JP4481124B2 - 磁気軸受装置及び該磁気軸受装置が搭載されたターボ分子ポンプ - Google Patents

磁気軸受装置及び該磁気軸受装置が搭載されたターボ分子ポンプ Download PDF

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Description

本発明は磁気軸受装置及び該磁気軸受装置が搭載されたターボ分子ポンプに係わり、特に電磁石から位置センサへの磁束の漏れによる影響を防止することで磁気シールド板が省略された磁気軸受装置及び該磁気軸受装置が搭載されたターボ分子ポンプに関する。
近年のエレクトロニクスの発展に伴い、メモリや集積回路といった半導体の需要が急激に増大している。
これらの半導体は、極めて純度の高い半導体基板に不純物をドープして電気的性質を与えたり、半導体基板上に微細な回路パターンを形成し、これを積層するなどして製造される。
そして、これらの作業は空気中の塵等による影響を避けるため高真空状態のチャンバ内で行われる必要がある。このチャンバの排気には、一般に真空ポンプが用いられているが、特に残留ガスが少なく、保守が容易である等の点からターボ分子ポンプが多用されている。
また、半導体の製造工程では、さまざまなプロセスガスを半導体の基板に作用させる工程が数多くあり、ターボ分子ポンプはチャンバ内を真空にするのみならず、これらのプロセスガスをチャンバ内から排気するのにも使用される。
更に、ターボ分子ポンプは、電子顕微鏡等の設備において、粉塵等の存在による電子ビームの屈折等を防止するため、電子顕微鏡等のチャンバ内の環境を高度の真空状態にするのにも用いられている。
そして、このようなターボ分子ポンプは、半導体製造装置や電子顕微鏡等のチャンバからガスを吸引排気するためのターボ分子ポンプ本体と、このターボ分子ポンプ本体を制御する制御装置とから構成されている。
そして、このターボ分子ポンプ本体には、回転翼を有する回転体が備えられている。この回転体の中心にはロータ軸113が取り付けられており、このロータ軸113は、例えば5軸制御の磁気軸受により空中に浮上支持かつ位置制御されている。この内、ロータ軸113の径方向位置を調整するため、ロータ軸113の上側と下側の適所に電磁石と径方向センサとがそれぞれ配設されている。
図6に下側径方向電磁石105及び下側径方向センサ108の部分拡大斜視構成図を、また図7には、図6中のA矢視線方向から見たときの平面図を示す。
図6及び図7に示すように、下側径方向電磁石105は、4個の電磁石がX軸とY軸にかつ+方向と−方向に、それぞれの対をなして配置されている(以下、電磁石105X+、105X−、105Y+、105Y−という)。そして、この下側径方向電磁石105に近接かつ対応されて4個の下側径方向センサ108が備えられている。
電磁石105X+、105X−、105Y+、105Y−は、それぞれN極とS極とが突極対となって形成されている。下側径方向センサ108の電磁石105Y−に対峙する部分は双極状に突設された突設部108a、108bを有し、この突設部108a、108bの周囲にはコイルが巻回され、ロータ軸113との間に生じた誘導電圧が検出可能なようになっている。そして、この誘導電圧の大きさからロータ軸113の径方向変位が検出可能である。
ここに、図6及び図7中で示すように、電磁石105Y−と電磁石105X−の隣接する磁極はS極で同極であり、また、電磁石105Y−と電磁石105X+の隣接する磁極もN極で同極にて形成されている(かかる構成例として、例えば特許文献1参照)。電磁石105Y+と電磁石105X−、電磁石105X+の関係も同様に隣接する磁極は同極にて形成されている。
このとき、図6及び図7中に磁束線Fで示すように、例えば電磁石105Y−を構成する一方の磁極(N極)から出た磁束は他方の磁極(S極)へ流入される。
実開平3−33219号公報(図3)
しかしながら、この一方で磁極(N極)から出た漏れ磁束は下側径方向センサ108の突設部108a、108bに巻回されたコイルにも流入される。このときの伝達関数特性は図8のようになり、200ヘルツ〜1キロヘルツで位相余裕度が低い。この伝達関数特性は電磁石105を加振させつつ、下側径方向センサ108での信号を観測することで得られたものである。そして、この漏れ磁束の影響により、位相余裕度が低くなり、ロータ軸113が発振し易くターボ分子ポンプの運転が不安定になるおそれがあった。
このため、従来は、図6に示すように、下側径方向センサ108の上を磁気シールド板200で覆うことで、電磁石105からの磁束の漏れが下側径方向センサ108側に影響するのを阻止していた。
なお、これらの点は、ロータ軸113の上側の径方向位置を調整するため配設される上側径方向電磁石と上側径方向センサについても同様であり、上側径方向電磁石と上側径方向センサの間の上側径方向センサの直下に磁気シールド板200が配設されていた。
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、電磁石から位置センサへの磁束の漏れによる影響を防止することで磁気シールド板が省略された磁気軸受装置及び該磁気軸受装置が搭載されたターボ分子ポンプを提供することを目的とする。
このため本発明(請求項1)の磁気軸受装置は、回転体と、該回転体を保持するロータ軸と、該ロータ軸を磁気浮上させつつ径方向の位置調整を行うため前記ロータ軸の周囲に配設された複数の電磁石と、前記ロータ軸の周囲に配設され、該ロータ軸の径方向の位置を検出するコイルが巻回された位置検出センサと、該位置検出センサで検出した位置に基づき前記電磁石を制御する制御手段とを備え、前記各電磁石の磁極はN極とS極とで対となって形成されており、隣接する電磁石の互いに隣り合った磁極同士が異極にて形成され、かつ該磁極同士の間で一方の磁極から出た磁束が他方の磁極に流入することを特徴とする。
ロータ軸の周囲に配設された複数の電磁石を構成する磁極はN極とS極とで対となって形成されている。そして、この隣接する電磁石の互いに隣り合った磁極同士を異極にて形成する。このことにより、位置検出センサ側に漏れる漏れ磁束を少なくできる。
また、本発明(請求項2)の磁気軸受装置は、前記電磁石と前記位置検出センサの間には磁気シールド板が省略されたことを特徴とする。
位置検出センサ側に漏れる漏れ磁束が少なくなったので、電磁石と位置検出センサの間には磁気シールド板を省略できる。このため、磁気軸受装置を低価格に構成できる。
更に、本発明(請求項3)の磁気軸受装置は、前記電磁石への入力と前記位置検出センサにおける出力間の伝達特性が200ヘルツ以上1キロヘルツ未満で前記隣り合った磁極同士が同極にて形成されたときに比較して位相差で10度以上進ませたことを特徴とする。
伝達特性が200ヘルツ以上1キロヘルツ未満で位相余裕度が10度以上進むように改善したことで、制御系が安定する。
更に、本発明(請求項4)はターボ分子ポンプであって、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気軸受装置が搭載されたことを特徴とする。
この磁気軸受装置は、ロータ軸の上側の径方向の位置調整や下側の径方向の位置調整を行うために適用される。このことにより、位相余裕度は高くなり、ロータ軸が発振し難くなる。このため、剛体モードの共振点がこの位相範囲内に存在していても安定した運転ができる。
以上説明したように本発明によれば、隣接する電磁石の互いに隣り合った磁極同士を異極にて構成したので、位置検出センサ側に漏れる漏れ磁束を少なくできる。このため、電磁石と位置検出センサの間には磁気シールド板を省略できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態であるターボ分子ポンプ本体の縦断面図を図1に示す。図1において、ターボ分子ポンプ本体100は、円筒状の外筒127の上端に吸気口101が形成されている。そして、外筒127の内方には、ガスを吸引排気するためのタービンブレードによる複数の回転翼102a、102b、102c・・・を周部に放射状かつ多段に形成した回転体103が備えられている。
この回転体103の中心にはロータ軸113が取り付けられており、このロータ軸113は、例えば5軸制御の磁気軸受により空中に浮上支持かつ位置制御されている。
上側径方向電磁石104は、4個の電磁石がX軸とY軸にかつ+方向と−方向に、それぞれの対をなして配置されている(図示しないが、必要に応じて電磁石104X+、104X−、104Y+、104Y−という)。そして、この上側径方向電磁石104に近接かつ対応されて4個の上側径方向センサ107が備えられている。この上側径方向センサ107は回転体103の径方向変位を検出し、図示しない制御装置に送るように構成されている。
そして、この制御装置においては、上側径方向センサ107が検出した変位信号に基づき、PID調節機能により上側径方向電磁石104を励磁制御し、ロータ軸113の上側の径方向位置を調整する。
そして、このロータ軸113は、高透磁率材(鉄など)などにより形成され、上側径方向電磁石104の磁力により吸引されるようになっている。かかる調整は、X軸方向とY軸方向とにそれぞれ独立して行われる。
また、下側径方向電磁石105及び下側径方向センサ108は、上側径方向電磁石104及び上側径方向センサ107と同様に配置され、ロータ軸113の下側の径方向位置を上側の径方向位置と同様に調整している
この下側径方向電磁石105及び下側径方向センサ108周辺の部分拡大斜視構成図を図2に、また図3には、図2中のB矢視線方向から見たときの平面図を示す。なお、図6、図7と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。図2及び図3において、図6及び図7が電磁石105Y−と電磁石105X−等の隣接する磁極が同極であったのとは異なり、電磁石105Y−と電磁石105X−の隣接する磁極は異極であり、また、電磁石105Y−と電磁石105X+の隣接する磁極も異極にて形成されている。
電磁石105Y+と電磁石105X−、電磁石105X+の関係も同様に隣接する磁極は異極にて形成されている。そして、下側径方向センサ108の突設部108a、108bによるセンサ構成は、図6及び図7と同様に形成されている。
なお、先に述べた上側径方向電磁石104と上側径方向センサ107についても、この図2及び図3で示す構成と同一に構成されている。
更に、軸方向電磁石106A、106Bは、ロータ軸113の下部に備えた円板状の金属ディスク111を上下に挟んで配置されている。金属ディスク111は、鉄などの高透磁率材で構成されている。ロータ軸113の軸方向変位を検出するために軸方向センサ109が備えられ、その軸方向変位信号が制御装置に送られるように構成されている。
そして、軸方向電磁石106A、106Bは、この軸方向変位信号に基づき、PID調節機能により、励磁制御されるようになっている。軸方向電磁石106Aは、磁力により金属ディスク111を上方に吸引し、軸方向電磁石106Bは、金属ディスク111を下方に吸引する。
このように、軸方向電磁石106A、106Bが金属ディスク111に及ぼす磁力を適当に調節することで、ロータ軸113は軸方向に磁気浮上され、かつ空間に非接触で保持されるようになっている。
一方、モータ121は、ロータ軸113を取り囲むように周状に配置された複数の磁極を備えている。各磁極は、ロータ軸113との間に作用する電磁力を介してロータ軸113を回転駆動するように、制御装置によって制御されている。
また、モータ121には図示しない回転数センサが組み込まれており、この回転数センサの検出信号によりロータ軸113の回転数が検出されるようになっている。
更に、例えば下側径方向センサ108近傍に、図示しない位相センサが取り付けてあり、ロータ軸113の回転の位相を検出するようになっている。制御装置では、この位相センサと回転数センサの検出信号を共に用いて磁極の位置を検出するようになっている。
回転翼102a、102b、102c・・・とわずかの空隙を隔てて複数枚の固定翼123a、123b、123c・・・が配設されている。回転翼102a、102b、102c・・・は、それぞれ排気ガスの分子を衝突により下方向に移送するため、ロータ軸113の軸線に垂直な平面から所定の角度だけ傾斜して形成されている。
また、固定翼123も、同様にロータ軸113の軸線に垂直な平面から所定の角度だけ傾斜して形成され、かつ外筒127の内方に向けて回転翼102の段と互い違いに配設されている。
そして、固定翼123の一端は、複数の段積みされた固定翼スペーサ125a、125b、125c・・・の間に嵌挿された状態で支持されている。
固定翼スペーサ125はリング状の部材であり、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス、銅などの金属、又はこれらの金属を成分として含む合金などの金属によって構成されている。
固定翼スペーサ125の外周には、わずかの空隙を隔てて外筒127が固定されている。外筒127の底部にはベース部129が配設され、固定翼スペーサ125の下部とベース部129の間にはネジ付きスペーサ131が配設されている。そして、ベース部129中のネジ付きスペーサ131の下部には排気口133が形成され、外部に連通されている。
ネジ付きスペーサ131は、アルミニウム、銅、ステンレス、鉄、又はこれらの金属を成分とする合金などの金属によって構成された円筒状の部材であり、その内周面に螺旋状のネジ溝131aが複数条刻設されている。
ネジ溝131aの螺旋の方向は、回転体103の回転方向に排気ガスの分子が移動したときに、この分子が排気口133の方へ移送される方向である。
回転体103の回転翼102a、102b、102c・・・に続く最下部には回転翼102dが垂下されている。この回転翼102dの外周面は、円筒状で、かつネジ付きスペーサ131の内周面に向かって張り出されており、このネジ付きスペーサ131の内周面と所定の隙間を隔てて近接されている。
ベース部129は、ターボ分子ポンプ本体100の基底部を構成する円盤状の部材であり、一般には鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属によって構成されている。
ベース部129はターボ分子ポンプ本体100を物理的に保持すると共に、熱の伝導路の機能も兼ね備えているので、鉄、アルミニウムや銅などの剛性があり、熱伝導率も高い金属が使用されるのが望ましい。
かかる構成において、回転翼102がモータ121により駆動されてロータ軸113と共に回転すると、回転翼102と固定翼123の作用により、吸気口101を通じてチャンバからの排気ガスが吸気される。
吸気口101から吸気された排気ガスは、回転翼102と固定翼123の間を通り、ベース部129へ移送される。このとき、排気ガスが回転翼102に接触する際に生ずる摩擦熱や、モータ121で発生した熱の伝導などにより、回転翼102の温度は上昇するが、この熱は、輻射又は排気ガスの気体分子などによる伝導により固定翼123側に伝達される。
固定翼スペーサ125は、外周部で互いに接合しており、固定翼123が回転翼102から受け取った熱や排気ガスが固定翼123に接触する際に生ずる摩擦熱などを外部へと伝達する。
ベース部129に移送されてきた排気ガスは、ネジ付きスペーサ131のネジ溝131aに案内されつつ排気口133へと送られる。
なお、上記では、ネジ付きスペーサ131は回転翼102dの外周に配設し、ネジ付きスペーサ131の内周面にネジ溝131aが刻設されているとして説明した。しかしながら、これとは逆に回転翼102dの外周面にネジ溝が刻設され、その周囲に円筒状の内周面を有するスペーサが配置される場合もある。
また、吸気口101から吸引されたガスがモータ121、下側径方向電磁石105、下側径方向センサ108、上側径方向電磁石104、上側径方向センサ107などで構成される電装部側に侵入することのないよう、電装部は周囲をステータコラム122で覆われ、この電装部内はパージガスにて所定圧に保たれている。
このため、ベース部129には図示しない配管が配設され、この配管を通じてパージガスが導入される。導入されたパージガスは、保護ベアリング120とロータ軸113間、モータ121のロータとステータ間、ステータコラム122と回転翼102間の隙間を通じて排気口133へ送出される。
ところで、プロセスガスは、反応性を高めるため高温の状態でチャンバに導入されることがある。そして、これらのプロセスガスは、排気される際に冷却されてある温度になると固体となり排気系に生成物を析出する場合がある。そして、この種のプロセスガスがターボ分子ポンプ本体100内で低温となって固体状となり、ターボ分子ポンプ本体100内部に付着して堆積する。
例えば、Alエッチング装置にプロセスガスとしてSiCl4が使用された場合、低真空(760[torr]〜10-2[torr])かつ、低温(約20[℃])のとき、固体生成物(例えばAlCl3)が析出し、ターボ分子ポンプ本体100内部に付着堆積することが蒸気圧曲線から分かる。これにより、ターボ分子ポンプ本体100内部にプロセスガスの析出物が堆積すると、この堆積物がポンプ流路を狭め、ターボ分子ポンプ本体100の性能を低下させる原因となる。そして、前述した生成物は排気口付近の温度が低い部分、特に回転翼102及びネジ付きスペーサ131付近で凝固、付着し易い状況にあった。
そのため、この問題を解決するために、従来はベース部129等の外周に図示しないヒータや環状の水冷管149を巻着させ、かつ例えばベース部129に図示しない温度センサ(例えばサーミスタ)を埋め込み、この温度センサの信号に基づきベース部129の温度を一定の高い温度(設定温度)に保つようにヒータの加熱や水冷管149による冷却の制御(以下TMSという。TMS;Temperature Management System)が行われている。
次に、本発明の実施形態の作用について説明する。
図2及び図3中に磁束線Gで示すように、例えば電磁石105Y−を構成する一方の磁極(N極)から出た磁束は他方の磁極(S極)へ流入される。同様に、この電磁石105Y−の一方の磁極(N極)から出た磁束は、隣接する電磁石105X−のS極へ流入される。
このため、従来のように、漏れ磁束が下側径方向センサ108側に流入することは無くなる。このときの伝達関数特性は図4のようになる。なお、図4の特性測定は、磁気シールド板200は介在されずに省略された状態で測定されたものである。この結果、図4に示すように、200ヘルツ〜1キロヘルツで位相が図8に比べておよそ40程度進んでいることが分かる。このことにより、位相余裕度は高くなり、ロータ軸113が発振し難くなる。このため、ターボ分子ポンプ特有の剛体モードの共振点がこの位相範囲内に存在していても安定した運転ができる。そして、この際には、磁気シールド板200を省略することができる。従って、ターボ分子ポンプのコストダウンに繋がる。
なお、本実施形態は、下側径方向センサ108について下側径方向センサ108の電磁石105Y−に対峙する部分が双極状に突設された双極型センサとして説明した。しかしながら、図5に示すように、電磁石105Y−に対峙した突設部108cが一つのみ形成されたいわゆる単極型センサであっても同様であり、この場合であっても、同様の作用から磁気シールド板200を省略することができる。
また、上述の点は、上側径方向電磁石104と上側径方向センサ107についても同様であり、従来、上側径方向電磁石104と上側径方向センサ107の間に配設されていた磁気シールド板200を省略することができる。
本発明の実施形態であるターボ分子ポンプ本体の縦断面図 下側径方向電磁石及び下側径方向センサ周辺の部分拡大斜視構成図 図2中のB矢視線方向から見たときの平面図 本実施形態の伝達関数特性 径方向センサが単極型センサの場合 従来の下側径方向電磁石及び下側径方向センサの部分拡大斜視構成図 図6中のA矢視線方向から見たときの平面図 径方向電磁石及び径方向センサの従来配列における伝達関数特性
符号の説明
100 ターボ分子ポンプ本体
102 回転翼
103 回転体
104 上側径方向電磁石
105 下側径方向電磁石
107 上側径方向センサ
108 下側径方向センサ
108a、108b、108c 突設部
113 ロータ軸
121 モータ
200 磁気シールド板

Claims (4)

  1. 回転体と、
    該回転体を保持するロータ軸と、
    該ロータ軸を磁気浮上させつつ径方向の位置調整を行うため前記ロータ軸の周囲に配設された複数の電磁石と、
    前記ロータ軸の周囲に配設され、該ロータ軸の径方向の位置を検出するコイルが巻回された位置検出センサと、
    該位置検出センサで検出した位置に基づき前記電磁石を制御する制御手段とを備え、
    前記各電磁石の磁極はN極とS極とで対となって形成されており、隣接する電磁石の互いに隣り合った磁極同士が異極にて形成され、かつ該磁極同士の間で一方の磁極から出た磁束が他方の磁極に流入することを特徴とする磁気軸受装置。
  2. 前記電磁石と前記位置検出センサの間には磁気シールド板が省略されたことを特徴とする請求項1記載の磁気軸受装置。
  3. 前記電磁石への入力と前記位置検出センサにおける出力間の伝達特性が200ヘルツ以上1キロヘルツ未満で前記隣り合った磁極同士が同極にて形成されたときに比較して位相差で10度以上進ませたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の磁気軸受装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気軸受装置が搭載されたことを特徴とするターボ分子ポンプ。
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