JP2014034308A - 車両衝突判定装置 - Google Patents

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達治 大▲崎▼
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Abstract

【課題】コスト上昇を招くことなく、高精度な衝突判定が可能な車両衝突判定装置を提供する。
【解決手段】車両衝突判定装置は、衝突時に車両に生じる音響帯域の高周波振動を検出する振動検出手段11と、振動検出手段11が検出した高周波振動のエンベロープを算出するエンベロープ算出手段13aと、エンベロープ算出手段13aの算出結果に基づいて、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定する衝突判定手段と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両衝突判定装置に関する。
一般的に、車両衝突時に乗員を保護するためのシステムとして、SRS(Supplemental Restraint System)エアバッグシステムが知られている。このSRSエアバッグシステムとは、車両の各部に設置された加速度センサから取得した加速度データを基に、車両衝突の発生を検知してエアバッグ等の乗員保護装置を起動するものである。
車両衝突を検出するために、車両中央部に設置されたSRSユニット(SRSエアバッグシステムを統括制御するECU)に内蔵された加速度センサと、車両前部に設けた複数のフロントクラッシュセンサ(FCS:Front Crash Sensor)とを用いて、衝突が発生したか否かの判定を行い、その衝突判定結果に応じて乗員保護装置の起動制御を行う技術が知られている(引用文献1)。
また、近年では、音響センサを用いて衝突時の車体変形に起因して発生する衝撃音を検出し、その検出結果を基に衝突判定を行うCISS(Crash Impact Sound Sensing)技術の開発が進んでいる。
特許文献2には、バルク音波センサを用いて車両衝突時に車体要素(サイドメンバー)に発生するトランスバーサル方向のバルク音波の振れを検出し、その検出結果を基に衝突判定を行う技術が開示されている。
特開2006−088912号公報 特表2001−519268号公報
音響センサを用いた場合には、音響センサに内蔵された集積回路において、検知した振動波形のエンベロープを算出する処理が行われている。
しかしながら、音響センサに内蔵された集積回路は、十分な計算能力を持ち合わせていない。このため、例えば小数点第3位以下を省略する等の簡易計算処理が行われるため、エンベロープの算出において誤差が発生してしまう。このような誤差を含むエンベロープの算出結果を用いるため、衝突判定にも無視できない誤差が生じるおそれがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、コスト上昇を招くことなく、高精度な衝突判定が可能な車両衝突判定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、以下の手段を採用した。
本発明の第一態様に係る車両衝突判定装置は、衝突時に車両に生じる音響帯域の高周波振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段が検出した高周波振動のエンベロープを算出すると共に、算出したエンベロープに基づいて、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定する衝突判定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の第二態様に係る車両衝突判定装置は、第一態様に係る車両衝突判定装置において、前記振動検出手段は、車両中央部に設置されたセンサユニットであり、前記衝突判定手段は前記センサユニットに接続されたCPUであることを特徴とする。
本発明の第三態様に係る車両衝突判定装置は、第一態様及び第二態様に係る車両衝突判定装置において、前記エンベロープは、前記振動検出手段が検出した高周波振動をバンドパスフィルタリング処理し、絶対値を算出し、さらにローパスフィルタリング処理して算出されることを特徴とする。
本発明によれば、音響帯域の高周波振動を検出する振動検出手段で検出された振動波形のエンベロープ処理を、振動検出手段に内蔵された集積回路ではなく、
車両衝突判定装置自体が有する集積回路で行うので、従来に比べて誤差の少ない計算結果を得ることができる。したがって、コスト上昇を招くことなく、高精度な衝突判定が可能な車両衝突判定装置を実現できる。
第一実施形態のSRSエアバッグシステム及びSRSユニット1の機能ブロック構成図である。 SRSユニット1の回路構成を示す図である。 第一演算部の算出処理、衝突判定に用いられる二次元マップ及びセーフィング判定部の算出処理を示す図である。 第二実施形態のSRSユニット20の機能ブロック構成図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
〔第一実施形態〕
図1(a)は、第一実施形態のSRSエアバッグシステムの構成概略図である。
第一実施形態のSRSエアバッグシステムは、車両100の中央部に設置されたSRSユニット1(車両衝突判定装置)と、運転席及び助手席の前方に設置されたエアバッグ8(乗員保護装置)と、から構成されている。
SRSユニット1は、内蔵する音響センサ11及び加速度センサ12の出力信号に基づいて、車両100に衝突が発生したか否かの判定(衝突判定)を行い、その衝突判定結果に応じてエアバッグ8の起動制御を行うECU(Electronic Control Unit)である。
エアバッグ8は、SRSユニット1から入力される点火信号に応じて展開し、車両100の衝突により乗員が前方に二次衝突することで負う傷害を軽減する乗員保護装置である。
車両100には、エアバッグ8の他、サイドエアバッグ、シートベルトプリテンショナ等の他の乗員保護装置も設けられているが、図1(a)では図示を省略している。
図1(b)は、SRSユニット1の機能ブロック構成図である。
SRSユニット1は、音響センサ11、加速度センサ12、メイン衝突判定部13、セーフィング判定部14及びAND部15を備えている。
なお、音響センサ11及び加速度センサ12は、本発明における振動検出手段を構成する。
また、メイン衝突判定部13、セーフィング判定部14及びAND部15は、本発明における衝突判定手段を構成する。
音響センサ11は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100に生じる音響帯域の高周波振動を検出し、その検出結果を音響データSa(t)としてメイン衝突判定部13へ出力する。
具体的には、この音響センサ11は、音響帯域の高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出する。この音響センサ11から得られる音響データSa(t)は、衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴をよく捉えたものである。
加速度センサ12は、SRSユニット1に内蔵された振動センサであり、車両100の長さ方向(図中のX軸方向)及び幅方向(図中のY軸方向)に生じる、音響帯域より低い帯域の低周波振動を検出し、その検出結果を加速度データG(t)としてメイン衝突判定部13及びセーフィング判定部14へ出力する。
具体的には、この加速度センサ12は、音響帯域より低い帯域の低周波振動として周波数帯域0Hz〜500Hzの振動を検出する。この加速度センサ12から得られる加速度データG(t)は、衝突によて車両100に生じるX軸方向及びY軸方向の減速度をよく捉えたものである。
このように、音響センサ11と加速度センサ12との違いは、検出対象振動の周波数帯域が異なるだけであり、どちらも振動センサに属するものである。これらの音響センサ11及び加速度センサ12は、本発明における振動検出手段を構成している。
図1(a)に示すように、SRSユニット1において、音響センサ11及び加速度センサ12をそれぞれ別個に設けても良いし、或いは1つのセンサセル内に音響センサ11と加速度センサ12を内蔵するようにしても良い。
なお、SRSユニット1には、後述するサテライトセンサ6が外部接続される。サテライトセンサ6は、例えばフロント部や両サイドに設置されて、それぞれの設置位置に作用する加速度を検出する。
メイン衝突判定部13は、音響センサ11から入力される音響データSa(t)及び加速度センサ12から入力される加速度データG(t)に基づいて、エアバッグ8の展開(起動)を必要とする衝突が発生したか否かを判定するものである。
メイン衝突判定部13は、第一演算部13a(エンベロープ算出手段)、第二演算部13b及びマップ判定部13cを備えている。
なお、メイン衝突判定部13は、更にサテライトセンサ6入力される加速度データに基づいて、エアバッグ8の展開(起動)を必要とする衝突が発生したか否かを判定することも可能である。
図2は、SRSユニット1の回路構成を示す図である。
図2に示すように、SRSユニット1は、電源回路1a、ユニットセンサ1b(振動検出手段)、通信I/F1c、CPU(Central Processing Unit)1d、点火回路1e、ROM(Read Only Memory)1f、RAM(Random Access Memory)1g、フラッシュメモリ1h等から構成される。
SRSユニット1は、車両100の中央に配置された1つの筐体(不図示)の内部に配置される。
電源回路1aは、イグニションスイッチ2を介してバッテリ等の外部電源3と接続されており、イグニションスイッチ2がオン状態に切り替わった場合に、外部電源3から電源電圧の供給を受け、この電源電圧を所定の内部電源電圧に変換して、ユニットセンサ1b、通信I/F1c、CPU1d、点火回路1e、ROM1f、RAM1g及びフラッシュメモリ1hに供給する。
また、この電源回路1aには、車両衝突時に外部電源3からの電源供給が遮断した場合でもSRSユニット1が動作できるように、バックアップ用電源(例えばバックアップコンデンサ)が設けられている。
ユニットセンサ1bは、上述した音響センサ11と加速度センサ12である。ユニットセンサ1bは、車両の長さ方向または幅方向(若しくはそれら両方向)に作用する加速度を検出し、その検出した加速度に応じた加速度データをCPU1dに出力する。
通信I/F1cは、外部に設置されているサテライトセンサ6とCPU1dとの間のデータ通信を中継するインタフェース回路である。
サテライトセンサ6は、車両の所定箇所(例えばフロント部や両サイド)に設置された加速度センサであり、それぞれの設置位置に作用する加速度を検出し、その検出結果に応じた加速度データを通信I/F1cを介してCPU1dに送信する。
CPU1d(エンベロープ算出手段、衝突判定手段)は、ROM1fに記憶されている制御プログラムに従って動作し、ユニットセンサ1bから得られる加速度データと、通信I/F1cを介してサテライトセンサ6から得られる加速度データとを基に車両衝突が発生したか否かを判定し、その判定結果に応じて点火回路1eを制御することにより、乗員保護装置であるエアバッグ8の起動(展開)制御を行う。
すなわち、CPU1dは、上述したメイン衝突判定部13、セーフィング判定部14及びAND部15として機能する。また、CPU1dは、上述した第一演算部13a(エンベロープ算出手段)、第二演算部13b及びマップ判定部13cとして機能する。
また、このCPU1dは、衝突判定履歴、エアバッグ8の起動履歴をバックアップデータとしてRAM1gに一時的に記憶し、そのバックアップデータを所定条件の成立をトリガとしてフラッシュメモリ1hに記憶するバックアップ機能を有している。
点火回路1eは、CPU1dによる制御の下、エアバッグ8のインフレータ内部のスクイブに電流を流して点火することにより、エアバッグ8を展開する。このエアバッグ8としては、運転席及び助手席エアバッグやサイドエアバッグ、カーテンエアバッグ等が挙げられる。なお、車両衝突時に起動する乗員保護装置としてエアバッグ8だけでなく、シートベルトプリテンショナ等を加えても良い。
ROM1fは、CPU1dで実行される制御プログラムやエアバッグ8の起動制御に必要な不揮発性データ等を予め記憶している読出し専用の不揮発メモリである。
RAM1gは、上述したバックアップデータやCPU1dが各種処理を実行する上で必要な揮発性データを一時的に記憶するために使用される書換え可能な揮発性メモリである。
フラッシュメモリ1hは、RAM1gに一時的に記憶されたバックアップデータを、所定条件成立後に記憶するためにバックアップ用メモリとして使用される書換え可能な不揮発性メモリである。
図3(a)は、第一演算部の算出処理を示すである。
第一演算部13aは、音響センサ11から入力される音響データSa(t)をバンドパスフィルタリング処理(周波数帯域5kHz〜20kHz)し、処理後のデータの絶対値を算出し、さらにこの絶対値をローパスフィルタリング処理(周波数帯域400Hz以下)することにより、エンベロープ(包絡線)を算出する。以下では、音響データSa(t)の絶対値のエンベロープを音響エンベロープSe(t)と称する。
そして、第一演算部13aは、上記のように算出した音響エンベロープSe(t)をマップ判定部13cに出力する。この際、音響エンベロープSe(t)が例えば40kHzのサンプリング周期のデータであれば、ダウンレート処理により例えば1kHzのサンプリング周期のデータに変換して、衝突判定のサンプリング周期に合わせる。
なお、第一演算部13aにおける各種計算、すなわちバンドパスフィルタリング処理、絶対値算出、エンベロープ算出は、CPU1dにおける所定のプログラム計算処理として実施される。
すなわち、従来は、ユニットセンサ1bの音響センサ11に内蔵された半導体チップ(集積回路)において、検出した振動波形のエンベロープを算出する処理が行われていた。しかし、内蔵された半導体チップは、十分な計算能力を持ち合わせていないため、例えば小数点第3位以下を省略する等の簡易計算処理が行われていた。
これに対して、SRSユニット1では、上述した計算処理を十分な計算能力を持つCPU1dにおいて行うため、従来に比べて誤差の少ない計算結果を得ることができる。したがって、高精度な衝突判定が実現できる。
第二演算部13bは、加速度センサ12から入力される加速度データG(t)を一次積分(区間積分)することで速度Vを算出し、その算出結果をマップ判定部13cに出力する。
第二演算値として、速度Vの代わりに、加速度データG(t)を二次積分することで移動量を算出しても良い。
図3(b)は、衝突判定に用いられる二次元マップを示す図である。
マップ判定部13cは、第一演算部13a及び第二演算部13bによってそれぞれ算出された音響エンベロープSe(t)及び速度Vに基づいて、エアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したか否かを判定する。
具体的には、図3(b)に示すように、音響エンベロープSe(t)を縦軸、速度Vを横軸とする2次元マップ上において、第一演算部13a及び第二演算部13bによって算出された音響エンベロープSe(t)及び速度Vが二次元的に設定された二次元衝突判定閾値THを越えた場合に、エアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したと判定し、そのマップ判定結果をAND部15に出力する。
二次元マップ上における二次元衝突判定閾値THの設定手法は以下の通りである。
既に述べたように、音響センサ11から得られる音響データSa(t)は、車体が変形(損壊)する特徴を捉えやすい傾向があり、迅速且つ正確な衝突判定の実現に有効である。
従来(SRSユニット内の加速度センサのみで衝突判定を行う場合)では、衝突発生時点から40ms後(詳細には40ms〜50msの間)に衝突判定(閾値判定)が実施されるよう閾値設定を行う必要があった。
一方、音響センサ11から得られる音響エンベロープSe(t)を衝突判定に利用すると、衝突発生時点から20ms後(詳細には20ms〜30msの間)に衝突判定が実施されるよう閾値設定を行うことが可能となる。
図3(b)に示す二次元マップ上において、横軸方向に延びる二次元衝突判定閾値TH(TH1)は、衝突発生時点から20ms〜30msの間に、エアバッグ8の展開を必要とする衝突(車体変形(損壊)を伴う激しい衝突)と、エアバッグ8の展開が不要な衝突(車体変形が軽微な穏やかな衝突)とを判別できるような値に設定されている。
速度Vが大きくなるほど、車両100に発生する構造音響が大きくなるので、仮に横軸方向に延びる二次元衝突判定閾値TH(TH1)を一定値とすると、本来ならばエアバッグ8の展開が不要な衝突が発生しているにも拘らず、エアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したと誤判定する可能性がある。
そこで、このような誤判定を防止するために、図3(b)に示すように、横軸方向に延びる二次元衝突判定閾値TH(TH1)は、速度Vが大きくなるほど高くなるように設定することが望ましい。
一方、音響センサ11から得られる音響エンベロープSe(t)には、車体変形を伴わない飛石等による局所打撃音を多く含んでいる。このため、エアバッグ8の展開が必要な衝突による衝撃音と、エアバッグ8の展開が不要な局所打撃音とを正確に判別する必要がある。
このような衝突による衝撃音と飛石等による局所打撃音との判別には、加速度センサ12から得られる加速度データG(t)を利用することができる。衝突による衝撃音が発生した場合には大きな減速度が生じるが、飛石等による局所打撃音が発生した場合には小さな減速度が生じるのみである。
つまり、図3(b)に示す二次元マップ上において、縦軸方向に延びる二次元衝突判定閾値TH(TH2)は、エアバッグ8の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ8の展開が不要な衝突(飛石等による局所打撃)とを判別できるような値に設定されている。
飛石等による局所打撃音が大きくなっても、それによる減速度に大きな変化はないため、縦軸方向に延びる二次元衝突判定閾値TH(TH2)は、音響エンベロープSe(t)に対して一定値に設定すれば良い。
以上のような手法により、二次元マップ上に二次元衝突判定閾値THを設定する。これにより、二次元マップ上には、エアバッグ8の展開を行うエアバッグ展開領域と、エアバッグ8の展開を行わないエアバッグ非展開領域とが形成される。
つまり、マップ判定部13cは、第一演算部13aにて算出された音響エンベロープSe(t)が二次元衝突判定閾値TH(TH1)を越え、且つ、第二演算部13bにて算出された速度Vが二次元衝突判定閾値TH(TH2)を越えた場合(言い換えれば、音響エンベロープSe(t)と速度Vとの交点がエアバッグ展開領域に含まれている場合)に、エアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したと判定する。
図1(b)に戻り、セーフィング判定部の算出処理を示すである。
セーフィング判定部14は、加速度センサ12から入力される加速度データG(t)を基にセーフィング判定を行い、そのセーフィング判定結果をAND部15に出力する。
具体的には、このセーフィング判定部14は、加速度データG(t)の一次積分値(或いは二次積分値でも良い)とセーフィング判定閾値とを比較し、一次積分値がセーフィング判定閾値より大きい場合に、エアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したと判定する。
なお、セーフィング判定閾値は、ある程度大きな衝突(大きな減速度)が発生すれば確実にエアバッグ8が展開されるよう、安全方向に振った値(比較的低い値)に設定されている
AND部15は、メイン衝突判定部13の衝突判定結果(マップ判定結果)、及びセーフィング判定部14のセーフィング判定結果に基づいて、最終的にエアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したか否かを判定し、その衝突判定結果を出力する。
具体的には、このAND部15は、メイン衝突判定部13及びセーフィング判定部14の両方でエアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したと判定された場合に、最終的にエアバッグ8の起動を必要とする衝突が発生したと判定する。
このように構成されたSRSユニット1は、エアバッグ8の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ8の展開が不要な衝突(車体変形が軽微な穏やかな衝突及び飛石等による局所打撃)とを迅速且つ正確に判別できる。つまり、乗員保護性能の向上とシステム全体のコスト削減を両立可能なSRSユニット1を提供することが可能となる。
また、図3(b)に示した二次元マップを衝突判定に用いることにより、二次元的な閾値設定が可能となり、衝突判定精度の向上(乗員保護性能の向上)を図ることができる。
特に、SRSユニット1は、音響センサ11で検出された振動波形のエンベロープ処理を、音響センサ11に内蔵された半導体チップではなく、十分な計算能力を持つCPU1dにおいて行うため、従来に比べて誤差の少ない計算結果を得ることができる。したがって、高精度な衝突判定を実現できる。また、新たな集積回路を必要としないので、コスト上昇を招くことなく、高性能なSRSユニット1を実現できる。
〔第二実施形態〕
第二実施形態の説明においては、第一実施形態と異なる点に着目して説明し、第一実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図4は、第二実施形態のSRSユニット20の要部ブロック構成図である。
第二実施形態のSRSユニット20(車両衝突判定装置)は、第一実施形態のメイン衝突判定部13とは異なる構成であるメイン衝突判定部16を備えている。
メイン衝突判定部16(衝突判定手段)は、音響センサ11から入力される音響データSa(t)及び加速度センサ12から入力される加速度データG(t)に基づいて、エアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したか否かを判定するものであり、第一演算部16a(エンベロープ算出手段)、第二演算部16b、第一比較部16c、第二比較部16d及びAND部16eを備えている。第一比較部16c、第二比較部16d及びAND部16eは、衝突判定手段の一部を構成する。
第一演算部16aは、音響センサ11から入力される音響データSa(t)から音響エンベロープSe(t)を算出し、その算出結果を第一比較部16cに出力する。
第二演算部16bは、加速度センサ12から入力される加速度データG(t)を一次積分することで速度Vを算出し、その算出結果を第二比較部16dに出力する。
第一比較部16cは、第一演算部16aから入力される音響エンベロープSe(t)が第一衝突判定閾値Sathを越えたか否かを判定し、その比較判定結果をAND部16eに出力する。
第二比較部16dは、第二演算部16bから入力される速度Vが第二衝突判定閾値Vthを越えたか否かを判定し、その比較判定結果をAND部16eに出力する。
AND部16eは、第一比較部16c及び第二比較部16dによって、音響エンベロープSe(t)が第一衝突判定閾値Sathを越え、且つ、速度Vが第二衝突判定閾値Vthを越えたと判定された場合に、エアバッグ8の展開を必要とする衝突が発生したか否かを判定し、その衝突判定結果をAND部15に出力する。
第一衝突判定閾値Sathは、衝突発生時点から20ms〜30msの間に、エアバッグ8の展開を必要とする衝突(車体変形(損壊)を伴う激しい衝突)と、エアバッグ8の展開が不要な衝突(車体変形が軽微な穏やかな衝突)とを判別できるような値に設定されている。
第二衝突判定閾値Vthは、エアバッグ8の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ8の展開が不要な衝突(飛石等による局所打撃)とを判別できるような値に設定されている。
このように構成された第二実施形態のSRSユニット20も、第一実施形態のSRSユニット1と同様に、従来のようにサイドインパクトセンサを用いることなく、エアバッグ8の展開を必要とする衝突(車体変形を伴う激しい衝突)と、エアバッグ8の展開が不要な衝突(車体変形が軽微な穏やかな衝突及び飛石等による局所打撃)とを迅速且つ正確に判別できる。
また、SRSユニット20は、音響センサ11で検出された振動波形のエンベロープ処理を、音響センサ11に内蔵された半導体チップではなく、十分な計算能力を持つCPU1dにおいて行うため、従来に比べて誤差の少ない計算結果を得ることができる。したがって、高精度な衝突判定を実現できる。また、新たな集積回路を必要としないので、コスト上昇を招くことなく、高性能なSRSユニット20を実現できる。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能であることは勿論である。
上記実施形態では、音響帯域の高周波振動として周波数帯域5kHz〜20kHzの振動(構造音響)を検出すると共に、音響帯域より低い帯域の低周波振動として周波数帯域0Hz〜500Hzの振動を検出する場合を例示したが、検出対象振動の周波数帯域はこれに限定されない。例えば、車両100の構造や要求される乗員保護性能に応じて適宜設定すれば良い。つまり、高周波振動の周波数帯域は、衝突によって車両100が変形(損壊)する特徴(構造音響)を捕捉可能であれば良く、低周波振動の周波数帯域は、衝突によって車両100に生じる減速度を捕捉可能であれば良い。
1,20…SRSユニット(車両衝突判定装置)、1b…センサユニット(振動検出手段)、 1d…CPU(エンベロープ算出手段、衝突判定手段)、 11…音響センサ(振動検出手段)、 12…加速度センサ(振動検出手段)、 13…メイン衝突判定部(衝突判定手段)、 13a…第一演算部(エンベロープ算出手段)、 16…メイン衝突判定部(衝突判定手段)、 16a…第一演算部(エンベロープ算出手段)、 100…車両

Claims (3)

  1. 衝突時に車両に生じる音響帯域の高周波振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段が検出した高周波振動のエンベロープを算出すると共に、算出したエンベロープに基づいて、乗員保護装置の起動を必要とする衝突が発生したか否かを判定する衝突判定手段と、
    を備えることを特徴とする車両衝突判定装置。
  2. 前記振動検出手段は、車両中央部に設置されたセンサユニットであり、
    前記衝突判定手段は前記センサユニットに接続されたCPUであることを特徴とする請求項1に記載の車両衝突判定装置。
  3. 前記エンベロープは、前記振動検出手段が検出した高周波振動をバンドパスフィルタリング処理し、絶対値を算出し、さらにローパスフィルタリング処理して算出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両衝突判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018520934A (ja) * 2015-06-30 2018-08-02 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 車両のための人保護装置を制御するための方法および装置

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