JP2012253383A - レーザ装置管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 遠隔地において、レーザ装置の状態を示す情報を、予め設定されるイベント毎にデータ収集することにより、消耗部品の寿命の予測やレーザ装置のトラブルの事前予測を行うことのできるレーザ装置管理システムを提供すること。
【解決手段】 レーザ装置2を制御しているレーザ制御装置10は、例えば一定の放電パルス数発生など予め設定された特定のイベントが発生する毎に、当該レーザ装置2の状態を示す状態情報をレーザ装置2から取得して、監視端末20へ送信する。監視端末20は、受信した状態情報を通信回線50を介してサーバ装置30へ転送する。サーバ装置30では、転送された状態情報を基に、自己内のデータベースを変更すると共に出力情報を生成する。この出力情報は、通信回線50を介して表示端末40に入力され、ここで表示される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、稼働時に部品の消耗等により運転状況が変化する半導体製造装置あるいは露光用のレーザ装置を遠隔で管理するレーザ装置管理システムに関する。
従来、工場に配置される半導体製造装置に用いられる露光用のエキシマレーザ装置などのレーザ装置では、例えば放電電極などの部品の消耗等に起因して運転状況が変化することにより、レーザ出力特性が所望の特性にならない。このため、上記工場に対して遠隔地に存在する保守要員は、定期的に上記工場に出張し、消耗した部品の交換や、ショット数(レーザ発振数)に応じた動作電圧の設定変更などの保守作業を実施している。
また、上記レーザ装置においては突発的な不具合が発生することもあり、このような場合にも、上記工場に出張して保守作業を実施している。
しかしながら、上述した従来のレーザ装置においては、次のような問題点があった。
(1)突発的な不具合発生時に、交換部品、保守要員等の人員などのリソースを迅速に調達することができないため、半導体製造装置を長時間停止させてしまう。同様に、工場の現地において得られる限られた情報だけでは適切な不具合解析を行うことができず、半導体製造装置の長時間停止が発生する場合があった。
(2)レーザ装置の例えば放電電極やウインドウなどの個体差などにより、設計時に予め設定された定期メンテナンスの間隔では、的確な保守が行えない場合がある。例えば、消耗部品は、レーザ装置の稼働状況によっては、設定寿命と同程度の寿命となる場合もあれば、設定寿命よりも早く寿命に達してしまう場合もある。このため、従来では、レーザ出力特性に影響を与えないように、メンテナンス間隔を実際の設定寿命よりも短く設定しなければならず、消耗部品が設定寿命と同程度の寿命となる場合においては、性能上十分使用できるにも係わらず、当該消耗部品を新規な部品と交換しなければならず、部品(資源)を有効に利用することができなかった。
(3)レーザ装置では、上述したように放電電極の消耗などにより運転状況が変わるため、この運転状況に応じて、レーザ発振させるためのパラメータを再設定する必要があるが、メンテナンス間隔が長いため、ベストチューニングが行えない場合がある。
また、上述した(1)の問題点を解決すべく、オペレータが遠隔地において、レーザ装置を操作および管理できるようにした装置(システム)が実現されている。
このような装置(システム)としては、特開平7−142801号公報に記載されたレーザ装置が知られている。
このレーザ装置では、インタフェース変換器を介して通信網に接続されたエキシマレーザ発振器が、オペレータが把握すべき情報を前記通信網に接続された遠隔操作管理用の端末機器へ送信すると、該端末機器は、受信した情報を画面表示する。そして、オペレータは、画面表示された受信情報(オペレータが把握すべき情報)を参照して、エキシマレーザ発振器の内部情報(チャンバ内圧力値等の制御変数)を収集、分析を行う。
また、上記エキシマレーザ発振器近傍に位置する操作管理用のコンピュータ機器、およびコンピュータ機器としての上記端末機器それぞれにおいて、操作管理用ソフトウェアをインストールして、該ソフトウェアを実行することにより、ソフトウェアの機能をコントローラとしての機能として使用している。これにより、エキシマレーザ発振器におけるROM内のプログラムを書き換えることなく、ソフトウェアの内容を変えることで、コントローラとしての機能を変更している。
しかしながら、上記公報に記載された装置では、次のような問題点がある。
(1)オペレータ自身によって、画面表示された受信情報を基に、エキシマレーザ発振器の内部情報を分析しなければならず、その作業が面倒である。また、場合によっては誤った分析をしてしまう可能性もあり、エキシマレーザ発振器の正確な保守および管理を行うことができない。
(2)コンピュータ機器または端末機器によって実行される操作管理用ソフトウェアを変更する場合には、バージョンアップ毎に、当該ソフトウェアをインストールし直さなければならない。特に、複数のコンピュータ機器または端末機器が存在する場合には、全ての機器に対して、バージョンアップ後のソフトウェアをインストールし直さなければならない。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、遠隔地において、レーザ装置の状態を示す情報を、予め設定されるイベント毎にデータ収集することにより、消耗部品の寿命の予測やレーザ装置のトラブルの事前予測を行うことのできるレーザ装置管理システムを提供することを解決課題とする。
上記解決課題を達成するため、請求項1に係る発明では、レーザ発振する露光用のレーザ装置の状態を監視する監視端末と、データベースを有するサーバ装置と、前記データベースの内容に基づく出力情報を出力する出力手段を有する出力端末とが通信回線を介して接続され、前記通信回線を介して、少なくとも、前記監視端末及び表示端末と前記サーバ装置との間でデータ通信を実施するレーザ装置管理システムであって、
前記監視端末は、前記レーザ装置に関係する予め設定されたイベントが発生したときに、当該レーザ装置の状態を示す状態情報を、当該レーザ装置から取得して前記サーバ装置へ送信する処理手段を具備し、
前記サーバ装置は、前記処理手段から送信された前記状態情報を前記データベースに保存する保存手段と、前記データベースの内容に基づく出力情報を生成して前記出力端末へ送信する生成手段とを具備することを特徴とする。
この請求項1に係る発明を図12を参照して説明する。
レーザ制御装置10、10Aは、例えば、下記に示す特定のイベントが発生する毎に、レーザ装置の状態を示す情報(ここでは保守情報とする)をレーザ装置から取得する。
つまり、特定のイベントには、
(1)一定時間経過、一定運転時間経過、一定放電パルス数の発振
(2)エラーまたはワーニングの発生
(3)メイテナンス作業の完了(操作記録)、ガス交換などのレーザ装置固有の定期作業の完了
が含まれている。
レーザ制御装置10、10Aは、上述した特定のイベントが発生する毎に、装置IDと保守データを含む保守情報をLAN80を介して監視端末20へ送信する(処理P81)。
監視端末20は、受信した保守情報をネットワーク50を介してサーバ装置30へ送信する(処理P3、P4)。
サーバ装置30では、データベース更新処理機能212によって、受信した受信データ(つまり保守情報)に基づいてデータベース33を更新する(処理P5)。このとき、装置ID毎に、保守データを更新することになる。
また、サーバ装置30は、データベースを更新した場合には、表示データ作成&通信機能213によって、更新後のデータベースに基づいて、表示端末40へ出力する表示データを作成し処理P6)、該作成した表示データを、表示データ作成&通信機能213によって、ネットワーク50を介して表示端末40へ送信する(処理P7、P8)。
表示端末40では、受信した表示データを表示装置45に表示する(処理P9)
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、例えば、一定時間経過、一定放電パルス数の発振などの特定のイベント発生毎に、保守情報が、サーバ装置30へ送信され、ここで蓄積され、さらに表示端末40に表示される。従って、遠隔地においても、定期的にレーザ装置の状態を示す情報をデータ収集することができることとなり、レーザ装置の状態を定期的にかつ正確に把握することができる。
また、請求項2に係る発明では、送信元装置から送信されたレーザ装置の状態を示す状態情報を記憶するデータベースと、該データベースの内容に基づく出力情報を生成して送信先装置へ送信する生成手段とを有するサーバ装置が接続されている通信回線と接続され、この通信回線を介して前記サーバ装置との間でデータ通信を実施する監視端末および表示端末を具備し、
前記監視端末は、レーザ発振する露光用のレーザ装置に関係する予め設定されたイベントが発生したときに、当該レーザ装置の状態を示す状態情報を、当該レーザ装置から取得して前記通信回線へ送信する処理手段を備え、
前記表示端末は、前記通信回線を介して受信した前記サーバ装置からのデータベースの内容に基づく出力情報を出力する出力手段を具備することを特徴とする。
この請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明を別の視点から捉えた発明であるので、上記請求項1に係る発明と同様の処理が行われる。したがって、請求項2に係る発明においても、上記請求項1に係る発明と同様の作用効果を得ることができる。
また、請求項3に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、前記サーバ装置の生成手段は、前記データベースに保存されている状態情報のうち、過去一定時間の状態情報に基づいて、前記レーザ装置の状態を診断し、該診断結果を示す出力情報を生成して前記出力端末へ送信することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明では、請求項1又は2発明において、前記サーバ装置の生成手段は、前記データベースに保存されている最新の状態情報と予め設定された診断基準とに基づいて、前記レーザ装置の状態を診断し、該診断結果を示す出力情報を生成して前記出力端末へ送信することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、前記監視端末の処理手段は、前記レーザ装置がガスレーザ装置であった場合に、当該ガスレーザ装置における放電パルスの回数を示す情報を状態情報として取得して、前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置の前記生成手段は、前記データベースに記憶されている最新の放電パルスの回数を示す情報に基づいて、前記ガスレーザ装置の状態の異常を予測し、該予測結果を示す出力情報を生成して前記出力端末へ送信することを特徴とする。
また、第6発明では、第1又は第2発明において、前記監視端末の処理手段は、前記レーザ装置がガスレーザをレーザ発振するガスレーザ装置であった場合に、当該ガスレーザ装置に使用されている部品の寿命に影響を与える当該ガスレーザ装置の放電パルスの回数を含む稼働状況を示す情報を、前記状態情報として取得して前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置の生成手段は、前記データベースに記憶されている状態情報に基づいて、前記部品の寿命を予測し、該予測結果を示す出力情報を生成して前記出力端末へ送信することを特徴とする。
これら請求項3乃至6に係る発明を図14を参照して説明する。
図示しないレーザ制御装置は、イベントが発生すると、レーザ装置に関する保守情報を取得して、LAN80を介して監視&表示端末90へ転送する。
監視&表示端末90は、レーザ制御装置から送信された装置IDと保守データを含む保守情報を受信すると、この保守情報を、ネットワーク50を介してサーバ装置30へ転送する(処理P301、P302)
サーバ装置30では、ネットワーク50を介して転送されてきた保守情報を受信すると、データベース更新処理機能212によって、当該保守情報を基にデータベース33を更新すると共に(処理P303)、装置状況判定機能223によって、データベース33に蓄積された保守情報を基にレーザ装置の状態を診断する(処理P304)。
次に、サーバ装置30は、警告通知機能224によって、装置状況判定機能223により判定された判定結果に基づくレーザ装置の状況を警告情報として、ネットワーク50を介して監視&表示端末90へ通知する(処理P305、P306)。
ところで、監視&表示端末90では、ネットワーク50を介して転送されてきたサーバ装置30からの警告情報を受信すると、表示端末通信&表示プログラム222を実行することにより、当該受信した警告情報に基づく警告内容を表示装置に表示する。
これによって、監視&表示端末90の表示装置を参照している利用者、たとえば保守要員者は、表示された警告内容を基に、レーザ装置のトラブルを早期に発見して、所定の保守作業を行うことができる。
ところで、装置状況判定機能223によるレーザ装置の状態の判定には、各種の方法があるので、これらの判定方法について説明する。
(1)保守データと予め設定された判定基準とを比較し、この比較結果に応じて、レーザ装置の状況を判定する。たとえば、保守データに含まれる例えば「放電(あるいは発振)パルス数」と判定基準となるパルス数とを比較し、放電(あるいは発振)パルス数が判定基準値を超えていた場合には、その旨を、一方、放電(あるいは発振)パルス数が判定基準値の例えば70%や80%に達していた場合は、その旨を、判定結果とする。
ここで、具体的な判定例を下記に示す。
(A)「消耗部品の稼働時間や放電(あるいは発振)パルス数が規定の値を超えた又は近づいた」という旨の判定。
この判定は、消耗部品の寿命を予測していることを意味し、実際の値が規定の値を超えた場合には消耗部品は寿命に達して部品交換が必要であることを意味し、一方、実際の値が規定の値に近接している場合は、消耗部品は近い将来寿命に達することを意味している。しかし、定期的に保守情報を収集しているので、実際の値が規定の値を超える以前に、消耗部品が近い将来寿命に達するということを把握することができるので、早急に対処することが可能となる。
(B)「装置稼働時間、放電(あるいは発振)パルス数が規定の定期メンテナンス間隔を超えた又は近づいた」という旨の判定。
(2)過去一定期間中に発生したイベントに応じて記憶されている保守データに含まれる「放電(あるいは発振)パルス数」に基づいて、時系列的な変化つまり、時間(期間)に対する放電パルス数の特性を示すグラフを求め、この特性グラフの傾斜の割合を基に、レーザ装置の状態を判定するようにする。この特性グラフの傾斜の割合率が、予め設定された傾斜の割合を超えた場合には、異常である旨を、一方、予め設定された傾斜の割合よりも小さい場合は、その旨を、判定結果とする。
ここで、具体的な判定例を下記に示す。
(A)「レーザ光の波長や放電電圧などの光品質に関連する値のバラツキが規定の値を超えた又は近づいた」という旨の判定。
なお、この場合、判定せずに、上記特性グラフを長期トレンド情報として出力するようにしても良い。
以上説明したように、請求項3及び4に係る発明によれば、イベント毎に発生したレーザ装置の状態を示す情報に基づいて、当該レーザ装置の状態を診断することができる。また、請求項5に係る発明によれば、レーザ装置の状態の異常を予測することができる。さらに、請求項6に係る発明によれば、部品の寿命を予測することができる。
また、請求項7に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、前記サーバ装置は、前記監視端末が実行すべき所定の処理を遂行させる第1のプログラムを記憶すると共に、前記表示端末が実行すべき所定の処理を遂行させる第2のプログラムを記憶する記憶手段と、前記監視端末または表示端末からの送信要求に応答して、前記第1のプログラムを前記監視端末へ送信するか、または前記第2のプログラムを前記出力端末へ送信するプログラム送信手段とを、更に具備し、前記監視端末は、前記プログラム送信手段により送信された第1のプログラムを実行する第1の実行手段を更に具備し、前記出力端末は、前記プログラム送信手段により送信された第2のプログラムを実行する第2の実行手段を更に具備することを特徴とする。
次に、請求項7に係る発明を図20を参照して説明する。
サーバ装置の管理者は、サーバ装置30において、例えば、レーザ制御装置により実行されるプログラムがバージョンアップされた場合は、その変更内容に応じて、自己が記憶しているデータのプロパティ(フォーマット、項目数)および解析手法を示すデータを変更すると共に、監視端末プログラム252Aおよび表示端末プログラム252Bを変更する。
そして、サーバ装置30は、プログラムがバージョンアップされた旨を表示端末あるいは監視端末へ送信する。
例えば、表示端末40は、表示装置に画面表示された「表示端末プログラムがバージョンアップされた旨」に基づき、ユーザIDおよびパスワードなどユーザ認証に必要な情報と共に当該プログラムをダウンロードする旨を入力する。
これらのデータは、ネットワーク50を介してサーバ装置30に送信されるので、サーバ装置30は、受信したユーザIDおよびパスワードに対応する表示端末へバージョンアップされた表示端末プログラム252Bを送信する。
表示端末40では、受信したバージョンアップされた表示端末プログラム252Bを、外部記憶装置43にダウンロードすると共に、配布プログラム実行機能253によって、ダウンロードされた表示端末プログラム252Bを実行することにより、バージョンアップされた表示端末プログラム252Bの実行に基づいた表示データの表示を行うことができる。
以上説明したように、請求項7に係る発明によれば、レーザ装置の制御ソフトウェアが変更された場合であっても、サーバ装置において、表示端末用または監視端末用のプログラムの該当する箇所を修正し、当該各端末によって、バーションアップされた当該プログラムをダウンロートすれば良いので、各端末側でのプログラムの修正は不要になる。
また、請求項8に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、前記出力端末は、前記レーザ装置の出力特性に影響を与えるパラメータの値を前記サーバ装置へ送信する第1の送信手段を更に具備し、前記サーバ装置は、前記第1の送信手段からのパラメータを前記監視端末へ送信する第2の送信手段を更に具備し、前記監視端末は、前記第2の送信手段からのパラメータをレーザ装置へ転送する転送手段を更に具備することを特徴とする。
次に、請求項8に係る発明を図21を参照して説明する。
例えば、保守要員が、表示端末40に表示された表示内容を監視することにより、レーザ装置の運転状況に変化があったと認識して、一定の放電エネルギーを得るために、入力装置46を操作して、当該レーザ装置の装置IDの入力と共に、当該レーザ装置のパラメータの値を変更して、パラメータの変更要求を指示したとする。このとき変更されたパラメータを装置パラメータ264Bとする。
この装置パラメータ264Bおよび装置IDは、ネットワーク50を介してサーバ装置30に入力される。
すると、サーバ装置30では、装置パラメータ264Bを配布するために、プログラム&パラメータ配布機能264を実行することにより、受信した装置パラメータ264Bおよび装置IDを、当当該装置IDで示されるレーザ装置を制御しているレーザ制御装置を管理している監視端末(例えば監視端末20)へ送信する。
監視端末20は、受信した装置パラメータ264Bを、受信した装置IDで示されるレーザ装置を制御しているレーザ制御装置(例えばレーザ制御装置10)へ転送する。
このレーザ制御装置10は、外部記憶装置17Bからメモリ17Aへ、プログラム&パラメータダウンロード機能261を遂行させるためのプログラムをロードし、実行することにより、転送されてきた装置パラメータ264Bをダウンロードする。
以上説明したように、請求項8に係る発明によれば、レーザ装置を制御するためのプログラムやパラメータの保守作業も遠隔地から実施することが可能となり、よってレーザ装置の保守作業の効率を向上させることが可能となる。
また、請求項9に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントは一定時間経過であることを特徴とする。
また、請求項10に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントは一定時間運転であることを特徴とする。
また、請求項11に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントは一定の放電パルス数であることを特徴とする。
また、請求項12に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントはエラー発生であることを特徴とする。
また、請求項13に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントは警告であることを特徴とする。
また、請求項14に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントはメンテナンス作業実施後の操作記録であることを特徴とする。
また、請求項15に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントはレーザ装置固有の定期作業終了であることを特徴とする。
また、請求項16に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントはマニュアルログ取得指令であることを特徴とする。
さらに、請求項17に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、イベントは通信によるリモートログ取得指令であることを特徴とする。
これら請求項9乃17に係る発明では、上述した予め設定されたイベント毎にレーザ装置の状態を示す情報がデータ収集される。このため、これらのイベント毎に定期的にレーザ装置の状態を示す情報がデータ収集されるので、当該レーザ装置の状態を早急に把握することが可能となる。
図1は本発明の第1の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成を示す構成図である。 図2は第1の実施形態におけるレーザ制御装置10の構成を示す構成図である。 図3はレーザ装置のイベントを説明するための図である。 図4は第1の実施形態における監視端末20の構成を示す構成図である。 図5は第1の実施形態におけるサーバ装置30の構成を示す構成図である。 図6はサーバ装置30に蓄積されるデータベースの一例を示す図である。 図7は第1の実施形態における表示端末40の構成を示す構成図である。 図8は第1の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に示した図である。 図9は第1の実施形態に係るレーザ装置管理システムにおけるデータ通信処理動作を示すシーケンス図である。 図10は第1の実施形態に係るレーザ装置管理システムにおける保守作業の実施を説明するための図である。 図11は本発明の第2の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成を示す構成図である。 図12は第2の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に示した図である。 図13は本発明の第3の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成を示す構成図である。 図14は第3の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に示した図である。 図15は第3の実施形態に係るレーザ装置管理システムにおけるデータ通信処理動作を示すシーケンス図である。 図16は第4の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に示した図である。 図17は本発明の第5の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成を示す構成図である。 図18は第5の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に示した図である。 図19は第5の実施形態に係るレーザ装置管理システムにおけるアクセス制御処理操作を示すフローチャートである。 図20は第6の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に示した図である。 図21は第7の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に示した図である。 図22は第8の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成を示す構成図である。 図23は第9の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成を示す構成図である。 図24は第10の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に表現した図である。 図25は装置ID/装置プログラムバージョンID対応表510の一例を示す図である。 図26は監視端末20による保守情報の転送を説明するための図である。 図27は表示端末40による保守情報の表示を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係るレーザ装置管理システムの構成図を示している。
このレーザ装置管理システムは、露光機1の露光光源であるレーザ装置2を制御すると共に、イベント毎にレーザ装置2の状態を示す情報を当該レーザ装置から取得するレーザ制御装置10と、レーザ制御装置10が取得したレーザ装置2の状態を示す情報をサーバ装置30へ転送する監視端末20と、受信した情報をデータベースに蓄積すると共に加工して出力するサーバ装置30と、装置の状態を表示する表示端末40とが、それぞれネットワーク50を介して接続されている。ここでは、露光機1とレーザ制御装置10とで半導体製造装置60が構成されている。
なお、図1においては、1台の監視端末20のみが示されているが、複数の監視端末がネットワーク50に接続されていても良い。また、監視端末20は、1台の半導体製造装置(あるいはレーザ装置)を監視するようになっているが、複数の半導体製造装置を監視するようにしても良い。この場合、複数の半導体製造装置は、同一の工場に配置されている場合や、複数の工場に分散して配置されている場合がある。
表示端末40においては、遠隔保守管理用の端末を想定しているので、保守要員が配置されている。従って、表示端末40は、半導体製造装置60の近傍に存在している必要はないものの、一定期間内(一定時間内)に保守点検できる地点に存在していることが好ましい。
ここで、監視端末20、サーバ装置30、表示端末40および半導体製造装置60は同一地域(同一国)に存在している必要はない。
例えば、サーバ装置30はA国に存在し、監視端末20、表示端末40および半導体製造装置60はB国に存在していても良い。また、上記各構成要素は各々異なる州に存在していても良い。
ネットワーク50は、電話回線やISDN(サービス統合ディジタル網)などの公衆回線を想定している。勿論、専用回線であっても良い。このようなネットワーク50の利用形態としてはインターネットやイントラネットやファクシミリ(FAX)が考えられる。ネットワーク50をインターネットとして利用する場合のデータ通信は、OSI参照モデルに準拠した通信プロトコル、例えばTCP/IP通信プロトコルに従って行われる。
図2はレーザ制御装置10の詳細な構成図を示している。
レーザ制御装置10においては、ユーティリティ制御部11、波長制御部12、エネルギー制御部13および主制御部14は、ローカルエリアネットワーク(以下、LANという。)15Aに接続されている。LAN15Aは、例えば、10BASEケーブルや100BASEケーブルを使用したイーサネット(登録商標)で構成されている。
また、エネルギー制御部13は、シリアル入出力(以下、SIOという。)ポートあるいはパラレル入出力(以下、PIOという。)ポート16Aを介して露光機1と接続されている。
また、主制御部14、メモリ17A、外部記憶装置17B、SIOあるいはPIOポート(以下、SIO/PIOポートという。)16Bおよびシリアル通信ポートあるいはパラレル通信ポート(以下、シリアル/パラレル通信ポートという)18は、バス15Bに接続されている。
さらに、主制御部14とハンディターミナル19とは例えば無線通信回線で接続されている。
ユーティリティ制御部11は、放電ガス圧の制御、冷却水の管理、換気用ファンの管理を行うものであり、以下の監視項目を監視する。
すなわち、監視項目としては、例えば、放電ガス圧、供給ガス圧、ガスのリークチェック、冷却水の温度、冷却水の流量、換気用ファンの流量がある。なお、前記供給ガス圧としては、例えば、フッ素(F2)ガス、クリプトン(Kr)とネオン(Ne)の混合ガス、ヘリウム(He)ガス、窒素(N2)ガス、アルゴン(Ar)ガスなどの各ガス圧がある。
波長制御部12は、レーザ光の波長および線幅の計測および制御を行う。具体的には、レーザ光の波長及び線幅を計測するモニタモジュールによるモニタ結果を取得すると共に、このモニタ結果に応じてレーザ光の波長および線幅が所定値になるように制御する。
エネルギー制御部13は、SIO/PIOポート16Aを介して入力される露光機1からの出力高電圧を示すデータに基づいて、放電エネルギー制御、放電タイミング(トリガ)制御、高電圧電源の起動、停止、指令値の設定などの高電圧管理を行うものであり、以下の監視項目を監視する。
すなわち、上記監視項目としては、例えば、放電エネルギーの検出、不正な放電(発振)の検出、放電(発振)パルス数のカウント、高電圧、エネルギーばらつき(平均、σ)、高電圧電源の状態である。
上述したユーティリティ制御部11、波長制御部12およびエネルギー制御部12は、半導体製造装置60あるいはレーザ装置2について予め設定されたイベントが発生した場合に、自己の制御部による監視結果を示す情報を取得する。
この情報は、半導体製造装置60あるいはレーザ装置2の状態を示す情報(以下、状態情報という。)であり、これらの装置を保守するための情報(以下、保守情報という)でもある。
そこで、以下の説明においては、「状態情報」を「保守情報」ということにする。この保守情報の詳細については後述する。
ハンディターミナル19は、入力インタフェースの機能を果たすものであり、
例えば、保守情報取得命令などのコマンドの発行、パラメータの設定、レーザ状態の参照の指示を行う。前記保守情報取得命令は、詳細については後述するが、レーザ装置2に関係するイベントを発生させる場合に用いられる命令であり、マニュアルログ取得命令である。
外部記憶装置17Bには、主制御部14がデータ処理するのに必要な処理手順を示すプログラム、主制御部14がレーザ装置10に関係する保守情報を取得するために必要なデータが格納されている。外部記憶装置17Bは、磁気ディスク、光ディスク、フレキシブルディスクなどの記憶手段を有している。
メモリ17Aには、外部記憶装置17Bからロードされたプログラムを記憶する領域、主制御部14がデータ処理するのに必要な領域(例えばワークエリア)が含まれている。
シリアル/パラレル通信ポート18は、監視端末20との間でシリアルあるいはパラレルの伝送方式でデータ通信を行うためのポートである。このデータ通信を行うための伝送媒体としては、例えば、10BASEケーブルや100BASEケーブルを使用したイーサネット(登録商標)がある。
主制御部14は、SIOポートとPIOポートとを有するSIO/PIOポート16Bを介して、露光機1(レーザ装置)との間でデータ通信を行うことにより、当該露光機1の状態を監視している。すなわち、主制御部14は、レーザ操作、メンテナンス管理、ログ処理およびエラー処理を実行する。また、主制御部14は、プログラム管理、パラメータ管理も行う。
さらに、主制御部14は、上記各制御部からの保守情報の取得および監視端末20へのイベント情報の送信を行うものであり、具体的には、次の処理を実行する。
(1)ハンディターミナル19からの保守情報取得命令に基づいて該当する制御部にイベント情報の取得を依頼する。
(2)LAN15Aを介して入力されるユーティリティ制御部11、波長制御部12およびエネルギー制御部12から送信された保守情報を、監視対象としているレーザ装置を示す装置識別情報(以下、装置IDという。)に対応付けてメモリ17Aに格納するとともに、必要に応じて外部記憶装置17Bに格納する。
(3)上記保守情報および装置IDを、シリアル/パラレル通信ポート18を介して監視端末20へ送信する。
ここで、上述した保守情報について詳細に説明する。
この保守情報としては、稼働状況を示す情報、品質情報、保守部品稼働状況を示す情報、エラー履歴を示す情報などがある。
稼働状況を示す情報には、放電(あるいは発振)パルス数、レーザ装置の稼働時間および運転時間をそれぞれ示す情報が含まれる。
品質情報には、光品位、放電電圧およびレーザ光の波長をそれぞれ示す情報が含まれる
保守部品稼働状況を示す情報には、保守部品の交換後の放電(あるいは発振)パルス数やレーザ装置の稼働時間をそれぞれ示す情報が含まれる。
このような保守情報は、オペレータによる上記保守情報取得命令や特定のイベントなどの予め設定されたイベントが発生する毎にレーザ制御装置10によって取得される。
ここで、特定のイベントには、以下の内容が含まれている。
(1)一定時間経過、一定運転時間経過、一定放電パルス数の発振。
(2)エラーまたはワーニングの発生。
(3)メイテナンス作業の完了(操作記録)、ガス交換などのレーザ装置固有の定期作業の完了。
一方、上記保守情報取得命令には、「BEAM」、「WDIA」、「POWER」および「WLC」をそれぞれ示す命令が含まれている。
「BEAM」を示す命令は、高電圧、放電エネルギー、ビーム状態(レーザの波長、レーザの線幅)をそれぞれ示す情報を上記保守情報としてレーザ制御装置10に取得させる場合に用いられる。
「WDIA」を示す命令は、波長制御情報およびモニタモジュールの出力であるモニタ情報を上記保守情報としてレーザ制御装置10に取得させる場合に用いられる。
「POWER」を示す命令は、nバースト分の電源のモニタ状態(放電電圧、放電エネルギー)を示す情報を上記保守情報としてレーザ制御装置10に取得させる場合に用いられる。
「WLC」を示す命令は、nバースト分のビーム状態(レーザ光の波長、レーザ光の線幅)を示す情報を上記保守情報としてレーザ制御装置10に取得させる場合に用いられる。
ここで、レーザ制御装置10によって取得されてメモリ17Aに記憶される、イベントに応じた保守情報の一例を図3に示す。
図3において、符号71で示される項目はイベントを示し、符号71Aはイベントの名称を示し、符号71Bで示される項目はイベントの内容を示している。
符号72で示される項目はイベント毎の保守情報を示している。
この実施形態では、符号E1〜E11で示すように11通りのイベントに応じて保守情報がメモリ17Aに記憶される。
ここで、符号E1〜5の行におけるビーム状態を示すデータは、ガス圧、レーザ光の波長およびレーザ光の線幅を示している。
符号E3の行におけるエラーコード(*1)は、エラー内容に応じたデータを示している。
符号E4の行におけるエラーコード(*2)は、光品位の異常内容に応じたデータを示している。
符号E6の行における各モジュールの保守情報は、消耗品交換後の時間、パルス数を示している。
符号E7の行におけるレーザの制御状態を示すデータは、交換したものが手動であるか、あるいは露光機と連動しているかを示している。
符号E8の行におけるWLはレーザ光の波長を示し、BWはレーザ光の線幅を示している。
符号E9の行における波長制御情報は、レーザ光の波長が一定となるように制御するためのパラメータを示し、モニタデータはレーザ光の波長を計測するモニタモジュールによるモニタ結果(モニタデータ)を示している。
符号E10の行における電源のモニタ情報は、要求発行後のnバースト分の放電電圧、および放電エネルギーを示している。
符号E11の行におけるビーム状態を示すデータ(*3)は要求発行後のnバースト分のレーザ光の波長、およびレーザ光の線幅を示している。
符号E8〜11におけるLog取得要求操作端末操作とは、ハンディターミナル19による保守情報取得命令の入力操作のことである。
なお、上述した保守情報は装置IDと組みになって(対になって)、メモリへの記憶やデータ通信などのデータ処理が行われる。そこで、以降の説明においては、上述した「保守情報」を「保守データ」とし、「この保守データと装置IDとが組みになったもの」を新たな「保守情報」とする。従って、保守情報は装置IDを含むものとし、必要に応じて装置IDが含んでいる旨を併記する。
ここで定義した内容において、保守データはレーザ制御装置10と監視端末20との間のみでデータ通信され、一方、保守情報は、監視端末20とサーバ装置30との間、および後述するようにサーバ装置30と表示端末40との間でそれぞれデータ通信されるので、用語が混乱することはない。
図4は、監視端末20の詳細な構成図を示している。
監視装置20は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータから構成され、図4に示すように、中央処理装置(以下、CPUという。)21と、外部記憶装置22と、メインメモリ23と、入力装置24と、表示装置25と、シリアル/パラレル通信ポート26と、ネットワークインタフェース(以下、ネットワークIFという。)27とがバス28を介してそれぞれ接続されている。
外部記憶装置22は、磁気ディスク、光ディスク、フレキシブルディスクなどの記憶手段から構成され、CPU21が保守情報を取得するための処理手順を示すプログラムを含む各種のプログラム、必要に応じて保守情報を格納する。
メインメモリ23は、RAM等の記憶手段から構成され、外部記憶装置22からロードされたプログラム、CPU21によって取得された保守情報等の各種のデータを記憶する。
入力装置24は、キーボードやマウスなどの入力手段で構成され、所定のプログラムの起動を含む各種の命令を与えるためのものである。
表示装置25は、ディスプレイ等の表示手段で構成され、所定の表示情報を表示する。勿論、保守情報が表示される場合もある。
シリアル/パラレル通信ポート26は、レーザ制御装置10との間で、シリアルあるいはパラレルの伝送方式によりデータの送受信を行う。因みに、レーザ制御装置10との間のデータ通信は、例えば、10BASEケーブルや100BASEケーブルを使用したイーサネット(登録商標)を介して行われる。
ネットワークIF27は、所定の通信プロトコルに従って、ネットワーク50を介してサーバ装置30との間でデータの送受信を行う。
CPU21は、バス28を介して上記各構成要素22〜27を制御する。例えば、CPU21は、イベントが発生する毎に、シリアル/パラレル通信ポート26を介して入力されたレーザ制御装置10からの保守情報(装置IDを含む)を、メインメモリ23に格納すると共にネットワークIF27を介してサーバ装置30へ送信する。
図5は、サーバ装置30の詳細な構成図を示している。
サーバ装置30は、コンピュータから構成され、図5に示すように、CPU31と、ネットワークIF32と、データベース33と、外部記憶装置34と、メインメモリ35とがバス36を介してそれぞれ接続されている。
ネットワークIF32は、所定の通信プロトコルに従って、監視端末20および表示端末40との間でデータの送受信を行う。
データベース33は、ネットワークIF32を経て入力された保守情報を蓄積する。このデータベース33の内容は後述する。
外部記憶装置34は、例えばデータベース33の内容を更新するための処理手順、データベース33の内容に基づく出力情報を生成するための処理手順を含む各種のデータ処理の処理手順を示すプログラムを格納する。
メインメモリ35は、RAM等の記憶手段から構成され、外部記憶装置34からロードされたプログラムを記憶する記憶領域、CPU31による出力データの生成などデータ加工する際に必要な記憶領域を備えている。
CPU31は、バス36を介して上記各構成要素32〜35を制御する。例えば、CPU31は、ネットワークIF32を介して入力された監視端末20からの保守情報のうちの保守データを、当該装置IDに対応付けてデータベース33に蓄積すると共に、当該保守情報をネットワークIF32を介して表示端末40へ送信する。また、CPU31は、データベース33の内容を基に、データを加工して出力データを生成し、該生成された出力データをネットワークIF32を介して表示端末40へ送信する。
ここで、データベース33の内容の一例を図6に示す。
データベース33には、図6に示すように、複数の装置ID#1〜#nの各装置ID毎に保守データが蓄積される。
同図6において、符号110で示される項目はイベントを示し、上述した図3のイベント項目71に対応し、符号120で示される項目はイベント毎の保守データ(レーザ装置の状態を示す情報)を示し、上述した図3の項目72の記憶内容に対応している。そして、上述した図3の項目72の記憶内容と図6の項目120の記憶内容とは整合性が保たれるようになっている。
図7は、表示端末40の詳細な構成図を示している。
表示端末20は、パーソナルコンピュータなどのコンピュータから構成され、図7に示すように、CPU41と、ネットワークIF42と、外部記憶装置43と、メインメモリ44と、表示装置45と、入力装置46とがバス47を介してそれぞれ接続されている。
ネットワークIF42は、所定の通信プロトコルに従って、ネットワーク50を介してサーバ装置30との間でデータの送受信を行う。
外部記憶装置43は、保守情報を表示装置45に表示させるための処理手順を示すプログラムを含む各種のプログラムを格納する。
メインメモリ44は、RAM等の記憶手段から構成され、ネットワークIF42を介して入力されたサーバ装置30からの出力データ(保守情報)、入力装置46から入力された指令等のデータ、外部記憶装置43からロードされたプログラムを記憶する。
表示装置45は、ディスプレイ等の表示手段で構成され、サーバ装置30から送信された出力データを表示する。なお、ここでは、サーバ装置30からの出力データを表示装置45に表示する場合を考えるので、以降の説明においては、出力データは、表示データとする。
入力装置46は、キーボードやマウスなどの入力手段で構成され、所定のプログラムの起動を含む各種の命令を与えるためのものである。
CPU41は、バス47を介して上記各構成要素42〜46を制御する。例えば、CPU41は、ネットワークIF42を介して入力されたサーバ装置30からの表示データを、メインメモリ23に格納すると共に表示装置45に表示させる。
ところで、ネットワーク50を介してのデータ通信はOSI参照モデルに準拠した通信プロトコル、例えばTCP/IP通信プロトコルに従って行われるようになっているので、上述した監視端末20のネットワークIF27、サーバ装置30のネットワークIF32、表示端末40のネットワークIF42は、TCP/IP通信プロトコルに従ってデータ通信ができるようになっている。
なお、ネットワーク50が電話回線の場合には、上記各ネットワークIFには、通信制御装置(CCU)および網制御装置(NCU)から成るモデムが必要となる。
次に、上述したレーザ装置管理システムにおける保守情報の表示について図8および図9を参照して説明する。
なお、図8はレーザ装置管理システムを機能的に表現した図を示し、図9はレーザ装置管理システムの処理動作を示すシーケンス図を示している。
ここでは、以下の条件で処理する場合を想定している。
レーザ制御装置10と監視端末20とはLANなどの通信回線で接続されていないものとする。
監視端末20は、外部記憶装置22から通信プログラム211をメインメモリ23にロードして実行する。
サーバ装置30は、外部記憶装置34からデータベース更新処理機能212と表示データ作成及び通信処理機能213とをそれぞれ実施するためのプログラムをメインメモリ35にロードして実行する。
表示端末40は、外部記憶装置43から通信及び表示プログラム214をメインメモリ44にロードして実行する。
表示端末40を利用する利用者は、レーザ制御装置10の保守情報を必要としている者、例えば保守要員であるとする。
今、予め決められたイベントとしての例えばガス交換、あるいは半導体製造装置60がアラームを発生して異常停止するなど、予め設定されたイベントが発生した場合(図9のS1参照)、レーザ制御装置10においては、ユーティリティ制御部11、波長制御部12およびエネルギー制御部12は、自己の制御部による監視結果を示す情報を保守データとして取得して、LAN15Aを介して主制御部14へ送信する。
主制御部14は、受信した保守データと監視しているレーザ装置の装置IDを対応付けて保守情報としてメモリ17Aに記憶する(図9のS2参照)。
オペレータは、予め決められたイベント毎(例えばガス交換毎)、あるいは半導体製造装置60の異常停止した際に、レーザ制御装置10に対してハンディターミナル19を操作して保守情報取得命令を与える。具体的には、上述した図3に示した符号E1〜符号E11で示される全てのイベントまたは任意の所望のイベントについての保守情報を取得させるべく命令を入力する。
レーザ制御装置10は、図8に示すように、与えられた指令に基づいて、メモリ17Aに記憶されている保守情報をフレキシブルディスク(FD)等の外部記憶媒体に書き込みを行う(処理P1)
次に、オペレータは、上記処理P1で保守情報が書き込まれた外部記憶媒体を監視端末10上の外部記憶装22置に挿入し(処理P2)(図9のS3参照)、その後、監視端末10の入力装置24を操作してデータ収集用プログラムを起動させる。
CPU21は、データ収集用プログラムを実行することにより、外部記憶装置22に挿入された外部記憶媒体から保守情報をメインメモリ23に読み込むと共に、通信プログラム211を実行することにより、読み込んだ保守情報をネットワークIF27を介してネットワーク50へ送信する(処理P3)(図9のS4参照)。ネットワークIF27から送信される送信データはネットワーク50を介してサーバ装置30へ送信される(処理P4)。
なお、図8においては、監視端末20は、1つのレーザ制御装置10からの保守情報のみをデータ処理するようになっているが、複数のレーザ制御装置からの保守情報をデータ処理することもできる。
サーバ装置30では、データベース更新処理機能212によって、ネットワークIF32を介して受信した受信データ(つまり保守情報)をデータベース33に保存する(処理P5)(図9のS5参照)。
保守情報のデータベース33への保存に際しては、装置ID毎に保存データが保存されるようになっているので、複数の監視端末から同時に保守情報が送信されてきた場合には、受信した保守情報に含まれている装置IDを基に、どのレーザ装置からの保守データであるかを認識して、当該装置ID毎に、対応する保守データの該当する内容を更新する。
サーバ装置30は、データベースを更新した場合には、表示データ作成&通信機能213によって、更新後のデータベースに基づいて、表示端末40へ出力する表示データを作成する(処理P6)(図9のS6参照)。この表示データには装置IDも含まれている。
このような表示データは、監視端末20から送信された保守情報に基づいてデータベースが更新される毎のタイミングで作成され、しかも、当該更新されたデータベースの内容に基づいて予め設定されたフォーマットに従って作成される。
そして、サーバ装置30は、作成した表示データを、表示データ作成&通信機能213によって、ネットワークIF32を介して表示端末40へ送信する(図9のS7参照)。この送信された表示データは、ネットワーク50を介して表示端末40に入力される(処理P7、P8)。
表示端末40では、ネットワークIF42を介して表示データを受信すると、この表示データをメインメモリ44に記憶すると共に、外部記憶装置からメインメモリ44に表示プログラムをロードして実行する。
次に、表示端末40は、表示プログラムを実行することにより、メインメモリ44に記憶されている表示データを解釈して表示装置45に表示する(処理P9)(図9のS8参照)。
ここで、表示内容の一例を以下に示す。
(1)保守部品の交換後の使用時間、放電パルス数をトレンド表示する。
(2)レーザ光の波長や放電電圧などの光品質に関連する値のバラツキをトレンド表示する。
(3)放電パルス数やレーザ装置の稼働時間などの生産に関連する情報をトレンド表示する。
上述した処理を終了した時点では、表示端末40の表示装置45に表示されているのは、サーバ装置30によって作成されたデフォルトの表示データに基づく表示内容である。
そこで、表示端末40を利用している利用者は、デフォルトの表示データには含まれないデータ例えば過去の履歴情報を要求する場合には、入力装置46を操作して、表示すべくレーザ装置(レーザ制御装置)の装置IDと共に、何れのイベントについての履歴情報を要求するかということを入力する。
この要求指示は、ネットワークIF42、ネットワーク50を介してサーバ装置30に送信される(処理P10、P11)。
サーバ装置30では、表示端末40からの要求に応じて、データベース33から該当するイベントについての保守データの履歴を読み出して、表示データを作成する。この表示データは、上述した処理P7、P8と同様に、ネットワークIF32、ネットワーク50を介して表示端末40に送信される。
表示端末40では、上記処理P9と同様に、履歴が表現されている表示データを表示する。
この場合の履歴の表示内容の一例を以下に示す。
(1)放電(あるいは発振)パルス数を折れ線グラフ形式で表示する。
(2)エラー履歴を表形式で表示する。
これによって、長期的な保守データの傾向を知ることができる。
上述したように、レーザ装置に関係するイベントが発生する毎に、当該イベントに応じた保守情報に基づいてデータベースが更新されると共に、該更新後のデータベースに基づいて表示データが作成され、さらに例えば保守要員が利用している表示端末に表示されるので、当該保守要員は、表示された内容を参照して、部品の交換やエラー箇所の修理等の保守作業を実施することが可能となる。
次に、このような保守情報に基づいた保守作業の実施について図10を参照して説明する。
ここでは、レーザ装置としてのガスレーザ装置において、放電回数つまりパルス数が要因となって劣化(消耗)する部品(例えば放電電極)の保守作業を例にして説明する。
図10において、基準となる時点をt0とし、一定期間経過した時点を時点t1、時点t2、時点t3、時点t4とする。また、時点t3は従来における例えば定期保守点検の時期であるとする。
さて、時点t0から新たな部品を用いて継続的にレーザ発振されている場合には、表示端末40によって、上述したように、保守部品の交換後の使用時間や、放電パルス数のトレンド表示、あるいはレーザ光の波長や放電電圧などの光品質に関連する値のバラツキのトレンド表示を行うことができる。
このため、保守要員は、このようなトレンド表示を参照することにより、例えば時点t2の近傍において、時点t2を経過した時点t5で部品交換時期であると予測(ケース1)したり、あるいは例えば時点t3の近傍において、時点t3を経過した時点t6で部品交換時期であると予測(ケース2)することができる。
このようにして部品交換時期であると予測した時点t5あるいは時点t6において、保守要員は、レーザ装置が設置されている現場で部品交換などの保守作業を実施することができる。
これに対し、従来においては、定期的に保守作業を実施するようにしているので、例えば時点t3でレーザ装置が設置されている現場に出向いて、部品交換をしていた。しかし、上記ケース1のように時点t5で部品交換しなければならない場合であっても、時点t3でしか部品交換されないこととなり、このため、時点t5〜時点t3の期間中においては、レーザ出力特性が低下し、最終的な製品の品質も保証されないことになる。
一方、上記ケース2のように時点t6で部品交換をしても良い場合であっても、時点t3で部品交換しなけらばならないこととなり、このため、この時点t3において品質上何ら問題なく、時点t5まで使用することができる部品を交換しなければならず、資源(部品)を有効に利用することができない。
なお、上記実施形態では、サーバ装置30は、データベースの更新毎のタイミングで、更新後のデータベースに基づいて表示データを作成するようになっているが、これに限定されることなく、次のようにしても良い。
すなわち、データベースが更新されなくとも、一定時間経過(つまり一定時間毎)などのイベントに基づいて表示データが作成されるようにしても良い。
また、上記実施形態では、サーバ装置30は、更新後のデータベースに基づいて表示データを作成して、表示端末40へ自動送信するようにしているが、これに限定されることなく、次のようにしても良い。
すなわち、サーバ装置30は、表示端末40から送信されたレーザ装置の装置IDおよび表示データ更新要求を受信し、この更新要求に応答して、表示データを作成して表示端末40へ送信する。この場合は、表示端末40からの表示データ更新要求の受信毎のタイミングで表示データが作成され、しかも要求内容に応じた表示データが作成される。
また、上記実施形態では、監視端末20と表示端末40とがそれぞれ独立した構成になっているが、これに限定されることなく、監視端末20の機能と表示端末40の機能とを1つの端末で実現するようにしても良い。
さらに、上記実施形態では、監視端末20、サーバ装置30および表示端末40は、1つのネットワーク50に接続されているが、これに限定されることなく、これらはネットワーク接続が可能で有れば、グローバル的に接続されていても良い。
例えば、第1のネットワークに監視端末20およびサーバ装置30が接続され、第2のネットワークに表示端末40が接続され、さらに第1のネットワークと第2のネットワークとが通信回線で接続されて、結果的に、サーバ装置30と表示端末40とがデータ通信を実施することができれば良い。
このように表示端末40は、ネットワーク接続が可能で有れば、監視端末20の近傍以外やの場所、サーバ装置の近傍以外の場所であっても構わない。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を得ることができる。
(1)レーザ装置の状態を示す情報についての緻密なデータ収集が可能になるため、従来において突発的に発生していた不具合のうちの幾つかは事前に予測可能になる。
(2)緻密なデータ収集が可能になるため、消耗部品の寿命についての正確な予測が可能になる。このため、従来において定期的に部品交換していた消耗部品であっても、性能上使用可能な場合は部品交換をする必要がないこととなり、資源(部品)を有効に利用することができる。
(3)レーザ装置の状態についての詳細な情報を緻密な間隔(定期的)で収集することができるので、レーザの状態をより緻密にチューニングすることが可能になる。よって、レーザ出力特性などの性能を長期的に維持することができると共に、部品の長寿命化を図ることができる。
[第2の実施の形態]
図11は、第2の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成図を示している。
このレーザ装置管理システムは、図1に示した第1の実施形態のレーザ装置管理システムの構成において、半導体製造装置60Aを追加し、複数の半導体製造装置60、60A(つまりレーザ制御装置10、10A)と監視端末20とがLAN80を介して接続された構成になっている。なお、同図において、図1に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一符号を付している。
この第2の実施形態においては、基本的には、第1の実施形態と同様の処理が行われるものの、多少異なっている処理もある。
次に、この異なっている処理について、レーザ装置管理システムを機能的に表現した様子を示している図12を参照して説明する。
なお、レーザ制御装置10、10Aは、外部記憶装置17Bから通信プログラム215、216をメインメモリ23にロードして実行する(図2参照)。
上述した第1の実施形態では、レーザ制御装置10から監視端末20への上記保守情報の転送に外部記憶媒体(フレキシブルディスク)を用いているのに対し、第2の実施形態では、レーザ制御装置10、10Aは、上記保守情報をLAN80を介して監視端末20へ送信する(処理P81)。この処理P81が終了した後は、図8を参照して説明した第1の実施形態と同様の処理が行われる(処理P3〜P11)。
このようなレーザ装置管理システムにおいては、上述したように一定時間経過、一定放電パルス数の発振などの特定のイベント発生時に、レーザ制御装置10がレーザ装置から保守情報を取得して、LAN80を介して監視端末20へ送信することにより、その後、第1の実施形態と同様の処理が実施される。従って、当該特定のイベント発生毎に定期的に保守情報がサーバ装置30へ送信され、さらに表示端末40に表示されることになる。
勿論、第1の実施形態と同様に、レーザ制御装置におけるオペレータによるハンディターミナル19の保守情報取得命令の入力指示に基づいて、保守情報を取得することもできる。
なお、第2の実施形態では、上記特定のイベント以外に、ネットワーク50に接続されている端末、例えば表示端末40の入力装置46による所望の装置IDとともに保守情報取得命令の入力指示が行われ場合に、保守情報を取得するようにしても良い。この場合の装置IDおよび保守情報取得命令は、ネットワーク50を介して監視端末20に入力され、さらに監視端末20からLAN80を介して、当該所望の装置IDで示されるレーザ装置を制御しているレーザ制御装置10へ転送される。
勿論、監視端末20を利用している利用者が、監視端末20の入力装置46を操作して、所望の装置IDとともに保守情報取得命令を入力して、保守情報を要求しても良い。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに第2の実施形態では、例えば一定の放電パルス数発振などの特定のイベントが発生する毎に、レーザ装置の状態を示す情報(つまり保守情報)が、データベース化されかつ表示端末40に表示されるので、上記第1の実施形態と比較して、表示端末40を利用している保守要員は、定期的に表示される表示内容によって、レーザ装置の状態を定期的にかつ正確に把握することができる。
このとこは、保守要員は、表示内容を基にレーザ装置の不具合や部品の寿命を早めに把握することができることを意味している。
[第3の実施の形態]
図13は、第3の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成図を示している。
第3の実施形態では、サーバ装置30によって、データベース内の保守情報に基づいて半導体製造装置あるいはレーザ装置の状況を判定し、必要に応じて警告を保守要員に対して通知するようにしたシステムを想定している。
このレーザ装置管理システムは、図11に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムの構成において、監視端末20および表示端末40を削除し、監視&表示端末90を追加した構成になっている。なお、同図において、図1に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一符号を付している。
監視&表示端末90は、図4に示した監視装置20と同様のハードウェア構成になっており、監視端末20の機能および表示端末40の機能を有している。
係る構成のレーザ装置管理システムを機能的に表現した様子を図14に示す。この図14においては、半導体製造装置については省略している。
同図14において、監視&表示端末90は、外部記憶装置22からメインメモリ23に、監視端末通信プログラム221および表示端末通信&表示プログラム222をロードし、プログラム221を実行することにより、上記監視端末20と同様の機能を果たし、一方、プログラム222を実行することにより、表示端末40と同様の機能を果たす。
サーバ装置30は、外部記憶装置34からメインメモリ35に、データベース更新処理機能212、装置状況判定機能223および警告通知機能224をそれぞれ示すプログラムをロードし、これらのプログラムを実行することにより、該当する機能を遂行する。
装置状況判定機能223は、データベース33に蓄積された保守情報を基に、レーザ装置にトラブルが発生しているか、または近い将来トラブルが発生しそうであるかを判定する機能である。
警告通知機能224は、装置状況判定機能223の判定を受けて、レーザ装置の状況を警告情報としてネットワーク50を介して監視&表示端末90に通知する機能である。
監視&表示端末90は、LAN80を介して転送されてきたレーザ制御装置からの保守情報を受信すると、監視端末通信プログラム221を実行することにより、当該保守情報をネットワーク50を介してサーバ装置30へ転送する。
次に、第3の実施形態でのレーザ装置管理システムの処理について上記図14および図15を参照して説明する。なお、図15は、処理動作を示すシーケンス図を示している。
図示しないレーザ制御装置は、イベントが発生すると(図15のS11参照)、レーザ装置に関する保守情報を取得して(図15のS12参照)、LAN80を介して監視&表示端末90へ転送する(図15のS13参照)。
監視&表示端末90は、監視端末通信プログラム221を実行することにより、受信した保守情報をネットワーク50を介してサーバ装置30へ転送する(処理P301、P302)(図15のS14参照)。
サーバ装置30では、ネットワーク50を介して転送されてきた保守情報を受信すると、データベース更新処理機能212によって、当該保守情報を基にデータベース33を更新する(処理P303)(図15のS15参照)。
次に、サーバ装置30は、装置状況判定機能223によって、データベース33に蓄積された保守情報を基にレーザ装置の状況を判定(つまり、レーザ装置の状態を診断)すると共に(処理P304)(図15のS16参照)、警告通知機能224によって、当該判定結果に基づくレーザ装置の状況を警告情報として、ネットワーク50を介して監視&表示端末90へ通知する(処理P305、P306)(図15のS17参照)。
ところで、監視&表示端末90では、ネットワーク50を介して転送されてきたサーバ装置30からの警告情報を受信すると、表示端末通信&表示プログラム222を実行することにより、当該受信した警告情報に基づく警告内容を表示装置に表示する。
これによって、監視&表示端末90の表示装置を参照している利用者、たとえば保守要員者は、表示された警告内容を基に、レーザ装置のトラブルを早期に発見して、所定の保守作業を行うことができる。
ところで、装置状況判定機能223によるレーザ装置の状態の判定には、各種の方法があるので、これらの判定方法について説明する。
(1)保守データと予め設定された判定基準とを比較し、この比較結果に応じて、レーザ装置の状況を判定する。たとえば、保守データに含まれる例えば「放電(あるいは発振)パルス数」と判定基準となるパルス数とを比較し、放電(あるいは発振)パルス数が判定基準値を超えていた場合には、その旨を、一方、放電(あるいは発振)パルス数が判定基準値の例えば70%や80%に達していた場合は、その旨を、判定結果とする。
ここで、具体的な判定例を下記に示す。
(A)「消耗部品の稼働時間や放電(あるいは発振)パルス数が規定の値を超えた又は近づいた」という旨の判定。
この判定は、消耗部品の寿命を予測していることを意味し、実際の値が規定の値を超えた場合には消耗部品は寿命に達して部品交換が必要であることを意味し、一方、実際の値が規定の値に近接している場合は、消耗部品は近い将来寿命に達することを意味している。しかし、定期的に保守情報を収集しているので、実際の値が規定の値を超える以前に、消耗部品が近い将来寿命に達するということを把握することができるので、早急に対処することが可能となる。
(B)「装置稼働時間、放電(あるいは発振)パルス数が規定の定期メンテナンス間隔を超えた又は近づいた」という旨の判定。
(2)過去一定期間中に発生したイベントに応じて記憶されている保守データに含まれる「放電(あるいは発振)パルス数」に基づいて、時系列的な変化つまり、時間(期間)に対する放電パルス数の特性を示すグラフを求め、この特性グラフの傾斜の割合を基に、レーザ装置の状態を判定するようにする。この特性グラフの傾斜の割合率が、予め設定された傾斜の割合を超えた場合には、異常である旨を、一方、予め設定された傾斜の割合よりも小さい場合は、その旨を、判定結果とする。
具体的な判定例を下記に示す。
(A)「レーザ光の波長や放電電圧などの光品質に関連する値のバラツキが規定の値を超えた又は近づいた」という旨の判定。
なお、この場合、判定せずに、上記特性グラフを長期トレンド情報として出力するようにしても良い。
上記第3の実施形態では、サーバ装置30は、監視&表示端末90へ警告情報を送信するようになっているが、これに限定されることなく、次のようにしても良い。
すなわち、ファクシミリ(FAX)や電子メール(E−mail)によって、上記監視&表示端末90または予め設定された端末へ警告情報を送信する。
この場合、上記予め設定された端末は、監視&表示端末90が設置されている構内においてネットワーク50と接続された端末でも良いし、ネットワーク50と単独で接続されている端末でも良い。
また、サーバ装置30は、装置IDに対応して、FAX番号や電子メールアドレスなどの通知先を記憶している必要がある。これによって、サーバ装置30は、データベース内の保守情報を基に判定した判定結果(つまりレーザ装置の状況)を警告通知する場合に、当該保守情報に含まれている装置IDに対応して記憶されているFAX番号や電子メールアドレスを取得して、この通知先へ警告情報を送信することができる。
以上説明したように、第3の実施形態によれば、上記第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに第3の実施形態では、サーバ装置40の判定処理による判定結果が警告情報として表示装置40に表示されるので、レーザ装置の不具合や部品の寿命を保守要員自身が把握するようにした上記第2の実施形態と比較して、保守要員は、表示装置40に表示された表示内容を監視することにより、レーザ装置の不具合や部品の寿命を早期に発見することができる。また、レーザ装置の不具合や部品の寿命の警告内容によっては、保守作業を実施するなどして、トラブルに迅速に対応することができる。
[第4の実施の形態]
第4の実施形態に係るレーザ装置管理システムは、図11に示した第2の実施形態と同様の構成になっている。
この第4の実施形態では、ネットワーク50はインターネットであるものとし、保守情報などの各種の情報の漏洩を防止するために通信データを暗号化してデータ通信するようにしたシステムを想定している。
図16は、第4の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に表現した図を示している。なお、図16においては、半導体製造装置については省略している。
このレーザ装置管理システムは、図12に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムの機能構成において、次の機能を追加した構成になっている。
監視端末20は暗号化処理機能231を有している。サーバ装置30は復号化処理機能232および暗号化&復号化処理機能233を有している。表示端末40は暗号化&復号化処理機能234を有している。これら各機能を実施するための処理手順を示すプログラムは、該当する構成要素の外部記憶装置に格納され、必要に応じて、メインメモリにロードされ実行される。
この第4の実施形態においては、基本的には、図12に示した第2の実施形態と同様の処理が実施されるものの、データを送受信するに際し、暗号化または復号化を実施する点で第2の実施形態と異なっている。
次に、第2の実施形態と異なる処理について図16を参照して説明する。
すなわち、監視端末20は、レーザ制御装置からの保守情報を受信すると、外部記憶装置22からメインメモリ23に、暗号化処理機能231を実施するための処理手順を示すプログラムをロードして実行することにより、受信した保守情報について暗号化処理を施した後、サーバ装置30へ転送する。
サーバ装置30は、暗号化された保守情報を受信すると、復号化処理機能232によって、この暗号化された保守情報について復号化処理を施す。この復号化された保守情報を基にデータベース33は更新される。
そして、サーバ装置30は、データベース内の保守情報に基づいて作成した表示データを、暗号化&復号化処理機能233によって暗号化する。この暗号化された表示データは、ネットワーク50を介して表示端末40へ転送される。
表示端末40では、転送されてきた暗号化された表示データを、暗号化&復号化処理機能234によって復号化した後、表示装置45に表示する。
なお、表示端末40は、サーバ装置30に保守情報取得を要求する場合は、装置IDおよび保守情報取要求を得暗号化&復号化処理機能234によって暗号化した後、データ転送する。一方、サーバ装置30では、暗号化された装置IDおよび保守情報取要求を、暗号化&復号化処理機能233によって復号化して、表示データの作成を実施することになる。
なお、第4の実施形態においては、監視端末20および表示端末40とサーバ装置30のそれぞれに対となる圧縮/伸長処理機能を追加し、この圧縮/伸長処理機能を用いることによって、送信時に、送信データに対して圧縮処理を施し、一方、圧縮されたデータに対して、受信時に伸長処理を施すことができる。
以上説明したように、第4の実施形態によれば、上記第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに第4の実施形態では、レーザ装置についての保守情報は、データ圧縮および暗号化の処理が施されて、監視端末20からサーバ装置30へ、またサーバ装置30から表示端末40へ送信されるので、サーバ装置30と監視端末20および表示端末40との間に使用されるネットワーク50は、専用回線を使用する必要はなく、インターネットなどの安価な公衆回線を使用することができる。
また、保守情報がデータ圧縮されてデータ通信されるので、通信データ量を削減し、通信時間を短縮することができる。
[第5の実施の形態]
図17は、第5の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成図を示している。
このレーザ装置管理システムは、図11に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムの構成において、監視端末20と同様の機能を果たす監視端末20Nと、表示端末40と同様の機能を果たす表示端末40Nとを追加した構成になっている。なお、同図において、図11に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一符号を付している。
この第5の実施形態では、複数の監視端末および複数の表示端末がネットワーク50に接続され、監視端末を利用するユーザも表示端末を利用するユーザも、いわゆる複数のクライアントが保守情報に基づく表示データを参照するために、サーバ装置にアクセスするようにしたシステムを想定している。
図18は、レーザ装置管理システムを機能的に表現した図を示している。この図18においては、半導体製造装置については省略している。
このレーザ装置管理システムは、図16に示した第4の実施形態のレーザ装置管理システムの機能構成において、サーバ装置30にアクセス制御機能241、242を追加した構成になっている。これら各機能を遂行させるためのプログラムは、それぞれ該当する構成要素の外部記憶装置に格納され、必要に応じてメインメモリにロードされ実行される。
アクセス制御機能241は、複数の監視端末からのアクセスを制御するものであり、アクセス制御機能242は、複数の表示端末からのアクセスを制御するものである。勿論、2つのアクセス制御機能に分けることなく、1つのアクセス制御機能によって、複数の監視端末及び表示端末からのアクセスを制御するようにしても良い。
この第5の実施形態においては、基本的には、図16に示した第4の実施形態と同様の処理が実施されるものの、サーバ装置30に対するアクセスを制御する点で第4の実施形態と異なっている。
次に、第4の実施形態と異なる処理について図19を参照して説明する。なお、図19はサーバ装置にけるアクセス制御の処理動作を示すフローチャートを示している。
最初に、複数の監視端末20、20Nや複数の表示端末40、40などの複数のユーザは、サーバ装置30に対してアクセス許可を要求する場合は、ユーザIDおよびパスワードを入力してサーバ装置30へ送信する。
ここでは、表示端末40がアクセス許可要求を発行するものとし、この表示端末40においては、監視端末20の管理下にある半導体製造装置あるいはレーザ装置のうちの、装置ID=#1で示される装置についての表示データを要求することができるものとする。また、ユーザID=XX40、パスワード=YY40を有するユーザAは、サーバ装置30に対するアクセス権を有する正当なユーザであるものとする。
また、サーバ装置30においては、ユーザID=XX40とパスワード=YY40と装置ID=#1とが対応付けられて記憶されているものとする。
サーバ装置30は、ユーザAからのユーザID(XX40)及びパスワード(YY40)を受信した場合(ステップS21)、自己に記憶されているユーザIDとパスワードの組み合わせのデータに基づいて、受信したユーザIDとパスワードは正当な組み合わせか否かを判断し(ステップS22)、正当であると判断した場合は、当該ユーザに対して装置IDを要求する。
これに応答した前記ユーザは、半導体製造装置あるいはレーザ装置を示す所望の装置IDを入力してサーバ装置30へ送信する。なお、ステップS22において正当な組み合わせであると判断された場合は、当該ユーザAは、サーバ装置30に対するアクセス権を有する正当なユーザであることになる。
サーバ装置30は、ユーザAの入力による所望の装置IDを受信した場合(ステップS23)、自己に記憶されている装置IDとユーザIDの組み合わせのデータに基づいて、前記受信した装置IDと既に受信しているユーザID(XX40)は正当な組み合わせか否かを判断する(ステップS24)。
ステップS24において、装置ID「#1」とユーザID「XX40」の組み合わせが正当であると判断したサーバ装置30は、当該ユーザAに対してアクセス許可を通知する(ステップS25)。
一方、ステップS22においてユーザAからのユーザID及びパスワードの組み合わせが不当な場合、ステップS24において、ユーザID「XX40」と他のレーザ装置を示す装置ID(#2)の組み合わせが不当な場合、サーバ装置30は、当該ユーザAに対してアクセス禁止を通知する(ステップS26)。
アクセス許可を受信したユーザAは、イベントに応じた保守情報に基づく、デフォルトの表示データ、あるいは過去の履歴情報の表示データなどの保守情報に関する表示データの要求をサーバ装置30に送信することができる。
なお、上記第5の実施形態では、アクセス許可が与えられた後、保守情報に関する表示データの要求を行うようにしているが、これに限定されることなく、当該表示データの要求と共に装置IDをサーバ装置30へ送信するようにしても良い。
この場合、アクセス許可と判断された場合には該当する装置IDに対応する表示データが作成されて、ユーザに対して送信され、一方、アクセス禁止と判定された場合はその旨がユーザに通知される。
以上説明したように、第5の実施形態によれば、上記第4の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、第5の実施形態では、サーバ装置30は、装置ID、ユーザID、パスワードを基にユーザを認証した上で、表示データ(つまり保守情報)を要求元に送信するようにしているので、複数のユーザからの表示データの送信要求がサーバ装置30に送信された場合であっても、異なるユーザ間でのデータ漏洩を防止することができる。例えば、ユーザAの表示端末に、ユーザBが保守および管理すべきレーザ装置についての表示データが表示されるという事態を防止することができる。この場合は、ユーザAの表示端末には、当該ユーザAが保守および管理すべきレーザ装置についての表示データが表示される。
さらに第5の実施形態によれば、サーバ装置30にアクセスする表示端末40は、装置ID、ユーザID、パスワードを基に認証された上で、データ圧縮および暗号化された表示データを受信するようになっているので、データの機密性が確保される。このことは、表示端末40としては汎用コンピュータを使用することができ、またネットワーク50としては汎用の通信回線、例えば公衆回線を使用することができることを意味している。
[第6の実施の形態]
第6の実施形態に係るレーザ装置管理システムは、図11に示した第2の実施形態と同様の構成になっている。
この第6の実施形態では、監視端末20および表示端末40によって、各端末の機能を遂行するためのプログラムをサーバ装置30からダウンロードし、このダウンロードしたプログラムを実行するようにしたシステムを想定している。
図20は、第6の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に表現した図を示している。
この遠隔保守システムは、図12に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムの機能構成において、監視端末20に配布プログラム実行機能251を追加し、サーバ装置30にプログラム配布機能252を追加し、表示端末40に配布プログラム実行機能243を追加した機能構成になっている。これら各機能を遂行させるためのプログラムは、それぞれ該当する構成要素の外部記憶装置に格納され、必要に応じてメインメモリにロードされ実行される。
なお、同図において、図12に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一符号を付している。また、半導体製造装置については省略している。
プログラム配布機能252は、監視端末20に対して監視端末プログラム252Aを配布し、表示端末20に対しては表示端末プログラム252Bを配布する機能である。配布プログラム実行機能251、253は配布されたプログラムを実行する機能である。監視端末プログラム252A、表示端末プログラム252Bは、バージョン毎に予め外部記憶装置34に格納される。
また、この場合のサーバ装置30には、上述した保守情報に加えて、データのプロパティ(フォーマット、項目数)および解析手法(例えば、部品の寿命の予測や、不具合の事前予測を実施するたに保守情報を解析する処理機能)そのものも保存されている。
この第6の実施形態は、基本的には、第2の実施形態と同様の処理が行われるものの、プログラム配布処理が行われる点で第2の実施形態と異なっている。
次に、サーバ装置30によるプログラム配布処理について説明する。
レーザ制御装置が実行するプログラム、例えば保守情報を取得して外部へ出力するための処理手順を示すプログラムがバージョンアップされて、データのプロパティ(フォーマット、項目数)が変更されたとする。
この場合は、監視端末20、サーバ装置30および表示端末40においても、上記バージョンアップされたプログラムの実行により有効となるデータのプロパティ(フォーマット、項目数)の整合性が取れていないとデータの解析をすることができないことになる。
そこで、第6の実施形態では、サーバ装置30において、例えば、サーバ装置の管理者によって、上記レーザ制御装置が実行するプログラムの変更内容に応じて、上記データのプロパティおよび解析手法を変更すると共に、監視端末プログラム252Aおよび表示端末プログラム252Bを変更する。
そして、サーバ装置30は、プログラムがバージョンアップされた旨を表示端末あるいは監視端末へ送信する。
例えば、表示端末40は、表示装置に画面表示された「表示端末プログラムがバージョンアップされた旨」に基づき、ユーザIDおよびパスワードなどユーザ認証に必要な情報と共に当該プログラムをダウンロードする旨を入力する。
これらのデータは、ネットワーク50を介してサーバ装置30に送信されるので、サーバ装置30は、受信したユーザIDおよびパスワードに対応する表示端末へバージョンアップされた表示端末プログラム252Bを送信する。
表示端末40では、受信したバージョンアップされた表示端末プログラム252Bを、外部記憶装置43に格納する。つまり、この表示端末プログラム252Bは、ネットワーク50を介して外部記憶装置43にダウンロードされる。
表示端末40では、配布プログラム実行機能253によって、ダウンロードされた表示端末プログラム252Bを実行することにより、新規の表示端末プログラム252B又はバージョンアップされた表示端末プログラム252Bの実行に基づいた表示データの表示を行うことができる。
同様にして、監視端末20においても、変更後のデータのプロパティを実行可能なバージョンアップされた監視端末プログラム252Aが、サーバ装置30からネットワーク50を介してダウンロードされる。
なお、従来においては、監視端末プログラム252Aや表示端末プログラム252Bを利用するために、監視端末20および表示端末40が設置されている場所で、当該プログラムのインストール作業を実施していた。また、これらの端末は複数の場所に分散されている可能性が高いため、端末の機能を変更したり、端末プログラムの保守を実施する場合には、端末が設置されている場所で該当するプログラム(例えばバージョンアップされたプログラム)のインストール作業なを実施する必要があり、面倒であった。
以上説明したように、第6の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の作用効果が得られる。
また、第6の実施形態では、表示端末40は、サーバ装置30から表示端末プログラムをダウンロードして、実行することができるので、表示端末プログラムがバージョンアップされた場合であっても、バージョンアップが行われる毎に、その表示端末プログラムをサーバ装置からダウンロードすることにより、常に最新の表示端末プログラムを実行することができる。
このため、例えば、サーバ装置30に表示端末用の表示プログラムを複数用意することによって、様々な保守情報の解析手段(例えば、部品の寿命の予測や、不具合の事前予測を実施するたに保守情報を解析する処理機能)を容易に提供することが可能となる。このことは、端末プログラムの変更および保守を容易にできることを意味している。
さらに、第6の実施形態では、サーバ装置30は、複数の工場に配置されている半導体製造装置、あるいはレーザ装置の状態情報を保存しているのみでなく、データのプロパティ(フォーマット、項目数)および上記解析手法そのものも保持しているので、サーバ装置30は、これらデータのプロパティおよび解析手法の内容に応じた表示データを、表示データ送信を要求した表示端末へ送信することができる。
このため、レーザ装置の制御ソフトウェア(つまりレーザ制御装置が実行するソフトウェア)が変更されて、データのプロパティが変更されたとしても、サーバ装置30において、表示端末プログラムの当該データのプロパティに対応する箇所を修正し、この修正済の表示端末プログラムを表示端末へ配布すれば良いこととなり、よって表示端末側での表示端末プログラムの修正は不要になる。
[第7の実施の形態]
第7の実施形態に係るレーザ装置管理システムは、図11に示した第2の実施形態と同様の構成になっている。
この第7の実施形態では、サーバ端末40によって、半導体製造装置あるいはレーザ装置を制御するためのプログラムやパラメータを変更するようにしたシステムを想定している。
図21は、第7の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に表現した図を示している。
このレーザ装置管理システムは、図12に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムの機能構成において、レーザ制御装置10、10Aにプログラム&パラメータダウンロード機能261、262を追加し、監視端末20にプログラム&パラメータ転送機能263を追加し、サーバ装置30にプログラム&パラメータ配布機能264を追加した構成になっている。これら各機能を遂行させるためのプログラムは、それぞれ該当する構成要素の外部記憶装置に格納され、必要に応じてメインメモリにロードされ実行される。
なお、同図において、図12に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一符号を付している。また、表示端末40については省略している。
プログラム&パラメータ配布機能264は、レーザ制御装置10、10Aに対して、レーザ制御装置において実行されるプログラムを示す装置プログラム264Aやレーザ制御装置において設定されるパラメータを示す装置パラメータ264Bを配布する機能である。
プログラム&パラメータ転送機能263は、レーザ制御装置10、10Aへ装置プログラム264Aあるいは装置パラメータ264Bを転送するための機能である。
プログラム&パラメータダウンロード機能261、262は、転送されてきた装置プログラム264Aあるいは装置パラメータ264Bをダウンロードするための機能である。
装置プログラム264Aや装置パラメータ264Bは、予め外部記憶装置34に格納される。
この第6の実施形態は、基本的には、第2の実施形態と同様の処理が行われるものの、プログラム&パラメータ配布処理が行われる点で第2の実施形態と異なっている。
次に、サーバ装置30によるプログラム&パラメータ配布処理について説明する。
例えば、保守要員が、表示端末40に表示された表示内容を監視することにより、レーザ装置の運転状況に変化があったと認識して、一定の放電エネルギーを得るために、入力装置46を操作して、当該レーザ装置の装置IDの入力と共に、当該レーザ装置のパラメータの値を変更して、パラメータの変更要求を指示したとする。このとき変更されたパラメータを装置パラメータ264Bとする。
この装置パラメータ264Bおよび装置IDは、ネットワーク50を介してサーバ装置30に入力される、メインメモリ35に記憶される。
すると、サーバ装置30では、装置パラメータ264Bを配布するために、外部記憶装置34からメインメモリ35へ、プログラム&パラメータ配布機能264をロードして、実行する。
これによって、メインメモリ35に既に記憶されている装置パラメータ264Bおよび装置IDが、当当該装置IDで示されるレーザ装置を制御しているレーザ制御装置を管理している監視端末(例えば監視端末20)へ送信される。
この装置パラメータ264B及び装置IDはネットワーク50を介して監視端末20に入力される。監視端末20は、受信した装置パラメータ264Bを、受信した装置IDで示されるレーザ装置を制御しているレーザ制御装置(例えばレーザ制御装置10)へ転送する。
このレーザ制御装置10は、外部記憶装置17Bからメモリ17Aへ、プログラム&パラメータダウンロード機能261を遂行させるためのプログラムをロードし、実行することにより、転送されてきた装置パラメータ264Bをダウンロードする。
上記同様にして、装置プログラム264Aについても、サーバ装置30からレーザ制御装置10にダウンロードすることができる。
なお、上述したようにレーザ装置の運転状況に応じてパラメータの値を変更する理由は下記の通りである。
すなわち、レーザ装置の求められている一定の放電エネルギーを出力するためには、電圧とガス圧を調整すれば良い。しかし、電圧とガス圧とはトレードオフの関係にある。また、長期トレンドの動作ガス圧の上昇が、レーザチャンバの寿命を決定している。
そこで、導入初期は、動作電圧を低めに設定し、一方、動作ガス圧は高めに設定する。劣化等により動作ガス圧が上昇したことが検出された場合、動作電圧を高めに設定すれば、再び動作ガス圧は低くなる。このように動作電圧をレーザ装置の状態(動作ガス圧)に応じて変化させて使用した方が、動作電圧を固定して使用した場合よりも、レーザチャンバの寿命を伸ばすことができる。
このため、第7の実施形態では、上述したように遠隔地に位置する表示端末40において、レーザ装置の状態を示す情報(保守データ)について、たとえば一定の放電パルス数発振毎に発生するイベントに応じてデータ収集が可能となる。
この結果、保守要員は、定期的にデータ収集された保守データを基に、動作電圧、動作ガス圧および発振負荷を把握することにより、放電電極やウインドウなどの機差(固体差)の影響などを考慮した当該レーザ装置に最適な動作電圧のパラメータ値を設定することができることとなり、よってレーザ装置の寿命を伸ばすことができる。
ところで、従来においては、劣化等により動作ガス圧が上昇したことが検出された場合、ショット数に応じて動作電圧を再設定する方法が採用されているが、この場合、機差、レーザ装置の運転状況によっては、最適な効果を得られない場合があった。
以上説明したように、第7の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに第7の実施形態では、レーザ装置を制御するためのプログラムやパラメータの保守作業も遠隔地から実施することが可能となり、よってレーザ装置の保守作業の効率を向上させることが可能となる。
[第8の実施の形態]
図22は、第8の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成図を示している。
このレーザ管理システムは、基本的には、図11に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムの構成と同様であるものの、監視端末にサーバ装置の機能を持たせている点で第2の実施形態と異なっている。
すなわち、このレーザ装置管理システムは、1つの工場310に、複数の半導体製造装置311−1、311−2、・・・、311−nと、監視端末312とがLAN313を介して接続されている。また、監視端末312はローカル的にサーバ装置314との間でデータ通信を行う。ここでは、監視端末312は擬似的にサーバ装置314の機能を有していることになる。
サーバ装置314と複数の表示端末315、316とがネットワーク317を介して接続されている。また、サーバ314と表示端末318とがネットワーク319を介して接続されている。
さらに、表示端末318と、工場310A、310B内のサーバ装置とがネットワーク319を介して接続されている。
上述した各構成要素の機能は、図11に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムと同様の機能を有している。したがって、ここでは、その説明を省略する。
この第8の実施形態によれば、サーバ装置を監視端末に持たせたので、工場内でデータをクローズすることができる。
[第9の実施の形態]
図23は、第9の実施形態に係るレーザ装置管理システムの構成図を示している。
このレーザ管理システムは、基本的には、図11に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムの構成と同様であるものの、露光機がLANに接続される点で第2の実施形態と異なっている。
すなわち、このレーザ装置管理システムは、1つの工場410に、複数の半導体製造装置411、412、413と、監視端末414とがLAN415を介して接続されている。また、監視端末414は、ネットワーク416を介してサーバ装置417と接続されている。
複数の半導体製造装置411、412、413においては、露光機411A、412A、413AがLAN415に接続されている。これら各露光機を経由してレーザ制御装置により取得された保守情報を監視端末414へ送信する。このとき、各露光機の状態も合わせて監視端末414へ送信することができる。
また、サーバ装置417には、複数の表示端末418A、418B、418Cがネットワーク416を介して接続されていると共に、工場410A、410Bの監視装置がネットワーク416を介して接続されている。
工場410A、410B内にも、工場410内の構成要素と同様の構成になっている。
上述したした半導体製造装置、監視端末、サーバ装置は、図11に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムと同様の機能を有しているので、ここでは、その説明を省略する。
この第9の実施形態によれば、露光機経由でデータを収集する場合、既存のコンピュータ統合生産システム(CIM)回線を使用できる。また、レーザ装置に加えて、露光機の情報も合わせて管理することができる。
[第10の実施の形態]
この第10の実施形態では、異なるバージョンの複数のプログラム間で上位互換性が維持されない場合のレーザ装置管理システムを想定している。
すなわち、装置プログラムのバージョンが、エンドユーザやレーザ装置(あるいは、このレーザ装置を制御するレーザ制御装置)の種類により複数存在した場合に、常に最新のバージョンに対応する監視端末プログラムあるいは表示端末プログラムを全ての監視端末あるいは表示端末に対して適用すると不都合な場合がある。すなわち、異なるバージョンの複数の監視端末プログラム間あるいは複数の表示端末プログラム間において上位互換性が保たれないような場合である。
そこで、第10の実施形態では、例えば上位互換性が保たれないような場合であっても、各レーザ装置毎に、正確に保守情報を収集し、表示することができるレーザ装置管理システムを想定している。
この第10の実施形態に係るレーザ装置管理システムは、第6の実施形態と同様に、図11に示した第2の実施形態のレーザ装置管理システムと同様の構成になっている。
図24は、第10の実施形態に係るレーザ装置管理システムを機能的に表現した図を示している。
図24に示したレーザ装置管理システムは、図20に示した第6の実施形態のレーザ装置管理システムの機能構成において、図12に示した第2の実施形態におけるレーザ制御装置10を追加し、また、サーバ装置30の機能を変更した構成になっている。なお、同図において、図20に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一符号を付している。
サーバ装置30の機能構成において、装置ID/装置プログラムバージョンID対応表(以下、ID対応表という。)510と、プログラム選択機能520と、機能選択機能530とを追加し、また、表示データ作成&通信機能223を複数(N個)の表示データ作成&通信機能540−1〜540−Nに変更し、さらに、監視プログラム252Aを複数(N個)の監視プログラム550−1〜550−Nに変更した構成になっている。
ID対応表510は、図25に示すように、装置IDを記憶する領域610と、該領域610に記憶されている装置IDで示されるレーザ制御装置によって実行される装置プログラムのバージョンを示す識別情報(以下、装置プログラムバージョンIDという。)を記憶する領域620とから構成されている。
なお、図25において、装置プログラムバージョンIDの「Ver.No」の値が大きいものほど、装置プログラムのバージョンが新しいものとする。
プログラム選択機能520は、ID対応表510の内容を参照して、監視端末20から指定された装置IDに対応する装置プログラムバージョンIDを特定すると共に、N個の監視端末プログラム550−1〜550−Nの中から、前記特定した装置プログラムバージョンIDに対応する監視端末プログラムを選択する。
機能選択機能530は、ID対応表510の内容を参照して、表示端末40から指定された装置IDに対応する装置プログラムバージョンIDを特定すると共に、N個の表示データ作成&通信機能540−1〜540−Nの中から、前記特定した装置プログラムバージョンIDに対応する表示データ作成&通信機能を選択する。
N個の表示データ作成&通信機能540−1〜540−Nは、複数の装置プログラムバージョンIDに対応して設けられ、表示データを作成するための表示データ作成機能および作成した表示データを送信するための通信機能である。装置プログラムバージョンIDが例えば10通り存在すれば、10個(N=10)の表示データ作成&通信機能が存在する。
なお、この第10の実施形態では、装置プログラムバージョンIDに対応する装置プログラムによる処理の違いを表示データ作成機能で吸収する一方、表示端末プログラムは、表示データ作成機能で作成された表示データを表示する機能を有し、装置プログラムバージョンIDに対応する装置プログラムによる表示端末プログラム自身のプログラム内容の違いはないものとしている。
したがって上述した例では、装置プログラムバージョンIDが例えば10通り存在している場合においては、1つの表示端末プログラムのみが存在している。
勿論、サーバ装置30に、複数の装置プログラムバージョンIDに対応する複数の表示端末プログラムを設けるようにしても良い。この場合は、図25に示したID対応表510と表示端末40によって指定される装置IDとに基づいて、表示端末プログラムが選択されることになる。
N個の監視端末プログラム550−1〜550−Nは、複数の装置プログラムバージョンIDに対応して設けられ、監視端末20が実行すべき処理の処理手順を示すプログラムである。装置プログラムバージョンIDが例えば10通り存在すれば、10個(N=10)の監視端末プログラムが存在する。
なお、上述したID対応表510、プログラム選択機能520、機能選択機能530、N個の表示データ作成&通信機能540−1〜540−N、およびN個の監視プログラム550−1〜550−Nは、外部記憶装置34に格納され、必要に応じてメインメモリ35にロードされ実行される(図5参照)。
この第10の実施形態では、装置プログラムバージョンID=「Ver.1」〜「Ver.5」にそれぞれ対応して、表示データ作成&通信機能540−1〜540−5、および監視端末プログラム550−1〜550−5が選択されるものとする。例えば、装置プログラムバージョンID=「Ver.4」の場合は、表示データ作成&通信機能540−4、および監視端末プログラム550−4がそれぞれ選択されるものとする。
レーザ制御装置10では、制御対象であるレーザ装置を制御するための処理手順を示すプログラム(つまり装置プログラム)、当該装置プログラムのバージョンに対応する装置プログラムバージョンIDおよび当該レーザ装置の装置IDを外部記憶装置17Bに格納し、必要に応じてメモリ17Aにロードする(図2参照)。
かかる構成のレーザ装置管理システムの処理について、図26および図27を参照して説明する。
なお、図26は、監視端末20による保守情報の転送を説明するための図を示し、図27は、表示端末40による保守情報の表示を説明するための図を示している。
最初に、監視端末20による保守情報の転送について説明する。
最初に、図26に示すように、レーザ制御装置10は、たとえば自己装置が実行する装置プログラムがバージョンアップされた場合に、当該装置プログラムの装置プログラムバージョンIDと、制御対象のレーザ装置に対応する装置IDを監視端末20へ送信する(処理P401)。
ここでは、装置ID=#1で示されるレーザ装置を制御するレーザ制御装置10の装置プログラムのバージョンが「Ver.3」から「Ver.4」に更新されたものとする。従って、処理P401では、装置ID=#1および装置プログラムバージョンID=Ver.4が、レーザ制御装置10から監視端末20へ送信されたことになる。
監視端末20はでは、レーザ制御装置10から取得した装置ID=#1および装置プログラムバージョンID=Ver.4をサーバ装置30へ転送する。これら各データは、ネットワーク50を経てサーバ装置30によって受信される(処理P402、P403)。
サーバ装置30においては、プログラム選択機能520によって、複数の監視端末プログラム550−1〜550−Nの中から、受信した装置プログラムバージョンID=Ver.4に対応する監視端末プログラムを選択すると共に、既に受信している装置ID=#1および装置プログラムバージョンID=Ver.4に基づいて、ID対応表510を更新する(処理P404)。
この処理P404では、例えば装置プログラムバージョンID=Ver.4に基づいて監視端末プログラム550−4が選択されるとともに、ID対応表510における装置ID=#1に対応する領域620の欄は、「Ver.3」から「Ver.4」に更新される。
次に、サーバ装置30では、プログラム配布機能250によって、プログラム選択機能520により選択された監視端末プログラム550−4を、外部記憶装置34からメインメモリ35へロードして監視端末20へ送信する(処理P405)。この監視端末プログラム550−4は、ネットワーク50を経て監視端末20の外部記憶装置22にダウンロードされる。
監視端末20は、ダウンロードされた監視端末プログラム550−4を外部記憶装置22からメインメモリ23にロードして実行し、さらにレーザ制御装置10から保守情報(保守データおよび装置ID)を取得すると共に(処理P406)、該取得した保守情報をサーバ装置30へ転送する。この保守情報は、ネットワーク50を経てサーバ装置30によって受信される(処理P407、P408)。
このようにして保守情報を受信したサーバ装置30では、データベース更新処理機能212によって、受信した保守情報に基づいてデータベース33を更新する(処理P409)。
次に、表示端末40による保守情報の表示について説明する。
ここでは、表示端末40には、予め表示端末プログラム252Bがダウンロードされているものとする。また、表示端末40は装置ID=#1で示されるレーザ装置の状態を監視するものとする。
表示端末40は、監視したいレーザ装置の保守情報を表示させるべく、表示要求を当該レーザ装置の装置ID(この例では、#1)と共にサーバ装置30へ送信する(処理P411、P412)。これら各データは、ネットワーク50を経てサーバ装置30によって受信される。
サーバ装置30においては、機能選択機能530が、ID対応表510を参照して、受信した装置ID=#1を基に装置プログラムバージョンIDを特定すると共に、該特定した装置プログラムバージョンIDに対応する表示データ作成&通信機能を選択する(処理P413)。
この処理P413では、ID対応表510を基に装置ID=#1に対応する装置プログラムバージョンID=Ver.4が特定されると共に、この装置プログラムバージョンID=Ver.4を基に、複数の表示データ作成&通信機能の中から表示データ作成&通信機能540−4が選択される。
次に、サーバ装置30では、機能選択機能530によって選択された表示データ作成&通信機能540−4と、データベース33に保存されているデータとに基づいて表示データを作成して(処理P414)、表示端末40へ送信する(処理P415、P416)。この表示データは、ネットワーク50を経て表示端末40によって受信される。
表示端末40では、既にダウンロードされている表示端末プログラム252Bを配布プログラム実行機能253によって実行することにより、サーバ装置30からの表示データを表示装置45に表示する。
以上説明したように、第10の実施形態によれば、装置プログラムバージョンを取得して、そのバージョンに対応する表示データ作成&通信機能あるいは監視端末プログラムを選択することにより、各レーザ装置それぞれが実行する装置プログラムのバージョンが異なる場合であっても、正確に保守情報の収集と表示を実施することができる。
2 レーザ装置
10 レーザ制御装置
20 監視端末
30 サーバ装置
40 表示端末
50 ネットワーク
80 LAN(ローカルエリアネットワーク)
90 監視及び表示端末
211、215、216 通信プログラム
212 データベース更新処理機能
213 表示データ作成及び通信機能
214 通信及び表示プログラム
221 監視端末通信プログラム
222 表示端末通信及び表示プログラム
223 装置状況判定機能
224 警告通知機能
231 暗号化処理機能
232 復号化処理機能
233、234 暗号化及び復号化処理機能
241、242 アクセス制御機能
250 プログラム配布機能
251 配布プログラム実行機能
252A 監視端末プログラム
252B 表示端末プログラム
253 配布プログラム実行機能
261、262 プログラム及びパラメータダウンロード機能
263 プログラム及びパラメータ転送機能
264A プログラム及びパラメータ配布機能
510 装置ID/装置プログラムバージョンID対応表
520 プログラム選択機能
530 機能選択機能
540−1〜540−N 表示データ作成及び通信機能
550−1〜550−N 監視端末プログラム

Claims (17)

  1. レーザ発振する露光用のレーザ装置の状態を監視する監視端末と、データベースを有するサーバ装置と、前記データベースの内容に基づく出力情報をオペレータに対して画面表示する表示手段を有する表示端末とが通信回線を介して接続され、
    前記通信回線を介して、少なくとも、前記監視端末と表示端末と前記サーバ装置との間でデータ通信を実施し、前記レーザ装置を管理するレーザ装置管理システムであって、
    前記レーザ装置を制御するとともに、当該レーザ装置から当該レーザ装置の状態を示す状態情報を取得するレーザ制御装置が設けられ、
    前記監視端末は、
    前記レーザ装置に関係するイベントが発生したときに、当該レーザ装置の前記状態情報として、動作電圧および動作ガス圧を、当該レーザ装置から前記レーザ制御装置を介して取得して前記サーバ装置へ送信する処理手段を具備し、
    前記サーバ装置は、
    前記監視端末から送信された前記動作電圧および動作ガス圧を前記データベースに保存する保存手段と、
    前記データベースの内容に基づき、前記イベントが発生したレーザ装置の前記動作電圧および動作ガス圧の出力情報を生成して前記表示端末へ送信する生成手段と
    を具備し、
    前記表示端末は、
    前記イベントが発生したレーザ装置の前記動作電圧および動作ガス圧の出力情報を画面表示する表示手段と、
    前記イベントが発生したレーザ装置の前記動作電圧または動作ガス圧のパラメータ値を設定する設定手段と、
    前記設定された前記動作電圧または動作ガス圧のパラメータ値を前記サーバ装置に前記通信回線を介して送信する処理手段と
    を具備し、
    前記サーバ装置は、
    前記表示端末から送信された前記動作電圧または動作ガス圧のパラメータ値を前記監視端末に前記通信回線を介して送信する送信手段を具備し、
    前記監視端末は、
    前記サーバ装置から送信された前記動作電圧または動作ガス圧のパラメータ値を前記レーザ制御装置に転送する転送手段を具備し、
    前記レーザ制御装置は、
    前記監視端末から転送された前記動作電圧または動作ガス圧のパラメータ値に応じて前記レーザ装置の前記動作電圧または動作ガス圧を変更する制御手段
    を具備する
    ことを特徴とするレーザ装置管理システム。
  2. 複数のレーザ装置を管理するレーザ装置管理システムであって、
    前記レーザ装置に関係するイベントが発生したときに、当該イベントが発生したレーザ装置の識別情報が、前記レーザ制御装置から前記監視端末、前記サーバ装置を経由して前記表示端末に送られ、
    前記表示端末で、前記イベントが発生したレーザ装置の前記動作電圧または動作ガス圧のパラメータ値が設定されると、前記イベントが発生したレーザ装置の識別情報が、前記表示端末から、前記サーバ装置を経由して前記監視端末に送られ、前記監視端末から、前記動作電圧または動作ガス圧のパラメータ値が、前記識別情報で示されるレーザ装置を制御するレーザ制御装置に転送される
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザ装置管理システム。
  3. 前記レーザ制御装置から前記レーザ装置の状態情報が外部記憶媒体を介して前記監視端末に転送されること
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  4. 前記レーザ制御装置と前記監視端末とが通信回線によって接続され、
    前記レーザ制御装置から前記レーザ装置の状態情報が前記通信回線を介して前記監視端末に転送されること
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  5. 前記監視端末と前記表示端末が同一の監視・表示端末として構成され、
    前記レーザ制御装置と前記監視・表示端末とが通信回線によって接続され、
    前記レーザ制御装置から前記レーザ装置の状態情報が前記通信回線を介して前記監視・表示端末に転送されること
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  6. 前記監視端末、前記サーバ装置、前記表示端末は、送信すべきデータを暗号化する暗号化処理手段をそれぞれ具備するとともに、受信したデータを復号化する復号化処理手段をそれぞれ具備すること
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  7. 前記通信回線に複数の監視端末と複数の表示端末が接続され、
    前記サーバ装置は、複数の監視端末からのアクセスを制御するとともに、複数の表示端末からのアクセスを制御するアクセス制御手段を具備する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  8. 前記サーバ装置は、前記監視端末で実行すべき監視端末プログラムおよび前記表示端末で実行すべき表示端末プログラムを格納する記憶手段を備え、
    前記監視端末は、前記サーバ装置から送信された前記監視端末プログラムを実行する監視端末プログラム実行手段を備えるとともに、
    前記表示端末は、前記サーバ装置から送信された前記表示端末プログラムを実行する表示端末プログラム実行手段を備える
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  9. 前記サーバ装置は、前記レーザ制御装置で実行すべき装置プログラムを格納する記憶手段を備え、
    前記監視端末は、前記サーバ装置から送信された前記装置プログラムを前記レーザ制御装置に転送する転送手段を備え、
    前記レーザ制御装置は、前記監視端末から転送された前記装置プログラムを実行する装置プログラム実行手段を備える
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  10. 前記監視端末は、
    前記レーザ装置で所定の放電パルス数に達するごとに、当該レーザ装置の前記状態情報として、動作電圧および動作ガス圧を、当該レーザ装置から前記レーザ制御装置を介して取得して前記サーバ装置へ送信する処理手段を具備する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  11. 前記監視端末と前記サーバ装置は、
    同一の工場内に設けられること
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  12. 前記監視端末と露光機が通信回線によって接続されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  13. 複数のレーザ装置を管理するレーザ装置管理システムであって、
    前記サーバ装置は、前記監視端末で実行すべき監視端末プログラムを、前記レーザ装置の識別情報に対応して複数種類格納するとともに、前記表示端末で実行すべき表示端末プログラムを、前記レーザ装置の識別情報に対応して複数種類格納する記憶手段と、
    前記複数種類の監視端末プログラムの中から、前記レーザ装置の識別情報に対応する監視端末プラグラムを選択して、当該識別情報で示されるレーザ装置を監視する監視端末に送信するとともに、前記複数種類の表示端末プログラムの中から、前記レーザ装置の識別情報に対応する表示端末プログラムを選択して、当該識別情報で示されるレーザ装置に関する表示を行う表示端末に送信する配布手段とを備え、
    前記監視端末は、前記サーバ装置から送信された前記監視端末プログラムを実行する監視端末プログラム実行手段を備えるとともに、
    前記表示端末は、前記サーバ装置から送信された前記表示端末プログラムを実行する表示端末プログラム実行手段を備える
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  14. 前記サーバ装置の生成手段は、
    前記データベースに保存されている状態情報のうち、過去一定時間の状態情報に基づいて、前記レーザ装置の状態を診断し、該診断結果を示す出力情報を生成して前記表示端末へ送信する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  15. 前記サーバ装置の生成手段は、
    前記データベースに保存されている最新の状態情報と予め設定された診断基準とに基づいて、前記レーザ装置の状態を診断し、該診断結果を示す出力情報を生成して前記表示端末へ送信する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  16. 前記監視端末の処理手段は、
    前記レーザ装置がガスレーザ装置であった場合に、当該ガスレーザ装置における放電パルスの回数を示す情報を状態情報として取得して、前記サーバ装置へ送信し、
    前記サーバ装置の前記生成手段は、
    前記データベースに記憶されている最新の放電パルスの回数を示す情報に基づいて、前記ガスレーザ装置の状態の異常を予測し、該予測結果を示す出力情報を生成して前記表示端末へ送信する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
  17. 前記監視端末の処理手段は、
    前記レーザ装置がガスレーザをレーザ発振するガスレーザ装置であった場合に、当該ガスレーザ装置に使用されている部品の寿命に影響を与える当該ガスレーザ装置の放電パルスの回数を含む稼働状況を示す情報を、前記状態情報として取得して前記サーバ装置へ送信し、
    前記サーバ装置の生成手段は、
    前記データベースに記憶されている状態情報に基づいて、前記部品の寿命を予測し、該予測結果を示す出力情報を生成して前記表示端末へ送信する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ装置管理システム。
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