JP2012220503A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】幅広、高面圧なニップを得ることができ、かつ、加圧回転体の駆動に対して、定着ベルトおよび加熱回転体を確実に従動回転させる定着装置を提供する。
【解決手段】加熱ローラ78と、加熱ローラ78の外周面の一部と摺動接触する固定部材74と、加熱ローラ78と固定部材74に架け渡される可撓性を有する定着ベルト77と、定着ベルト77を介して固定部材74と加圧接触してニップ部を形成し、駆動回転することにより定着ベルトを従動回転させる加圧ローラ72とを備え、ニップ部の圧力は、定着ベルト77及び固定部材74を介した、加熱ローラ78と加圧ローラ72との間の加圧力により付与され、加熱ローラ78の軸方向において、定着ベルト77と加熱ローラ78との接触幅Aよりも固定部材74と加熱ローラ78との接触幅Bが狭く、該接触幅Bの外側部分に、定着ベルト77と加熱ローラ78との滑りを防ぐ押圧ローラ70を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。さらに詳述すると、高速印刷が可能な電子写真方式のカラー画像形成装置に好適な定着装置に関する。
複写機、レーザープリンタ等の電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体上に形成した静電潜像を現像装置で現像し、そのトナー像を記録媒体(用紙、被定着材、記録材ともいう)上に転写し、定着装置によって定着して画像形成を行っている。
この定着装置としては様々な方式のものが提案されており、例えば、ローラ定着方式の定着装置が知られている。ローラ定着方式は、例えば、図11に示すように、定着ローラ91と、加圧ローラ92からなり、それぞれ金属パイプ93,94の表層にゴム層95,96を設け、内側にハロゲンヒータ97,98を備えている。このようなローラ定着方式の定着装置では、ゴム層が熱抵抗となるため、表面を一定温度に制御すると、金属パイプとゴム層の界面温度が高くなり、ゴムの耐熱温度を超えてしまう。そのため、ゴム層は薄くする必要がある(0.5〜2mm程度)。しかしながら、薄いゴム層の定着ローラと加圧ローラから得られるニップ幅は小さく、幅広いニップが必要な高速機には、ローラ定着方式では対応することができなかった。
また、例えば、特許文献1には、図12に示すような、加熱回転体78と、定着部材(回転体)74と、加熱回転体78と定着部材74によって張られた定着ベルト77と、定着ベルト77を介して定着部材74に加圧接触する加圧回転体72とから構成されるベルト定着方式の定着装置が開示されている。この定着装置は、定着部材74と加圧回転体72とが加圧され、加熱回転体78は、定着ベルト77と密着しながら従動回転するものである。
特許文献1に記載のベルト定着方式の定着装置によれば、ローラ定着方式によるものと比較して、定着ローラのゴム層を厚くすることができ、幅広いニップを得ることができる。しかしながら、例えば、50ppm(Page Per Minute)以上の高速機では幅広いニップ幅を得るためにローラ径が直径50mm以上であることが必要となる。このような大径ローラは曲率が小さい(曲がり具合が緩い)ので、ニップ出口部での用紙はローラに巻きついてしまう(自然分離できない)。そのため、ニップ出口部のベルト表面に接触する分離爪83による強制分離が必要であるが、ベルト表面に接触した分離爪83による磨耗傷が画像に転写される不具合が生じてしまうという問題がある。
また、特許文献2には、ベルト定着方式において、定着部材を固定部材とし、固定部材には補助コロを追加する構成とした定着装置が開示されている。この定着装置は、定着部材(固定部材)と加圧回転体とが加圧され、加熱回転体は、定着ベルトと密着しながら従動回転するものである。
特許文献2に記載の定着装置によれば、定着部材を固定部材として省スペースで幅広いニップ幅を得ることが容易となる。この際、定着ベルトと固定部材とが摺動するおそれがあるが、補助コロを追加することにより、摺動低減を実現している。また、固定部材の形状によって、ニップ出口部曲率を大きくし(曲がり具合がきつい)、用紙分離性を改善している(自然分離が可能)。しかしながら、固定部材が小さいため、高圧力に耐えられない。すなわち、撓んでしまい、均一なニップを確保できないという課題があった。
また、特許文献3には、ベルト定着方式において、定着部材を固定部材と回転体とした定着装置が開示されている。この定着装置は、定着部材(固定部材と回転体)と加圧回転体とが加圧され、加熱回転体は、定着ベルトと密着しながら従動回転するものである。
特許文献3に記載の定着装置によれば、定着部材を固定部材と回転体とし、省スペースで幅広いニップ幅を得ることが容易となる。この際、定着ベルトと固定部材が摺動する欠点があるが、回転部材により、摺動低減を実現している。また、定着部材の回転体が小径なので、ニップ出口部の曲率を大きくし、用紙分離性を改善している(自然分離が可能)。しかしながら、上記特許文献2と同様に、固定部材が小さいため、高圧力に耐えられないという課題があった。
また、特許文献4には、固定した円筒形の加熱部材と、加熱部材と定着ベルトと、定着ベルトを介して加熱部材に加圧接触する加圧回転体とから構成される定着装置が開示されている。この定着装置は、加熱部材と加圧回転体とが加圧され、加熱部材は固定され、定着ベルトは加熱部材と接触、又は微小なクリアランスを保ちながら摺動回転するものである。
特許文献4に記載の定着装置によれば、特許文献1〜3に開示されたベルト定着方式の定着装置に比べ、ウォームアップタイムやファーストプリントタイムを短縮することができる。しかしながら、特許文献4に記載の技術では、定着ベルトと加熱部材とが摺動している。ここで、加熱部材から定着ベルトへの熱伝達性能を上げるためには、加熱部材と定着ベルトとのクリアランスを0に近づけ、接触面積を増やす必要があるが、摺動抵抗は増加してしまう。また、定着ベルトの走行性を保つためには、加熱部材と定着ベルトとのクリアランスを広げ、摺動抵抗を減らす必要があるが、熱伝達性能は低下してしまう。また、クリアランスが生じる部分は、対流や輻射による熱伝達となるため、加熱部材側が定着ベルト側より高温となり、加熱部材の熱膨張や熱変形、熱劣化が問題となる。
近年、画像形成装置はカラー化、高画質化、高速化が進んでいる。カラー画像を高画質で定着するためには、記録紙がニップと接触している時間(以下、ニップ時間)は、40〜60msec必要であり、ニップ部での圧力が7N/cm以上必要である。特に、50PPM(A4サイズ)以上の高速機では、記録紙の搬送速度が速いため、上記ニップ時間を確保するために、ニップ幅は10mm以上と広く必要で、かつ7N/cm以上の面圧を必要とする。また、高速機で利用の多いコート紙(樹脂コートされた紙)は、ニップ通過中に水蒸気によるトナー画像乱れが生じやすいため、さらなる高面圧(12N/cm以上)を必要とする。
また、高画質化のためには、ニップ部出口では記録紙が自然分離する必要があり、ニップ部の形状や、ニップ出口部のローラ曲率、ガイド部材を工夫している。なお、分離爪などをローラに当接させて記録紙を強制分離する方法もあるが、ローラの磨耗傷が画像に転写されてしまい、画像を劣化させてしまうおそれがある。
このような高速画像形成装置においては、ニップ幅を確保しやすい、上記特許文献1のようなベルト定着装置が多く採用されている。しかしながら、10mm以上の広いニップ幅、および高面圧を得るためには、定着ローラと加圧ローラの間に高い加圧力が必要であり、この加圧力にたわまず、軸方向に均一なニップ幅を得るためには、強度が高い直径50mm以上の大径のローラが必要となる。
また、大径ローラのベルト定着装置は、装置自体が大型化し、部品コストも増加するという問題がある。また、ニップ出口のローラ曲率が小さくなり、記録紙が自然分離しにくくなるため、例えば、溶融したトナーの粘着力によって定着ベルトに記録紙が巻きついてしまう等の不具合が発生する。また、分離爪による強制分離とすると、画像が劣化するおそれがある。
また、定着部材を固定部材とした上記特許文献2,3のような定着装置では、定着部材を固定部材とすることで、定着ベルトと固定部材が摺動するため、摺動抵抗により定着ベルト走行性が悪化したり、各々の部材の磨耗劣化などの問題が生じることとなる、これに対し、特許文献2,3では、固定部材にコロを設けて摺動抵抗を低減させたり、各々の部材の材質やグリスなどを工夫して解決を図っているが、固定部材は大径ローラと比較して小さいので、強度不足となってしまう。そのため、高面圧が得られず、画質向上をはかりづらいという問題があった。
また、特許文献4の定着装置では、加熱部材を大径化し、補強部材を大きくすることで高面圧に対応することが可能であり、ニップ部の形状によって、幅広いニップを得ることができるが、加熱部材を大径化すると、特許文献1のベルト定着装置と同様に、ニップ出口のローラ曲率が小さくなるので、記録紙が自然分離しにくく、溶融したトナーの粘着力によって定着ベルトに記録紙が巻きついてしまう問題があった。また、熱伝達性能とベルト走行性を両立するのが難しく、高速の画像形成装置に採用するのは困難であった。
上記課題を解決するため、本発明は、ニップ部の圧力を固定部材だけではなく加熱回転体も利用して受けることで、固定部材を大きくすることなく、幅広、高面圧なニップを得ることを可能とし、定着ベルト周長を短くすることで小型化が可能な定着装置および画像形成装置を提供するものである。
さらに、上記構成では、定着ベルト、および/または、加熱回転体のスリップが生じるおそれがあることを知見した。ここで、定着ベルトがスリップすると、用紙が正確に搬送されなくなる場合があり、また、加熱回転体がスリップすると、加熱回転体の熱を定着ベルトに伝熱しにくくなるとともに、定着ベルトの摺動抵抗となって定着ベルトのスリップの原因ともなってしまう場合があった。
そこで、本発明は、ニップ部の圧力を固定部材だけではなく加熱回転体も利用して受けることで、固定部材を大きくすることなく、幅広、高面圧なニップを得ることを可能とし、定着ベルト周長を短くすることで小型化が可能であり、かつ、加圧回転体の駆動に対して、定着ベルトおよび加熱回転体を確実に従動回転させることができる定着装置および画像形成装置を提供することを目的とするものである。
かかる目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、熱源により加熱されるとともに回転する加熱回転体と、加熱回転体の外周面の一部と摺動接触する固定部材と、加熱回転体と固定部材に架け渡される可撓性を有する定着ベルトと、定着ベルトを介して固定部材と加圧接触してニップ部を形成し、駆動回転することにより定着ベルトを従動回転させる加圧回転体と、をニップ部形成のための加圧方向にこの順番で配列して備えた定着装置において、ニップ部の圧力は、定着ベルト及び固定部材を介した、加熱回転体と加圧回転体との間の加圧力により付与され、加熱回転体の軸方向において、定着ベルトと加熱回転体との接触幅Aよりも固定部材と加熱回転体との接触幅Bが狭く、該接触幅Bの外側部分に、定着ベルトと加熱回転体との滑りを防ぐスリップ防止手段を備えるものである。
本発明によれば、固定部材を大きくすることなく、幅広、高面圧なニップを得ることを可能とし、定着ベルト周長を短くすることで定着装置の小型化を実現し、かつ、加圧回転体の駆動に対して、定着ベルトおよび加熱回転体を確実に従動回転させることが可能となる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。 定着装置の側面断面図の一例である。 コロを有する固定部材の模式図である。 突起形状を有する固定部材の模式図である。 軸方向外側部分を高摩擦係数部材とした加圧ローラの模式図である。 軸方向外側部分を高摩擦係数部材とした定着ベルトの模式図である。 粗面加工が施された加熱ローラの模式図である。 嵌合形状を有する加熱ローラと定着ベルトの模式図である。 熱源として誘導加熱手段を用いた定着装置の一例を示す概略構成図である。 従来のローラ定着方式の定着装置の概略構成図である。 従来のベルト定着方式の定着装置の概略構成図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図10に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(画像形成装置)
図1に、本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置の位置実施形態であるカラー複写機の全体概略構成を示す。図中符号100は、複写機本体である。複写機本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を、図示例では駆動ローラ14と第1の従動ローラ15と第2の従動ローラ16に掛け回して図中時計まわりに回転搬送可能に設ける。もちろん、別途中間転写体10の片寄りを調整するローラに掛け回すなど、4つ以上のローラに掛け回すようにしてもよい。なお、中間転写体10は、図示例ではほぼ水平に張り渡すが、水平ではなく、斜めに傾斜して張り渡すようにしてもよい。
この図示例では、図示省略するが、第2の従動ローラ16に近接し、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング装置を設ける。
また、駆動ローラ14と第2の従動ローラ16間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、ブラック・イエロ・マゼンタ・シアンの4つの単色作像手段18を横に並べて配置してタンデム作像装置20を設ける。タンデム作像装置20の上には、さらに露光装置21を設ける。
一方、中間転写体10の張り渡し領域の下方には、ローラを用いた2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、第1の従動ローラ15に押し当てて中間転写体10上の画像を記録媒体Pに転写する。2次転写装置22の横には、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである搬送ベルト24を掛け渡して設ける。搬送ベルト24の横には、記録媒体P上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。
上述した2次転写装置22には、画像転写後の記録媒体Pを搬送する媒体搬送機能も備えている。もちろん、2次転写装置22として、非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、この媒体搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
さて、このような2次転写装置22、搬送ベルト24、および定着装置25の下方には、用紙・OHPフィルム等の記録媒体Pを収納する媒体収納カセット28を備える。
ところで、いまこのカラー複写機を用いてコピーをとるときは、スキャナ200の原稿台30上に原稿Gをセットし、不図示の原稿押えで押さえる。そして、不図示のスタートスイッチを押すと、スキャナ200を駆動して原稿内容を読み取ることができる。すなわち、ハロゲンランプ等の光源31で原稿Gを照射してその反射光をミラー32で反射し、レンズ33を透して集光してCCD34に入れ、画像を電気信号に変換する。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、同時に不図示の駆動モータで駆動ローラ14を回転駆動して従動ローラ15・16を従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の単色作像手段18でその像担持体40を回転して各像担持体40上にそれぞれ、ブラック・イエロ・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次重ね1次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙コロ35を回転し、媒体収納カセット28から記録媒体Pを繰り出し、給紙路36に入れてレジストローラ37に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ37を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間に記録媒体Pを送り込み、2次転写装置22で中間転写体10上の合成カラー画像を一括して2次転写して記録媒体P上にカラー画像を形成する。
画像転写後の記録媒体Pは、搬送ベルト24で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、排紙トレイ38上にスタックする。
一方、画像転写後の中間転写体10は、不図示のベルトクリーニング装置で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム作像装置20による再度の画像形成に備える。
さて、上述したタンデム作像装置20において、各単色作像手段18は、詳しくは、ドラム状の像担持体40のまわりに、帯電装置41、現像装置42、1次転写装置43、クリーニング装置44、不図示の除電装置などを備えてなる。
図示省略するが、これら単色作像手段18を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成し、複写機本体100に対して一括して着脱自在としてメンテナンス性を向上するようにしてもよい。
単色作像手段18を構成する部分のうち、帯電装置41は、図示例では帯電ローラを用い、像担持体40に接触して電圧を印加することによりその像担持体40の帯電を行う。
現像装置42は、図示例では、磁性キャリアと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用する。
1次転写装置43は、ローラ状とし、中間転写体10を挟んで像担持体40に押し当てて設ける。なお、ローラ状に限らず、ブラシや非接触のチャージャであってもよい。
クリーニング装置44は、像担持体40に接触してクリーニングブレードやクリーニングブラシなどのクリーニング部材を備え、そのクリーニング部材で像担持体40上の残留トナーを除去する。
不図示の除電装置は、例えばランプであり、光を照射して像担持体40の表面電位を初期化する。
そして、像担持体40の回転とともに、まず帯電装置41で像担持体40の表面を一様に帯電し、次いでスキャナ200の読取り内容に応じ、上述した露光装置21において、レーザやLED等による書込み光Lをポリゴンミラー47で反射してさらにミラー48で反射し、像担持体40に照射して像担持体40上に静電潜像を形成する。
その後、現像装置42によりトナーを付着してその静電潜像を可視像化し、その可視像を1次転写装置43で中間転写体10上に転写する。画像転写後の像担持体40の表面は、クリーニング装置44で残留トナーを除去して清掃し、除電装置で除電して再度の画像形成に備える。
(定着装置)
本発明に係る定着装置は、熱源(熱源84)により加熱されるとともに回転する加熱回転体(加熱ローラ78)と、加熱回転体の外周面の一部と摺動接触する固定部材(固定部材74)と、加熱回転体と固定部材に架け渡される可撓性を有する定着ベルト(定着ベルト77)と、定着ベルトを介して固定部材と加圧接触してニップ部を形成し、駆動回転することにより定着ベルトを従動回転させる加圧回転体(加圧ローラ72)と、をニップ部形成のための加圧方向にこの順番で配列して備えた定着装置において、ニップ部の圧力は、定着ベルト及び固定部材を介した、加熱回転体と加圧回転体との間の加圧力により付与され、加熱回転体の軸方向において、定着ベルトと加熱回転体との接触幅Aよりも固定部材と加熱回転体との接触幅Bが狭く、該接触幅Bの外側部分に、定着ベルトと加熱回転体との滑りを防ぐスリップ防止手段(押圧ローラ70等)を備えるものである。なお、本明細書においては、「周方向」とは、加熱回転体の回転方向をいい、「軸方向」とは、加熱回転体の回転軸方向をいう。
図2に本実施形態に係る定着装置の概略構成図(正面図)を示す。また、図3に図2に示す定着装置の右側面図(断面)を示す。
定着装置25は、フレームに回転可能に支持された加熱ローラ78と、加熱ローラ78の外周部と摺動接触し、図中の上下方向のみに移動可能なように固定された固定部材74と、加熱ローラ78と固定部材74との外側に楕円状に掛け回された可撓性の定着ベルト77と、加圧ローラ72とにより構成されており、定着ベルト77を介して固定部材74に対して加圧ローラ72を押し当てて定着ニップ部(定着ベルト77と加圧ローラ72との接触部をいう)が形成される。
定着ベルト77は、固定部材74に対して加圧ローラ72によって密着し、また、定着ベルト77には円形に戻ろうとする力(張力)が生じるため、加熱ローラ78に密着する。
加圧ローラ72には、図中の上方向の加圧力が与えられ、この加圧力は、定着ベルト77、固定部材74および加熱ローラ78に伝わる。したがって、定着ニップ部、固定部材74と定着ベルト77との接触部、固定部材74と加熱ローラ78との接触部には圧力が生じることとなる。
定着ベルト77の定着ニップ部の出口側には、定着ベルト77から用紙Pを分離補助する分離板83を先端部が定着ベルト77と接触しないように設置されている。ここで、分離板83は、搬送方向下流側に回転支点を有し、分離板先端近傍の位置決め部(軸方向で見て、用紙幅より外側にある)を定着ベルト77にバネ部材等で付勢して、分離板先端部と定着ベルト77とを微小なギャップとなるようにしている。よって、定着ニップ部の出口側で自然分離した用紙Pは、この分離板83によってガイドされ、定着ベルト77に巻きつくことはない。
加熱ローラ78は、内部に熱源84を備えている。熱源は、例えば、ハロゲンヒータ、赤外線ヒータ等であり、誘導加熱手段、熱抵抗等を用いても良い。
サーモパイル85−1は、加熱ローラ78に掛け回された定着ベルト77の掛け回し終わり後の位置での表面温度を検知する。なお、サーモパイル85−1は定着ベルト77に非接触で配置され、軸方向における用紙幅内に設けられる。なお、図3に示す点線部分相当位置(定着ベルト表面)に設けられる。また、サーミスタ85−2(図3では図示せず)を設け、加熱ローラ78に掛け回された定着ベルト77の掛け回されている部分での表面温度を検知している。なお、サーミスタ85−2は定着ベルト77に接触させて配置され、軸方向における用紙幅の外側であって後述するスリップ防止手段とは異なる位置に設けられる。
そして、定着ベルト停止中はサーミスタ85−2の検知温度に基づき、定着ベルト走行中はサーモパイル85−1の検知温度に基づき、不図示のコントローラにより、熱源84をオンオフ制御し、加熱ローラ78を所定温度に保持する。
加圧ローラ72も同様に、内部にハロゲンヒータ等の熱源86を備えており、同様に周面にサーミスタ87が押し当てられている。そして、サーミスタ87の検知温度に基づき不図示のコントローラで熱源86をオンオフ制御し、加圧ローラ72も同じく所定温度に保持する。なお、加圧ローラ72は、必ずしも熱源86を備える必要はない。
定着装置25の入口側には入口ガイド88が設けられ、用紙Pを定着ニップ部へと導くようにしている。
定着ベルト77の表面に接触している部材は、サーミスタ85−2、分離板83の突き当て部であるが、いずれも用紙幅より外側に配置しているので、用紙幅内の定着ベルト77に磨耗傷を生じさせることなく、磨耗傷が用紙Pのトナー画像に転写されることによる画像劣化が生じることはない。
本実施形態では、加圧ローラ72として、鋼等の金属パイプに厚さ2mmのシリコーンゴム層を設け、さらにその表面に離型層として厚さ30μmのフッ素樹脂チューブを設け、直径が50mm、両端のジャーナル部60を直径25mmに絞ったものを用いている。
両端のジャーナル部60には、ベアリング61を設け、フレームに回転可能に設けた加圧レバー82とスプリング62によって、ベアリング61を加熱ローラ78方向に加圧している(加圧機構部)。そして、図示しない駆動手段からの駆動が、加圧ローラ端部に設けたギヤ63に入力され反時計まわりに回転する。このように構成された加圧ローラ72が回転することにより、摩擦力によって定着ニップ部の定着ベルト77が従動回転する。
加熱ローラ78としては、例えば、熱伝導率のよい、厚さ0.5mm〜3mmのアルミニウム製のパイプ(中空パイプ形状)であって、直径50mmのものを用いる。加熱ローラ78は、加熱ローラ78に巻きついている定着ベルト77により、摩擦力によって従動回転する。加熱ローラ78の表面には、後述する処理が施されている。また、内面には耐熱黒塗装が施され、熱源84からの熱を吸収しやすくしている。
また、加熱ローラ78の両端部は、フレーム81にベアリング64を介して回転可能に固定支持されている。このように構成された加熱ローラ78は、定着ベルト77の回転によって従動回転しながら、定着ベルト77を加熱する。なお、加熱ローラ78は、加圧ローラ72からの圧接力を受けても、ほとんど撓むことのない剛性を有している。
固定部材74は、その上面を加熱ローラ78と摺動接触し、下面を定着ベルト77と摺動接触している。図中(図2)の左右方向の寸法は、加熱ローラ78の外径より小さく、かつ定着ニップ部より広い幅としている。また、図中(図2)の上下方向は、定着ベルト77が加熱ローラ78と固定部材74の両方に緩く張られるような寸法としている。
固定部材74の材質としては、耐熱性や摺動性に良好で、加熱ローラ78からの熱移動が少ない耐熱樹脂を使用することが好ましい。例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド),PAI(ポリアミドイミド),PI(ポリイミド)等を用いることができる。
また、定着ベルト77との対向面は、一部シリコーンゴムなどの耐熱弾性体74−2とすることにより、定着ベルト77と用紙Pとの密着性を上げ、高画質化を図ることができる。また、固定部材74の摺動面には、フッ素樹脂をコーティングしたり、フッ素樹脂シートを介在させたりして、摺動抵抗を低減することが好ましい。
また、加熱ローラ78との対向面は、周方向における2箇所の接触部74−1で加熱ローラ78と摺動接触している。加熱ローラ対向面は加熱ローラ78との摺動抵抗が小さく、かつ熱移動しにくいような構成とすることが好ましい。例えば、図4に示すように、接触部74−1をコロなどの回転体で構成することや、図5に示すように、加熱ローラ78との接触面に、多数の半円状の突起形状74−5で形成し接触面積を低減することにより、摺動抵抗を低減し、熱移動防止を図ることができる。
また、定着ベルト77との対向面は、加圧ローラ78の外形面と同方向の曲面で形成され、定着ニップを形成している。このような固定部材側に凸形状のニップ形状では用紙Pは加圧ローラ側に沿って排出されるため、用紙Pが定着ベルト77に巻きつきにくくなる。なお、ニップ形状は、これに限られるものではなく、例えば、定着ベルト77との対向面をフラットにして、フラットなニップ形状としても良い。フラットな定着ニップ形状は、用紙Pの搬送性が良好でシワなどの用紙搬送不良が生じにくい。
また、定着ベルト77との対向面の左右にある定着ベルト進入部(入口部)74−3および/または出口部74−4は、加熱ローラ外形面と同方向の小さいR形状としている。定着ベルト77は、この2箇所のR部分と接触するように張られている。直径50mmローラ対による定着ニップでは、出口部の曲率が小さく(R=25mm)、用紙が自然分離しにくい欠点があるが、本構成では出口部の曲率が大きく(R=8mm)設定されており、用紙が自然分離しやすい特徴がある。
また、定着ベルト進入部74−3や出口部74−4は定着ベルト77と摺動接触しているので、摺動抵抗が小さくなる構成とするのが好ましい。例えば、図4に示すように、その接触部をコロなどの回転体で構成することにより、摺動抵抗を低減できる。
定着ベルト77は、例えば、耐熱性の高い、厚さが0.05〜0.2mmのポリイミド樹脂の表面に離型層をコーティングした、直径58mmのベルトである。ここで、離型層は、シリコーンゴム(内側)とフッ素樹脂(表側)の2層構造で構成されている。シリコーンゴム層の弾性によって、定着ベルト表面が用紙上のトナーの凹凸に追従することができ、トナーを均一に定着することができる。また、裏面には、後述する処理が施されている。なお、定着ベルト77の基材としては、樹脂に限らず、例えば、ステンレス、ニッケル、銅などの金属を用いたり、ゴム等を用いたりすることも好ましい。
また、定着ベルト77の表面側にスリップ防止手段としての押圧ローラ70が設けられており、押圧ローラ70は、スプリング71によって定着ベルト77を加熱ローラ78方向に加圧している。スリップ防止手段については後述する。
(各接触面)
次に、図3を参照しつつ、定着装置25を構成する各部材の接触面の構成について説明する。接触面における摩擦力Fは、次式(1)で表される。
F=摩擦係数μ×垂直抗力N ・・・(1)
よって、摩擦力Fをコントロールするためには摩擦係数μと垂直抗力Nに着目することが必要となる。
図3に示すように、接触幅Aは、定着ベルト77の裏面(内周面)と加熱ローラ78との接触部の軸方向幅を指し、接触幅Bは、定着ベルト77の裏面と固定部材74との接触部(加熱ローラ78と固定部材74との接触部でもある)を指している。また、接触幅Cは、用紙の通紙範囲を指し、接触幅Dは、加圧ローラ72と定着ベルト77の表面(外周面)との接触部である。以下に、詳細を述べる。
定着装置25では、加圧ローラ72の胴部の軸方向長さは、定着ベルト77の軸方向長さより短くなっている。したがって、加圧ローラ72と定着ベルト77の表面との接触部(接触幅D)は、加圧ローラ72の胴部の軸方向長さと同じくなる。
また、加圧ローラ72は、図中上方向に加圧されるが、この際の加圧力は固定部材74のある範囲(接触幅B)を介して加熱ローラ78にかかる。そのため、接触幅Dは、接触幅Bと同じ幅としている。
このように構成された定着装置25では、加圧ローラ72が駆動回転すると、この接触部における摩擦力によって定着ベルト77が従動回転することとなる。
ここで、加圧ローラ72と定着ベルト77の表面との接触部(接触幅D)では、加圧ローラ72の加圧力が垂直抗力Nとなり、定着ベルト77の裏面と固定部材74との接触部(接触幅B)でも同じ垂直抗力Nが生じることになる。
したがって、定着ベルト77が加圧ローラ72の回転駆動に従動回転するためには、
加圧ローラ72と定着ベルト77の表面との接触部(接触幅D)の摩擦係数をμ1、定着ベルト77の裏面と固定部材74との接触部(接触幅B)との摩擦係数をμ2
とすると、次式(2)を満たす必要があることとなる。
μ1>μ2 ・・・(2)
また、加圧ローラ72の表面、および定着ベルト77の表面には、上述のように、用紙上のトナーや紙粉が付着を防止する離型層が設けられている。離型層に用いられるフッ素樹脂は低摩擦部材であるので、加圧ローラ72と定着ベルト77の表面との接触部(接触幅D)の摩擦係数μ1は小さい。
これに対し、離型層の必要がない通紙範囲Cの外側部分(通紙範囲C−接触幅Dに相当する部分)を高摩擦係数部材とすると、加圧ローラ72と定着ベルト77の表面との接触部(接触幅D)の摩擦係数μ1を大きくすることができる。
すなわち、例えば、図6に示すように、加圧ローラ72における通紙範囲Cの外側部分に相当する部分について、フッ素樹脂層90を設けず、基材のシリコーンゴム91が加圧ローラ72の表面に露出するようにするものである。なお、本実施形態では、加圧ローラ72における接触幅Dは、通紙幅Cより片側15mmずつ長く設けており、高摩擦部材部(シリコーンゴム91)は、通紙幅Cと干渉しないように加圧ローラ72の両端各10mmに設けている。
また、例えば、図7に示すように、定着ベルト77における通紙範囲Cの外側部分に相当する部分であって、少なくとも、加圧ローラ72と摺接する部分について、フッ素樹脂層90を設けず、基材のシリコーンゴム91が加圧ローラ72の表面に露出するようにするものである。
シリコーンゴムは、フッ素樹脂に比して高摩擦係数部材であるので、図6または図7のようにすることで、加圧ローラ72と定着ベルト77の表面との接触部(接触幅D)の摩擦係数μ1を高くすることができ、定着ベルト77を加圧ローラ72の回転駆動に対して確実に従動回転させることができる。
固定部材74は、通紙範囲Cより軸方向両端に15mmずつ長く配置されている(すなわち、Bの長さ分)。固定部材74は、その下面側で定着ベルト77と接触し、その上面側では加熱ローラ78と接触している。なお、図4および図5に示したように、加熱ローラ面側は接触部が接触幅B内で点在するような構成とすることも好ましい。
固定部材74の軸方向における両端側には、接触幅B以外の領域において定着ベルト77および加熱ローラ78と接触しないように、厚みのない形状の受け部74−6を有し、両側の受け部74−6は、ストッパー79に支持されている。なお、ストッパー79は図3における上下方向のみに所定量(数mm程度)往復動可能に設けられており、固定部材74も、図3における上下方向のみに所定量、往復動可能である。また、固定部材74は、加圧ローラ72の加圧によって、加熱ローラ77側に加圧される。
また、ストッパー79は、固定部材74を支持するとともに、定着ベルト77の軸方向への移動も規制している(定着ベルト寄り防止)。また、定着ベルト77の端面が当接する部分は、定着ベルト77の回転抵抗とならないように、グリス塗布がされている。
また、定着装置25では、定着ベルト77の裏面と固定部材74との接触部および加熱ローラ78と固定部材74との接触部においては摺動しやすい構成が好ましい。
そのため、固定部材74と定着ベルト77の裏面との接触面は、上述のように低摩擦となるような構成としている。また、定着ベルト77の裏面には摩擦係数の低いフッ素樹脂がコーティングされている。さらに、フッ素グリスなどの潤滑材を塗布することも好ましい。また、加熱ローラ78と固定部材74との接触部についても、上述のように低摩擦となるような構成としている。さらに、加熱ローラ78の表面には摩擦係数の低いフッ素樹脂がコーティングされている。さらに、接触幅Bの範囲では、フッ素グリスなどの潤滑材を塗布することも好ましい。
このように構成された定着装置25において、加圧ローラ72によって従動回転された定着ベルト77は、さらに加熱ローラ78を従動回転させる。ここで、定着ベルト77が加熱ローラ78を駆動させる摩擦力F1は、次式(3)で表すことができる。
F1=〔定着ベルト裏面と加熱ローラとの摩擦係数〕×定着ベルト張力 ・・・(3)
また、加熱ローラ78は、固定部材74と摺動しているため、摺動抵抗力F2は、次式(4)で表すことができる。
F2=〔定着ベルト裏面と固定部材との摩擦係数〕×加圧ローラ加圧力 ・・・(4)
したがって、加熱ローラ78が従動回転するためには、F1>F2、を満たすことが必要となる。ここで、定着ベルト張力は、加圧ローラ加圧力に比較して小さいので、〔定着ベルト裏面と加熱ローラの摩擦係数〕を大きくする必要があることとなる。
しかしながら、上述のように、接触幅Bの範囲では定着ベルト77の裏面、および加熱ローラ78の摩擦係数が小さくなるようにしているため、〔定着ベルト裏面と加熱ローラの摩擦係数〕を大きくすることとは矛盾する。
(スリップ防止手段)
そこで、本実施形態に係る定着装置25は、接触幅Aを接触幅Bに対して所定量(図3の例では片側30mmずつ)長く設定し、この両側の接触幅A−接触幅Bの範囲に、定着ベルト77の回転に伴って、加熱ローラ78を滑ることなく駆動させる手段(スリップ防止手段)を設けるものである。以下、このスリップ防止手段の複数の構成例について説明する。
<スリップ防止手段(1)>
スリップ防止手段の第1の構成例は、定着ベルト張力による垂直抗力を補助することである。すなわち、図2および図3に示すように、加熱ローラ78に架け渡された定着ベルト77の表面側に押圧ローラ70が設けられており、この押圧ローラ70はスプリング71によって定着ベルト77を加熱ローラ78側に加圧するものである。なお、図3に示す例では、定着ベルト77の軸方向の両側(接触幅A−接触幅Bの範囲)において、押圧ローラ70を周方向に各1箇所設けているが、これに限られるものではなく、周方向において複数個所に設けることもより好ましい。
このように、固定部材74の軸方向外側部分において、定着ベルト77の外周面側から押圧ローラ70による外力を与えることにより、定着ベルト77と加熱ローラ78との摩擦力を増加させ、定着ベルト77による加熱ローラ78の従動回転を確実に行うことが可能となる。
なお、押圧ローラ70は、接触幅Aにおいてどの範囲にも設けることはできるが、接触幅Bの領域では、定着ベルト77の裏面と加熱ローラ78との摩擦係数が小さいため、押圧ローラ70を設けて垂直抗力を補助しても効果が小さい。加えて、通紙領域Cでは、通紙によって、トナー、紙粉の汚れが押圧ローラ70に付着したり、定着ベルトの熱が押圧ローラ70に移動したりして、用紙の加熱効率が低下する等の不具合が生じるおそれがあるため好ましくない。以上より、押圧ローラ70の軸方向における設置位置は、接触幅A−接触幅Bの範囲であることが好ましい。
<スリップ防止手段(2)>
スリップ防止手段の第2の構成例は、接触幅Bの外側(接触幅A−接触幅B)の範囲において、加熱ローラ78の表面、および/または定着ベルト77の裏面を高摩擦係数部材とすることである。これにより、定着ベルト77と加熱ローラ78との摩擦力を増加させ、定着ベルト77による加熱ローラ78の従動回転を確実に行うことが可能となる。
図8に示す例では、加熱ローラ78の両端部25mmをサンドブラストなどによる粗面加工部92として高摩擦係数としている。ここで、粗面加工部92の範囲は、摺動性が必要な接触幅Bの範囲にかからないように余裕を持たせている。
また、図8に示す粗面加工部92に替えて(または、これに併せて)、定着ベルト77の裏面に同様の粗面加工を施すようにしても良い。また、定着ベルト77のゴムをコーティングする等の方法により、高摩擦係数となるようにしても良い。
<スリップ防止手段(3)>
スリップ防止手段の第3の構成例は、定着ベルト77による加熱ローラ78の駆動を摩擦駆動ではなく、定着ベルト77および加熱ローラ78が、それぞれ嵌合させるための形状(嵌合部)を備え、定着ベルト77による加熱ローラ78の駆動を嵌合駆動とすることである。これにより、定着ベルト77と加熱ローラ78とが嵌合駆動されるようになり、定着ベルト77による加熱ローラ78の従動回転を確実に行うことが可能となる。
定着ベルト77を加熱ローラ78に嵌合させる形状は、特に限られるものではないが、例えば、図9に示すように、加熱ローラ78に半球型の突起部93を円周方向に複数設け、定着ベルト77に突起部93に嵌合する丸穴94を円周方向に複数設けるようにすればよい。この突起部93と丸穴94のピッチを同じとすることで、定着ベルト77が加熱ローラ78をスリップが生じることなく確実に駆動させることができる。
なお、上記のスリップ防止手段の各構成例については、各々組み合わせて実施することも好ましい。これにより、定着ベルト77および加熱ローラ78のスリップが生じることなく、定着ベルト77により加熱ローラ78を確実に回転駆動させることができる。
このように構成した定着ベルト77は、加熱ローラ78に巻きついて加熱され、定着ニップ部で用紙を加熱加圧することで、用紙P上のトナー画像を定着させる。
以上説明したように、本実施形態に係る定着装置は、ニップ部の圧力を固定部材だけではなく加熱回転体も利用して受けているので、固定部材を大きくする(強度を増やす)ことなく、幅広、高面圧なニップを得ることができ、高速、高画質画像の対応が可能となる。また、固定部材が小さく、また加熱回転体と接触しているため、定着ベルト周長を短くすることができ、装置を小型化できる。また、固定部材の形状によって、ニップ出口の定着ベルト曲率を大きくすることができ、分離性能に優れ、自然分離が可能である。また、加熱回転体は回転しながら定着ベルトと接しているため、加熱回転体から定着ベルトへの熱伝達効率も優れたものとすることができる。
さらに、定着ベルトが加熱回転体を駆動する構成であるため、定着ベルト内周面や加熱回転体外周面は、固定部材との摺動抵抗を小さくするため低摩擦係数であり、また、定着ベルトと加熱回転体との接触圧力も小さく、定着ベルトが加熱回転体を駆動するための摩擦力を得にくい、という課題に対し、定着ベルト、加熱回転体、固定部材、加圧回転体の各接触面を上記のように構成し、加熱回転体(定着ベルト)の軸方向外側部分にスリップ防止手段を設けることにより、固定部材と定着ベルト、固定部材と加熱回転体、との摺動抵抗を大きくすることなく、定着ベルトによる加熱回転体の回転が確実に行うことができ、加圧回転体の回転駆動に対して、定着ベルト及び加熱ローラを確実に従動回転させることができる。
以上説明した構成による定着装置25を備えた画像形成装置(図1)とすることにより、上述のように機能する定着装置を備えた画像形成装置を構成することができる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、熱源として、図10に示すように誘導加熱手段89を用いることとしても良い。誘導加熱手段89は、定着ベルト外周面側に非接触で配置され、定着ベルト77の層内に設けた発熱層を加熱する。なお、誘導加熱手段89を加熱ローラ内面側に配置して、加熱ローラ78を加熱して間接的に定着ベルト77を加熱するようにしても良い。
定着ベルト外周面側に非接触で誘導加熱手段89を用いることで、加熱ローラ78の内部に熱源を備える必要がないこととなる。そこで、加熱ローラ78の内面側に、例えば、図10に示すリブ68を設けるようにすることで強度を増加させ、より高面圧に対応することが可能となる。
10 中間転写体
14 駆動ローラ
15 第1の従動ローラ
16 第2の従動ローラ
18 単色作像手段
20 タンデム作像装置
21 露光装置
22 2次転写装置
23 ローラ
24 搬送ベルト
25 定着装置
28 媒体収納カセット
30 原稿台
31 光源
32 ミラー
33 レンズ
34 CCD
35 給紙コロ
36 給紙路
37 レジストローラ
38 排紙トレイ
40 像担持体
41 帯電装置
42 現像装置
43 1次転写装置
44 クリーニング装置
47 ポリゴンミラー
48 ミラー
60 ジャーナル部
61,64 ベアリング
62 スプリング
63 ギヤ
68 リブ
70 押圧ローラ
71 スプリング
72 加圧ローラ
74 固定部材
77 定着ベルト
78 加熱ローラ
79 ストッパー
81 フレーム
82 加圧レバー
83 分離爪
84,86 熱源
85−1 サーモパイル
85−2,87 サーミスタ
88 入口ガイド
89 誘導加熱手段
90 フッ素樹脂層
91 シリコーンゴム
92 粗面加工部
93 突起部
94 丸穴
100 複写機本体
200 スキャナ
G 原稿
L 書込み光
P 記録媒体(用紙)
特開平4-50883号公報 特開2004−252354号公報 特開2004−198556号公報 特開2007−334205号公報

Claims (10)

  1. 熱源により加熱されるとともに回転する加熱回転体と、
    前記加熱回転体の外周面の一部と摺動接触する固定部材と、
    前記加熱回転体と前記固定部材に架け渡される可撓性を有する定着ベルトと、
    前記定着ベルトを介して前記固定部材と加圧接触してニップ部を形成し、駆動回転することにより前記定着ベルトを従動回転させる加圧回転体と、を前記ニップ部形成のための加圧方向にこの順番で配列して備えた定着装置において、
    前記ニップ部の圧力は、前記定着ベルト及び前記固定部材を介した、前記加熱回転体と前記加圧回転体との間の加圧力により付与され、
    前記加熱回転体の軸方向において、前記定着ベルトと前記加熱回転体との接触幅Aよりも前記固定部材と前記加熱回転体との接触幅Bが狭く、該接触幅Bの外側部分に、前記定着ベルトと前記加熱回転体との滑りを防ぐスリップ防止手段を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記スリップ防止手段は、前記定着ベルトの外周面側に設けた押圧ローラであって、該押圧ローラにより前記定着ベルトを前記加熱回転体側に押圧することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記押圧ローラを前記加熱回転体の周方向において複数設けたことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記スリップ防止手段は、前記定着ベルトの内周面、および/または前記加熱回転体の外周面が、それぞれの部材の他の部分よりも高摩擦係数部材で形成されていることによるものであることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記スリップ防止手段は、前記定着ベルトの内周面側と、前記加熱回転体の外周面側に設けた嵌合部であることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記熱源は、中空パイプ形状である加熱回転体の内部に配置される赤外線ヒータであることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記熱源は、前記加熱回転体の内部又は外部に設けられる誘導加熱装置であることを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記加熱回転体と前記固定部材とは、前記固定部材に設けられた回転体を介して接触していることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記ニップ部入口、および/または出口では、前記定着部材と前記固定部材とは、前記固定部材に設けられた回転体を介して接触していることを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の定着装置。
  10. 請求項1から9までのいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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