JP2012220503A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱ローラ78と、加熱ローラ78の外周面の一部と摺動接触する固定部材74と、加熱ローラ78と固定部材74に架け渡される可撓性を有する定着ベルト77と、定着ベルト77を介して固定部材74と加圧接触してニップ部を形成し、駆動回転することにより定着ベルトを従動回転させる加圧ローラ72とを備え、ニップ部の圧力は、定着ベルト77及び固定部材74を介した、加熱ローラ78と加圧ローラ72との間の加圧力により付与され、加熱ローラ78の軸方向において、定着ベルト77と加熱ローラ78との接触幅Aよりも固定部材74と加熱ローラ78との接触幅Bが狭く、該接触幅Bの外側部分に、定着ベルト77と加熱ローラ78との滑りを防ぐ押圧ローラ70を備える。
【選択図】図3
Description
図1に、本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置の位置実施形態であるカラー複写機の全体概略構成を示す。図中符号100は、複写機本体である。複写機本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を、図示例では駆動ローラ14と第1の従動ローラ15と第2の従動ローラ16に掛け回して図中時計まわりに回転搬送可能に設ける。もちろん、別途中間転写体10の片寄りを調整するローラに掛け回すなど、4つ以上のローラに掛け回すようにしてもよい。なお、中間転写体10は、図示例ではほぼ水平に張り渡すが、水平ではなく、斜めに傾斜して張り渡すようにしてもよい。
本発明に係る定着装置は、熱源(熱源84)により加熱されるとともに回転する加熱回転体(加熱ローラ78)と、加熱回転体の外周面の一部と摺動接触する固定部材(固定部材74)と、加熱回転体と固定部材に架け渡される可撓性を有する定着ベルト(定着ベルト77)と、定着ベルトを介して固定部材と加圧接触してニップ部を形成し、駆動回転することにより定着ベルトを従動回転させる加圧回転体(加圧ローラ72)と、をニップ部形成のための加圧方向にこの順番で配列して備えた定着装置において、ニップ部の圧力は、定着ベルト及び固定部材を介した、加熱回転体と加圧回転体との間の加圧力により付与され、加熱回転体の軸方向において、定着ベルトと加熱回転体との接触幅Aよりも固定部材と加熱回転体との接触幅Bが狭く、該接触幅Bの外側部分に、定着ベルトと加熱回転体との滑りを防ぐスリップ防止手段(押圧ローラ70等)を備えるものである。なお、本明細書においては、「周方向」とは、加熱回転体の回転方向をいい、「軸方向」とは、加熱回転体の回転軸方向をいう。
両端のジャーナル部60には、ベアリング61を設け、フレームに回転可能に設けた加圧レバー82とスプリング62によって、ベアリング61を加熱ローラ78方向に加圧している(加圧機構部)。そして、図示しない駆動手段からの駆動が、加圧ローラ端部に設けたギヤ63に入力され反時計まわりに回転する。このように構成された加圧ローラ72が回転することにより、摩擦力によって定着ニップ部の定着ベルト77が従動回転する。
次に、図3を参照しつつ、定着装置25を構成する各部材の接触面の構成について説明する。接触面における摩擦力Fは、次式(1)で表される。
F=摩擦係数μ×垂直抗力N ・・・(1)
よって、摩擦力Fをコントロールするためには摩擦係数μと垂直抗力Nに着目することが必要となる。
加圧ローラ72と定着ベルト77の表面との接触部(接触幅D)の摩擦係数をμ1、定着ベルト77の裏面と固定部材74との接触部(接触幅B)との摩擦係数をμ2
とすると、次式(2)を満たす必要があることとなる。
μ1>μ2 ・・・(2)
F1=〔定着ベルト裏面と加熱ローラとの摩擦係数〕×定着ベルト張力 ・・・(3)
F2=〔定着ベルト裏面と固定部材との摩擦係数〕×加圧ローラ加圧力 ・・・(4)
そこで、本実施形態に係る定着装置25は、接触幅Aを接触幅Bに対して所定量(図3の例では片側30mmずつ)長く設定し、この両側の接触幅A−接触幅Bの範囲に、定着ベルト77の回転に伴って、加熱ローラ78を滑ることなく駆動させる手段(スリップ防止手段)を設けるものである。以下、このスリップ防止手段の複数の構成例について説明する。
スリップ防止手段の第1の構成例は、定着ベルト張力による垂直抗力を補助することである。すなわち、図2および図3に示すように、加熱ローラ78に架け渡された定着ベルト77の表面側に押圧ローラ70が設けられており、この押圧ローラ70はスプリング71によって定着ベルト77を加熱ローラ78側に加圧するものである。なお、図3に示す例では、定着ベルト77の軸方向の両側(接触幅A−接触幅Bの範囲)において、押圧ローラ70を周方向に各1箇所設けているが、これに限られるものではなく、周方向において複数個所に設けることもより好ましい。
スリップ防止手段の第2の構成例は、接触幅Bの外側(接触幅A−接触幅B)の範囲において、加熱ローラ78の表面、および/または定着ベルト77の裏面を高摩擦係数部材とすることである。これにより、定着ベルト77と加熱ローラ78との摩擦力を増加させ、定着ベルト77による加熱ローラ78の従動回転を確実に行うことが可能となる。
スリップ防止手段の第3の構成例は、定着ベルト77による加熱ローラ78の駆動を摩擦駆動ではなく、定着ベルト77および加熱ローラ78が、それぞれ嵌合させるための形状(嵌合部)を備え、定着ベルト77による加熱ローラ78の駆動を嵌合駆動とすることである。これにより、定着ベルト77と加熱ローラ78とが嵌合駆動されるようになり、定着ベルト77による加熱ローラ78の従動回転を確実に行うことが可能となる。
14 駆動ローラ
15 第1の従動ローラ
16 第2の従動ローラ
18 単色作像手段
20 タンデム作像装置
21 露光装置
22 2次転写装置
23 ローラ
24 搬送ベルト
25 定着装置
28 媒体収納カセット
30 原稿台
31 光源
32 ミラー
33 レンズ
34 CCD
35 給紙コロ
36 給紙路
37 レジストローラ
38 排紙トレイ
40 像担持体
41 帯電装置
42 現像装置
43 1次転写装置
44 クリーニング装置
47 ポリゴンミラー
48 ミラー
60 ジャーナル部
61,64 ベアリング
62 スプリング
63 ギヤ
68 リブ
70 押圧ローラ
71 スプリング
72 加圧ローラ
74 固定部材
77 定着ベルト
78 加熱ローラ
79 ストッパー
81 フレーム
82 加圧レバー
83 分離爪
84,86 熱源
85−1 サーモパイル
85−2,87 サーミスタ
88 入口ガイド
89 誘導加熱手段
90 フッ素樹脂層
91 シリコーンゴム
92 粗面加工部
93 突起部
94 丸穴
100 複写機本体
200 スキャナ
G 原稿
L 書込み光
P 記録媒体(用紙)
Claims (10)
- 熱源により加熱されるとともに回転する加熱回転体と、
前記加熱回転体の外周面の一部と摺動接触する固定部材と、
前記加熱回転体と前記固定部材に架け渡される可撓性を有する定着ベルトと、
前記定着ベルトを介して前記固定部材と加圧接触してニップ部を形成し、駆動回転することにより前記定着ベルトを従動回転させる加圧回転体と、を前記ニップ部形成のための加圧方向にこの順番で配列して備えた定着装置において、
前記ニップ部の圧力は、前記定着ベルト及び前記固定部材を介した、前記加熱回転体と前記加圧回転体との間の加圧力により付与され、
前記加熱回転体の軸方向において、前記定着ベルトと前記加熱回転体との接触幅Aよりも前記固定部材と前記加熱回転体との接触幅Bが狭く、該接触幅Bの外側部分に、前記定着ベルトと前記加熱回転体との滑りを防ぐスリップ防止手段を備えることを特徴とする定着装置。 - 前記スリップ防止手段は、前記定着ベルトの外周面側に設けた押圧ローラであって、該押圧ローラにより前記定着ベルトを前記加熱回転体側に押圧することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記押圧ローラを前記加熱回転体の周方向において複数設けたことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
- 前記スリップ防止手段は、前記定着ベルトの内周面、および/または前記加熱回転体の外周面が、それぞれの部材の他の部分よりも高摩擦係数部材で形成されていることによるものであることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の定着装置。
- 前記スリップ防止手段は、前記定着ベルトの内周面側と、前記加熱回転体の外周面側に設けた嵌合部であることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の定着装置。
- 前記熱源は、中空パイプ形状である加熱回転体の内部に配置される赤外線ヒータであることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の定着装置。
- 前記熱源は、前記加熱回転体の内部又は外部に設けられる誘導加熱装置であることを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の定着装置。
- 前記加熱回転体と前記固定部材とは、前記固定部材に設けられた回転体を介して接触していることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の定着装置。
- 前記ニップ部入口、および/または出口では、前記定着部材と前記固定部材とは、前記固定部材に設けられた回転体を介して接触していることを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の定着装置。
- 請求項1から9までのいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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