JP2014141228A - 車両衝突判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コスト上昇を招くことなく、車両に生じる高周波振動に含まれるノイズや外乱に影響されずに、乗員保護機能の向上を図る。
【解決手段】SRSユニット1は、車両100に生じる高周波振動を検出する音響センサ11と、検出された高周波振動を複数の周波数帯域に分割するBPF13a〜13dと、分割された複数の異なる周波数帯域の高周波振動についてそれぞれ振動エネルギーを算出するエネルギー算出部14a〜14dと、算出された振動エネルギーと閾値を比較して、少なくとも1つの振動エネルギーが閾値を超えたときに、エアバッグ2の起動が必要な衝突が発生したと一次判定する比較部15と、備える。
【選択図】図1
【解決手段】SRSユニット1は、車両100に生じる高周波振動を検出する音響センサ11と、検出された高周波振動を複数の周波数帯域に分割するBPF13a〜13dと、分割された複数の異なる周波数帯域の高周波振動についてそれぞれ振動エネルギーを算出するエネルギー算出部14a〜14dと、算出された振動エネルギーと閾値を比較して、少なくとも1つの振動エネルギーが閾値を超えたときに、エアバッグ2の起動が必要な衝突が発生したと一次判定する比較部15と、備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両衝突判定装置に関する。
一般的に、車両衝突時に乗員を保護するためのシステムとして、SRS(Supplemental Restraint System)エアバッグシステムが知られている。このSRSエアバッグシステムとは、車両の各部に設置された加速度センサから取得した加速度データを基に、車両衝突の発生を検知してエアバッグ等の乗員保護装置を起動するものである。
具体的には、車両中央部に設置されたSRSユニット(SRSエアバッグシステムを統括制御するECU)内に設置された加速度センサ(フロアセンサ)と、車両前部に設置された複数のフロントクラッシュセンサ(サテライトセンサ)と、を備えるSRSエアバッグシステムが開示されている(特許文献1参照)。
また、近年では、音響センサを用いて衝突時の車体変形に起因して発生する衝撃音を検出し、その検出結果を基に衝突判定を行う技術が開示されている(特許文献2参照)。
また、近年では、音響センサを用いて衝突時の車体変形に起因して発生する衝撃音を検出し、その検出結果を基に衝突判定を行う技術が開示されている(特許文献2参照)。
特許文献1の技術は、加速度センサだけでなく、車両の前部に複数のフロントクラッシュセンサも備える必要があるので、システムコストが上昇してしまう問題がある。
一方、特許文献2の技術において、音響センサにより検出される高周波振動は、車両衝突時に、自車両の損壊音だけでなく、相手車両の損壊音、ノイズ・外乱なども含んでいる。また、音響センサにより検出される高周波振動は、損壊する部分の構造や材質によって変化する。
さらに、車両衝突時に生じる高周波振動は、車両の損壊部分からSRSユニット(音響センサ)に届くまでに減衰する傾向がある。そして、高周波振動が減衰する度合いは、車体構造によって異なる。
特許文献2の技術は、上述のようにノイズや外乱などを含み、安定的ではない音響データを用いるので、高精度に衝突判定を行うことができない問題があった。
さらに、車両衝突時に生じる高周波振動は、車両の損壊部分からSRSユニット(音響センサ)に届くまでに減衰する傾向がある。そして、高周波振動が減衰する度合いは、車体構造によって異なる。
特許文献2の技術は、上述のようにノイズや外乱などを含み、安定的ではない音響データを用いるので、高精度に衝突判定を行うことができない問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、コスト上昇を招くことなく、車両に生じる高周波振動に含まれるノイズや外乱に影響されずに、乗員保護機能の向上を図ることができる車両衝突判定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
本発明の第一態様に係る車両衝突判定装置は、車両に生じる所定周波数以上の高周波振動を検出する高周波振動検出手段と、前記高周波振動検出手段により検出された高周波振動を複数の周波数帯域に分割する周波数帯域分割手段と、前記周波数帯域分割手段により分割された複数の異なる周波数帯域の高周波振動について、それぞれ振動エネルギーを算出する振動エネルギー算出手段と、前記振動エネルギー算出手段により算出された少なくとも1つの振動エネルギーが閾値を超えたときに、乗員保護装置の起動が必要な衝突が発生したと一次判定する比較部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第一態様に係る車両衝突判定装置は、車両に生じる所定周波数以上の高周波振動を検出する高周波振動検出手段と、前記高周波振動検出手段により検出された高周波振動を複数の周波数帯域に分割する周波数帯域分割手段と、前記周波数帯域分割手段により分割された複数の異なる周波数帯域の高周波振動について、それぞれ振動エネルギーを算出する振動エネルギー算出手段と、前記振動エネルギー算出手段により算出された少なくとも1つの振動エネルギーが閾値を超えたときに、乗員保護装置の起動が必要な衝突が発生したと一次判定する比較部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第二態様に係る車両衝突判定装置は、第一態様において、前記車両に生じる前記所定周波数より低い低周波振動を検出する低周波振動検出手段と、前記低周波振動検出手段により検出された低周波振動に基づいて前記速度変化又は移動量変化を算出し、前記算出結果が閾値を超えたときに前記車両が減速したと判定する車両減速判定手段と、前記車両減速判定手段により前記車両が減速したと判定され、かつ、前記比較部により前記衝突が発生したと一次判定されたときに、前記乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したと二次判定する衝突判定手段と、を更に備えたことを特徴とする。
本発明の第三態様に係る車両衝突判定装置は、第一又は二態様において、前記比較部は、前記振動エネルギー算出手段により算出された各周波数帯域の振動エネルギーに対してそれぞれ異なる閾値を設定し、少なくとも1つの振動エネルギーが対応する閾値を超えたときに、前記乗員保護装置の起動が必要な衝突が発生したと一次判定することを特徴とする。
本発明の第四態様に係る車両衝突判定装置は、第一から第三のいずれかの態様において、前記振動エネルギー算出手段は、前記高周波振動検出手段により検出された高周波振動の絶対値を算出し、前記絶対値を区間積分することによって前記振動エネルギーを算出することを特徴とする。
本発明の第五態様に係る車両衝突判定装置は、第四態様において、前記振動エネルギー算出手段は、前記絶対値のうち所定周波数より低い成分を区間積分することによって前記振動エネルギーを算出することを特徴とする。
本発明によれば、コスト上昇を招くことなく、車両に生じる高周波振動に含まれるノイズや外乱に影響されずに、乗員保護機能の向上を図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1(a)は、本実施形態のSRSエアバッグシステムの全体構成図である。
本実施形態におけるSRSエアバッグシステムは、車両100の中央部に設置されたSRSユニット1(車両衝突判定装置)と、車両100の運転席及び助手席にそれぞれ設置されたエアバッグ2(乗員保護装置)と、を備えている。
図1(a)は、本実施形態のSRSエアバッグシステムの全体構成図である。
本実施形態におけるSRSエアバッグシステムは、車両100の中央部に設置されたSRSユニット1(車両衝突判定装置)と、車両100の運転席及び助手席にそれぞれ設置されたエアバッグ2(乗員保護装置)と、を備えている。
SRSユニット1は、内蔵する音響センサ11(高周波振動検出手段)及び加速度センサ12(低周波振動検出手段)の出力信号に基づいて、車両100に前面衝突が発生したか否かの判定(衝突判定)を行い、その衝突判定結果に応じてエアバッグ2の起動制御を行うECU(Electronic Control Unit)である。
エアバッグ2は、SRSユニット1からの点火信号に応じて展開し、車両100の前面衝突により乗員が前方に2次衝突することで負う傷害を軽減する乗員保護装置である。
車両100には、エアバッグ2の他、サイドエアバッグ等の乗員保護装置も設けられているが、図1(a)では図示を省略している。
車両100には、エアバッグ2の他、サイドエアバッグ等の乗員保護装置も設けられているが、図1(a)では図示を省略している。
図1(b)は、本実施形態におけるSRSユニット1の要部構成を示すブロック図である。
SRSユニット1は、音響センサ11、加速度センサ12、バンドパスフィルタ13(周波数帯域分割手段)、エネルギー算出部14(振動エネルギー算出手段)、比較部15、セーフィング判定部16(車両減速判定手段)、AND回路17(衝突判定手段)と、を備えている。
以下、バンドパスフィルタ13をBPF13という。
SRSユニット1は、音響センサ11、加速度センサ12、バンドパスフィルタ13(周波数帯域分割手段)、エネルギー算出部14(振動エネルギー算出手段)、比較部15、セーフィング判定部16(車両減速判定手段)、AND回路17(衝突判定手段)と、を備えている。
以下、バンドパスフィルタ13をBPF13という。
音響センサ11は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100の長さ方向(図中のX軸方向)に生じる音響帯域の高周波振動を検出し、その検出結果を音響データS(t)としてBPF13(13a,13b,13c,13d)にそれぞれ出力する。
具体的に、この音響センサ11は、周波数帯域1kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出する。この音響センサ11から得られる音響データS(t)は、衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴をよく捉えたものである。
具体的に、この音響センサ11は、周波数帯域1kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出する。この音響センサ11から得られる音響データS(t)は、衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴をよく捉えたものである。
加速度センサ12は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100の長さ方向(図中のX軸方向)に生じる、音響センサ11によって検出される高周波振動より低い帯域の低周波振動を検出し、その検出結果を加速度データG(t)としてセーフィング判定部16へ出力する。
具体的に、加速度センサ12は、周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する。この加速度センサ12から得られる加速度データは、衝突によって車両100に生じるX軸方向の減速度をよく捉えたものである。
具体的に、加速度センサ12は、周波数帯域0Hz〜400Hzの振動を検出する。この加速度センサ12から得られる加速度データは、衝突によって車両100に生じるX軸方向の減速度をよく捉えたものである。
このように、音響センサ11及び加速度センサ12は、共に振動を検出する振動センサに属するものであるが、検出対象振動の周波数帯域が異なる。一般的に、加速度センサ12は、周波数帯域0Hz〜400Hzの低周波振動を検出し、音響センサ11は、周波数帯域1kHz〜20kHz(音響帯域)の高周波振動を検出する。
なお、音響センサ11及び加速度センサ12は、図1(a)に示すように、SRSユニット1内にそれぞれ別個に設けられてもよいし、SRSユニット1内の1つのセンサセルに内蔵されてもよい。
なお、音響センサ11及び加速度センサ12は、図1(a)に示すように、SRSユニット1内にそれぞれ別個に設けられてもよいし、SRSユニット1内の1つのセンサセルに内蔵されてもよい。
BPF13(13a,13b,13c,13d)は、音響センサ11から入力された音響データS(t)をエネルギー算出部14(14a,14b,14c,14d)へ出力する。
具体的には、BPF13aは、音響センサ11から入力された音響データS(t)のうち、周波数帯域が1〜5kHzの音響データS(t)をエネルギー算出部14aへ出力する。BPF13bは、音響センサ11から入力された音響データS(t)のうち、周波数帯域が6〜10kHzの音響データS(t)をエネルギー算出部14bへ出力する。BPF13cは、音響センサ11から入力された音響データS(t)のうち、周波数帯域が11〜15kHzの音響データS(t)をエネルギー算出部14cへ出力する。BPF13dは、音響センサ11から入力された音響データS(t)のうち、周波数帯域が16〜20kHzの音響データS(t)をエネルギー算出部14dへ出力する。
具体的には、BPF13aは、音響センサ11から入力された音響データS(t)のうち、周波数帯域が1〜5kHzの音響データS(t)をエネルギー算出部14aへ出力する。BPF13bは、音響センサ11から入力された音響データS(t)のうち、周波数帯域が6〜10kHzの音響データS(t)をエネルギー算出部14bへ出力する。BPF13cは、音響センサ11から入力された音響データS(t)のうち、周波数帯域が11〜15kHzの音響データS(t)をエネルギー算出部14cへ出力する。BPF13dは、音響センサ11から入力された音響データS(t)のうち、周波数帯域が16〜20kHzの音響データS(t)をエネルギー算出部14dへ出力する。
車両衝突時には、音響帯域上の複数の(狭い)周波数帯域において、周波数変動が生じる。また、この周波数変動は、損壊部分の構造・材質によって異なり、一意的に決まるものでない。一方、音響センサ11が検出できる周波数帯域は1〜20kHzと広範囲である。このため、音響センサ11は、車両衝突時には、様々な周波数変動が重畳され、さらにノイズや外乱が含まれた高周波振動を検出して、音響データS(t)を出力する。
そこで、BPF13a,13b,13c,13dは、音響センサ11から出力された音響データS(t)を複数の周波数帯域に分割する。これにより、ある周波数帯域には外乱等が含まれても、他の周波数帯域にはその外乱等が含まれず、車両衝突時の特徴である周波数変動が現れる。つまり、1〜20kHzの中の複数の周波数帯域のいずれかには、外乱や他の周波数成分が含まれない、車両衝突時に特徴的な周波数変動が現れる。そこで、この周波数変動を検出すれば、高精度の車両衝突判定が可能になる。
エネルギー算出部14(14a,14b,14c,14d)は、BPF13(13a,13b,13c,13d)から入力される音響データS(t)のエネルギー量Eをそれぞれ算出し、算出したエネルギー量Eをそれぞれ比較部15へ出力する。
例えば、エネルギー算出部14は、図2(a)に示すように、絶対値算出部14x及び区間積分部14yを備えている。絶対値算出部14xは、BPF13から入力される音響データS(t)の絶対値|S(t)|を算出し、その算出した絶対値|S(t)|を区間積分部14yへ出力する。区間積分部14yは、絶対値算出部14xから入力される絶対値|S(t)|を区間積分することでエネルギー量Eを算出し、その算出したエネルギー量Eを比較部15へ出力する。
例えば、エネルギー算出部14は、図2(a)に示すように、絶対値算出部14x及び区間積分部14yを備えている。絶対値算出部14xは、BPF13から入力される音響データS(t)の絶対値|S(t)|を算出し、その算出した絶対値|S(t)|を区間積分部14yへ出力する。区間積分部14yは、絶対値算出部14xから入力される絶対値|S(t)|を区間積分することでエネルギー量Eを算出し、その算出したエネルギー量Eを比較部15へ出力する。
なお、図2(b)に示すように、絶対値算出部14x及び区間積分部14yに加えてエンベロープ出力部14zを設けても良い。このエンベロープ出力部14zは、絶対値算出部14xから入力される音響データの絶対値|S(t)|のエンベロープ|Se(t)|を出力する。このようなエンベロープ出力部14zとしては、例えばカットオフ周波数が400Hzに設定されたローパスフィルタを用いることができる。この場合、区間積分部14yは、エンベロープ出力部14zから入力されるエンベロープ|Se(t)|を区間積分することでエネルギー量Eを算出する。
比較部15は、エネルギー算出部14(14a,14b,14c,14d)からそれぞれ入力される各周波数帯域のエネルギー量Eと閾値とを比較する。
図3は、比較部15において各周波数帯域のエネルギー量Eと閾値とを比較する状態を説明する図である。
車両衝突が発生していない場合、音響センサ11から出力される音響データS(t)に基づくエネルギー量Eは、定常的に所定値以下になる。しかし、エアバッグ2を起動すべき車両衝突が発生した場合、そのエネルギー量Eは、所定値を超える傾向がある。そのため、閾値は、エアバッグ2を起動すべき車両衝突が発生したかを判定できるように、(所定値+α)に設定されている。
そして、比較部15は、閾値を超えるエネルギー量Eが1つ以上あるときは、エアバッグ2を起動すべき車両衝突が発生したと一次判定して、論理値「1」(真値)をAND回路17へ出力する。また、比較部15は、閾値を超えるエネルギー量Eが1つもないときは、エアバッグ2を起動すべき車両衝突は発生していないと判定して、論理値「0」(偽値)をAND回路17へ出力する。
図3は、比較部15において各周波数帯域のエネルギー量Eと閾値とを比較する状態を説明する図である。
車両衝突が発生していない場合、音響センサ11から出力される音響データS(t)に基づくエネルギー量Eは、定常的に所定値以下になる。しかし、エアバッグ2を起動すべき車両衝突が発生した場合、そのエネルギー量Eは、所定値を超える傾向がある。そのため、閾値は、エアバッグ2を起動すべき車両衝突が発生したかを判定できるように、(所定値+α)に設定されている。
そして、比較部15は、閾値を超えるエネルギー量Eが1つ以上あるときは、エアバッグ2を起動すべき車両衝突が発生したと一次判定して、論理値「1」(真値)をAND回路17へ出力する。また、比較部15は、閾値を超えるエネルギー量Eが1つもないときは、エアバッグ2を起動すべき車両衝突は発生していないと判定して、論理値「0」(偽値)をAND回路17へ出力する。
セーフィング判定部16は、加速度センサ12から入力される加速度データG(t)を基にセーフィング判定を行い、そのセーフィング判定結果をAND回路17に出力する。
具体的には、セーフィング判定部16は、加速度データG(t)の一次積分(或いは二次積分でも良い)の演算値とセーフィング判定閾値とを比較する。
具体的には、セーフィング判定部16は、加速度データG(t)の一次積分(或いは二次積分でも良い)の演算値とセーフィング判定閾値とを比較する。
セーフィング判定部16は、その演算値がセーフィング判定閾値より大きいときは、エアバッグ2の展開を必要とする車両の減速変化(衝突)が発生したと判定して論理値「1」を出力し、演算値がセーフィング判定閾値より大きくないときは、エアバッグ2の展開を必要とする車両の減速変化(衝突)は発生していないと判定して論理値「0」を出力する。このように、セーフィング判定部16は、エアバッグ2の展開を必要とする程の車両の減速変化(速度変化、移動量変化)があったか否かを判定する。
なお、セーフィング判定閾値は、ある程度の衝突(減速度)が発生すれば確実にエアバッグ2が展開されるように、安全方向に振った値(比較的低い値)に設定されている。
なお、セーフィング判定閾値は、ある程度の衝突(減速度)が発生すれば確実にエアバッグ2が展開されるように、安全方向に振った値(比較的低い値)に設定されている。
AND回路17は、比較部15から入力される論理値と、セーフィング判定部16から入力される論理値との論理積を演算し、演算結果である論理値(真値又は偽値)を出力する。
AND回路17から出力される論理値「1」はエアバッグ2の起動を必要とする衝突が発生したことを示す二次(最終)衝突判定の結果であり、論理値「0」はエアバッグ2の起動を必要とする衝突は発生していないことを示す二次衝突判定の結果である。
AND回路17から出力される論理値「1」はエアバッグ2の起動を必要とする衝突が発生したことを示す二次(最終)衝突判定の結果であり、論理値「0」はエアバッグ2の起動を必要とする衝突は発生していないことを示す二次衝突判定の結果である。
ここで、比較部15は、車両の減速変化を考慮することなく、音響データS(t)のみに基づいて車両衝突判定を行う。このため、比較部15は、車両の減速変化が発生する前の早いタイミングで衝突判定が可能になるが、飛び石などによる単なる局所打撃音があるだけで車両の減速変化がない場合であっても、エアバッグ2の起動が必要な車両衝突が発生したと判定する可能性がある。
このような判定を防止するために、セーフィング判定部16は、エアバッグ2の展開を必要とする程の車両の減速変化があったか否かを判定する。
そして、AND回路17は、比較部15及びセーフィング判定部16から出力された各論理値の論理積を演算することで、音響データS(t)に基づくエネルギー量Eが閾値を超え、かつ、実際に車両の減速変化があるときには、エアバッグ2の起動が必要なほどの車両衝突が発生したと二次判定する。
そして、AND回路17は、比較部15及びセーフィング判定部16から出力された各論理値の論理積を演算することで、音響データS(t)に基づくエネルギー量Eが閾値を超え、かつ、実際に車両の減速変化があるときには、エアバッグ2の起動が必要なほどの車両衝突が発生したと二次判定する。
以上のように、本実施形態のSRSユニット1は、音響センサ11により検出された高周波振動を複数の周波数帯域に分割して、各周波数帯域のエネルギー量の少なくとも1つが閾値を超えたときに、エアバッグ2の起動に必要な車両衝突が発生したと判定する。
これにより、SRSユニット1は、車両衝突によって所定の(狭い)周波数帯域に現れる周波数変動を検出することができるので、外乱や他の周波数成分の影響を受けることなく、高精度な車両衝突判定を行うことができる。
これにより、SRSユニット1は、車両衝突によって所定の(狭い)周波数帯域に現れる周波数変動を検出することができるので、外乱や他の周波数成分の影響を受けることなく、高精度な車両衝突判定を行うことができる。
また、SRSユニット1は、音響センサ11により検出された高周波振動に基づいて車両衝突を判定し、かつ、実際の車両の減速変化を検出したときに、最終的な二次判定としてのエアバッグ2の起動に必要な車両衝突が発生したと判定する。
このため、SRSユニット1は、局所打撃などのエアバッグ2の起動が不要な衝突の場合には、車両の減速変化を検出しないので、エアバッグ2の起動が不要であると判定することできる。
このため、SRSユニット1は、局所打撃などのエアバッグ2の起動が不要な衝突の場合には、車両の減速変化を検出しないので、エアバッグ2の起動が不要であると判定することできる。
つまり、本実施形態のSRSユニット1は、エアバッグ2の起動を必要とする衝突(車体が大きく変形・損壊等するような高速オフセット衝突)と、エアバッグ2の起動が不要な衝突(単なる局所打撃などの低速オフセット衝突)とを、正確に判定することができる。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能であることは勿論である。
例えば、音響センサ11により検出された高周波振動の周波数帯域毎の分割の仕方は、上記実施形態に限定されない。つまり、各周波数帯域は、上記実施形態より広い範囲でもよいし、狭い範囲でもよい。
また、周波数帯域の分割数は、上記実施形態の4つに比べて少なくてもよいが、ECUであるSRSユニット1の処理能力の許す限り多くするのが好ましい。これにより、車両衝突時の特徴が現れる周波数帯域を絞り込むことが可能になり、より高精度な車両衝突判定が可能になる。なお、BPF13は、周波数帯域の範囲、分割数に応じて用意すればよい。
例えば、音響センサ11により検出された高周波振動の周波数帯域毎の分割の仕方は、上記実施形態に限定されない。つまり、各周波数帯域は、上記実施形態より広い範囲でもよいし、狭い範囲でもよい。
また、周波数帯域の分割数は、上記実施形態の4つに比べて少なくてもよいが、ECUであるSRSユニット1の処理能力の許す限り多くするのが好ましい。これにより、車両衝突時の特徴が現れる周波数帯域を絞り込むことが可能になり、より高精度な車両衝突判定が可能になる。なお、BPF13は、周波数帯域の範囲、分割数に応じて用意すればよい。
上記実施形態では、比較部15は、予め1つの閾値を設定していたが、エネルギー算出部14a,14b,14c,14dから入力されるエネルギー量毎にそれぞれ異なる閾値を設定してもよい。
また、比較部15は、エネルギー算出部14a,14b,14c,14dのそれぞれの出力先に個別に設けられてもよい。このとき、各比較部15から出力される論理値の論理和を演算すると共に、その演算結果をAND回路17へ出力するOR回路を設ければよい。
また、比較部15は、エネルギー算出部14a,14b,14c,14dのそれぞれの出力先に個別に設けられてもよい。このとき、各比較部15から出力される論理値の論理和を演算すると共に、その演算結果をAND回路17へ出力するOR回路を設ければよい。
また、音響センサ11及び加速度センサ12の検出対象振動の周波数帯域は上述した実施形態に限定されず、車両100の構造や要求される乗員保護性能に応じて適宜設定すれば良い。つまり、高周波振動の周波数帯域は、前面衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴(構造音響)を捕捉可能であれば良く、低周波振動の周波数帯域は、前面衝突によって車両100に生じる減速度を捕捉可能であれば良い。
1…SRSユニット(車両衝突判定装置)、 2…エアバッグ(乗員保護装置)、 11…音響センサ(高周波振動検出手段)、 12…加速度センサ(低周波振動検出手段)、 13(13a,13b,13c,13d)…BPF(周波数帯域分割手段)、 14(14a,14b,14c,14d)…エネルギー算出部(振動エネルギー算出手段)、 15…比較部、 16…セーフィング判定部(車両減速判定手段)、 17…AND回路(衝突判定手段)、 100…車両
Claims (5)
- 車両に生じる所定周波数以上の高周波振動を検出する高周波振動検出手段と、
前記高周波振動検出手段により検出された高周波振動を複数の周波数帯域に分割する周波数帯域分割手段と、
前記周波数帯域分割手段により分割された複数の異なる周波数帯域の高周波振動について、それぞれ振動エネルギーを算出する振動エネルギー算出手段と、
前記振動エネルギー算出手段により算出された振動エネルギーと閾値を比較して、少なくとも1つの振動エネルギーが閾値を超えたときに、乗員保護装置の起動が必要な衝突が発生したと一次判定する比較部と、
を備えたことを特徴とする車両衝突判定装置。 - 前記車両に生じる前記所定周波数より低い低周波振動を検出する低周波振動検出手段と、
前記低周波振動検出手段により検出された低周波振動に基づいて前記速度変化又は移動量変化を算出し、前記算出結果が閾値を超えたときに前記車両が減速したと判定する車両減速判定手段と、
前記車両減速判定手段により前記車両が減速したと判定され、かつ、前記比較部により前記衝突が発生したと一次判定されたときに、前記乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したと二次判定する衝突判定手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両衝突判定装置。 - 前記比較部は、前記振動エネルギー算出手段により算出された各周波数帯域の振動エネルギーに対してそれぞれ異なる閾値を設定し、少なくとも1つの振動エネルギーが対応する閾値を超えたときに、前記乗員保護装置の起動が必要な衝突が発生したと一次判定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両衝突判定装置。
- 前記振動エネルギー算出手段は、前記高周波振動検出手段により検出された高周波振動の絶対値を算出し、前記絶対値を区間積分することによって前記振動エネルギーを算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両衝突判定装置。
- 前記振動エネルギー算出手段は、前記絶対値のうち所定周波数より低い成分を区間積分することによって前記振動エネルギーを算出することを特徴とする請求項4に記載の車両衝突判定装置。
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JP2013012290A JP2014141228A (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | 車両衝突判定装置 |
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JP2013012290A JP2014141228A (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | 車両衝突判定装置 |
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JP2014141228A true JP2014141228A (ja) | 2014-08-07 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016120856A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 株式会社デンソー | 車両用衝突検出装置 |
CN108216101A (zh) * | 2016-12-13 | 2018-06-29 | 大陆汽车电子(连云港)有限公司 | 车辆碰撞信号处理方法及装置 |
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2013
- 2013-01-25 JP JP2013012290A patent/JP2014141228A/ja active Pending
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