JP2013025737A - 色調補正フィルム及びそれを用いた透明導電性フィルム - Google Patents

色調補正フィルム及びそれを用いた透明導電性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】透過光の着色を抑え、全光線透過率の高い透明導電性フィルムを作成するため色調補正フィルムを提供する。
【解決手段】透明基材フィルムの両面にハードコート層が積層されており、前記両ハードコート層上に色調補正層が積層されている色調補正フィルムであって、前記両ハードコート層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.51〜1.61、膜厚が1〜10μmであり、前記両色調補正層は、金属酸化物微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂からなり、波長400nmの光に対する屈折率が1.62〜1.91、膜厚が65〜110nmである。
【選択図】なし

Description

本発明は、タッチパネル用の色調補正フィルム、及びその両面に透明導電層を備えた透明導電性フィルムに関する。
現在、画像表示部に直接触れることにより、情報を入力できるデバイスとしてタッチパネルが広く用いられている。タッチパネルは光を透過する入力装置を液晶表示装置等のディスプレイ画面上に配置したものであり、代表的な形式として、透明電極と指との間に生じる電流容量の変化を利用した静電容量式タッチパネルがある。
前記静電容量式タッチパネルには、通常、透明電極として2枚の透明導電性フィルムが用いられており、透明基材フィルム上に透明導電層が積層された一対の透明導電性フィルムは透明基材フィルム同士が向かい合うように粘着層を介して貼り合せられている。タッチパネル用の透明導電性フィルムとしては、透明基材フィルム上に、酸化錫を含有するインジウム酸化物(錫ドープ酸化インジウム、ITO)や酸化亜鉛等の金属酸化物による透明導電層を積層したものが一般的に用いられている。このような透明導電性フィルムは、金属酸化物層の反射及び吸収に由来する可視光短波長領域の透過率の低下により、全光線透過率が低下すると同時に、黄色の呈色が見られることが多い。そのため、タッチパネルの下に配置される表示装置の発色を正確に表現することが難しいという問題があった。
この問題を解決するために、透明導電層を多層光学膜と組み合わせた透明導電性フィルムが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の透明導電性フィルムは、直接もしくはハードコート層等の一層以上の層を介して基材側から順に、中間屈折率層、透明導電層の構成であると共に、中間屈折率層の光学膜厚が100〜175nm、屈折率が1.7〜1.85であることにより透過光の着色低減効果を実現している。しかし、静電容量式タッチパネル用の透明電極として2枚の前記透明導電性フィルムを使用した場合、粘着層及び2枚の基材による光の吸収により全光線透過率が低下する課題があった。
特開2004−47456号公報
そこで、本発明の目的とするところは、透過光の着色を抑え、全光線透過率の高い透明導電性フィルム、及びその下地フィルムとして用いられる色調補正フィルムを提供することにある。
第1の発明は、透明基材フィルムの両面にハードコート層が積層されており、前記両ハードコート層上に色調補正層が積層されている色調補正フィルムであり、前記両ハードコート層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.51〜1.61、膜厚が1〜10μmであり、前記両色調補正層は、金属酸化物微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂からなり、波長400nmの光に対する屈折率が1.62〜1.91、膜厚が65〜110nmであることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係る色調補正フィルムの前記両色調補正層上に錫ドープ酸化インジウム層が積層された透明導電性フィルムであり、前記両錫ドープ酸化インジウム層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmであることを特徴とする。
本発明の透明導電性フィルムは、1枚の透明基材フィルムの両面に色調補正層及び錫ドープ酸化インジウム層を備えているため、1枚の透明導電性フィルムでタッチパネル用の透明電極を構成することができる。一般的なタッチパネル用の透明電極においては、透明基材フィルムの一面に色調補正層及び錫ドープ酸化インジウム層(透明導電層)が積層された透明導電性フィルムを2枚張り合わせて構成されているため、本発明の透明導電性フィルムを用いることによって透明基材フィルムを1枚減らすことが可能となる。そのため、透明基材フィルムに起因する透過光の着色を抑え、且つ、全光線透過率を向上することが出来る。また、本発明の色調補正フィルムを用いることにより、容易に上記透明導電性フィルムを作成することができる。
更に、本発明の透明導電性フィルムでは、色調補正層は波長400nmの光に対する屈折率が1.62〜1.91、膜厚が65〜110nmであり、錫ドープ酸化インジウム層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmに設定されている。このように、色調補正層及び錫ドープ酸化インジウム層の屈折率及び膜厚を適切に設定することにより、透過光の着色を抑えることができる。
尚、本発明における膜厚とは、物理膜厚のことであり、光学膜厚ではない。続いて、波長400nmの光に対する屈折率を用いる理由を説明する。屈折率には波長分散性があり、短波長領域では屈折率が高くなる傾向がある。一般に、各層の屈折率調整では、ナトリウムのD線(光の波長589nm)の値を用いることが多いが、本発明の色調補正層及び錫ドープ酸化インジウム層のように金属酸化物微粒子を含む層においては、屈折率の波長分散の影響が大きくなる。黄色味を抑えるには波長400nmの透過率制御が重要であるため、波長589nmの屈折率で各層の屈折率を調整した場合、波長400nmの透過率を十分に調整することは出来なくなり、黄色味低減効果が十分に得られない。本願では、波長400nmの屈折率を使用して各層を設計することで、透過光の着色を抑える効果が最大となる。
<色調補正フィルム>
本実施形態の色調補正フィルムは、透明基材フィルムの両面にハードコート層及び色調補正層が順に積層された構成である。すなわち、色調補正フィルムは、上から色調補正層(1)、ハードコート層(1)、透明基材フィルム、ハードコート層(2)、色調補正層(2)が順に積層した構成である。以下に、この色調補正フィルムの構成要素について順に説明する。
<透明基材フィルム>
透明基材フィルムはポリエステルフィルムからなり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を使用できる。透明基材フィルムの膜厚は通常25〜400μm程度、好ましくは25〜188μm程度である。なお、透明基材フィルムがPET樹脂で形成された場合、波長400nmの光に対する透明基材フィルムの屈折率は1.72である。
<ハードコート層>
透明基材フィルムの両面には、表面硬度を向上するためにハードコート層が設けられている。また、従来の透明導電性フィルムをタッチパネル用の透明電極として用いた場合、互いに貼り合わされる2枚の透明導電性フィルムがそれぞれ透明基材フィルムを有しているため、2枚の透明基材フィルムにより十分な強度が保証されている。一方、本発明の透明導電性フィルムを透明電極として用いた場合、透明導電性フィルムは1枚しか用いられない。そのため、透明基材フィルムが2枚から1枚に減少することにより透明電極の強度が低下することが危惧されるが、本発明の透明導電性フィルムはハードコート層を有することによって十分な強度を保つことができる。
ハードコート層の材料としては従来公知のものでよく、特に制限されない。例えば、テトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物と、活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合してなるハードコート層用塗液を紫外線(UV)硬化させた硬化物が挙げられる。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうち生産性及び硬度を両立させる観点より、鉛筆硬度(評価法:JIS−K5600−5−4)がH以上となる活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物の硬化物であることが好ましい。そのような活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物としては、例えば、公知の活性エネルギー線硬化型樹脂を2種類以上混合したもの、紫外線硬化性ハードコート材として市販されているもの、あるいはこれら以外に本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分をさらに添加したものを用いることができる。なお、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを指す。
波長400nmの光に対するハードコート層の屈折率は、1.51〜1.61となるように調整される。屈折率が1.51未満の場合、透明基材フィルムとハードコート層との屈折率差が大きくなり、干渉ジマが発生するため好ましくない。屈折率が1.61よりも大きい場合、屈折率を大きくするためにハードコート層へ高屈折率材料を多量に添加する必要があるが、多量に添加した高屈折率材料に起因する光の吸収や散乱が生じ、色調補正に悪影響となるため好ましくない。またハードコート層の乾燥硬化後の膜厚は、1〜10μmである。膜厚が1μmより薄い場合は、鉛筆硬度がH未満になるため好ましくない。膜厚が10μmより厚い場合は、硬化収縮によるカールが強くなるとともに、不必要に厚くなり、生産性や作業性が低下するため好ましくない。
本実施形態の色調補正フィルムは、2つのハードコート層、すなわちハードコート層(1)及びハードコート層(2)を有しているが、これら2つのハードコート層の膜厚及び屈折率は、相互に同一であっても良いし、異なっていても良い。
<色調補正層>
色調補正層は、金属酸化物微粒子と、活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合してなる色調補正層用塗液を活性エネルギー線(例えば紫外線、電子線)により硬化させた硬化物からなる。金属酸化物微粒子としては、酸化チタン及び酸化ジルコニウムが好ましい。波長400nmの光に対する酸化チタン及び酸化ジルコニウムの屈折率は製法によって異なるが、1.9〜3.0であることが好ましい。また、バインダーとして用いられる活性エネルギー線硬化型樹脂は、波長400nmの光に対する屈折率が1.4〜1.7であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
色調補正層は、金属酸化物微粒子及び活性エネルギー線硬化型樹脂が適宜選択されることによって、波長400nmの光に対する屈折率が1.62〜1.91になるように形成される。さらに、色調補正層の乾燥硬化後の膜厚は65〜110nmであることが必要である。色調補正層の屈折率が1.62未満の場合は、JIS Z 8729に規定されているL*a*b表色系における透過色のb*の値が大きくなってしまい、透明導電性フィルムの透過色の黄色味が明瞭に認識されるようになる。また、色調補正層の屈折率が1.91より大きい場合は、塗膜中の粒子の割合が多くなり、ヘイズが上昇してしまうため全光線透過率が低下する。色調補正層の膜厚が上記の範囲外では、b*の値が大きくなってしまい、透明導電性フィルムの透過色の黄色味の着色が明瞭に認識されるようになる。
本実施形態の色調補正フィルムは、2つの色調補正層、すなわち色調補正層(1)及び色調補正層(2)を有しているが、これら2つの色調補正層の膜厚及び屈折率は、相互に同一であっても良いし、異なっていても良い。
<ハードコート層及び色調補正層の形成>
ハードコート層は、透明基材フィルムにハードコート層用塗液を塗布した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。一方、色調補正層は、形成されたハードコート層上に色調補正層用塗液を塗布した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。ハードコート層用塗液、色調補正層用塗液の塗布方法は特に制限されず、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法等公知のいかなる方法も採用できる。また、活性エネルギー線の種類は特に制限されないが、利便性等の観点から紫外線を用いることが好ましい。尚、密着性を向上させるために、予め透明基材フィルム表面にコロナ放電処理等の前処理を施すことも可能である。
<透明導電性フィルム>
透明導電性フィルムは、色調補正フィルムの色調補正層上に錫ドープ酸化インジウム層を積層した構成である。すなわち、透明導電性フィルムは、上から錫ドープ酸化インジウム層(1)、色調補正層(1)、ハードコート層(1)、透明基材フィルム、ハードコート層(2)、色調補正層(2)、錫ドープ酸化インジウム層(2)が順に積層した構成である。
透明導電性フィルムの透過光の着色は、JIS Z 8729に規定されるLab表色系のb*で評価でき、好ましくは−2≦b*≦2、より好ましくは−1≦b*≦1である。b*>2の場合、透明導電性フィルムが黄色に着色して見えるため好ましくない。一方、b*<−2の場合、透明導電性フィルムが青色に着色して見えるため好ましくない。
<錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)>
色調補正層の上に積層される錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)は、透明導電層であり、波長400nmの光に対する屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである。屈折率がこの範囲を外れると、色調補正層との光学干渉が適切に作用しなくなるため、透明導電性フィルムの透過色が着色を呈し、全光線透過率も低下する。また、ITO層の屈折率は色調補正層の屈折率よりも大きいことが好ましい。膜厚が5nmより薄い場合は、均一に成膜することが難しく、安定した抵抗が得られないため好ましくない。また、膜厚が50nmより厚い場合は、ITO層自身による光の吸収が強くなり、透過色の着色低減効果が薄れると共に、全光線透過率が小さくなる傾向があるため好ましくない。
<錫ドープ酸化インジウム層の形成>
錫ドープ酸化インジウム層の製膜方法は、特に限定されず、例えば蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法を採用できる。これらの中では、層の厚み制御の観点より蒸着法及びスパッタリング法が特に好ましい。尚、錫ドープ酸化インジウム層を形成した後、必要に応じて、100℃〜200℃の範囲内でアニール処理を施して結晶化することができる。具体的には、高い温度で結晶化すると錫ドープ酸化インジウム層の屈折率は小さくなる傾向を示す。従って、錫ドープ酸化インジウム層の屈折率は、アニール処理の温度と時間を制御することで調整可能である。
本実施形態の透明導電性フィルムは、2つの錫ドープ酸化インジウム層、すなわち錫ドープ酸化インジウム層(1)及び錫ドープ酸化インジウム層(2)を有しているが、これら2つの錫ドープ酸化インジウム層の膜厚及び屈折率は、相互に同一であっても良いし、異なっていても良い。
以下に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はそれら実施例の範囲に限定されるものではない。また、各例における、屈折率、透過色、全光線透過率は下記に示す方法により測定した。
<屈折率(ITO層以外の層)>
(1)波長400nmの光に対する屈折率1.72のPETフィルム(商品名「A4100」、東洋紡績株式会社製)上に、ディップコーター(杉山元理化学機器株式会社製)により、各層用塗液をそれぞれ乾燥硬化後の膜厚で100〜500nm程度になるように層の厚さを調整して塗布した。
(2)乾燥後、紫外線照射装置(岩崎電気株式会社製)により窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯を用いて、400mJの紫外線を照射して硬化した。硬化後のPETフィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計(「FE-3000」、大塚電子株式会社製)により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、下記に示すn-Cauchyの波長分散式(式1)の定数を求め、光の波長400nmにおける屈折率を求めた。
N(λ)=a/λ+b/λ+c (式1)
(N:屈折率、λ:波長、a、b、c:波長分散定数)
<屈折率(ITO層)>
(1)波長400nmの光に対する屈折率1.72のPETフィルム(商品名「A4100」、東洋紡績株式会社製)に、PETフィルム上にインジウム:錫=10:1のITOターゲットを用いてスパッタリングを行い、実膜厚20nmの透明導電層としての錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を形成し、下記実施例および比較例のそれぞれの条件でアニーリングを施し、透明導電性フィルムを作製した。
(2)上記透明導電性フィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計(「FE-3000」、大塚電子株式会社製)により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、上記(式1)を用いて、光の波長400nmにおける屈折率を求めた。
なお、表1に記載の各層の屈折率は、上記屈折率測定用サンプルから求めた屈折率である。
<透過色>
色差計(「SQ−2000」、日本電色工業株式会社製)を用いて透明導電性フィルムの透過色、b*を測定した。このb*は、JIS Z 8729に規定されているL*a*b表色系における値である。
<全光線透過率>
ヘイズメーター(「NDH2000」、日本電色工業株式会社製)により透明導電性フィルムの全光線透過率(%)を測定した。
〔ハードコート層用塗液(HC−1)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート96質量部、光重合開始剤[商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製]4質量部及びイソブチルアルコール100質量部を混合してハードコート層用塗液(HC−1)を調製した。ハードコート層用塗液(HC−1)を用いて形成されるハードコート層の屈折率は1.52であった。
〔ハードコート層用塗液(HC−2)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート96質量部、アクリル微粒子[商品名:MA−150、綜研化学(株)製]5質量部、光重合開始剤[商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製]4質量部及びイソブチルアルコール100質量部を混合してハードコート層用塗液(HC−2)を調製した。ハードコート層用塗液(HC−2)を用いて形成されるハードコート層の屈折率は1.53であった。
〔色調補正層用塗液の調製〕
色調補正層用塗液として次の原料を使用し、各原料を表1に記載した組成で混合して、色調補正層用塗液M−1〜M−5を調製した。尚、表1中の数値はwt%である。得られた色調補正層用塗液M−1〜M−5を用いて形成される色調補正層の屈折率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物微粒子:平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子
平均粒子径が0.02μmの酸化チタン微粒子
活性エネルギー線硬化型樹脂:6官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業(株)製紫光UV−7600B)
光重合開始剤:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGACURE184(I−184)
溶媒:メチルイソブチルケトン
Figure 2013025737
(実施例1−1)
厚さ125μmのPETフィルムの一面に、ハードコート層用塗液(HC−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、乾燥硬化後の膜厚が2.5μmのハードコート層(1)を形成した。続いて、PETフィルムの他面にハードコート層用塗液(HC−2)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、乾燥硬化後の膜厚が2.5μmのハードコート層(2)を形成した。
上記ハードコート層(1)上に、色調補正層用塗液(M−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、乾燥硬化後の膜厚が95nmの色調補正層(1)を形成した。続いて、ハードコート層(2)上に、色調補正層用塗液(M−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、乾燥硬化後の膜厚が95nmの色調補正層(2)を形成し、色調補正フィルム(S−1)を作成した。
(実施例1−2)
色調補正層(2)の乾燥硬化後の膜厚を65nmにする以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−2)を作製した。
(実施例1−3)
色調補正層(2)の乾燥硬化後の膜厚を110nmにする以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−3)を作製した。
(実施例1−4)
色調補正層(2)の色調補正層用塗液をM−2とし、乾燥硬化後の膜厚を90nmにする以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−4)を作製した。
(実施例1−5)
色調補正層(2)の色調補正層用塗液をM−3とし、乾燥硬化後の膜厚を100nmにする以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−5)を作製した。
(実施例1−6)
色調補正層(1)の色調補正層用塗液をM−2とし、乾燥硬化後の膜厚を90nmとし、更に、色調補正層(2)の色調補正層用塗液をM−3とし、乾燥硬化後の膜厚を100nmとした以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−6)を作製した。
(実施例1−7)
ハードコート層(1)及びハードコート層(2)のハードコート層用塗液を、HC−3[商品名:ルシフラールNAB−2000、日本ペイント(株)製] とした以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−7)を作製した。なお、ハードコート層用塗液(HC−3)を用いて形成されるハードコート層の屈折率は1.54であった。
実施例1−1〜1−7で得られた色調補正フィルムの性質を表2に示す。
Figure 2013025737
(実施例2−1)
上記色調補正フィルム(S−1)の色調補正層(1)上にインジウム:錫=10:1のITOターゲットを用いてスパッタリングを行うことにより、膜厚が20nmの錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)(1)を形成し、ついで、色調補正層(2)上にインジウム:錫=10:1のITOターゲットを用いてのスパッタリングを行うことにより、膜厚が20nmの錫ドープ酸化インジウム層(2)を形成し、150℃、30分のアニール処理を施し、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色b*、全光線透過率を前記方法で測定した。その結果を下記表3に示す。
(実施例2−2)
色調補正フィルムを(S−2)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(実施例2−3)
色調補正フィルムを(S−3)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(実施例2−4)
色調補正フィルムを(S−4)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(実施例2−5)
色調補正フィルムを(S−5)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(実施例2−6)
色調補正フィルムを(S−6)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(実施例2−7)
色調補正フィルムを(S−7)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(実施例2−8)
錫ドープ酸化インジウム層(1)及び錫ドープ酸化インジウム層(2)の膜厚を30nmとし、アニール処理を150℃、60分とした以外は、実施例2−1と同様にして、色調補正フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。
(実施例2−9)
アニール処理を100℃、60分とした以外は、実施例2−1と同様にして、色調補正フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。
Figure 2013025737
(比較例1−1)
厚さ125μmのPETフィルム上にハードコート層用塗液(HC−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、乾燥硬化後の膜厚が2.5μmのハードコート層を形成した。次に、ハードコート層上に、色調補正層用塗液(M−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化することにより、乾燥硬化後の膜厚が95nmの色調補正層を形成し、色調補正フィルムを作製した。次に、色調補正フィルムの色調補正層上に、インジウム:錫=10:1のITOターゲットを用いてスパッタリングを行い透明導電層としての錫ドープ酸化インジウム層を形成し、150℃、30分のアニール処理を施し、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルム2枚を、透明性接着剤転写テープ[商品名:8146−2、住友スリーエム(株)製]を介してPETフィルム同士が面するように貼合し、比較例1−1の透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色b*、全光線透過率を上記方法で測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2013025737
(比較例2−1)
色調補正層(2)の乾燥硬化後の膜厚を120nmとした以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−8)を作製した。
(比較例2−2)
色調補正層(2)の乾燥硬化後の膜厚を55nmとした以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−9)を作製した。
(比較例2−3)
色調補正層(2)の色調補正層用塗液をM−4とした以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−10)を作製した。
(比較例2−4)
色調補正層(2)の色調補正層用塗液をM−5とした以外は、実施例1−1と同様にして、色調補正フィルム(S−11)を作製した。
比較例2−1〜2−4で得られた色調補正フィルムの性質を表5に示す。
Figure 2013025737
(比較例3−1)
色調補正フィルムを(S−8)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(比較例3−2)
色調補正フィルムを(S−9)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(比較例3−3)
色調補正フィルムを(S−10)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(比較例3−4)
色調補正フィルムを(S−11)とした以外は、実施例2−1と同様の方法にて透明導電性フィルムを作製した。
(比較例3−5)
ITO層(2)の膜厚を70nmとした以外は、実施例2−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
比較例3−1〜3−4で得られた透明導電性フィルムの透過率b*及び全光線透過率を上記方法で測定した。その結果を表6に示す。
Figure 2013025737
実施例2−1〜2−9では、ハードコート層及び色調補正層、錫ドープ酸化インジウム層の屈折率と膜厚が本発明で規定される範囲に設定されていることから、透過色b*の値が小さく、透明導電性フィルムの着色を十分に抑え、更に、優れた全光線透過率を実現することが出来た。
その一方、比較例1−1では、余分な粘着層及び透明基材フィルムを使用しているため、全光線透過率が悪い結果となった。比較例3−1〜3−5は、色調補正層、錫ドープ酸化インジウム層の屈折率、及び膜厚のいずれかが本発明で規定される範囲外に設定されているため、透過色b*の値が大きく、透明導電性フィルムが着色する結果となった。

Claims (2)

  1. 透明基材フィルムの両面にハードコート層が積層されており、前記両ハードコート層上に色調補正層が積層されている色調補正フィルムであって、
    前記両ハードコート層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.51〜1.61、膜厚が1〜10μmであり、
    前記両色調補正層は、金属酸化物微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂からなり、波長400nmの光に対する屈折率が1.62〜1.91、膜厚が65〜110nmである色調補正フィルム。
  2. 請求項1記載の色調補正フィルムの前記両色調補正層上に錫ドープ酸化インジウム層が積層された透明導電性フィルムであって、
    前記両錫ドープ酸化インジウム層は、波長400nmの光に対する屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである透明導電性フィルム。
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