JP2013101145A - 真空ポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コイルのインダクタンス変化によって振幅変調された高周波電圧に基づいて物理量を計測するセンサにおいて、コイルに被変調高周波電圧の周波数特性又は高周波電圧の周波数の可変手段を設けることによって、コイル又はそのコアの取り付け位置調整を必要とせずにセンサ感度の調整を可能にする。また、差動手段を設け、計測信号と調整可能な基準値信号の差を出力することにより、消費電力を低減し低飽和増幅器の採用を可能にする。更に、上記の調整手段を磁気軸受若しくは真空ポンプの機構部に配置することによって、機構部とコントローラの互換性を向上する。
【選択図】図1
Description
これらの半導体は、極めて純度の高い半導体基板に不純物をドープして電気的性質を与えたり、半導体基板上に微細な回路パターンを形成し、これを積層するなどして製造される。
図6において、ターボ分子ポンプ本体100は、円筒状の外筒127の上端に吸気口101が形成されている。外筒127の内方には、ガスを吸引排気するためのタービンブレードとしての複数の回転翼102a、102b、102c、・・・を周部に放射状かつ多段に形成した回転体103を備える。
ロータ軸113は、高透磁率材(鉄など)などにより形成され、上側径方向電磁石104の磁力により吸引されるようになっている。
そして、ロータ軸113の上側と下側の径方向位置が、制御装置の磁気軸受フィードバック制御手段により調整されている。
また、モータ121には、図示しない回転数センサ及びモータ温度センサが取り付けられており、これらの回転数センサ及びモータ温度センサの検出信号を受けて、制御装置においてロータ軸113の回転が制御されている。
そして、固定翼123の一端は、複数の段積みされた固定翼スペーサ125a、125b、125c、・・・の間に嵌挿された状態で支持されている。
固定翼スペーサ125の外周には、わずかの空隙を隔てて外筒127が固定されている。外筒127の底部にはベース部129が配設され、固定翼スペーサ125の下部とベース部129の間にはネジ付きスペーサ131が配設されている。
ネジ溝131aの螺旋の方向は、回転体103の回転方向に排気ガスの分子が移動したときに、この分子が排気口133の方へ移送される方向である。
この温度センサは、回転体103に設置された磁性体の透磁率が、磁性体の温度によって変化し、それに伴ってセンサコイル1のインダクタンスすなわち出力電圧Eoが変化する現象を利用するもので、上記の位置センサと同様の構成をもつ。
さらに、特許文献1に掲載の温度センサは、回転体103の許容温度に等しいキュリー温度を有する第1の磁性体と、この許容温度より高いキュリー温度を有する第2の磁性体を回転体103に設置し、第1の磁性体と第2の磁性体のそれぞれの透磁率の変化によって振幅変調された2つの出力電圧Eoの差を取ることにより、回転体103の温度が許容温度を超えたことを検知するものである。
出力電圧Eoの周波数特性を調整する場合には、従来、この調整を工場製造時に機械的にセンサコイル1又はそのコアの取り付け位置を調整することで行っていた。しかし、温度センサについては、後述するように、回転体103の円筒部102dが、その許容温度を超えて高温になると、強度が低下し自らに作用する遠心力に耐えられず破壊することがあり、これを防止するために、円筒部102dの温度を計測し、その結果に応じて、アラームを表示したり、回転体103の回転を減速又は停止したりすることが望まれる。そのためには、円筒部102dに対向する場所にセンサコイル1又はそのコアを配置しなければならないが、このような場所は、真空ポンプ内部奥の人の手が入りにくい場所であり、センサコイル1又はそのコアの取り付け位置を調整するには、度々ターボ分子ポンプ本体100から外筒127や回転体103を外さなければならず、非効率で時間を要する作業をしなければならなかった。
可変コンデンサ又は可変抵抗としては、例えば、可動片を回転若しくはスライドさせて連続的あるいは段階的に静電容量又は抵抗値を変化させる形式のものや、センサコイルにセレクトスイッチを介して静電容量の異なる複数のコンデンサ又は抵抗値の異なる複数の抵抗を接続し、このセレクトスイッチでセンサコイルに接続するコンデンサ又は抵抗を切り替える構成、コンデンサ又は抵抗を着脱可能に接続し、好適な静電容量のコンデンサ又は好適な抵抗値の抵抗と交換する構成などがあげられる。
また、ケーブルの長さは、磁気浮上装置の設置レイアウトによって、変更を余儀なくされることがあり、この場合には、ケーブルのインダクタンスや、静電容量、抵抗が変化してしまう。制御装置に、被変調電圧の周波数特性と、発振器が供給する高周波電圧の周波数、被変調電圧、センサ回路が出力する計測信号の値の内のいずれか少なくとも一つを補正する補正手段を配設することにより、ケーブルの長さの変更によるセンサ感度の変化を補正することができる。
したがって、磁性体又は導電体を円筒部102dに配置して、直接円筒部102dの温度を計測することが望ましいが、磁性体又は導電体を円筒部102dの外周側に配置すると、磁性体又は導電体に作用する遠心力の向きが、磁性体又は導電体を円筒部102dから引き離す向きとなり、磁性体又は導電体を円筒部102dに固定する固定強度が経時変化などによって低下すると、磁性体又は導電体は円筒部102dから脱落する恐れがある。さらに、半導体製造装置のプロセスガスの多くは腐食性を持ち、円筒部102dの外周側はこのプロセスガスの流路であるため、磁性体又は導電体は、このプロセスガスにさらされ腐食してしまう。
そして、円筒部102dの温度がしきい値を超えたときに、ターボ分子ポンプは、アラームを表示したり、ターボ分子ポンプに連動する装置にアラーム信号を出力したり、回転体103の回転を減速あるいは停止したりする。
なお、図7と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
この被変調電圧は、可変抵抗5及び可変コンデンサ6により感度調整されたものである。一方、入力端子22には基準値信号としての基準値信号電圧V2が入力されるようになっている。そして、差動増幅器20は、入力された直流電圧V1と基準値信号電圧V2との差を増幅した電圧VOを出力端子23に出力する。差動増幅器20の増幅率は、抵抗R1、R2の抵抗値によって定まる。そして、電圧VOは、フィルタ手段としての遮断周波数を1Hz若しくはそれ以下とする図示しないローパスフィルタを通して出力される。また、基準値信号電圧V2の値を回転体103の温度の計測対象範囲の下限値に対応する直流電圧V1の値と等しくなるように設定し、センサの出力信号の値の全範囲を温度の計測対象範囲に対応させる。
図4(A)及び図4(B)において、回転体103の回転中心軸O−O’(図中、見易くするために、ロータ軸113の記載を省略した)と磁性体又は導電体m1(図中、左側の交差斜線部)を通って想定される平面P−P’上の位置であって、磁性体又は導電体m1と回転中心軸O−O’に関して対象な位置m2(図中、右側の交差斜線部)に、磁性体又は導電体m1と同等の質量を有するステンレス製の錘150(図示略)が熱硬化性の接着剤で固定される。なお、錘150を回転体103に固定する代わりに、磁性体又は導電体を、回転中心軸O−O’に関して対象な円形状又はリング形状M(図中、m1及びm2を含む斜線部)としても良いし、回転中心軸O−O’に関して互いに対象な位置m1、m2に分割して配置しても良い。或いは、回転体103のa、b、cのそれぞれ点線で囲まれた部分などを肉盗みすることで、回転体103に薄肉部を設けても良い。また、磁性体又は導電体を、回転中心軸O−O’に関して対象な円形状又はリング形状Mとしない場合には、センサコイル1は、回転体103の回転に同期して断続的に磁性体又は導電体に対峙する。この場合には、モータの転流制御用の回転角度センサの出力信号などに基づいて、センサコイル1が磁性体又は導電体に対峙する時間を特定し、この時間に温度を計測すれば良い。
さらに、物理量計測装置が渦電流型センサで構成される場合には、被計測体を物理量の計測に適した導電体の材料で形成すれば、被計測体と物理量計測装置の導電体を一体に構成することができる。
そして、本発明がこれらの変形例を含むものであることは言うまでも無い。
2 抵抗
3 コンデンサ
4 発振器
5、9 可変抵抗
6 可変コンデンサ
7 整流回路
8 増幅器
11A、11B、11C、11D 磁性体又は導電体の配置位置
12A、12B、12C、12D センサーコイル又はそのコアの配置位置
20 差動増幅器
21、22 入力端子
23 出力端子
30 基準値信号電圧可変回路
100 ターボ分子ポンプ本体
103 回転体
102d 回転体の円筒部
104 上側径方向電磁石
105 下側径方向電磁石
106 軸方向電磁石
107 上側径方向位置センサ
108 下側径方向位置センサ
109 軸方向位置センサ
113 ロータ軸
121 モータ
141 電子回路部
143 基板
150 錘
160 コネクタ
また、本発明(請求項2)である真空ポンプは、前記被変調電圧の周波数特性の変更を可能とする周波数特性可変手段を備えて構成した。
Claims (33)
- 被計測体の物理量を計測する物理量計測装置であって、
前記被計測体に固設された磁性体又は導電体と、
前記物理量の変化に伴いインダクタンスが変化するセンサコイルと、
該センサコイルに高周波電圧を供給する発振器と、
前記センサコイルのインダクタンス変化により振幅変調された被変調電圧に基づいて前記物理量の計測信号を出力するセンサ回路と、
前記被変調電圧の周波数特性の変更を可能とする周波数特性可変手段を備えたことを特徴とする物理量計測装置。 - 前記周波数特性可変手段が可変コンデンサ及び/又は可変抵抗を備え、
該可変コンデンサ及び/又は該可変抵抗が前記センサコイルに接続されたことを特徴とする請求項1に記載の物理量計測装置。 - 被計測体の物理量を計測する物理量計測装置であって、
前記被計測体に固設された磁性体又は導電体と、
前記物理量の変化に伴いインダクタンスが変化するセンサコイルと、
該センサコイルに高周波電圧を供給する発振器と、
前記センサコイルのインダクタンス変化により振幅変調された被変調電圧に基づいて前記物理量の計測信号を出力するセンサ回路と、
前記高周波電圧の周波数の変更を可能とする発振周波数可変手段を備えたことを特徴とする物理量計測装置。 - 被計測体の物理量を計測する物理量計測装置であって、
前記被計測体に固設された磁性体又は導電体と、
前記物理量の変化に伴いインダクタンスが変化するセンサコイルと、
該センサコイルに高周波電圧を供給する発振器と、
前記センサコイルのインダクタンス変化により振幅変調された被変調電圧に基づいて前記物理量の計測信号を出力するセンサ回路と、
前記計測信号の基準値信号を生成する基準値信号生成手段と、
前記計測信号と前記基準値信号の値の差の信号又は該差を増幅した信号を出力するセンサ出力差動手段を備えたことを特徴とする物理量計測装置。 - 前記基準値信号の値の変更を可能とする基準値信号可変手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の物理量計測装置。
- 前記基準値信号可変手段が可変コンデンサ及び/又は可変抵抗を備えたことを特徴とする請求項5記載の物理量計測装置。
- 前記センサ出力差動手段が、前記計測信号と前記基準値信号の値の差の信号の増幅率の変更を可能とする差信号増幅率可変手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の物理量計測装置。
- 前記物理量が前記被計測体の位置、変位、温度の内のいずれか少なくとも一つであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の物理量計測装置。
- 前記物理量が前記被計測体の温度であって、
前記被変調電圧に基づく信号の所定の周波数帯域の成分を減衰させるフィルタ手段を備え、
前記フィルタ手段を介して前記計測信号を出力することを特徴とする請求項8記載の物理量計測装置。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の物理量計測装置を搭載した磁気浮上装置であって、
該磁気浮上装置が、
磁力によって浮上支持され、前記磁性体又は前記導電体を有する浮上部と、
前記磁力を生成する磁石を有し、前記センサコイルが配設された非浮上部と、
前記発振器が配設された制御装置を備えたことを特徴とする磁気浮上装置。 - 前記周波数特性可変手段が前記非浮上部に配設されたことを特徴とする請求項10記載の磁気浮上装置。
- 前記発振周波数可変手段が前記非浮上部に配設されたことを特徴とする請求項10記載の磁気浮上装置。
- 前記基準値信号可変手段が、前記非浮上部に配設されたことを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の磁気浮上装置。
- 前記差信号増幅率可変手段が、前記非浮上部に配設されたことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載の磁気浮上装置。
- 前記物理量に対し、しきい値を設定するしきい値設定手段を備えたことを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載の磁気浮上装置。
- 前記非浮上部と前記制御装置間を接続するケーブルのインダクタンス、静電容量、抵抗分に応じて、前記被変調電圧の周波数特性、前記高周波電圧の周波数、前記被変調電圧、前記計測信号の値の内のいずれか少なくとも一つを補正する補正手段を前記制御装置に備えたことを特徴とする請求項10〜15のいずれか一項に記載の磁気浮上装置。
- 磁性体又は導電体を有する回転部と、
前記回転部の物理量の変化に伴いインダクタンスが変化するセンサコイルが配設された非回転部と、
前記センサコイルに高周波電圧を供給する発振器と、前記センサコイルのインダクタンス変化により振幅変調された被変調電圧に基づいて前記物理量の計測信号を出力するセンサ回路とが配設された制御装置を備えたことを特徴とする真空ポンプ。 - 前記物理量が前記回転部の位置、変位、温度の内のいずれか少なくとも一つであることを特徴とする請求項17記載の真空ポンプ。
- 前記物理量が前記回転部の温度であって、
前記被変調電圧に基づく信号の所定の周波数帯域の成分を減衰させるフィルタ手段を備えたことを特徴とする請求項17又は18記載の真空ポンプ。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の物理量計測装置を備えたことを特徴とする真空ポンプ。
- 請求項10〜16のいずれか一項に記載の磁気浮上装置を備えたことを特徴とする真空ポンプ。
- 前記磁性体又は前記導電体を有する回転部と、
前記センサコイルが配設された非回転部と、
前記発振器が配設された制御装置を備え、
前記周波数特性可変手段が前記非回転部に配設されたことを特徴とする請求項20又は21記載の真空ポンプ。 - 前記磁性体又は前記導電体を有する回転部と、
前記センサコイルが配設された非回転部と、
前記発振器が配設された制御装置を備え、
前記発振周波数可変手段が前記非回転部に配設されたことを特徴とする請求項20又は21記載の真空ポンプ。 - 前記磁性体又は前記導電体を有する回転部と、
前記センサコイルが配設された非回転部と、
前記発振器が配設された制御装置を備え、
前記基準値信号可変手段が、前記非回転部に配設されたことを特徴とする請求項20〜23のいずれか一項に記載の真空ポンプ。 - 前記磁性体又は前記導電体を有する回転部と、
前記センサコイルが配設された非回転部と、
前記発振器が配設された制御装置を備え、
前記差信号増幅率可変手段が、前記非回転部に配設されたことを特徴とする請求項20〜24のいずれか一項に記載の真空ポンプ。 - 前記物理量に対し、しきい値を設定するしきい値設定手段を備えたことを特徴とする請求項17〜25のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
- 前記非浮上部と前記制御装置間を接続するケーブルのインダクタンス、静電容量、抵抗分に応じて、前記被変調電圧の周波数特性、前記高周波電圧の周波数、前記被変調電圧、前記計測信号の値の内のいずれか少なくとも一つを補正する補正手段を前記制御装置に備えたことを特徴とする請求項17〜26のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
- 円筒部の内周側又は下端に前記磁性体又は前記導電体を有する回転部と、
前記磁性体又は前記導電体と対向する前記センサコイル又は該センサコイルのコアが配設された非回転部と、
前記発振器が配設された制御装置を備えたことを特徴とする請求項17〜27のいずれか一項に記載の真空ポンプ。 - 前記磁性体又は前記導電体の前記センサコイル又は該センサコイルのコアと対向する対向面が、前記回転部の回転中心軸に対して直角であることを特徴とする請求項28記載の真空ポンプ。
- 前記回転部が、該回転部の回転中心軸と前記磁性体又は前記導電体を通って想定される平面上の位置に、錘、厚肉部、薄肉部の内のいずれか少なくとも一つを有することを特徴とする請求項28又は請求項29記載の真空ポンプ。
- 前記磁性体又は前記導電体が、前記回転部の回転中心軸に関して対象に配置又は形成されたことを特徴とする請求項28〜30のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
- 前記磁性体又は前記導電体と前記錘の内のいずれか少なくとも一つが、密封手段により密封されていることを特徴とする請求項28〜31のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
- 前記磁性体又は前記導電体と前記錘の内のいずれか少なくとも一つが、熱硬化性の接着剤で前記回転部に固定されたことを特徴とする請求項17〜32のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
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