JP6225585B2 - 耐熱性樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法及び電子部品 - Google Patents
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Description
<1>(a)ポリイミド、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール及びポリベンゾオキサゾール前駆体から選ばれるアルカリ可溶性樹脂と、
(b)一般式(I)又は(II)で表されるエポキシ化合物と、
(c)溶剤と、
を含有する樹脂組成物。
<2>前記(a)成分が、ポリイミドである、前記樹脂組成物。
<3>前記(a)成分が、一般式(III)で表される構造単位を有する、前記樹脂組成物。
<4>一般式(III)中のYの2価の基がジ(トリフルオロ)メチルメチレン基又はスルホニル基である前記樹脂組成物。
<5>前記(b)成分が、一般式(II)で表される化合物である前記樹脂組成物。
<6>さらに(d)感光剤としてジアゾナフトキノン類縁体を含む、前記樹脂組成物。
<7>前記樹脂組成物から得られる硬化膜又はパターン硬化膜。
<8>前記樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥し、樹脂膜を形成する工程と、前記樹脂膜を加熱処理する工程とを含む、硬化膜の製造方法。
<9>前記樹脂膜を加熱処理する工程において、その加熱処理温度が250℃以下である前記硬化膜の製造方法。
<10>前記樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥し、樹脂膜を形成する工程と、前記樹脂膜を所定のパターンに露光する工程と、前記樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像する工程と、前記現像後の樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む、パターン硬化膜の製造方法。
<11>前記現像後の樹脂膜を加熱処理する工程において、その加熱処理温度が250℃以下である前記パターン硬化膜の製造方法。
<12>前記硬化膜の製造方法により得られる硬化膜を用いた、層間絶縁膜又は表面保護膜。
<13>前記層間絶縁膜又は表面保護膜を有する電子部品。
まず、本発明による樹脂組成物について説明する。本発明の樹脂組成物は、(a)ポリイミド、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾオキサゾール前駆体から選ばれるアルカリ可溶性樹脂と、(b)一般式(I)又は(II)で表されるエポキシ化合物と、(c)溶剤と、を含有する。本明細書の記載において、場合によりそれぞれ単に(a)成分、(b)成分及び(c)成分と記す。以下、各成分について説明する。
本発明の樹脂組成物は(a)ポリイミド、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール及びポリベンゾオキサゾール前駆体から選ばれるアルカリ可溶性樹脂を含有する。これらの(a)成分は通常、アルカリ水溶液で現像する。アルカリ水溶液とは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、金属水酸化物水溶液、有機アミン水溶液等のアルカリ性の溶液である。一般には、濃度が2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が用いられるので、(a)成分は、この水溶液に対して可溶であることがより好ましい。
nは好ましくは1〜10の整数である。
本発明の樹脂組成物は一般式(I)又は(II)で表されるエポキシ化合物を含む。本発明に使用される(b)成分は、樹脂組成物を塗布後に加熱処理する工程において、又は、塗布、露光及び現像後にパターン樹脂膜を加熱処理する工程において、アルカリ可溶性樹脂と反応(架橋反応)する、又は、(b)成分自身が重合する。これにより、樹脂組成物を比較的低い温度、例えば250℃以下で硬化した場合も、良好な機械特性、薬品耐性及びPCT耐性を付与させることができる。(b)成分は自己触媒性を有するエポキシ化合物であり、低温における硬化でも、自触媒的に架橋反応が進行し、硬化膜の高い耐熱性及び架橋基の高い反応率を与えることができる。
R1又はR2で表される1価の有機基としては、例えば炭素数1〜15の炭化水素基、フェニル基、アリル基、アリール基が挙げられる。R3で表される2価の有機基としては、例えば炭素数1〜15の炭化水素基、又は炭素数1〜15の炭化水素基とエーテル結合を組み合わせた基が挙げられる。
R4〜R6で表される有機基としては(2−ヒドロキシエチル)基、(2−カルボキシエチル)基、カルボキシメチル基、アリル基が挙げられる。
エポキシ基を含む有機基としては、グリシジル基、4,5−エポキシペンチル基が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は(c)溶剤を含む。本発明に使用される(c)成分(溶剤)としては、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート、3−メチルメトキシプロピオネート、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン等が挙げられ、通常、耐熱性樹脂組成物中の他の成分を充分に溶解できるものであれば特に制限はない。この中でも各成分の溶解性と樹脂膜形成時の塗布性に優れる観点から、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドを用いることが好ましい。
本発明による樹脂組成物において、上記(a)〜(c)成分に加えて、さらに必要に応じて(d)感光剤、(1)シランカップリング剤、(2)溶解促進剤、(3)溶解阻害剤、(4)界面活性剤又はレベリング剤等の成分を配合してもよい。
また、本発明の樹脂組成物は、上記(a)〜(c)、及び任意に上記(d)、(1)〜(4)から実質的になっていてもよく、また、これらの成分のみからなっていてもよい。「実質的になる」とは、上記組成物が、主に上記(a)〜(c)、及び任意に上記(d)、(1)〜(4)からなること、例えば、これら成分が原料全体に対し、95重量%以上、又は98重量%以上であることを意味する。
尚、本発明の樹脂組成物は、上記(a)〜(d)、及び任意に上記(1)〜(4)から実質的になっていてもよく、また、これらの成分のみからなっていてもよい。「実質的になる」とは、上記組成物が、主に上記(a)〜(d)、及び任意に上記(1)〜(4)からなること、例えば、これら成分が原料全体に対し、95重量%以上、又は98重量%以上であることを意味する。
感光剤は、樹脂組成物を基板上に塗布し、形成した樹脂膜に光を照射した場合に、光に反応して、照射部と未照射部の現像液に対する溶解性に差異を付与する機能を有するものである。本発明で用いられる感光剤に特に制限はないが、光により酸又はラジカルを発生するものであることが好ましい。
前記o−キノンジアジドスルホニルクロリドとしては、例えば、ベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド等を用いることができる。
通常、シランカップリング剤は、樹脂組成物を塗布、露光、現像後に加熱処理する工程において、(a)成分であるアルカリ可溶性樹脂と反応して架橋する、又は加熱処理する工程においてシランカップリング剤自身が重合すると推定される。これにより、得られる硬化膜と基板との密着性をより向上させることができる。
このようなシランカップリング剤としては、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明においては、(a)成分であるアルカリ可溶性樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解性をより促進させるために、溶解促進剤を加えてもよい。溶解促進剤としては、例えばフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられる。フェノール性水酸基を有する化合物は、樹脂組成物に加えることで、アルカリ水溶液を用いて現像する際に露光部の溶解速度が増加し感度が上がり、また、パターン形成後の樹脂膜の硬化時に、樹脂膜の溶融を防ぐことができる。
本発明においては、(a)成分であるアルカリ可溶性樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解性を阻害する化合物である溶解阻害剤を含有させることができる。溶解阻害剤は(a)成分の溶解性を阻害することで、残膜厚や現像時間を調整するのに役立つ。
また、本発明の樹脂組成物は、塗布性(例えばストリエーション(膜厚のムラ)の抑制)、及び現像性の向上のために、界面活性剤又はレベリング剤を加えてもよい。
本発明による硬化膜の製造方法及びパターン硬化膜の製造方法について説明する。本発明の硬化膜の製造方法は、樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥し、樹脂膜を形成する工程と、得られた樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む。
本発明のパターン硬化膜の製造方法は、樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥し、樹脂膜を形成する工程と、前記塗布、乾燥工程により得られた樹脂膜を所定のパターンに露光する工程と、前記露光後の樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像する工程と、前記現像工程により得られたパターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む。
以下、各工程について説明する。
まず、この工程では、ガラス、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO2、SiO2等)、窒化ケイ素、銅、銅合金等の基板上に、本発明の樹脂組成物をスピナー等を用いて回転塗布し、次に、ホットプレート、オーブン等を用いて乾燥する。この際の加熱温度は100〜150℃であることが好ましい。これにより、樹脂組成物を膜状に形成した樹脂膜が得られる。
次に、露光工程では、支持基板上で被膜となった樹脂膜に、マスクを介して紫外線、可視光線、放射線等の活性光線を照射することにより露光を行う。露光装置としては例えば平行露光機、投影露光機、ステッパ、スキャナ露光機を用いることができる。
現像工程は、露光工程後の樹脂膜を現像液で処理することによりパターン形成された樹脂膜(パターン樹脂膜)を得る工程である。一般的に、ポジ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、露光部を現像液で除去し、ネガ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、未露光部を現像液で除去する。
さらに、上記現像液にアルコール類又は界面活性剤を添加して使用することもできる。
これらはそれぞれ、現像液100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で配合することができる。
次いで、加熱処理工程では、樹脂膜形成工程で得られた樹脂膜又は現像工程で得られたパターン形成されたパターン樹脂膜を加熱処理することにより、(a)成分のアルカリ可溶性樹脂と(b)成分間等に架橋構造を形成、又は、(b)成分の官能基同士に架橋構造を形成し、硬化膜を形成することができる。
次に、本発明によるパターン硬化膜の製造方法の一例として、半導体装置の製造工程を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態である再配線構造を有する半導体装置の概略断面図である。本実施形態の半導体装置は多層配線構造を有している。層間絶縁層(層間絶縁膜)1の上にはAl配線層2が形成され、その上部にはさらに絶縁層(絶縁膜)3(例えばP−SiN層)が形成され、さらに素子の表面保護層(表面保護膜)4が形成されている。配線層2のパット部5からは再配線層6が形成され、外部接続端子であるハンダ、金等で形成された導電性ボール7との接続部分である、コア8の上部まで伸びている。さらに表面保護層4の上には、カバーコート層9が形成されている。再配線層6は、バリアメタル10を介して導電性ボール7に接続されているが、この導電性ボール7を保持するために、カラー11が設けられている。このような構造のパッケージを実装する際には、さらに応力を緩和するために、アンダーフィル12を介することもある。
次に、本発明による電子部品について説明する。本発明による電子部品は、上述した樹脂組成物を用いて上記製造方法によって形成されるパターン硬化膜を有する。ここで、電子部品としては、半導体装置や多層配線板、各種電子デバイス等を含む。
合成例1
攪拌機、温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン4.29g(11.7mmol)を添加し、攪拌溶解した。続いて、4,4’−オキシジフタル酸無水物4.03g(13mmol)を10分間で滴下した後、10時間攪拌を続けた。次に、メタ−アミノフェノール0.28g(2.6mmol)を添加し、2時間攪拌した後、160℃で2時間、180℃で1時間加熱することにより、脱水環化反応を行い、ポリマーIを得た。ポリマーIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は24,400、分散度は2.1であった。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所社製L4000UV
ポンプ:株式会社日立製作所社製L6000
株式会社島津製作所社製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラム Gelpack GL−S300MDT−5 x2本
溶離液:THF/DMF=1/1(容積比)
LiBr(0.03mol/l)、H3PO4(0.06mol/l)
流速:1.0ml/min、検出器:UV270nm
ポリマー0.5mgに対して溶媒[THF/DMF=1/1(容積比)]1mlの溶液を用いて測定した。
攪拌機、温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.07g(2.9mmol)、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン2.46g(8.8mmol)を添加し、攪拌溶解した。続いて、1,10−(デカメチレン)ビス(トリメリテート)二無水物6.78g(13mmol)を10分間で滴下した後、10時間攪拌を続けた。次に、メタ−アミノフェノール0.28g(2.6mmol)を添加し、2時間攪拌した後、トルエン30gを加え、160℃で2時間、180℃で1時間加熱することにより、脱水環化反応を行い、ポリマーIIを得た。ポリマーIIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は30,000、分散度は2.0であった。
攪拌機、温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.40g(3.8mmol)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン3.21g(11.5mmol)を添加し攪拌溶解した。続いて、オキシジフタル酸無水物5.27g(17mmol)を10分間で滴下した後、10時間攪拌を続けた。次に、メタ−アミノフェノール0.37g(3.4mmol)を添加し、2時間攪拌した後、トルエン30gを加え、160℃で2時間、180℃で1時間加熱することにより、脱水環化反応を行い、ポリマーIIIを得た。ポリマーIIIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は32,000、分散度は3.0であった。
表1又は2に示した成分及び配合量にて樹脂組成物溶液を調製した。表1又は2の配合量は、(a)成分である各ポリマー100質量部に対する、(b)及び(c)成分の質量部である。
尚、反応に用いた各種成分は以下のとおりである。
B1:1,3,5−トリグリシジルイソシアヌレート
B2:TEPICVL(日産化学(株)製、商品名)
B3:MA−DGIC(日産化学(株)製、商品名)
B4:630−LSD(DIC(株)製、商品名)
B5((b’)成分):ニカラックMX−270((株)三和ケミカル製、商品名)
BLO:γ−ブチロラクトン
NMP:N−メチルピロリドン
実施例1〜21及び比較例1〜8で調製した樹脂組成物について、樹脂膜を成膜、硬化し、得られた硬化膜の薬液耐性及びPCT耐性を評価した。具体的には、各例で調製した樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上にスピンコートして、乾燥膜厚が7〜12μmの樹脂膜を形成した。続いて、樹脂膜付きシリコン基板を、光洋サーモシステム社製イナートガスオーブン(INH−9CD−S)を用いて窒素雰囲気下、150℃、170℃、又は200℃で1時間加熱して硬化膜(硬化後膜厚5〜10μm)を得た。
得られた硬化膜について、以下の評価を実施した。
上記のようにして得られた硬化膜を薬液(アセトン、N−メチルピロリドン)中に23℃で10分間浸漬した後、硬化膜表面を光学顕微鏡で観察した。薬液に浸漬する前後の膜厚の差から、浸漬による膜厚変化が1μm以内のものをA(特に良好)、2μm以内のものをB(良好)、浸漬により硬化膜表面にクラックが発生したものをC、浸漬により全て溶解したものをD(実用レベルではない)と示した。結果を表1又は2に示す。
上記のようにして得られた硬化膜を、(株)平山製作所製PCT試験器(PC−242SIII)を用いて高温高湿条件(121℃/100RH%、2気圧)に100時間暴露し、暴露後、硬化膜表面を光学顕微鏡で観察した。PCT試験後、硬化膜表面の80%以上に変化がないものをA(特に良好)、硬化膜表面の50%以上に変化がないものをB(良好)、硬化膜表面にクラックが発生、又は、基材から硬化膜が浮き上がったものをCと示した。結果を表1又は2に示す。
尚、PCT試験は樹脂封止された電子部品等の高温・高圧下での耐湿性を評価するものである。
実施例1〜21及び比較例1〜8で調製した樹脂組成物について、感光特性を評価した。具体的には、各例で調製した樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上にスピンコートして乾燥膜厚が7〜12μmの樹脂膜を形成した。得られた樹脂膜に、プロキシミティ露光機(ウシオ電機株式会社製,UX−1000SM−XJ01)を用いて、i線換算で100〜1000mJ/cm2照射して、露光を行った。
露光後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の2.38質量%水溶液にて露光部のシリコン基板が露出するまで現像した後、水でリンスして、パターン樹脂膜を得た。
得られたパターン樹脂膜について、以下の評価を実施した。
上記評価2で作製した樹脂膜を顕微鏡で観察した。ライン幅/スペース幅=5μm/5μmのパターンが得られたものをA、パターンが得られなかったものをBと評価した。
また、本発明の樹脂組成物から得られるパターン硬化膜は、密着性に優れ、さらには低温プロセスで硬化できる。これにより、デバイスへのダメージが避けられ、信頼性の高い電子部品が得られる。
2 Al配線層
3 絶縁層
4 表面保護層
5 配線層のパット部
6 再配線層
7 導電性ボール
8 コア
9 カバーコート層
10 バリアメタル
11 カラー
12 アンダーフィル
Claims (12)
- (a)ポリイミド及びポリイミド前駆体から選ばれるアルカリ可溶性樹脂と、
(b)下記一般式(I)又は(II)で表されるエポキシ化合物と、
(c)溶剤と、
(d)感光剤としてジアゾナフトキノン類縁体と、
を含有する樹脂組成物であって、
前記(a)成分の含有量は前記樹脂組成物中10〜90質量%であり、前記(a)〜(d)成分の合計は前記樹脂組成物中95質量%超である樹脂組成物。
- 前記(a)成分が、ポリイミドである、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記一般式(III)中のYの2価の基が、ジ(トリフルオロ)メチルメチレン基又はスルホニル基である、請求項3に記載の樹脂組成物。
- 前記(b)成分が、前記一般式(II)で表される化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物から得られる硬化膜又はパターン硬化膜。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥し、樹脂膜を形成する工程と、前記樹脂膜を加熱処理する工程とを含む、硬化膜の製造方法。
- 前記樹脂膜を加熱処理する工程において、その加熱処理温度が250℃以下である、請求項7に記載の硬化膜の製造方法。
- 請求項5に記載の樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥し、樹脂膜を形成する工程と、前記樹脂膜を所定のパターンに露光する工程と、前記樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像する工程と、前記現像後の樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む、パターン硬化膜の製造方法。
- 前記現像後の樹脂膜を加熱処理する工程において、その加熱処理温度が250℃以下である、請求項9に記載のパターン硬化膜の製造方法。
- 請求項6に記載の硬化膜又はパターン硬化膜を用いた、層間絶縁膜又は表面保護膜。
- 請求項11に記載の層間絶縁膜又は表面保護膜を有する電子部品。
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