JP2013003310A - 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)アルカリ可溶性樹脂と、(b)感光剤と、(c)溶剤と、(d)架橋剤と、(e)分子内にリン酸基、ホスホン酸基、又はホスフィン酸基を有し、これら基のリン原子上に少なくとも1つの水酸基を有する化合物と、を含有する感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
しかしながら、非特許文献1に記載されているポリベンゾオキサゾール前駆体は、パターン硬化膜を作製する際の加熱処理工程において、高温で脱水閉環を行う必要があった。そして、このポリベンゾオキサゾール前駆体を含有する感光性樹脂組成物を250℃以下の低温で脱水閉環すると、耐薬品性及び基板との密着性等のパターン硬化膜の特性が低下する傾向があった。特に、半導体素子の用途の多様化に伴い、感光性樹脂組成物を用いた層間絶縁膜及び表面保護膜は、高温高湿条件下での基板との密着性が求められているが、低温での脱水閉環では、高温高湿条件下において十分な基板との密着性を与えることが困難であった。
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法を提供するものである。さらに、本発明は、前記パターン硬化膜を用いた層間絶縁膜又は表面保護膜を有することにより、信頼性の高い電子部品を提供することを目的とする。
即ち、本発明による感光性樹脂組成物は(a)アルカリ可溶性樹脂と、(b)感光剤と、(c)溶剤と、(d)架橋剤と、(e)分子内にリン酸基、ホスホン酸基、又はホスフィン酸基を有し、これら基のリン原子上に少なくとも1つの水酸基を有する化合物を含有する。
さらに、(a)成分が、一般式(I)で表される構造単位を有することがより好ましい。
さらに、(e)成分が、下記式(VI)〜(VIII)のいずれかで表される化合物であることがより好ましい。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物は、200℃以下で加熱処理を行っても、耐薬品性及び高温高湿下での基板への密着性を有するパターン硬化膜を形成することが可能である。
まず、本発明による感光性樹脂組成物について説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ可溶性樹脂と、(b)感光剤と、(c)溶剤と、(d)架橋剤と、(e)分子内にリン酸基、ホスホン酸基、又はホスフィン酸基を有し、これら基のリン原子上に少なくとも1つの水酸基を有する化合物を含有する。
本明細書の記載において、場合によりそれぞれ単に(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分、及び(e)成分と記す。以下、各成分について説明する。
本発明における(a)成分(アルカリ可溶性樹脂)は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、金属水酸化物水溶液、有機アミン水溶液等のアルカリ性の溶液に可溶な樹脂である。一般には、濃度が2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が用いられるので、(a)成分は、この水溶液に対して可溶性であることが好ましい。
さらに、耐熱性(ガラス転移温度(Tg)等により評価できる)及びアルカリ性の溶液への溶解性を両立させるという観点から、ポリアミド酸、ポリヒドロキシアミド、フェノール性水酸基を有するポリイミド、又は、カルボキシル基を有するポリイミドを用いることがより好ましい。また、耐熱性及びアルカリ水溶液への溶解性がより優れているという観点から、ポリヒドロキシアミドを用いることが特に好ましい。
尚、主鎖の部分を構成する炭素とは、2つのベンゼン環をつなぐ直鎖(分岐は含まない)を構成する炭素を意味する。
Vが炭素数1〜30の脂肪族構造を含む基であるとき、Uは任意の2価の有機基でよく、Uが、主鎖を構成する炭素数が2〜30の脂肪族構造を含む基であるとき、Vは任意の2価の有機基でよく、Vが炭素数1〜30の脂肪族構造を含む基であり、かつ、Uが主鎖の部分を構成する炭素数が2〜30の脂肪族構造を含む基であってもよい。
尚、一般式(I)で表される構造単位における、同一のベンゼン環上に結合しているヒドロキシ基とアミド基は、加熱工程における脱水閉環により、耐熱性、機械特性及び電気特性に優れるオキサゾール環に変換される。
さらに、一般式(IX)で表される構造単位を有する化合物において、nは7〜30の整数であることが好ましい。nが7〜30の整数であると、パターン硬化膜の弾性率が低く、破断伸びが良好である。また、nが7〜30の整数であると、感光性樹脂組成物がN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶媒に容易に溶け、保存安定性が向上する。
ここで、式中のj及びkのモル分率は、j=5〜85モル%、k=15〜95モル%であることがパターン性、機械特性、耐熱性及び耐薬品性の観点で好ましい。
尚、一般式(X)で表されるヒドロキシ基を含有するアミン類の残基は、加熱工程における脱水閉環により、機械特性、耐熱性及び電気特性に優れるオキサゾールに変換される。
尚、共重合体は、ブロック共重合体でもランダム共重合体でもよい。式(X)は共重合体の構成単位及び構造単位間の結合を示したものであり、ブロック共重合体を記載したものではない。後述する式(XI)又は(XII)についても同様である。
一般式(XI)又は(XII)で示される構造単位は、一般式(I)で示される構造単位以外のポリベンゾオキサゾールの構造単位、ポリイミド又はポリイミド前駆体(ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル等)の構造単位等を有する。
ここで、アルカリ水溶液に対する可溶性は、式中、ベンゼン環に結合するヒドロキシル基(一般にはフェノール性水酸基)に依存するため、式中のjとlのモル分率は、j=80〜99.9モル%、l=0.1〜20モル%であることが好ましい。
ここで、アルカリ水溶液に対する可溶性は、式中、ベンゼン環に結合するヒドロキシル基(一般にはフェノール性水酸基)に依存する。よってアルカリ水溶液に対する可溶性という観点から、式中のj、k及びlのモル分率は、j+k=80〜99.9モル%、l=0.1〜20モル%であることがより好ましい。尚、上記一般式(XI)及び(XII)において、Yは、U及びWとは異なるものであり、一般には、フェノール性水酸基を含まないジアミン類の残基である。
具体的には、ジカルボン酸類をジハライド誘導体に変換後、ジアミン類との反応を行うことにより合成できる。ジハライド誘導体としては、ジクロリド誘導体が好ましい。
反応溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ベンゼン等が使用できる。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記ポリベンゾオキサゾール前駆体とともに(b)感光剤を含む。この感光剤とは、感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、形成した感光性樹脂膜に光を照射した場合に、光に反応して、照射部と未照射部の現像液に対する溶解性に差異を付与する機能を有するものである。本発明で(b)成分として用いられる感光剤に特に制限はないが、光により酸又はラジカルを発生するものであることが好ましい。
前記o−キノンジアジドスルホニルクロリドとしては、例えば、ベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド等を用いることができる。
このような光重合開始剤としては、過酸化物、アゾ化合物に加え、光照射によってラジカルを発生する化合物であれば既知のものを使用することができる。このような、化合物としては、例えば、1−ヒドロキシーシクロヘキシルーフェニルーケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニループロパンー1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチループロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチループロパンー1−オン、オキシーフェニルーアセチック アシッド2−[2−オキソー2−フェニルーアセトキシーエトキシ]エチルエステル、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルーベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イルーフェニル)−ブタンー1−オン、2−エチルヘキシルー4−ジメチルアミノベンゾエート、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパノン−1、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケトン、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6,−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイドやマレイミドを有する化合物等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
このネガ型感光性樹脂組成物において(b)成分は、光の照射による架橋反応によって、照射部のアルカリ水溶液への可溶性を低下させる機能を有するものである。
本発明に使用される(c)成分(溶剤)としては、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート、3−メチルメトキシプロピオネート、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン等が挙げられ、通常、感光性樹脂組成物中の他の成分を充分に溶解できるものであれば特に制限はない。
この中でも各成分の溶解性と樹脂膜形成時の塗布性に優れる観点から、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、N−メチル−2−ピロリドン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドを用いることが好ましい。
本発明に使用される(d)成分(架橋剤)は、感光性樹脂組成物を塗布、露光及び現像後に加熱処理する工程において、ポリベンゾオキサゾール前駆体若しくはポリベンゾオキサゾールと反応(架橋反応)、又は、架橋剤自身が重合する。これにより、感光性樹脂組成物を比較的低い温度、例えば200℃以下で硬化した場合も、良好な機械特性、薬品耐性及びフラックス耐性を付与させることができる。
これらの基がベンゼン環に結合している化合物、N位がメチロール基若しくはアルコキシメチル基で置換されたメラミン樹脂又は尿素樹脂が好ましい。また、これらの基がフェノール性水酸基を有するベンゼン環に結合している化合物は、現像する際に露光部の溶解速度が増加して感度が向上させることができる点でより好ましい。中でも良好な感度及びワニスの安定性、並びに、パターン形成後の感光性樹脂膜の硬化時に、感光性樹脂膜の溶融を防ぐことができるという観点から、分子内に2個以上のメチロール基又はアルコキシメチル基を有する化合物がより好ましい。
尚、一般式(XIII)(XIV)、及び(XV)において、一価の有機基としては、炭素原子数1〜10の、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルコキシ基、それらの水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換されたものが好ましいものとして挙げられる。この中でも一般式(XI)で表される化合物を用いると、感光性樹脂組成物を200℃以下の低温で硬化した場合に、優れた耐薬品性を有する硬化膜が得られるため、好ましい。
本発明の(e)成分(分子内にリン酸基、ホスホン酸基、又はホスフィン酸基を有し、これら基のリン原子上に少なくとも1つの水酸基を有する化合物)は、銅及び銅合金等の金属との密着性を向上させる効果を有する。また、感光性樹脂組成物と、配線及び基板に用いられる、銅及び銅合金等の金属の腐食を防ぐ効果を有する。
さらに、感光性樹脂組成物をシリコン基板に塗布した場合と、他の基板の上に塗布した場合との、溶解速度の差の緩和をする効果や、メタルマイグレーションを抑制する効果を有する。ここで、メタルマイグレーションとは、バイアス(電圧)をかけた際に、対向する電極間を金属(例えば銅)イオンが移動し、還元析出して、結果的に配線間を繋いでショートを起こす現象である。
これらの効果は特に感光性樹脂組成物を低温(例えば250℃以下)で硬化した際に顕著に発現する。つまり、本発明は(a)成分で挙げた低温での硬化に用いることが好ましいアルカリ可溶性樹脂である、ポリヒドロキシアミド(例えば一般式(I)、(IX)で表されるポリヒドロキシアミド)と、(e)成分とを併せて用いることで、低温での硬化を行うことができ、かつ低温で硬化した場合も、密着性、機械物性等の膜物性を十分に発現する感光性樹脂組成物を得ることができるというものである。
前述の(d)成分である一般式(XV)で表される化合物は、一般的に、優れた耐薬品性を与える反面、基板との密着性が低下する可能性がある。しかし、本発明の(e)成分と組合せることで、優れた耐薬品性を維持しつつ、高温高湿条件下において、基板への十分な密着性を発現することができる。
(a)〜(d)成分との相溶性の観点から、R21、R22、R23及びR24は、ビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、アミノ基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8のジアルキルアミノ基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8のアルキルアミノ基、又は、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基のいずれかを有することが好ましい。
本発明による感光性樹脂組成物において、上記(a)〜(e)成分に加えて、さらに必要に応じて(1)シランカップリング剤、(2)溶解促進剤、(3)溶解阻害剤、(4)界面活性剤又はレベリング剤等の成分を配合してもよい。
通常、シランカップリング剤は、感光性樹脂組成物を塗布、露光、現像後に加熱処理する工程において、(a)成分と反応して架橋する、又は加熱処理する工程においてシランカップリング剤自身が重合すると推定される。これにより、得られる硬化膜と基板との密着性をより向上させることができる。特に本発明において、分子内にウレア結合を有するシランカップリング剤を、本発明の組成に加えて用いることにより、250℃以下の低温下で硬化を行った場合も基板との密着性をさらに高めることができる。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤としては、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n−プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n−ブチルフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、tert−ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、エチルメチルフェニルシラノール、n−プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n−ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、tert−ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn−プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n−ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、tert−ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n−プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n−ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、tert−ブチルジフェニルシラノール、フェニルシラントリオール、1,4−ビス(トリヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(エチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(プロピルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ブチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジエチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジプロピルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジブチルヒドロキシシリル)ベンゼン等や、下記一般式(XVIV)で表わされる化合物が挙げられる。
このようなシランカップリング剤としては、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
X−(CH2)e−CO−NH−(CH2)f−Si(OR)3
(Xはヒドロキシ基又はグリシジル基であり、e及びfは各々独立に1〜3の整数であり、Rはメチル基、エチル基又はプロピル基である。)
本発明においては、(a)成分のアルカリ水溶液に対する溶解性をより促進させるために、溶解促進剤を加えてもよい。溶解促進剤としては、例えばフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられる。フェノール性水酸基を有する化合物は、感光性樹脂組成物に加えることで、アルカリ水溶液を用いて現像する際に露光部の溶解速度が増加し感度が上がり、また、パターン形成後の感光性樹脂膜の硬化時に、感光性樹脂膜の溶融を防ぐことができる。
本発明においては、(a)成分のアルカリ水溶液に対する溶解性を阻害する化合物である溶解阻害剤を含有させることができる。溶解阻害剤は(a)成分の溶解性を阻害することで、残膜厚や現像時間を調整するのに役立つ。一方、発生する酸が揮発し易いことから、ポリアミド酸(ポリイミド前駆体)又はポリヒドロキシアミド(ポリベンゾオキサゾール前駆体)の環化脱水反応には関与しないと考えられる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、塗布性(例えばストリエーション(膜厚のムラ)の抑制)、及び現像性の向上のために、界面活性剤又はレベリング剤を加えてもよい。
次に、本発明によるパターン硬化膜の製造方法について説明する。本発明のパターン硬化膜の製造方法は、本発明の感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥し、感光性樹脂膜を形成する感光性樹脂膜を形成する工程、前記塗布、乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を所定のパターンに露光する工程、前記露光後の感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像する工程、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程を含有する。以下、各工程について説明する。
まず、この工程では、ガラス、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO2、SiO2等)、窒化ケイ素、銅、銅合金等の基板上に、前記本発明の感光性樹脂組成物をスピンナー等を用いて回転塗布し、次に、ホットプレート、オーブン等を用いて乾燥する。この際の加熱温度は80〜150℃であることが好ましい。これにより、感光性樹脂組成物を膜状に形成した感光性樹脂膜が得られる。
次に、露光工程では、支持基板上で被膜となった感光性樹脂膜に、マスクを介して紫外線、可視光線、放射線等の活性光線を照射することにより露光を行う。露光装置としては例えば高圧水銀灯又は低圧水銀灯を有する露光装置、365nm(i線)の単色光での照射が可能なI線ステッパー、平衡露光機、投影露光機、スキャナー露光機等を用いることができる。
現像工程は、露光工程後の感光性樹脂膜を現像液で処理することによりパターン形成された感光性樹脂膜を得る工程である。一般的に、ポジ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、露光部を現像液で除去し、ネガ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、未露光部を現像液で除去する。
現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ水溶液が好ましいものとして挙げられ、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを用いることが好ましい。これらの水溶液の濃度は、0.1〜10質量%とされることが好ましい。さらに上記現像液にアルコール類又は界面活性剤を添加して使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で配合することができる。
次いで、加熱処理工程では、現像工程で得られたパターン形成された感光性樹脂膜を加熱処理することにより、(a)成分がポリアミド酸である場合は脱水閉環しイミド環を与え、(a)成分がポリヒドロキシアミドである場合は脱水閉環しオキサゾール環を与える。また、同時に(a)成分の官能基同士、又は、(a)成分と(d)成分間に架橋構造等を形成し、パターン硬化膜を形成することができる。
加熱処理工程における加熱温度は、好ましくは280℃以下、より好ましくは120〜280℃、さらに好ましくは160〜250℃、特に好ましくは160〜200℃である。
上記加熱温度範囲は従来の加熱温度よりも低いため、支持基板やデバイスへのダメージを小さく抑えることができる。従って、本発明のパターンの製造方法を用いることによって、デバイスが歩留り良く製造できる。また、プロセスの省エネルギー化につながる。
マイクロ波を用いて硬化を行う場合、周波数を変化させながらマイクロ波をパルス状に照射すると、定在波を防ぐことができ、基板面を均一に加熱することができるため、好ましい。さらに基板として電子部品のように金属配線を含む場合は、周波数を変化させながらマイクロ波をパルス状に照射すると金属からの放電等の発生を防ぐことができ、電子部品を破壊から守ることができる点で好ましい。また、マイクロ波をパルス状に照射すると、設定した加熱温度を保持することができ、感光性樹脂膜や基板へのダメージを避けることができる点で好ましい。
次に、本発明によるパターン硬化膜の製造方法の一例として、半導体装置の製造工程を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態である再配線構造を有する半導体装置の概略断面図である。本実施形態の半導体装置は多層配線構造を有している。層間絶縁層(層間絶縁膜)1の上にはAl配線層2が形成され、その上部にはさらに絶縁層(絶縁膜)3(例えばP−SiN層)が形成され、さらに素子の表面保護層(表面保護膜)4が形成されている。配線層2のパット部5からは再配線層6が形成され、外部接続端子であるハンダ、金等で形成された導電性ボール7との接続部分である、コア8の上部まで伸びている。さらに表面保護層4の上には、カバーコート層9が形成されている。再配線層6は、バリアメタル10を介して導電性ボール7に接続されているが、この導電性ボール7を保持するために、カラー11が設けられている。このような構造のパッケージを実装する際には、さらに応力を緩和するために、アンダーフィル12を介することもある。
次に、本発明による電子部品について説明する。本発明による電子部品は、上述した感光性樹脂組成物を用いて上記製造方法によって形成されるパターン硬化膜を有する。ここで、電子部品としては、半導体装置や多層配線板、各種電子デバイス等を含む。
合成例1
攪拌機、温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン13.92g(38mmol)を添加し、攪拌溶解した。続いて、温度を0〜5℃に保ちながら、セバシン酸ジクロリド9.56g(40mmol)を10分間で滴下した後、60分間攪拌を続けた。
溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧してポリヒドロキシアミドを得た(以下、ポリマーIとする)。ポリマーIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は33,100、分散度は2.0であった。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所社製L4000 UV
ポンプ:株式会社日立製作所社製L6000
株式会社島津製作所社製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラム Gelpack GL−S300MDT−5 x2本
溶離液:THF/DMF=1/1 (容積比)
LiBr(0.03mol/l)、H3PO4(0.06mol/l)
流速:1.0ml/min、検出器:UV270nm
ポリマー0.5mgに対して溶媒[THF/DMF=1/1(容積比)]1mlの溶液を用いて測定した。
合成例1で使用したセバシン酸ジクロリドをドデカン二酸ジクロリドに置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーIIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は31,600、分散度は2.0であった。
合成例1で使用したセバシン酸ジクロリドをアジピン酸ジクロリドに置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーIIIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は29,300、分散度は1.9であった。
攪拌機、温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン13.92g(38mmol)を添加し、攪拌溶解した。続いて、温度を0〜5℃に保ちながら、セバシン酸ジクロリド7.65g(32mmol)と4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド2.36g(8mmol)をそれぞれ10分間で滴下した後、室温に戻し3時間攪拌を続けた。
溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧してポリヒドロキシアミドを得た(以下、ポリマーIVとする)。ポリマーIVのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は32,500、分散度は2.2であった。
攪拌機、温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン13.92g(38mmol)を添加し、攪拌溶解した。続いて、温度を0〜5℃に保ちながら、ドデカン二酸ジクロリド8.55g(32mmol)と4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド2.36g(8mmol)をそれぞれ10分間で滴下した後、室温に戻し3時間攪拌を続けた。
溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧してポリヒドロキシアミドを得た(以下、ポリマーVとする)。ポリマーVのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は39,500、分散度は1.9であった。
合成例1で使用したセバシン酸ジクロリドを4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリドに置き換えた以外は、合成例1と同様の条件にて合成を行った。得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーVIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は16,900であり、分散度は1.7であった。
合成例7
攪拌機、温度計、冷却管、及び窒素置換装置を備えたフラスコ内に3,5−ジアミノ安息香酸(分子量152.2)1.75g、脂肪族エーテルジアミン(「D−400」、ポリオキシアルキレンジアミン、BASF社製(商品名)、分子量452.4)15.38g及び1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(4−アミノフェニル)ジシロキサン(「LP−7100」、信越化学製、商品名)分子量248.5)0.37g及びN−メチルピロリドン105gを仕込んだ。次いで、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(分子量326.3)16.32gをフラスコを氷浴中で冷却しながら、上記フラスコ内に少量ずつ添加した。添加終了後、更に室温で5時間攪拌した。
次に、該フラスコに水分受容器付の還流冷却器を取り付け、キシレン70gを加え、窒素ガスを吹き込みながら180℃に昇温させてその温度を5時間保持し、水と共にキシレンを共沸除去した。こうして得られた溶液を室温まで冷却した後、蒸留水中に投じて再沈殿させた。
得られた沈殿物を真空乾燥機で乾燥し、ポリイミド(以下、ポリマーVIIとする)を得た。得られたポリイミド樹脂のGPCを測定したところ、ポリスチレン換算で、Mw=33000、分散度は2.2であった。
前記(a)成分である各ポリマー100質量部に対し、それぞれ(b)〜(e)成分を表1に示す配合量にて配合し、感光性樹脂組成物の溶液を得た。表1中の数値の単位は質量部である。
B1、B2、D1〜D5、E1〜E5を以下に示す。
B1、B2は(b)成分である。
D1〜D5は(d)成分である。
E1〜E4は(e)成分であるが、E5は(e)成分ではない。
尚、(c)成分として、BLO(γ−ブチロラクトン)、EL(乳酸エチル)、又はNMP(N−メチルピロリドン)を用いた。
D2:1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコウリル
D3:4,4’−メチレンビス(2−メチル−6−ヒドロキシメチルフェノール)
D4:2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン
D5:ビス(3−エチルオキセタン−3−イルメチル)エーテル
E1:リン酸ジブチル(東京化成工業(株)製)
E2:ビニルホスホン酸(東京化成工業(株)製)
E3:カヤマーPM−2(ビス((2−メタクリロイルオキシ)エチル)ホスフェート、日本化薬(株)製、商品名)
E4:カヤマーPM−21(カプロラクトン変性リン酸時メタクリレート、日本化薬(株)製、商品名)
E5:トリデシルホスフィンオキシド(東京化成工業(株)製)
実施例1〜17及び比較例1〜3で調製した感光性樹脂組成物について、パターン硬化膜を成膜する際の感度及び溶解速度を評価した。具体的に、実施例1〜17及び比較例1〜3で調製した感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板と銅基板上にスピンコートして、乾燥膜厚が10〜12μmの樹脂膜を形成した。得られた樹脂膜に、超高圧水銀灯を用いて、干渉フィルターを介して、100〜1000mJ/cm2のi線を所定のパターンに照射して、露光を行った。露光後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の2.38質量%水溶液にて露光部のシリコン基板又は銅基板が露出するまで現像した後、水でリンスして、パターン樹脂膜を得た。
得られたパターン樹脂膜について、以下の評価を実施した。
シリコン基板上のパターン樹脂膜形成において、未露光部の残膜率(現像前後の膜厚の比)が80%となる時の、露光部のパターンが開口するのに必要な最小露光量(感度)を求めた。尚、露光は100mJ/cm2から10mJ/cm2刻みで露光量を上げていきながらパターン照射して現像を行い、最小露光量は、開口パターンを顕微鏡で観察しながら判断した。結果を表2に示す。
同様に銅基板上のパターン樹脂膜形成において、未露光部の残膜率(現像前後の膜厚の比)が80%となる時の、露光部のパターンが開口するのに必要な最小露光量(感度)を求めた。結果を表2に示す。シリコン基板上のパターン樹脂膜形成における感度を基準とし、シリコン基板上のパターン樹脂膜形成における感度と銅基板上のパターン樹脂膜における感度の差が10%未満であったものをA、10%以上のものをBで示した。
シリコン基板上及び銅基板上のパターン樹脂膜形成において、それぞれ、現像に要した時間をもとに、未露光部の溶解速度を求めた。溶解速度は所定時間内に溶解した膜厚(現像前の幕厚−現像後の膜厚)を時間で除すること((溶解した膜厚)÷(溶解時間))で求めた。結果を表2に示す。シリコン基板上のパターン樹脂膜形成における溶解速度を基準とし、シリコン基板上のパターン樹脂膜形成における溶解速度と銅基板上のパターン樹脂膜における溶解速度の基板間の差が10%未満であったものをA、10%以上のものをBで示した。
上記評価1で作製したパターン樹脂膜からパターン硬化膜の製造し、密着性と耐薬品性を評価した。具体的に、パターン樹脂膜付きシリコン基板、及びパターン樹脂膜付き銅基板を縦型拡散炉μ−TF(光洋サーモシステム社製)を用いて窒素雰囲気下、100℃で1時間加熱した後、さらに250℃又は200℃で1時間加熱してパターン硬化膜(硬化後膜厚5〜10μm)を得た。
得られたパターン樹脂膜について、以下の評価を実施した。
製造したパターン硬化膜付き銅基板(硬化温度250℃及び/又は200℃)を用いて、パターン硬化膜の基板に対する密着性をスタッドプル法を用いて評価した。結果を表2に示す。スタッドプル法とは、具体的には、高温高湿条件(131℃/85RH%)で100時間処理したパターン硬化膜付き銅基板のパターン硬化膜上に、エポキシ系樹脂のついたアルミ製のピンを立て、オーブンで150℃/1時間加熱してエポキシ樹脂のついたスタッドピンを硬化膜に接着させた。このピンをROMULUS(Quad Group Inc.社製)を用いて引っ張り、剥がれたときの剥離状態を目視で観察した。
接着強度が600kg/cm2以上のものをA、接着強度は600kg/cm2未満であるが、硬化膜とエポキシ樹脂の界面、又はエポキシ樹脂とアルミ製ピンの界面から剥離した場合をB、銅基板と硬化膜の界面で剥離した場合をCとして、それぞれ評価した。結果を表2に示す。
以上のような密着性評価を、高温高湿条件での処理時間を200時間、300時間とした硬化膜に対しても同様に行った。結果を表2に示す。
次に、上記と同様にしてシリコン基板上に作製したパターン硬化膜(硬化温度250℃及び/又は200℃)(硬化後膜厚5〜10μm)を用いて、それぞれの硬化膜について、アセトン、BLO、NMPのそれぞれ室温で15分間浸漬させたときの硬化膜の変化を観察した。クラック又は剥離が発生せず、浸漬前後の膜厚の変化が1μm以下のものをA、クラック又は剥離が発生せず、浸漬前後の膜厚の変化が1μmより大きい物をB、クラックは発生しなかったが、膨潤により基板から硬化膜が剥離したものをC、硬化膜にクラックが入ったものをDとした。結果を表2に示す。
一方、架橋剤を用いない比較例1では、耐薬品性が低下した。(e)成分を用いない比較例2、リン酸基及びホスホン酸基を有しない(e)成分を用いた比較例3では、基板密着性及び耐薬品性に劣る結果となった。比較例2及び3では特に200℃の低温で硬化を行った際、基板密着性が低下した。
2 Al配線層
3 絶縁層
4 表面保護層
5 配線層のパット部
6 再配線層
7 導電性ボール
8 コア
9 カバーコート層
10 バリアメタル
11 カラー
12 アンダーフィル
Claims (14)
- (a)アルカリ可溶性樹脂と、
(b)感光剤と、
(c)溶剤と、
(d)架橋剤と、
(e)分子内にリン酸基、ホスホン酸基、又はホスフィン酸基を有し、これら基のリン原子上に少なくとも1つの水酸基を有する化合物と、を含有する感光性樹脂組成物。 - 前記(a)成分が、ポリイミド、ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール、又は、ポリヒドロキシアミドのいずれかの構造を有する樹脂である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(e)成分が、分子内にビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、アミノ基、炭素数1〜8のジアルキルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、又は、炭素数1〜15のアルキル基のいずれかを有する化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(d)成分が、メチロール基又はアルコキシアルキル基を有する化合物である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(b)成分が、光により酸又はラジカルを発生する化合物である請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥し、感光性樹脂膜を形成する工程、前記塗布、乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を所定のパターンに露光する工程、前記露光後の感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像する工程、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程を含む、パターン硬化膜の製造方法。
- 前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程において、その加熱処理温度が250℃以下である請求項9に記載のパターン硬化膜の製造方法。
- 前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程において、その加熱処理温度が200℃以下である請求項9に記載のパターン硬化膜の製造方法。
- 請求項9〜11のいずれか1項に記載のパターン硬化膜の製造方法により得られるパターン硬化膜を用いた、層間絶縁膜。
- 請求項9〜11のいずれか1項に記載のパターン硬化膜の製造方法により得られるパターン硬化膜を用いた、表面保護膜。
- 請求項12又は13に記載の層間絶縁膜又は表面保護膜を有する電子部品。
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