JPH0914265A - 磁気軸受補償回路 - Google Patents

磁気軸受補償回路

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JPH0914265A
JPH0914265A JP16117195A JP16117195A JPH0914265A JP H0914265 A JPH0914265 A JP H0914265A JP 16117195 A JP16117195 A JP 16117195A JP 16117195 A JP16117195 A JP 16117195A JP H0914265 A JPH0914265 A JP H0914265A
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JP
Japan
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value
frequency
center frequency
magnetic bearing
control system
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Application number
JP16117195A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sato
雄志 佐藤
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御系の安定度を向上させる磁気軸受補償回
路を提供する。 【構成】 バイクワッドフィルタの中心周波数f3は、
分母中のSの0次項で決定され、一方、そのQ値は分母
中のSの1次項で決定される。これらを比較すると、Q
値を決定する可変抵抗R1は、中心周波数f3を決定す
る分母中のSの0次項に含まれていない。したがって、
可変抵抗R1を可変することによって中心周波数f3と
独立にQ値を決定することができる。この結果、中心周
波数を一定に保ったまま、Q値を大きくして、低域周波
数領域において位相特性を改善し、位相余裕を拡大し、
制御系の安定度を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、位相余裕を改善して
制御系の安定性を向上するのに好適な磁気軸受補償回路
を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、超高速回転する回転軸の軸受
には、低振動、低摩擦、低騒音等に優れる磁気軸受が用
いられている。この磁気軸受にあっては、回転軸のぶれ
を防止するため、回転軸とのギャップ長が検出され、こ
れを一定に保つように制御が行われている。
【0003】このため、従来より図3に示す磁気軸受制
御装置が提供されている。同図において、1は紙面と垂
直方向に回転する回転軸であり、その端部に設けられた
磁気軸受(図示せず)によって非接触状態で支持されて
いる。また、2はローターあり、回転軸1と同心の円柱
状に形成されている。また、3は変位センサであり、回
転軸1との距離を表す検出値Xを検出する。また、4,
5は電磁石であり、ローター2の近傍に配設され、この
電磁力によってローター2を変位させる。
【0004】そして、変位センサ3で検出された検出値
Xと目標値Rとの差分値を求め、これに基づいて電磁石
4,5の電磁力を制御し、ローター2を変位させて、回
転軸1のラジアル方向の変位を補正している。ただし、
電磁石4,5およびローター2の応答特性を補償するた
め、PID補償回路(図示せず)で補償を行い応答特性
を改善している。このPID補償回路は、積分補償、比
例補償及び微分補償を組み合わせて行うものである。
【0005】次に、この制御装置のブロック図を図4に
示す。図において、10は減算回路であり、目標値Rか
ら検出値Xを減算する。また、11はPID補償回路の
伝達関数であり、G1(S)で表される。また、12は
電磁石4,5の伝達関数であり、また、13はローター
2の伝達関数である。
【0006】ここで、PID補償回路の周波数特性の一
例を図5に示す。図において、周波数f1よりも低域の
周波数領域では、積分補償を行なうため、周波数が上昇
するにつれ、ゲインが下がる特性となっている。また周
波数f2から周波数f3までの周波数領域においては、
微分補償がなされている。さらに、周波数f3よりも高
域の周波数領域では、雑音の増加や回転数に同期した周
期外乱によって制御系が飽和することを避けるため、ゲ
インが徐々に下がる特性となっている。このような周波
数特性を有するPID補償回路を上記した制御系に適用
すると、制御系全体の周波数特性は図6に示すものとな
る。
【0007】ところで、上記した図5中の周波数f2よ
り高域の周波数領域における周波数特性を定めているの
はPID補償回路中の微分回路である。この微分回路は
周波数f3よりも高域の周波数領域において、ゲインが
減衰する特性を有するため、単純な微分回路ではなく、
図7に示すように微分回路にローパスフィルタを加えた
2次回路として一体構成されていた。この2次回路の伝
達関数は以下に示す式1で表され、また、その周波数特
性は図8に示すものとなる。
【数1】
【0008】ここで、中心周波数f3は、式1の分母
中、Sの0次の項で決定される。一方、周波数特性の先
鋭度を表すQ値は、式1の分母中、Sの1次項で決定さ
れる。これらの定数を比較すると、いずれもCa,Cb,R
a,Rbを含むため、中心周波数f3とQ値とを独立して
設定することができなかった。このため、中心周波数f
3が定まると、Q値も一意に定まり、高い値を取ること
ができなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、極端に大き
な周期性の外乱が加わることを想定する場合には、周波
数f3を比較的低く設定して、外乱が発生する周波数に
おける制御系のゲインを下げる必要がある。このよう
に、周波数f3を比較的低く設定すると、Q値の低さの
ため、比較的低域の周波数領域で微分回路の位相遅れが
大きくなる。この結果、制御系の位相余裕が減少し、そ
の安定度が低下するといった不都合があった。本発明は
上述した事情に鑑みてなされたものであり、制御系の安
定度を向上させる磁気軸受補償回路を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の構成にあっては、磁気軸受によって支
持された回転軸の変位を制御する磁気軸受補償回路にお
いて、Q値と中心周波数とを独立に設定できるように構
成され高域周波数成分を補償する帯域通過フィルタを備
えることを特徴とする。請求項2に記載の構成にあって
は、前記帯域通過フィルタをバイクワッドフィルタで構
成したことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1に記載の構成にあっては、磁気軸受補
償回路は、磁気軸受によって支持された回転軸の変位を
制御する。そして、この磁気軸受補償回路を構成する帯
域通過フィルタは、Q値と中心周波数とを独立に設定で
きるように構成され高域周波数成分を補償するから、中
心周波数を一定としたまま、Q値のみを可変して、低域
の位相遅れを改善できる。この結果、制御系の位相余裕
を大きくでき、安定度を向上できる。また、請求項2に
記載のこの発明にあっては、前記帯域通過フィルタは、
バイクワッドフィルタで構成されるので、Q値と中心周
波数とを独立に設定できる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例に
ついて説明する。この実施例による磁気軸受制御装置
は、PID補償回路中の微分回路を除いて、従来の技術
で説明した磁気軸受制御装置と同一であるので、この点
について説明する。図1は本実施例の磁気軸受制御装置
に用いられるPID補償回路中の微分回路の回路図であ
る。図において100,200,300は反転増幅器を
構成するオぺアンプである。また、21〜26は抵抗器
であり、その抵抗値は各々R1〜R6である。また、3
1,32はコンデンサであり、そのコンデンサ値は各々
C1,C2である。この微分回路Aでは、オぺアンプ30
0の出力が、オペアンプ100の−端子に抵抗器23を
介してフィードバックされて、バイクワッドフィルタが
構成される。
【0013】このバイクワッドフィルタの伝達関数は以
下に示す式2によって表される。
【数2】
【0014】式2において、バイクワッドフィルタの中
心周波数f3は、分母中のSの0次項で決定され、一
方、そのQ値は分母中のSの1次項で決定される。これ
らを比較すると、Q値を決定する抵抗値R1は、中心周
波数f3を決定する分母中のSの0次項に含まれていな
い。したがって、抵抗値R1を適宜設定すれば、中心周
波数f3と独立にQ値を変更することができる。そこ
で、本実施例においては、従来の微分回路よりもQ値が
高くなるように抵抗値R1を設定する。この結果、バイ
クワッドフィルタの周波数特性は図2に示すものとな
る。
【0015】同図において、実線で示した特性が、本実
施例によるバイクワッドフィルタの特性であり、一方、
点線で示した特性が、従来の微分回路によって得られる
特性である。すなわち、本実施例では、従来の微分回路
と同一の周波数となるよう中心周波数f3を設定し、こ
れとは独立にQ値を高くするよう抵抗値R1を設定した
ので、中心周波数f3よりも低域の周波数領域におい
て、位相遅れを少なくできる。
【0016】これにより、本実施例による磁気軸受制御
装置では、制御系の位相余裕が改善され、制御系の安定
度が向上する。したがって、回転に同期した外乱に応答
しないように中心周波数f3を低く設定した場合にも、
Q値を大きくして、安定度を向上させることができ、例
えば、外乱が加わった際にハンチングを発生させること
なく、速やかに目標値に収束させることができる。
【0017】なお、上述した本実施例において、オペア
ンプ200,抵抗器22及びコンデンサ32と、オペア
ンプ300,抵抗器25及び抵抗器26とを入れ換えて
もよい。また、Q値を一定としたまま中心周波数f3を
変更する場合には、コンデンサ値C2、または抵抗値R
2,R3,R5,R6を適宜設定すればよい。
【0018】なお、上述した本実施例において、微分回
路の中心周波数f3とそのQ値とを独立して設定するこ
とができるので、抵抗器やコンデンサに可変素子を適宜
用いれば、電磁石やローターに変更に伴って制御特性が
変更された場合においても、同一のPID補償回路で対
応することができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、Q値と中心周波数とを独立に設定できるから、中
心周波数を一定にしてQ値のみを可変して、中心周波数
より低域の周波数領域において位相遅れを低減させるこ
とができ、これにより位相余裕を改善し、制御系の安定
度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を示す回路図であ
る。
【図2】 バイクワッドフィルタの周波数特性を示す図
である。
【図3】 磁気軸受制御装置の断面図である。
【図4】 磁気軸受制御装置のブロック図である。
【図5】 PID補償回路の周波数特性を示す図であ
る。
【図6】 制御系全体の周波数特性を示す図である。
【図7】 従来の微分回路の構成を示す回路図である。
【図8】 従来の微分回路の周波数特性を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 回転軸 A 微分回路(帯域通過フィルタ,バイクワッドフィル
タ) f3 中心周波数

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気軸受によって支持された回転軸の変
    位を制御する磁気軸受補償回路において、 Q値と中心周波数とを独立に設定できるように構成され
    高域周波数成分を補償する帯域通過フィルタを備えるこ
    とを特徴とする磁気軸受補償回路。
  2. 【請求項2】 前記帯域通過フィルタをバイクワッドフ
    ィルタで構成したことを特徴とする請求項1に記載の磁
    気軸受補償回路。
JP16117195A 1995-06-27 1995-06-27 磁気軸受補償回路 Pending JPH0914265A (ja)

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