JP2013006575A - アクセル装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 付勢手段18は、第1ロータ14および第2ロータ15をアクセル閉方向へ付勢する第1スプリング181および第2スプリング182とは別に、ペダルロータ13をアクセル閉方向へ付勢する第3スプリング183を有する。ペダルロータ13は、アクセル閉方向への回動時、第1ロータ14および第2ロータ15の回動位置に拘わらずそれらロータと干渉することなしに全閉位置まで回動可能である。よって、第1ロータ14および第2ロータ15が回動不能になっても、アクセルペダル11が第3スプリング183の付勢力で全閉位置へ戻る。そのため、第1ロータ14および第2ロータ15の位置に拘わらずアクセルペダル11がアクセル全閉位置に復帰可能である。
【選択図】図2
Description
ペダルロータは、第1シャフトに一体に設けられる。ロータは、アクセルペダルの軸方向両側に設けられる。両ロータは、ペダルロータに対し相対回動可能に設けられる。ペダルロータは、アクセル閉方向へ向かうほど両ロータ側それぞれに突き出す第1はす歯を一体に形成する。
第1付勢手段は、両ロータをアクセル閉方向へ付勢する。第2付勢手段は、アクセルペダル、第1シャフトまたはペダルロータをアクセル閉方向へ付勢する。
この構成では、例えば第2付勢手段が機能しなくなり、且つ、ロータのばね係止部が折損した場合、第1付勢手段の付勢力は、折損したロータのばね係止部を経由してアクセルペダルに作用する。そのため、第2付勢手段が機能しなくなり、且つ、ロータのばね係止部が折損した場合、アクセルペダルをアクセル全閉位置に戻すことができる。
この構成では、ストッパが支持部材のハウジング部内に設けられるので、ストッパと支持部材の内壁との間に異物が噛み込むことを抑制することができる。
この構成では、第1シャフトとハウジング部の貫通孔との間に形成される隙間は、第1シャフトが回動するときに変化しない。よって、この隙間を可及的に小さくなるよう設定することができる。そのため、アクセルペダルの回動位置に拘わらず、ストッパ等を収容する支持部材のハウジング部内にハウジング部外の異物が入ることを抑制することができる。ストッパと支持部材の内壁との間に異物が噛み込むことを一層抑制することができる。
この構成では、ハウジング部内の例えば摩耗粉などはハウジング部内の下方に集まるので、ハウジング部内上方に位置するストッパとハウジング部の内壁との間に前記摩耗粉等が噛み込むことを抑制することができる。また、摩耗粉等がハウジング部内の上方に舞い上がっても、ストッパが当接するハウジング部の内壁に積もることなくハウジング部内の下方に落下する。したがって、ストッパと支持部材の内壁との間に摩耗粉等が噛み込むことを抑制することができる。
この構成では、アクセルペダルが踏み込まれていない場合およびアクセルペダルが踏み込まれる場合ともに、第1シャフトは、支持部材のハウジング部の嵌合孔の内壁面の同じ側に押し付けられる。言い換えれば、第1シャフトに作用する付勢力の方向は、アクセルペダルの踏み込み前後で変化しない。そのため、アクセルペダルの踏み込み前後においてハウジング部の嵌合孔内で第1シャフトが揺動する所謂軸ずれを防止することができる。したがって、軸ずれに起因して第1シャフトの回動角の検出精度が低下することを抑制することができる。
これに対し、請求項8に記載の発明では、支持部材は、ロータの支持部材側への押付力の受け部に金属製の補強部材が埋め込まれた樹脂成形品である。この構成によれば、軽量化を実現しつつ、ロータの押付力により支持部材が変形することを抑制することができる。したがって、支持部材の変形に起因してアクセルペダルの踏力特性が変化することを抑制することができる。
支持部材は、車体に取付可能である。第1シャフトは、支持部材に回動可能に支持される。第2シャフトは、第1シャフトと軸平行に設けられ、支持部材に回動可能に支持される。アクセルペダルは、第1シャフトに一体に設けられ、踏込量に応じて第2シャフトを回動可能に前記第2シャフトに連結される。回転角検出手段は、支持部材に対する第2シャフトの相対回転角を検出する。
ペダルロータは、第2シャフトに一体に設けられる。ロータは、ペダルロータの軸方向両側に設けられる。両ロータは、ペダルロータに対し相対回動可能である。第1はす歯は、アクセル閉方向側ほど両ロータ側に突き出すようにペダルロータに一体に設けられる。
第1付勢手段は、両ロータをアクセル閉方向へ付勢する。第2付勢手段は、アクセルペダル、第1シャフト、第2シャフトまたはペダルロータをアクセル閉方向へ付勢する。
この構成では、第2シャフトとハウジング部の貫通孔との間に形成される隙間は、第2シャフトが回動するときに変化しない。よって、この隙間を可及的に小さくなるよう設定することができる。そのため、アクセルペダルの回動位置に拘わらず、ストッパ等を収容する支持部材のハウジング部内にハウジング部外の異物が入ることを抑制することができる。ストッパと支持部材の内壁との間に異物が噛み込むことを一層抑制することができる。
この構成では、ハウジング部内の例えば摩耗粉などはハウジング部内の下方に集まるので、ハウジング部内上方に位置するストッパとハウジング部の内壁との間に前記摩耗粉等が噛み込むことを抑制することができる。また、摩耗粉等がハウジング部内上方に舞い上がっても、ストッパが当接するハウジング部の内壁に積もることなくハウジング部内の下方に落下する。したがって、ストッパと支持部材の内壁との間に摩耗粉等が噛み込むことを抑制することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるアクセル装置を図1〜図5に示す。アクセル装置1は、図示しない車両用エンジンの吸入空気量を調整する図示しないスロットルバルブのバルブ開度を決定するため車両の操作者が操作する入力装置である。このアクセル装置1は、電子式を採用する。電子式のアクセル装置1は、アクセルペダル11の踏込量に関する情報を電気信号として図示しない電子制御装置に伝達する。電子制御装置は、前記踏込量に関する情報や他の情報に基づき図示しないスロットルアクチュエータによりスロットルバルブを駆動する。
ハウジング部101は、車両前後方向で対向する前方部104および後方部105と、前方部104と後方部105とを接続する第1軸支持部106、第2軸支持部107および底部108と、上部開口を塞ぐカバー110とからなる。
取付部102は、前方部104から上下へ延びる。取付部102は、車室を区画形成する壁などに取り付け可能である。取付部102は、アクセル全開位置まで回動したアクセルペダル11が当接可能な全開ストッパ部103を形成する。
アクセル全開位置は、操作者によるアクセルペダル11の踏込度合い即ちアクセル開度が100[%]となるように設定される位置である。
ペダルロッド114は、支持部材10のハウジング部101外でシャフト111の中実円筒部113の一端部118に接続される固定端部115を有する。ペダルロッド114は、シャフト111の軸心まわりに揺動可能な自由端部116を有する。自由端部116には、ペダルパッド117が固定される。操作者は、ペダルパッド117を踏み込んでアクセルペダル11を操作する。
「ボス」としてのペダルボス部131は、環状に形成され、シャフト111の中空円筒部112に嵌合し、シャフト111と一体に回動する。
「レバー」としてのペダルレバー部132は、ハウジング部101の内部空間の上方に向けてペダルボス部131から径外方向へ突き出す。第1実施形態では、ペダルレバー部132は、シャフト111に対しペダルロッド114とは反対側に設けられる。
第1実施形態では、全閉ストッパ部133が内壁104aに当接するときのアクセルペダル11の回動位置が制御上のアクセル全閉位置に設定される。制御上のアクセル全閉位置は、操作者によるアクセルペダル11の踏込度合い即ちアクセル開度が0[%]となるように設定される位置である。以下、制御上のアクセル全閉位置を「アクセル全閉位置」として記載する。
第1ばね受け部135は、後述の第1ロータ14の第1ばね係止部143に対しアクセル閉方向に位置し、ペダルレバー部132に一体に形成される。
第2ばね受け部136は、後述の第2ロータ15の第2ばね係止部153に対しアクセル閉方向に位置し、ペダルレバー部132に一体に形成される。
ヨーク121は、磁性体からなり、筒状に形成される。ヨーク121は、シャフト111の中空円筒部112の他端部の内壁に固定される。磁石122、123は、ヨーク121の内側でシャフト111の軸心を挟んで対向するように且つ互いに対向する内側の磁極が異なるように配置され、ヨーク121の内壁に固定される。ホール素子124は、磁石122と磁石123との間に配置され、ハウジング部101に固定される図示しない基板に取り付けられる。
第1ロータ14は、ペダルロータ13とハウジング部101の第1軸支持部106との間に配置され、シャフト111に対し相対回動可能かつ第1軸支持部106に対し接近および離間可能に設けられる。第1ロータ14は、第1ボス部141、第1レバー部142および第1ばね係止部143からなる。第1ボス部141は、環状に形成され、シャフト111と同心に配置される。第1レバー部142は、ハウジング部101の内部空間の上方へ向けて第1ボス部141から径外方向へ延びる。第1ばね係止部143は、第1レバー部142の先端に形成される。
第2ロータ15は、ペダルロータ13とハウジング部101の第2軸支持部107との間に配置され、シャフト111に対し相対回動可能かつ第2軸支持部107に対し接近および離間可能に設けられる。第2ロータ15は、第2ボス部151、第2レバー部152および第2ばね係止部153からなる。第2ボス部151は、環状に形成され、シャフト111と同心に配置される。第2レバー部152は、ハウジング部101の内部空間の上方へ向けて第2ボス部151から径外方向へ延びる。第2ばね係止部153は、第2レバー部152の先端に形成される。
第1スプリング181は、第1ロータ14の第1ばね係止部143に係合する第1ばねホルダ185に一端が係止され、ハウジング部101の後方部105に他端が係止され、第1ロータ14をアクセル閉方向へ付勢するコイルばねである。第1スプリング181から第1ロータ14に作用する付勢力は、第1ロータ14の回動角が大きいほど増大する。また、第1スプリング181の付勢力は、第1ロータ14等を経由してペダルロータ13に作用する。
アクセルペダル11のペダルパッド117が踏み込まれると、アクセルペダル11は、ペダルパッド117に加わる踏力に応じてシャフト111の軸心まわりにアクセル開方向へ回動する。このとき、シャフト111が回動するには、第1スプリング181、第2スプリング182および第3スプリング183の付勢力によるトルクと、第1摩擦部材165および第2摩擦部材175の摩擦力による摩擦抵抗トルクとの和よりも大きいトルクを生み出す踏力が必要となる。
次に、例えば第3スプリング183が折損するとともに第2ロータ15の第2レバー部152が折損し、第2スプリング182の付勢力が第2ロータ15に作用しなくなる場合を考える。このような場合であっても、ペダルロータ13には、第2スプリング182の付勢力が、折損した第2ばね係止部153と係合する第2ばね受け部136を経由して作用する。
図7(a)に示すようにアクセルペダル11が踏み込まれていないとき、シャフト111は、アクセルペダル11に作用する第1スプリング181の付勢力F1、第2スプリング182の付勢力F2、および、第3スプリング183の付勢力F3によって、図中に矢印Aで示すようにハウジング部101の第1貫通孔191および第2貫通孔192の後方部104側に押し付けられる。
また、第1実施形態では、第3スプリング183は、アクセルペダル11をアクセル全閉位置に戻す付勢力を発生するので、第1スプリング181および第2スプリング182の付勢力がペダルロータ13に全く作用しない場合にアクセルペダル11をアクセル全閉位置に確実に戻すことができる。
また、第3スプリング183が折損するとともに第2ロータ15の第2レバー部152が折損し、第2スプリング182の付勢力が第2ロータ15に作用しなくなる場合、第2スプリング182の付勢力は、折損した第2ばね係止部153と係合する第2ばね受け部136を経由してペダルロータ13に作用する。
そのため、第3スプリング183および第1レバー部142が折損した場合にペダルロータ13をアクセル全閉位置に戻すことができ、また、第3スプリング183および第2レバー部152が折損した場合にペダルロータ13をアクセル全閉位置に戻すことができる。
この構成では、全閉ストッパ部133がハウジング部101内部に設けられるので、全閉ストッパ部133とハウジング部101の内壁104aとの間に異物が噛み込むことを抑制することができる。
この構成では、シャフト111と第1貫通孔191との間に形成される隙間は、シャフト111が回動するときに変化しない。よって、前記隙間を可及的に小さく設定可能である。そのため、アクセルペダル11の回動位置に拘わらず、ペダルロータ13等を収容するハウジング部101の内部へ異物が入ることを抑制することができる。したがって、ペダルロータ13の全閉ストッパ部133とハウジング部101の内壁104aとの間に異物が噛み込むことを一層抑制することができる。
また、第1実施形態では、ペダルロータ13の全閉ストッパ部133は、ペダルロータ13等を収容するハウジング部101の内部空間の上方に配置される。第1摩擦部材165や第2摩擦部材175の摩耗粉等はハウジング部101内の下方に集まるので、ハウジング部101の内部空間の上方に位置するペダルロータ13の全閉ストッパ部133とハウジング部101の内壁104aとの間に摩耗粉等が噛み込むことを抑制することができる。
この構成では、アクセルペダル11が踏み込まれていない場合およびアクセルペダル11が踏み込まれる場合ともに、シャフト111は、ハウジング部101の第1貫通孔191および第2貫通孔192の内壁面の同じ側に押し付けられる。言い換えれば、シャフト111に作用する付勢力の方向は、アクセルペダル11の踏み込み前後で変化しない。そのため、アクセルペダル11の踏み込み前後においてハウジング部101の第1貫通孔191内および第2貫通孔192内でシャフト111が揺動する所謂軸ずれを防止することができる。したがって、前記軸ずれに起因してシャフト111の回動角の検出精度が低下することを抑制することができる。
これに対し、第1実施形態では、支持部材10のハウジング部101は、第1軸支持部106および第2軸支持部107に金属製の補強部材109が埋め込まれた樹脂成形品である。これにより、軽量化を実現しつつ、第1摩擦部材165および第2摩擦部材175の押付力によりハウジング部101が変形することを抑制することができる。したがって、ハウジング部101の変形に起因してアクセルペダル11の踏力特性が変化することを抑制することができる。
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態の変形例のアクセル装置を図9〜図11に示す。この変形例では、ペダルロータのペダルばね係止部および第3スプリングの構成が第1実施形態と異なる。アクセル装置20の第3スプリング23は、板ばねから構成される。ペダルロータ21のペダルばね係止部22は、板ばねからなる第3スプリング23の一端を係止可能な平面を有する。第3スプリング23の作用は、第1実施形態の第3スプリング183と同じである。また、第1実施形態の変形例では、上述した構成以外の構成は第1実施形態と同様である。このような構成のアクセル装置20においても、第1実施形態のアクセル装置1と同様の効果が得られる。
第2実施形態のアクセル装置を図12〜図14に示す。第2実施形態では、ハウジング部およびペダルロータの形状が第1実施形態と異なる。
図12〜図14に示すように、第2実施形態では、支持部材31のハウジング部32は、上部の上下方向の長さが第1実施形態のハウジング部101よりも長く形成される。
このような構成のアクセル装置30においても、第1実施形態のアクセル装置1と同様の効果が得られる。
第2実施形態の変形例のアクセル装置を図15〜図17に示す。この変形例では、ペダルロータのペダルばね係止部および第3スプリングの構成が第2実施形態と異なる。アクセル装置40の第3スプリング43は、板ばねから構成される。ペダルロータ41のペダルばね係止部42は、板ばねからなる第3スプリング43の一端を係止可能な平面を有する。第3スプリング43の作用は、第2実施形態の第3スプリング183と同じである。また、第2実施形態の変形例では、上述した構成以外の構成は第2実施形態と同様である。このような構成のアクセル装置40においても、第2実施形態のアクセル装置30と同様の効果が得られる。
第3実施形態のアクセル装置を図18〜図20に示す。第3実施形態では、ハウジング部およびペダルロータの形状が第1実施形態と異なる。
図18〜図20に示すように、第3実施形態では、支持部材51のハウジング部52は、下部の上下方向の長さが第1実施形態のハウジング部101よりも長く形成される。
このような構成のアクセル装置50においても、第1実施形態のアクセル装置1と同様の効果が得られる。
第3実施形態の変形例のアクセル装置を図21〜図23に示す。この変形例では、ペダルロータのペダルばね係止部および第3スプリングの構成が第3実施形態と異なる。アクセル装置60の第3スプリング63は、板ばねから構成される。ペダルロータ61のペダルばね係止部62は、板ばねからなる第3スプリング63の一端を係止可能な平面を有する。第3スプリング63の作用は、第3実施形態の第3スプリング56と同じである。また、第3実施形態の変形例では、上述した構成以外の構成は第3実施形態と同様である。このような構成のアクセル装置60においても、第3実施形態のアクセル装置50と同様の効果が得られる。
第4実施形態のアクセル装置を図24〜図26に示す。第4実施形態のアクセル装置70は、支持部材71、第1シャフト79、第2シャフト80、アクセルペダル81、回転位置センサ83、ペダルロータ85、第1踏力ヒステリシス機構87、第2踏力ヒステリシス機構92および付勢手段97を備える。
ベース72は、車室を区画形成する内壁等に取り付け可能な板状の取付部721と、取付部721に一体に形成される板状のマウント部722と、取付部721に一体に形成され、第1シャフト79を回動可能に支持する一対の軸支持部723、724とからなる。
第1ケース73は、マウント部722の板厚方向に延びる筒部731と、筒部731に一体に形成されマウント部722に固定される複数の固定部732と、筒部731に一体に形成されるコネクタ部733とからなる。
カバー75は、第2ケース74の筒部741のうち底部742とは反対側の端部を塞ぐ円板状に形成される。カバー75は、軸受782が嵌合する通孔751を有する。また、図24および図26に示すように、カバー75は、第1摩擦部材91に相対回転不能に係合する環状の係合部752と、全閉ストッパ86が当接可能な全閉当接部753と、第2スプリング99の端部が係止する係止部754とを形成する。
互いに組み付けられた第2ケース74およびカバー75は、全閉ストッパ86を収容するハウジングとして機能し、特許請求の範囲の「ハウジング部」に相当する。
第2シャフト80は、第1シャフト79に軸平行に設けられ、軸受782と第2ケース74の底部742とに回動可能に支持される。第2シャフト80の一端は、カバー75に対し第2ケース74とは反対側に即ち第2収容室77外に延び出す。
アクセルペダル81は、第1シャフト79に一体に設けられるペダルロッド811と、ペダルロッド811の下端部に固定される図示しないペダルパッドとから構成される。操作者は、ペダルパッドを踏み込んでペダルロッド811を操作する。アクセルペダル81は、リンク機構82を介して第2シャフト80の一端にトルク伝達可能に連結され、踏込量に応じて第2シャフト80を回動可能である。
リンク機構82は、アクセルペダル81のアクセル開方向へのトルクおよびアクセル閉方向へのトルクを第2シャフト80に伝達する。また、リンク機構82は、第2シャフト80のアクセル閉方向へのトルクをアクセルペダル81に伝達する。
「アクセル閉方向」とは、図25に矢印Yで示すように、アクセルペダル81の踏み込みが解除されるときアクセルペダル81や第2シャフト80等が回動する方向である。
ヨーク831は、磁性体からなり、第2シャフト80と同心の筒状に形成され、第2シャフト80に一体に設けられる。磁石832、833は、ヨーク831の内側で第2シャフト80の軸心を挟んで対向するように且つ互いに対向する内側の磁極が異なるように配置され、ヨーク831の内壁に固定される。ホール素子834は、磁石832と磁石833との間に配置され、第1ケース73に固定される基板835に取り付けられる。
回転位置センサ83の動作原理は第1実施形態の回転位置センサ12と同じである。回転位置センサ83は、ホール効果を利用することで支持部材71に対する第2シャフト80の相対回動角を検出し、検出した相対回動角を表す電気信号を電子制御装置に出力する。
「ストッパ」としての全閉ストッパ86は、第2シャフト80に固定される環状部861と、環状部861から第2収容室77内上方に向けて突き出す突起部862とからなり、第2収容室77に収容される。突起部862は、カバー75の全閉当接部753に当接することで第2シャフト80のアクセル閉方向への回動を規制する。突起部862は、全閉当接部753が有する鉛直な壁に当接する。全閉ストッパ86の突起部862がカバー75の全閉当接部753に当接するときの第2シャフト80の回動位置が制御上のアクセル全閉位置に設定される。
また、アクセルペダル81がアクセル閉方向へ回動するとき、アクセル全閉位置を基点とするアクセルペダル81のアクセル開方向への回動角は小さくなり、アクセル開度も小さくなる。
第1ロータ88は、ペダルロータ85とカバー75との間で第2シャフト80の外側に配置される筒部881と、筒部881のうちペダルロータ85側の端部を塞ぐ底部882とを有するカップ状に形成される。第1ロータ88は、第2シャフト80およびペダルロータ85に対し相対回動可能、且つ、第1摩擦部材91に対し接近および離間可能に設けられる。
第2ロータ93は、ペダルロータ85および第1ロータ88の外側に配置される筒部931と、ペダルロータ85と第2ケース74の底部742との間に配置され、筒部931のうち底部742側の端部を塞ぐ底部932とを有するカップ状に形成される。第2ロータ93は、第2シャフト80およびペダルロータ85に対し相対回動可能、且つ、第2摩擦部材96に対し接近および離間可能に設けられる。
第1スプリング98は、第2シャフト80の外側、及び、第1ロータ88の筒部881の内側に配置されるねじりばねである。第1スプリング98の一端は第1ロータ88の底部882に係止され、第1スプリング98の他端は第1摩擦部材91に係止される。第1スプリング98は、第1ロータ88をアクセル閉方向へ付勢する。第1スプリング98から第1ロータ88に作用する付勢力は、第1ロータ88の回動角が大きいほど増大する。また、第1スプリング98から第1ロータ88に作用する付勢力は、第1はす歯89および第2はす歯90を経由してペダルロータ85に作用する。
アクセルペダル81が踏み込まれると、第2シャフト80は、アクセルペダル81に加わる踏力に応じてアクセル開方向へ回動する。アクセルペダル81の踏み込みを維持するには、第1スプリング98、第2スプリング99および第3スプリング100の付勢力によるトルクと、第1摩擦部材91および第2摩擦部材96の摩擦力による摩擦抵抗トルクとの差よりも大きいトルクを生み出す踏力を加えればよい。第1摩擦部材91および第2摩擦部材96の摩擦力による摩擦抵抗トルクは、アクセルペダル81の踏み込みを維持するときにはペダルロータ85および第2シャフト80のアクセル閉方向への回動を抑制するように作用する。アクセル装置70は、第1実施形態のアクセル装置1と同様に図6に示すような踏力特性をもつ。
また、第4実施形態では、第3スプリング100は、アクセルペダル81およびそれに連動する第2シャフト80等の部材をアクセル全閉位置に戻す付勢力を発生するので、第1スプリング98および第2スプリング99の付勢力がペダルロータ85に全く作用しない場合にアクセルペダル81をアクセル全閉位置に確実に戻すことができる。
また、第4実施形態では、アクセルペダル81は、ペダルロータ85に対し第2シャフト80の軸方向へオフセットされ、第2収容室77外で第2シャフト80の一端にリンク機構82を介して接続される。この構成では、カバー75や第2ケース74に開口部が形成されない。そのため、アクセルペダル81の回動位置に拘わらず、ペダルロータ85等を収容する第2収容室77内に異物が入ることを抑制することができる。したがって、全閉ストッパ86とカバー75の全閉当接部753との間に異物が噛み込むことを一層抑制することができる。
さらに、第4実施形態では、全閉ストッパ86は、カバー75の全閉当接部753が有する鉛直な壁に当接する。そのため、万が一、摩耗粉等が第2収容室77内上方に舞い上がっても全閉当接部753に付着することなく第2収容室77内の下方に落下する。したがって、全閉ストッパ86とカバー75の全閉当接部753との間に摩耗粉等が噛み込むことを一層抑制することができる。
本発明の他の実施形態では、全閉ストッパが支持部材に当接する回動位置からアクセルペダルがアクセル開方向へ所定角度回動する回動位置までの間を、ペダル踏込を検出しない不感帯としてもよい。そして、全閉ストッパが支持部材に当接する回動位置からアクセルペダルがアクセル開方向へ所定角度回動する回動位置を、制御上のアクセル全閉位置に設定してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第2付勢手段は、複数の付勢部材で構成されてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第2付勢手段は、第1シャフト、第2シャフト、または、アクセルペダルと第2シャフトとを連結するリンク機構の構成部材をアクセル閉方向へ付勢してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第4実施形態のリンク機構82に代えて、他の公知のリンク機構を用いてもよい。
10、31、51、71・・・支持部材
11、81・・・アクセルペダル
12、83・・・回転位置センサ(回転角検出手段)
13、21、33、41、54、61、85・・・ペダルロータ
14、88・・・第1ロータ
15、93・・・第2ロータ
23、43、56、63、100、183・・・第3スプリング(第2付勢手段)
79、111・・・第1シャフト
80・・・第2シャフト
89、94、161、171・・・第1はす歯
90、95、163、173・・・第2はす歯
98、181・・・第1スプリング(第1付勢手段)
99、182・・・第2スプリング(第1付勢手段)
Claims (13)
- 車体に取付可能な支持部材と、
前記支持部材に回動可能に支持される第1シャフトと、
前記第1シャフトに一体に設けられ、踏込量に応じて前記第1シャフトを回動可能なアクセルペダルと、
前記支持部材に対する前記第1シャフトの相対回転角を検出する回転角検出手段と、
前記第1シャフトに一体に設けられるペダルロータと、
前記ペダルロータの軸方向両側に設けられ、前記ペダルロータに対し相対回動可能なロータと、
アクセル閉方向側ほど前記両ロータ側に突き出すように前記ペダルロータに一体に設けられる第1はす歯と、
アクセル開方向側ほど前記ペダルロータ側に突き出すように前記両ロータに一体に設けられ、前記ペダルロータがアクセル開方向へ回動するとき前記第1はす歯と係合し前記両ロータを前記支持部材側に押し付け、前記ペダルロータがアクセル閉方向へ回動するとき前記第1はす歯と干渉することなしに、アクセル全閉位置に前記ペダルロータが回動可能に形成される第2はす歯と、
前記両ロータをアクセル閉方向へ付勢する第1付勢手段と、
前記アクセルペダル、前記第1シャフトまたは前記ペダルロータをアクセル閉方向へ付勢する第2付勢手段と、
を備えることを特徴とするアクセル装置。 - 前記第1付勢手段は、前記両ロータの一方を付勢する第1スプリングと、前記両ロータの他方を付勢する第2スプリングとから構成されることを特徴とする請求項1に記載のアクセル装置。
- 前記ロータは、径外方向へ延び前記第1付勢手段に付勢されるばね係止部を形成し、
前記ペダルロータは、前記ロータの前記ばね係止部に対しアクセル閉方向に位置するばね受け部を形成することを特徴とする請求項1または2に記載のアクセル装置。 - 前記ペダルロータは、前記第1シャフトの外壁に嵌合するボスと、前記ボスから径外方向へ延びるレバーと、前記レバーに一体に形成され、前記支持部材に当接することで前記第1シャフトのアクセル閉方向への回動を規制するストッパと、を形成し、
前記支持部材は、前記ストッパを収容するハウジング部を有することを特徴とする請求項1、2または3に記載のアクセル装置。 - 前記第1シャフトの一端は、前記支持部材の前記ハウジング部外へ延び、
前記アクセルペダルは、前記支持部材の前記ハウジング部外で前記第1シャフトの前記一端に連結されることを特徴とする請求項4に記載のアクセル装置。 - 前記ストッパは、前記支持部材の前記ハウジング部内上方に位置し、前記支持部材の前記ハウジング部が形成する略鉛直な内壁に対向することを特徴とする請求項4または5に記載のアクセル装置。
- 前記レバーは、前記第1シャフトに対し前記アクセルペダルとは反対側に延び、
前記第2付勢手段は、前記レバーのうち前記ストッパと前記第1シャフトとの中間部を付勢することを特徴とする請求項4、5または6に記載のアクセル装置。 - 前記支持部材は、前記ロータの前記支持部材側への押付力の受け部に金属製の補強部材が埋め込まれた樹脂成形品であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のアクセル装置。
- 車体に取付可能な支持部材と、
前記支持部材に回動可能に支持される第1シャフトと、
前記第1シャフトと軸平行に設けられ、前記支持部材に回動可能に支持される第2シャフトと、
前記第1シャフトに一体に設けられ、踏込量に応じて前記第2シャフトを回動可能に前記第2シャフトに連結されるアクセルペダルと、
前記支持部材に対する前記第2シャフトの相対回転角を検出する回転角検出手段と、
前記第2シャフトに一体に設けられるペダルロータと、
前記ペダルロータの軸方向両側に設けられ、前記ペダルロータに対し相対回動可能なロータと、
アクセル閉方向側ほど前記両ロータ側に突き出すように前記ペダルロータに一体に設けられる第1はす歯と、
アクセル開方向側ほど前記ペダルロータ側に突き出すように前記両ロータに一体に設けられ、前記ペダルロータがアクセル開方向へ回動するとき前記第1はす歯と係合し前記両ロータを前記支持部材側に押し付け、前記ペダルロータがアクセル閉方向へ回動するとき前記第1はす歯と干渉することなしに、アクセル全閉位置に前記ペダルロータが回動可能に形成される第2はす歯と、
前記両ロータをアクセル閉方向へ付勢する第1付勢手段と、
前記アクセルペダル、前記第1シャフト、前記第2シャフトまたは前記ペダルロータをアクセル閉方向へ付勢する第2付勢手段と、
を備えることを特徴とするアクセル装置。 - 前記第1付勢手段は、前記両ロータの一方を付勢する第1スプリングと、前記両ロータの他方を付勢する第2スプリングとから構成されることを特徴とする請求項9に記載のアクセル装置。
- 前記第2シャフトに一体に設けられ、前記支持部材に当接することで前記第2シャフトのアクセル閉方向への回動を規制するストッパをさらに備え、
前記支持部材は、前記ストッパを収容するハウジング部を有することを特徴とする請求項9または10に記載のアクセル装置。 - 前記第2シャフトの一端は、前記支持部材の前記ハウジング部外へ延び、
前記アクセルペダルは、前記支持部材の前記ハウジング外でリンク機構を介して前記第2シャフトの前記一端にトルク伝達可能に連結されることを特徴とする請求項11に記載のアクセル装置。 - 前記ストッパは、前記支持部材の前記ハウジング部内上方に位置し、前記第2シャフトのアクセル閉方向への回動を規制するとき、前記支持部材の前記ハウジング部が形成する略鉛直な内壁に当接することを特徴とする請求項11または12に記載のアクセル装置。
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