタイミングの例を示す図である。 正面衝突における衝突の厳しさ判定の第1のアルゴリズムを示す図である。 正面衝突における衝突の厳しさ判定の第2のアルゴリズムを示す図である。 正面衝突における衝突の厳しさ判定の第3のアルゴリズムを示す図である。 従来技術で正面衝突の厳しさを判定する例を示す図である。 低周波成分を用いてエアバッグの展開が必要な正面衝突か否かを判定する例を示す図である。
以下に説明する好ましい実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
1.全体の構成と動作
図1を用いて、本発明に従う車両衝突判定装置10の構成の例について説明する。車両衝突判定装置10は、判定部11とセンサ12を備える。ここで、車両衝突判定装置10は、入出力部13、演算部14等をさらに備えることができる。また、入出力部13から少なくとも1つのエアバッグ23に備えられているインフレータ22,22へ信号を出力することでエアバッグ装置1を構成してもよい。さらに、入出力部13は、例えばシートベルト制御部30、トーションバー31、エネルギー吸収プレート(EAプレート)32等で構成されるシートベルト装置2のシートベルト制御部30へ信号を出力してもよい。また、車両がシートベルト装置2を備えるときに、車両衝突判定装置10はSRS Unit10として車両に設けられていてもよい。ここで、シートベルト装置2はトーションバー31、EAプレート32等の乗員拘束力を可変できる構成を用いて、衝突の厳しさに基づいて乗員拘束力を変化させるものである。トーションバー31、EAプレート32等の乗員拘束力を可変できる構成は、例えば特開2011−79387号公報に開示されているようなものである。また、シートベルト装置2は、シートベルト制御部30を設けず、トーションバー31、EAプレート32が車両衝突判定装置(SRS Unit)10の入出力部13から信号を直接入力するよう構成されていてもよい。すなわち、車両衝突判定装置(SRS Unit)10がシートベルト装置2を制御してもよい。
センサ12は、少なくとも1つの方向の音響周波数のうちの高周波成分を有する振動又は加速度を検出することができるセンサであり、例えば静電容量式加速度センサ等の音響センサ等が用いられる。ここで、振動とは物体がゆれうごくことをいい、加速度が周期的に発生しているため振動が発生する。本発明において、上述した物体とはバンパー101等の車両のフレーム、センサ12のセンサ素子等に相当する。また、音響周波数は、人が振動を音として知覚できる周波数帯を含み、音響周波数の範囲は、例えば0〜20kHzである。音響周波数のうち高周波成分とは例えば1kHz以上の周波数帯をいい、1kHzより小さい周波数帯を低周波成分というが、車両衝突判定装置10としては10k〜20kHzの周波数帯の高周波成分と、400Hz以下の周波数帯の低周波成分を用いるのが好ましい。
センサ12の構成例としては、何れも図示されていないセンサ素子、ハイパスフィルタ(HPF)、ローパスフィルタ(LPF)、CPU、メモリ、入出力インターフェース等で構成されている。センサ素子は、加速度が入力されることによりセンサ素子が有する静電容量等の物理量の変化を表す波形信号を生成し、その物理量の変化を表す波形信号は例えばHPF及びLPFにより低周波成分及び高周波成分に分けられる。分けられたそれぞれの周波数帯の成分をCPU及びメモリを用いて、例えば高周波側の周波数成分を有する高周波加速度信号及び低周波側の周波数成分を有する低周波加速度信号が演算される。その後、例えば演算された高周波加速度信号及び低周波加速度信号は、入出力インターフェースを介して車両衝突判定装置10の入出力部13又は判定部11又は演算部14に出力される。また、センサ12はセンサ素子の分解能が高く、例えば20kHz以上の周波数帯の物理量の変化を表す波形信号を生成することができる場合は、HPFの代わりに例えば10k〜20kHzの周波数帯の物理量の変化のみを通過させるバンドパスフィルタ(BPF)を設けてもよい。ここで、センサ素子は加速度を検出するものであるが、センサ素子の出力である物理量の変化を表す波形信号から、センサ12は加速度が周期的に発生しているために生じる振動も検出することが可能である。よってセンサ12では加速度だけではなく振動も検出することが可能である。
また、センサ12はセンサ素子と入出力インターフェースのみから構成されてもよい。その場合車両衝突判定装置10は、例えば衝突判定装置10内にHPF及びLPFを備え、加速度信号の演算は、演算部14にて行うようにしてもよい。
図2を用いて、センサ12の配置の例を説明する。図2(A)は、車体の前部構造の構成例を示す斜視図である。図2(A)に示されるように車両の前方からバンパー101、左右のフロントサイドフレームエクステンション102,102、左右のフロントサイドフレーム103,103、ダッシュボードロア104、フロントフロア105の順で配置されている。ここで、ダッシュボードロア104とは、エンジンルーム106と乗員室107とを区別するものである。なお、左右のフロントサイドフレーム103,103は、バンパー101よりも強度が強いことが好ましい。センサ12は、特に正面衝突があった場合にバンパー101が受ける衝撃によって発生する高周波成分を有する振動が左右のフロントサイドフレーム103,103を伝達した後に、検出することができる場所に配置されるのが好ましい。
センサ12の好ましい配置の例としては、図2(B)に示されるように、左右のフロントサイドフレーム103,103に伝達した高周波成分を有する振動をダッシュボードロア104を介してフロントフロア105で検出することができるようにフロントフロア105上にセンサ12が配置されることが挙げられる。この場合、図2(A)に示される車両の車幅方向の中心を通って車両前後方向へ延びる車幅中心線CL上にセンサ12が配置されることで振動の振幅に基づくエネルギーの減衰がより少なくなるため、正面衝突を正確に検出することができる。また、センサ12の好ましい配置の他の例としては、図2(C)に実線で示されるように、左右のフロントサイドフレーム103,103の各々とダッシュボードロア104の結合付近に2つセンサ12,12のうち対応する1つのセンサ12が配置されることが挙げられる。または図2(C)に点線で示されるように、ダッシュボードロア104上であって左右のフロントサイドフレーム103,103の各々の直後に2つセンサ12,12のうち対応する1つのセンサ12が配置されることが挙げられる。これらの場合、車両衝突判定装置10は左右のセンサ12,12の出力の差を考慮することで斜め方向からの衝突を判定することができる。
ここで、高周波振動の発生について説明する。高周波振動は、例えばバンパー101、左右のフロントサイドフレーム103,103等の硬いフレームが塑性変形を開始するときに発生する。例えば正面衝突が起きると、バンパー101が衝突の衝撃を受けて塑性変形を開始し、バンパー101の高周波振動が発生する。その後バンパー101は塑性変形をしていくが、塑性変形をしている間は高周波振動がほとんど発生しないため、一度高周波振動が途切れる。バンパー101の塑性変形が終わると、左右のフロントサイドフレーム103,103が塑性変形を始めるが、その左右のフロントサイドフレーム103,103が塑性変形を開始するときに、左右のフロントサイドフレーム103,103の高周波振動が発生する。つまり、正面衝突が起きるとバンパー101の先端で一度高周波振動が出力され、その後左右のフロントサイドフレーム103,103でもう一度高周波振動が出力されることになる。バンパー101から左右のフロントサイドフレーム103,103までは、前後方向に距離があるため、高周波振動がバンパー101で発生してから、高周波振動が左右のフロントサイドフレーム103,103で発生するまでの時間差は、衝突速度に基づいて変動する。
すなわち、これらの高周波振動は、衝突により車体が損壊することに基づいて生じるものである。一方、低周波振動は、衝突により車体後方へ生じる加速度(減速度)に基づいて生じるものであり、低周波振動とは車体後方へ生じる加速度(減速度)と同じものである。
ここで、車両に正面衝突が生じたときの車両衝突判定装置10を備えるエアバッグ装置1とシートベルト装置2の動作を説明する。ここでは、図2(B)に示されるようにセンサ12はフロントフロア105に配置されているものとして説明する。車両に正面衝突が生じると、まずバンパー101が衝撃を受ける。バンパー101が受けた衝撃により低周波成分の加速度及び高周波成分の振動が生じ、左右のフロントサイドフレームエクステンション102,102、左右のフロントサイドフレーム103,103、ダッシュボードロア104を介してフロントフロア105に伝達する。フロントフロア105に配置されたセンサ12が生じた加速度から低周波成分を検出し低周波加速度信号が出力される。
演算部14は、図8に示されるように、入力した低周波加速度信号の波形における加速度の1階積分値(速度)を縦軸に、2階積分値(移動量)を横軸に取り、速度と移動量とで定まる点をプロットしたグラフを作成する。判定部11は、プロットすることによって得られる曲線が例えばプリテンショナ閾値(PT閾値)、例えばエアバッグ閾値(AB閾値)を超えるか否かを判定する。判定部11が、曲線がPT閾値を超えたと判定したときは、例えば図示されていないプリテンショナの作動が必要な正面衝突が生じたと判定し、入出力部13からプリテンショナ作動信号を出力する。また、判定部11が、曲線がAB閾値を超えたと判定したときは、例えば少なくとも1つのエアバッグ23の展開が必要な正面衝突が生じたと判定し、入出力部13からエアバッグ作動信号を出力する。例えば図8には、高速衝突(実線)と中速衝突(破線)と低速衝突(二点鎖線)と超低速衝突(点線)の4種類の衝突が発生したときの曲線が示されている。図8には高速衝突(実線)と中速衝突(破線)と低速衝突(二点鎖線)の3種類の衝突は、プリテンショナの作動及び少なくとも1つのエアバッグ23の展開が必要な正面衝突と判定され、超低速衝突(点線)は、プリテンショナの作動及び少なくとも1つのエアバッグ23の展開が必要ない正面衝突であると判定された例が示されている。例えば、低速衝突とは、正面衝突であって時速26kmで壁に衝突したとき(FR26k)である。
シートベルト装置2のシートベルト制御部30はプリテンショナ作動信号を入力すると、例えば図示されていないプリテンショナが作動し図示されていないスプールを回転させることで、図示されていないウエビングを巻取り乗員を拘束する。プリテンショナが作動した後に、トーションバー31の一方端をロック及びEAプレート32の作動がなされると、図3(A)に示される点aから点bまでのように、トーションバー31及びEAプレート32に設定された荷重までシートベルトに作用する荷重が上昇する。シートベルトに作用する荷重がトーションバー31及びEAプレート32に設定された荷重を超えると、トーションバー31によるねじれ及びEAプレート32でのエネルギー吸収により、図3(A)に示される点bから点cまでのようにシートベルトに作用する荷重が一定に保たれる。
ここで、判定部11が、正面衝突であると判定し、後述する衝突の厳しさのレベル(シビアリティ)が高い(Hi)と判定したときは、乗員をシートベルトによって高い拘束力で拘束するために、シートベルト制御部30はトーションバー31及びEAプレート32の双方を作動させたままにする。一方、判定部11が、シビアリティが一定時間内(例えば後述する少なくとも1つのインフレータ22の1回目の点火タイミングから5[ms]以内)にHiであると判定しないときは、シビアリティが低い(Low)と判定する。シビアリティがLowのときは、シビアリティがHiのときと比較して乗員を低い拘束力で拘束するために、シートベルト制御部30はEAプレート32の作動を停止させて、トーションバー31のみが作動しシートベルトに作用する荷重を吸収する。トーションバー31のみが作動するときは、トーションバー31及びEAプレート32の双方が作動するときと比較してシートベルトに作用する荷重が低い荷重で一定に保たれる。すなわち、図3(A)における点cから伸びる点線で示されるシートベルトに作用する荷重は、点cにおけるシートベルトに作用する荷重より低い荷重で一定に保たれる。
また、エアバッグ作動信号が出力されると、エアバッグ装置1の少なくとも1つのインフレータ22が点火し少なくとも1つのエアバッグ23を展開させる。ここで、判定部11が、正面衝突であると判定し、シビアリティがHiであると判定したときは、図3(B)に示されるHiの場合のインフレータ22の点火タイミングの例のように、2つのインフレータ22,22が点火する。すなわち、第1回目の点火タイミングで図1に示されるインフレータ22の1つが点火する。そして第2回目の点火タイミングで図1に示されるもう1つのインフレータ22が点火する。シビアリティがHiのときは、第1回目の点火タイミングから第2回目の点火タイミングまでの時間差は例えば5[ms]である。シビアリティがHiのときは、2つのインフレータ22,22がほぼ同時に点火することで、少なくとも1つのエアバッグ23は展開時の面圧が高く設定される。
一方、判定部11が、シビアリティが一定時間内(例えば1回目の点火タイミングから5[ms]以内)にHiであると判定しないときは、シビアリティがLowであると判定し、図3(B)に示されるLow1又はLow2の点火タイミングで2つのインフレータ22,22又は1つのインフレータ22のみが点火する。Low1の点火タイミングで2つのインフレータ22,22が点火するときは、第1回目の点火タイミングで図1に示されるインフレータ22の1つが点火し、第2回目の点火タイミングで図1に示されるもう1つのインフレータ22が点火する。Low1のときは、第1回目の点火タイミングから第2回目の点火タイミングまでの時間差は例えば40[ms]である。また、Low2の点火タイミングで1つのインフレータ22のみが点火するときは、図3(B)に示されるLow2のように第1回目の点火タイミングで図1に示される1つのインフレータ22が点火する。シビアリティがLowのときは、2つのインフレータ22,22を間隔を空けて点火又は1つのインフレータ22のみを点火するので、シビアリティがHiのときと比較して少なくとも1つのエアバッグ23は展開時の面圧が低く設定される。ここで、Low1の点火タイミングのときはLow2の点火タイミングと比較して、少なくとも1つのエアバッグ23は展開している時間が長く設定される。
上述したように、判定部11は、図3(B)に示されるHiの場合のインフレータ22の点火タイミングにおける第2回目の点火タイミングまでに、シビアリティがHiである旨の判定を行わなくてはならない。よって、以下に示される2.シビアリティ判定方法では、車両の衝突が発生してから、例えば第1回目のインフレータの点火後5[ms]が経過する前に、判定部11が、シビアリティがHiであるか否かの判定ができるように閾値が設定されている必要がある。
2.シビアリティ判定方法
2−1.第1のアルゴリズム
図4を用いてシビアリティを判定する第1のアルゴリズムを説明する。第1のアルゴリズムは、センサ12が検出した車両の少なくとも1つの方向、例えば車両の後方向の振動又は加速度についての高周波加速度信号の波形における振動の振幅に基づくエネルギー又はエネルギーに相関する物理量と、車両の後方向の振動又は加速度についての低周波加速度信号の波形における加速度の積分値とに基づいてシビアリティが判定されるアルゴリズムである。高周波側の周波数成分に基づくエネルギーとは、高周波加速度信号の波形における振動の振幅の2乗を、積分した値である。また、高周波側の周波数成分の振幅に基づくエネルギーに相関する物理量とは、エネルギーが変化するとそれに関係して変化する物理量であり、例えば高周波加速度信号の波形における振動の振幅の絶対値を積分した値、エネルギーをn乗した値、高周波加速度信号の波形における振動の振幅の絶対値又はエネルギーにnを積算及び/又は加算した値等である。ここで、nは定数である。また、低周波加速度信号の波形における加速度を積分した値は1階積分値(速度)でもよく2階積分値(移動量)でもよい。なお、上述したエネルギー、エネルギーに相関する物理量、加速度の絶対値は演算部14で演算される。
図4には演算部14により作成される、横軸に移動量、縦軸にエネルギーを取ったグラフが示されている。図4に示される4つの曲線は例えば高速衝突(実線)と中速衝突(破線)と低速衝突(二点鎖線)と超低速衝突(点線)の4種類の衝突における移動量とエネルギーとで定まる点を演算部14がプロットすることにより得られた曲線である。各々の曲線は、エネルギーの値が突出するタイミングが2回ある。正面衝突が生じた際に衝突の衝撃が車体のバンパー(Bumper)101に入力したときが、1回目のエネルギー値が突出するタイミングであり、その衝突の衝撃が車体の左右のフロントサイドフレーム(S/FRM)103,103に入力したときが、2回目のエネルギー値が突出するタイミングである。これは上述したとおりに、硬いフレームであるバンパー101、左右のフロントサイドフレーム103,103が塑性変形を開始するときに高周波振動が生じるからである。
図4に示される例によると、高速衝突(実線)、中速衝突(破線)、低速衝突(二点鎖線)、超低速衝突(点線)の何れもが、正面衝突が起きてすぐ(移動量が小さいとき)にエネルギーの値が突出する1回目のタイミングがきている。一方、エネルギーの値が突出する2回目のタイミングは、高速衝突(実線)が最も早く(移動量が小さく)、低速衝突(二点鎖線)が最も遅い(移動量が大きい)。これは、衝突する速さが速い方が衝突の対象物がバンパー101に当たってから左右のフロントサイドフレーム103,103に当たるまでの時間が短いためである。また、エネルギーの値は、高速衝突(実線)が最も高く、低速衝突(二点鎖線)が最も低い。これは、衝突により入力するエネルギー密度が衝突の速度に依存するためである。
第1のアルゴリズムでは、閾値を2回超えたらシビアリティがHiであると判定され、閾値を1回だけ超える又は1回も超えないとシビアリティがLowであると判定される。ここで、閾値を2回超えるとは、曲線が一度図4に示される網掛けされている領域(Hiの領域)に入り、その後網掛けされていない領域(Lowの領域)に入り、再度Hiの領域に入ることをいう。図4に示される例においては、高速衝突(実線)と中速衝突(破線)がシビアリティHiと判定され、低速衝突(二点鎖線)がシビアリティLowと判定される。例えば、低速衝突(二点鎖線)は、正面衝突であって時速26kmで壁に衝突したとき(FR26k)である。また、超低速衝突(点線)は、シビアリティLowと判定されるが、図8に示される例にて、プリテンショナの作動及び少なくとも1つのエアバッグ23の展開が必要ない正面衝突であると判定されているので、プリテンショナの作動及び少なくとも1つのエアバッグ23の展開がされることはない。
2−2.第2のアルゴリズム
図5を用いてシビアリティを判定する第2のアルゴリズムを説明する。第2のアルゴリズムは第1のアルゴリズムと閾値の設定が異なるだけで、それ以外は第1のアルゴリズムと同じである。すなわち、第2のアルゴリズムでは第1のアルゴリズムにおけるエネルギーの値が突出する2回目のタイミングのみを用いてシビアリティが判定される。
第2のアルゴリズムでは、閾値を1回超えたらシビアリティがHiであると判定され、閾値を1回も超えないとシビアリティがLowであると判定される。すなわち曲線が一度図5に示されるHiの領域に入ったときにシビアリティがHiであると判定される。図5に示される例においては、高速衝突(実線)と中速衝突(破線)がシビアリティHiと判定され、低速衝突(二点鎖線)がシビアリティLowと判定される。第1のアルゴリズムと比較して、判定部11は閾値を超えた回数を1回だけ計測すればよいため、判定部11の負担を減らすことができる。
2−3.第3のアルゴリズム
図6を用いてシビアリティを判定する第3のアルゴリズムを説明する。第3のアルゴリズムは、センサ12が検出した車両の後方向の振動又は加速度についての高周波加速度信号の波形における振動の振幅に基づくエネルギーと現在の時刻とに基づいてシビアリティが判定されるアルゴリズムである。
図6には演算部14により作成される、横軸に時間、縦軸にエネルギーを取ったグラフが示されている。第1のアルゴリズム及び第2のアルゴリズムと同様に、正面衝突が生じた際に衝突の衝撃が車体のバンパー(Bumper)101に入力したとき(1回目)と、左右のフロントサイドフレーム(S/FRM)103,103に入力したとき(2回目)に、エネルギーの値が突出している。ここで、所定の閾値を1回目に超えた時刻をT1とし、2回目に超えた時刻をT2とする。好ましくは、2回目に閾値を超えた時刻T2から1回目に閾値を超えた時刻T1を引いた時間が所定の時間Tより小さいときにシビアリティがHiであると判定される。すなわち、第3のアルゴリズムではT2−T1<Tの関係が成立するときに、シビアリティがHiであると判定される。
第3のアルゴリズムは、演算する値が縦軸であるエネルギーのみなので、第1及び第2のアルゴリズムと比較して演算部14の負担を少なくすることができる。その一方で、横軸が時間なので閾値の高さを一定に設定する必要があり、第1及び第2のアルゴリズムと比較して閾値の設定の自由度が低い。
第1から第3のアルゴリズムの説明においては、エネルギーを用いた例を説明したが、エネルギーの代わりにエネルギーに相関させる物理量を用いてもよい。また、第1及び第2のアルゴリズムの説明においては、移動量を用いた例を説明したが、移動量の代わりに速度を用いてもよい。
シビアリティの判定には、第1のアルゴリズムから第3のアルゴリズムのいずれか1つのアルゴリズムのみを採用してもよく、全てのアルゴリズムを平行して採用してもよい。全てのアルゴリズムを平行して採用するときは、いずれか1つのアルゴリズムにおいてシビアリティがHiであると判定したときに、インフレータ22,22及びシートベルト制御部30をシビアリティがHiのときの制御をするのが好ましい。
本実施形態においては、第1から第3までの3つのアルゴリズムが説明されたが、これらに限らず、同様にセンサの出力に基づいてシビアリティの判定ができるアルゴリズムがあればシビアリティの判定に採用してもよい。例えば、正面衝突であって時速26kmで壁に衝突したとき(FR26k)に、判定部11がシビアリティLowと判定することができるアルゴリズムが採用されるのが好ましい。
また、本実施形態において、積分値は、例えば微小時間(例えば10[ms])等の一定区間を設定して定積分した区間積分値であってもよく、衝突が始まった時刻を時刻0として、時刻0から現在の時刻までを定積分した全区間積分値であってもよい。
3.変形例
本実施形態においては、1つのセンサ12で高周波側の周波数帯における物理量の変化及び低周波側の周波数帯における物理量の変化を検出しているが、低周波側の周波数帯における物理量の変化のみを検出するセンサ12とは異なる他のセンサをさらに設けてもよい。この場合は、センサ12は例えば高周波側の周波数帯における物理量の変化のみを検知するものでもよいし、例えばHPFを設けて高周波加速度信号のみを出力してもよい。また、低周波側の周波数帯における物理量の変化のみを検出する他のセンサは、例えば低周波側の周波数帯における物理量の変化のみを検出するものでもよいし、例えばLPFを設けて低周波加速度信号のみを出力してもよい。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
1・・・エアバッグ装置、2・・・シートベルト装置、10・・・車両衝突判定装置、11・・・判定部、12・・・センサ、13・・・入出力部、14・・・演算部、22・・・インフレータ、23・・・エアバッグ、30・・・シートベルト制御部、31・・・トーションバー、32・・・EAプレート、101・・・バンパー、102・・・フロントサイドフレームエクステンション、103・・・フロントサイドフレーム、104・・・ダッシュボードロア、105・・・フロントフロア。

Claims (13)

  1. 車両に設けられたセンサと、
    前記センサの出力に基づき前記車両の正面衝突の厳しさを判定する判定部と、
    を備え、
    前記センサの前記出力は、少なくとも1つの方向の加速度を有し、
    前記加速度は、音響周波数のうちの少なくとも高周波側の周波数成分を含み、
    前記判定部は、前記音響周波数のうちの低周波側の周波数成分ではなく、前記高周波側の前記周波数成分を有する前記加速度を表す波形における振動の振幅に基づくエネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量を用いて前記正面衝突の前記厳しさを判定し、判定した前記厳しさに基づいて、少なくとも1つの乗員保護装置が作動するときに前記少なくとも1つの乗員保護装置によって生成される複数の保護力のうち対応する1つの保護力を決定する車両衝突判定装置。
  2. 前記判定部は、前記エネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量と前記車両の前記後方向の前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の積分値とを用いて、前記正面衝突の前記厳しさを判定する、請求項1に記載の車両衝突判定装置。
  3. 前記エネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量と前記積分値とで定まる点をプロットすることによって得られる曲線が、閾値を所定回だけ超える時に、前記判定部は、前記正面衝突の前記厳しさのレベルが高いと判定する、請求項2に記載の車両衝突判定装置。
  4. 前記所定回は、1回である、請求項3に記載の車両衝突判定装置。
  5. 前記判定部は、前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の1階積分値と前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の2階積分値とを用いて、前記車両の正面衝突が発生したか否かを判定する、請求項2乃至4の何れか1項に記載の車両衝突判定装置。
  6. 前記判定部は、前記エネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量と現在の時刻とに基づき前記正面衝突の前記厳しさを判定する、請求項1に記載の車両衝突判定装置。
  7. 前記エネルギー又は前記エネルギーに相関する物理量と前記現在の時刻とで定まる点をプロットすることによって得られる曲線が、閾値を所定回だけ超える時に、前記判定部は、前記正面衝突の前記厳しさのレベルが高いと判定する、請求項6に記載の車両衝突判定装置。
  8. 前記所定回は、2回である、請求項7に記載の車両衝突判定装置。
  9. 前記判定部は、前記車両の前記後方向の前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の1階積分値と前記車両の後方向の前記低周波側の前記周波数成分を有する前記加速度の2階積分値とを用いて、前記車両の正面衝突が発生したか否かを判定する、請求項6乃至8の何れか1項に記載の車両衝突判定装置。
  10. 前記少なくとも1つの方向は、前記後方向を含む、請求項5又は9に記載の車両衝突判定装置。
  11. 前記センサは、前記車両の中心線上に配置される、請求項1乃至10の何れか1項に記載の車両衝突判定装置。
  12. 前記複数の保護力のうち対応する1つの保護力は、複数の拘束力のうちの1つの対応する拘束力であり、
    前記少なくとも1つの乗員保護装置はシートベルト装置を有し、
    前記1つの対応する拘束力は、前記正面衝突が発生した後に前記車両の設けられた前記シートベルト装置が乗員を拘束している間に発生する、請求項1乃至11の何れか1項に記載の車両衝突判定装置。
  13. 前記少なくとも1つの乗員保護装置はエアバッグ装置を有し、
    前記複数の保護力のうち対応する1つの保護力は、複数の面圧のうちの1つの対応する面圧であり、
    前記1つの対応する面圧は、前記正面衝突が発生した後に前記車両に設けられた前記エアバッグ装置の少なくとも1つのエアバッグが展開している間に発生する、請求項1乃至12の何れか1項に記載の車両衝突判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108216101A (zh) * 2016-12-13 2018-06-29 大陆汽车电子(连云港)有限公司 车辆碰撞信号处理方法及装置

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